JP3002602B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP3002602B2
JP3002602B2 JP4109337A JP10933792A JP3002602B2 JP 3002602 B2 JP3002602 B2 JP 3002602B2 JP 4109337 A JP4109337 A JP 4109337A JP 10933792 A JP10933792 A JP 10933792A JP 3002602 B2 JP3002602 B2 JP 3002602B2
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克彦 河野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極導電体としての銀
塗料層構成を改良した固体電解コンデンサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、固体電解コンデンサは、図2に
示すように弁作用を有する金属粉末を加圧成形してなる
成形体に、あらかじめ弁作用を有する金属線を陽極リー
ド線21として植立し、真空焼結した陽極体22の表面
に陽極酸化により酸化皮膜23を形成し、この酸化皮膜
23の周面に対向電極として二酸化マンガンなどの半導
体層24を形成し、更に接触抵抗を減じるためにグラフ
ァイト層25を介在させた後、陰極導電体としての銀塗
料層26を形成し、この銀塗料層26にリードフレーム
陰極部27を、前記陽極リード線21にリードフレーム
陽極部28を取着し、しかる後、樹脂外装29を施して
なるものである。
【0003】しかしながら、近年、固体電解コンデンサ
の薄型化が急速に進んだことにより、固体電解コンデン
サ及びコンデンサ素子自体の外部からの衝撃や機械的ス
トレスに対する強度不足が無視できない問題になってき
ている。
【0004】すなわち、銀塗料層26形成後のアッセン
ブリ工程において、素子に機械的ストレスが加わること
により引き起こされる陰極導電体としての銀塗料層26
の剥離に起因するtanδ、インピーダンスの増大及び
漏れ電流の増大などの特性劣化及び特性不良を引き起こ
す危険性をもつものとなっている。
【0005】また、これら固体電解コンデンサは、製品
化後、各種回路部品に組み込んで使用する訳であるが、
使用中も瞬間的に数百Gを越えるような衝撃を受けた場
合、その衝撃を樹脂外装だけで分散・吸収しきれずに、
結局素子自体にダメージを与えることとなり、漏れ電流
増大などの諸特性の劣化を引き起こすことになり、対策
が必要であった。
【0006】従来、これらの問題を解決する手段とし
て、まず、グラファイト層を水溶性又は非水溶性の有機
高分子材と黒鉛粉末によって構成し、150μm以上の
厚さとした陰極導電体としての銀塗料層を形成する技
術、また、陰極導電体としての銀塗料層を構成する材料
のうち、非水溶性高分子材をセルロース系高分子材、シ
リコン系高分子材、ポリアミドなどから形成することに
よって外部からの衝撃や機械的ストレスに対するコンデ
ンサ素子自体の強度を向上させる方法が提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
手段を採用した陰極導電体としての銀塗料層の形成方法
によっても固体電解コンデンサ及びコンデンサ素子自体
の強度不足を完全に補うことはできず、固体電解コンデ
ンサの特性劣化及び特性不良の発生を防ぐ十分な解決手
段にはなり得なかった。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、コンデンサのtanδやインピーダンスを増大させ
ることなく、外部からの衝撃や機械的ストレスに対する
十分な強度を有する固体電解コンデンサを提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサは、陽極リード線を植立した弁作用金属からな
る陽極体に順次、酸化皮膜層,半導体層,グラファイト
層,陰極導電体としての銀塗料層を形成して構成したコ
ンデンサ素子にリードフレームを接着し、かつ樹脂外装
を施してなる固体電解コンデンサにおいて、前記銀塗料
層が銀粉末,銅粉末,非水溶性高分子材,グラファイト
ファイバーからなる第1銀塗料層と、この第1銀塗料層
上に形成した銀粉末,銅粉末,非水溶性高分子材からな
る第2銀塗料層とで構成したことを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】有機溶剤,非水溶性高分子材,銀粉末,銅粉末
をそれぞれ混合し、十分に攪拌してなる銀塗料にグラフ
ァイトファイバーを混合することにより、非水溶性高分
子材とグラファイトファイバーのファイバーラミネート
構造を有する導電性複合強化材料層が第1銀塗料層とし
て形成される。そして、この第1銀塗料層上に有機溶
剤,非水溶性高分子材,銀粉末,銅粉末をそれぞれ混合
し、十分に攪拌してなる銀塗料が第2銀塗料層として形
成される。これにより従来の1層で構成された銀塗料層
よりもはるかに熱的ストレス、物理的ストレスに強く、
割れや剥離現象のない銀塗料層が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明につき実施例を参照して説明す
る。
【0012】すなわち、図1に示すように、例えばタン
タル粉末を加圧成形した陽極体1にタンタルの陽極リー
ド線2を植立し、高温で真空焼結した後、リン酸水溶液
中にて化成電圧50Vを印加して陽極酸化し、タンタル
の陽極酸化皮膜3を形成し、次に、硝酸マンガン溶液中
に浸漬して前記陽極酸化皮膜3上に硝酸マンガンを付着
させた後、温度250℃〜300℃の恒温焼成炉中で数
分間熱分解して二酸化マンガンからなる半導体層4を形
成する。この硝酸マンガン溶液中への浸漬及び熱分解工
程は、数回繰り返して行う。
【0013】次に、半導体層4形成後の素子を、水溶性
又は非水溶性の有機高分子材の溶液に平均粒径0.3μ
m以下の黒鉛粉末を懸濁させたグラファイト液に浸漬
し、温度150℃〜220℃の恒温槽中で乾燥し、グラ
ファイト層5を形成する。しかる後、有機溶剤,非水溶
性高分子材,銀粉末,銅粉末と、更に平均直径50μm
以下で長さが0.1mm〜2mmのグラファイトファイ
バーをそれぞれ混合し、十分に攪拌してなる銀塗料に浸
漬し、温度150℃〜200℃で乾燥し陰極導電体とし
ての第1銀塗料層6を形成し、さらに引き続き有機溶
剤,非水溶性高分子材,銀粉末,銅粉末をそれぞれ混合
し、十分に攪拌してなる銀塗料に浸漬し、温度150℃
〜200℃で乾燥し前記第1銀塗料層6上に第2銀塗料
層7を形成してコンデンサ素子8を構成する。その後、
陽極リード線2をリードフレーム陽極部9に溶着すると
ともに、リードフレーム陰極部10となる素子固定部に
導電性接着剤11を介してコンデンサ素子8を構成する
第2銀塗料層7部を接着し、しかる後、トランスファー
モールドを行い、樹脂外装12を施し、この樹脂外装1
2より導出したリードフレーム陽極部9及びリードフレ
ーム陰極部10を折り曲げて完成品としたものである。
【0014】以上のように構成してなる固体電解コンデ
ンサによれば、陰極導電体が有機溶剤,非水溶性高分子
材,銀粉末,銅粉末をそれぞれ混合し、十分に攪拌して
なる銀塗料にグラファイトファイバーを混合することに
より、非水溶性高分子材とグラファイトファイバーのフ
ァイバーラミネート構造を有する導電性複合強化材料層
としての第1銀塗料層と、この第1銀塗料層上に形成し
た有機溶剤,非水溶性高分子材,銀粉末,銅粉末をそれ
ぞれ混合し、十分に攪拌してなる第2銀塗料層とで構成
されているため、従来の1層で構成された銀塗料層より
もはるかに熱的ストレス、物理的ストレスに強く、割れ
や剥離現象のない陰極導電体としての銀塗料層が得ら
れ、漏れ電流、tanδ、インピーダンスなどの初期特
性は元より信頼性に富む優れた効果を得ることができ
る。
【0015】次に、本発明と従来例による特性比較につ
いて述べる。
【0016】すなわち、上記実施例にて述べた構成から
なる本発明(A)と、上記本発明と同一の材料を用い、
同一の工程を経てグラファイト層まで形成した後、有機
溶剤,非水溶性高分子材,銀粉末,銅粉末をそれぞれ混
合し、十分に攪拌してなる銀塗料に浸漬し、温度150
℃〜200℃で乾燥し、陰極導電体として1層からなる
銀塗料層を形成し、その後、再び上記本発明と同一の手
段を講じ完成品とした従来例(B)による試料1000
個ずつについての初期特性不良状況を調べた結果、表1
に示すようになり、また、本発明(A),従来例(B)
とも前述した手段によって得た試料100個ずつについ
て、MIL−STD−202Fに規定する、試験法21
3Bの試験条件Cにより行った衝撃試験回数−漏れ電流
を調べた結果、図3に示すようになった。
【0017】なお、試料の定格は本発明(A),従来例
(B)とも4V−10μFである。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように、本発明(A)に
よるものは従来例(B)と比較してtanδやインピー
ダンス特性は皆無で、また漏れ電流特性改善に大きく寄
与することがわかる。
【0020】また、図3から明らかなように、従来例
(B)のものは、衝撃試験の回数を重ねる毎に漏れ電流
の増大がみられるのに対し、本発明(A)のものは前記
衝撃試験を繰り返しても漏れ電流の増大は認められず、
本発明の有効性が実証された。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による固体電
解コンデンサによれば、コンデンサのtanδやインピ
ーダンスを増大させることなく、外部からの衝撃や機械
的ストレスによっても漏れ電流特性劣化のない固体電解
コンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体電解コンデンサを示す正断面
図である。
【図2】従来例による固体電解コンデンサを示す正断面
図である。
【図3】固体電解コンデンサの衝撃試験回数−漏れ電流
特性曲線図である。
【符号の説明】
1 陽極体 2 陽極リード線 3 陽極酸化皮膜 4 半導体層 5 グラファイト層 6 第1銀塗料層 7 第2銀塗料層 8 コンデンサ素子 11 導電性接着剤 12 樹脂外装

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極リード線を植立した弁作用金属から
    なる陽極体に順次、酸化皮膜層,半導体層,グラファイ
    ト層,陰極導電体としての銀塗料層を形成して構成した
    コンデンサ素子にリードフレームを接着し、かつ樹脂外
    装を施してなる固体電解コンデンサにおいて、前記銀塗
    料層が銀粉末,銅粉末,非水溶性高分子材,グラファイ
    トファイバーからなる第1銀塗料層と、この第1銀塗料
    層上に形成した銀粉末,銅粉末,非水溶性高分子材から
    なる第2銀塗料層とで構成したことを特徴とする固体電
    解コンデンサ。
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