JP2990969B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜プロセスで積層形
成される半導体素子の製造方法に係り、特に、大面積上
に堆積された非晶質導体層上に紫外線を照射させ、アニ
ールすることにより結晶化させて多結晶半導体層を得る
際のアニールの方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型で高解像度の液晶パネルや、
高速で高解像度の密着型イメージセンサへの要求が高ま
るにつれ、大面積の絶縁基板上に薄膜トランジスタ(T
FT)を高性能かつ均一に作製することが望まれてい
る。歪点温度は低いが安価で大面積化が容易なガラス基
板にTFTを作製する場合、TFTの動作層となる多結
晶シリコン(poly-Si)層を形成する方法として、例え
ば、ガラス基板上にアモルファスシリコン層を堆積し、
このアモルファスシリコン層をパルスレーザーであるエ
キシマレーザーでアニールして多結晶シリコンを得る方
法が提案されている(Extended Abstracts of the 1991
International Conference on Solid State Devices a
nd Materials, 1991, pp623)。上記方法によれば、紫
外線で高エネルギーであるが短いパルス幅(20nsec)
のビームを出射できるエキシマレーザー(例えば、Kr
Fなら発振波長248nm)を用いるため、膜内の欠陥
を少なくでき且つ基板に熱ダメージを与えにくいので、
熱歪点の低いガラス基板を絶縁性基板として使用でき且
つ高性能なTFTを実現できるというという利点があ
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】上記方法によると、レーザーを照射する際
にそのエネルギー密度により多結晶シリコンの粒径が変
化するという性質を有する。通常は、多結晶シリコンの
粒径を大きくして良好な電界効果移動度μを得るため、
比較的大きい450mJ/cm2程度のエネルギー密度
のレーザーで照射が行なわれるが、この場合、多結晶シ
リコン層の表面平坦性が悪化してTFT特性が十分でな
かったり、また、膜における特性のばらつきが生じ易く
なるので、シフトレジスタ等の駆動回路の設計や作成に
悪影響を及ぼすという問題点があった。 また、多結晶
シリコン層の表面平坦性を良好とするため、低いエネル
ギー密度のレーザーで照射を行なうと、今度は電界効果
移動度μが小さくなり特性が良好なTFTを得ることが
できない。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、高い電界効果移動度μを維持しつつ特性が基板内で
ばらつくことが少ない多結晶半導体層の製造方法を提供
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、絶縁基板上に堆積した非晶質半導体
に対して、複数回のレーザ照射を行うことにより、こ
れを溶融再結晶化させて多結晶半導体層を得る工程を具
備する半導体素子の製造方法であって、次の各工程を具
備している。第1の工程として、前記非晶質半導体層を
レーザの照射により多結晶化する際に、非晶質半導体か
ら多結晶半導体に相転移するに必要なしきい値エネルギ
ー密度ETHより高く、且つ粒径が1000オングスト
ローム以下となる多数の結晶核が形成されるエネルギー
密度Eで非晶質半導体層をアニールする。第2の工程
として、前記エネルギー密度Eより高いエネルギー密
度Eで前記結晶核が形成された多結晶半導体層を再度
アニールし第1の工程で準備された結晶核内外の欠陥を
溶融する。そして、前記エネルギー密度Eは、第1の
工程で形成された全ての結晶核を完全に再溶融する大き
さより小さく設定する。
【0006】請求項2の発明は、絶縁基板上に堆積した
アモルファスシリコン層に対して、複数回のエキシマレ
ーザの照射を行うことにより、これを溶融再結晶化させ
て多結晶シリコン層を得る工程を具備する半導体素子の
製造方法であって、次の各工程具備している。第1の工
程として、前記アモルファスシリコン層をレーザの照射
により多結晶化する際に、アモルファスシリコンから多
結晶シリコンに相転移するに必要なしきい値エネルギー
密度ETHより大きいエネルギー密度Eでアモルファ
スシリコン層をアニールし、粒径が10オングストロー
ム以上1000オングストローム以下となる結晶核を形
成する。第2の工程として、前記エネルギー密度E
り大きく且つ第1の工程で形成された全ての結晶核を完
全に再溶融する大きさより小さいエネルギー密度E
結晶核が準備された多結晶シリコン層を再度アニール
し、前記結晶核内外の欠陥を溶融する。
【0007】
【作用】本発明によれば、非晶質半導体(アモルファス
シリコン)から多結晶半導体(多結晶シリコン)に相転
移するに必要なしきい値エネルギー密度ETHより大きい
エネルギー密度E1のレーザー光を照射することによ
り、非晶質半導体層をアニールして該層中に1000オ
ングストローム以下の多数の微小結晶核を形成する。
【0008】前記工程で作製された多結晶半導体層(po
ly-Si層)には、結晶核内部及び境界において欠陥が多
く存在する。そして、前記エネルギー密度E1より大き
いエネルギー密度E2のレーザー光を照射することによ
り、前記結晶核内外の欠陥を溶融する。この時、エネル
ギー密度E2を、第1の工程で形成された全ての結晶核
を完全に再溶融する大きさより小さくしたので、第1の
工程で形成された結晶核自体はほとんど熔けず、この核
が律速因子となり粒径が強制的に小さく均一化される。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例について図1及び図2を参
照しながら説明する。ガラス等の絶縁性基板11上にL
PCVD法等により1000オングストローム程度の膜
厚のアモルファスシリコン(a−Si)層12を堆積し
(図1(a))、a−Siからpoly-Siに相転移するに
必要なしきい値エネルギー密度ETHより大きいエネルギ
ー密度E1を有するエキシマレーザーを照射することに
よりa−Siのアニールを行ない、多数の結晶核を有す
るpoly-Si層13aを形成する(図1(b))。続い
て、エネルギー密度E1より大きいエネルギー密度E2
有するエキシマレーザーを照射し、エネルギー密度E1
のエキシマレーザーを照射することにより形成された前
記結晶核内外の欠陥を溶融除去し、結晶性が良好なpoly
-Si層13bを形成する(図1(c))。この時、エネ
ルギー密度E2を、前記工程で形成された全ての結晶核
を完全に再溶融する大きさより小さく設定することによ
り、前記工程で形成された結晶核は熔けず、この核の粒
径によりpoly-Siの粒径が決まるので強制的に小さく均
一化させることができる。エキシマレーザーは、KrF
(248nm発振)で、パルス幅20nsec、ビーム
の大きさは7×7mm2、ビーム内のエネルギー均一性は
±5%以下のものを使用した。また、この場合のしきい
値エネルギー密度ETHは170mJ/cm2であった。
【0010】次に、前記poly-Si層をフォトリソ法によ
り島状にパターニングして動作層14を形成し、続いて
LPCVD法により1000オングストロームのSiO
2を全面に堆積してゲート絶縁膜15を形成する。そし
て、前記動作層14の略中央部に対応するゲート絶縁膜
15上にLPCVD法により3000オングストローム
のpolyーSiを堆積し、パターニングしてゲート電極16
を形成する(図1(d))。ゲート電極16をマスクと
してイオンを注入によりドーパントを注入し、ソース部
17a及びドレイン部17bを形成し(図1(e))、
LPCVD法により7000オングストロームの膜厚に
SiO2を堆積して層間絶縁膜18を形成する(図1
(f))。イオン注入する際、nチャネルTFTとした
い部分にはリン(P)を、pチャネルTFTとしたい部
分にはホウ素(B)を注入した。次に層間絶縁膜18を
パターニングして前記ソース部17a及びドレイン部1
7bに対応する位置にコンタクト孔19を開口し、水素
化処理を350℃にて行なった後、Alを堆積及びパタ
ーニングして配線20を形成し、薄膜トランジスタを作
製する(図1(g))。
【0011】次に、上記TFTの製造方法において、特
性が良好であり且つ均一化が図れるTFTを得るための
エネルギー密度E1及びエネルギー密度E2についての検
討を行なった。上記方法により得られたnチャネルTF
T及びpチャネルTFTの移動度のバラツキについて、
エネルギー密度E2を450mJ/cm2に固定したとき
のエネルギー密度E1依存性について測定したグラフを
図2に示す。図2におけるエネルギー密度E1=0mJ
/cm2が従来例に相当するものである(単一のエネル
ギー密度E2でアニールを行なう)。上記実施例の場
合、しきい値エネルギー密度ETHは約170mJ/cm
2であるが、エネルギー密度E1が270mJ/cm2
越える付近から急激に移動度が均一化し、従来にない均
一性が得られることが確認できる。
【0012】次に、nチャネルTFT及びpチャネルT
FTの移動度のバラツキについて、エネルギー密度E1
を270mJ/cm2に固定したときのエネルギー密度
2依存性について測定したグラフを図3に示す。この
グラフによると、エネルギー密度E2の増加とともに移
動度の特性は向上するが、エネルギー密度E2が520
mJ/cm2のように大きすぎると均一性が悪化する。
従って、エネルギー密度E2としては、400〜500
mJ/cm2程度が適当であることが解る。
【0013】上記実施例では、エネルギー密度E1によ
る第1のアニールで多数の結晶核を形成し、エネルギー
密度E1より大きいエネルギー密度E2により第2のアニ
ールを行ない、前記結晶核内外の欠陥を除去する。第2
のアニールで消滅しない程度の核とするためには、第1
のアニールにおいて、核の大きさを10オングストロー
ム以上とする必要がある。小さすぎる核を保持するため
には、より低いエネルギー密度E2を使用することも考
えられるが、その場合、膜中欠陥が溶融除去されずに良
好なTFT特性を得ることができない。また、核が大き
すぎると膜の表面平坦性が劣化し、しきい値電圧等のT
FT特性を悪化させるので、核の大きさは1000オン
グストローム以下である必要がある。また、エネルギー
密度E2が大きすぎると核の大小によらず全ての核を完
全溶融し、E1=0の従来と同じく不均一な膜質となっ
てしまう。エネルギー密度E2が520mJ/cm2以上
であると上記現象が生じる。
【0014】表面平坦性は第1のアニールのエネルギー
密度E1に大きく依存するので、エネルギー密度E2を4
50mJ/cm2に固定し、表面平坦性のエネルギー密
度E1依存性について原子間力顕微鏡で測定した。その
結果を図4に示す。表面平坦性は、アニールされたpoly
ーSi層の最も低い位置を基準面とし、この基準面との高
低差により定義した。測定においては、アニールされた
polyーSi層において、任意に選択した2μm×2μmの
面積部分(3つ若しくは4つの位置)での前記基準面と
の高低差を各エネルギー密度E1毎に2万点程度測定
し、その平均値を図4に表示したものである。図ではエ
ネルギー密度E1=0が従来法に相当する。E1=0ある
いはE1が小さい場合は、E1で生じる核が小さすぎてE
2照射時に消滅してしまい、ステップ的にアニールする
効果が現れない。また、エネルギー密度E1が大きすぎ
ると、次に述べる図5の関係から最終的な膜の平坦性が
劣化してしまうので適当でない。図4より、各測定点で
の表面平坦性が均一となるエネルギー密度E1は、24
0〜380mJ/cm2程度であり、表面平坦性が低い
値を示し且つ均一性に優れるのはエネルギー密度E1
270mJ/cm2であることが確認できた。なお、別
の実験からエネルギー密度E1が270mJ/cm2の条
件において、平坦性のみならず粒径も最も均一になって
いることがわかった。エキシマレーザーのエネルギー密
度の変化に対する核(グレイン)の大きさは図5のよう
になるので、エネルギー密度E1は270mJ/cm2
対応するグレインサイズは200オングストロームとな
り、この粒径を有する多結晶シリコン層を有するTFT
が良好な特性を有し、且つ特性の均一化を図ることがで
きるわけである。また、第2のアニールのエネルギー密
度E2は、第1のアニールで形成された結晶核を完全に
再溶融してしまう大きさより小さくする必要があり、第
1のアニールのエネルギー密度E1を270mJ/cm2
とした場合、エネルギー密度E2は450mJ/cm2
度となる。
【0015】以上のことから上記実施例における最適な
エネルギー密度E1及びエネルギー密度E2として、E1
=270mJ/cm2,E2=450mJ/cm2を選択
し、nチャネルTFT及びpチャネルTFTの作製を行
なったところ、特性の均一化が図れるとともに、移動度
μ,しきい値電圧VTH,最小リーク電流IMINとして次
のような良好な値を得ることができた(TFTのサイズ
は、ゲート幅/ゲート長=50μm/10μmであ
る)。 nチャネルTFT pチャネルTFT 移動度μ(cm2/V・S) 57 45 しきい値電圧VTH(V) 0.8 −2.7 最小リーク電流IMIN(pA) 8 −2
【0016】ここで、移動度が均一化した場合のpoly-S
i膜の粒径を透過電子顕微鏡で評価したところ、平均粒
径は従来の約50%に減少していたが、基板内の分布を
みるときわめて粒径が均一化していることが確認でき
た。従って、上記実施例のように異なるエネルギ−密度
によりステップ的にアニールを行なう場合、粒径の均一
化により移動度が均一化することがわかる。
【0017】次に、本実施例方法による粒径の均一化の
原理について説明する。最初のアニールの際に照射され
るレーザーのエネルギー密度E1は、しきい値エネルギ
ーETHより大きいもののa−Siを完全に多結晶化させ
るには相対的には小さいため、アニール後の膜中には多
数の微小な結晶性の核が生じるとともに、アモルファス
に近い欠陥が多数残存する。この状態において、大きな
エネルギー密度E2のレーザ−を照射すると、膜内の欠
陥は溶融除去されるが準備された多数の結晶核は熔けな
いので、この核により粒径が強制的に小さく均一化され
る。このとき、エネルギー密度E2を大きくすると(上
記実施例では520mJ/cm2以上)、準備した結晶
核までも完全に再溶融してしまうので、従来の単一エネ
ルギー密度のみを用いたアニールと同じ結果になる。
【0018】すなわち、アニールは、図6(a)に示す
ように、レーザービーム61を基板上で移動させて行な
うが、まんべんなく照射させるため1回のビームの一辺
の長さLの1割程度をオーバーラップさせて照射を行な
う。そのため、ビーム端のエネルギー減少部の影響やビ
ーム内のエネルギーばらつき及び膜内に生じる温度勾配
や温度ゆらぎがそのままpoly-Si膜の粒径に反映し、図
7に示すように平均粒径は1500オングストロームと
大きいがグレインの粒径にばらつきを生じさせる(特
に、オーバーラップ領域で他の部分に比較してグレイン
径が極端に小さくなる)。これに対して異なるエネルギ
−密度によりステップ的にアニールを行なう場合、図6
(b)に示すように、既にエネルギー密度E1(270
mJ/cm2)でアニールされた部分を再度エネルギー
密度E2(450mJ/cm2)でアニールする。そのた
め、グレイン径はエネルギー密度が小さい1回目のアニ
ールで決定されるので粒径は800オングストロームと
小さくなるものの、2回目のアニールの際にビーム内で
のエネルギー密度のばらつきや温度ばらつきによるグレ
イン径のばらつきへの影響を受けることを防ぐ(図7に
示すように、特にオーバーラップ領域におけるグレイン
径の落ち込み幅が小さくなる)。以上から、エネルギー
密度E1は適当な大きさの核を準備して粒径や平坦性を
均一化する役割を、エネルギー密度E2は残存する欠陥
を除去する役割をそれぞれ担っているといえる。
【0019】また、270mJ/cm2のエネルギー密
度で単独アニールを行なった場合、270mJ/cm2
及び450J/cm2のエネルギー密度で2回アニール
を行なった場合、450mJ/cm2のエネルギー密度
で単独アニールを行なった場合のそれぞれについて、表
面平坦性における分布について測定した結果を図8に示
す。横軸の表面平坦性は、図4と同様に、アニールされ
たpolyーSi層の最も低い位置を基準面とし、この基準面
との高低差とした。また、測定においては、アニールさ
れたpolyーSi層において、任意に選択した2μm×2μ
mの面積部分(例えば3つ若しくは4つの位置)での前
記基準面との高低差を各面積について2万点程度測定
し、その数を分母として0〜100(nm)の各高低差
(表面平坦性)が占める割合を縦軸にとって表示したも
のである。図より、450mJ/cm2のエネルギー密
度で単独アニールを行なった場合に比較して、270m
J/cm2及び450J/cm2のエネルギー密度で2回
アニールを行なう場合の方が、高低差(表面平坦性)の
分布の広がり幅が小さくなるとともに、高低差(表面平
坦性)の平均値も図の左側にシフトしてその値を小さく
し、表面平坦性の均一化が図れることを確認することが
できた。なお、270mJ/cm2のエネルギー密度で
単独アニールを行なった場合、平坦性は良好であるが膜
内の欠陥が多数存在するためTFTへの適用はできな
い。
【0020】上記実施例においては、半導体膜としてS
iを使用した例について説明したが、Ge,SiGe,
InSb等の半導体膜にも適用することができる。ま
た、レーザーとしては、エキシマレーザーに限らずルビ
ーレーザー等の他のパルスレーザーを用いてもよい。ま
た上記実施例の場合、レーザーアニールにより形成され
たpoly-Si層はTFTの動作層として用いられたが、半
導体装置やTFTのゲート電極や抵抗体にpoly-Si層を
使用した場合、これらの作製の際に本実施例方法を適用
してもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明方法によれば、非晶質半導体(ア
モルファスシリコン)から多結晶半導体(多結晶シリコ
ン)に相転移するに必要なしきい値エネルギー密度ETH
より大きいエネルギー密度E1のレーザー光を照射する
ことにより、非晶質半導体層をアニールして該層中に1
000オングストローム以下の多数の微小結晶核を形成
し、前記エネルギー密度E1より大きいエネルギー密度
2のレーザー光を照射することにより、前記結晶核内
外の欠陥を溶融させるので、前記結晶核により粒径が強
制的に小さく均一化され、半導体素子の特性の向上及び
均一性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)ないし(g)は本発明方法の一実施例
の製造プロセスを説明する工程図である。
【図2】 実施例方法で得られるTFTの移動度のエネ
ルギー密度E1依存性を示すグラフ図である。
【図3】 実施例方法で得られるTFTの移動度のエネ
ルギー密度E2依存性を示すグラフ図である。
【図4】 実施例方法で得られる半導体膜の表面平坦性
のエネルギー密度E1依存性を示すグラフ図である。
【図5】 a−Siを多結晶化させる際のグレインサイ
ズのエネルギー密度E1依存性を示すグラフ図である。
【図6】 (a)及び(b)はレーザービームによるア
ニールを行なう場合の模式図である。
【図7】 アニールを行なう場合のビーム位置とグレイ
ンサイズとの関係を示すグラフ図である。
【図8】 アニールに際しての表面平坦性の分布を示す
グラフ図である。
【符号の説明】
11…絶縁性基板、 12…アモルファスシリコン層、
13…poly-Si層、14…動作層、 15…ゲート絶
縁膜、 16…ゲート電極、 17a…ソース部、 1
7b…ドレイン部、 18…層間絶縁膜、 19…コン
タクト孔、20…配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に堆積した非晶質半導体層に対
    して、複数回のレーザ照射を行うことにより、これを溶
    融再結晶化させて多結晶半導体層を得る工程を具備する
    半導体素子の製造方法であって、 前記非晶質半導体層をレーザの照射により多結晶化する
    際に、非晶質半導体から多結晶半導体に相転移するに必
    要なしきい値エネルギー密度ETHより高く、且つ粒径
    が1000オングストローム以下となる多数の結晶核が
    形成されるエネルギー密度Eで非晶質半導体層をアニ
    ールする第1の工程と、 前記エネルギー密度Eより高いエネルギー密度E
    前記結晶核が形成された多結晶半導体層を再度アニール
    し第1の工程で準備された結晶核内外の欠陥を溶融する
    第2の工程とを有し、 前記エネルギー密度Eは、第1の工程で形成された全
    ての結晶核を完全に再溶融する大きさより小さいことを
    特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁基板上に堆積したアモルファスシリコ
    ン層に対して、複数回のエキシマレーザの照射を行うこ
    とにより、これを溶融再結晶化させて多結晶シリコン層
    を得る工程を具備する半導体素子の製造方法であって、 前記アモルファスシリコン層をレーザの照射により多結
    晶化する際に、アモルファスシリコンから多結晶シリコ
    ンに相転移するに必要なしきい値エネルギー密度ETH
    より大きいエネルギー密度Eでアモルファスシリコン
    層をアニールし、粒径が10オングストローム以上10
    00オングストローム以下となる結晶核を形成する第1
    の工程と、 前記エネルギー密度Eより大きく且つ第1の工程で形
    成された全ての結晶核を完全に再溶融する大きさより小
    さいエネルギー密度Eで結晶核が準備された多結晶シ
    リコン層を再度アニールし、前記結晶核内外の欠陥を溶
    融する第2の工程と、 を有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
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