JP2989469B2 - ディジタル無線受信方式 - Google Patents

ディジタル無線受信方式

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JP2989469B2
JP2989469B2 JP6056821A JP5682194A JP2989469B2 JP 2989469 B2 JP2989469 B2 JP 2989469B2 JP 6056821 A JP6056821 A JP 6056821A JP 5682194 A JP5682194 A JP 5682194A JP 2989469 B2 JP2989469 B2 JP 2989469B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Relay Systems (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクセス制御方式とし
てTDMA方式を用い、変調方式として位相変調方式を
用いるディジタル固定無線通信システム,ディジタル移
動無線通信システム,ディジタル固定衛星通信システム
並びにディジタル移動体衛星通信システム等の無線通信
システムに適用するディジタル無線受信方式に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】アクセス制御方式としてTDMA方式を
利用するディジタル無線通信システムでは、子局から通
信の要求が生じた場合、その子局から親局に対して通信
要求の意志を表すリクエスト信号が送出される。そのリ
クエスト信号送信方式としては、全子局が決められたス
ロットタイミングに基づき、ランダムにリクエストパケ
ットを親局に対して送信するスロッテッドALOHA型
のランダム予約方式が主として採用されており、子局か
らのリクエスト信号に基づき、親局では該当する子局に
対して通信チャネルを割り当てるとともに、下り制御チ
ャネルを用いてその通信チャネル割当て情報を報知す
る。そして、この通信チャネル割当て情報をもとに通信
要求を行なった子局は、該当する通信チャネルを用いて
情報伝送を開始する。
【0003】一方、親局では子局から伝送される位相変
調波信号を受信・再生する必要があるが、その際、子局
の有する周波数発振器の不安定性に起因する周波数オフ
セットが親局における受信特性を劣化させる大きな要因
となる。これに対処するため、通常、既知パターンであ
るプリアンブル区間がTDMAフレームの先頭に設定さ
れ、この区間において周波数オフセット補償や搬送波再
生等の同期引き込みが行なわれる。しかしながら、短パ
ケット伝送を繰り返し行なうような通信システムでは、
パケット長に対する情報データの割合が小さいため、極
めて効率の悪い伝送システムとなる。そこで、周波数オ
フセット量の推定,補償及び搬送波再生をプリアンブル
レスで行なうために、受信信号を蓄積処理し、DFTを
用いて一括復調を行なう蓄積一括復調方式(本多,武
内,小林:”バーストモードPSK信号蓄積一括復調方
式(I)”、電子情報通信学会論衛星通信研究会、SA
T88−28、1988年)や、スライディングDFT
を用いた逐次型復調方式(武内,本多,小林:”バース
トモードPSK信号蓄積一括復調方式(II)”、電子
情報通信学会論衛星通信研究会、SAT88−29、1
988年)などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リクエスト制御手順と
して前記に示したランダム予約型のリクエスト方式の場
合、トラフィック量が増えてくるとリクエストパケット
同士の衝突が頻繁に生じるようになり、呼が発生してか
ら実際に情報データ信号が親局に到達するまでに必要と
する時間、すなわち遅延時間が増大するため通信容量に
限界がある。この問題を解決するために子局からのリク
エスト信号としてトーン信号を用いる手法が本願発明者
により特平願5−325768号「無線通信回線制御方
式」に提案されている。この手法について簡単に説明す
る。
【0005】まず、各子局には事前に個別のトーン周波
数が割り当てられており、通信の要求を行なう場合にそ
のトーン信号をリクエスト信号として親局に対して伝送
する。すなわち、異なる周波数のトーン信号を用いるこ
とにより、複数の子局が同時にリクエスト信号を親局に
対して送信することが可能となる。一方、親局では離散
フーリエ変換(DFT)を用いた受信機により同時に受
信される複数のトーン信号を各周波数成分ごとに分離し
て検出する。そして、その周波数と各子局に事前に割り
当てられたトーン信号の周波数を照合することにより、
通信要求のある子局を一意に認識することができる。更
に、親局では通信要求のある子局に対して初期通信スロ
ットを割当てた後、そのチャネル割当て情報を下りの制
御チャネルを用いて該当する子局に報知する。
【0006】次に、各子局はその報知情報をもとに自局
が使用すべき通信チャネルのスロットタイミングを認識
し、予約された最初の通信スロットにおいて、情報デー
タ及び自局が保留している残余送信スロット数を親局に
伝送する。親局では各子局からの要求スロット数に基づ
いて通信チャネルのタイムテーブルを作成し、その情報
を情報伝送の継続を要求する子局に再度通知する。最後
に該当する子局では、情報伝送用通信スロット割当て情
報をもとに情報通信を継続して行なう。尚、親局では全
ての子局の情報伝送が終了する時刻を全子局に放送する
ことにより、各子局では同期してトーン信号によるリク
エストを親局に対して行なうことができる。
【0007】以上のように、先願で提案したこの手法は
周波数の異なるトーン信号を用いることにより、従来の
スロッテッドALOHA型の予約方式のリクエスト信号
送信時のパケット衝突の問題を解決し、トラフィック量
の増加に伴う伝送遅延特性の劣化を生じることなく、通
信チャネルの割り当てを行なうことができる。
【0008】一方、親局では複数の子局から伝送される
情報データ信号を受信・復調するための手段の一手法と
して、受信信号を周波数領域で処理することにより、子
局の有する周波数発振器の不安定性に起因する周波数オ
フセット量を推定並びに補償し、且つ受信信号の搬送波
再生をプリアンブルレスで逐次的に行なうスライディン
グDFTを用いた受信方式が提案されている。この受信
方式では、まず逓倍操作により受信信号の位相情報成分
を除去した後、スライディングDFTを用いてDFTを
施すシンボル区間を1シンボルづつずらしながら逐次的
に受信信号に含まれる周波数オフセット量を推定するた
め、基本的にプリアンブル信号区間を設定することなく
受信信号を復調することができる。ここで、周波数オフ
セット量の推定精度を十分なものとするためには、スラ
イディングDFTの分解能の幅を狭くする必要がある
が、その条件を満足するためには数多くの周波数成分を
検出する検出回路を必要とし、装置規模の小型化および
省消費電力化に困難を伴うという課題が存在し、実際に
は商用化されるに至っていない。更に、従来方式はDF
T演算を実行する際の演算処理量が膨大となるため、使
用に耐えうる周波数オフセット量推定精度並びに搬送波
周波数再生精度を得るためには、情報伝送速度を極力抑
える必要があり、適用でき得る情報伝送速度に限界が存
在するという大きな問題があった。
【0009】本発明は、トーン信号をリクエスト信号と
して用いるTDMA無線通信システムにおいて、従来の
スライディングDFTを用いたプリアンブルレス受信方
式による受信装置の装置規模の小型化,消費電力の低減
化,DFT演算処理の削減を可能とするディジタル無線
受信方式を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明によるディジタル無線受信方式は、トーン信
号を子局からのリクエスト信号として用いるトーンリク
エスト型のTDMA無線通信システムにおいて、複数の
子局から送信されるトーンリクエスト多重信号を親局に
おいて受信するための受信方式として、離散フーリエ変
換を用いる受信方式を適用し、その離散フーリエ変換出
力結果に基づいて子局からのトーン信号すなわち発呼の
有無を確認した後、そのトーン信号が存在するDFTセ
ル帯域幅の周波数を仮推定し、そのトーン周波数仮推定
値を用いてTDMAフレームの情報データ信号送信区間
における位相変調波受信信号に含まれる周波数オフセッ
ト量の推定並びに位相変調波受信信号の搬送波再生を簡
易に行なうように構成されている。
【0011】
【作用】以上のような本発明の構成により、複数の小型
地球局から同時にリクエスト信号の送出可能なトーン信
号を用いたTDMA無線通信システムにおいて、上記の
様にリクエスト信号送信区間に送信されるトーン信号を
TDMAフレームの情報データ信号伝送区間における周
波数オフセット推定及び搬送波周波数の仮推定値として
利用することにより、従来のスライディングDFTを用
いたプリアンブルレス受信方式による受信装置の装置規
模の大幅な小型化と消費電力の低減化を実現することが
できる。また、従来方式ではDFT演算処理量の問題に
より、適用し得る情報伝送速度に制限が存在していた
が、本発明方式を適用することにより、子局から送信で
きる情報伝送速度を大幅に高めることができる。
【0012】
【実施例】図1に、本発明方式であるトーン信号を用い
たTDMA無線通信システムを衛星通信回線に適用した
場合の親局における受信機構成の実施例を示す。図1に
おいて、子局1−1,1−2,1−3に接続されている
陸線側からの通信要求が生じた場合、各子局1−1,1
−2,1−3からトーン信号がリクエスト信号として通
信衛星2を介して親局3に送信される。親局3で受信さ
れた高周波信号5は、局部発振器6の出力を用いて周波
数変換器7により低周波信号8に変換された後、低域通
過フィルタ9によりベースバンド信号に変換される。次
に、ベースバンド信号14は切替スイッチ13を介して
離散フーリエ変換器(DFT)15に入力され、その出
力16においてトーン信号の有無がトーン検出器17に
より判定されると同時に、トーン周波数推定器18によ
り搬送波周波数の仮推定値12が検出される。トーン検
出器17によりその出力19においてリクエストが確認
された子局1−1,1−2又は1−3に対しては、回線
制御回路20により通信チャネル割当てが行なわれ、下
りのTDM制御チャネルを用いて通信チャネル割当て情
報が回線制御信号22として子局1−1,1−2,1−
3に報知される。ここで、親局3では回線制御回路20
において事前にトーンリクエスト区間を把握しているた
め、回線制御信号22に含まれているそのフレームタイ
ミング情報を受信回路切替制御回路10に転送すること
により、TDMAフレーム信号に同期して受信回路切替
制御信号11により受信回路切替スイッチ13を切り替
えることができる。
【0013】一方、子局1−1,1−2又は1−3では
親局3から送られてくる通信チャネル割当て情報をもと
に、自局に割り当てられた通信チャネルのキャリア周波
数及びスロットタイミングに基づいて情報データ信号の
伝送を開始し、その信号はTDMA多重波信号4として
親局3で受信される。親局3の受信装置では、トーン信
号区間を受信・再生する場合と同様に周波数変換器7,
LPF9によりベースバンド信号24に変換された後、
このとき受信回路切替スイッチ13により接続されてい
るスライディングDFT回路26に入力される。ここ
で、周波数制御回路23では、トーン周波数推定器18
で得られた搬送波周波数仮推定値12をもとに周波数オ
フセット量の仮推定値が計算され、スライディングDF
T回路26において観測すべき周波数帯域幅をスライデ
ィングDFT回路26が有する周波数回路を制御するこ
とにより制限する。次に、スライディングDFT回路2
6の出力信号27は周波数オフセット推定回路28に入
力され、子局1−1,1−2又は1−3の有する周波数
発振器の不安定性に起因する周波数オフセット量が精度
良く推定されたとき、ベースバンド信号25を遅延回路
30により時間調整した受信信号31に含まれる周波数
オフセット量が乗算器32を介して補償される。そし
て、この周波数オフセット補償された受信信号33は、
検波回路34に入力並びに検波された後、情報データ信
号系列35として出力され、回線制御回路20に入力さ
れる。最後に、回線制御回路20では、子局1−1,1
−2,1−3から伝送された情報を解読し、チャネル割
当てのスケジューリング,情報データ信号の固定網,並
びに他の子局へのデータ転送等を制御する。ただし、ス
ライディングDFT回路26,周波数オフセット推定回
路28,遅延回路30等は各周波数チャネル(SCPC
チャネル)毎に用意される。
【0014】次に、トーン信号を用いたトーンリクエス
ト型TDMA方式に適用するフレームフォーマット(1
TDMAフレーム)を図2に示す。図2のように、情報
データ信号送信区間41を含むフレームの先頭部分には
リクエスト用のトーン信号送信区間40が設定されてお
り、親局ではDFTを用いた受信機によりこのトーン信
号を検出する。一方、トーン信号の周波数間隔として
は、子局の有する周波数発振器の不安定性に起因する最
大周波数オフセット量Δf0ffsetを許容する周波数間隔
を設定する必要がある。すなわち、周波数軸上で隣接す
るトーン信号の周波数間隔がΔf0ffsetよりも小さい場
合、ある子局で送信されたトーン信号が隣接するトーン
信号周波数で親局において受信される可能性が極めて高
くなり、そのためトーン信号不検出並びにトーン信号誤
検出を頻繁に生じるようになる。従って、トーン信号の
送信周波数間隔は、子局の有する周波数発振器の安定度
に基づいて決定する必要がある。以下、DFTを用いた
トーン信号検出法について示す。
【0015】まず、トーン信号の検出のために用いるD
FTに関する各種パラメータを以下のように設定する。
尚、トーン信号区間におけるサンプリングタイミングは
情報データ信号区間と同じタイミングと仮定する。 (1) トーン信号検出用DFT の分解能(セルの
幅):ΔfT (2) トーン信号間隔(周波数軸上):fw (但し、
w >Δf0ffset) (3) トーン信号検出用DFTのサンプリング主:f
s (4) トーン信号検出用DFTのポイント数:ND (5) 情報データ伝送速度(情報データ信号区間):
R(baud) (6) 1シンボルあたりのサンプル数:Ns (7) トーン信号検出用DFTを施す時間長(Ta区
間):NSLOT(symbol);情報データ信号区間に
おけるシンボル数に換算
【0016】このとき、パラメータΔfT ,fs
D ,R,Ns 及びNSLOTトーンの間には以下の関係式
で与えられる。
【数1】fs /ND =ΔfT (1)
【数2】fs =R×Ns (2)
【数3】ND =NSLOT×Ns (3) ここで、例えばΔfT =0.5kHz,fw =2kH
z,Ns =4,R=128kbaudで与えられたとす
ると、上式より fs =512kHz N=1024 points NSLOT=256symbols=2msec fw =4ΔfT となる。尚、図3はDFTの出力X0 (i)〜X
399 (i)を表したものであるが、この値がそのままト
ーン信号周波数0〜200kHz(2kHz間隔:分解
能4個分)を含む帯域幅のスペクトル特性を表すことに
なる。ただし、図の矢印はトーン信号受信スペクトル
(42−p:pはp番目のトーン周波数)、XX
p(i)はトーン周波数間隔fw (44)あたりの電力
スペクトル(43−p)、X4p(i)はDFTのセル帯
域幅ΔfT (45)あたりの電力スペクトル(44−
p)を各々表している。ここで、トーン信号の有無の判
定方法としては、例えばトーン信号の送信周波数を中心
として2kHz帯域幅内に含まれるDFTの出力値X4p
(i),X4p+1(i),X4p+2(i),X4p+3(i)の
中の最大値Xpmax(i)が規定スレッショルドLthより
も大きいとき、f=2pkHzのトーン周波数を割り当
てられている子局から通信チャネル割り当て要求が発生
していたものと認識し、かつ、Xpmax(i)の帯域幅内
にトーン周波数が存在しているものと推定する方法など
が上げられる。
【0017】ところで、実際には図4のように、各子局
の有する周波数発信器の不安定性に起因する周波数オフ
セットΔfp (47−p)が各トーンの受信キャリアに
生じる。ただし、図において点線の矢印は真のトーン周
波数fp (46−p)を、実線の矢印はトーン信号受信
スペクトル(42−p)を各々表している。ここで、ト
ーンリクエスト信号送信時には、トーン信号再生時の周
波数精度は然程要求されず、図3のように大まかな分解
能に収まる程度で良い。一方、情報データ信号区間にお
いては、前記にも示したように、トーン信号の周波数間
隔fw (44)が周波数オフセットΔfp (47−p)
を許容するように事前に設定されているため、情報デー
タ信号区間の復調方式として適用されるスライディング
DFTが観測すべき周波数帯域幅もfw (44)とな
る。しかしながら、情報データ部分では情報データ信号
に含まれる位相情報成分(位相情報数がNφ)を取り除
くためのNφ逓倍操作により、スライディングDFTが
観測すべき周波数帯域幅をNφ倍、すなわちNφfw
帯域幅分だけ取る必要がある。そのため、従来方式では
スライディングDFTの周波数検出回路を多数用意する
必要があり、装置規模や演算量,消費電力の面で問題が
あった。
【0018】次に、親局における情報データ信号復調用
受信機としてスライディングDFTの手法を用いた受信
方式について説明する。まず、スライディングDFT受
信機の構成図を図5に示す。図において、NNは情報デ
ータ信号区間におけるスライディングDFTのポイント
数、y(i)は時刻iにおける時系列、Yk (i)はi
時点におけるk番目のスライディングDFT係数を各々
表している。このとき、Yk (i)は次式で表される。
【0019】
【数4】 ただし、W=exp(−j2π/NN)である。ここで
式(4)を(i−1)時点について書き表すと
【0020】
【数5】 となる。よって、Yk (i)とYk (i−1)の間には
次の関係式が成立する。
【数6】 ここで、式(6)を回路で実現すると図5で表される。
ただし、51は入力信号、Z-NN はNNシンボル遅延素
子52,53,55は和演算素子、54,57〜60,
65〜67は線路、Z-1は1シンボル遅延素子56、W
は各トーン周波数ごとの重み係数61〜63、Y
k (i)は式(6)で表される各トーン信号f1〜fk
に対応する周波数スペクトル成分68〜70を各々表し
ている。図5のように、スライディングDFTはNNポ
イントのサンプリング値を用いて時刻iに必要とする基
本周波数の高周波成分だけを検出することが可能であ
り、従来のDFTに比較して演算量を極力抑えた簡易な
周波数解析方式であるといえる。
【0021】ここで、図2のようにトーン信号送信区間
40と情報データ信号送信区間41の時間比が1対Mで
与えられるものとし、かつ、トーン信号送信区間40に
おけるDFT出力値を用いたキャリア周波数仮推定結果
により、キャリア信号が周波数帯域幅ΔfC (KpΔf
T <ΔfC <(Kp+1)ΔfT ;|ΔfC |=|Δf
T |)の中に存在していることが確認されているものと
仮定して、スライディングDFT並びにトーン信号及び
TDMAスロット長等に関する関係式を評価する。
【0022】まず、情報データ信号区間復調用スライデ
ィングDFTの分解能Δfs は式(7)で与えられる。
【数7】 Δfs =ΔfT /M=fw /(M×K) (7) ここで、前記に示したNφ逓倍操作による位相の不確定
性により、スライディングDFT受信機では従来方式で
Nφfw 、トーン信号により仮推定を行なった方法でN
φΔfT の帯域幅を観測しなければならない。すなわ
ち、従来方式では
【数8】 発明方式では
【数9】 個分の周波数成分を検出する回路を各々必要とする。こ
こで、式(8)、(9)を比較すると式(10)とな
る。
【数10】 すなわち、情報データ信号区間における受信信号の周波
数オフセット量推定、並びに搬送波再生に対して、発明
方式は従来方式に比較して同じ周波数検出精度特性を得
るために必要な周波数検出回路の個数を1/Kに減ずる
ことができ、装置規模の大幅な小型化,DFTの演算量
及び消費電力の大幅な削減が可能になる。逆に言うと、
従来方式では装置規模や消費電力,演算処理量の点で周
波数検出回路の個数に制限があり、満足できる周波数オ
フセット推定精度特性並びに搬送波周波数再生精度特性
が得られなかったが、発明方式を適用することにより、
従来方式と同じ周波数検出回路の個数でスライディング
DFTのセル帯域幅を更に狭帯域にすることが可能であ
り、従来方式の周波数オフセット推定精度特性並びに搬
送波周波数再生精度特性等の受信特性を大幅に向上させ
ることができる。
【0023】次に、トーン信号の子局からの伝送の有無
を判断する手法の実施例につき、以下に示す。まず、信
号受信レベルAをパラメータとする判定スレッショルド
をLc (=A/2)として規定し、トーン信号の送信周
波数を中心としてトーン信号の送信周波数間隔に等しい
帯域幅分に含まれる離散フーリエ変換出力値を数11で
表すものとする。
【数11】 {XKp(i),XKp+1(i),…,XKp+(K-1)(i)} ただし、添え字のKは(トーン周波数間隔)/(DFT
の分解能帯域幅)=fw/ΔfT 、添え字のpはp番目
のトーン周波数を各々意味している。ここで、離散フー
リエ変換出力値の和Xpsum(i)とし、次式(11)を
満足する場合、子局からトーン信号が送信されたものと
して判断する。
【0024】
【数12】 |Xpsum(i)|>Lc =A/2 (11)
【0025】この判定結果に基づき、トーン信号の存在
が確認された場合には、最大のDFT出力値が得られる
周波数帯域幅内に子局からのトーン信号が存在するもの
と判断し、該当する子局から伝送されるTDMAフレー
ムの情報データ信号送信区間における位相変調波受信信
号の搬送波周波数の仮推定値として利用する。ただし、
実際にはトーンを送信した周波数と同じ周波数で情報デ
ータ信号を伝送するのではなく、親局から割り当てられ
た別の周波数を用いて情報伝送を行なうため、周波数軸
上の相対的な周波数オフセット量を計算した後、通信チ
ャネルにおける周波数オフセット仮推定値を求める必要
がある。その他の判定方法としては以下のものが挙げら
れる。
【0026】(1){XKp(i),XKp+1(i),…,
Kp+(K-1)(i)}の中で最大のものがスレッショルド
th=(A/2)よりも大きいとき (2)図6に示すオフセットDFT(武内,小林:”D
FTの拡張による周波数引き込み特性の改善法”、19
92年電子情報通信学会春季全国大会、B−347)に
より、通常のDFT出力{XKp(i),XKp+1(i),
…,XKp+(K-1)(i)}(44−Kp〜44−Kp+
(K−1))と ΔfT /2(71)だけ前後にオフセ
ットしたDFT出力{X’Kp(i),X’Kp+1(i),
…,X’Kp+(K-1)(i), X’K(p+1)(i)}(72
−Kp〜72−Kp+(K−1))の中で、最大のもの
がスレッショルドLthよりも大きいとき
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り次のような効果が得られる。 (1)伝送遅延特性の優れた異なる周波数のトーン信号
をリクエスト信号として利用するTDMA無線通信シス
テムの回線制御手順に即した親局側の受信機を提供する
ことができる。 (2)トーン信号送信区間において搬送波周波数の仮推
定を行なうことにより、TDMAフレームの情報データ
信号区間に、プリアンブル信号区間を設定する必要がな
く、情報伝送効率を向上させることができる。 (3)親局側の受信機を構成するスライディングDFT
を用いた受信機の周波数検出回路数を減ずることがで
き、受信装置の装置規模の大幅な小型化,消費電力の低
減化が実現できる。 (4)スライディングDFTの演算処理量を大幅に削減
することができ、子局から伝送できる情報伝送速度を大
幅に上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による無線通信システムのシステム構成
を示す図である。
【図2】TDMAフレームフォーマットの実施例を示す
図である。
【図3】離散フーリエ変換出力値の実施例を示す図であ
る。
【図4】親局におけるトーン信号受信スペクトルの実施
例を示す図である。
【図5】スライディングDFTの構成法を示す図であ
る。
【図6】オフセットDFTの実施例を示す図である。
【符号の説明】
1,1−1,1−2,1−3 子局 2 通信衛星 3 親局 4 TDMA信号 5 高周波信号 6 乗算器 7 周波数変換器 8 低周波信号 9 ベースバンド信号 10 受信回路切替制御回路 11 受信回路切替制御信号 12 トーン周波数推定値 13 受信回路切替スイッチ 14 ベースバンド信号 15 離散フーリエ変換器(DFT) 16 離散フーリエ変換器出力 17 トーン検出器 18 トーン周波数推定器 19 トーン検出器出力 20 回線制御回路 22 回線制御信号 23 周波数制御回路 24 ベースバンド信号 25 ベースバンド信号 26 スライディング離散フーリエ変換器(S−DF
T) 27 スライディングDFT出力信号 28 周波数オフセット推定回路 29 周波数オフセット量推定値 30 遅延回路 31 遅延回路出力信号 32 乗算器 33 周波数オフセット被補償信号 34 検波回路 35 情報データ系列 40 トーン信号送信区間 41 情報データ信号送信区間 42 トーン受信信号スペクトル 43 電力スペクトル 44 トーン周波数間隔 45 離散フーリエ変換セル帯域幅 46 トーン信号送信周波数 47 周波数オフセット 51 入力信号 52 NNシンボル遅延素子 53 和演算素子 54 線路 55 和演算素子 56 1シンボル遅延素子 57〜60 線路 61〜63 重み係数 64 乗算素子 65〜67 線路 68〜70 周波数スペクトル成分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の子局と、該子局群との間で無線通
    信を行ない、かつ、全子局の回線制御を行なう親局とか
    ら構成される無線通信システムで、回線制御手順として
    子局から親局への上り回線を時分割多重アクセス制御方
    式(TDMA方式)により行ない、親局から子局への下
    り回線を時分割多重信号(TDM信号)により放送する
    TDMA/TDM無線通信方式において、 該子局に対してリクエスト信号として各子局ごとに周波
    数が異なるトーン信号からなるリクエスト信号を事前に
    付与することにより、複数の該子局から同時に該親局に
    対して通信チャネルの割当てを要求するためのリクエス
    ト信号を送出し、該親局では複数のトーン信号からなる
    合成信号を受信しその受信信号を各トーン信号の周波数
    ごとに分離し、該トーン信号の周波数から何れの子局か
    らリクエスト信号が送信されたかを常時認識し、その情
    報を用いて該親局からは通信チャネルの割当てを要求す
    る該子局群に対して通信チャネルの割当て情報を放送型
    の下りTDMチャネルを用いて伝送するようにするとと
    もに、 該子局から送信されるトーンリクエスト多重信号を親局
    において受信するための受信方式として離散フーリエ変
    換を用いる受信方式を適用し、該離散フーリエ変換出力
    結果に基づいて該子局からのトーン信号すなわち発呼の
    有無を確認した後、該トーン信号が存在する離散フーリ
    エ変換のセル帯域幅の周波数をトーン信号周波数仮推定
    値として検出し、該トーン周波数仮推定値を用いてTD
    MAフレームの情報データ信号送信区間における位相変
    調波受信信号に含まれる周波数オフセット量の推定並び
    に位相変調波受信信号の搬送波再生をプリアンブルレス
    でかつ高速に行なうことを特徴とするディジタル無線受
    信方式。
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