JP2997898B2 - 超高分子量ポリエチレンの成形方法 - Google Patents

超高分子量ポリエチレンの成形方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超高分子量ポリエチレンの成形方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
超高分子量ポリエチレンは、その分子量が大であるが
故に、溶融時の粘度が極めて高く、押出成形については
特定の条件下でのみ可能であり、また射出成形について
は不可能な状態であった。従って、通常は、圧縮成形し
た単純形状物を機械加工して各種の部品を製作している
ため、生産性が悪く、コストが高くなるという問題があ
った。
この問題を解決する方法、すなわち、超高分子量ポリ
エチレンの溶融粘度、流動性を改善し、押出成形や射出
成形を可能とする方法として、各種の低分子化合物を添
加する方法が提案されている。例えば、特開昭60−1245
号公報には、分子量100万以上の超高分子量ポリエチレ
ンに芳香族化合物、芳香族化合物誘導体、及びそれれら
のハロゲン化合物の群よりなる化合物のうち少なくとも
1種類と脂肪族のC12〜C32カルボン酸塩とが配されてな
る超高分子量ポリエチレン組成物が開示されており、ま
た、特開昭62−96547号公報には平均分子量100万以上の
超高分子量ポリエチレン及び1,4−ジフェニルブタジエ
ンを含有する超高分子量ポリエチレン組成物が開示され
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記した従来技術では、溶融粘度、流動性の改善に主
眼が置かれており、確かに低分子化合物を添加すること
により溶融粘度、流動性が改善され、押し出しや射出の
成形性は向上するが、物性の低下は避けられなかった。
逆に、物性を保持しようとすると、低分子化合物の添加
量が少量に限定され、成形性はほとんど改善されないと
いう問題があった。
従って、本発明の目的は、この成形性と物性の両方を
満足する超高分子量ポリエチレンの成形方法を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、前記目的を達成するために、平均分
子量100万以上の超高分子量ポリエチレンに反応性を有
する低分子化合物を添加して均一に混合したブレンド物
を成形し、次いで、得られた成形品に電磁波又は電子線
を照射することにより低分子化合物間又は低分子化合物
と超高分子量ポリエチレンとの間に反応を起こさせ、最
終的に優れた物性を有する成形品を得ることを特徴とす
る超高分子量ポリエチレンの成形方法が提供される。
なお、前記したように本発明の目的達成には、電子線
の照射も有効であるので、発明の詳細な説明においては
参考までに記載しているものの、これは本願の特許請求
の範囲を構成するものではない。
〔発明の作用及び態様〕
本発明の超高分子量ポリエチレンの成形方法は、従来
技術の問題点、すなわち、唯単に低分子化合物を添加し
ただけでは、確かに溶融粘度、流動性が改善され、押出
成形性や射出成形性は向上するが、物性の低下は避けら
れないという問題を解決したものである。
すなわち、反応性を有する低分子化合物を超高分子量
ポリエチレンに添加し、均一に混合して溶融粘度、流動
性を改善したブレンド物を得、これを用いて成形した成
形品に電磁波又は電子線を照射して、低分子化合物間又
は低分子化合物と超高分子量ポリエチレンとの間に反応
を起こさせ、これにより物性の低下を防ぐものである。
本発明の超高分子量ポリエチレンの成形方法は、ブレ
ンド物の調製、成形及び成形品の後処理の3つの工程か
らなっている。
A)ブレンド物の調製 まず、ブレンド物は、市販の粉末状の超高分子量ポリ
エチレンに反応性を有する低分子化合物を所定量添加し
た後、均一に混練して調製する。この反応性を有する低
分子化合物は、後の成形工程で高温にさらされるため、
熱により重合、架橋反応を起こすものは成形性を著しく
低下させるので好ましくなく、むしろ電磁波や電子線の
照射により反応を起こすものが望ましい。また、溶融粘
度や流動性を改善し、押し出しや射出の成形性を向上さ
せる必要があるため、基本構造はポリオレフィン系であ
ることが望ましい。もちろん、界面活性剤をさらに添加
することにより、超高分子量ポリエチレンと低分子化合
物の相溶性を向上させることも可能である。このように
して選定された低分子化合物は、超高分子量ポリエチレ
ンと均一に混練されてブレンド物となる混練方法として
は、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の一般的
な混練装置の使用が可能であり、必要により、超高分子
量ポリエチレンの熱分解、劣化が起こらない範囲の温度
に加熱して相溶性をさらに向上させることが可能であ
る。このようにして、望ましくは通常の汎用プラスチッ
ク又はエンジニアリングプラスチックの押し出し又は射
出の最適成形粘度相当の粘度、例えば200℃でそれぞれ1
03〜106ポアズ(押出成形の場合)、106〜109ポアズ
(射出成形の場合)(いずれも剪断応力5×105dyne/cm
2の場合)のブレンド物を調製する。ここまでは、反応
性を有する低分子化合物を用いる以外は従来の成形方法
と同じである。
B)成形 次に、前工程で得られたブレンド物を用いて成形を行
うが、これは、前工程において押出成形及び射出成形に
それぞれ対応した最適粘度のブレンド物が既に調製され
ているので、超高分子量ポリエチレンの耐熱劣化性が低
いことに注意する以外は、ポリエチレン等汎用プラスチ
ックの通常の押出成形及び射出成形それぞれの成形条件
と同様の条件で行なうことができる。
C)成形品の後処理 最後の後処理工程は、成形品に電磁波又は電子線を照
射することにより反応性を有する低分子化合物に単独重
合を起こさせるか、あるいは、この反応性を有する低分
子化合物と超高分子量ポリエチレンとの間に反応を起こ
させるものであり、これによって、成形したままの状態
では低分子化合物の添加により低下した物性を上記反応
により補強する。すなわち、物性を改善するための反応
は3種類あり、より具体的には、まず1つは、反応性を
有する低分子化合物が単独重合する場合である。すなわ
ち、反応終了後は2つのポリマーがランダムに混合した
状態になる。2つ目は、低分子化合物が1個の官能基を
有しており、外部から活性エネルギー線を照射すること
により、超高分子量ポリエチレンの主鎖又は側鎖と反応
してグラフト化する場合である。そして3つ目は、低分
子化合物が2個以上の官能基を有しており、外部から活
性エネルギー線を照射することにより、低分子化合物を
なかだちとして超高分子量ポリエチレン間に架橋が形成
される場合である。これらの3種類の方法のいずれで
も、単純に低分子化合物を添加しただけのものに比べて
成形品の物性は向上する。
成形品の後処理は、押出成形では、成形品の冷却中あ
るいは冷却後に処理装置を押出成形機とライン接続して
行なう。また、射出成形の場合は、個々に行ってもよい
し、型から取り出した後、まとめて多数個同時に行って
もよい。なお、後処理装置は電磁波又は電子線を照射で
きる炉タイプのものが望ましいが、押出成形では押出成
形機のライン末端に組み込んでもよい。また、照射には
波長が10-15〜10-4cmの範囲にある電磁波(γ線、X
線、紫外線、可視光線)のいずれか又は電子線を用い
る。
〔実 施 例〕
以下、実施例及び比較例を示して本発明について具体
的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるもの
でないことはもとよりである。
実施例1 分子量100万以上の超高分子量ポリエチレン100重量部
と液状ゴム100重量部とをV型ミキサーで100℃にて撹拌
混練した組成物をサンプルとして、高化式フローテスタ
(200℃、剪断応力5×105dyne/cm2)を用いて粘度測定
を行い、さらにノズルから押し出された糸状物及びこれ
に放射線処理(γ線、10KeV)をしたものの引張強度を
測定した。
比較例1 液状ゴムを低分子量ポリエチレンに変えた以外は実施
例1と同様にして行い、組成物の粘度測定及び押出成形
した糸状物の引張強度を測定した。
結果を表−1に示す。なお、使用した超高分子量ポリ
エチレンの引張強度(カタログ値)も参考として示す。
上記表−1に示す結果から明らかなように、超高分子
量ポリエチレンに液状ゴムの添加混練して成形した段階
では引張強度は低下したが、これに放射線処理を施すこ
とにより、超高分子量ポリエチレン単独の引張強度に近
い値まで向上した。なお、上記実施例では超高分子量ポ
リエチレンに対して低分子化合物を1:1の割合で配合し
たが、低分子量化合物の配合割合は最終成形品の所望の
物性値に応じて適宜選定することができる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の超高分子量ポリエチレンの成
形方法によれば、まず、超高分子量ポリエチレンに反応
性を有する低分子化合物を添加して均一に混合し、溶融
粘度及び流動性を改善したブレンド物を得、これを用い
て所望の形状に成形する。従って、押出成形や射出成形
により容易に成形することができ、成形品の生産性が向
上する。この段階では低分子化合物の添加により成形品
の物性は超高分子量ポリエチレンのそれよりも低下する
が、本発明の形成方法によれば、その後さらに、得られ
た成形品に電磁波又は電子線を照射し、低分子化合物間
又は低分子化合物と超高分子量ポリエチレンとの間に反
応を起こさせることにより、最終的に引張強度、耐摩耗
性、耐衝撃性などの物性に優れた成形品を得ることがで
きる。すなわち、本発明の成形方法によれば、優れた物
性を有する超高分子量ポリエチレン成形品を成形性よく
製造することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−65732(JP,A) 特開 昭56−133134(JP,A) 特開 昭51−145555(JP,A) 特開 昭52−840(JP,A) 特開 昭52−92258(JP,A) 特開 昭52−151364(JP,A) 特開 昭55−27353(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/54,8/00,110/02 C08J 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均分子量100万以上の超高分子量ポリエ
    チレンに反応性を有する低分子化合物を添加して均一に
    混合したブレンド物を成形し、次いで、得られた成形品
    に波長10-15〜10-4cmの範囲にあるγ線、X線、紫外線
    又は可視光線のいずれかである電磁波を照射することに
    より低分子化合物間又は低分子化合物と超高分子量ポリ
    エチレンとの間に反応を起こさせ、最終的に優れた物性
    を有する成形品を得ることを特徴とする超高分子量ポリ
    エチレンの成形方法。
  2. 【請求項2】成形方法として押出成形又は射出成形を用
    いる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】電磁波の照射により低分子化合物間又は低
    分子化合物と超高分子量ポリエチレンとの間に起こる反
    応が、低分子化合物の単独重合反応、低分子化合物の超
    高分子量ポリエチレンへのグラフト化反応、低分子化合
    物による超高分子量ポリエチレン間の架橋反応のいずれ
    かである請求項1乃至2のいずれか一項に記載の方法。
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