JP2992187B2 - パーマ液の処理方法 - Google Patents

パーマ液の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、理容店もしくは美容店
等において用いられるパーマ液の処理方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】現在、理容店もしくは美容店等において
は、頭髪を所望の形状にセットする(以下、「固定す
る」ともいう。)ために、パーマ液を直接塗布して処理
することが広く行われている。その具体的な方法につい
て順を追って説明すると、次のとおりである。 シャンプーまたはその他の洗浄用薬剤を用いて毛髪
を十分に洗浄する。この洗浄により、毛髪の表面に付着
している塩分または鉄分等を含有する汚れが除去され
る。 毛髪軟化剤として作用するアルカリ性の還元剤を、
パーマ液1として毛髪に塗布する。この塗布されたパー
マ液1が毛髪の内部に浸透すると、毛髪の縦繊維を構成
するポリペプタイド主鎖結合は切断されないが、毛髪の
横繊維を構成するシスチン側鎖結合が当該パーマ液1に
より切断され、また塩基側鎖結合も切断されて、毛髪が
膨潤した状態となる。 膨潤した状態となった毛髪を所望の形状に仮固定す
る。 仮固定された毛髪に、酸化剤をパーマ液2として塗
布する。このパーマ液2が毛髪の内部に浸透すると、切
断されている毛髪の横繊維を構成するシスチン側鎖結合
もしくは塩基側鎖結合が復元し、上記仮固定された形状
が毛髪に固定される。このように、毛髪を特定の形状に
固定する一般的な方法としては、通常、パーマ液1およ
びパーマ液2を用いるいわゆる二浴式の方法が用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の方法において、
最終的に固定された毛髪の形状が長期間にわたって保持
されるためには、パーマ液1およびパーマ液2(以下、
両者を「パーマ液」という。)を毛髪の組織の内部にま
で十分に浸透させることが特に重要である。このため、
パーマ液1を毛髪に塗布する際には、予め毛髪をシャン
プー等で洗浄して毛髪の表面に付着している汚れを十分
に落とし、また毛髪の間充物質が流出した状態である場
合にはいわゆるトリートメントを行って栄養補給を行う
など、毛髪に対し多様な前処理が施されている。しか
し、シャンプーなどの洗浄用薬剤を用いて毛髪を十分に
洗浄することも原因となって、毛髪の組織が損傷される
という問題点がある。
【0004】一方、パーマ液を毛髪の表面全体に均一に
塗布し当該毛髪の内部に速やかに浸透させるため、パー
マ液に対し種々の処理を施すことが試みられている。例
えば、パーマ液に界面活性剤を添加して表面張力を小さ
くする方法においては、当該パーマ液が速やかに毛髪の
表面全体に均一に行き渡るようになり、毛髪の内部に速
やかに浸透する点では好ましい。しかし、添加された界
面活性剤の存在により、パーマ液の有効成分による効果
が減殺される、という問題点がある。また、パーマ液に
酢酸を添加する方法においては、毛髪の表面全体に対す
る当該パーマ液の塗布性が向上し、さらに、毛髪の表面
組織を形成する毛小皮の剥離を抑えることができる点で
は好ましい。しかし、酢酸の添加による効果が明らかと
なる程度に十分な量の酢酸を添加すると、この酢酸によ
る刺激臭が顕著になり、しかも、パーマ液を構成する成
分が分離し易くなるなどの現象が生じ、また、このパー
マ液を毛髪に適用した場合には、当該毛髪が損傷され
る、という問題点がある。
【0005】また、パーマ液1を毛髪に塗布した直後か
ら相当のアンモニアガスが発生し、その刺激臭が最終処
理を終了した後にも相当の長時間にわたって残留する、
という問題点がある。
【0006】本発明は以上の如き事情に基づいてなされ
たものであって、その目的は、毛髪への損傷を防止する
とともに当該毛髪の形状の固定を容易かつ迅速に行うた
めの、パーマ液の処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のパーマ液の処理方法は、低級脂肪酸が添加
された、還元剤よりなるパーマ液1に振動電界を作用さ
せると共に、低級脂肪酸が添加された、酸化剤よりなる
パーマ液2に振動電界を作用させることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明のパーマ液の処理方法によれば、パーマ
液に低級脂肪酸が添加された上で振動電界が作用される
ため、当該パーマ液にはいわゆるトリートメント等の薬
理的効能が付与されるとともに、当該パーマ液の展延性
を向上させることができていわゆる「伸び」が良くな
り、その結果、このパーマ液の適用において、毛髪に与
える損傷を大幅に抑制することができるとともに、毛髪
の表面に対する塗布性を優れたものとすることができ
る。さらに、このパーマ液においては、当該パーマ液を
構成する成分の分離が抑制されて安定した分散状態が維
持され、従って、安定した作用を得ることができる。
【0009】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明においては、パーマ液に低級脂肪酸が添加されて
撹拌処理され、その直後に振動電界を作用させる。ここ
に、被処理物であるパーマ液は、例えば二浴式のコール
ドパーマに用いられるパーマ液1とパーマ液2の両方で
ある。
【0010】パーマ液1は、毛髪を柔軟にして所望の形
状を形成し易い状態とするために毛髪の表面に塗布され
るものであり、毛髪の横繊維であるシスチン側鎖結合等
を切断するアルカリ性の還元剤である。その具体例とし
ては、チオグリコール酸アンモニウム、塩化セチルトリ
メチルアンモニウムなどが有効成分として含有される薬
液が挙げられる。パーマ液2は、上記パーマ液1により
柔軟にされた毛髪を所望の形状に仮固定した後、切断さ
れた上記横繊維の結合を復元させるために用いられる酸
化剤である。その具体例としては、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、塩化ステアリルト
リメチルアンモニウムなどが有効成分として含有される
薬液が挙げられる。
【0011】上記パーマ液1とパーマ液2の両者に低級
脂肪酸が添加されるが、この低級脂肪酸としては、例え
ばギ酸、酢酸、プロピオン酸を挙げることができ、特
に、酢酸が好ましい。実際には、添加する酢酸として入
手が容易で安価な食用酢を用いることができ、この点で
きわめて有利である。パーマ液に添加される低級脂肪酸
の量は特に限定されるものではないが、例えばパーマ液
に対する含有割合が0.1〜1.0容量%となる量であ
る。
【0012】このように、パーマ液に低級脂肪酸を添加
することにより、パーマ液の酸性度の調整を行うことが
でき、また展延性を向上させることができてこのパーマ
液を毛髪の表面全体に容易に均一に塗布することができ
る。また、パーマ液に添加された低級脂肪酸により、そ
の添加量が僅かであっても、毛髪に対していわゆるトリ
ートメント効果が十分に得られるので、毛髪の表面組織
を保護し、毛小皮などの剥離を防止することができる。
【0013】低級脂肪酸が添加されたパーマ液に振動電
界を作用させるためには、例えば図1に示すような構成
を有する振動電界処理装置を用いることができる。この
振動電界処理装置は、振動電界発生器1と、パーマ液が
収納された収納容器Aを支持する支持体2と、この支持
体2を保持するよう設けられた、例えば厚さ1mmのア
ルミニウム板で形成されたグランド側電極3と、このグ
ランド側電極3に対向し支持体2が両者間に位置される
ように設けられた高圧側電極4とを備えてなり、グラン
ド側電極3と振動電界発生器1とはグランド側ケーブル
5により接続され、また高圧側電極4と振動電界発生器
1とは高圧側ケーブル6により接続されている。上述の
構成を有する振動電界処理装置において、高圧側電極4
と、これに対向するグランド側電極3の面31との間の
距離は例えば300mmであり、当該面31の面積は
(200×350)mm2 である。
【0014】振動電界発生器1は、図2に示すように、
電源部10と、高周波発生部7と、昇圧部8と、変換部
9とにより構成されている。電源部10からの例えば1
00V、50Hzまたは60Hzの商用周波数の交流電
圧は、高周波発生部7において例えば100V、100
kHzの高周波電圧に変換され、この高周波電圧は、さ
らに昇圧部8により昇圧されて例えば600V、100
kHzの高周波高電圧となり、この高周波高電圧は変換
部9において直流成分が除去されて実質的に交流成分の
みによる高周波高電圧となる。
【0015】従って、振動電界発生器1が駆動される
と、高圧側ケーブル6を介して高圧側電極4に高周波高
電圧が印加されることにより、グランド側電極3との間
に振動電界が形成され、この振動電界が支持体2上に配
置された収納容器A内のパーマ液に作用して、処理され
る。
【0016】以上具体的に説明したように、低級脂肪酸
が添加されて振動電界が作用されたパーマ液は、低級脂
肪酸が添加されたことより得られるいわゆるトリートメ
ント等の薬理的効能を保持しつつ、当該パーマ液の展延
性を向上させることができるため、このパーマ液を毛髪
に塗布する場合には、毛髪への損傷を防止することがで
きるとともに、毛髪の表面に対する塗布性を優れたもの
とすることができる。従って、低級脂肪酸の添加量は少
量で十分であり、このため、例えば酢酸を多量に添加す
ることにより生じる刺激臭を減少させることができる。
さらに、パーマ液には振動電界が作用されていることか
ら、パーマ液の成分の分散状態が安定したものとなり、
常に安定した作用を得ることができる。また、パーマ液
1を毛髪に塗布することにより発生するアンモニアガス
の刺激臭も、その程度が小さく、残留時間も短時間とな
る。
【0017】本発明の処理方法により処理されたパーマ
液は、低級脂肪酸の添加および振動電界の作用による処
理が行なわれた後3日間以内に用いることが好ましい。
処理後3日間を経過すると、振動電界を作用させたこと
による効果が失われ易くなり実用的ではない。しかし、
この場合には、パーマ液に再び振動電界を作用させるこ
とにより、当初と同等の効果を得ることが可能である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 パーマ液1(ルベルコスメティックス タカラベルモン
ト(株)製;コールド二浴式用 ルベルSTクロサイン
第1剤)に、酢酸濃度が4容量%である食用酢を6容量
%となるよう添加して撹拌し(パーマ液1中の酢酸濃
度;0.24容量%)、この直後、食用酢が添加され撹
拌されたパーマ液1を、図1に示された構成の振動電界
処理装置における収納容器Aに収納し、当該パーマ液1
に振動電界を15分間作用させ、パーマ液1(イ)を得
た。
【0019】実施例2 パーマ液2(ルベルコスメティックス タカラベルモン
ト(株)製;コールド二浴式用 ルベルSTクロサイン
第2剤)に、酢酸濃度が4容量%である食用酢を6容量
%となるよう添加して撹拌し(パーマ液2中の酢酸濃
度;0.24容量%)、この直後、食用酢が添加され撹
拌されたパーマ液2に実施例1と同様にして振動電界を
15分間作用させ、パーマ液2(ロ)を得た。
【0020】比較例1 食用酢を添加しなかった他は実施例1と同様にして振動
電界を作用させ、パーマ液1(ハ)を得た。
【0021】比較例2 食用酢を添加しなかった他は実施例2と同様にして振動
電界を作用させ、パーマ液2(ニ)を得た。
【0022】比較例3 食用酢を添加せず、振動電界を作用させない従来のパー
マ液1(ホ)を得た。
【0023】比較例4 食用酢を添加せず、振動電界を作用させない従来のパー
マ液2(ヘ)を得た。
【0024】比較例5 振動電界を作用させない他は、実施例2と同様にして酢
酸を添加して撹拌し、パーマ液2(ト)を得た。
【0025】上述の方法により得られたパーマ液1
(イ)〜パーマ液2(ト)について、その処理内容を表
1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】次に、上述の方法により得られたパーマ液
を用いて毛髪を所望の形状に固定し、試験用の試料とし
た。以下に、その試料作製の方法を説明する。 〔試料作製〕 ・試料作製1 頭部の毛髪50本を採取し、これを1束にまとめた。こ
の毛髪1束を水洗後、市水にて毎分3リットルの割合で
流水洗浄した。流水洗浄終了後、図3に示すように、中
央部の直径d1が8mmであり、先端に向かうに従って
その直径d2が10mmとなるよう拡がる形状を有する
ロット(巻付け棒)を用意し、このロットの中央部Bに
洗浄終了した上述の毛髪を巻き付けた。
【0028】ロットに巻き付けた毛髪全体に、パーマ液
1(イ)を均一に塗布し、その全体をビニール袋で包装
し、15分間放置した。その後、ビニール袋よりロット
全体を取り出し、巻き付けてある毛髪にパーマ液2
(ロ)を均一に塗布し、その全体をビニール袋で包装
し、15分間放置した。その後、毛髪が巻き付けられた
ままのロットを水洗し、その後市水にて毎分3リットル
の割合で流水洗浄し、ロットより毛髪を取り外した。
【0029】取り外した毛髪をさらに水洗し、市水にて
毎分3リットルの割合で流水洗浄を行い、タオルにて拭
き取った。その後自然乾燥させ、当該毛髪を約130m
mの長さに切断した。次に、図4に示すように、縦の長
さが100mmである矩形の切り抜き部20が形成され
て額縁状とされたケント紙よりなる枠体30を用意し、
この枠体30の縦方向に平行に毛髪を貼り付け、試料1
とした。この試料1は、その両端を幅10mmの接着用
テープで枠体30に貼り付けたものである。これをビニ
ール袋で包装し保管した。
【0030】・試料作製2 パーマ液1(イ)を用いる代わりにパーマ液1(ハ)を
用いた他は試料作製1と同様の方法で作製し、試料2と
した。
【0031】・試料作製3 パーマ液1(イ)を用いる代わりにパーマ液1(ホ)を
用い、パーマ液2(ロ)を用いる代わりにパーマ液2
(ト)を用いた他は試料作製1と同様の方法で作製し、
試料3とした。
【0032】・試料作製4 パーマ液1(イ)を用いる代わりにパーマ液1(ハ)を
用い、パーマ液2(ロ)を用いる代わりにパーマ液2
(ニ)を用いた他は試料作製1と同様の方法で作製し、
試料4とした。
【0033】・試料作製5 パーマ液1(イ)を用いる代わりにパーマ液1(ホ)を
用い、パーマ液2(ロ)を用いる代わりにパーマ液2
(ヘ)を用いた他は試料作製1と同様の方法で作製し、
試料5とした。
【0034】・試料作製6 何等の処理も施さない、頭部から採取されたままの毛髪
(対照毛髪)を試料6とした。
【0035】以上のようにして作製された試料を用い
て、毛髪の強度試験およびパーマ液の使用により発生す
るアンモニアガスの濃度について測定を行った。
【0036】〔強度試験〕上述の試料1〜6のそれぞれ
をシリカゲル在中のデシケータ内に約6日間保存した
後、温度20℃、相対湿度65%の恒温恒湿雰囲気中に
約4時間放置し、それぞれの試料の平均強度、平均伸
度、破断エネルギーを測定した。試験には定速伸長形引
張試験機((株)島津製作所製;オートグラフAG−1
000B)を用い、毎分2mmの引張速度で行った。結
果を表2に示す。表2に記載された数値は、各試料につ
いて試験を5回行った結果の平均を表すものである。
【0037】
【表2】
【0038】以上の結果において、試料1に係る本発明
の処理方法が施されたパーマ液1(イ)およびパーマ液
2(ロ)により処理された毛髪は、その平均強度が、試
料5に係る何等の処理も施されていない従来のパーマ液
1(ホ)およびパーマ液(ヘ)を用いた場合よりもきわ
めて大きく、しかも試料6に係るパーマ処理が施されて
いない対照毛髪よりもわずかに小さくなっているだけで
あって、毛髪に与えられる損傷の程度が少ないことが明
らかである。
【0039】また、試料3および5を比較すると、食用
酢が添加されたのみで振動電界が作用されていないパー
マ液2(ト)を使用した場合の毛髪の平均強度は、何等
の処理も施されていない従来のパーマ液2(ヘ)を使用
した場合よりも小さくなっており、食用酢を添加しただ
けでは、毛髪を構成する組織にかなりの損傷を与える
が、試料2および3の比較から、食用酢を添加した上、
更に振動電界を作用させたパーマ液2(ロ)を適用した
毛髪は、その平均強度が、上記パーマ液2(ト)を使用
した場合およびパーマ液2(ヘ)を使用した場合よりも
相当に大きくなっている。このことから、本発明の処理
がなされたパーマ液を使用することによって、毛髪に与
えられる損傷を大幅に抑制することができることが明ら
かである。
【0040】次に、振動電界の作用の有無によるアンモ
ニアガスの濃度について測定を行った。 〔濃度測定〕作製された試料2および試料3を用い、振
動電界を作用させたパーマ液と振動電界を作用させない
パーマ液とを各々用いて処理した場合におけるアンモニ
アガスの濃度を測定した。測定は、ガス検知管を用いて
行った。
【0041】この測定によれば、振動電界を作用させた
パーマ液を用いて処理された毛髪について、処理完了後
の時点において発生するアンモニアガスの濃度は0.2
容量%であり、一方、振動電界を作用させないパーマ液
を用いて処理された毛髪について、処理完了後の時点に
おいて発生するアンモニアガスの濃度は0.05容量%
であった。この結果より、振動電界を作用させたパーマ
液を用いることによって、処理が完了した時点におい
て、毛髪より多量のアンモニアが発生することが明らか
である。これは、本発明の方法によって処理されたパー
マ液によれば、その毛髪に対する作用が速くてきわめて
短時間のうちに十分に発揮されるからである。そして、
この処理完了時に発生するアンモニアは、毛髪を水洗す
ることにより確実に除去することができるので、大気中
に放散されることを防止することができ、その結果、作
業環境におけるアンモニアによる刺激臭を大幅に抑制す
ることができると共に、施術を受けた者の不快感が大幅
に緩和される。
【0042】一方、振動電界が作用されないパーマ液で
は、酢酸が含有されていても、処理完了時におけるアン
モニアガスの濃度が低く、これは当該パーマ液による作
用が弱くて長時間にわたって発揮されるからである。そ
して、毛髪を水洗したとしても、その後における作用に
よってなおアンモニアが継続して放出されるので、結果
として、長時間にわたってアンモニア臭が残留すること
となる。
【0043】
【発明の効果】本発明のパーマ液の処理方法をパーマ液
に施すことにより、毛髪の表面に対するパーマ液の塗布
性を向上させることができ、当該パーマ液を毛髪の表面
全体に均一な状態に塗布することが容易であるととも
に、毛髪の損傷を抑制することができる。しかも、パー
マ液に添加すべき低級脂肪酸の量は少なくてよく、アン
モニア臭の残留を有効に減少させることができる。従っ
て、本発明のパーマ液の処理方法が施されたパーマ液を
用いることによって、毛髪に対する塗布性を向上させる
ことができるとともに、アンモニアガス等による刺激臭
を軽減緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動電界処理装置の構成を示す概略図である。
【図2】振動電界発生器の回路図である。
【図3】試験に用いられるロットを示す図である。
【図4】試料の保存状態を示す図である。
【符号の説明】 1 振動電界発生器 2 支持体 3 グランド側電極 4 高圧側電
極 5 グランド側ケーブル 6 高圧側ケ
ーブル 7 高周波発生部 8 昇圧部 9 変換部 10 電源部 20 切り抜き部 30 枠体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 数永 健二 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 (72)発明者 松井 善一 兵庫県姫路市新在家本町2丁目9の7 (72)発明者 長谷川 啓一 岐阜県安八郡墨俣町大字墨俣12番地 (72)発明者 大槻 都清 兵庫県姫路市飾磨区下野田420番地の17 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級脂肪酸が添加された、還元剤よりな
    るパーマ液1に振動電界を作用させると共に、低級脂肪
    酸が添加された、酸化剤よりなるパーマ液2に振動電界
    を作用させることを特徴とするパーマ液の処理方法。
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