JP2995581B2 - 液体金属イオン源 - Google Patents

液体金属イオン源

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、二次イオン質量分析などに利用される高輝
度な微細イオンビーム径をもつセシウムをイオン種とす
る液体金属イオン源に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は液体金属イオン源において、イオン化物質と
してセシウムとカリウム、ルビジウムの一種以上との合
金液体を冷却して用いることにより、セシウム単独の場
合よりセシウムの蒸気圧を低下させ、長時間安定に作動
するセシウムをイオン種とする液体金属イオン源を実用
化することを目的としている。
〔従来の技術〕
液体金属を針状エミッタを用い高電界によりイオン化
する液体金属イオン源は高輝度、微細イオンビーム径と
いう特徴をもっており、ガリウムなど融点が低く、かつ
液体状態で蒸気圧の低い金属では実用化されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
セシウムをイオン種とするイオン源はセシウムの液体
状態での蒸気圧が高いため液体金属イオン源は実用化さ
れていなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では上記課題を解決するためにイオン化物質と
してセシウムとカリウム、ルビジウムの一種以上との合
金液体を冷却、好ましくは−10℃以下に冷却して用い
る。
〔作用〕
セシウムをカリウム、ルビジウムの一種以上と合金化
することにより融点が低下し、このセシウム合金液体を
セシウムの融点(約30℃)以下に冷却することにより蒸
気圧が低下する。
〔実施例〕
以下実施例により説明する。
第1図及び第2図にセシウムとカリウムおよびルビジ
ウムの各々の状態図を示す。
50原子%セシウム−50原子%ルビジウム合金で−9
℃、50原子%セシウム−50原子%カリウム合金で−37.5
℃まで融点が低下することがわかる。
セシウム−カリウム合金にルビジウムを加えた三元系
合金では更に融点を下げることが可能である。
次にセシウム金属の融点付近及び50原子%セシウム−
50原子%ルビジウム合金の0℃での蒸気圧はそれぞれ約
10-6mmHg、10-7mmHgであった。
また75原子%セシウム−25原子%カリウム合金の−10
℃、50原子%セシウム−50原子%カリウム合金の−25℃
における蒸気圧はそれぞれ約10-8mmHg、10-9mmHgであっ
た。
合金化で融点を下げることにより、セシウム金属の融
点付近の蒸気圧より低い蒸気圧を得ることができ、冷却
温度が低下するに従い蒸気圧も低下することがわかる。
第3図に液体金属イオン源の一実施例の断面図を示
す。
合金液体1はステンレス製のリザーバ2に貯蔵されタ
ングステン針製のエミッタ3に供給される。
なお、リザーバ、エミッタはそれぞれステンレス製、
タングステン針製に限らないのはもちろんである。
リザーバ2は冷却体4に覆われ合金液体1を冷却す
る。
冷却体4にはヒータ5が巻かれ更に上部から液体窒素
等により冷却することにより合金液体1の温度制御がな
される。
エミッタ3と対向して設けられた引出し電極6により
10kV前後のイオン引出し電圧がかけられる。
上記液体金属イオン源をセシウム金属を用いて35℃で
作動させた。この場合セシウムの液体状態での蒸気圧が
高く、余分なセシウムの蒸発によりセシウムがイオン源
の絶縁部に付着したり、早期にセシウムが消耗したりし
て長時間作動させることがでず、イオン源のセシウムに
よる汚染もひどかった。
一方、50原子%セシウム−50原子%カリウム合金を−
10℃及び−25℃で作動させた場合は上記のような問題は
生ぜずはるかに長時間の作動が可能で、特に−25℃の場
合に良い結果が得られた。
セシウム−ルビジウム合金の他の組成及びセシウム−
カリウム−ルビジウム三元合金でも同様の結果が得られ
た。
なお、これらの合金は融点が−20℃以下のものに対し
て効果があることがわかる。
冷却温度は−10℃以上でもかまわないが、二次イオン
質量分析などに利用するには10-8mmHg以下の蒸気圧が好
ましく、−10℃以下で作動させることが好ましい。
上記の場合セシウムのほかにカリウム等のイオンも生
じるので、質量分離器でセシウム(Cs+)以外は除去し
た。
なお、本発明に使用できるイオン源の構造は実施例に
はもちろん限定されない。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によればイオン化物質として
セシウムとカリウム、ルビジウムの一種以上との合金液
体を冷却して用いることにより、セシウム金属の融点付
近の蒸気圧よりはるかに低い蒸気圧得ることができ、従
ってセシウムがイオン源の絶縁部に付着したり、早期に
セシウムが消耗したりして長時間作動を妨げることがな
く、セシウムをイオン種とする高輝度、微細イオンビー
ム径の液体金属イオン源を実用に供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はセシウムとカリウムの状態図、第2図はセシウ
ムとルビジウムの状態図、第3図は液体金属イオン源の
一実施例の断面図である。 1……合金液体 2……リザーバ 3……エミッタ 4……冷却体 5……ヒータ 6……引出し電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−301941(JP,A) 特開 昭58−121536(JP,A) 日本学術振興会第132委員会編,電子 イオンビームハンドブック(第2版), 日刊工業新聞社,昭和61年9月25日, P.225 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合金液体金属を保持するリザーバと液体金
    属を強電界によってイオン化させ先端部からイオンビー
    ムを発生させるエミッタと、前記合金液体金属の温度を
    制御する冷却体よりなる液体金属イオン源において、前
    記液体金属は冷却されたセシウムとカリウム又はルビジ
    ウムの合金であることを特徴とする液体金属イオン源。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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日本学術振興会第132委員会編,電子イオンビームハンドブック(第2版),日刊工業新聞社,昭和61年9月25日,P.225

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