JP2986266B2 - ガス遮断器用再閉路準備回路 - Google Patents

ガス遮断器用再閉路準備回路

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JP2986266B2
JP2986266B2 JP3288537A JP28853791A JP2986266B2 JP 2986266 B2 JP2986266 B2 JP 2986266B2 JP 3288537 A JP3288537 A JP 3288537A JP 28853791 A JP28853791 A JP 28853791A JP 2986266 B2 JP2986266 B2 JP 2986266B2
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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力用ガス遮断器に係
り、特に、電動バネ操作形ガス遮断器の再閉路を準備す
るための再閉路準備回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大及び電力消費の都
市集中の傾向は年々強まっている。そして、このような
需要に対応する電力の供給においては、高い信頼性と経
済性が求められ、送電系統の大容量化が進められてい
る。その一方で、都市における変電所用地の不足による
狭隘化から、変電所の縮小化が求められている。このよ
うな要求に対して、遮断器や断路器、母線などをSF6
ガスなどの絶縁性に優れたガスで絶縁するガス絶縁方式
は、従来の気中絶縁方式に比べて装置全体を格段に縮小
化できる利点を有する。そのため、最近では、このよう
な縮小化に優れたガス絶縁方式を採用してなる密閉形ガ
ス開閉所が広く普及するに至っている。このような密閉
形ガス開閉所においては、開閉所の重要機器である遮断
器の信頼性が求められると共に、機器全体における遮断
器の占める割合が大きいことから、遮断器の小型化が求
められている。
【0003】ところで、上記のような遮断器の操作力と
しては、従来、空気圧が主として用いられていた。しか
しながら、近年は、機器の小型化や、都市部での騒音問
題の防止などの観点から、204kV以下の中圧クラス
以下の遮断器の操作機構として、電動バネ操作機構が使
用されるようになってきている。この電動バネ操作機構
は、電動機の駆動力により、投入バネ蓄勢機構を使用し
て投入バネを蓄勢し、この投入バネを放勢することによ
り遮断器を投入すると共に、遮断バネ蓄勢機構を使用し
て遮断バネを蓄勢し、さらにこの遮断バネを放勢するこ
とにより遮断器を遮断する機構である。
【0004】一方、最近では、中圧クラス以下の遮断器
においても、電力系統の安定を目的として、事故時に遮
断動作するようになってきている。このような事故時遮
断動作においては、遮断動作後に迅速に投入動作を行
い、この時点で事故が継続していた場合には、再度遮断
動作を行う必要がある。従って、遮断器には、遮断動作
後の迅速な再閉路動作責務が要求される。
【0005】そして、このような迅速な再閉路動作責務
の要求に対し、空気圧操作機構においては、空気タンク
内の容量が十分でない場合に、再閉路動作をさせると、
最終遮断時において、空気圧が遮断ロック値以下になっ
てしまい、最終遮断が不可能となる。空気圧操作機構の
場合、空気漏れを生じる危険性があるため、通常は、圧
力スイッチにより空気タンク内に必要な圧力があること
を確認し、その接点を再閉路準備用接点として指令側の
再閉路準備回路に接続することにより、再閉路動作の信
頼性の向上を図っている。これに対して、電動バネ操作
機構においては、圧力を使用していない関係から、一般
的に、再閉路準備回路は設けられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近で
は、系統のさらに迅速な復旧が強く要求されており、再
閉路動作に何等かの支障を生じた際に、その原因が指令
側と機構側のいずれにあるのかを迅速に判断することが
要求されている。そのため、電動バネ操作機構において
も、信頼性の高い再閉路準備回路を設けることが求めら
れている。この場合、電動バネ操作機構においては、空
気圧操作機構と異なり、圧力スイッチにより再閉路準備
接点を提供することはできないため、これに代わる何等
かの構成を設けなければならない。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、再
閉路動作の信頼性向上に大きく貢献可能であるような、
簡略な構成のガス遮断器用再閉路準備回路を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるガス遮断器
用再閉路準備回路は、電動機の駆動力により、投入バネ
蓄勢機構を使用して投入バネを蓄勢し、この投入バネを
放勢することにより遮断器を投入すると共に、遮断バネ
蓄勢機構を使用して遮断バネを蓄勢し、さらにこの遮断
バネを放勢することにより遮断器を遮断する電動バネ操
作機構を備えたガス遮断器の、再閉路を準備するための
ガス遮断器用再閉路準備回路において、前記投入バネ蓄
勢機構の一部に、前記投入バネの蓄勢完了を検出するマ
イクロスイッチを設け、このマイクロスイッチの接点
を、前記再閉路準備回路の再閉路準備用接点として使用
することを特徴としている。この場合、マイクロスイッ
チの接点を再閉路準備用接点として単独で使用すること
も可能であるが、この接点をリレーで一旦増幅する構成
も可能である。
【0009】
【作用】以上のような構成を有する本発明のガス遮断器
用再閉路準備回路の作用は次の通りである。すなわち、
電路が投入されていない場合に、電動バネ操作機構にお
いては、遮断バネと投入バネの両方が蓄勢されている。
また、投入バネが放勢されると、遮断器が投入すると共
に、遮断バネが蓄勢されるため、一般的には、投入バネ
が蓄勢されていれば、再閉路動作が可能である。このよ
うな理由から、本発明の構成においては、マイクロスイ
ッチによって投入バネの蓄勢完了を検出することによ
り、再閉路の準備ができたことを判断できる。
【0010】従って、マイクロスイッチの接点を再閉路
準備用接点として使用することにより、確実に再閉路の
準備完了を検出し、信頼性の高い再閉路動作を行うこと
ができる。また、遮断バネの状況を検出せず、投入バネ
のそれも蓄勢完了時点のみを検出すればよいため、構成
を極めて簡略化できるという利点もある。なお、本発明
は、運転開始などの特別な場合には動作不可能である
が、通常は、このような特別な場合に再閉路動作を行う
ことはないため、本発明の構成により、十分に実用的な
再閉路準備回路を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下には、本発明によるガス遮断器用再閉路
準備回路の一実施例を、図1乃至図3を参照して具体的
に説明する。この場合、図1は、電動バネ操作機構を示
す構成図、図2は、図1の電動バネ操作機構における投
入バネの蓄勢完了前のカムの動作位置(A)及びマイク
ロスイッチの接点の状態(B)を示す図、図3は、図1
の電動バネ操作機構における投入バネの蓄勢完了後のカ
ムの動作位置(A)及びマイクロスイッチの接点の状態
(B)を示す図である。
【0012】まず、図1において、1は、図示していな
い電動機に減速器を介して接続された回転軸である。回
転軸1の中央には、偏心カム2が固着され、回転軸1と
一体に回転するようになっている。この場合、回転軸1
及び偏心カム2は、投入レバー3及び投入バネ4と共
に、投入バネ蓄勢機構を形成している。すなわち、投入
レバー3は、軸5の周囲に回動自在に取り付けられてお
り、その一端にローラ3aが設けられると共に、他端に
ピン6が設けられている。そして、投入レバー3は、ロ
ーラ3aを介して偏心カム2に係合することにより、偏
心カム2の回転に伴なって回動するようになっている。
また、投入レバー3のピン6には、投入バネ4の一端が
接続されており、投入レバー3の回動に伴なって、投入
バネ4を蓄勢するようになっている。
【0013】回転軸1の一端には、カム7が固着されて
おり、回転軸1と一体に回転するようになっている。こ
のカム7は、主軸8の周囲に設けられた操作レバー9と
係合して、操作レバー9を回動させる部材である。ま
た、主軸8は、図示していない開閉器の接点部に接続さ
れており、回動によって開閉器の開閉操作を行う部材で
ある。さらに、操作レバー9は、主軸8の周囲に固着さ
れており、主軸8と一体に回動するようになっている。
この操作レバー9の一端にはローラ9aが設けられ、操
作レバー9の他端にはピン10が設けられている。そし
て、操作レバー9は、ローラ9aを介してカム7に係合
することにより、カム7の回転に伴なって回動するよう
になっている。
【0014】一方、操作レバー9のピン10には、リン
ク11を介して、遮断レバー12が接続されており、遮
断レバー12の他端に、遮断バネ13の一端が接続され
ている。すなわち、回転軸1から、カム7、操作レバー
9、リンク11、及び遮断レバー12を介して、遮断バ
ネ13に至る一連の部材により、遮断バネ蓄勢機構を形
成している。すなわち、遮断レバー12は、回動自在に
設けられており、操作レバー9の回動に伴なってリンク
11を介して回動し、遮断バネ13を蓄勢するようにな
っている。
【0015】回転軸1のカム7と反対側の端部には、ス
イッチ用カム14が固着され、回転軸1と一体に回転す
るようになっており、従って、偏心カム2と同一の回転
をするようになっている。このスイッチ用カム14の近
傍には、スイッチレバー15及びマイクロスイッチ16
が設けられており、さらに、スイッチレバー15の先端
には、ローラ15aが設けられている。そして、スイッ
チ用カム14は、ローラ15aに係合しており、偏心カ
ム2による投入バネ4の蓄勢完了位置に対応する動作位
置において、スイッチレバー15の先端のローラ15a
を押圧してスイッチレバー15を回動させ、このスイッ
チレバー15を介してマイクロスイッチ16を押圧し、
その接点を動作させるように構成されている。なお、以
上の各構成要素は、一対のフレーム17a,17bの間
に収納されている。また、マイクロスイッチ16の接点
16aは、図2の(B)に示すように、指令側の再閉路
準備回路18に接続されている。
【0016】次に、以上のような構成を有する本実施例
の作用を説明する。まず、投入指令が発せられると、図
示していないキャッチ部が外れ、これにより、投入バネ
4の放勢力が、投入レバー3を介して偏心カム2に伝達
される。この結果、偏心カム2及び回転軸1が図中反時
計方向に回転する。この回転軸1の回転に伴ない、カム
7と操作レバー9のローラ9aとが係合し、操作レバー
9及び主軸8が一体に回動することで、投入動作が完了
する。同時に、操作レバー9の回動に伴ない、リンク1
1を介して遮断レバー12が回動し、遮断バネ13が蓄
勢され、遮断準備が完了する。
【0017】この遮断準備完了時点で、偏心カム2と一
体に回転するスイッチ用カム14は、図2の(A)に示
す状態となり、スイッチレバー15のローラ15aとは
係合しない動作位置にある。そして、この時点で、マイ
クロスイッチ16の接点16aは、図2の(B)に示す
ように、OFF状態にあり、再閉路の準備がまだ完了し
ていないことを指令側に知らせる。
【0018】そして、前記のようにして、投入動作が完
了すると、その直後に、図示していない電動機の回転に
より回転軸1がさらに図中反時計方向に回転する。これ
により、偏心カム2が投入レバー3のローラ3aを押し
上げ、投入レバー3を回動させる形で回転し、上死点を
越え、キャッチ部でロックされて停止する。同時に、投
入レバー3の回動に伴ない、投入バネ4が蓄勢され、投
入準備が完了する。
【0019】この投入準備完了時点で、偏心カム2と一
体に回転するスイッチ用カム14は、図3の(A)に示
す状態となり、スイッチレバー15のローラ15aを押
し上げ、スイッチレバー15を回動させる形で回転し、
マイクロスイッチ16を押圧する。そして、この時点
で、マイクロスイッチ16の接点16aは、図3の
(B)に示すように、ON状態となり、再閉路の準備が
完了したことを、指令側に知らせる。
【0020】すなわち、この状態においては、前述のよ
うに、遮断バネ13が蓄勢状態にあるため、遮断動作を
直ちに行うことができる上、投入バネ4が蓄勢状態にあ
るため、遮断動作直後に投入動作(再閉路動作)を行う
ことができる。そして、この状態から、投入動作を行う
と、そのエネルギーにより、前述のように、遮断バネ1
3を蓄勢することができ、次の遮断動作の準備を完了す
ることができる。
【0021】以上のように、本実施例は、投入バネ蓄勢
機構の一部に相当する回転軸1に、投入バネ4の蓄勢用
の偏心カム2と同期して回転するスイッチ用カム14を
設け、このスイッチ用カム14の一定の動作位置、すな
わち、投入バネ4の蓄勢完了に対応する動作位置を、ス
イッチレバー15を介してマイクロスイッチ16によっ
て検出するものである。従って、再閉路の準備完了を確
実に検出することができ、信頼性の高い再閉路動作を行
うことができる。また、本発明を実施するための追加的
要素は、スイッチ用カム14、スイッチレバー15、及
びマイクロスイッチ16のみであるため、構成的にも極
めて簡略であり、実用性が高くなっている。
【0022】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、例えば、前記実施例のマイクロスイッチ
16の接点16aをリレーで増幅する構成も可能であ
る。また、投入バネの蓄勢中にマイクロスイッチを動作
させ、タイマによって完了時点を決めて、リレー増幅す
る構成なども可能である。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
投入バネの蓄勢完了をマイクロスイッチによって検出
し、このマイクロスイッチの接点を、再閉路準備用接点
として使用することにより、再閉路動作の信頼性向上に
大きく貢献可能であるような、簡略な構成のガス遮断器
用再閉路準備回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス遮断器用再閉路準備回路の一
実施例における電動バネ操作機構を示す構成図。
【図2】図1の電動バネ操作機構における投入バネの蓄
勢完了前のカムの動作位置(A)及びマイクロスイッチ
の接点の状態(B)を示す図。
【図3】図1の電動バネ操作機構における投入バネの蓄
勢完了後のカムの動作位置(A)及びマイクロスイッチ
の接点の状態(B)を示す図。
【符号の説明】
1…回転軸 2…偏心カム 3…投入レバー 3a…ローラ 4…投入バネ 5…軸 6…ピン 7…カム 8…主軸 9…操作レバー 9a…ローラ 10…ピン 11…リンク 12…遮断レバー 13…遮断バネ 14…スイッチ用カム 15…スイッチレバー 15a…ローラ 16…マイクロスイッチ 16a…接点 17a,17b…フレーム 18…再閉路準備回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の駆動力により、投入バネ蓄勢機
    構を使用して投入バネを蓄勢し、この投入バネを放勢す
    ることにより遮断器を投入すると共に、遮断バネ蓄勢機
    構を使用して遮断バネを蓄勢し、さらにこの遮断バネを
    放勢することにより遮断器を遮断する電動バネ操作機構
    を備えたガス遮断器の、再閉路を準備するためのガス遮
    断器用再閉路準備回路において、 前記投入バネ蓄勢機構の一部に、前記投入バネの蓄勢完
    了を検出するマイクロスイッチを設け、このマイクロス
    イッチの接点を、前記再閉路準備回路の再閉路準備用接
    点として使用することを特徴とするガス遮断器用再閉路
    準備回路。
JP3288537A 1991-11-05 1991-11-05 ガス遮断器用再閉路準備回路 Expired - Lifetime JP2986266B2 (ja)

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