JP3000163B2 - 消耗式電極を用いたアーク溶接方法 - Google Patents

消耗式電極を用いたアーク溶接方法

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JP3000163B2 JP35281196A JP35281196A JP3000163B2 JP 3000163 B2 JP3000163 B2 JP 3000163B2 JP 35281196 A JP35281196 A JP 35281196A JP 35281196 A JP35281196 A JP 35281196A JP 3000163 B2 JP3000163 B2 JP 3000163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、角柱、丸柱、管
などの中空材を垂直方向に連結して配置し、その全周を
溶接する場合のように、水平方向に延びる周状の溶接部
を多層盛り溶接する際等に好適に用いられる消耗式電極
を用いたアーク溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】角柱、丸柱、管などの中空材を溶接する
ために全周溶接を行った場合、必ず溶接パスの終始端重
合部が発生し、ビードの膨らみが生じる。特に、多層盛
り溶接では、各溶接パスの終始端重合部に、さらに次に
積層される溶接層の溶接パスの終始端重合部が重なって
いくことになり、最終的なビードの累積膨らみ量はかな
り大きなものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなビードの膨
らみは、溶接終了後にグラインダ等を用いて削除する必
要があるが、この作業は手数を要する作業であり、溶接
作業の省力化の妨げとなっている。また、全周溶接で
は、溶接時間の短縮、被溶接材へのケーブル等の巻付き
の防止等を考慮して、180度対向した位置から同時に
同一方向に向かって溶接を開始し、半周分のビードを形
成して最後に終始端を重合する方法が用いられる場合も
ある。この場合は、ビードの膨らみが2箇所発生するこ
とになり、グラインダ等による削除作業を2箇所で行う
必要があり、より一層手数を要するものとなる。
【0004】また、溶接パスの終端部をその始端部に可
能な限り近接させて、重ねることなく接触する程度にビ
ードを形成する方法も考えられるが、溶接ワイヤの位置
制御が困難になり、溶接作業が面倒なものとなる。さら
に、始端部と終端部との間に隙間が生じると、溶接が不
完全なものとなり、溶接欠陥が発生する。
【0005】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、溶接パスの終始
端重合部に生ずるビードの膨らみを小さくすることによ
って溶接終了後の膨らみの削除作業を低減し、作業効率
を向上することが可能な消耗式電極を用いたアーク溶接
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の消耗式
電極を用いたアーク溶接方法は、円周溶接等のように終
始端部が重なる溶接パスを複数並設することにより溶接
層を形成し、複数の溶接層を積層して多層盛り溶接を行
う消耗式電極を用いたアーク溶接方法において、特定の
溶接パスを、その始端部のやや手前から、次に並設され
るべき溶接パス経路上に斜行させて上記始端部近傍まで
溶接を継続すると共に、上記始端部近傍を終端とし、次
に並設される溶接パスの始端部を上記特定の溶接パスの
終端部に重ねることを特徴としている。
【0007】上記請求項1の消耗式電極を用いたアーク
溶接方法では、多層盛り溶接における溶接層を形成する
特定の溶接パスは、その始端部のやや手前から、次に並
設されるべき溶接パス経路上に斜行して上記始端部近傍
が終端とされ、次に並設される溶接パスの始端部は、上
記特定の溶接パスの終端部に重ねられる。即ち、複数の
溶接パスは、それぞれ、1つ前の溶接パスの終端部に始
端部が重なることになる。溶接パスの終端部にはクレー
タ部が存在しており、当該クレータ部にはスラグやスパ
ッタがほとんど存在しないので、消耗式電極(溶接ワイ
ヤ)と被溶接材との間で電流が流れ易く、瞬時にアーク
が発生することになり、アークのスタート性が向上す
る。従って、アーク発生直後から定常状態での溶接が行
えることになり、その結果、ビードの垂れが減少する。
これにより、従来のように溶接パスの始端部にその終端
部を重ねた場合に比べて、終始端重合部のビードの膨ら
み量が減少する。これに伴い、複数の溶接層を積層した
際の累積膨らみ量も従来よりも小さくなり、溶接終了後
にグラインダ等による削除作業を行う必要が少なくな
り、作業効率が向上する。
【0008】ここで、溶接パスの終始端重合部の膨らみ
量が従来に比べて減少した理由を説明する。一般的に、
母材表面が汚れていたり、スラグやスパッタが存在して
いたりすると、溶接ワイヤと被溶接材との間で電流が流
れにくくなり、アークが発生しにくい。そこで従来技術
では、溶接トーチを移動させながら通電を開始し、アー
クが発生した時点で一旦上記始端位置まで溶接トーチを
戻し、この始端位置から改めて溶接方向に溶接トーチを
移動させて溶接を行っている。従って、溶接トーチがア
ークの発生位置と上記始端位置との間をアーク発生状態
で2回通過することになるため、溶接金属が他の区間に
比べて多くなり、始端部におけるビードの膨らみ量が大
きくなる。このような始端部に対してさらに終端部が重
なることによって、終始端重合部のビードはかなり膨ら
むことになる。
【0009】これに対し本発明の溶接方法では、スラグ
やスパッタのほとんど存在しない終端部(クレータ部)
から溶接を始めるので、クレータ部内で確実にアークが
発生し、従って従来技術のように始端位置まで溶接トー
チを戻すことなく、直ちに定常状態での溶接を行うこと
ができる。またもし仮に、溶接トーチを始端位置まで戻
すようにしたとしても、その長さは従来の場合よりも短
いものとなる。従って、各溶接パスの始端部での溶接金
属量は従来よりも少なくなり、また他の部分よりくぼん
でいるクレータ部に溶接金属が流れ込むため、終始端重
合部のビードの膨らみ量は従来よりも小さくなる。
【0010】また請求項2の消耗式電極を用いたアーク
溶接方法は、上記多層盛り溶接においては、水平方向に
延びる溶接部に複数の溶接パスを垂直方向に並設して溶
接層を形成することを特徴としている。
【0011】上記請求項2の消耗式電極を用いたアーク
溶接方法では、多層盛り溶接における溶接層は、水平方
向に延びる溶接部に対して垂直方向に溶接パスを並設し
て形成される。このような水平溶接の場合、溶接金属量
が多すぎるとビードの垂れが生じるが、上述したように
アークのスタート性が向上し、比較的短時間で定常溶接
状態になるため、従来技術と比べて溶接始端部付近での
溶接金属量が減少し、ビードの垂れを防止することがで
きる。これによって良好な水平溶接を実現することがで
きる。
【0012】さらに請求項3の消耗式電極を用いたアー
ク溶接方法は、特定の溶接層における複数の溶接パスの
うち第1パスは、その始端部近傍から次に並設されるべ
き溶接パス経路上に斜行させ、さらに一定長さだけ並設
して終端とすることを特徴としている。
【0013】上記請求項3の消耗式電極を用いたアーク
溶接方法では、特定の溶接層における複数の溶接パスの
うち第1パスは、所定のスタート位置から開始され、そ
の始端部近傍から次に並設されるべきパス経路上に斜行
されて、さらに一定長さだけ並設されて終端とされる。
従って、第1パスの始端部にその終端部が重なることは
なく、ビードの膨らみは発生しない。
【0014】さらにまた請求項4の消耗式電極を用いた
アーク溶接方法は、特定の溶接層における複数の溶接パ
スのうち最終パスは、その始端部のやや手前を終端とす
ることを特徴としている。
【0015】上記請求項4の消耗式電極を用いたアーク
溶接方法では、特定の溶接層における複数の溶接パスの
うち最終パスは、1つ前の溶接パスの終端部から開始さ
れ、その始端部のやや手前までで終端とされる。従っ
て、最終パスの終端部は従来例のように始端部に重なる
ことはなく、ビードの膨らみは発生しない。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、この本発明のアーク溶接方
法の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1は、本発明のアーク溶接方法の実施
の形態を説明するための説明図であり、図2は図1の切
断面線II−IIから見た断面図である。下側被溶接材
1と上側被溶接材2とは上下に配置されて組み立てられ
ており、水平方向(図1の紙面左右方向、図2の紙面垂
直方向)に延びる溶接部3には、レ形の開先が形成され
ている。溶接部3は被溶接材1、2の全周にわたって形
成されている。溶接部裏面側には、溶接金属の溶け落ち
等を防止するために、下側被溶接材1及び上側被溶接材
2に裏当材4、5がそれぞれ取付けられている。なお本
実施の形態では2つの裏当材4、5は、被溶接材1、2
に予め固定されているものとする。これは、例えば、断
面形状が矩形の中空鉄骨材を、その長手方向に連結して
溶接する場合、鉄骨材を組み立てた後では、溶接部裏面
側に裏当材を配置することができない場合を想定してい
るからである。従って、被溶接材を組立てた後でも、溶
接部裏面側に裏当材を配置することができる場合は、1
つの裏当材のみでよいことはもちろんである。
【0017】溶接は、溶接部3に複数の溶接層を積層し
ていく多層盛り溶接によって行われる。上記溶接層は、
詳しくは、水平方向に延びて形成されるビード6a〜6
f(総称するときは参照符「6」を用いる)を、溶接部
3の下面から上面まで複数本並設したものであり、裏当
材5の前面付近から外側表面に向かって複数の溶接層が
順番に積層される。例えば、被溶接材1、2の厚みWが
80mmである場合、13層106パスの多層盛り溶接
が行われる。さらに詳しくは、短絡移行型炭酸ガスアー
ク溶接法によってビード6は形成され、その溶接条件
は、アーク電流300A、アーク電圧35V、溶接速度
300mm/分である。
【0018】本発明の溶接方法の特徴点は、円周溶接等
のように終始端部が重なる溶接パスによってビード6を
複数並設することにより溶接層を形成し、複数の溶接層
を積層して溶接部3を多層盛り溶接する場合に、先に行
われた溶接パスの終端部に、次に並設される溶接パスの
始端部を重ねてビードを形成することである。従って、
溶接パスは、所定のスタート位置を始端として、その始
端部のやや手前まで達した地点で、次に並設される溶接
パス経路上に斜行させて上記始端部近傍まで溶接を継続
すると共に、この始端部近傍を終端とする必要がある。
以下に、図1を参照しながら、ビード6の形成方法につ
いて詳細に説明する。図1において、矢印は溶接パスの
経路及び溶接方向を示し、矢印の上に書かれた数字は何
番目の溶接パスであるかを示し、2点鎖線はビードの形
成に関連する位置を示している。尚、形成する溶接層は
最初のものではなく、既に形成された溶接層に重ねて積
層するものとして説明する。
【0019】最初に、第1番目(最下段)に形成すべき
ビード6aを、予め定める開始位置P1から矢印S1で
示す第1溶接パス(以下、第1パスという)に沿って水
平方向に形成していき、溶接部3を一周させて形成した
後に、第1パスの始端部である位置P1のやや手前の位
置P2から矢印E2で示すように第1パスを第2パス経
路に向けて斜行させて形成し、当該経路に達した位置P
3から再び水平方向に形成していき、予め定める終端位
置P4まで形成する。より詳しく説明すると、第1パス
の始端部となる位置P1の付近は、先に積層された溶接
層の表面であるため、スラグやスパッタが付着するなど
して、汚れていることが多く、アークが発生しにくい。
従って、上述したように、通電状態で溶接トーチを矢印
S1の方向に移動させ、アークが発生すると再び位置P
1まで戻して改めて位置P1から溶接を開始する。これ
によって、位置P1とアーク発生位置との間の部分は、
他の部分に比べて溶接金属が多くなり、従って他の部分
よりも多少盛り上がることになる。しかし、上述のよう
に第1パスの終端部はその始端部には重ならないように
してビード6aを形成するため、ビードの大きな膨らみ
は発生しない。尚、第1パスを位置P2から位置P3ま
で斜行させてビード6aを形成する際に、始端部に重な
ることもあり得るが、重なる領域は微小であり、これに
よるビードの膨らみは特に問題とならない。
【0020】続いて、いわゆる中間パスである第2〜第
5パスによるビード6b〜6eの形成方法を説明する
が、基本的に同一であるので、第2パスによるビード6
bの形成方法を例にとり説明する。第2パスは、第1パ
スの終端部となる位置P4から開始される。従って、第
1パスの終端部に第2パスの始端部が重なることにな
る。その後、矢印S2、E2で示すように溶接部3を水
平方向に一周させてビード6bを形成し、始端部の位置
P4よりもやや手前の位置P2、詳しくは第1パスを斜
行させた位置の近傍から、方向を第3パス経路に向けて
斜行させ、当該経路に達した位置P3から再び水平方向
に形成していき、予め定める終端位置P4まで形成す
る。最後に、ビード6fを形成すべく、最終パスである
第6パスを、第5パスの終端部となる位置P4から開始
し、矢印S6、E6で示すように溶接部3を水平方向に
一周させてビード6fを形成し、始端部の位置P4のや
や手前の位置、詳しくは第5パスを斜行させた位置P2
の近傍まで形成する。このように、ビード6b〜6f
は、その始端部を先に形成されたビードの終端部に重ね
て形成される。これによって、溶接パスの終始端重合部
のビードの膨らみ量は、従来のものに比べて少なくな
る。この点について以下に詳細に延べる。
【0021】ビード6の終端部にはクレータ部が存在し
ており、クレータ部にはスラグやスパッタがほとんど存
在しないので、溶接ワイヤと被溶接材1、2との間で電
流が流れ易く、瞬時にアークが発生することになり、ア
ークのスタート性が向上する。従って、直ちに定常状態
での溶接を行うことができるようになり、ビード6b〜
6fの始端部の形成に費す時間が短くなり、溶接金属量
も従来より減少する。これにより、従来のように溶接パ
スの始端部にその終端部を重ねた場合に比べて、重合部
のビードの膨らみ量が減少する。これに伴い、複数の溶
接層を積層した際のビードの累積膨らみ量も従来よりも
小さくなり、溶接終了後にグラインダ等による削除作業
を行う必要がなくなり、作業効率が向上する。
【0022】また、第1パスのビード6aの始端部にそ
の終端部が重なることはなく、第6パスのビード6fの
終端部はその始端部に重なることはなく、第1パスのビ
ード6aの始端部及び第6パスのビード6fの終端部で
はビードの膨らみは発生しない。従って、ビードの終始
端重合部の個数が、ビードの本数よりも1つ少なくな
り、溶接層表面における膨らみ部分の占める領域を従来
よりも少なくすることができる。
【0023】さらに、ビード6を垂直方向に並設して溶
接層を形成し、水平溶接を行う場合、上述したように溶
接パスの終端部から溶接を開始することによりアークの
スタート性が向上し、始端部付近の溶接金属量が減少す
るので、ビードの垂れを防止することができる。これに
よって良好な水平溶接を実現することができる。
【0024】上述の実施の形態では、1つの開始位置か
ら溶接部3を一周させて1本のビードを形成している
が、複数の開始位置から同時に同一方向に溶接を行い、
複数のビード部分を重合して1本のビードを形成する場
合に実施しても良い。例えば、柱などの鉄骨材を全周溶
接する場合に、180度対向した2つの開始位置から同
時に同一方向に向かって溶接を開始し、半周分の2つの
ビード部分を形成して互いに終始端部を重合して1本の
ビードを形成する溶接方法が用いられる場合がある。こ
のような溶接方法では、溶接パスの終始端重合部に起因
するビードの膨らみ部分が2箇所生じるが、本発明の溶
接方法を適用することにより、膨らみ部分の削除作業が
不要となり、より一層作業効率が向上する。
【0025】さらに、周状の溶接部の溶接に限らず、例
えば直線状の溶接部を2つの区間に分けて溶接し、区間
の境界付近でビードを重合して1本のビードを形成する
ような溶接に本発明を適用しても良い。即ち、終始端部
が重なる溶接パスを複数並設して溶接層を形成する多層
盛り溶接であれば、広く実施することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように請求項1の消耗式電極を用
いたアーク溶接方法によれば、複数の溶接パスをそれぞ
れ1つ前の溶接パスの終端部に、詳しくは終端部のクレ
ータ部に始端部を重ねるようにしたことにより、スラグ
やスパッタがほとんど存在しないクレータ部から溶接を
開始することができるので、瞬時にアークが発生するこ
とになり、アークのスタート性が向上する。従って、直
ちに定常状態での溶接を行うことができるようになり、
溶接パスの始端部の溶接に費やす時間が短くなり、溶接
金属量も従来に比べて減少するので、溶接パスの終端部
重合部のビードの膨らみ量が減少する。これに伴い、複
数の溶接層を積層した際の累積膨らみ量も従来に比べて
小さくなり、溶接終了後にグラインダ等による膨らみの
削除作業を行う必要が少なくなり、作業効率が向上す
る。
【0027】また請求項2の消耗式電極を用いたアーク
溶接方法によれば、水平溶接を行う場合でも、溶接パス
の終端部から溶接を開始することによりアークのスター
ト性が向上し、始端部付近の溶接金属量が減少するの
で、ビードの垂れを防止することができる。これによっ
て、良好な水平溶接を実現することができる。
【0028】さらに請求項3及び請求項4の消耗式電極
を用いたアーク溶接方法によれば、第1パスの始端部に
その終端部が重なることはなく、また最終パスの終端部
はその始端部に重なることはなく、第1パスの始端部及
び最終パスの終端部ではビードの膨らみは発生しない。
これによって、溶接パスの終始端重合部の個数が、溶接
パスの本数よりも1個所だけ少なくなり、溶接層表面に
おける膨らみ部分の占める領域を従来よりも少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアーク溶接方法の実施の形態を説明す
るための説明図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た断面図であ
る。
【符号の説明】
1 下側被溶接材 2 上側被溶接材 3 溶接部 4 裏当材 5 裏当材 6 ビード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 公門 泰博 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工 業株式会社 野田工場内 (56)参考文献 特開 昭61−137677(JP,A) 特開 昭53−144437(JP,A) 特開 昭61−3666(JP,A) 特開 昭49−122840(JP,A) 特開 昭56−144863(JP,A) 特開 昭58−199687(JP,A) 特開 昭52−17350(JP,A) 特開 昭53−25252(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/095 B23K 9/00 B23K 9/02 B23K 9/028 B23K 9/173

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周溶接等のように終始端部が重なる溶
    接パスを複数並設することにより溶接層を形成し、複数
    の溶接層を積層して多層盛り溶接を行う消耗式電極を用
    いたアーク溶接方法において、特定の溶接パスを、その
    始端部のやや手前から、次に並設されるべき溶接パス経
    路上に斜行させて上記始端部近傍まで溶接を継続すると
    共に、上記始端部近傍を終端とし、次に並設される溶接
    パスの始端部を上記特定の溶接パスの終端部に重ねるこ
    とを特徴とする消耗式電極を用いたアーク溶接方法。
  2. 【請求項2】 上記多層盛り溶接においては、水平方向
    に延びる溶接部に複数の溶接パスを垂直方向に並設して
    溶接層を形成することを特徴とする請求項1の消耗式電
    極を用いたアーク溶接方法。
  3. 【請求項3】 特定の溶接層における複数の溶接パスの
    うち第1パスは、その始端部近傍から次に並設されるべ
    き溶接パス経路上に斜行させ、さらに一定長さだけ並設
    して終端とすることを特徴とする請求項1または請求項
    2の消耗式電極を用いたアーク溶接方法。
  4. 【請求項4】 特定の溶接層における複数の溶接パスの
    うち最終パスは、その始端部のやや手前を終端とするこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの消耗式
    電極を用いたアーク溶接方法。
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