JP2999269B2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2999269B2
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誠一 石田
克宏 福田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮造り加工した天然木
の質感を有する木目模様化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木目模様化粧シートに天然木の質
感を持たせるため、そして特に浮造り加工したような木
目模様を得るために種々の提案がなされている。ここで
「浮造り」加工とは、材木の組織の夏材と冬材との差を
利用した材木の仕上げ加工法の一つである。樹木の細胞
***速度には季節差があり、そのため材木の組織の密
度、硬度、色調にも季節差が生じる。即ち、春−夏は細
胞***が盛んに行われるため、この時期に成長した部分
の材木は一般に空粗、低硬度、淡色であり、春材、夏
材、夏目材などと呼ばれる。一方、秋−冬は細胞***が
緩慢なため、この時期に成長した部分の材木は一般に緻
密、高硬度、濃色であり、秋材、冬材、冬目材などと呼
ばれる。杉、松、檜等の材木の表面を研磨すると軟質な
夏目部は削り落とされ、硬質な冬目部は浮き上がった状
態で残る。このような加工を「浮造り」加工という。浮
造り加工によれば、冬目部は突出し表面光沢を有し、夏
目部は窪み艶消し状態となった木材が得られる。
【0003】このような浮造り調の木目模様化粧シート
においては、例えば、冬目部として盛り上げインキ層が
設けられ、天然の感じを付与するためにこのインキ層の
上に艶調整層が施され、さらにその表面にヘアライン状
のエンボスが形成される。本来、冬目部は平滑で光沢を
有するが、この公知の化粧シートはトップ表面にヘアラ
イン状のエンボスがあるために盛り上げインキ層(冬目
部)の部分も平滑でなく光沢がないので、視覚的な天然
木の木目が充分に再現されない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、改良された天然木の質感を有する浮造り調木目模様
化粧シートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するもので、基材上に積層された繊維質シートの表面
に木目模様印刷層が施けられており、この印刷層の上に
該木目模様の冬目部と同調する盛り上げ層が設けられて
いる浮造り調木目模様化粧シートである。該木目模様印
刷層の上には艶消し層と艶出し層の二層からなる艶調整
層が形成されていることが好ましい。
【0006】本発明の木目模様化粧シートの基材として
は、通常の化粧材用基材、例えば薄葉紙、晒または未晒
のクラフト紙、上質紙、紙間強化紙(ラテックス含浸
紙)、合成樹脂混抄紙、チタン紙、リンター紙、板紙、
石膏ボード紙等のほか、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポ
リスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−ビニルアルコール共重合体、アイオノマー等のプラス
チックフィルム、金属箔、前記プラスチックフィルムと
金属箔との積層シート、さらに鋼板、PVCゾル鋼板、
木質板、石膏板、珪酸カルシウム板、陶磁器板等の板状
体等が用いられる。基材には所望により着色層を設けて
もよく、あるいは基材自体が着色されていてもよい。
【0007】化粧材用基材の上には繊維質シートが積層
される。繊維質シートは天然繊維、再生繊維、半合成繊
維、合成繊維等から製造され、多数の繊維がその長さ方
向において実質的に同一になるように並列に配列されて
おり、しかも繊維の長さ方向と直交する幅方向において
繊維の面密度の粗・密の帯域が交互に繰り返される構造
を有することが好ましい。
【0008】この繊維質シートの表面には木目模様印刷
が施される。このための印刷インキ又は塗料組成物は、
一般にベヒクルに顔料又は染料である着色剤、可塑剤、
安定剤、その他の添加剤、溶剤又は希釈剤等を混練する
ことにより製造される。ベヒクルとして適当な材料は、
エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロー
ス、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロ
ース等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリαメチ
ルスチレンなどのスチレン樹脂およびスチレン共重合体
樹脂、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル又はメタクリ
ル酸エステルの単独または共重合体樹脂、ロジン、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、重
合ロジンなどのロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル、
クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリエステル、ポリウレタン、ブチラール樹脂等であ
る。これらの樹脂の2種以上を併用することもできる。
普通の顔料のほか、所望により光輝性顔料を用いること
もできる。印刷には普通の方法を使用しうるが、グラビ
ア印刷が特に適している。
【0009】着色基材を用いた場合は、模様印刷層を通
して基材を透視可能にすることが好ましい。下層が透視
可能な印刷模様は、透明なインキを用いることにより、
あるいは不透明なインキを用いる場合には、透かし模様
(切り抜き模様)状に印刷することにより得ることがで
きる。しかしながら、通常の印刷法により形成された模
様は網点によって構成されているので、網点の間が透光
性となり、インキ自体が透明であるか不透明であるかに
無関係に、下が透視可能である。
【0010】本発明によれば、こうして得られた木目模
様印刷層の上に、その冬目部に同調する盛り上げ層が設
けられる。盛り上げ層は、例えば塩化ビニルゾルをバイ
ンダーとする印刷インキを用いて50〜200μの厚さ
に肉盛り印刷を行うことによって形成できる。この場合
にも普通の印刷方法を用いることができ、特にグラビア
印刷法が好ましい。
【0011】上記のように構成される本発明の木目模様
化粧シートにおいて、冬目部に同調する盛り上げ層の表
面が平滑で光沢があるため、また夏目部が繊維質シート
の凹凸による艶消効果を有するため、本発明の化粧シー
トは視覚的にも触覚的にも天然木を浮造り加工したよう
な質感を有する。本発明の浮造り調木目模様化粧シート
において、その木目模様印刷層の上に艶調整層を形成す
ることが好ましい。
【0012】艶調整層は、化粧シートの表面を保護し印
刷層の消失を防止するとともに、化粧シートの表面に好
ましい艶を与える。艶調整層は、適宜のベヒクルを用い
た塗料を塗布することにより形成できる。ベヒクルとし
ては、ポリウレタン、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ニト
ロセルロース、アルキッド樹脂、ポリエステル、ポリビ
ニルブチラール、メラミン樹脂、酢酸セルロース、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリビニ
ルアルコールなどの樹脂を単独又は混合して使用するこ
とができる。艶調整層は、好ましくは艶消し層と艶出し
層の二層から成る。艶消し剤としては、例えばマイカ、
シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ケイ
砂、シラスバルーンのような無機質中空体などが用いら
れる。上記の艶調整層用塗料にこれらの艶消し剤を適量
分散させて所望の艶消度にする。艶出し層用塗料として
は、一般に艶消し剤無添加のいわゆるグロス(光沢)タ
イプの塗料が用いられる。
【0013】艶調整層の形成は通常の印刷又は塗装法に
より行うことができる。特に好ましくは、まず艶消し層
を木目模様印刷層の上に全面に形成し、次いで冬目部に
相当する部分だけにパターン状に艶出し層(光沢層)を
形成する。しかし艶消し層を形成することなく、冬目部
に相当する部分だけに艶出し層を形成してもよい。その
ほか冬目部に相当する部分に艶出し層を形成し、夏目部
に相当する部分に艶消し層を形成することもできる。艶
調整層を全面に形成するときは、グラビアコート、ロー
ルコート、エアーナイフコート、スプレーコート、フロ
ーコート等の方式を用いることができ、パターン状に形
成するときは、絵柄印刷層を形成するときと同様の印刷
方式を用いることができる。
【0014】このように艶調整層を形成することによ
り、冬目部に相当する部分が光沢を有するためさらに浮
き上がって見え、夏目部に相当する部分は艶消し効果の
ためいっそう窪んで見え、浮造り調の質感が向上する。
本発明の化粧シートの好ましい実施態様の例を図1及び
図2にそれぞれ断面図として示す。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0016】
【実施例1】ポリプロピレン製繊維質シート(ユニセル
(株)製、B・Fシート)を、EC法により接着剤層を
介して薄葉紙(天間製特殊製紙製、未晒、40g/m2
上に積層した。この基材シート上に、セルロース系の模
様印刷用インキ(昭和インク製、SAインキ)を用いて
杉の板目模様をグラビア印刷方式により印刷し、次いで
盛り上げインキ(昭和インク製、ファンシー用ゾルイン
キ、組成:塩ビペースト63部、ジオクチルフタレート
30部、安定剤2部及び溶剤(ソルベッソ)5部)を用
いて、杉の板目模様のうち冬目部に相当する部分に同調
させてグラビア印刷を行った。その上に2液ウレタン系
の艶消しオーバープリントニス(昭和インク製、浮造り
OPニス)を用いてグラビアベタ印刷により全面に艶消
し層を形成した。更に2液ウレタン系の艶出しニス(昭
和インク製、G&M(G)ニス)を用い、盛り上げ印刷部
分に同調させてグラビア印刷を行った。
【0017】こうして得られた化粧シートは、冬目部が
明確に突出して見え、夏目部が繊維質シートによる繊維
感と奥行き感を有し、天然杉板の浮造り加工品をよく再
現していた。
【0018】
【実施例2】ポリプロピレン製繊維質シート(ユニセル
(株)製、B・Fシート)を、EC法により接着剤層を
介して薄葉紙(天間製特殊製紙製、未晒、40g/m2
上に積層した。この基材シート上に、セルロース系の模
様印刷用インキ(昭和インク製、SAインキ)を用いて
杉の板目模様をグラビア印刷方式により印刷し、その上
に2液ウレタン系の艶消しオーバープリントニス(昭和
インク製、浮造りOPニス)を用いてグラビアベタ印刷
により全面に艶消し層を形成した。次いでこの艶消し層
の上に、盛り上げインキ(昭和インク製、ファンシー用
ゾルインキ、組成:塩ビペースト63部、ジオクチルフ
タレート30部、安定剤2部及び溶剤(ソルベッソ)5
部)を用いて、杉の板目模様のうち冬目部に相当する部
分に同調させてグラビア印刷を行った。更に2液ウレタ
ン系の艶出しニス(昭和インク製、G&M(G)ニス)を
用い、盛り上げ印刷部分に同調させてグラビア印刷を行
った。
【0019】こうして得られた化粧シートは、冬目部が
明確に突出して見え、夏目部が繊維質シートによる繊維
感と奥行き感を有し、天然杉板の浮造り加工品をよく再
現していた。
【0020】
【発明の効果】本発明に従って、繊維質シート上に印刷
された木目模様の冬目部に盛り上げ層を設けることによ
り、冬目部が明確に突出し、夏目部が奥行き感があり、
視覚的にも触感的にも浮造り加工したような質感の効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの好ましい実施態様を示す
断面図である。
【図2】本発明の化粧シートの田の好ましい実施態様を
示す断面図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に積層された繊維質シートの表面
    に木目模様印刷層がけられており、この印刷層の上に
    該木目模様の冬目部と同調する盛り上げ印刷層が設けら
    れており、該繊維質シートは、多数の繊維がその長さ方
    向において、実質的に同一となるように並列的に配列さ
    れており、しかも繊維の長さ方向と直交する幅方向にお
    いて繊維の面密度の粗・密の帯域が交互に繰り返される
    構造を有することを特徴とする浮造り調木目模様化粧シ
    ート。
  2. 【請求項2】 該木目模様印刷層の上に艶消し層と艶出
    し層の二層からなる艶調整層が形成されていることを特
    徴とする、請求項1記載の木目模様化粧シート。
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JP2006137195A (ja) * 1998-07-14 2006-06-01 Dainippon Printing Co Ltd 化粧材
CN107848253B (zh) * 2015-07-24 2020-04-17 凸版印刷株式会社 装饰片及装饰板
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