JP2995708B2 - 繊維の製造方法 - Google Patents
繊維の製造方法Info
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Description
えて繊維化する繊維の製造方法に関する。
原料として用いられる物質としては、各種のガラスや高
炉等から廃出されるスラグ、玄武岩などのいわゆる塩基
性岩石、カオリン等の粘土鉱物類及び、バイヤー法アル
ミナと硅砂の混合原料などが良く知られている。
で溶融された後、湯出し口から細流として炉外に連続的
に取り出される。
される。繊維化方法には基本的に3種の方法がある。
は主としてガラス長繊維を製造する場合に用いられ、口
金から連続的に伸延する方法である。
法は回転繊維化円板(スピナー)の遠心力を利用する方
法で、スピニング法とも言われている。
は空気その他のガスの高速流を用いる方法である。
ス、例えば空気を噴射して音速に近い流速を得、これに
融体の細流を導いて、その衝撃力により繊維化を達成す
るものであるが、この方法には幾つかの問題点がある。
点は主に3つある。
費するエネルギーが非常に大きく、製造コストを高くす
ることである。例えばAl2O3−SiO2質セラミッ
クファイバーの製造の場合、溶融炉から流出させる原料
の融体の細流の流量が400kg/hrであるとき、圧
力は数kgf/cm2である。このために必要な空気量
を得るためのコンプレッサーの能力は、ほぼ300馬力
(255kW)である。従って繊維化に消費するエネル
ギーは、255kwh/400kg=0.64kwh/
kgとなる。Al2O3−SiO2原料を溶融するのに
必要なエネルギーはおよそ1.8kwh/kgであり、
これに比して繊維化に要するエネルギーは小さいとは言
えない。
空気流はその周囲から、環境空気を誘引して集綿室に入
るので、その排気量は噴流気量の数倍となる。従って排
気能力が小さいと集綿室内は外気より高圧となって繊維
が吹き出す。集綿室からの排気から微細な繊維を分離す
るためには巨大な濾過装置が必要であり、更に環境雰囲
気を清浄に保つために集塵機も必要である。これらの設
備投資が大きく、またその運転にも相当量の電力を消費
する。例えば上記合計で0.5kwh/kgである。
岩綿やセラミックファイバーにはショットが存在するこ
とが知られている。径の大きなショットは断熱材として
のセラミックファイバーの機能である低熱伝導率の特性
を阻害し、他の用途でも機能を害することがある。
流れに外力を加えて繊維化する繊維の製造方法におい
て、原料の融体の流れに液体ジェットを噴射させ、その
液体ジェットにより原料の融体を繊維化させることを特
徴とする繊維の製造方法を解決手段としている。
直接液体ジェットを噴射させ、その液体ジェットの衝撃
力を利用することにより原料の融体を繊維化させる。
り、その密度も大きいので、効率良く運動エネルギーを
付与することができる。加圧のためのエネルギー消費量
も極めて小さい。圧縮機の規模も小さい。高圧液体の噴
流はその周囲の空気を誘引せず、生成した繊維は液体と
共に水槽に入るので、微細な繊維の粉塵も発生しない。
従って特別な集綿室も排風濾過装置も集塵機も必要でな
い。繊維はそのまま、または抄紙機を経由して脱水・乾
燥される。水槽中ではショットの分離を行うこともでき
る。繊維を液体とともに一時貯蔵しておくこともでき
る。
を、より小さくアトマイズ(微粒化)することができる
ので、ショットの存在量を低減し、ショット粒子を小さ
くすることができる。
消することを目的としてなされたもので、高圧のガスや
空気に代えて高圧の液体ジェットの衝撃力を使用する方
法である。ここでいう液体とは、たとえば水、水に他の
物質を溶かした水溶液、水に他の物質を懸濁させた懸濁
液も含む。
は、20〜150馬力が好ましい。常用圧力は55〜4
000kgf/cm2が好ましい。圧縮機の容量(吐出
量)は10〜390l/minが好ましい。
下が好ましく、このとき液体の平均圧力が100〜20
00kgf/cm2、平均流量が15〜100l/mi
nになることが好ましい。
繊維化に要するエネルギーが0.05〜0.5kwh/
kgになることが望ましい。
よいが、通常は少なくとも2本のノズルによって行うの
が好ましい。ノズルが1本の場合は、原料の細流に対し
て10〜90度の角度で液体ジェットが噴出するように
なっていることが好ましい。複数のノズルからの液体ジ
ェットが交差するように縦吹きに配置することも好まし
い。例えば2本の液体ジェットが互に30〜65度の角
度で噴出するようになっていることが好ましい。原料の
融体の細流は、75〜500kg/hrの流量で、交差
する液体ジェットの交差線のほぼ中央部に流下させるこ
とが好ましい。
融体に噴射することによって、原料の融体は繊維化さ
れ、下方に落下していく。この時、繊維の形状が作られ
るだけでなく、冷却も同時に行われる。
ェットの噴出部の下方に水槽を設けておくとよい。この
水槽で、液体ジェットの液体とともに流下して来る繊維
を回収することができる。
れる。必要であれば、脱水・乾燥の前に抄紙機を通した
り、他の処理工程を脱水・乾燥の前後に行ったりする。
2を説明する。
と硅砂の混合原料を300KVAアーク炉で溶融し、炉
のスパウト部の底面に設置した直径4又は3mmの孔を
有する窒化硼素(BN)ウエハーをオリフィスとして融
体を垂直に流出させた。実験例1では孔の直径が4mm
で、このときの流量は平均でおよそ150kg/hrで
あった。実験例2では孔の直径が3mmで、この時の流
量は平均でおよそ75kg/hrであった。
発生させる圧縮機として150馬力エンジンを装備した
スギノマシン社製ジェットクリナー、JCE−7008
5型を用いた。圧縮機の常用圧力は700kgf/cm
2、容量は72l/minである。
出力16%、平均圧力500kgf/cm2、水の平均
流量は27l/minである。繊維化に要したエネルギ
ーは24馬力、即ち18kwhであり、18kwh/1
50kgすなわち0.12kwh/kgである。実験例
2の場合、エンジン出力4%、平均圧力200kgf/
cm2、水の平均流量は17l/minである。繊維化
に要したエネルギーは6.1馬力、すなわち4.6kw
hであり、4.6kwh/75kgすなわち0.06k
wh/kgである。使用したノズルは、実験例1および
実験例2のいずれも同社製ガン用平射ノズルJNF−1
021型2個である。それらのノズルは、ノズルからの
液体ジェットが交差するように縦吹きに配置した。この
時、実験例1では、液体ジェットが互いに60度の角度
で噴出するようになっている。実験例2では、液体ジェ
ットが互いに30度の角度で噴出するようになってい
る。原料の融体の細流を、交差する液体ジェットのほぼ
中央部に流下させた。以下、図を使って説明する。図1
は本発明の実験例1および2の液体ジェットの噴射方法
を示す図である。2本のノズル1から噴出した液体ジェ
ット2が交差する交差線3のほぼ中央部に垂直上部から
流下した原料の融体の細流4が流下する。原料の融体の
細流4は液体ジェット2によって繊維化され下方に落下
していく。
集綿機で回収した。箱形集綿機の下部には水槽があり、
繊維は液体ジェットの液体とともに水槽に入る。
定した。実験条件を表1に、測定結果を表2に示す。
ナと硅砂の混合原料をアーク炉で溶融し、その融体を直
径4mmの孔を有するオリフィスから150kg/hr
の割合で垂直に流出させた。圧縮機も実験例1および2
と同じ仕様のものを使用した。圧縮機運転時の条件はエ
ンジン出力27%、平均圧力700kgh/cm2、水
の平均流量は29.6l/minである。繊維化に要し
たエネルギーは40馬力、即ち30kwhであり、30
kwh/150kgすなわち0.2kwh/kgであ
る。使用したノズルはガン用平射ノズルであり、これを
1個使用した。このノズルは、ノズルからの液体ジェッ
トが融体の細流と70度の角度で噴出するようになって
いる。図2は実験例3の液体ジェットの噴出方法を示す
図である。生成された繊維は水槽に回収し、次に脱水乾
燥し、その特性を測定した。実験条件を表1に、測定結
果を表2に示す。
る。
融体の状態で流出させた。
90馬力ジーゼルエンジンを装備したポータブルコンプ
レッサーを用いた。圧縮機の常用圧力は7kgf/cm
2、容量は19m3/minである。
43馬力)、平均圧力5.2kgf/cm2、空気の平
均流量は19m3/minである。繊維化に要したエネ
ルギーは107kwh/150kgすなわち0.71k
wh/kgである。
6,324に記載されたものである。エアーノズルは1
個使用し、横吹きになるように配置した。原料の融体
を、空気流に向って流下させると、融体が繊維化され
る。この時空気流が、原料融体の細流に対して約90度
の角度で噴出するようになっている。
箱形集綿機の下面には金網が張ってあり、金網下の排気
ファンで100m3/minで吸引した。繊維は金網に
よって濾過され、空気から分離される。排気には粉塵が
含まれている。清浄な環境雰囲気を保つために、排気
を、10kwhの動力で運転するバグフィルター式集塵
機に導き、粉塵を分離する必要があった。
定した。実験条件を表1に、測定結果を表2に示す。
た結果を表1および表2に沿って説明する。
の空気流の流量を比較すると、実験例1は流量が極めて
少なく済んでいることがわかる。同様に、実験例2,3
と比較例の流量を比較すると、実験例2、3の流量も極
めて少ないことが分かる。
1では比較例の約1/6であり、実験例2では比較例の
約1/10である。実験例3では比較例の約1/4であ
る。
については、実験例1、2、3とも比較例とほとんど変
わらない平均径を示している。さらにショット含有量
(65メッシュ以上のショット)も、実験例1、2、3
とも比較例1の約1/2であり、大きく減少しているこ
とが確認された。また、65メッシュよりも小さなショ
ットも比較例に比べて実験例1、2、3はいずれも少な
い量であった。すなわち、比較例が39.7%に対し、
実験例1は33.5%であり、実験例2は34.3%で
あり、実験例3は36.1%であった。以上のことから
実験例1、2、3はいずれも比較例に較べてショット全
体の量も少なく、また大きな粒度のショット量も減少し
ていることが確認された。
繊維の粉塵は発生しなかったので排気装置を設ける必要
がなく、設備規模が小さくて済んだ。一方、比較例では
多量の粉塵が発生した。このことによって本発明の繊維
製造方法が環境空気に対して悪影響を与えないことが確
認された。
極めて少量にもかかわらず生成したセラミックファイバ
ーバルクの中のショット量は極めて少ない。従って、同
量の原料からできる繊維の収量は従来よりも大である。
さらにショットの粒度も小さいので、ショットが繊維に
混じっていても手触りがよい。
消費が少なく、繊維化に必要な液体の量も少量である。
そのため、繊維化のエネルギー効率がよい。
用量も少量であるので、吹精時に周囲の空気を多量に誘
引することがない。従って集綿機に大容量の集塵設備を
備える必要がない。さらに粉塵の発生が無いので、周囲
の環境空気を悪化させることがない。
くことができるので、ショットの分離、繊維の脱水・乾
燥などの処理をすぐに行わず、後でまとめて行ったり、
その前後に他に必要な処理工程を通したりすることが可
能である。
射方法を示す図。
示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 原料の融体の流れに外力を加えて繊維化
する繊維の製造方法において、原料の融体の流れに液体
ジェットを噴射させ、その液体ジェットにより原料の融
体を繊維化させることを特徴とする繊維の製造方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3126966A JP2995708B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 繊維の製造方法 |
AU12165/92A AU654698B2 (en) | 1991-03-13 | 1992-03-10 | A method and apparatus for producing fibers |
BR929200829A BR9200829A (pt) | 1991-03-13 | 1992-03-11 | Metodo e aparelho para producao de fibras |
CA002062878A CA2062878C (en) | 1991-03-13 | 1992-03-12 | A method and apparatus for producing fibers |
DE69220266T DE69220266T2 (de) | 1991-03-13 | 1992-03-13 | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung von Fasern |
EP92104347A EP0503655B1 (en) | 1991-03-13 | 1992-03-13 | A method and apparatus for producing fibers |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3126966A JP2995708B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 繊維の製造方法 |
Publications (2)
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JPH04289209A JPH04289209A (ja) | 1992-10-14 |
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ID=14948306
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3126966A Expired - Fee Related JP2995708B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 繊維の製造方法 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5965084A (en) * | 1996-10-29 | 1999-10-12 | Chisso Corporation | Process for producing non-woven fabrics of ultrafine polyolefin fibers |
-
1991
- 1991-03-13 JP JP3126966A patent/JP2995708B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04289209A (ja) | 1992-10-14 |
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