JP2985089B2 - 露光制御装置、露光装置及び方法 - Google Patents

露光制御装置、露光装置及び方法

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JP2985089B2
JP2985089B2 JP1318245A JP31824589A JP2985089B2 JP 2985089 B2 JP2985089 B2 JP 2985089B2 JP 1318245 A JP1318245 A JP 1318245A JP 31824589 A JP31824589 A JP 31824589A JP 2985089 B2 JP2985089 B2 JP 2985089B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感応物体に対する照射エネルギー量の制
御、及び照度均一化制御に係るものであり、例えば露光
光としてエキシマ等のパルスレーザを使用する露光装置
の露光量制御及び照度均一化制御に好適な露光制御装置
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、パルスレーザを光源とした露光値における露光
量制御は,レーザ光が一般にパルス毎に±10%程度のば
らつきを有している上、短期的、長期的にレーザ密度の
低下現象があることから、パルス毎の光量を検出して積
算し、この積算結果が所望の値となるまで発光を続ける
という方法で行われていた。さて、レーザ密度の低下現
象はガスレーザを用いた場合に顕著であり、レーザガス
チャンバー内部に密封された活性媒質(例えば、KrF、X
eCl等)の混合ガスの劣化に伴って出力の低下が起こ
る。通常、内部ガスが劣化して出力が低下してきた場合
には、チャンバー内部にレーザ光の光軸に沿って平行に
設けられた2枚の電極間の印加電圧を増加させたり、場
合によっては部分的なガス交換を行って出力の低下を少
なくするような工夫がなされているが、実際に検出され
る積算露光量を常に略一定のパルス数で所望の露光量に
制御することは困難であった。
こうした中で、例えば半導体素子製造用の露光装置
(ステッパー、アライナー等)のように、より高精度な
露光量制御が要求される装置の露光制御装置としては、
例えば特開昭60−169136号公報に開示されているものが
ある。
この種の装置では、感応体(レジスト付ウエハ等)へ
与える露光エネルギーを、適正露光量よりわずかに少な
い露光エネルギーを与える粗露光と、残りの必要とされ
る露光エネルギーを与える修正露光との2段階に分ける
ことによって、適正な露光エネルギーに対する積算露光
エネルギーのばらつき(誤差)を、例えば±2%程度に
制御するようにしたものである。つまり、複製のパルス
光で1ショットの露光を行う場合、最終パルスのエネル
ギー量を小さく設定することにより、積算露光量のばら
つきを露光量制御精度の許容誤差内に抑え、1ショット
の露光で適正露光量を得るようにしている。
ここで1ショットとは、一括露光方式の場合はマスク
或いはレチクル(以下、単にレチクルと呼ぶ)を介して
ウエハ全面に露光エネルギーが照射されることである。
一方、ステップ・アンド・リピート方式(後述)の場合
は、ウエハ上の部分的な1つの領域に露光エネルギーが
照射されることである。
ところで、近年半導体素子製造のフォトリソグラフィ
ー工程では、レチクルパターンを高分解能でウエハ上に
転写する装置として、ステップ・アンド・リピート方式
の縮小投影型露光装置(所謂、ステッパー)が多用され
るようになっている。この種のステッパーでは、1枚の
ウエハを露光するのにあたって、露光すべき領域を複数
の露光領域に分割し、1つの露光領域に対する露光が終
了した段階で次の露光領域に移動して再び露光を行うと
いう動作を繰り返し行うことによって、最終的にウエハ
全面の露光を行っている。
従って、単位時間当たりの半導体素子の生産量を多く
するには、露光領域間の移動時間を極力短くすると共
に、1つの露光領域に対する露光時間を短くすることが
重要である。このため、上記特開昭60−169136号公報に
開示されている装置を用いて露光を行う場合でも、なる
べく大きなエネルギーで粗露光を行って修正露光の時間
を短くすることが重要となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の如き従来の技術においては、最
終パルスに含まれるエネルギー量のばらつきに対して何
等配慮されていないため、依然として露光量が適格に制
御されず、適切な露光を行うことができないという不都
合がある。
また、最終パルスの設定エネルギー量は,適正露光量
より粗露光分を差し引いた値となるため、最終パルスの
露光量を設定する手段のダイナミックレンジを大きくと
らなければならず、装置の複雑化を招く上、高い制御精
度が得られないという問題点がある。
そこで、例えば本願出願人が先に出願した特開昭63−
81882号公報に開示されているように、修正露光を複数
パルスで行うようにし、そのパルス毎のエネルギー量が
順次小さくなるように設定することで、全体として露光
エネルギーのばらつきを低減して適正露光量を得る方法
も提案されている。しかし、このような装置においても
修正露光の複数パルス化に伴って露光時間が長くなると
共に、露光量設定手段としてダイナミックレンジの広い
ものが必要になるという問題点は解消されない。
さらに、上記のような複数パルスによる修正露光で露
光量を調整する方法においては、修正露光時の1パルス
のエネルギー量及び露光パルス数が、粗露光を完了した
時点での積算露光量に依存することになる。このため、
1パルスのエネルギー量及び露光パルス数がショット
(露光領域)毎に一定とならないという欠点がある。即
ち、露光エネルギー源がパルスレーザ光源の場合、レー
ザ光の持つ可干渉性によって露光面(レチクル若しくは
ウエハ)上には規則的な干渉パターンが発生する。さら
に、照明光学系内の傷、ゴミ、面不良等によって位相の
異なった多数の光束が発生し、それらが重なった不規則
な干渉パターン(スペックル)も発生する。これら干渉
パターンによって露光面には照度むらが生じ得るが、上
記の露光量制御方法では干渉パターンを効果的に低減す
ることができない。そこで、この照度均一性の問題につ
いて以下に説明する。
上記2つの干渉パターン、特に規則的な干渉パターン
は、半導体素子製造のフォトリソグラフィ工程における
パターン線幅のコントロールに重大な影響を与える。そ
こで、例えば特開昭59−226317号公報に開示された手法
と同等の手法で、規則的な干渉パターンやスペックル
(以下、まとめて干渉パターンと呼ぶ)を平滑化するこ
とも考えられている。
上記公報における干渉パターンの平滑化(インコヒー
レント化)は、振動ミラー(ガルバノミラー、ポリゴン
ミラー等)によりレーザ光を一定周期で一次元又は二次
元移動(ラスタースキャン)させて、空間的にコヒーレ
ンシィーを低減させていくものである。つまり、1パル
ス毎に照度均一化手段(オプチカルインテグレータ)へ
のレーザ光の入射角を変化させることで、干渉パターン
をレチクル上で移動させ、最終的に干渉パターンを平滑
化する、換言すれば照度均一性を高めるものである。
尚、このような手法の照明光学系にエキシマレーザ光
のようなパルスエネルギーを通す場合は、振動ミラーに
よる一次元又は二次元走査に同期させて複数のパルスを
照射することになる。通常、エキシマレーザの発振パル
ス幅は20nsec程度と極めて短く、振動ミラーを10Hz程度
で振動させたとしてもエキシマレーザの1パルスは、振
動ミラーの振動周期中は恰も静止しているように振る舞
う。
而るに、上述した特開昭59−226317号(照度均一化)
の方法と特開昭63−81882号(露光量制御)の方法とを
組み合せて、露光量の最適化と干渉パターンの平滑化と
を同時に行う場合には、特開昭59−226317号公報に示さ
れているように投影レンズの瞳面の2次光源像(レーザ
スポット)を、瞳面内においてなるべく均一に分布させ
る必要がある。これを実現するためには、露光中はレー
ザ強度を一定に保つ必要がある。
ところが、前述の特開昭63−81882号の方法では、修
正露光時に複数パルスのエネルギー量を順次変えてい
く。従って、修正露光に対応する時間領域のみ、他の時
間領域(粗露光に対応)より積算露光エネルギーが低く
なり、結果として充分に干渉パターンを平滑化できない
という問題点がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、露光
量を要求される精度に応じて制御すると共に、効果的に
照度均一化を行うことができ、且つ露光時間の短縮も図
ることのできる露光制御装置を提供することを目的とす
るものである。
〔課題を解決する為の手段〕
かかる問題点を解決するため本発明においては、可干
渉性のパルス光を射出するパルス光源1と、パルス光を
第1物体(レチクルR)に照射する照明光学系とを備
え、複数のパルス光の照射によって第1物体に形成され
たパターンを所定の露光量(適正露光量S)で第2物体
(ウエハW)に転写する装置にあって、第2物体への露
光量を所定の露光量に制御する露光制御装置において、 第1物体に照射される各パルス光の光量を、所定の調
整度で一律に調整する第1光量調整手段(減光部3)
と; パルス光の照射によって第1物体若しくは第2物体上
に生じる干渉パターンをパルス光の照射毎に移動させて
平滑化するために必要なパルス数Nspと、複数のパルス
光の照射によって第2物体へ与えられる積算光量を所定
の設定精度で制御するために必要なパルス数Neと、所定
の露光量とに基づいて、第1光量調整手段の調整度とパ
ルス光の平均光量値(・B)とを予め決定する第1演
算手段と; 平均光量値のもとで前記パルス光を照射した時に前記
第2物体へ与えられるべき目標積算光量を所定単位パル
ス毎に決定する第2演算手段と; 前記第2物体へ与えられた実際の積算光量を検出する
光量計測手段(受光素子9、光量モニター部18)と; 先行して照射されたパルス光によって前記第2物体へ
与えられた実際の積算光量と、それに対応した前記目標
積算光量との差分Dを算出する第3演算手段と; 該算出された差分に基づいて、次に照射すべきパルス
光の光量を前記平均光量値から補正して調整する第2光
量調整手段(第2光量制御部15)と; を備えることとした。
また、パルスエネルギーを射出するエネルギー源と、
該パルスエネルギーを第1物体に照射する照明系とを備
え、複数のパルスエネルギーの照射によって前記第1物
体に形成されたパターンを所定の露光量で感応性の第2
物体に転写する装置にあって、前記第2物体への露光量
を前記所定の露光量に制御する露光制御装置において、 第1物体に照射される各パルスエネルギーのエネルギ
ー量を、所定の調整度で一律に調整する第1エネルギー
量調整手段と; 複数のパルスエネルギーの照射によって前記第2物体
へ与えられる積算エネルギーを所定の設定精度で制御す
るために必要なパルス数と、所定の露光量とに基づい
て、前記第1エネルギー量調整手段の調整度と前記パル
スエネルギーの平均エネルギー値とを予め決定する第1
演算手段と; 平均エネルギー値のもとで前記パルスエネルギーを照
射した時に第2物体へ与えられるべき目標積算エネルギ
ー量を所定単位パルス毎に決定する第2演算手段と;第
2物体へ与えられた実際の積算エネルギー量を検出する
エネルギー量計測手段と; 先行して照射されたパルスエネルギーによって前記第
2物体へ与えられた実際の積算エネルギー量と、それに
対応した目標積算エネルギー量との差分を算出する第3
演算手段と; 算出された差分に基づいて、次に照射すべきパルスエ
ネルギーのエネルギー量を前記平均エネルギー値を補正
して調整する第2エネルギー量調整手段と; を備えることとした。
また、パルスエネルギーを射出するエネルギー源と、
該パルスエネルギーを第1物体に照射する照射系とを備
え、複数のパルスエネルギーの照射によって前記第1物
体に形成されたパターンを所定の露光量で感応性の第2
物体に転写する露光装置において、 第1物体に照射される各パルスエネルギーのエネルギ
ー量を、所定の調整度で一律に調整する第1エネルギー
量調整手段と; パルスエネルギーを照射した時に第2物体へ与えられる
べき目標積算エネルギー量を所定単位パルス毎に決定す
る第2演算手段と; 第2物体へ与えられる実際の積算エネルギー量に関す
る情報を検出するエネルギー量計測手段と; 先行して照射されたパルスエネルギーによって第2物
体へ与えられた実際の積算エネルギー量と、それに対応
した目標積算エネルギー量とに基づいて、次に照射すべ
きパルスエネルギーのエネルギー量を調整する第2エネ
ルギー量調整手段と; を備えることとした。
また、パルスエネルギーを射出するエネルギー源と、
該パルスエネルギーを物体に照射する照明系とを備え、
複数のパルスエネルギーの照射によって前記物体に照射
されるエネルギー量を制御するエネルギー制御装置にお
いて、 物体に照射される各パルスエネルギーのエネルギー量
を、所定の調整度で一律に調整する第1エネルギー量調
整手段と; 物体上に照射される各パルスエネルギー量を所定単位
パルス毎に調整可能な第2エネルギー量調整手段とを備
えることとした。
また、エネルギー源からのパルスエネルギーを第1物
体に照射し、複数のパルスエネルギーの照射によって前
記第1物体に形成されたパターンを所定の露光量で感応
性の第2物体に転写する露光方法において、 複数のパルスエネルギーに対して、所定の調整度でパ
ルスエネルギーを一律に調整すること; パルスエネルギーを照射した時に前記第2物体へ与え
られるべき目標積算エネルギー量を算出すること; 第2物体へ与えられる実際の積算エネルギー量に関す
る情報を検出すること; 積算エネルギー量と目標積算エネルギー量とに基づい
て、パルスエネルギーのエネルギー量を所定単位パルス
毎に調整することとを備えた。
〔作 用〕
本発明では、全てのパルス光の光量を一律に調整する
第1光量調整手段と、パルス毎にその光量を調整する第
2光量調整手段とを設け、1ショットの露光に必要なパ
ルス光の全てにわたって露光エネルギーが所定の平均光
量値と略一致するように制御すると共に、ショット毎の
パルス数を一定とする構成をとっている。このため、露
光量の最適化を行うと共に、干渉パターンをパルス光の
照射に同期させて移動させることによって、最終的に干
渉パターンを略完全に平滑化(照度均一化)することが
できる。
また、本発明では従来のように最後の数パルスまたは
1パルスの光量を低下させて修正露光を行うことをしな
いので、ショット毎の露光時間が最短且つ一定となり得
る。
さらに、パルス毎に光量を実測して、その光量を微調
整するようにしていることから、従来のように目標露光
量にかなり接近した段階で光量調整を行う場合と比較
し、光量を実測する光量計測手段、及び次のパルスの光
量を調整する第2光量調整手段のダイナミックレンジが
小さくて済み、露光量の制御精度を向上させることがで
きる。
また、感光性の第2物体への露光条件(例えば、レジ
ストの感度特性に応じた1ショット当たりの適正露光
量)が大きく変化する場合であっても、第1光量調整手
段により全てのパルス光の光量を一律に調整できるた
め、第2光量調整手段のダイナミックレンジを大きくす
ることなく、簡単に露光条件の変化に対応することがで
きる。
〔実 施 例〕
第1図は、本発明の実施例による露光制御装置の概略
的な構成を示す平面図であって、ここではレチクルRの
パターンをウエハWへ投影露光するステッパーに応用し
た構成を示す。
第1図において、外部トリガパルスを出力するトリガ
制御部13は、エキシマレーザ光等のパルス光を射出する
パルスレーザ光源1の発振(パルス数、発振間隔等)を
制御する。また、本発明の第2光量調整手段としての第
2光量制御部15は、パルスレーザ光源1の高圧放電電圧
を制御するものであって、本実施例では後述する主制御
系10からの指令信号に基づいて放電電圧を制御して、パ
ルス毎にその露光エネルギーの微調整を行うものとす
る。
パルスレーザ光源1は、レーザチューブを挟んで両端
に配置される2枚の共振ミラーの間の一部にエタロン、
分散素子等で構成される狭帯化波長安定化機構を有し、
安定共振器を持つレーザ光源として構成されている。パ
ルスレーザ光源1においてレーザ光の光軸に沿って平行
に設けられた2枚の電極間に高電圧の放電を起こすこと
によって、レジスト層を感光するような波長のDeepUV
光、例えばKrFエキシマレーザ光(波長248nm)が発振さ
れることになる。パルスレーザ光源1から射出されるレ
ーザビームLB0は、2枚の電極の配置形状に応じた矩形
断面、即ちビーム断面の縦横比が1/2〜1/5程度の長方形
となっている。そこで、レーザビームLB0は2組(凹
凸)のシリンドリカルレンズを組み合わせたビームエク
スパンダー2(ビーム断面形状変換光学系)に入射し、
エクスパンダー2はビームLB0の短手方向の幅を拡大し
て、ビーム断面が略正方形に変換されたビームLB1とし
て射出する。
エクスパンダー2からの射出ビームLB1は、本発明の
第1光量調整手段である減光部3に入射し、減光部3は
そのビーム光量(エネルギー)を0%(完全透過)から
100%(完全遮光)の間で連続的若しくは段階的に減衰
させる。尚、後述するように減光部3の減光率(又は透
過率)は、レチクルR又はウエハW上に生じる干渉パタ
ーンを平滑化するために必要なパルス数Nspと、ウエハ
Wへ与えられる積算光量を所望の露光量制御精度で制御
するために必要なパルス数Neとから定められる実際の露
光に必要なパルス数Nexp、及び適正露光量から決定され
るものである。
ここで、例えば減光部3の減光率が離散的な6段階に
設定されるものとすると、その減光率は露光開始前にパ
ルス数Nexp及び適正露光量に基づいて選択され、少なく
とも1つのショットの露光中に別の値に変更されること
はない。換言すれば、減光部3はウエハWへの露光条件
(例えば、レジストの感度特性に応じた1ショット当た
りの適正露光量)に変化がない限り、常に全てのパルス
光の光量を所定の減光率で一律に減衰させるものであっ
て、応答速度(減光率の切替速度)が比較的低い光量調
整機構で構わないことになる。
本実施例における減光部3は、例えばターレット板に
6種の減衰率(透過率)の異なるメッシュフィルターを
取付け、このターレット板を回転させる方式が採用され
る。第2図、回転ターレット板16と6種類のメッシュフ
ィルター16a〜16fとの構造の一例を示すもので、フィル
ター16aは単なる開口(透明)部であり、減衰率0%
(即ち、透過率100%)に定められている。各フィルタ
ー16a〜16fは回転ターレット板16の回転軸を中心とする
円に沿った6ケ所に、約60゜おきに配置され、いずれか
1つのフィルターがエキスバンダー2からの略正方形な
ビームLB1の光路中に位置するように構成されている。
第3図は、第2図に示した回転ターレット板16の回転
量と透過率との関係を示するものである。ここでは、フ
ィルター16aがビームLB1の光路中に位置する時の回転量
を零とし、第2図において紙面内で反時計回りに回転タ
ーレット板16を回転させたものとして示している。第3
図では、回転ターレット板16を約16゜(π/3)ずつ回転
させると、所定の割合でビームLB1が減光される。尚、
回転量が2π(360゜又は0゜)の時はフィルター16aが
選ばれるため、透過率は100%になる。
ここで、回転ターレット板16に取り付ける減光素子と
しては、メッシュフィルター以外のものとして、異なる
透過率を持った誘電体ミラーでも構わない。また、2組
の回転ターレット板16を一定の間隔をおいて相対回転可
能に設け、例えば第1回転ターレット板の減光素子の透
過率を100%,90%,80%,70%,60%,50%とし、第2回転
ターレット板の減光素子の透過率を100%,40%,30%,20
%,10%,5%に設定すれば、両者の組合せで、計36通り
の透過率が実現できる。
また、減光部3として所定の短形アパーチャーとズー
ムレンズ系とを組み合わせて、ズーム比やアパーチャー
径を変えることで連続的に減光を行う方式、2枚のガラ
ス板(石英等)を所定間隔で略平行に保持した、所謂エ
タロンを回転させる方式、2枚の位相格子若しくは明暗
格子を相対的に移動させる方式、或いは露光光として直
線偏光のレーザ光を用いる場合には偏光板を回転させる
方式等を採用しても構わない。
第1図の説明に戻って、減光部3において所定の減衰
を受けた略平行なビームLB1′は、干渉パターンを平滑
化する干渉パターン低減部4に入射する。干渉パターン
低減部4は、アクチュエータ(ピエゾ素子等)によって
一次元(又は二次元)に振動する振動ミラー(ガルバノ
ミラー、ポリゴンミラー等)を有し、1パルス毎にフラ
イアイレンズ6ヘのビームLB1′の入射角を変化させる
こととで、干渉パターンをレチクル上で一次元(又は二
次元)移動させて最終的に平滑化する、換言すれば照度
均一性を高めるのものである。
さて、干渉パターン低減部4を通過したビームLB1
は、微小な角度で一次元(又は二次元)に振れる振動ビ
ームとなった後、ミラー5で折り返されてオプチカルイ
ンテグレータとしてのフライアイレンズ6に入射する。
従って、フライアイレンズ6に入射するビームLB1
は、そのフライアイレンズ6に入射面における入射角が
時々刻々変化する。ここで、フライアイレンズ6は複数
本のロッド状のエレメントレンズを束ねたもので、その
射出端にはエレメントレンズの数だけ2次光源像(ここ
ではビームLB1′の部分光束の夫々の集光スポット)が
形成されることになる。
第4図は、フライアイレンズ6の入射ビームと2次光
源像(スポット光)との関係を示し、特開昭59−226317
号公報に開示された原理に従う模式的な説明図である。
フライアイレンズ6の各ロッドレンズ6aは、両端に凸球
面が形成された石英ガラスの四角柱である。光軸AXと平
行にビームLBb(平行光束)がフライアイレンズに入射
すると、フライアイレンズ6の各ロッドレンズ6aの射出
端、又は射出端から所定量だけ空気中に出た位置には、
スポット光SPbが集光する。このスポット光SPbは第4図
では1つのロッドレンズのみについて表したが、実際に
はビームLBbが照射されるロッドレンズの全ての射出側
に形成されることになる。しかも、ビームLBbに対して
各スポット光SPbは、ロッドレンズの射出面の略中心に
集光される。一方、光軸AXに対して右方に傾いた平行な
ビームLBcがフライアイレンズ6に入射すると、各ロッ
ドレンズ6aの射出面の左側にスポット光SPcとして集光
される。同様に、光軸AXに対して左方に傾いた平行なビ
ームLBaは、ロッドレンズ6aの射出面の右側にスポット
光SPaとして集光される。
従って、干渉パターン低減部4による平行ビームL
B1′の一次元の振動によって、フライアイレンズ6の射
出側に生じる複数のスポット光の全てが、フライアイレ
ンズ6(光軸AX)に対して一方向に同時に往復移動する
ことになる。
こうして、フライアイレンズ6の射出側にできた各ス
ポット光を成す複数のビームLB2は、第1図に示される
ようにビームスプリッター7で大部分が透過して、コン
デンサーレンズCLに入射した後、レチクルR上でそれぞ
れ重ね合わされる。これによって、レチクルRは略一様
な照度分布で照明され、レチクルRのパターンは投影レ
ンズPLによってステージ(不図示)上に載置されたウエ
ハWのレジスト層に所定の露光量で転写される。この
際、少なくとも像(ウエハ)側テレセントリックの投影
レンズPLの瞳(入射瞳)Epには、フライアイレンズ6の
射出端にできる複数のスポット光が再結像され、所謂ケ
ーラー照明系が構成される。
以上のように、干渉パターン低減部4はフライアイレ
ンズ6に入射するビームを振動させることにより、レチ
クル面又はウエハ面に生じる干渉縞(二次元の干渉パタ
ーン)を微小量移動させ、露光完了時においては、結果
的にレジスト層に転写された明暗縞を平滑化し,干渉縞
のビジビリティを低減させるものである。尚、本実施例
では干渉パターンを平滑化するにあたって、フライアイ
レンズ6に入射するレーザ光を振動させているが、この
他に例えば回転拡散板をパルス光の発光に同期して回転
させる構成としても良い。
次に、ビームスプリッター7で分割されたビームLB2
の一部は、集光光学系8により受光素子9の受光面上に
集光される。受光素子9は、ビームLB2の各パルス毎の
光量(光強度)に応じた光電信号を正確に出力するもの
で、紫外域において十分な感度を有するPINフォトダイ
オード等で構成される。受光素子9から出力される光電
信号は光量モニター部18に入力し、光量モニター部18に
おいて各パルス発光毎の光量を順次積算していくことに
なる。従って、受光素子9と光量モニター部18とが本発
明における光量計測手段を構成し、このように計測され
た実測値(実測した積算光量に対応した値であれば良
く、光量値自体である必要はない。以下同様)は、主制
御系10に送られる。この実測値(積算光量値)は、主制
御系10において露光量制御、即ちパルスレーザ光源1に
対する1パルス毎の印加電圧制御、及びトリガ制御部13
から発振されるトリガパルスの1ショット毎の発振制御
の基礎データとなっている。尚、受光素子9は予めパワ
ーメータ等によりレーザ光の実際の光量と受光素子9の
感度との関係が求められ、メモリー11に記憶されてい
る。
さて、主制御系10はメモリー11と入出力装置12とを有
し、上述した光量モニター部18の実測値に基づいてトリ
ガ制御部13に制御指令を出力する他、第1光量制御部1
4,第2光量制御部15及び干渉パターン制御部17の各々に
所定の指令信号を送って、ステッパー全体の動作を統括
制御する。入出力装置12は、オペレーターとステッパー
本体とのマン・マシーン・インターフェイスであり、露
光に必要な各種パラメータをオペレータから受け付ける
と共に、ステッパーの動作状態をオペレータに知らせ
る。
また、メモリー11には入出力装置12から入力された露
光動作、及び各種演算等に必要なパラメータ(定数)や
テーブル、或いは上記受光素子9の感度特性等が記憶さ
れている。特に本実施例では、干渉パターン低減部4に
よりビームLB1′が半周期だけ振動する間に、良好な干
渉パターンの平滑化に最低限必要なパルス数(後述のNv
ib)を決定するための情報が記憶されている。ここで、
ビームの半周期とは、第4図においてスポット光をSPa
→SPb→SPcの順(又は逆)に移動させるのに、ビームを
LBa→LBb→LBcの順(又は逆)に揺動角α゜だけ傾ける
ことに対応している。尚、実際の振動ミラーの傾き量
は、倍角定理からα゜/2になる。
また、主制御系10においてはメモリー11に予め記憶さ
れている干渉パターンを平滑化するために必要なパルス
数Nspと、1ショットの露光において所望の露光量制御
精度を達成するのに必要なパルスNeと、レジストの感度
特性に応じた1ショット当たりの適正露光量Sに関する
データとに基づいて、本発明の第1演算手段(不図示)
が減光部3の減光率βと後述する1パルス当たりの平均
光量値(・β)とを算出する。
さらに、主制御系10はこの平均光量値で各パルスを照
射した時に、ウエハWに与えられるべき目標積算光量を
第2演算手段(不図示)によって算出した後、この目標
積算光量と前述した光量モニター部18から送られてきた
実測値との差分Dを第3演算手段(不図示)によって算
出する。そして、この差分Dに基づいて、本発明の第2
光量調整手段である第2光量制御部15に対して、パルス
レーザ光源1の印加電圧制御による光量調整のための指
令を出力する。言い換えれば、主制御系10は上記差分D
に基づいて、次に照射すべきパルス光の光量を平均光量
値(・β)から補正して求め、この補正値に基づいて
第2光量制御部15はパルスレーザ光源1の印加電圧を制
御する、即ち上記補正値に対応した分だけ印加電圧を修
正してパルスレーザ光源1に与えることになる。ここ
に、パルスレーザ光源1への印加電圧とその射出パルス
の光量(パルスエネルギー)との関係の一例を第5図に
示しておく。
また、主制御系10はパルスレーザ光源1のパルス発光
と干渉パターン低減部4によるビームの振れ角とが同期
するように、干渉パターン制御部17に駆動信号を出力す
る。尚、この同期はビームの振れ角を高精度にモニター
する検出器の出力に追従して、パルスレーザ光源1にパ
ルス発光のトリガをかけるように、トリガ制御部13へ発
振開始及び停止の信号を出力するようにしても良い。
ここで、本発明の第2光量調整手段は本実施例のよう
なパルスレーザ光源1への印加電圧を制御する方式に限
定されるものでなく、例えば連続的な透過率(減光率)
が得られるものであっても構わない。具体的には、減光
部3の一例として先に挙げたアパーチャーとズームレン
ズ系を組合せたもの、エタロン、2枚の位相格子或いは
明暗格子、回転偏光板(直線偏光レーザの場合)等を用
いても良い。
そこで、例えば第2光量調整手段として第8図(A)
に示すような2枚の明暗格子20a,20bと格子駆動部20cと
から成る高速減光部を用いる場合について述べる。2枚
の明暗格子20a,20bは、紫外光に対して透過率の良い材
質のガラス板(石英)上に、クロム等の蒸着により紫外
光に対して不透明な部分(遮光部)を適当な間隔でスリ
ット状に構成したもので、適当な間隔で平行に並べられ
ている。そして、一方の明暗格子20aはレーザビームLB
に対して固定されており、他方の明暗格子20bには格子
駆動部20cが結合され、主制御系10からの指令により格
子のピッチ方向に微動するように構成すれば良い。
第8図(B)、(C)は2枚の明暗格子の部分拡大図
であって、格子のピッチをGp、不透明部(遮光部)の幅
をGwとしている。第8図(B)においては2枚の明暗格
子は全くずれておらず、光透過部と遮光部とが一致して
いる場合であり、レーザビームLBに対する減光率はGw/G
pとなる。第8図(C)では明暗格子20a(固定)と明暗
格子20b(可動)とがΔdだけずれている場合であり、
レーザビームLBに対する減光率は{(Gw+Δd)/Gp}
となる。但し、ずれ量ΔdはGw>Δdの範囲である。
ここで、格子ピッチGpを10μm、遮光部の幅Gwを2.5
μmとすると、上記構成により、レーザビームLBに対し
て射出ビームLB′は75%から50%まで減光可能となる。
この際、明暗格子20a,20bの最大相対移動量(最大ずれ
量Δdmax)は幅Gwで規定されるため、明暗格子20bを最
大2.5μm移動させれば良い。従って、格子駆動部20cと
して圧電素子(ピエゾ素子等)を用いることができ、一
般的なエキシマレーザ等での繰り返し周波数100Hz〜500
Hzに対して、パルス発光に完全に追随して減光率の設定
が可能となり、高速減光が実現できる。
尚、上記構成の高速減光部を用いる場合には、後方の
フライアイレンズ6への入射ビームを遮光しないよう
に、2枚の明暗格子20a,20bを挟んで1対のフォトカプ
ラを配置する。例えば、ビームLB、LB′の光路外におい
て明暗格子の入射側に半導体レーザ、LED等の発光素子
を配置し、且つこの発光素子と対向するように射出側に
光電検出器(シリコンフォトダイオード等)を設ける。
そして、この検出器の出力(高速減光部の透過光量に応
じた光電信号)を用いて、格子駆動部20cをサーボ制御
するように構成すれば、より精度良く2枚の明暗格子20
a,20bの相対移動量、即ち高速減光部の透過率を調整す
ることが可能となる。
この際、発光素子の出力の安定性にもよるが、上述し
た如く明暗格子20bの移動量が最大でも2.5μm程度であ
るため、発光素子の出力(光強度)がばらつくと、高速
減光部の透過率の測定精度、及びその設定精度も低下す
ることになる。そこで、実際には光電検出器により発光
素子から射出されるビームの一部を受光してその光量を
検出するようにし、この値を用いて上記検出器の出力
(透過光量)を除算することによって、正確な高速減光
部の透過率(実測値)を測定することが望ましい。尚、
特にフォトカプラを用いずとも、単に高速減光部の前後
(入射側と射出側)に2つの光電検出値を配置し、この
2つの検出器の出力を用いて除算を行うようにしても、
同様に高速減光部の透過率を正確に測定することができ
る。
以上、第2光量調整手段として2枚の明暗格子を用い
る場合について述べたが、他の方式(位相格子等)にお
いても駆動手段(アクチュエータ)としてピエゾ素子等
を用いれば高速駆動が可能となって、十分にパルスレー
ザ光源1の発振に追従して正確に光量調整(減光率設
定)を行うことができる。
また、減光部3は第1図にて示した位置のみでなく、
パルス光源1とエクスパンダー2の間、又はパルス光源
1内の共振器ミラーの間に入れても同様の効果が得られ
る。さらに、上述した干渉パターン低減部4によりビー
ムを微小角振動させる方式を採らない場合は、干渉パタ
ーン低減部4とフライアイレンズ6の間に入れても良
い。しかし、いずれにしても減光部3は、フライアイレ
ンズ6にレーザ光が入射する前の段階に入れておく必要
がある。なんとなれば、メッシュフィルター等の減光素
子は、ビーム断面での照度均一性の劣化を招くことが多
いため、これをフライアイレンズ6によって解消する必
要があるからである。尚、第2光量調整手段として高速
減光部(2枚の明暗格子等)を用いる場合には、減光部
3と同様にその高速減光部をフライアイレンズ6の前の
いずれかの光路中に配置すれば良い。
次に、干渉パターンの平滑化(照度均一化)を行うた
めに最低限必要なパルス数Nspについて述べるが、干渉
パターンの平滑化については、例えば特開平1−257327
号公報に開示されているので、ここでは簡単に説明す
る。上記公報では、オプチカルインテグレータ、特にフ
ライアイレンズを備えた照明光学系を採用する場合、レ
チクル(又はウエハ)上に形成される干渉パターンをあ
る範囲内で移動させつつ、複数のパルス光を照射するこ
とで平滑化を行う際には、干渉パターンを1ピッチ分移
動させる間に照射すべき最小のパルス数が予めある一定
値に制限され、その最小パルス数以上の数のパルス光を
照射しなければならないという原理を利用している。
さて、第4図にも示したように干渉パターンは、フラ
イアイレンズ6の各ロッドレンズによって作られたスポ
ット光が互いに干渉し合うことで生じる。この時、互い
に隣り合った2つのロッドレンズのスポット光のみが干
渉する場合、或いはロッドレンズの配列方向の3つのス
ポット光が互いに干渉し合う場合等でも良いが、最大で
もロッドレンズの配列方向の数だけのスポット光が互い
に干渉し合う場合について考えれば良い。
従って、理論上はフライアイレンズを構成するロッド
レンズの配列方向の数のうち、互いに干渉し合うスポッ
ト光をもつ数等に応じて、良好な干渉パターンの平滑化
に最低限必要なパルス数Nsp、さらには干渉パターンの
1ピッチ移動に必要な振動ミラーによるビーム揺動の半
周期中に照射すべき最小パルス数Nvib(NvibはNvib≧Ns
pなる任意の整数)も決定されることになる。
例えば、互いに隣り合った2つのスポット光のみが干
渉する場合、干渉パターンの強度分布は数学上、理論的
には単純な正弦波状になる。この干渉パターンを平滑化
するためには、2つのスポット光の位相差をπだけずら
す(干渉パターンの1/2周期の移動)前後で1パルスず
つ、計2パルスを照射すれば良いことになる。また、一
般にn個のスポット光が互いに干渉し合う場合は、理論
的には、干渉パターンを1/n周期ずつ移動させつつ、1
パルスを照射して、計nパルスで平滑化が可能である。
ここで、レチクル上に1パルス発光時に生じる干渉パ
ターンの一方向(例えばY方向)の強度分布について考
えてみると、一般的にはY方向に所定のピッチYpで明る
い縞と暗い縞が交互に並ぶ。但し、フライアイレンズの
2段化等の構成によっては、フライアイレンズのロッド
レンズの配列ピッチ、レーザ光波長等で決まるピッチYp
の基本成分以外に、さらに細いピッチで強度変化する弱
い干渉縞が重畳して現われることもある。従って、実際
には上記条件で完全に平滑化が達成されることは少な
く、干渉パターンの平滑化に必要な最小パルス数Nspの
最適値は実験等によって決める必要がある。
本実施例では、実験により求めた最小パルス数Nspに
基づいて、n・ΔY≧Ypなる関係を満すように振動ミラ
ー(不図示)の角度変化と発光パルス間隔(周波数)と
を設定する。そして、干渉パターンを複数パルスの発光
毎にレジスト層上で順次Y方向に微小量ΔY(ΔY<Y
p)だけずらしていくことで、露光完了時に干渉パター
ンの平滑化(照度均一化)を行ない、精度上影響のない
程度に微小量のリップル分を含む略一定の照度分布を得
るようにするものである。
そこで、照度均一化に必要な条件を考えると、以下の
2つの条件が挙げられる。
(1)ミラー振動の半周期(ビーム揺動角が0゜からα
゜まで変化する期間)内に、略均一にある数Nsp以上の
パルス発光が行なわれること。
ここで、パルス数Nspは干渉パターンのビジビリティ
(visibility)によって決まるもので、ビジビリティが
大きいほどNspも大きな値になる。また、パルス数がNsp
は予め試し焼き等の実験によって決定され、異なる光学
系を備えた装置間では、その数値も異なってくる。従っ
て、Nspよりも小さい数のパルス発光をビーム揺動角変
化(0゜→α゜)の半周期内で略均等に振り分けた場
合、照度均一化(像面での照明むら)の点で所望の精度
内に納まらないことになる。
(2)振動ミラーの所定角度における1パルス当たりの
平均的な露光エネルギーは、ビーム揺動範囲(0゜→α
゜)内のどの角度に対しても略一定であること。
第2の条件は、実際に1ショットの露光に必要な総パ
ルス数Nexpがビーム揺動の半周期中のパルス数Nvibの整
数倍であること、及び第1発目のパルス光をミラー振動
(0゜〜α゜/2)の最大角(例えば第4図のビームLBa
が得られる角0゜)で発光させることで達成される。ま
た、パルス数Nexpがミラー振動(0゜〜α゜/2)の1周
期中のパルス数の整数倍である場合は、第1発目のパル
ス光をミラー振動(0゜〜α゜/2)の任意の角度で発光
させ始めて良い。
以上のことから、上述した2つの条件(1)、(2)
を同時に満すように、1パルス当たりの平均露光エネル
ギーを調整して、最適なパルス数を決定してやれば、照
度均一化と露光量制御とを極めて効率的に両立させるこ
とができる。また、露光エネルギーのみならず、振動ミ
ラーの振動周期(揺動速度)も変化させてやれば、必要
以上に露光パルスを増加させることがなくなり、スルー
プット上有利である。
さて、第2光量調整手段の調整度(即ち、本実施例の
第2光量制御部15にあってはパルスレーザ光源1に対す
る印加電圧、高速減光部(2枚の明暗格子等)にあって
はその減光率又は透過率)は、パルスレーザ光源1から
発振されるパルス毎の露光エネルギーのばらつきを考慮
して、第2光量調整手段の露光エネルギー制御範囲の最
大値よりもやや小さい値に設定され、1ショットの露光
において上記設定値のもとで第1発目のパルス光を射出
した後、主制御系10により第2発目以降のパルス毎に算
出される制御値に順次制御される。
そこで、第2光量調整手段の露光エネルギー制御範囲
について述べる。1パルス当たりの平均露光エネルギー
を(減光部3の減光率が1のもとで)、この露光エネ
ルギーのパルス間のばらつきをΔとし、1ショットの
露光でN回パルス発光させたものとすると、目標積算光
量・N(適正露光量S)に対する実際の積算光量I
(実測値)のばらつきは、以下の(1)式で表される。
上記(1)式から明らかなように第2光量調整手段の
制御比率は、{1±(Δ/)/(1−Δ/)}
となる。従って、この制御比率の最大値{1/(1−Δ
/)}が露光エネルギー制御範囲の最大値を越えない
ようにするためには、露光前に設定される第2光量調整
手段の平均的な制御値を、上記制御範囲の最大値の(1
−Δ/)倍以下にしておけば良い。
ここで、本実施例では第2光量調整手段として、パル
スレーザ光源1の印加電圧を制御する第2光量制御部15
を用いている。従って、第2光量制御部15は平均露光エ
ネルギーがパルスレーザ光源1の最大出力の(1−Δ
/)倍以下となるように、第5図に示した関係に基
づいてパルスレーザ光源1への印加電圧(電極間放電電
圧)を設定すれば良い。例えばエキシマレーザの場合、
通常(Δ/)=10%程度であるから、パルスレーザ
光源1の最大出力を10mJ/cm2とすると、露光エネルギー
が9mJ/cm2以下となるように印加電圧を設定すれば良
い。実際には、レーザ密度の低下現象(混合ガスの劣化
に伴う出力の低下)や光学部品の寿命等も考慮して、露
光エネルギーが例えば5mJ/cm2以下となるように印加
電圧を設定することが望ましい。
一方、第2光量調整手段として高速減光部を用いる場
合、その減光率は予め90%(Δ/=10%の時)程度
に設定され、この設定値を基準として第2発目以降のパ
ルス毎に算出される減光率に順次設定される。この際、
パルスレーザ光源1の印加電圧はパルス光のレーザ密度
の低下を防止して、1パルス当たりの露光エネルギーを
略一定に保つためにのみ制御されることになる。
尚、本実施例ではウエハWへの露光条件に応じて減光
部3の減光率を変化させるため、第2発目以降のパルス
光の露光エネルギーはパルス間のばらつきによる積算光
量の誤差を補正するためだけに微調整されることにな
る。従って、パルスレーザ光源1での電極間放電電圧、
若しくは高速減光部の減光率を大きく変化させる必要が
なく、第2光量調整手段のダイナミックレンジが小さく
て済むことになる。
次に、1ショットの露光において所望の露光量制御精
度A(A=I/・N)を達成するのに必要なパルス数Ne
について簡単に説明する。本実施例における露光量制御
は、1パルス毎にその露光エネルギーを調整しながら、
実際の積算光量Iと目標積算光量・Nとを略一致させ
るものであるため、最終的な積算光量の誤差は最終パル
ス光の露光エネルギーのばらつきとなる。従って、露光
量制御精度を達成するには、最終パルス光の露光エネル
ギーのばらつきを露光量制御精度の許容誤差内に入れな
ければならない。つまり、露光エネルギーを小さな値
に設定しなければならず、1ショットの露光に必要なパ
ルス数N(N=S/)はある程度大きな数でなければな
らない。これより、上記(1)式において(Δ/)
は零と見做せるから、各辺を・Nで割って整理する
と、露光量制御精度Aは、 と表される。ここで(2)式において露光量制御精度A
が最大許容誤差となる時、即ち となる時、露光量制御精度を達成するのに必要なパルス
数Nが最も少なくなる。これより、上記パルス数Neは以
下の(4)式で表される。
従って、少なくとも上記(4)式で表されるパルス数
Ne以上の数のパルス光で露光を行えば、最終的な積算光
量Iは目標積算光量・Nに対して、±A(例えば1%
の場合、A=0.01)の制御精度が保証されることにな
る。
次に、1ショットの露光パルス数Nexpを決定する方法
について述べる。一般に、露光パルス数Nexpは、Nexp=
iNT(S/)となる。尚、iNT(ω)は実数値ωの小数点
以下を切り上げて整数値に変換することを示している。
さて、パルスレーザ光源1から発振されるパルス光
は、減光部3により所定の減光率β(0≦β≦1)で一
律に減衰されてレチクルRに照射されることになる。こ
のため、露光パルス数Nexpは下記の条件式(5)を満た
すことが要求される。
また、先に述べたように露光量制御精度Aを達成する
ためには、以下の(6)式も満たす必要がある。
Nexp≧Ne ……(6) さらに、干渉パターンを平滑化するためには、露光パ
ルス数Nexpは振動ミラーの半周期中のパルス数Nvibの整
数倍でなければならない。このため、露光パルス数Nexp
は以下の(7)式で表される。
Nexp=m・Nvib≧m・Nsp(m:m≧1なる整数) ……(7) 従って、減光部3の減光率βは(4)〜(6)式か
ら、 と表される。
また、整数mは(4)、(6)、(7)式より、以下
の(9)式で表される。
さらに減光率βは1以下であるため、(5)、(7)
式より、以下のように表される。
以上のことから、本実施例においてはまず始めに
(8)式を満たすように減光部3の減光率を定める、即
ち回転ターレット板16のフィルターを選択し、この選択
したフィルターの減光率のもとで(5)式から算出され
るパルス数Nexpが、(6)及び(7)式を満足するか否
かをチェックする。満足しない場合は、(8)式を満た
すさらに減光率が小さいフィルターを選択して、露光パ
ルス数Nexpが(6)、(7)式を満たすようにする。こ
のように露光パルス数Nexpが決まれば、(9)及び(1
0)式を同時に満たすようにm、Nvibを定めてやれば良
い。
一例として、平均露光エネルギーのパルス間のばらつ
きΔ/を10%(Δ/=0.1)、露光量制御精度
Aを1%(A=0.01)とすると、(4)式からパルス数
Neは12パルスとなる。一方、減光部3の減光率βが1と
なる場合の平均露光エネルギーを2mJ/cm2、適正露光
量Sを80mJ/cm2,干渉パターンの平滑化に必要なパルス
数Nspを50パルスとすると、(5)式から露光パルス数N
expは40パルスとなるが、このパルス数Nexpは(7)式
を満たさないことになる。そこで、減光部3の減光率を
1より小さく設定し、この減光率、即ち平均露光エネル
ギー・βのもとで(5)式から算出される露光パルス
数Nexpが(7)式を満たすようにする。
ここで、減光部3の減光率の設定が連続的に可能であ
る場合、Ne=12,Nsp=50パルスであることから、
(9)、(10)式に基づいてm,Nvibを設定する。この
時、(m,Nvib)の組合せは、例えば(1,50)、(1,6
0)、(2,100)等のように種々考えられるが、スループ
ットを考慮して露光パルス数Nexp(Nexp=m・Nvib)を
最小にするため、ここではm=1、Nvib=50に設定し
て、露光パルス数Nexpを50パルスとする。Nexp=50とし
て露光を行えば、最小のパルス数Nexpで露光量の最適化
及び干渉パターンの平滑化を行うことができる。この結
果、(5)式から減光部3の減光率βは0.80に設定され
ることになる。また、Δ/=±10%からΔは±0.
2mJ/cm2となって、平均光量値・βのばらつきΔ・
βは±0.160mJ/cm2となる。従って、最終パルス光の平
均光量値のばらつき、即ち最終的な積算露光量の誤差は
±0.160mJ/cm2程度であると見做せるから、十分に露光
量制御精度(1%)が達成されることが分かる。
一方、減光部3の減光率の設定が非連続の場合(減光
部3が回転ターレット板等である場合)は、(8)式を
満足する回転ターレット板16のメッシュフィルターを選
択し、このフィルターの減光率(例えばβ=0.5とす
る)のもとで(5)式から算出されるパルス数Nexpが、
(7)式を満足するか否かをチェックする。ここではNe
xpを最小とするため、(8)式を満たすフィルターのう
ち、減光率が一番大きいものから選択していくようにす
る。β=0.50(即ち、・β=1mJ/cm2)の場合にはNex
p=80パルスとなって、(6)及び(7)式を満足する
ことになる。このようにパルス数Nexpを決定すれば、後
はNexp=80であることから(9)、(10)式を同時に満
たすm、Nvibを定めるだけで良く、ここではm=1,Nvib
=80となる。
尚、上記のことから明らかなように、減光部3の減光
率の設定が非連続である場合、必ずしもその減光率を計
算から求めた最適値に設定できないので、連続設定可能
な場合と比較してパルス数Nexpが大きくなって、スルー
プット上不利となり得る。このため、減光部3としては
減光率の設定が連続的に可能なもの、若しくは非連続的
なものであっても減衰率(透過率)を細かく設定できる
もの(例えば、2枚の回転ターレット板を組合せたも
の)等を用いることが望ましい。
次に、第6図のフローチャート図を用いて本実施例に
よる装置の動作を説明する。まず最初のステップ100に
おいて、ウエハに塗布されたレジスタに見合った最適
(目標)総露光量Sと、予めメモリー11に格納されてい
る干渉パターンの平滑化に必要なパルス数Nsp、及び露
光量制御精度を達成するために必要なパルス数Neとの各
データに基づいて、先に述べたように主制御系10に備え
られた第1演算手段により減光部3の減光率β(平均光
量値・β)を算出する。
続いて、ステップ101において回転ターレット板16を
回転させて減光部3の減光率をβに設定し、ステップ10
2でパルスカウンターn及び光量モニター部18の積算光
量に対応する値Saを、それぞれNexp及び零に設定する。
次のステップ103において、主制御系10はパルスカウ
ンターnが零であるか否かを判断し、零でなければ、次
のステップ104に進む。そして、トリガ制御部13からト
リガパルスをパルスレーザ光源1に送って1バルスを発
光させると共に、受光素子9によって発振されたパルス
光の実際の光量に対応する値Paを検出する。続くステッ
プ105では、光量モニター部18における積算光量の設定
をSa+Paとすると共に、パルスカウンターの設定を(Ne
xp−1)とする。
次に、ステップ106では(5)式に従って第2演算手
段で先のステップ100で決定した平均光量値・βによ
って与えられるべき目標積算光量を求めると共に、第3
演算手段で目標積算光量と実測した積算光量との差分D
を求める。
D=(Nexp−n)・・β−Sa ……(11) そして、ステップ107において上記差分Dに基づい
て、次に照射すべきパルス光の光量′を、(12)式に
よってステップ100で決定した平均光量値・βから補
正して求める。
次のステップ108において、第2光量制御部15は上記
光量′に対応した印加電圧をパルスレーザ光源1に設
定した後、ステップ103へ戻る。このステップ103におい
て前述した動作と同様にパルスカウンターnが零である
か否かを判断する。零でなければ、ステップ104に進
み、ステップ104〜108において上述と同様の動作を行っ
た後、再びステップ103に戻り、パルスカウンターnが
零となるまでステップ103〜108を繰り返し実行し、パル
スカウンターnが零となった時点で露光動作を終了す
る。
ここで、第2光量調整手段として高速減光部を用いる
場合、ステップ100で決定される平均光量値・βが高
速減光部の初期減光率のもとでの値であるとすると、ス
テップ107において次に照射すべきパルス光を発振する
際の高速減光部の減光率γnは、以下の(13)式によっ
て決定される。但し、パルスレーザ光源1から発振され
るパルス光の平均的な露光エネルギーをPとする。
従って、次のステップ108において高速減光部の減光
率をγnに設定し、以下本実施例と同様の動作で、パル
スカウンターnが零となるまでステップ103〜108を繰り
返し実行すれば良い。
次に、第7図を用いて本実施例による装置における露
光量制御の状態を説明する。第7図は、1つのショット
を露光する際のパルス数と積算露光量との関係を示すグ
ラフであって、ここでは8パルスで露光が終了する場合
を示している。尚、説明を簡単にするため、減光部3の
減光率βは1に設定されているものとする。
第7図において、二点鎖線で示した直線はステップ10
0で決定した平均光量値・βのパルス光によって与え
られるべき積算露光量の目標値を示している。従って、
本発明では上記目標値に沿って露光量制御が行われるよ
うに、第2発目以降のパルス毎にその光量が調整され
る。
さて、第1発目のパルス光がという露光量を目標
として発光され、発光後の実際に検出された露光量が
′であったとすると、第2発目のパルス光は目標露光
量2′との差(2′)=なる
光量に設定されて発光が行われことになる。この際、第
2光量制御部15は上記光量に対応した印加電圧をパ
ルスレーザ光源1へ与えれば良い。同様に、第2発目の
パルス光量の実測値が′であったとすると、第3発
目のパルス光は(3′−′)=なる
光量に設定されて発光が行われる。
従って、以上の動作を繰り返して行うことにより、二
点鎖線の目標ラインからのずれが少ない状態で8パルス
目で露光が完了する。この際、最終的な露光量制御精度
(適正露光量に対する実測値のばらつき)は、第8発目
のパルス光の光量誤差(ばらつき)となることは明らか
である。
以上の通り本発明の一実施例では、1ショットを複数
のパルス光で露光するのにあたり、第(i+1)発目ま
での積算露光量の目標値と過去(第i発目まで)の積算
露光量との差に基づいて、次に照射すべき第(i+1)
発目のパルス光の光量を設定していた。しかしながら、
パルス毎のばらつき方に何等かの傾向がある場合には、
単位パルス毎の目標値と単位パルス毎の実測値の比を過
去の複数パルスに対して平均化し、目標値をこの比の平
均値で除算したもので新たな目標値を設定しても良い。
また、上記の実施例では露光量照明光源から発振され
るパルスエネルギーが可干渉性のレーザ光である場合に
ついて述べたが、露光装置の光源が非干渉性のパルス光
を射出する場合や、例えば電子線等の光以外のパルスエ
ネルギーを射出する場合には、干渉パターンの低減(平
滑化)ということについては全く考慮する必要がない。
従って、複数のパルス光の照射によってウエハWへ与え
られる実際の積算露光量のばらつきを、目標とする適正
露光量に対して所望の露光量制御精度で制御するために
最低限必要なパルス数(本実施例のパルス数Neに対応)
を、1パルス当たりのパルスエネルギーの変動範囲と露
光量制御精度とから定め、このパルス数と最適露光量と
に基づいてパルス毎にそのパルスエネルギーの目標値を
設定すれば良い。即ち、最終的な積算露光量の適正露光
量に対する誤差は、最終パルス光の光量誤差によって決
定されるわけであるから、最終パルスのばらつきが露光
量制御精度の許容誤差内に入るように(4)式に従って
パルス数を定め、(5)式に従って1パルス当たりの平
均的なエネルギー量を設定すれば良い。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明においては1ショットの露光中
に射出されるパルス数が常に予め設定された一定の値と
なっていると共に、1ショットの露光に必要なパルス毎
にその光量(エネルギー量)を実測して微調整すること
で露光量制御を行っている。このため、干渉パターンを
パルス光の照射に同期させて移動させることで、最終的
な干渉パターンを略完全に平滑化(照度均一化)する上
で好都合であり、しかも露光量の最適化及び干渉パター
ンの平滑化を行いながらも必要最低限のパルス数で1シ
ョットの露光が行われるので生産性の向上を図ることが
できる。また、従来に比較してより高精度に露光量制御
を行うことができ、しかもパルス毎の光量を実測するた
めの光量計測手段、及び次のパルス光の光量を微調整す
るための手段(第2光量調整手段)のダイナミックレン
ジが小さくて済むといった効果がある。さらに、感光性
の第2物体への露光条件が変化する場合であっても、全
てのパルス光の光量を一律に減衰させる手段(第1光量
調整手段)を設けているため、第2光量調整手段のダイ
ナミックレンジを大きくすることなく、簡単に露光条件
の変化に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による露光制御装置を備えた
ステッパーの概略的な構成を示す平面図、第2図は減光
部(第1光量調整手段)に適用するのに好適な回転ター
レット板の一例を示す構成図、第3図は第2図に示した
回転ターレット板により減光を行う場合の減光素子の回
転量と透過率との関係を示す図、第4図はオプチカルイ
ンテグレーター(フライアイレンズ)へ入射するビーム
とその2次光源像(スポット光)との関係を模式的に示
す図、第5図はパルスレーザ光源における印加電圧とそ
の出力(パルスエネルギー)との関係の一例を示す図、
第6図は第1図に示した本発明の一実施例による露光制
御装置の動作を示すフローチャート図、第7図は第1図
に示した実施例による露光量制御の様子を示すグラフ、
第8図(A)〜(C)は第2光量調整手段としての高速
減光部の一例の説明に供する図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……パルスレーザ光源、3……減光部、4……干渉パ
ターン低減部、6……フライアイレンズ、10……主制御
系、13……トリガー制御部、14……第1光量制御部、15
……第2光量制御部、16……回転ターレット板、17……
干渉パターン制御部、18……光量モニター部、R……レ
チクル、PL……投影レンズ、Ep……入射瞳、W……ウエ
ハ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−238681(JP,A) 特開 平10−92744(JP,A) 特開 平2−135723(JP,A) 特開 平1−274021(JP,A) 特開 平1−274022(JP,A) 特開 平1−257327(JP,A) 特開 昭63−316430(JP,A) 特開 昭63−190332(JP,A) 特開 昭61−14720(JP,A) 特開 昭60−169136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/20 - 7/24 G03F 9/00 - 9/02 H01L 21/027

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可干渉性のパルス光を射出するパルス光源
    と、 該パルス光を第1物体に照射する照明光学系とを備え、
    複数のパルス光の照射によって前記第1物体に形成され
    たパターンを所定の露光量で感光性の第2物体に転写す
    る装置にあって、前記第2物体への露光量を前記所定の
    露光量に制御する露光制御装置において、 前記第1物体に照射される各パルス光の光量を、所定の
    調整度で一律に調整する第1光量調整手段と; 前記パルス光の照射によって前記第1物体若しくは第2
    物体上に生じる干渉パターンを前記パルス光の照射毎に
    移動させて平滑化するために必要なパルス数と、前記複
    数のパルス光の照射によって前記第2物体へ与えられる
    積算光量を所定の設定精度で制御するために必要なパル
    ス数と、前記所定の露光量とに基づいて、前記第1光量
    調整手段の調整度と前記パルス光の平均光量値とを予め
    決定する第1演算手段と; 該平均光量値のもとで前記パルス光を照射した時に前記
    第2物体へ与えられるべき目標積算光量を所定単位パル
    ス毎に決定する第2演算手段と; 前記第2物体へ与えられた実際の積算光量を検出する光
    量計測手段と; 先行して照射されたパルス光によって前記第2物体へ与
    えられた実際の積算光量と、それに対応した前記目標積
    算光量との差分を算出する第3演算手段と; 該算出された差分に基づいて、次に照射すべきパルス光
    の光量を前記平均光量値から補正して調整する第2光量
    調整手段と; を備えたことを特徴とする露光制御装置。
  2. 【請求項2】前記第2光量調整手段は、前記所定単位パ
    ルス毎に前記パルス光源の所定の発振条件を制御するこ
    とによって、前記パルス光の光量を調整することを特徴
    とする請求項第1頃記載の露光制御装置。
  3. 【請求項3】前記第1光量調整手段は、前記第2物体へ
    の露光条件が変化した時のみ、前記パルス光の光量の調
    整度を連続的若しくは段階的に切り替えることを特徴と
    する請求項第1頃又は第2項記載の露光制御装置。
  4. 【請求項4】パルスエネルギーを射出するエネルギー源
    と、該パルスエネルギーを第1物体に照射する照明系と
    を備え、複数のパルスエネルギーの照射によって前記第
    1物体に形成されたパターンを所定の露光量で感応性の
    第2物体に転写する装置にあって、前記第2物体への露
    光量を前記所定の露光量に制御する露光制御装置におい
    て、 前記第1物体に照射される各パルスエネルギーのエネル
    ギー量を、所定の調整度で一律に調整する第1エネルギ
    ー量調整手段と; 前記複数のパルスエネルギーの照射によって前記第2物
    体へ与えられる積算エネルギーを所定の設定精度で制御
    するために必要なパルス数と、前記所定の露光量とに基
    づいて、前記第1エネルギー量調整手段の調整度と前記
    パルスエネルギーの平均エネルギー値とを予め決定する
    第1演算手段と; 該平均エネルギー値のもとで前記パルスエネルギーを照
    射した時に前記第2物体へ与えられるべき目標積算エネ
    ルギー量を所定単位パルス毎に決定する第2演算手段
    と; 前記第2物体へ与えられた実際の積算エネルギー量を検
    出するエネルギー量計測手段と; 先行して照射されたパルスエネルギーによって前記第2
    物体へ与えられた実際の積算エネルギー量と、それに対
    応した前記目標積算エネルギー量との差分を算出する第
    3演算手段と; 該算出された差分に基づいて、次に照射すべきパルスエ
    ネルギーのエネルギー量を前記平均エネルギー値を補正
    して調整する第2エネルギー量調整手段と; を備えたことを特徴とする露光制御装置。
  5. 【請求項5】パルスエネルギーを射出するエネルギー源
    と、該パルスエネルギーを第1物体に照射する照射系と
    を備え、複数のパルスエネルギーの照射によって前記第
    1物体に形成されたパターンを所定の露光量で感応性の
    第2物体に転写する露光装置において、 前記第1物体に照射される各パルスエネルギーのエネル
    ギー量を、所定の調整度で一律に調整する第1エネルギ
    ー量調整手段と; 前記パルスエネルギーを照射した時に前記第2物体へ与
    えられるべき目標積算エネルギー量を所定単位パルス毎
    に決定する第2演算手段と; 前記第2物体へ与えられる実際の積算エネルギー量に関
    する情報を検出するエネルギー量計測手段と; 先行して照射されたパルスエネルギーによって前記第2
    物体へ与えられた実際の積算エネルギー量と、それに対
    応した前記目標積算エネルギー量とに基づいて、次に照
    射すべきパルスエネルギーのエネルギー量を調整する第
    2エネルギー量調整手段と; を備えたことを特徴とする露光制御装置。
  6. 【請求項6】パルスエネルギーを射出するエネルギー源
    と、該パルスエネルギーを物体に照射する照明系とを備
    え、複数のパルスエネルギーの照射によって前記物体に
    照射されるエネルギー量を制御するエネルギー制御装置
    において、 前記物体に照射される各パルスエネルギーのエネルギー
    量を、所定の調整度で一律に調整する第1エネルギー量
    調整手段と; 前記物体上に照射される各パルスエネルギー量を所定単
    位パルス毎に調整可能な第2エネルギー量調整手段とを
    備えたことを特徴とするエネルギー制御装置。
  7. 【請求項7】前記第2エネルギー量調整手段は、前記エ
    ネルギー源の所定の発振条件を制御することで、前記パ
    ルスエネルギー量を前記所定単位毎に調整することを特
    徴とする請求項第6項に記載のエネルギー制御装置。
  8. 【請求項8】前記エネルギー源は与えられる放電電圧に
    よって出力が変化するパルスレーザ光源であり、前記第
    2エネルギー量調整手段は該放電電圧を制御して前記パ
    ルスエネルギー量を前記所定単位毎に調整することを特
    徴とする請求項第7項に記載のエネルギー制御装置。
  9. 【請求項9】エネルギー源からのパルスエネルギーを第
    1物体に照射し、複数のパルスエネルギーの照射によっ
    て前記第1物体に形成されたパターンを所定の露光量で
    感応性の第2物体に転写する露光方法において、 前記複数のパルスエネルギーに対して、所定の調整度で
    パルスエネルギーを一律に調整すること; 前記パルスエネルギーを照射した時に前記第2物体へ与
    えられるべき目標積算エネルギー量を算出すること; 前記第2物体へ与えられる実際の積算エネルギー量に関
    する情報を検出すること; 前記積算エネルギー量と目標積算エネルギー量とに基づ
    いて、パルスエネルギーのエネルギー量を所定単位パル
    ス毎に調整することと; を備えたことを特徴とする露光方法。
  10. 【請求項10】前記第2エネルギー量調整手段は、前記
    エネルギー源の所定の発振条件を制御することで、前記
    パルスエネルギー量を前記所定単位毎に調整することを
    特徴とする請求項第9項に記載のエネルギー制御装置。
  11. 【請求項11】前記エネルギー源は与えられる放電電圧
    によって出力が変化するパルスレーザ光源であり、前記
    第2エネルギー量調整手段は該放電電圧を制御して前記
    パルスエネルギー量を前記所定単位毎に調整することを
    特徴とする請求項第10項に記載のエネルギー制御装置。
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