JP2991260B2 - 時間分解発光測定装置 - Google Patents
時間分解発光測定装置Info
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- JP2991260B2 JP2991260B2 JP4002335A JP233592A JP2991260B2 JP 2991260 B2 JP2991260 B2 JP 2991260B2 JP 4002335 A JP4002335 A JP 4002335A JP 233592 A JP233592 A JP 233592A JP 2991260 B2 JP2991260 B2 JP 2991260B2
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- laser light
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- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、パルスレーザ光照射後
の物質からの発光の時間応答を測定する時間分解発光測
定装置に関する。
の物質からの発光の時間応答を測定する時間分解発光測
定装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図４は時間分解発光測定装置の従来例
（ストリークカメラ）の構成図である。
（ストリークカメラ）の構成図である。
【０００３】測定すべき物質から発光した光２１が光カ
ソード２２に照射されると、光電子が発生し、グリッド
２３によって加速されたあと、その電子はスイープ電極
２５の間を通過する。スイープ電圧発生器２４によりス
イープ電極２５に−２ｋＶから２ｋＶの掃引電圧を印加
すると、各時刻に応じた電子がマイクロチャネルプレー
ト２６の垂直軸上の各点に入射する。マイクロチャネル
プレート２６で電子は増倍されたのち、蛍光スクリーン
２７で再び光に変換される。こうして、発光の時間変化
が蛍光スクリーン２７上に記録される。
ソード２２に照射されると、光電子が発生し、グリッド
２３によって加速されたあと、その電子はスイープ電極
２５の間を通過する。スイープ電圧発生器２４によりス
イープ電極２５に−２ｋＶから２ｋＶの掃引電圧を印加
すると、各時刻に応じた電子がマイクロチャネルプレー
ト２６の垂直軸上の各点に入射する。マイクロチャネル
プレート２６で電子は増倍されたのち、蛍光スクリーン
２７で再び光に変換される。こうして、発光の時間変化
が蛍光スクリーン２７上に記録される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の時間分
解発光測定装置では、スイープ電圧発生器の安定性が時
間軸情報の正確さを決定するが、スイープ電圧発生器が
レーザ光からの信号によってトリガーをかけられるため
に、ジッターを本質的に除去することができず、そのた
め時間軸の分解能が最高５ピコ秒にとどまっていた。
解発光測定装置では、スイープ電圧発生器の安定性が時
間軸情報の正確さを決定するが、スイープ電圧発生器が
レーザ光からの信号によってトリガーをかけられるため
に、ジッターを本質的に除去することができず、そのた
め時間軸の分解能が最高５ピコ秒にとどまっていた。
【０００５】本発明の目的は、従来装置の１０倍以上の
時間分解能を有し、かつ従来装置より安価で、安定性の
高い時間分解発光測定装置を提供することにある。
時間分解能を有し、かつ従来装置より安価で、安定性の
高い時間分解発光測定装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の時間分解発光測定装置は、レーザ光を反射
するグレーティングと、前記レーザ光の照射によって試
料から発光した、測定すべき光を前記レーザ光と平行に
入射し、９０゜の角度で反射するとともに、前記グレー
ティングで反射されたレーザ光を透過させる鏡と、前記
鏡で反射された、測定すべき光と、前記鏡を透過したレ
ーザ光の和をしぼる円筒レンズと、前記円筒レンズによ
ってしぼられた光を入射し、励起レーザ光のエネルギー
とルミネサンス光のエネルギーの和のエネルギーを持つ
光を通過させる非線形光学素子と、前記非線形光学素子
を通過した光を入力し、レーザ光の強度と、測定すべき
光の強度の積に比例し、そのエネルギーの和のエネルギ
ーを持つ光のみを射出するフィルターと、前記フィルタ
ーから射出された光を入射し、前記グレーティングに入
射するレーザ光の進む方向と平行な直線上の位置に変換
する光検出器とを有する。
に、本発明の時間分解発光測定装置は、レーザ光を反射
するグレーティングと、前記レーザ光の照射によって試
料から発光した、測定すべき光を前記レーザ光と平行に
入射し、９０゜の角度で反射するとともに、前記グレー
ティングで反射されたレーザ光を透過させる鏡と、前記
鏡で反射された、測定すべき光と、前記鏡を透過したレ
ーザ光の和をしぼる円筒レンズと、前記円筒レンズによ
ってしぼられた光を入射し、励起レーザ光のエネルギー
とルミネサンス光のエネルギーの和のエネルギーを持つ
光を通過させる非線形光学素子と、前記非線形光学素子
を通過した光を入力し、レーザ光の強度と、測定すべき
光の強度の積に比例し、そのエネルギーの和のエネルギ
ーを持つ光のみを射出するフィルターと、前記フィルタ
ーから射出された光を入射し、前記グレーティングに入
射するレーザ光の進む方向と平行な直線上の位置に変換
する光検出器とを有する。
【０００７】
【作用】レーザ光はグレーティングによって９０°の回
折を受け、その結果、ある時刻の光の波束は、ｘ軸方向
（レーザ光の進む方向）に対して時間遅れを持つ。一
方、測定すべき光は鏡によって９０°に反射され、ｘ軸
方向に対して時間遅れを持たない。これら光は円筒レン
ズ、非線形光学素子を経てフィルターに入射し、レーザ
光と測定すべき光の強度の積に比例し、そのエネルギー
の和のエネルギーを持つ光がフィルターから射出され
る。すなわち、測定すべき光の時間軸が空間軸に変換さ
れたことになる。この後、光は光検出器に入射し、測定
すべき光の時間軸がｘ軸に変換される。
折を受け、その結果、ある時刻の光の波束は、ｘ軸方向
（レーザ光の進む方向）に対して時間遅れを持つ。一
方、測定すべき光は鏡によって９０°に反射され、ｘ軸
方向に対して時間遅れを持たない。これら光は円筒レン
ズ、非線形光学素子を経てフィルターに入射し、レーザ
光と測定すべき光の強度の積に比例し、そのエネルギー
の和のエネルギーを持つ光がフィルターから射出され
る。すなわち、測定すべき光の時間軸が空間軸に変換さ
れたことになる。この後、光は光検出器に入射し、測定
すべき光の時間軸がｘ軸に変換される。
【０００８】このとき、時間分解能は、レーザ光のパル
ス幅とグレーティングの精度で決定され、０．３ピコ
秒、Δλ＝１５Åのレーザパルスと１６１３ライン／ｍ
ｍのグレーティングを用いた時、０．４ピコ秒となる。
ス幅とグレーティングの精度で決定され、０．３ピコ
秒、Δλ＝１５Åのレーザパルスと１６１３ライン／ｍ
ｍのグレーティングを用いた時、０．４ピコ秒となる。
【０００９】このように、本発明は、グレーティングと
鏡と非線形光学素子とを組みあわせ、レーザ光自身で時
間掃引を行ない、電気的掃引を必要としないので、ジッ
ターの全くない時間分解光検出ができる。
鏡と非線形光学素子とを組みあわせ、レーザ光自身で時
間掃引を行ない、電気的掃引を必要としないので、ジッ
ターの全くない時間分解光検出ができる。
【００１０】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【００１１】図１は本発明の一実施例の時間分解発光測
定装置の構成図、図２は図１の破線で囲まれた部分の拡
大図、図３はグレーティング８の作用の説明図である。
定装置の構成図、図２は図１の破線で囲まれた部分の拡
大図、図３はグレーティング８の作用の説明図である。
【００１２】パルス幅が０．３ピコ秒、波長が６２０ｎ
ｍ、３００μＪ／パルスのパルスレーザ１から出射され
たレーザ光６はビームスプリッタ２で反射光と透過光に
分けられる。ビームスプリッタ２で反射されたレーザ光
６はビームスプリッタ２を透過し、レンズ４によって試
料５に照射される。レーザ光６の照射によって試料５か
ら発光した、測定すべき光７はビームスプリッタ２で反
射され、レーザ光６と平行に進む。この方向をｘ軸とす
る。ビームスプリッタ２を透過したレーザ光６はディレ
イライン３を経た後、グレーティング８に入射する。レ
ーザ光６はグレーティング８によって９０°の回折を受
け、その結果、ある時刻の光の波束は、図２の点線のよ
うにｘ軸方向に対して時間遅れを持つ。一方、測定すべ
き光７は鏡９によって９０°に反射されるが、これは、
ｘ軸方向に対して遅れを持たない。これは、図３に示す
ように、Ａ＋Ａ’＝Ｂ＋Ｂ’であり、光路長Ａ，Ａ’の
光路を進む光の方が光路長Ｂ，Ｂ’の光路を進む光より
も早く進み、かくして時間軸を空間軸に直すことができ
る。これらレーザ光６と、測定すべき光７の和は円筒レ
ンズ１０によってしぼられた後、非線形光学素子１１に
入射する。非線形光学素子１１を通過した光のエネルギ
ーは励起レーザ光のエネルギーとルミネサンス光のエネ
ルギーの和となる。非線形光学素子１１の直ぐ後に配置
されたフィルター１２はレーザ光およびそれ以下のエネ
ルギーを持つ光を透過しないので、フィルター１２から
は結局、レーザ光６の強度と測定すべき光７の強度の積
に比例し、そのエネルギーの和のエネルギーをもつ光の
みが射出される。この光は光検出器１３で検出され、測
定すべき光７の時間軸がｘ軸に変換されて記録される。
光検出器１３としてはフォトディテクターアレイまた
は、マイクロチャネルプレートと蛍光スクリーンなどが
ある。非線形光学素子１１としてはＫＴＰ、ＫＤＰ、Ｂ
ＢＯなどがある。
ｍ、３００μＪ／パルスのパルスレーザ１から出射され
たレーザ光６はビームスプリッタ２で反射光と透過光に
分けられる。ビームスプリッタ２で反射されたレーザ光
６はビームスプリッタ２を透過し、レンズ４によって試
料５に照射される。レーザ光６の照射によって試料５か
ら発光した、測定すべき光７はビームスプリッタ２で反
射され、レーザ光６と平行に進む。この方向をｘ軸とす
る。ビームスプリッタ２を透過したレーザ光６はディレ
イライン３を経た後、グレーティング８に入射する。レ
ーザ光６はグレーティング８によって９０°の回折を受
け、その結果、ある時刻の光の波束は、図２の点線のよ
うにｘ軸方向に対して時間遅れを持つ。一方、測定すべ
き光７は鏡９によって９０°に反射されるが、これは、
ｘ軸方向に対して遅れを持たない。これは、図３に示す
ように、Ａ＋Ａ’＝Ｂ＋Ｂ’であり、光路長Ａ，Ａ’の
光路を進む光の方が光路長Ｂ，Ｂ’の光路を進む光より
も早く進み、かくして時間軸を空間軸に直すことができ
る。これらレーザ光６と、測定すべき光７の和は円筒レ
ンズ１０によってしぼられた後、非線形光学素子１１に
入射する。非線形光学素子１１を通過した光のエネルギ
ーは励起レーザ光のエネルギーとルミネサンス光のエネ
ルギーの和となる。非線形光学素子１１の直ぐ後に配置
されたフィルター１２はレーザ光およびそれ以下のエネ
ルギーを持つ光を透過しないので、フィルター１２から
は結局、レーザ光６の強度と測定すべき光７の強度の積
に比例し、そのエネルギーの和のエネルギーをもつ光の
みが射出される。この光は光検出器１３で検出され、測
定すべき光７の時間軸がｘ軸に変換されて記録される。
光検出器１３としてはフォトディテクターアレイまた
は、マイクロチャネルプレートと蛍光スクリーンなどが
ある。非線形光学素子１１としてはＫＴＰ、ＫＤＰ、Ｂ
ＢＯなどがある。
【００１３】ここで、結晶軸１１を適当にえらんでやる
と、測定すべき光７の周波数成分は光検出器１３面内の
ｘ軸に垂直な軸上に分解することが可能である。
と、測定すべき光７の周波数成分は光検出器１３面内の
ｘ軸に垂直な軸上に分解することが可能である。
【００１４】なお、非線形光学素子１１とフィルター１
２の間またはフィルター１２と光検出器１３の間にも円
筒レンズを設けることにより、光検出器１３で検出され
る光の感度が上がる。
２の間またはフィルター１２と光検出器１３の間にも円
筒レンズを設けることにより、光検出器１３で検出され
る光の感度が上がる。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、下記のよ
うな効果がある。 （１）請求項１の発明は、グレーティングと鏡と非線形
光学素子を組合せ、レーザ光自身を用いて時間掃引を行
なうことにより、測定すべき光の時間軸をｘ軸に変換す
ることが可能になり、ジッターの全くない時間分解光検
出ができる。 （２）請求項２の発明は、非線形光学素子と光検出器の
間に円筒レンズを設けることにより、光検出器で検出さ
れ光の感度が上がる。
うな効果がある。 （１）請求項１の発明は、グレーティングと鏡と非線形
光学素子を組合せ、レーザ光自身を用いて時間掃引を行
なうことにより、測定すべき光の時間軸をｘ軸に変換す
ることが可能になり、ジッターの全くない時間分解光検
出ができる。 （２）請求項２の発明は、非線形光学素子と光検出器の
間に円筒レンズを設けることにより、光検出器で検出さ
れ光の感度が上がる。
【図１】本発明の一実施例の時間分解発光測定装置の構
成図である。
成図である。
【図２】図１の破線で囲まれた部分の拡大図である。
【図３】グレーティング８の作用の説明図である。
【図４】時間分解発光測定装置の従来例の構成図であ
る。
る。
１ パルスレーザ ２ ビームスプリッタ ３ ディレイライン ４ レンズ ５ 試料 ６ レーザ光 ７ 測定すべき光 ８ グレーティング ９ 鏡 １０ 円筒レンズ １１ 非線形光学素子 １２ フィルター １３ 光検出器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G01N 21/62 - 21/74 G01J 1/00 - 1/46 G01J 3/00 - 3/52
Claims (2)
- 【請求項１】 レーザ光を反射するグレーティングと、 前記レーザ光の照射によって試料から発光した、測定す
べき光を前記レーザ光と平行に入射し、９０゜の角度で
反射するとともに、前記グレーティングで反射されたレ
ーザ光を透過させる鏡と、 前記鏡で反射された、測定すべき光と、前記鏡を透過し
たレーザ光の和をしぼる円筒レンズと、 前記円筒レンズによってしぼられた光を入射し、励起レ
ーザ光のエネルギーとルミネサンス光のエネルギーの和
のエネルギーを持つ光を通過させる非線形光学素子と、 前記非線形光学素子を通過した光を入力し、レーザ光の
強度と、測定すべき光の強度の積に比例し、そのエネル
ギーの和のエネルギーを持つ光のみを射出するフィルタ
ーと、 前記フィルターから射出された光を入射し、前記グレー
ティングに入射するレーザ光の進む方向と平行な直線上
の位置に変換する光検出器とを有する時間分解発光測定
装置。 - 【請求項２】 前記非線形光学素子と前記光検出器の間
に円筒レンズが設けられている請求項１記載の時間分解
発光測定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4002335A JP2991260B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | 時間分解発光測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4002335A JP2991260B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | 時間分解発光測定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05188001A JPH05188001A (ja) | 1993-07-27 |
| JP2991260B2 true JP2991260B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=11526440
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4002335A Expired - Fee Related JP2991260B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | 時間分解発光測定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2991260B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-09 JP JP4002335A patent/JP2991260B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05188001A (ja) | 1993-07-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |