JP2994789B2 - 燃焼排ガス中の水銀除去方法 - Google Patents

燃焼排ガス中の水銀除去方法

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JP2994789B2 JP3120314A JP12031491A JP2994789B2 JP 2994789 B2 JP2994789 B2 JP 2994789B2 JP 3120314 A JP3120314 A JP 3120314A JP 12031491 A JP12031491 A JP 12031491A JP 2994789 B2 JP2994789 B2 JP 2994789B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は都市ごみ焼却炉、産廃焼
却炉、し尿・下水汚泥焼却炉の排ガス及びその他の燃焼
装置よりの排ガス中の水銀及び水銀化合物の除去方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼排ガス中の水銀及び水銀化合物の除
去方法として従来より湿式除去法と乾式除去法とがあ
り、これらの概要を以下に示す。
【0003】(1)湿式除去法;この方法は水銀吸収液
として過マンガン酸カリウム−硫酸混液、次亜塩素酸−
食塩溶液、チオ尿素、硫化ソーダ、チオ硫酸ソーダ等の
水溶液を用い、気液接触によりガス中の水銀を液側へ移
行させるものである。
【0004】(2)乾式除去法;この方法は活性炭、無
機系担体に、硫黄または硫黄化合物、水銀とアマルガム
を生成する金属またはその金属のハロゲン化物を担持
し、これらの吸着・反応剤と水銀含有排ガスを接触させ
て水銀を捕捉・除去するものである。これらの吸着・反
応剤は通常固定層または移動層式の反応器内に収められ
使用されるか、あるいは直接煙道中に噴射される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の湿式除去法は水
銀を含有する排水の処理が必要となる。また従来の乾式
除去法は次に示す問題点がある。
【0006】(1)ガスとの接触面積を大きくとるため
に必然的に装置が大型化する。
【0007】(2)反応器出口の水銀濃度が許容値以上
になる前に吸着・反応剤を交換する操作とそのための設
備が必要となる。
【0008】(3)吸着・反応剤の成分は大部分が担体
成分であり、これらを再生しないで用いる場合には経済
的に不利であるし、再生する場合にも水銀を脱着して回
収する設備が必要となる。
【0009】(4)上述したような欠点を解消するため
に、本出願人は10〜300メッシュに調整した硫黄ま
たは硫黄化合物を120〜400℃の燃焼排ガスの煙道
中に粉体状で噴射し、排ガス中の水銀及び水銀化合物を
化学的に安定な硫化水銀の粉末とし、噴射後流側の集じ
ん装置で排ガス中より燃焼ばいじんと一緒に除去する方
法を提案(特願昭60−5975、特願昭60−600
8)したが、これらの方法の水銀除去率は50〜60%
であり、除去率が十分でなかった。
【0010】本発明は従来の乾式除去法におけるような
欠点のない排ガス中の水銀及び水銀化合物の乾式除去方
法を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は120〜300
℃の燃焼排ガスの煙道中に、10〜300メッシュに調
整した炭素粉末を、燃焼ばいじん中の未燃炭素との合計
量が捕集灰に対して2〜6重量%の範囲になるように噴
射し、前記排ガス中の水銀及び水銀化合物を化学的に安
定な塩化第一水銀とし、噴射後流側に集じん器を設けて
排ガス中より燃焼ばいじんと一緒に除去することを特徴
とする燃焼排ガス中の水銀及び水銀化合物の除去方法で
ある。
【0012】本発明において使用される集じん器として
は、ろ過式集じん器、電気集じん器のいずれでもよい。
また炭素粉末としては活性炭、コークス粉末、褐炭など
が使用しうる。
【0013】
【作用】燃焼排ガス中の水銀は80〜90%が塩化第二
水銀の形態で存在し、残りは金属水銀が大半を占めてい
ると考えられている。又、これらは大半がガス状態で存
在するため、集じん器での捕集が困難である。ところが
炭素粉末及び燃焼ばいじん中の未燃炭素は水銀及び水銀
化合物との親和性が強く、還元反応(塩化第一水銀を生
成)もしくは吸着作用(金属水銀)によって、炭素粉末
及び未燃炭素を含む捕集灰に水銀及び水銀化合物が固定
されるので集じん器での捕集が容易になる。
【0014】本発明で使用する炭素粉末及び未燃炭素と
水銀または水銀化合物との反応は下記の通りである。
【0015】(i)水銀(Hg) C+Hg → C・・・Hg(吸着) 上記のようにHgは炭素表面に吸着されて粉体中に固定
される。
【0016】 (ii)水銀化合物(例えば、HgCl2 では) C+HgCl2 → Hg2 Cl2
【0017】すなわち、塩化第二水銀は炭素によって塩
化第一水銀に還元され、塩化第一水銀の蒸気圧は塩化第
二水銀に比べて極めて低く、120〜300℃の温度域
では固体状になり、炭素粉末及び未燃炭素を含む捕集灰
に固定される。
【0018】また、燃焼ばいじん中の未燃炭素は被燃焼
物の性状及び燃焼状態によって異なるが、一般に燃焼ば
いじんに対して1〜6重量%含有されている。
【0019】炭素粉末の粒径は10〜300メッシュと
した。この理由は前記粉体と水銀及び水銀化合物の反応
は固気相反応(固体・・・炭素粉末、気相・・・水銀及
び水銀化合物)であるので、反応を促進させるために
は、固体、すなわち炭素粉末の表面積を大きくする必要
がある。この表面積を大きくするには、炭素粉末の粒子
を極力小さくする必要があり、10〜300メッシュと
した。また、本発明方法では、炭素粉末は排ガス中へ噴
射して、気流に乗せる必要があることから、実際には2
00〜300メッシュが好適である。
【0020】通常の燃焼排ガスの露点は100〜120
℃以上あり、それ以下では結露を生じて、炭素粉末が濡
れ現象を起し、炭素粉末の固着・付着やノズルの閉塞現
象が起るので、120℃以上での操作が必要である。ま
た使用する炭素粉末は高温で燃焼するので、燃焼温度以
下での操作が必要であり、300℃が上限である。この
ことから、反応温度は120〜300℃としたが、好適
には150〜250℃である。
【0021】捕集灰中の炭素含有量は2〜6重量%好適
には3〜5重量%である。炭素含有量が低い場合には前
述の還元反応が不十分となって、水銀除去率が低くな
り、逆に炭素含有量が多すぎても除去効率は変わらない
が経済的に問題があるからである。
【0022】本発明の一実施態様を図1に従って詳述す
る。図1において、1は燃焼排ガス発生源(例えば都市
ごみ焼却炉、産廃焼却炉、し尿・下水汚泥焼却炉)、2
は排ガスダクト、3は電気集じん器、4は排気ファン、
5は煙突、6は炭素粉末供給ノズル、7は炭素粉末噴射
ダクト絞り部、8は炭素粉末サイロ、9は炭素粉末定量
供給機、10は炭素粉末輸送空気ファン、11は捕集灰
である。
【0023】燃焼排ガス発生源1で発生した水銀及び水
銀化合物を含む燃焼排ガス中に、電気集じん器3のガス
流れ前方の排ガスダクト2に設けた炭素粉末噴射ダクト
絞り部7で、炭素粉末供給ノズル6によって炭素粉末を
噴射する。炭素粉末及び燃焼ばいじん中の未燃炭素は迅
速に排ガス中の水銀及び水銀化合物と反応し、水銀をガ
ス側から粉体側へ固定する。水銀を固定した炭素粉末と
燃焼ばいじんは電気集じん器3で捕集され、捕集灰11
として系外へ排出される。水銀及び水銀化合物が取り除
かれた燃焼排ガスは排気ファン4を経由して煙突5より
排出される。
【0024】燃焼排ガス中に捕集灰中の炭素含有量が2
〜6重量%になるように炭素粉末を噴射することにより
最高88%の水銀除去ができる。すなわち、炭素含有量
が水銀の除去には有効であって炭素粉体の形態例えば活
性炭であるとか未燃炭素であるとかには関係がない。
【0025】以上の実施態様は集じん器として電気集じ
ん器を使用した例であるが、電気集じん器の代りに、ろ
過集じん器(バグフィルタ)を使用することもできる。
この場合、水銀を固定した炭素粉末と燃焼ばいじんはバ
グフィルタ上に捕集され、逆洗操作によって払い落され
て系外に排出される。未反応の炭素粉末が一緒にバグフ
ィルタ上にケーキ層を形成するので、その層を燃焼ばい
じんを含む排ガスが通過するとき、更に、水銀及び水銀
化合物と炭素粉末との固気反応が進行し、水銀除去効率
が高まる。
【0026】燃焼排ガス中に炭素粉末を燃焼ばいじん中
の未燃炭素との合計量が捕集灰に対して2〜6重量%に
なるように噴射し、バグフィルタ上で捕集することによ
り最高98%の水銀除去ができる。なおバグフィルタ上
の反応温度は排ガス(酸性を有する)の低温腐食防止の
観点から120℃以上とする必要がある。またバグフィ
ルタの耐熱性の問題から好ましくは300℃以下とする
のがよい。
【0027】
【実施例】(例1)200〜250℃のごみ焼却炉排ガ
ス(水銀濃度0.5mg/Nm3 、灰中未燃炭素3.4
重量%)に、粒度200〜300メッシュの活性炭を噴
射し、電気集じん器で捕集したところ、図2の白丸印の
結果が得られた。
【0028】(例2)200〜250℃のごみ焼却炉排
ガス(水銀濃度0.3mg/Nm3 、灰中未燃炭素1.
4重量%)に、粒度50〜100メッシュの活性炭を噴
射し、電気集じん器で捕集したところ、図2の黒丸印の
結果が得られた。
【0029】(例3)200〜250℃のごみ焼却炉排
ガス(水銀濃度0.5mg/Nm3 、灰中未燃炭素3.
4重量%)に、粒度200〜300メッシュの活性炭を
噴射し、後流に設置したガラス繊維よりなるバグフィル
タ(該温度230℃)にて微粒物を捕集した。その結
果、図3の白丸印の結果が得られた。
【0030】(例4)200〜250℃のごみ焼却炉排
ガス(水銀濃度0.3mg/Nm3 、灰中未燃炭素1.
4重量%)に、粒度50〜100メッシュの活性炭を排
ガス中に1g/Nm3 になるように噴射し、例3と同じ
バグフィルタで微粒物を捕集した。その結果、図3の黒
丸印の結果が得られた。
【0031】
【発明の効果】燃焼排ガス中に炭素粉末を噴射し、燃焼
ばいじん中の未燃炭素と併せてガス状態にある水銀及び
水銀化合物を反応させ、水銀をガス側から粉体側へ固定
すると共に、水銀を固定した粉体は燃焼ばいじんと共に
集じん器で捕集して系外へ排出するので、燃焼排ガスか
ら水銀及び水銀化合物を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様の説明図
【図2】電気集じん器を使用した本発明の実施例の結果
を示す図表
【図3】バグフィルタを使用した本発明の実施例の結果
を示す図表

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 120〜300℃の燃焼排ガスの煙道中
    に、10〜300メッシュに調整した炭素粉末を、燃焼
    ばいじん中の未燃炭素との合計量が捕集灰に対して2〜
    6重量%の範囲になるように噴射し、前記排ガス中の水
    銀及び水銀化合物を化学的に安定な塩化第一水銀とし、
    噴射後流側に集じん器を設けて排ガス中より燃焼ばいじ
    んと一緒に除去することを特徴とする燃焼排ガス中の水
    銀及び水銀化合物の除去方法。
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