JP3003843U - ワーク一枚どり搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本考案は、積層されたワーク、例えば、紙製
品等を高速度で一枚どりし、搬送することのできる装置
の提供に関する。 【構成】 ワーク６を積層するためのストッカー１と、
積層された上部のワーク６を分離するためのエアー噴射
装置２と、最上部のワークを吸引し、搬送するための廻
動式搬送装置４と、該搬送装置との間にワーク１枚分以
上２枚分未満の間隙を設けるためのセパレート部材５よ
り成ることを特徴とするワーク一枚どり搬送装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、積層されたワーク、例えば、紙製品等を高速度で一枚どりし、搬送 することのできる装置の提供に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、かかる目的に対し、例えば、コンベアー上にワークを載置させ、該コン ベアの回転によって一枚ずつ最下部より取り出す、例えば、米国特許第４９９１ ８３１号に開示されるような下取り方式、或は、出願人が発明した特公昭５９− ２０５２９号公報図５〜７に例示されるような垂直状態にあるワークを吸引パッ トを用いて横方向から取り出す横取り方式等がある。 しかしながら、前者の方式にあってはコンベアーと、これに対向して設けたロ ーラの間隙より、コンベアー回転によってワークを取り出す方式であるため、ワ ークの種類、積載量によっては、スリップ、重なり、詰まり等の問題を生じやす く、高速化への課題を有する。 また、後者の横取り方式にあっても、その機構上高速での一枚どりに限界があ る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はかかる点、積層されたワークを確実に、しかも高速で一枚どりできる 従来にない新規な装置を提供するもので、例えば、数量の確認、一枚宛て取り出 して印刷、加工等の次工程に供するような場合、或は、定量をカウントし、スタ ッキングするような場合に用いて好適なものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

しかるに、本考案はその構成において、ワークを積層するためのストッカーと 、積層された上部のワークを分離するためのエアー噴射装置と、最上部のワーク を吸引し、搬送するための廻動式搬送装置と、該搬送装置との間にワーク１枚分 以上２枚分未満の間隙を設けるためのセパレート部材より成ることに特徴を有す るワーク一枚どり搬送装置の提供に関する。

【０００５】

【作用】

本考案は、前記した構成であり、積層されたワークをその上部に噴射するエア ーによって分離し、分離されたワークを廻動する吸引式の搬送装置に吸引させて 搬送し、かかる搬送過程において、該搬送装置との間にワーク１枚分以上、２枚 分未満の間隙を設けて設置したセパレート部材によって確実な１枚どりが行える よう構成したもので、これによって、高精度且つ、高速度の一枚どり、搬送を可 能としたものである。

【０００６】 以下、その構成について例示した図面をもとに説明する。

【実施例】

図１は本考案の構成を例示した斜視図、図２は図１に例示したストッカー部を 進行方向からみた正面図である。 かかる図に示されるように、その構成は、ストッカー１、エアー噴射装置２、 ３、廻動式搬送装置４、セパレート部材５より成る。ストッカー１はワーク６が 積層できるよう受具７、及び、その両端部を規制するため、エアー噴射装置に連 なる側板８、９で構成され、その上部には接触式センサー１０、１１が対向して ワークの両耳部に相当する位置に設けられている。該センサーは、弾支された接 続具１２の先端部に回転ローラ１３を有する接触式であり、弾支された接続具１ ２の上下によりスイッチ１４がオン、オフし、これの作動を受けて受具７に付設 された昇降装置１５、２１が各別にエアーシリンダー、モータ等（図示せず）に よって上下するよう構成されている。即ち、昇降装置１５はセンサー１０の検出 を受けて、また、昇降装置２１はセンサー１１の検出を受けて夫々作動し（かか るリレー回路は従来より汎用されるものであるため説明を省略する。）、図２に 示すように水平状態を維持する。尚、本考案のかかる構成は、どのようなワーク 、状態にも対応でき、後述するエアー噴射の作用を常に同一条件下で受けること を企図したもので、図２には舌部と底貼部を有するため積層したときその高さが いびつになったワーク６（封筒）の高さを、昇降装置２１を高く上げてこれを修 正した状態を例示した。

【０００７】 エアー噴射装置２、３はワークの進行方向と同方向に、また、積層されたワー ク６の上部に対向して圧縮エアーが噴射されるよう対面状に設けられ、前後より のエアー噴射を受てその中央部が浮上して盛り上がり、正確且つ、確実な分離が 可能であるよう構成されている。 また、廻動式搬送装置４は張架された回転ベルト１６に定間隔に透孔１７を有 し、かかる回転ベルトの内側、即ち、特に下側ベルト面に接して負圧ボックス１ ８が設けられている。 更に、セパレート部材５は、摩耗に対して堅牢な、例えば、シリコン製のベル ト１９が張架され、前記回転ベルト１６との間にワーク１枚分以上、２枚分以下 のクリアランスを有するよう設置されている。

【０００８】 該構成において、積層されたワーク６（本例では封筒）はその前後よりエアー 噴射装置２、３によって噴射されるエアーの作用を受けて図２に示すようにその 上部の数枚が浮上し、その最上部のものが負圧ボックス１８の吸引を受けて負圧 状態にあるベルト１６の下側の透孔面に吸着され、ベルト回転と共に、順次連続 的に搬送される。尚、この際、前記エアーによって浮上したワークはその両端部 を接触式センサー１０、１１の回転ローラ１３によって押えられるためエアー噴 射による位置ずれが発生し難く、また、対向したエアー噴射により上部のワーク は図２に示すようにかたちよく湾曲して浮き上り、吸着、搬送を容易とする。

【０００９】 次に、搬送ベルト下側に吸着され、搬送されるワークは、その搬送過程におい て、セパレート部材５と前記ベルトとの間に設けられた間隙により、一枚に分離 される。即ち、かかるセパレート部材５は、予めワーク１枚分以上、２枚分未満 の間隙の下にベルト１９が張架されており、従って、２枚以上だとかかる間隙を 通過できないため、搬送ベルトの進行と共に余分なワークは下側に分離され、正 常に通過したワークが搬送された後吸着、搬送される。 尚、該セパレート部材５をベルト機構としたのは、これが長期の使用によって 摩耗し、誤差を生じるようになったときに張架されたベルトを廻動させ、摩耗し てない部分にその位置をずらすことによって容易にその修正を行うことができる ためである。よって、その材質は、耐摩耗性の素材、例えばシリコン、合成ゴム 等が好適であり、また、かかるセパレート部材５自体は、各種厚さのワーク、即 ち、その間隙を容易に変更できるよう全体を適宜の手段、例えば、ギア、エアー シリンダー、ステッピングモータ等で上下操作できるよう構成するのがよい。ま た、前記の摩耗したベルトの位置変えのためにモータ等の駆動を用いてもよい。

【００１０】 以上によって吸引搬送されるワークは、その終端において吸引作用を解かれ、 ベルト１６からリリースされ、回転する移送装置２０によって、ストッカー等へ 移送される。尚、この際、該移送装置２０上に光電式によるカウンター２２を設 けその数をカウントすれば、その数量の把握が可能となり、総量のチェック、定 量化が容易である。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、以上の構成であり、ストッカー部に設けられた圧縮エアー噴射装置 によって上部ワークを順次浮上させ、最上部に位置するワークを常時回転してい る吸引ベルトに吸着させて連続的に移送させる方式であるため、高速且つ高精度 の一枚どり、搬送が可能となる。 また、対象となるワークも紙の他プラスチック製のものにも適用でき、また、 封筒等、製品化されたワークにも好適に用いることができるため、一枚毎の分離 を必要とする各種用途に広範囲に適用できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の斜視図。

【図２】本考案のストッカー部を進行方向からみた正面
図。

【符号の説明】

１ ストッカー ２ エアー噴射装置 ３ エアー噴射装置 ４ 廻動式搬送装置 ５ セパレート部材 ６ ワーク １０ 接触式センサー １１ 接触式センサー １５ 昇降装置 １８ 負圧ボックス ２１ 昇降装置

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワークを積層するためのストッカーと、
   積層された上部のワークを分離するためのエアー噴射装
   置と、最上部のワークを吸引し、搬送するための廻動式
   搬送装置と、該搬送装置との間にワーク１枚分以上２枚
   分未満の間隙を設けるためのセパレート部材より成るこ
   とを特徴とするワーク一枚どり搬送装置。
2. 【請求項２】 ストッカーがその上部にワークの水平状
   態を検出するための、少なくとも一対の接触式センサー
   を対向して有し、その高さ位置の不均一を検出したとき
   これを修正するための昇降装置をその底部に設けている
   ことを特徴とする請求項１記載のワーク一枚どり搬送装
   置。
3. 【請求項３】 エアー噴射装置をワーク搬送方向と同方
   向に対面状に設けたことを特徴とする請求項１記載のワ
   ーク一枚どり搬送装置。
4. 【請求項４】 セパレート部材がエンドレスに廻動する
   ベルト機構より成ることを特徴とする請求項１記載のワ
   ーク一枚どり搬送装置。