JP2994956B2 - 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、その組成物およびその錠剤 - Google Patents

低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、その組成物およびその錠剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品等の錠剤に結合
剤として添加されている低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースが配合されている組成物およびその低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースで結合されている錠剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品等の錠剤は、錠剤中に含まれてい
る結合剤の膨潤によって崩壊する。錠剤の結合剤には、
例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシルメチルセルロースおよびそのカルシウム塩、デン
プンおよびその誘導体が挙げられる。この中で低置換度
ヒドロキシプロピルセルロースは薬物との相互作用が少
ない非イオン性の結合剤である。低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースが結合剤として使用されていること
は、特公昭46-42792号公報、特公昭57-53100号公報に記
載されている。
【0003】近年、錠剤は服用しやすいように小型化さ
れ、結合剤等の添加が抑えられる傾向にある。このため
結合剤には、少ない添加量で錠剤の崩壊性を高めるもの
が望まれている。また、主薬成分が錠剤中に均一に分散
されかつ、錠剤の重量偏差が小さくなるには、結合剤は
流動性が優れていることが必要である。
【0004】錠剤を製造するには、主薬成分と各種添加
剤とを配合して錠剤用組成物を調製し、この組成物から
錠剤を製錠する。製錠方法には、組成物を直接打錠する
方法および組成物を造粒してから打錠する方法がある。
製錠に先立って組成物を造粒する場合、操作が容易なこ
とから微粉を混ぜた組成物を流動させて造粒品を造る流
動層造粒が行なわれる。流動層造粒の際、多量の低置換
度ヒドロキシプロピルセルロースが添加されている組成
物を造粒すると、密度が低く嵩高い造粒品が得られるこ
とがある。嵩高い造粒品を打錠すると、打錠速度を大き
くしたとき、錠剤の重量が制限される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、少ない添加量でも錠剤に
優れた崩壊性および結合性を付与し、また添加量が多い
場合でも密度が高い造粒品を製造させることができる低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースが配合されている
組成物およびその低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スで結合されている錠剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースは安息角が45°未満を示し、活性アルミナ80
重量部に対して20重量部が配合され成形圧1トンで直
径15mmの円板に成形されたものが水を吸収して膨潤
率する際の体積増加率が100%以上を示す。
【0007】安息角の測定方法は以下の通りである。ヒ
ドロキシプロピルセルロースの粉体を直径80mmの円
板状の台の上に75mmの高さより流下させる。堆積し
ている粉体と台との接触角を測定する。流動性がよい粉
体は、大きく広がるので安息角が小さくなる。流動性が
悪い粉体は堆積してしまうので安息角が大きくなる。安
息角が45°未満の場合、重量偏差が小さく硬度が高い
錠剤が得られる。45°以上では直接打錠法で製錠する
場合、配合成分の流動性が悪く、製錠される錠剤の重量
変動が大きくなる。流動層造粒の場合には、造粒末のか
さ密度が低くなる。
【0008】膨潤率は低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースが水を吸収し、膨潤したときの体積の増加率であ
る。活性アルミナ80重量部に対して20重量部が配合
され成形圧1トンで直径15mmの円板に成形されたと
きの膨潤率が100%以上となる低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースは、わずかの添加で錠剤に優れた崩壊
性を付与する。膨潤率が100%以下の低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースは、多量の添加でないと錠剤を
崩壊させることができない。市販の低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロースは、膨潤率が100%以下なので、
多量の添加を必要とする。
【0009】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
製造方法は以下の通りである。水酸化アルカリを触媒と
し、セルロースにプロピレンオキサイドを置換反応させ
る。次に、触媒として用いたアルカリの存在下あるいは
必要に応じてアルカリを追加し、水を加えて混合し、生
成物の全部あるいは一部を溶解して繊維質を減少させ
る。この溶液を酢酸、塩酸等の酸で中和した後、精製、
乾燥、粉砕の工程を経てヒドロキシプロピルセルロース
が得られる。繊維質の減少によってヒドロキシプロピル
セルロースの粒子が球状になり、膨潤率が100%以
上、かつ安息角が45°未満のヒドロキシプロピルセル
ロースが生成される。
【0010】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
ヒドロキシプロポキシル基含有量は5〜16重量%、特
に7〜13重量%の範囲が望ましい。含有量が5重量%
以下の場合、ヒドロキシプロピルセルロースの膨潤率が
低くなり、錠剤の崩壊性が不十分となる。含有量が16
重量%以上の場合には、ヒドロキシプロピルセルロース
が最後には水溶性となってしまう。平均粒子径は5〜1
50μmが好ましく、特に40〜100μmの範囲が望
ましい。5μm以下では、ヒドロキシプロピルセルロー
スの流動性が悪くなり、流動層造粒が行ないにくくな
る。150μm以上では、ヒドロキシプロピルセルロー
スと薬物との混合が不均一となり結合性が低下する。こ
のため造粒末のかさ密度が低くなり、錠剤の硬度が低く
なる。
【0011】低置換度ヒドロキシプロピルセルロース組
成物は前記の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを
成分に含んでおり、他の成分として、例えば賦形剤、結
合剤、潤沢剤、着色剤等を含んでいる。
【0012】錠剤は、前記の低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースで結合されており、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロース組成物を直接打錠するか、流動層造粒
を経て打錠して得られる。直接打錠の場合、低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースを2%以上配合し、流動層
造粒の場合、5%以上配合する。
【0013】
【作用】本発明の低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スは、市販のヒドロキシプロピルセルロースと比較して
繊維状の粒子が少なく粒子形状が球状に近い。ヒドロキ
シプロピルセルロースが水を吸収し膨潤するときには、
粒子内部に圧力が発生する。繊維状の粒子では膨潤する
ときの圧力が錠剤の空隙に吸収されてしまうが、球状の
粒子では圧力が全体に伝播される。このため錠剤中のヒ
ドロキシプロピルセルロースの膨潤が大きくなり、錠剤
の崩壊性が高くなる。
【0014】安息角は、流動層造粒を経て得られる造粒
末のかさ密度に大きな影響を与える。安息角が45°未
満の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは流動性が
優れており、流動層造粒で得られる造粒末のかさ密度が
高くなる。かさ密度の高い造粒末を打錠することで、打
錠速度が大きい場合でも錠剤の重量を維持できる。
【0015】
【発明の効果】本発明の低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースは直接打錠用組成物にわずかに配合されるだけ
で、錠剤に優れた崩壊性を付与する。錠剤に含まれてい
たヒドロキシプロピルセルロースの割合が減少するた
め、錠剤は小型化され、服用しやすくなる。また、流動
層造粒用組成物中に多量に添加する場合でも、かさ密度
が高い造粒品を製造できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0017】実施例1 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの合成 ウッドパルプを、49重量%の苛性ソーダ(NaOH)
に浸漬後、圧搾してNaOH24.6重量%、セルロー
ス48.2重量%、水27.2重量%の組成のアルカリ
セルロースを得た。このアルカリセルロース100gを
反応器に仕込み、窒素置換を行なった。窒素置換後、プ
ロピレンオキサイド10.7gを反応器へ仕込み、撹拌
しながら40℃で1時間、および70℃で1時間反応さ
せてヒドロキシプロピルセルロースを得た。ニーダーに
温水265gを入れ、温水にヒドロキシプロピルセルロ
ースを分散させ、温度45℃で30分間混練した。その
後、33重量%酢酸水溶液112gを添加してヒドロキ
シプロピルセルロースを析出させた。析出したヒドロキ
シプロピルセルロースを約80℃の熱水で洗浄した後、
脱水、乾燥し高速回転衝撃粉砕機で粉砕した。目開き7
5μmのふるいでこの粉末から粗大粉末を除去し、ヒド
ロキシプロポキシル基含有率が11.0%の微粉末を得
た。この微粉末を試料No.1とした。
【0018】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
物性 試料No.1の安息角をパウダーテスターRT−D型
(細川粉体工学研究所製)による円錐堆積法で測定し
た。測定は以下の通りである。粉体をパウダーテスター
の台上に流下し、堆積した粉体と台との隣線に分度器を
合わせ、粉体と台との接触角を測定し、その結果を表1
に示した。次いで、試料No.1の平均粒子形、かさ密
度を測定し、その結果を表1に示した。
【0019】10gの試料No.1と、40gの活性ア
ルミナ(200メッシュ)とをV型混練器で混合した
後、その混合物500mgを成形圧1トンで直径15m
mの錠剤に圧縮成形した。錠剤に水を吸収させ体積の増
加率を測定し、膨潤率を算出した。図1にその測定結果
を示す。
【0020】直接打錠による製錠 アスピリン造粒末(アスピリン/コーンスターチ=95
/5)を基剤として、試料No.1が10重量部、アス
ピリン造粒末が90重量部、ステアリン酸マグネシウム
が0.5重量部という配合比で直接打錠用組成物を調製
した。
【0021】RT−S15K−T35(菊水製作所製)
により回転数30rpm、打錠圧0.6トンでこの直接
打錠用組成物を打錠し、直径が9mm、重量が300m
gの錠剤を得た。この錠剤の重量偏差、硬度、崩壊時間
を測定し、その結果を表1に示す。
【0022】流動層造粒 100gの試料No.1に、アセトアミノフェン(微
粉)160g、乳糖98g、コーンスターチ42gを配
合して流動層造粒用組成物を調製した。AEROMAT
IC STREA−1型(富士産業製)により吸気温度
が70℃、HPC−LEP(信越化学工業製)の5重量
%水溶液をスプレー速度20g/分で流動層造粒用組成
物に噴射し、流動層造粒を行なった。得られた造粒末を
目開き1400μmのふるいで不純物を除去した後、平
均粒子径、かさ密度を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0023】次いで、造粒末100重量部、ステアリン
酸マグネシウム0.5重量部という配合比で打錠末を調
製した。RT−S15K−T35(菊水製作所製)によ
り回転数30rpm、打錠圧1トンで造粒末を打錠し、
直径が8mm、重量が200mgの錠剤を得た。打錠後
の錠剤の硬度、崩壊時間を測定し、その結果を表1に示
した。
【0024】回転数30rpm、打錠圧1トンで重量が
200mgの錠剤を打錠した後、回転数のみを45rp
m、50rpmと変化させ、各回転数で打錠した錠剤の
重量を測定し、その結果を表2に示した。
【0025】実施例2 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの合成および物
性 実施例1と同様に、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ースを合成した。目開きを180μmにして、この粉末
から不純物を除去し、ヒドロキシプロポキシル基含有率
が11.0%の微粉末を得た。この微粉末を試料No.
2とした。実施例1と同様に試料No.2の平均粒子
形、かさ密度および安息角を測定し、その結果を表1に
示した。
【0026】実施例1と同様に試料No.2を錠剤に圧
縮成形したときの膨潤率を測定し、その結果を図1に示
した。
【0027】直接打錠による製錠 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが試料No.2
であることを除いて、実施例1と同様に直接打錠用組成
物を調製して直接打錠を行なった。錠剤の重量偏差、硬
度、崩壊時間を測定し、その結果を表1に示す。
【0028】流動層造粒 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが試料No.2
であることを除いて、実施例1と同様に、流動層造粒お
よび造粒末の打錠を行なった。重量200gの造粒末の
平均粒子径、かさ密度、および錠剤の硬度、崩壊時間を
測定し、その結果を表1に示す。
【0029】回転数30rpm、打錠圧1トンで重量が
200mgの錠剤を打錠した後、回転数のみを45rp
m、50rpmと変化させ、各回転数で打錠した錠剤の
重量を測定し、その結果を表2に示した。
【0030】比較例1 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの物性 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを市販品である
LH−11(信越化学工業製)とした。実施例1と同様
にLH−11の平均粒子径、かさ密度および安息角を測
定し、その結果を表1に示した。
【0031】実施例1と同様にLH−11を圧縮成形
し、膨潤率を測定した。その結果を図1に示す。LH−
11の膨潤率は100%以下であった。
【0032】直接打錠による製錠 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがLH−11で
あることを除いて、実施例1と同様に、直接打錠用組成
物を調製し直接打錠を行なった。錠剤の重量偏差、硬
度、崩壊時間を表1に示した。
【0033】流動層造粒 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがLH−11で
あることを除いて、実施例1と同様に、流動層造粒およ
び造粒末の打錠を行なった。重量200gの造粒末の平
均粒子径、かさ密度、および錠剤の硬度、崩壊時間を測
定し、その結果を表1に示す。
【0034】回転数30rpm、打錠圧1トンで重量が
200mgの錠剤を打錠した後、回転数のみを45rp
m、50rpmと変化させ、各回転数で打錠した錠剤の
重量を測定し、その結果を表2に示した。
【0035】比較例2 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの物性 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを市販品である
LH−21(信越化学工業製)とした。実施例1と同様
にLH−21の平均粒子径、かさ密度および安息角を測
定し、その結果を表1に示した。
【0036】実施例1と同様に、LH−21を圧縮成形
し膨潤率を測定した。その結果を図1に示す。
【0037】直接打錠による製錠 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがLH−21で
あることを除いて、実施例1と同様に、直接打錠用組成
物を調製し直接打錠を行なった。錠剤の重量偏差、硬
度、崩壊時間を表1に示す。
【0038】流動層造粒 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがLH−21で
あることを除いて、実施例1と同様に、流動層造粒およ
び造粒末の打錠を行なった。重量200gの造粒末の平
均粒子径、かさ密度および錠剤の硬度、崩壊時間を表1
に示す。
【0039】回転数30rpm、打錠圧1トンで重量が
200mgの錠剤を打錠した後、回転数のみを45rp
m、50rpmと変化させ、各回転数で打錠した錠剤の
重量を測定し、その結果を表2に示した。
【0040】比較例3 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの物性 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを市販品である
LH−31(信越化学工業製)とした。低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースに市販品であるLH−31(信
越化学工業製)を使用した。実施例1と同様にLH−3
1の平均粒子径、かさ密度および安息角を測定し、その
結果を表1に示した。
【0041】実施例1と同様に、LH−31を圧縮成形
し膨潤率を測定した。その結果を図1に示す。
【0042】直接打錠による製錠 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがLH−31で
あることを除いて、実施例1と同様に、直接打錠用組成
物を調製して直接打錠を行なった。錠剤の重量偏差、硬
度、崩壊時間を測定しその結果を表1に示す。
【0043】流動層造粒 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがLH−31で
あることを除いて、実施例1と同様に、流動層造粒およ
び造粒末の打錠を行なった。重量200gの造粒末の平
均粒子径、かさ密度および錠剤の硬度、崩壊時間を表1
に示す。
【0044】実施例1と同様に、直接打錠および流動層
造粒を行なった。直接打錠により製錠された錠剤の物性
と、流動層造粒による造粒末の平均粒子径、かさ密度お
よび錠剤の硬度、崩壊時間とを測定しその結果を表1に
示す。
【0045】回転数30rpm、打錠圧1トンで重量が
200mgの錠剤を打錠した後、回転数のみを45rp
m、50rpmと変化させ、各回転数で打錠した錠剤の
重量を測定し、その結果を表2に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】直接打錠法で打錠された実施例1、2の錠
剤は、比較例1〜3の錠剤と比べて重量偏差が小さく、
硬度が高い。また崩壊性にも優れている。これは図1に
見られるように、実施例1、2の低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースである試料No.1およびNo.2の
膨潤率が100%以上だからである。
【0049】流動層造粒による実施例1、2の造粒末
は、比較例1〜3の造粒末と比べてかさ密度が高い。ま
た流動層造粒による実施例1、2の錠剤は、比較例1〜
3の錠剤と比べて硬度が高く崩壊性にも優れている。こ
れは実施例1、2の試料No.1およびNo.2の安息
角が45°未満のためである。回転数を大きくすると実
施例1、2の重量は安定しているが、比較例1〜3の重
量は低下してしまう。これは実施例1、2はかさ密度が
高いため充填量が一定に保たれるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの膨潤
率の経時変化を示す図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安息角が45°未満であり、活性アルミ
    ナ80重量部に対して20重量部が配合され、成形圧1
    トンで直径15mmの円板に成形されたものが水を吸収
    して膨潤する際の体積増加率が100%以上であること
    を特徴とする錠剤結合用の低置換度ヒドロキシプロピル
    セルロース。
  2. 【請求項2】 安息角が45°未満であり、活性アルミ
    ナ80重量部に対して20重量部が配合され、成形圧1
    トンで直径15mmの円板に成形されたものが水を吸収
    して膨潤する際の体積増加率が100%以上である低置
    換度ヒドロキシプロピルセルロースを成分に含むことを
    特徴とする低置換度ヒドロキシプロピルセルロース組成
    物。
  3. 【請求項3】 安息角が45°未満であり、活性アルミ
    ナ80重量部に対して20重量部が配合され、成形圧1
    トンで直径15mmの円板に成形されたものが水を吸収
    して膨潤する際の体積増加率が100%以上である低置
    換度ヒドロキシプロピルセルロースで結合されているこ
    とを特徴とする錠剤。
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