JP3004037B2 - 選択呼出受信機、移動無線通信機およびメッセージ表示制御方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、メッセージの表示機能を備えた選択呼出受
信機、移動無線通信機、およびメッセージを表示させる
か否かを制御するための方法に関する。

（従来の技術） 従来、選択呼出受信機としてメッセージの表示機能を
備えたものがある。第６図はその構成を示す回路ブロッ
ク図である。

同図において、図示しない基地局から送られた選択呼
出信号は、アンテナ１を介して無線回路２で受信された
のち復調回路３で復調され、制御回路４に導入される。
この制御回路４では、上記受信選択呼出信号中に含まれ
る個別番号符号（IDコード）と、個別番号符号メモリ
（ID−ROM）５に予め記憶してある自機のIDコードとが
照合される。そして、両コードが一致すると、自機への
呼出しが発生したものと判断されて、制御回路４から駆
動回路６へ呼出報知信号が供給され、これによりスピー
カ７から鳴音が発生されて、所持者に対し呼出しが発生
した旨が報知される。

また、上記受信選択呼出信号にメッセージ符号が含ま
れていた場合には、上記制御回路４で先ずこのメッセー
ジ符号の誤り訂正および復号が行なわれる。そして、こ
の復号されたメッセージ符号は表示駆動回路８に供給さ
れ、この表示駆動回路８により表示器９に上記メッセー
ジ符号に対応するメッセージが表示される。この表示さ
れたメッセージは、表示停止操作が行なわれるかまたは
一定の表示時間が経過した時点で消去される。また、上
記受信メッセージ符号は、制御回路４からメッセージメ
モリ（Ｍ−RAM）10に転送され記憶される。このメッセ
ージメモリ10に記憶されたメッセージ符号は、メッセー
ジの表示終了後、所持者により表示スイッチ11が操作さ
れたときに、メッセージメモリ10から読み出されて上記
表示器９に再表示される。

（発明が解決しようとする課題） ところが、この様な従来の選択呼出受信機には次のよ
うな改善すべき課題があった。すなわち、メッセージ符
号は、呼出しが発生したときおよび表示スイッチ11が操
作されたときに無条件に表示器９に表示される。このた
め、例えば使用者が選択呼出受信機を放置している状態
で、第三者が故意に受信メッセージを見ようとすれば簡
単に見ることができ、この結果メッセージの機密が保て
ないという問題点があった。

そこで本発明は上記事情に着目し（選択）呼出信号を
通じた遠隔操作により、受信メッセージが第三者によっ
て容易に見られないようにし、これにより過去に受信し
たメッセージ情報を含むすべてのメッセージ情報の機密
性を高め得る選択呼出受信機および移動無線通信機を提
供することを目的とする。

また他の目的は、メッセージを表示させるか否かを
（選択）呼出信号を通じて遠隔的に設定できるように
し、これにより必要に応じて何時でもまたどこでも、過
去に受信したメッセージを含むすべてのメッセージの表
示の有無を簡単に設定することができるメッセージ表示
制御方法を提供することである。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本発明は、基地局から送信
された選択呼出信号を受信し、この選択呼出信号が自機
宛てのものでかつメッセージ情報が含まれている場合に
このメッセージ情報を記憶して表示するメッセージ表示
手段を備えた選択呼出受信機において、上記選択呼出信
号に所定のシークレット設定情報が挿入されているか否
かを判定するための第１の判定手段と、上記選択呼出信
号に所定のシークレット解除情報が挿入されているか否
かを判定するための第２の判定手段と、シークレット制
御手段とを備えている。そして、このシークレット制御
手段により、上記第１の判定手段でシークレット設定情
報が挿入されていると判定された場合には、シークレッ
トモードを設定して以後上記メッセージ表示手段による
メッセージ情報の表示を停止させ、かつ上記第２の判定
手段によりシークレット解除情報が挿入されていると判
定された場合には、上記シークレットモードを解除して
以後上記メッセージ表示手段によるメッセージ情報の表
示を許可させるようにしたものである。

また上記他の目的を達成するために他の本発明は、基
地局に対し、所望の選択呼出受信機に対する呼出要求を
行なう際に、この選択呼出受信機にシークレットモード
を設定させるためのシークレット設定情報またはシーク
レットモードを解除させるためのシークレット解除情報
を送出し、基地局において、上記呼出要求が発生した場
合に、上記シークレット設定情報またはシークレット解
除情報を到来した選択呼出信号を作成して送信し、選択
呼出受信機において、上記選択呼出信号を受信し、この
選択呼出信号が自機宛てのものだった場合にはこの信号
にシークレット設定情報またはシークレット解除情報が
挿入されているか否かを判定し、シークレット設定情報
が挿入されていると判定された場合にはシークレットモ
ードを設定して以後メッセージ情報の表示を停止させ、
かつシークレット解除情報が挿入されていると判定され
た場合に、上記シークレットモードを解除して以後メッ
セージ情報の表示を許可させるようにしたものである。

また、上記目的を達成するために本発明は、基地局か
ら送信された呼出信号を受信し、この呼出信号が自機宛
てのものでかつメッセージ情報が含まれている場合にこ
のメッセージ情報を記憶して表示するメッセージ表示手
段を備えた移動無線通信機において、上記呼出信号に所
定のシークレット設定情報が挿入されているか否かを判
定するための第１の判定手段と、上記呼出信号に所定の
シークレット解除情報が挿入されているか否かを判定す
るための第２の判定手段と、シークレット制御手段とを
備えている。そして、このシークレット制御手段によ
り、上記第１の判定手段でシークレット設定情報が挿入
されていると判定された場合には、シークレットモード
を設定して以後上記メッセージ表示手段によるメッセー
ジ情報の表示を停止させ、かつ上記第２の判定手段によ
りシークレット解除情報が挿入されていると判定された
場合には、上記シークレットモードを解除して以後上記
メッセージ表示手段によるメッセージ情報の表示を許可
させるようにしたものである。

また上記他の目的を達成するために他の本発明は、基
地局に対し、所望の移動無線通信機に対する呼出要求を
行なう際に、この移動無線通信機にシークレットモード
を設定させるためのシークレット設定情報またはシーク
レットモードを解除させるためのシークレット解除情報
を送出し、基地局において、上記呼出要求が発生した場
合に上記シークレット設定情報またはシークレット解除
情報を到来した呼出信号を作成して送信し、移動無線通
信機において、上記呼出信号を受信し、この呼出信号が
自機宛てのものだった場合にはこの信号にシークレット
設定情報またはシークレット解除情報が挿入されている
か否かを判定し、シークレット設定情報が挿入されてい
ると判定された場合にはシークレットモードを設定して
以後メッセージ情報の表示を停止させ、かつシークレッ
ト解除情報が挿入されていると判定された場合に、上記
シークレットモードを解除して以後メッセージ情報の表
示を許可させるようにしたものである。

（作 用） この結果本発明によれば、（選択）呼出信号を通じた
遠隔操作により、選択呼出受信機、または移動無線通信
機にシークレットモードを設定すれば、呼出発生時にも
またメッセージの表示スイッチを操作しても、過去に受
信したメッセージを含むすべての受信メッセージ情報は
表示されないことになる。このため、仮に使用者の不在
中あるいは使用者が紛失して、第三者が上記選択呼出受
信機、または上記移動無線通信機で受信メッセージ情報
を故意に見ようとしても見ることができなくなり、これ
により受信メッセージの機密性を高く保持することがで
きる。

また他の本発明によれば、選択呼出受信機および移動
無線通信機に対するシークレットモードの設定および解
除を、通常の呼出手順と全く同様に行なうことができる
ので、選択呼出受信機および移動無線通信機を直接操作
する必要がなく、例えば自身の机の上に放置した、ある
いは紛失した選択呼出受信機および移動無線通信機に対
し出先から遠隔的にシークレットモードを設定および解
除することが可能となる。

（実施例） 第１図は本発明の一実施例における選択呼出受信機を
含む選択呼出システムの構成を示す機能ブロック図であ
る。尚、同図において前記第５図と同一部分には同一符
号を付して詳しい説明は省略する。

このシステムは、複数の電話機TELと、これらの電話
機TELがそれぞれ有線回線を介して接続される交換機EX
と、この交換機EXに接続された基地局BSと、複数の選択
呼出受信機PSとから構成される。

選択呼出受信機PSは、制御回路40と、ID−ROM50とを
有している。このうち先ずID−ROM50には、第４図に示
す如く自機の個別番号符号（IDコード）の他に、シーク
レット設定コードおよびシークレット解除コードがそれ
ぞれ記憶されている。シークレット設定コードは、例え
ば第５図（ａ）に示す如くシークレット設定コードであ
ることを示すコードU1と、４桁のパスワードとから構成
される。またシークレット解除コードは、例えば第５図
（ｂ）に示す如くシークレット解除コードであることを
示すコードU2と、４桁のパスワードとから構成される。

一方制御回路40は、例えばマイクロコンピュータを主
制御部とした備えたもので、メッセージの表示に係わる
制御機能として、メッセージ表示制御手段41と、判定手
段42と、シークレットモード制御手段43とを備えてい
る。

メッセージ表示制御手段41は、自機への呼出しが発生
した場合に、その選択呼出信号に挿入されているメッセ
ージ符号を解読して、対応するメッセージを表示器９に
表示させる。また、呼出待機中に表示スイッチ11が押さ
れた場合に、メッセージメモリ10に記憶されている受信
メッセージ符号を読出して解読し、これに対応するメッ
セージを表示器９に表示させる。

判定手段42は、受信された選択呼出信号にシークレッ
ト設定コードまたはシークレット解読コードが挿入され
ているか否かを判定するものである。

シークレットモード制御手段43は、上記判定手段42に
よりシークレット設定コードが検出された場合に、シー
クレットモードを設定して以後上記メッセージ表示制御
手段41によるメッセージの表示制御を停止させ、かつシ
ークレット解読コードが検出された場合にはシークレッ
トモードを解読して上記メッセージ表示制御手段による
メッセージの表示制御動作を許可するものである。

次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明
する。

電源を投入すると選択呼出受信機PSは、制御回路40に
より第２図（ａ）に示す如くステップ2aで初期処理を行
ない、しかるのち呼出待機状態となる。尚、この初期処
理では、例えば制御回路自身の初期化動作を始め、基地
局BSから送信される選択呼出信号に対する同期確立動
作、バッテリセービングのための自機の受信期間の確定
等が行なわれる。

呼出待機状態になると選択呼出受信機PSは、制御回路
40によりステップ2bおよびステップ2cでそれぞれ表示ス
イッチ11の操作監視と、受信期間の到来監視とを繰り返
しを行なう。そして、自機が受信すべき期間になると、
図示しないバッテリセービング回路により無線回路２お
よび復調回路３を動作状態に設定して、この期間に基地
局BSから到来する選択呼出信号を受信する。

この状態で、いま例えばメッセージ符号を含む自機宛
ての通常の選択呼出信号が到来したとする。そうする
と、選択呼出受信機PSの制御回路40は、先ずステップ2d
で受信選択呼出信号に含まれるIDコードをID−ROM50に
記憶されている自機のIDコードと照合し、両IDコードが
一致するか否かをステップ2eで判定する。そして、受信
IDコードが自機のIDコードと一致することが確認される
と、自機への呼出しが発生したと判断してステップ2fで
鳴音を発生させる。また、ステップ2gでメッセージが含
まれているか否かを判定し、メッセージ符号が含まれて
いればさらにステップ2iでこのメッセージ符号中にシー
クレットコードが含まれているか否かを判定する。そし
て、シークレットコードが含まれていなければ、制御回
路40はステップ2mに移行してここでシークレットモード
が設定中か否かを判定する。

いま仮にシークレットモードが設定されていなかった
とする。そうすると、制御回路40はステップ21に移行し
てここで上記受信メッセージ符号を解読して表示器９に
表示させる。すなわち、通常のメッセージ表示動作が行
なわれる。そしてメッセージを表示させると、制御回路
40は第２図（ｂ）のステップ2nに移行し、このステップ
2nで上記受信されたメッセージ符号をメッセージメモリ
10に記憶させる。そして、この状態でステップ2oおよび
ステップ2pにより、鳴音を発生してから時間T1（例えば
10秒）が経過したか否かの判定と、図示しない停止スイ
ッチが押されたか否かの判定とを繰り返し実行する。そ
して、時間T1が経過するかまたはその間に停止スイッチ
が押されると、その時点でステップ2qに移行してここで
鳴音の発生を停止させる。また、この鳴音の発生が停止
されると制御回路40は、ステップ2rおよびステップ2sで
上記鳴音の発生開始時点から時間T2（例えば20秒）が経
過したか否かの判定と、停止スイッチが押されたか否か
の監視とを繰り返し行なう。そして、この状態で時間T2
が経過するかまたはその間に停止スイッチが再度押され
れば、その時点でステップ2tに移行してここでメッセー
ジの表示を停止させ、呼出待機状態に戻る。

一方、シークレットモードが設定されていない状態
で、表示スイッチ11が押された場合には次のような制御
が行なわれる。すなわち、呼出待機状態で表示スイッチ
11が押されると、制御回路40はステップ2bから第３図に
示すステップ3aに移行し、ここで先ずシークレットモー
ドが設定中か否かを判定する。そして、シークレットモ
ードが設定されていないと判定されると、続いてステッ
プ3bでメッセージメモリ10にメッセージ符号が記憶され
ているか否かを判定し、記憶されていればステップ3cで
メッセージメモリ10からメッセージ符号を読出す。この
とき、読み出されるメッセージ符号としては受信タイミ
ングの最も新しいものが選択される。そうしてメッセー
ジ符号を読出すと制御回路40は、ステップ3dでこのメッ
セージ符号を解読して対応するメッセージを表示器９に
表示させる。また、この状態で制御回路40は、ステップ
3eによる表示スイッチ11の再操作の監視と、ステップ3f
によるメッセージの表示を開始してから所定時間T2が経
過したか否かの監視と、ステップ3gによる停止スイッチ
が押されたか否かの監視とを繰り返し行なっている。そ
して、表示スイッチ11が再度押されると、ステップ3hで
読出アドレスをインクリメントしたのちステップ3cに戻
り、ここでメッセージメモリ10から受信タイミングが次
に新しいメッセージ符号を読出してステップ3dで表示器
９に表示させる。以下同様に、表示スイッチ11が押され
る毎に、メッセージメモリ10に記憶されているメッセー
ジ符号が受信タイミングの新しい順に一つずつ読み出さ
れ、表示器９に表示される。

また、１個のメッセージの表示時間がT2になるかまた
はその間に停止スイッチが押されると、その時点で制御
回路40はステップ3iに移行してここでメッセージの表示
を停止させ、以後呼出待機状態に戻る。

ところで、使用者が自身の選択呼出受信機にシークレ
ットモードを設定するために、電話機TELを用いて自身
の選択呼出受信機に対する呼出操作を行なったとする。
そうすると、この呼出操作に応じて交換機EXにより基地
局BSが呼出され、上記電話機TELによりメッセージとし
て入力されたシークレット設定コードが基地局BSに送ら
れる。これを受けて基地局BSは、交換機EXから転送され
た上記選択呼出受信機の電話番号に応じたIDコードを発
生し、このIDコードと上記シークレット設定コードとを
挿入した選択呼出信号を作成する。そして、この選択呼
出信号を上記選択呼出受信機が対応する送信期間に送信
する。

これに対し選択呼出受信機PSは、上記基地局BSから送
られた選択呼出信号に含まれるIDコードを、先に述べた
ようにステップ2dで自機のIDコードと照合し、両IDコー
ドが一致するとステップ2fに移行してここでスピーカ７
から鳴音を発生させる。次に、ステップ2gで上記選択呼
出信号にメッセージ符号が含まれているか否かを判定
し、メッセージ符号が含まれていると判定された場合に
はこのメッセージ符号中にシークレット設定コードある
いはシークレット解除コードが含まれているか否かをス
テップ2hで判定する。この判定の結果、シークレット設
定コードが含まれていると判定された場合には、ステッ
プ2iでシークレットコードが設定コードであるかまたは
解除コードであるかを判定し、設定コードであればステ
ップ2jでシークレットモードを設定する。このシークレ
ットモードの設定は、例えば制御回路40内の記憶部にお
いてフラグを立てることにより行なわれる。

さて、そうしてシークレットモードが設定されると、
以後自機宛ての呼出しが発生しかつこの選択呼出信号中
にメッセージ符号が含まれていても、制御回路40はステ
ップ2mから第２図（ｂ）のステップ2nにそのまま移行
し、このステップ2nで上記受信されたメッセージ符号を
メッセージメモリ10に記憶させる。すなわち、受信され
たメッセージを表示させずに次のステップへ移行する。
したがって、例えば第三者が受信メッセージを知ろうと
しても知ることは不可能となる。

また、シークレットモード設定中に、第三者がメッセ
ージメモリ10に記憶されている過去の受信メッセージを
見ようとして表示スイッチ11を押したとしても、メッセ
ージは表示されない。すなわち、制御回路40はステップ
2bで表示スイッチ11の操作を検出すると第３図のステッ
プ3aに移行し、ここでシークレットモードが設定中か否
かを判定する。そして、この場合のようにシークレット
モード設定中であれば、メッセージ表示動作を何も行な
わずにそのまま呼出待機状態に復帰する。したがって、
この場合にもメッセージメモリ10に記憶中のメッセージ
を見ることは不可能となり、受信メッセージの機密性は
保たれる。

一方、使用者がシークレットモードを解除するため
に、電話機TELを用いて自身の選択呼出受信機に対する
呼出操作を行なったとする。そうすると、基地局BSから
は上記選択呼出受信機のIDコードとシークレット解除コ
ードとを含む選択呼出信号が送信される。そうすると選
択呼出受信機PSの制御回路40は、上記選択呼出信号中に
シークレットコードが含まれていることをステップ2hで
確認すると、ステップ2iによりシークレットコードが設
定コードかまたは解除コードかを判定する。そして、シ
ークレット解除コードであることを確認すると、ステッ
プ2kで設定中のシークレットモードを解除し、ステップ
21でいま受信された選択呼出信号に含まれるメッセージ
符号の表示動作を行なう。尚、上記シークレットモード
の解除は、シークレットモード用のフラグを倒すことに
よりなされる。

したがって、以後メッセージ符号を含む自機宛ての選
択呼出信号が到来すると、シークレットモードは解除さ
れているため、制御回路40はステップ2mからステップ21
に移行し、ここで受信メッセージの表示が行なわれる。
また、呼出待機状態において表示スイッチ11が押された
場合には、制御回路40は第３図のステップ3aからステッ
プ3bを介してステップ3cおよびステップ3dに移行し、こ
れによりメッセージメモリ10に記憶されているメッセー
ジ符号を読み出して表示器９に表示する。したがって、
過去に受信されたメッセージの確認を再び行なうことが
可能となる。

以上のように本実施例であれば、必要に応じて選択呼
出受信機にシークレットモードを設定することができる
ので、メッセージ符号を含む自機宛ての選択呼出信号が
受信された場合にも、また表示スイッチ11が操作された
場合にも、メッセージの表示は行なわれないことにな
る。したがって、例えば第三者が故意に受信メッセージ
を知ろうとしても知ることは不可能となり、これにより
メッセージの機密性を高めることができる。

また、シークレットモードの設定および解除を通常の
呼出手順を用いて基地局BS経由で行なうようにしたの
で、例えば机の上に放置した選択呼出受信機に対して、
使用者が出先から任意にシークレットモードを設定する
ことができる。したがって、シークレットモードの設定
および解除を何時でもどこでもまた簡単に行なうことが
できる。

さらに、シークレット設定コードおよびシークレット
解除コードにはそれぞれパスワードを加えたことによっ
て、第三者によるシークレットモードの設定および解除
が行なえないようにすることができる。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例ではシークレットモードを設定ある
いは解除する際に、メッセージ符号の代わりにシークレ
ット設定コードまたはシークレット解除コードを挿入し
た選択呼出信号を送信するようにしたが、メッセージ符
号にシークレット設定コードあるいはシークレット解除
コードを付加して送信するようにしてもよい。

また、シークレットコードのパスワードは１種類では
なく２種類以上用意して選択的に使用するようにしても
よい。さらに、IDメモリに記憶されているシークレット
コードのパスワードは、必要に応じて使用者がROMライ
タやパーソナルコンピュータなどにより任意に変更でき
るようにしてもよい。

また、前記実施例ではシークレットモードを設定した
場合には、メッセージメモリに記憶されている全てのメ
ッセージ符号の表示を禁止するようにしたが、メッセー
ジ符号に予め重要度を表わす符号を付加しておき、この
重要度を表わす符号に応じて所定の重要度以上のメッセ
ージのみの表示を禁止するように構成してもよい。

その他、シークレットコードの構成やシークレットモ
ードの設定および解除に関する制御手順、メッセージの
表示制御手順などについても、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施できる。

［発明の効果］ 以上詳述したように本発明は、選択呼出信号に所定の
シークレット設定情報が挿入されているか否かを判定す
るための第１の判定手段と、上記選択呼出信号に所定の
シークレット解除情報が挿入されているか否かを判定す
るための第２の判定手段と、シークレット制御手段とを
備えている。そして、このシークレット制御手段によ
り、上記第１の判定手段でシークレット設定情報が挿入
されていると判定された場合には、シークレットモード
を設定して以後上記メッセージ表示手段によるメッセー
ジ情報の表示を停止させ、かつ上記第２の判定手段によ
りシークレット解除情報が挿入されていると判定された
場合には、上記シークレットモードを解除して以後上記
メッセージ表示手段によるメッセージ情報の表示を許可
させるようにしたものである。

したがって本発明によれは、（選択）呼出信号を通じ
た遠隔操作により過去に受信したメッセージを含むすべ
ての受信メッセージが第三者によって容易に見られない
ようにすることができ、これによりメッセージ情報の機
密性を高め得る選択呼出受信機および移動無線通信機を
提供することができる。

また他の本発明は、基地局に対し、所望の選択呼出受
信機あるいは移動無線通信機に対する呼出要求を行なう
際に、この選択呼出受信機あるいは移動無線通信機にシ
ークレットモードを設定させるためのシークレット設定
情報またはシークレットモードを解除させるためのシー
クレット解除情報を送出し、基地局において、上記呼出
要求が発生した場合に、上記シークレット設定情報また
はシークレット解除情報を到来した選択呼出信号を作成
して送信し、選択呼出受信機あるいは移動無線通信機に
おいて、上記選択呼出信号を受信し、この選択呼出信号
が自機宛てのものだった場合にはこの信号にシークレッ
ト設定情報またはシークレット解除情報が挿入されてい
るか否かを判定し、シークレット設定情報が挿入されて
いると判定された場合にはシークレットモードを設定し
て以後メッセージ情報の表示を停止させ、かつシークレ
ット解除情報が挿入されていると判定された場合に、上
記シークレットモードを解除して以後メッセージ情報の
表示を許可させるようにしたものである。

したがってこの他の本発明によれば、メッセージを表
示させるか否かを、選択呼出信号を通じて遠隔的に設定
することができ、これにより必要に応じて何時でもまた
どこでも、過去に受信したメッセージを含むすべてのメ
ッセージの表示の有無を簡単に設定することができるメ
ッセージ表示制御方法を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における選択呼出受信機を使
用した選択呼出システムの機能構成を示すブロック図、
第２図および第３図は第１図に示した選択呼出受信機の
制御回路の制御手順および制御内容を示すフローチャー
ト、第４図はID−ROMにおけるシークレットコードの記
憶状態を模式的に示した図、第５図はシークレット設定
コードおよびシークレット解除コードの構成を示す図、
第６図は従来の選択呼出受信機の構成を示すブロック図
である。 TEL……電話機、EX……交換機、BS……基地局、PS……
選択呼出受信機、１……アンテナ、２……無線回路、３
……復調回路、６……駆動回路、７……スピーカ、８…
…表示駆動回路、９……表示器、10……メッセージメモ
リ、11……表示スイッチ、40……制御回路、41……メッ
セージ表示制御手段、42……判定手段、43……シークレ
ットモード制御手段、50……ID−ROM。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 誠 東京都日野市旭が丘３丁目１番地の１ 株式会社東芝日野工場内 (56)参考文献 特開 平２−198230（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−141732（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−26337（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−239726（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04B 7/24 - 7/26 102 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基地局から送信された選択呼出信号を受信
   し、この選択呼出信号が自機宛てのものでかつメッセー
   ジ情報が含まれている場合にこのメッセージ情報を記憶
   して表示するメッセージ表示手段を備えた選択呼出受信
   機において、 前記選択呼出信号に所定のシークレット設定情報が挿入
   されているか否かを判定するための第１の判定手段と、 前記選択呼出信号に所定のシークレット解除情報が挿入
   されているか否かを判定するための第２の判定手段と、 前記第１の判定手段によりシークレット設定情報が挿入
   されていると判定された場合に、シークレットモードを
   設定して以後前記メッセージ表示手段によるメッセージ
   情報の表示を停止させ、かつ前記第２の判定手段により
   シークレット解除情報が挿入されていると判定された場
   合に、前記シークレットモードを解除して以後前記メッ
   セージ表示手段によるメッセージ情報の表示を許可させ
   るシークレット制御手段とを具備したことを特徴とする
   選択呼出受信機。
2. 【請求項２】シークレット設定情報およびシークレット
   解除情報は、それぞれシークレットモードを設定するこ
   とを示す符号およびシークレットモードを解除すること
   を示す符号と、選択呼出受信機個々に予め定められたパ
   スワードとから構成されるものである請求項（１）記載
   の選択呼出受信機。
3. 【請求項３】基地局に対し、所望の選択呼出受信機に対
   する呼出要求を行なう際に、この選択呼出受信機にシー
   クレットモードを設定させるためのシークレット設定情
   報またはシークレットモードを解除させるためのシーク
   レット解除情報を送出し、基地局において、前記呼出要
   求が発生した場合に、前記シークレット設定情報または
   シークレット解除情報を挿入した選択呼出信号を作成し
   て送信し、 選択呼出受信機において、前記選択呼出信号を受信し、
   この選択呼出信号が自機宛てのものだった場合にこの信
   号にシークレット設定情報またはシークレット解除情報
   が挿入されているか否かを判定し、 シークレット設定情報が挿入されていると判定された場
   合にはシークレットモードを設定して以後メッセージ情
   報の表示を停止させ、かつシークレット解除情報が挿入
   されていると判定された場合に、前記シークレットモー
   ドを解除して以後メッセージ情報の表示を許可させるよ
   うにしたことを特徴とするメッセージ表示制御方法。
4. 【請求項４】基地局から送信された呼出信号を受信し、
   この呼出信号が自機宛てのものでかつメッセージ情報が
   含まれている場合にこのメッセージ情報を記憶して表示
   するメッセージ表示手段を備えた移動無線通信機におい
   て、 前記呼出信号に所定のシークレット設定情報が挿入され
   ているか否かを判定するための第１の判定手段と、 前記呼出信号に所定のシークレット解除情報が挿入され
   ているか否かを判定するための第２の判定手段と、 前記第１の判定手段によりシークレット設定情報が挿入
   されていると判定された場合に、シークレットモードを
   設定して以後前記メッセージ表示手段によるメッセージ
   情報の表示を停止させ、かつ前記第２の判定手段により
   シークレット解除情報が挿入されていると判定された場
   合に、前記シークレットモードを解除して以後前記メッ
   セージ表示手段によるメッセージ情報の表示を許可させ
   るシークレット制御手段とを具備したことを特徴とする
   移動無線通信機。
5. 【請求項５】シークレット設定情報およびシークレット
   解除情報は、それぞれシークレットモードを設定するこ
   とを示す符号およびシークレットモードを解除すること
   を示す符号と、移動無線通信機個々に予め定められたパ
   スワードとから構成されるものである請求項（４）記載
   の移動無線通信機。
6. 【請求項６】基地局に対し、所望の移動無線通信機に対
   する呼出要求を行なう際に、この移動無線通信機にシー
   クレットモードを設定させるためのシークレット設定情
   報またはシークレットモードを解除させるためのシーク
   レット解除情報を送出し、基地局において、前記呼出要
   求が発生した場合に、前記シークレット設定情報または
   シークレット解除情報を挿入した呼出信号を作成して送
   信し、 移動無線通信機において、前記呼出信号を受信し、この
   呼出信号が自機宛てのものだった場合にこの信号にシー
   クレット設定情報またはシークレット解除情報が挿入さ
   れているか否かを判定し、 シークレット設定情報が挿入されていると判定された場
   合にはシークレットモードを設定して以後メッセージ情
   報の表示を停止させ、かつシークレット解除情報が挿入
   されていると判定された場合に、前記シークレットモー
   ドを解除して以後メッセージ情報の表示を許可させるよ
   うにしたことを特徴とするメッセージ表示制御方法。