JP3004109U

JP3004109U - 耳用温灸材

Info

Publication number: JP3004109U
Application number: JP1994003758U
Authority: JP
Inventors: 元弘樹宮
Original assignee: 株式会社宮元コ−ポレイション
Priority date: 1994-03-22
Filing date: 1994-03-22
Publication date: 1994-11-08
Anticipated expiration: 2000-03-22

Abstract

(57)【要約】【目的】耳に不快感があったり、うっとうしさを感じ
たり、気分のすぐれないときに、一端部を耳に挿込み、
垂直に立てた状態で他端部に火をつけて燃焼させ、温か
い湿った空気を耳の中に流入させることにより、身体に
開放感を得られるようにした耳用温灸材であって、燃焼
時に生成する乳白色の蜜蝋の蒸気が耳の孔内に浸入する
のを阻止でき、使用後耳内を洗浄する必要のない耳用温
灸材を提供する。【構成】蜜蝋，ハ−ブ等の成分を含浸させた麻布等の
天然織布を、その一側を耳孔に挿入できる円筒体に形成
し、耳孔挿入側内壁にアルミニウム箔２を貼着すると共
に、ガ−ゼ等からなるフィルタ３を内装して、耳用温灸
材１とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、耳の不快感，うっとうしさや気分のすぐれないときに、一端部を耳に挿入し、垂直に立てた状態で他端部に火をつけて燃焼させ、温かい湿った空気を耳の中に流入させることにより、身体に開放感を得られるようにした耳用温灸材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、温灸としては種々のものがあり、一般によく知られたものとしては、円筒形の器にもぐさを入れ点火して、間接的に患部を加熱したり、電気を用いて間接的に患部を加熱するものなどがあるが、これらでは耳の内部に挿入して施すことはできない。

【０００３】一方、アメリカのホピ・インディアンには、古くから耳の内部に温かい空気を供給し、身体に開放感を与える健康法が伝えられている。そこで、本考案の考案者は、実際に、耳の中に温かい湿った空気を流入させる実験を行なったところ、気分がさわやかになることを知った。

【０００４】従って、耳の内部に、温かく湿って、香気を発し、且つ気分をさわやかにする空気を送ることの出来る温灸材が開発されれば、極めて有用されるものと考え、先に、蜜蝋，ハ−ブ等の成分を含浸させた麻布等の天然織布を、その一側を耳孔に挿入できる円筒体に形成し、且つ耳孔挿入側内壁にアルミニウム箔を貼着した耳用温灸材を考案し、実用新案登録出願している。

【０００５】この耳用温灸材は、上述のように、アルミニウム箔貼着側を耳に挿入し、垂直にして火をつけると、耳の内部に、温かく香気を発する湿った空気を送ることが出来、施療者に開放感を与えることが出来るが、燃焼しているときに、燃える煙とは異なる乳白色の蜜蝋の蒸気が耳の孔に浸入して付着し、体温により乾燥すると固まって、施療者が耳障りな不快感を感じることがあり、このような場合は、耳孔を洗浄して付着物を除去しなければならないという欠点のあることが判明した。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような観点から、耳に不快感があったり、うっとうしさを感じたり、気分のすぐれないときに、一端部を耳に挿込み、垂直に立てた状態で他端部に火をつけて燃焼させ、温かい湿った空気を耳の中に流入させることにより、身体に開放感を得られるようにした耳用温灸材であって、燃焼時に生成する乳白色の蜜蝋の蒸気が耳の孔に浸入するのを阻止でき、使用後に耳内を洗浄する必要のない耳用温灸材を提供することを、その課題とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決することを目的としてなされたもので、その構成は、蜜蝋，ハ−ブ等の成分を含浸させた麻布等の天然織布を、その一側を耳孔に挿入できる円筒体に形成し、耳孔挿入側内壁に、アルミニウム箔を貼着すると共に耳内に流入する空気を濾過するフィルタを内装したことを特徴とするものである。

【０００８】即ち、本考案耳用温灸材は、燃焼時に生成する乳白色の蜜蝋の蒸気を、アルミニウム箔貼着部内に内装したフィルタにより濾過して、前記蒸気が耳孔内に浸入するのを阻止できるようにしたのである。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を図により説明する。図１は本考案耳用温灸材の一例の斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線断面拡大図である。

【００１０】図において、１は、麻布に蜜蝋とハ−ブ（セ−ジ，セントジョン草，カモミ− ユ等）の成分を混練したものを含浸させて、これを直径１cm，厚さ約１mm，長さ 20cmの細長い円筒状に形成し、耳孔挿入側内壁に適宜長さにわたって、アルミニウム箔２を貼着すると共に、その内部にガ−ゼ等からなるフィルタ３を内装して構成した本考案の一例の耳用温灸材である。尚、４はアルミニウム箔２の上端部の外側位置を示す燃焼停止のガイドラインである。

【００１１】上記のように構成される耳用温灸材は、施療を受けたい人の耳孔にアルミニウム箔２の貼着側端部を挿入し、垂直に立てた状態で上端部に点火して炎が出るように燃やせば、初めは、負圧の効果で耳の中の空気が外部に引き出され、その後、温熱効果で温かい湿った空気が耳の中に流入するが、この時、耳の不快感，うっとうしさや気分の悪さは次第に消えて、心身ともに気持ちのよい開放感を得ることが出来るものである。

【００１２】これは麻布に含浸させたハ−ブの薬草成分と香気成分が蜜蝋の燃焼により燃えて、温かい湿った香気のある空気となり、耳の中に流入するからであると考えられる。

【００１３】また、燃焼時に乳白色の蜜蝋の蒸気が生成され、前記の温かい湿った空気と共に耳内に流入しようとするが、フィルタ３により流入を阻止されるので、従来のもののように前記蒸気が耳に付着するおそれがなく、従って、施療後に不快感が起こることはおよそ皆無である。

【００１４】このようにして燃焼が続けられて次第に長さが短くなり、燃焼停止ガイドライン４に達したら、耳から外して、予め、用意した水入りのコップの中に入れ、消火するようにする。

【００１５】尚、この施療は一方の耳のみでも効果的であるが、一方の耳が終わったら、他方の耳にも施せば、効果は一層高まる。また、上記実施例においては、形状を円筒状としたが、耳に挿入する側をテ−パ−状にして、耳に挿入しやすくするようにしてもよい。更に、フィルタ３にガ−ゼを用いたが、ガ−ゼに限られず、蜜蝋の蒸気を含浸して耳内への浸入を阻止できるものであれば、他の適宜のものを用いてもよい。適宜のものとしては、ガ−ゼ等の粗さと同等の粗さで通気性をもつ不織布や和紙、プラスチック製の網状のもの、連続気泡性のスポンジがある。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上述のとおりであって、蜜蝋，ハ−ブ等の成分を含浸させた麻布等の天然織布を、その一側を耳孔に挿入できる円筒体に形成し、耳孔挿入側内壁に、アルミニウム箔を貼着すると共に耳内に流入する空気を濾過するフィルタを内装して構成したから、これをその耳孔挿入側端部を耳孔に挿入して垂直に立て、上部から燃焼させれば、ハ−ブの薬草成分と香気成分が蜜蝋と一緒に燃焼して温かい湿った空気となり、耳の中に流入するので、極めて手軽に身体の開放感を得ることが出来るし、また、燃焼時に生成される蜜蝋の蒸気はフィルタに濾過，阻止されて耳内に浸入せず、従来前記蒸気に起因して生じていた不快感を感じることはない。従って、耳用温灸材として好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例の耳用温灸材の斜視図。

【図２】同じくＡ−Ａ線断面拡大図。

【符号の説明】

１本考案耳用温灸材２アルミニウム箔３フィルタ４燃焼停止ガイドライン

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】蜜蝋，ハ−ブ等の成分を含浸させた麻布
等の天然織布を、その一側を耳孔に挿入できる円筒体に
形成し、耳孔挿入側内壁に、アルミニウム箔を貼着する
と共に耳内に流入する空気を濾過するフィルタを内装し
て成ることを特徴とする耳用温灸材。
【請求項２】円筒体の耳孔挿入側を先細状に形成した
請求項１に記載の耳用温灸材。
【請求項３】フィルタは蜜蝋の蒸気を吸収可能なガ−
ゼ状のものである請求項１に記載の耳用温灸材。
【請求項４】フィルタは蜜蝋の蒸気を吸収可能なガ−
ゼ状のものである請求項２に記載の耳用温灸材。