JP2998586B2 - 半導体磁器組成物とその製造方法 - Google Patents

半導体磁器組成物とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体磁器組成物とその
製造方法に関し、より詳細には、各種通信機器や事務機
器、音響機器等に搭載される電気・電子回路等におい
て、ノイズ吸収部品として利用される電流電圧非直線性
粒界絶縁型半導体磁器組成物とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粒界絶縁型半導体磁器は、半導体化した
磁器焼結体(セラミックス)結晶粒の粒界部分に低融点
金属酸化物等を熱拡散させ、酸化物絶縁層を形成するこ
とにより容量・抵抗素子として用いる電子部品の一種で
ある。一般に、幅が数nmの薄い粒界部を利用するの
で、他のタイプの容量素子と比較して小型であり、か
つ、大きな静電容量が得られる。
【0003】特に、チタン酸ストロンチウム(SrTi
3 )を主成分とする素子は、粒界絶縁型構造になりや
すいこと、電気的特性が温度や周波数の変化に対して安
定していること、誘電損失が小さいこと等の利点があ
り、近年における電子機器、電子回路等の高周波化に対
応させやすく、用途が多岐にわたった場合の使用環境に
対する信頼性も高い。このため、セラミックス電子部品
メーカー各社ともSrTiO3 を主成分とする容量素子
の高機能、高付加価値化を図っており、これまでの主な
用途先であった低周波アナログ回路以外に、電源用ノイ
ズフィルター、半導体デバイスのノイズ吸収素子等にも
使用が広がっている。その代表的な応用例として、電流
電圧非直線性の粒界絶縁型半導体磁器素子(容量性バリ
スタ)があげられる。
【0004】容量性バリスタは通常はコンデンサとして
機能するが、数KVに及ぶ高圧外来サージ(雷サージ)
や、急峻スイッチングノイズが回路内で発生した際に
は、これを吸収し、回路素子の誤作動や絶縁破壊を未然
に防ぐ機能(バリスタ機能)を併せもつ、いわば複合機
能素子である。吸収された電気的エネルギーは熱的エネ
ルギーとして系外に放散される。なお、バリスタ機能を
有する材料としては、他に酸化亜鉛(ZnO)系材料が
有名であるが、誘電率がSrTiO3 系のものに比べて
著しく小さいため、コンデンサ機能を併せもつことはで
きない。
【0005】一方、SrTiO3 系の材料の場合、電流
電圧特性(I−Vカーブ)の再現性はZnO系材料より
も劣り、従って、素子性能の指標となるバリスタ電圧お
よび電流電圧非直線係数の信頼性に欠けるという欠点が
ある。そのため、各種の電気・電子機器での回路実装ニ
ーズが多い割には実用化が進んでいないのが現状で、材
料およびプロセス技術の開発が進められてはいるが、電
流電圧特性の安定性が良好で、回路実装に供し得る容量
性バリスタ素子はまだ得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】容量性バリスタは、概
ね次のような電気的特性を有していることが要求される
場合が多い。すなわち、 (1)急峻ノイズを吸収できるように、静電容量(C)
が十分に大きいこと。
【0007】(2)保護しようとする素子の定格電圧に
合わせてバリスタ電圧(V1mA )を自由に制御できるこ
と。
【0008】(3)非直線係数(α)が十分大きく、応
答性が早いこと。
【0009】(4)急峻ノイズを吸収した後の静電容量
(C)、バリスタ電圧(V1mA )および非直線係数
(α)等の変化が十分小さいこと。
【0010】上記(1)〜(4)のうち、(1)〜
(3)については、現在使用されている容量性バリスタ
でも特に問題はない。しかし、(4)については依然未
解決の課題として残されている。高圧外来サージ(雷サ
ージ)や急峻スイッチングノイズ等の急峻ノイズが印加
された後にバリスタ素子の電気特性に変化が生じるの
は、それによって素体(セラミックス)と電極間に存在
する電極界面絶縁層が破壊あるいは改質されることによ
るものと考えられる。
【0011】この電極界面絶縁層に対する急峻ノイズの
影響を抑制するには、次の方法が有効である。
【0012】(a)回路実装前のバリスタ素子に意図的
に急峻ノイズ等を印加し、予め電極界面絶縁層を破壊す
る。
【0013】(b)同様に、熱処理を施すことにより電
極界面絶縁層を改質する。
【0014】(c)急峻ノイズの繰り返しにも十分耐え
得る高絶縁層を形成する。
【0015】前記(a)および(b)の方法を適用して
電極界面絶縁層に対する急峻ノイズの影響を抑制する技
術は、例えば、特開平5−57724号公報に開示され
ている。それによると、5KVのサージ電圧を印加する
ことによって電極界面絶縁層を破壊し、バリスタ電圧の
変化を約4%以下に抑制することができ、従来の、数1
00Vのサージ電圧を数十回印加した後さらに熱処理を
施す方法に比べ、製造工程の簡略化を図ることができた
としている。しかしながら、この方法においても、サー
ジ電圧を印加する工程自体は依然必要であり、そのため
の工数ならびに費用を要し、製造コストの上昇を避ける
ことはできない。
【0016】本発明はこのような状況に鑑みなされたも
のであり、特に、急峻ノイズ等の繰り返しにも十分耐え
得る高絶縁層が電極界面に形成された良好な電流電圧特
性の再現性が得られるSrTiO3 系半導体磁器組成
物、およびこのような磁器組成物を特別な処理を加える
ことなく製造する方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために検討を重ねた結果、SrTiO3 系半
導体磁器組成物に関して、その結晶粒自体の化学組成
と、粒界部の化学組成をコントロールすることにより急
峻なノイズ等の繰り返しにも十分耐え得る半導体磁器組
成物、およびその製造方法を確立することができた。
【0018】本発明の要旨は、下記(イ)の磁器組成
物、ならびに(ロ)のその組成物の製造方法にある。
【0019】(イ)半導体化したセラミックスの結晶粒
が下記(1)の化学組成式で表され、粒界部が、 Na2 Ti3 7 55〜84mol% B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも1種 15〜40mol% Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも1種 1〜 5mol% の割合で総計100mol%となるように混合された材
料の構成成分が熱拡散により偏析してなり、さらに、A
gOが前記セラミックスに対して0.05〜0.15重
量%含有されていることを特徴とする半導体磁器組成
物。
【0020】 (Sr1-X-Y CaX PbY a (Ti1-Z NbZ b 3 ・・・(1) ただし、 0<X≦0.25 0<Y≦0.10 0.001≦Z≦0.010 0.990≦a/b<1.000 (ロ)半導体化した後のセラミックスの結晶粒が下記
(1)式を満たし、さらに前記セラミックスのAgO含
有率が0.05〜0.15重量%になるように原料調合
を行い、得られた原料を混合し、仮焼合成した後、焼結
助剤を加えて還元性雰囲気中で焼成し、次いで、 Na2 Ti3 7 55〜84mol% B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも1種 15〜40mol% Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも1種 1〜 5mol% の割合で総計100mol%となるように混合した材料
の構成成分を熱拡散により粒界部に偏析させることを特
徴とする半導体磁器組成物の製造方法。
【0021】 (Sr1-X-Y CaX PbY a (Ti1-Z NbZ b 3 ・・・(1) ただし、 0<X≦0.25 0<Y≦0.10 0.001≦Z≦0.010 0.990≦a/b<1.000
【0022】
【作用】本発明の半導体磁器組成物(前記(イ)の発
明)は、上記のように、半導体化したセラミックス(磁
器組成物)の結晶粒が前記(1)式で表されるペロブス
カイト型構造(ABO3 )を有している。
【0023】(1)式において、Xを0よりも大きく
0.25以下とするのは、焼結性を安定させるためであ
り、Yを0よりも大きく0.10以下とするのは、十分
な静電容量を発現させ得る結晶粒径とするためである。
Zを0.001以上0.010以下とするのは、結晶粒
の半導体化を促進させるためである。また、a/bを
0.990以上1.000未満とするのは、焼結性を安
定させるためである。
【0024】また、本発明の半導体磁器組成物の粒界部
は、 Na2 Ti3 7 55〜84mol% B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも1種 15〜40mol% Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも1種 1〜 5mol% の割合で総計100mol%となるように混合された材
料(絶縁化剤)の構成成分、すなわち、Na、Ti、O
(酸素)、Bおよび/またはBi、ならびにCrおよび
/またはMnが熱拡散によりその粒界部に偏析してなる
ものである。
【0025】Na2 Ti3 7 の混合割合を55〜84
mol%の範囲内とするのは、バリスタ性を発現させ、
かつ安定化させるためである。
【0026】B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも
1種の混合割合を15〜40mol%の範囲内とするの
は、このようなガラス系化合物の存在によってNa2
37 の粒界偏析状態を均質化させるためである。
【0027】Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも
1種の混合割合を1〜5mol%の範囲内とするのは、
サージ電流耐性を補償し、ΔC(静電容量の変化率)お
よびΔV1mA (バリスタ電圧の変化率)を低く抑えるた
めである。
【0028】さらに、本発明の半導体磁器組成物には、
AgOが前記セラミックスに対して0.05〜0.15
重量%含有されている。これは、磁器組成物に電極材を
焼き付けて半導体磁器素子を作製する際に、電極材を構
成する(あるいは電極材に含まれる)Agがセラミック
スの粒界部に過剰に拡散し、粒界抵抗の著しい劣化によ
り素子の絶縁性が大幅に劣化するのを防止するためで、
セラミックスに予めAgOを含有させておくことにより
電極材を構成するAgの粒界拡散濃度を低く抑えること
ができる。しかし、AgO含有量が0.05重量%未満
では上記の作用、即ち絶縁性能の安定化が不十分で、Δ
1mA (バリスタ電圧の変化率)およびΔα(非直線係
数の変化率)を後述する3%以下に抑えることができ
ず、一方、0.15重量%を超えるとAgOが焼結助材
として作用し、セラミックス中に細粒を生じさせるた
め、C(静電容量)が十分ではなく、後述する20nF
よりも小さくなる。
【0029】上記本発明の半導体磁器組成物は電圧電流
特性の安定性が良好で、特に、急峻ノイズの繰り返しに
も十分耐え得るものである。この磁器組成物を用いて作
製した素子は、例えば、直径6mm、電極間厚が700
μmのもので、以下の特性を示す。
【0030】サージ電流印加前 静電容量 :C≧20nF、 誘電損失 :DF≦
1.0%、バリスタ電圧:V1mA ≦20V、非直線係
数:α≧10 サージ電流印加後 バリスタ電圧の変化率:ΔV1mA ≦3% 非直線係数の変化率 :Δα≦3% 前記(ロ)の発明は、(イ)の発明の磁器組成物の製造
方法である。以下、製造工程順に説明する。
【0031】まず、原料として、SrCO3 、CaC
3 、Pb3 4 、TiO2 、Nb2 5 およびAgO
を用意し、その中に含まれる金属元素が前記(1)式を
満たし、さらにAgOが前記セラミックスに対して0.
05〜0.15重量%含有されるように正確に秤量し、
適量の玉石、分散剤および純水とともにポットミル内で
混合(湿式混合)する。混合は24時間程度行えばよ
い。なお、SrCO3 およびCaCO3 はいずれも焼成
によって酸化物になる。
【0032】混合したスラリー状の原料を脱水乾燥さ
せ、解砕する。解砕粉を、例えばアルミナ製の焼成ルツ
ボ内に移して、大気中1150℃で仮焼合成を行う。な
お、所定の固溶体が合成されていることをX線解析、組
成分析等で確認するのが望ましい。
【0033】仮焼合成粉を解砕し、焼結助剤として微
量のCuOとSiO2 を添加してさらに湿式混合を行
う。
【0034】混合したスラリー状の仮焼原料を脱水乾
燥させ、解砕し、さらに粒径が1.0μm前後の均一な
粉に整粒する。
【0035】これに有機バインダー等を添加して、例
えば直径8mm、厚み850μmの円柱状に成形する。
【0036】この成形体を1000℃に加熱して脱脂
する。
【0037】脱脂後、例えばジルコニア製の焼成ルツ
ボに充填して、還元性雰囲気中で焼成する。焼成は、結
晶粒成長の促進と均一化を図るとともに、半導体化を促
進するため、1420〜1550℃の温度域で、4.0
〜8.0時間行うのが好ましい。なお、還元性雰囲気と
しては、例えば、水素1〜20体積%、窒素80〜99
体積%の混合ガスを用いればよい。
【0038】得られた焼結体を有機溶剤中および熱水
中で洗浄した後、 Na2 Ti3 7 55〜84mol% B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも1種 15〜40mol% Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも1種 1〜 5mol% の割合で総計100mol%となるように混合した絶縁
化剤の構成成分、すなわち、Na、Ti、O(酸素)、
Bおよび/またはBi、ならびにCrおよび/またはM
nを大気中での熱拡散により粒界部に偏析させる。これ
は、焼結体の結晶粒界を絶縁化するためで、例えば、上
記の混合した絶縁化剤をペースト状にして焼結体の表面
に塗布し(塗布量は、焼結体1g当たりに換算して20
〜50mg程度でよい)、焼成すればよい。焼成は、素
子の絶縁性能を補償し、誘電性とバリスタ性の両立を図
るため、大気中、1050〜1350℃で、1.0〜
4.0時間行うのが好ましい。
【0039】本発明の半導体磁器組成物は上記〜の
工程を経て製造することができる。
【0040】上記のようにして得られた磁器組成物を用
いて粒界絶縁型の半導体磁器素子を作製するには、この
磁器組成物の両面に市販の電極用銀(Ag)ペーストを
印刷し、600〜820℃で電極を焼き付ければよい。
【0041】上記本発明方法によれば、前記(イ)の電
流電圧特性の安定した半導体磁器組成物を電極界面絶縁
層を改質あるいは破壊するための熱処理やサージ電圧の
負荷など、何ら特別な処理を加えることなく、容易に製
造することができる。
【0042】
【実施例】本発明方法を適用して(Sr1-X-Y CaX
Y a (Ti1-Z NbZ b 3 の組成を有する半導
体磁器組成物を作製し、その両面に銀電極を焼き付けて
得られた素子について、静電容量(C:nF)、誘電損
失(DF:%)、バリスタ電圧(V1mA :V)および非
直線係数(α)を測定した。次いで、端子間にサージ電
流(8×20μsec、3000A/cm2 )を1分間
隔で5回印加した後、再度、バリスタ電圧(V1mA
V)および非直線係数(α)の測定を行い、サージ電流
印加前後における変化率を求めた。なお、完成後の素子
の形状は全て直径6mm、電極間厚700μmとした。
また、比較のため本発明方法で規定する条件から外れる
条件で作製した磁器組成物についても同様の測定を行っ
た。
【0043】用いた半導体磁器組成物の主成分組成比
(X、Y、Zおよびa/b)とAgOの含有率ならびに
絶縁化剤(Na2 Ti3 7 、B2 3 およびCr2
3 )の組成を表1〜表3に示す。一部、B2 3 に換え
てBi2 3 、およびCr2 3 に換えてMnO2 を用
いた。
【0044】上記の測定項目のうち、静電容量と誘電損
失は1KHzの交流を用い、1V、20℃で測定した。
バリスタ電圧は、電極間に直流電圧を0Vから150V
まで連続的に印加し、素子に1mAの電流が流れたとき
の端子間電圧(V1mA )で表した。非直線係数は、さら
に10mAの電流が流れたときの端子間電圧(V10mA
を測定し、次式から算出した。
【0045】α=1/log(V10mA/V1mA ) なお、試料数は上記のいずれの測定においても、各試料
毎に30個とした。
【0046】測定結果を表1〜表3に併せて示す。な
お、同表には試料数30個の平均値を示した。この結果
から明かなように、本発明の半導体磁器組成物について
は、バリスタ電圧ならびに非直線係数の変化率(ΔV
1mA 、Δα)がいずれも3%以下であり、表示はしてい
ないが、静電容量:C≧20nF、誘電損失:DF≦
1.0%、更に、バリスタ電圧:V1mA ≦20Vおよび
非直線係数:α≧10の素子特性を満足した。
【0047】これらの素子特性は従来の素子にはない優
れた性能で、誘電特性とバリスタ特性の両立だけではな
く、急峻ノイズ印加後においてバリスタ特性の良好な再
現性が得られる点からも回路実装に好適である。一方、
本発明方法で規定する範囲外の条件で製造した磁器組成
物においては、バリスタ電圧ならびに非直線係数の変化
率のいずれかもしくは両者が劣化する等の問題が生じ
た。なお、電極材についてはAg電極を用いたが、電極
としての機能を有する材料であれば他のものでもよい。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】本発明の半導体磁器組成物は誘電特性と
バリスタ特性のいずれにも優れ、急峻ノイズ印加後にお
いてもバリスタ特性の良好な再現性が得られる。この磁
器組成物を用いた素子は回路実装に好適で、従来の容量
性バリスタ素子よりも更に汎用度の高い電子部品を電子
・電気機器回路等に提供することができる。
【0052】この磁器組成物は、本発明方法により何ら
特別な処理を加えることなく製造することができ、工程
の簡略化を図ることが可能である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体化したセラミックスの結晶粒が下記
    (1)の化学組成式で表され、粒界部が、 Na2 Ti3 7 55〜84mol% B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも1種 15〜40mol% Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも1種 1〜 5mol% の割合で総計100mol%となるように混合された材
    料の構成成分が熱拡散により偏析してなり、さらに、A
    gOが前記セラミックスに対して0.05〜0.15重
    量%含有されていることを特徴とする半導体磁器組成
    物。 (Sr1-X-Y CaX PbY a (Ti1-Z NbZ b 3 ・・・(1) ただし、 0<X≦0.25 0<Y≦0.10 0.001≦Z≦0.010 0.990≦a/b<1.000
  2. 【請求項2】半導体化した後のセラミックスの結晶粒が
    下記(1)式を満たし、さらに前記セラミックスのAg
    O含有率が0.05〜0.15重量%になるように原料
    調合を行い、得られた原料を混合し、仮焼合成した後、
    焼結助剤を加えて還元性雰囲気中で焼成し、次いで、 Na2 Ti3 7 55〜84mol% B2 3 およびBi2 3 の内少なくとも1種 15〜40mol% Cr2 3 およびMnO2 の内少なくとも1種 1〜 5mol% の割合で総計100mol%となるように混合した材料
    の構成成分を熱拡散により粒界部に偏析させることを特
    徴とする半導体磁器組成物の製造方法。 (Sr1-X-Y CaX PbY a (Ti1-Z NbZ b 3 ・・・(1) ただし、 0<X≦0.25 0<Y≦0.10 0.001≦Z≦0.010 0.990≦a/b<1.000
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