JP2983751B2 - ステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備 - Google Patents

ステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備

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JP2983751B2 JP4056018A JP5601892A JP2983751B2 JP 2983751 B2 JP2983751 B2 JP 2983751B2 JP 4056018 A JP4056018 A JP 4056018A JP 5601892 A JP5601892 A JP 5601892A JP 2983751 B2 JP2983751 B2 JP 2983751B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続通板するステンレ
ス鋼帯用の主として焼鈍及び脱スケール装置に後続し、
この焼鈍処理と脱スケール処理とを終えたステンレス鋼
帯(熱間圧延ステンレス鋼帯の場合と冷間圧延ステンレ
ス鋼帯の場合とがある)を焼鈍及び脱スケール装置の稼
働を停止すること無く連続的に処理することができるス
テンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置に
後続配設される冷間圧延設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱間圧延ステンレス鋼帯は、熱間
圧延組織を消失させて改質するためや熱間圧延により加
工硬化した鋼帯を軟化するためと、この鋼帯表面に熱間
圧延により生じた厚くて緻密な酸化スケールを除去する
ために、たとえば特開昭59−41482号公報に紹介
されているように、主として焼鈍装置及び機械的処理と
化学的処理とを組合せて構成された脱スケール装置から
成る一連の焼鈍及び脱スケール装置の配置された工程に
連続的に通板されて、焼鈍処理と脱スケール処理とが施
されている。この場合に、特定の熱間圧延ステンレス鋼
帯においては、たとえば別に配置されている箱型焼鈍炉
を有する工程において焼鈍処理のみ先に行ってから、前
記一連の焼鈍及び脱スケール装置の配置された工程に連
続的に通板されて脱スケール処理のみが施される場合も
ある。
【0003】このようにして焼鈍処理と脱スケール処理
とを終えた熱間圧延ステンレス鋼帯は、次に種々の機種
やその組合せられた冷間圧延機を備えたレバース式やタ
ンデム式の様々な様式の冷間圧延設備の配置された圧延
工程に、鋼帯毎に又は連続的に通板されて冷間圧延が施
される。このような冷間圧延が施されて加工硬化した冷
間圧延ステンレス鋼帯は、更に軟化させ必要に応じて改
質するためや焼鈍処理により生じる酸化スケールを除去
するために、前述のものとほぼ同様な一連の焼鈍及び脱
スケール装置の配置されている工程に連続的に通板され
て焼鈍処理と脱スケール処理とが施されている。
【0004】このような焼鈍処理と脱スケール処理とを
終えた冷間圧延ステンレス鋼帯を尚一層冷間圧延しては
薄口化していくときには、前述の一連の焼鈍及び脱スケ
ール装置と冷間圧延設備とがそれぞれ配置された各工程
に繰り返し通板してかかる各処理を施しては製造してい
るのである。つまり、いずれにしてもステンレス鋼帯
は、個別な圧延工程,焼鈍及び脱スケール装置の配置さ
れた工程において、各工程に必要に応じてそれぞれ通板
しながら製造しているのである。
【0005】しかしながら、品質及び歩留の向上,鋼帯
コイルの運搬処理量の節減やこの運搬に必要な車輌等の
装置の節減や各工程間の鋼帯コイル仕掛り量の削減やこ
れらの節減及び削減による鋼帯コイル保管スペースの狭
小化・スペースの有効利用等々といった物流改善の合理
化,工程短縮による所要製造工程日数の短縮,電力や水
や合紙などの消費量節減による直接的及び間接的な省エ
ネルギ且つ費用の節減,省力化と高速自動運転化とによ
る作業性や能率や生産性の向上,土地(敷地)の有効利
用,コストダウンなどを狙って諸々の観点から、ステン
レス鋼帯の製造においても、従来から前述の両工程を結
合した省工程、すなわち前述の如く本来個別の焼鈍及び
脱スケール装置と冷間圧延設備とを連結し一体化した一
連の設備(以下、簡略化して単に連続焼鈍脱スケール圧
延設備と言うことがある)の配置された1つの工程が提
案されまた設置されようとしている。
【0006】このように一体化した一連の設備の配置さ
れている工程に、連続的に通板して焼鈍処理と脱スケー
ル処理とを終えたステンレス鋼帯を引続き一挙に冷間圧
延し仕上げようとするのであるが、このとき致命的な問
題となるのがこの冷間圧延時にそのステンレス鋼帯の表
面にロールマークが発生することである。このようなロ
ールマークの生じたステンレス鋼帯自体の処理や処分も
問題であるが、それよりもロールマークの発生を通板の
停止や低速圧延の状態にして点検しなければならないこ
と、そして一旦ロールマークの発生が確認されたら通板
を停止してロールマークの発生源であるワークロールを
点検し確認した後に該当するワークロール等をロール組
替しなければならないこと、取り分けこのような冷間圧
延に起因する諸々の通板停止によって従来の冷間圧延設
備と切り離されて焼鈍及び脱スケール装置の配置されて
いた全く別個な工程であれば何ら通板停止することなく
連続的に通板しているはずの該当工程部分にまで影響を
受け通板停止しなければならないことが最大の問題であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、ステ
ンレス鋼帯の製造にあって、本来個別の工程にそれぞれ
配置されている焼鈍及び脱スケール装置と冷間圧延設備
とを連結し一体化して省工程化するための、連続通板す
るステンレス鋼帯の主として焼鈍及び脱スケール装置に
後続して冷間圧延設備の配設された一連の設備、すなわ
ち一連の連続焼鈍脱スケール圧延設備において、 イ)基本的に、主として焼鈍処理と脱スケール処理とを
終えたステンレス鋼帯を一挙に冷間圧延して所望の冷間
圧延ステンレス鋼帯を製造し得る設備であり、 ロ)諸々の表面仕上(JISG4306「熱間圧延ステ
ンレス鋼帯」に規定されるNo.1仕上,注文者との協定
によるNo.1仕上以外の表面仕上,JISG4307
「冷間圧延ステンレス鋼帯」に規定されるNo.2D仕上
やNo.2B仕上など)のステンレス鋼帯を製造できるよ
うに、多機能化された設備であり、 ハ)前述の如き冷間圧延設備での冷間圧延に起因するス
テンレス鋼帯表面にロールマークの発生が仮に出現して
も、そのために生ずる諸々の弊害の程度を極力減少又は
回避できるような手段が設けられた設備構成になってお
り、 ニ)このような一連の設備が効率良く安定して操業可能
なように、そして狙い通りの省工程に基づく諸々の実利
をあげ得るように構成することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、連続通板するステンレス鋼
帯用の主として焼鈍及び脱スケール装置に後続し一連の
設備内に配設される冷間圧延設備として、前記冷間圧延
設備の上流側にテンションブライドルロール装置と下流
側に2重冷間圧延機又はピンチロール装置とを張力発生
手段として配設し、該上流側のテンションブライドルロ
ール装置と下流側の2重冷間圧延機又はピンチロール装
置との間に、上流側から1基目の冷間圧延機と更に複数
基の多段冷間圧延機とを配列し、該上流側から1基目の
冷間圧延機の直後に未圧延又は該上流側から1基目の冷
間圧延機で冷間圧延されたステンレス鋼帯を剪断機を介
して巻き取る少なくとも1台の前面テンションリール装
置を、更に前記下流側の2重冷間圧延機又はピンチロー
ル装置の直後に前記多段冷間圧延機で冷間圧延されたス
テンレス鋼帯を剪断機を介して巻き取る少なくとも1台
の後面テンションリール装置をそれぞれ配設すれば良い
ことを究明して本発明を完成したのである。
【0009】そして更に、上流側から1基目の冷間圧延
機を、上下一対のワークロールを開放した状態と2重冷
間圧延機又は4重冷間圧延機として冷間圧延可能な構成
状態とに任意に変更可能に、当該冷間圧延機内のロール
配列の変更及びロール組替ができる構成の冷間圧延機と
すれば、上下一対のワークロールを開放して主たる焼鈍
処理及び脱スケール処理のうちの少なくとも脱スケール
処理を終えた未圧延のステンレス鋼帯を直ちにNo.1仕
上等の熱間圧延ステンレス鋼帯として剪断機を介して巻
き取ることができること、また当該冷間圧延機を主とし
て2重冷間圧延機又は4重冷間圧延機として使用して軽
く冷間圧延することによってNo.2D仕上やNo.2B仕上
等の冷間圧延ステンレス鋼帯として直ちに剪断機を介し
て前面テンションリール装置に巻き取ることができるこ
と、更に当該冷間圧延機を2重冷間圧延機又は主として
4重冷間圧延機として使用すると共に後続し配列された
複数基の多段冷間圧延機をも使用して通常或いは強力に
冷間圧延することによって加工硬化されている所望の冷
間圧延ステンレス鋼帯を下流側の2重冷間圧延機又はピ
ンチロール装置と剪断機とを介して後面テンションリー
ル装置に巻き取ることができることを究明したのであ
る。
【0010】そして更に、上流側から1基目の冷間圧延
機の直後に剪断機を付帯して配設されている少なくとも
1台の前面テンションリール装置と更に後続し配列され
る1基目の多段冷間圧延機との間に、連続通板するステ
ンレス鋼帯のセンタリング機構を有する振動防止装置を
配設すると、該後続し配列される複数基の多段冷間圧延
機で冷間圧延されるステンレス鋼帯をセンタリングしつ
つ良好な振動防止状態で通板して品質が優れた状態に高
速且つ安定して冷間圧延することができることを究明し
たのである。
【0011】そして更に、前記センタリング機構を有す
る振動防止装置を、3本ロールにより構成されるセンタ
リング機構を有する振動防止装置とすれば、最も少ない
ロール本数による簡単な装置で、連続通板するステンレ
ス鋼帯表面を損傷させずにセンタリングし尚且つ振動防
止し得た良好な状態で安定通板して冷間圧延することが
できることを究明したのである。
【0012】そして更に、上流側に配設されるテンショ
ンブライドルロール装置を、そのテンションブライドル
ロール装置を含む冷間圧延設備内に連続通板されるステ
ンレス鋼帯のセンタリング機構を付帯するテンションブ
ライドルロール装置とすれば、ステンレス鋼帯を上記し
た複数基の多段冷間圧延機に良好な状態で通板して冷間
圧延することができるばかりでなく、上流側から1基目
の冷間圧延機にもセンタリングしつつ良好な状態で安定
通板して品質良く高速に冷間圧延することができること
を究明したのである。
【0013】そして更に、脱スケール装置と冷間圧延設
備の上流側に配設されるテンションブライドルロール装
置との間に、そのテンションブライドルロール装置を含
む冷間圧延設備内にステンレス鋼帯を連続通板するため
に必要な鋼帯長さを蓄えるルーパ装置を配設すれば、冷
間圧延設備の上流側から1基目の冷間圧延機の直後の剪
断機で剪断された先行ステンレス鋼帯がその尾端を前面
テンションリールに巻き取られるまで、更にはこの前面
テンションリールから抜き去り次なる後行ステンレス鋼
帯の巻取り開始体勢ができるまで、後行ステンレス鋼帯
の連続通板を中断したり、通板停止をしない代わりに極
微速圧延状態で通板するという操作を行わなくても済む
ことを究明したのである。
【0014】そして更に、複数基の多段冷間圧延機を6
重冷間圧延機とし、各6重冷間圧延機の上下一対のワー
クロールの直径を220〜300mmとすれば、普通鋼
の鋼帯と比べて変形抵抗が高く加工硬化が激しいステン
レス鋼帯の冷間圧延において、圧延時に比較的大きな張
力を付与しつつ良好に冷間圧延することができることも
究明したのである。
【0015】
【実施例】以下に、本発明に係るステンレス鋼帯用の一
連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間
圧延設備について詳細に説明する。図1は本発明に係る
ステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置
に後続配設される冷間圧延設備の一実施例の構成全体を
簡略化して示す正面説明図である。図中、1は本発明設
備に連続通板されるステンレス鋼帯であり、熱間圧延ス
テンレス鋼帯である場合と冷間圧延ステンレス鋼帯であ
る場合とがある。このステンレス鋼帯1は、コイル毎に
順次ペイオフリール2に装着され、このペイオフリール
2から繰り出され、デフレクタロール3によってその進
行方向が変更され、剪断機や溶接機などを有する前処理
装置4で先行帯と後行帯の各端部を剪断して溶接されて
はこの設備内へ連続的に送り出され、ルーパ装置5を介
してこの設備の主となる焼鈍装置6及び脱スケール装置
7に絶対に通板停止することなく所定速度で連続的に通
板される。
【0016】そして焼鈍装置6の焼鈍炉6aで焼鈍され冷
却装置6bで冷却されて焼鈍処理を終え、引続き脱スケー
ル装置7の機械的処理と化学的処理とを組合せて構成さ
れる脱スケール組合せ装置7aで脱スケールされると共に
温水水洗や乾燥処理を施す温水水洗乾燥処理装置7bで清
浄乾燥されて脱スケール処理を終えたステンレス鋼帯1
は、サイドトリミング装置9で適宜両側をサイドトリミ
ングされた後、以下に詳述するように、基本的にはこの
一連の設備の主となる冷間圧延設備に連続的に通板され
て冷間圧延されるのであるが、ステンレス鋼帯1が熱間
圧延ステンレス鋼帯であって製造しようとする製品がN
o.1仕上の場合などでは冷間圧延されない場合もある。
【0017】この連続通板され冷間圧延されるステンレ
ス鋼帯1に冷間圧延設備内でその全長に亘り張力を付与
する手段として、上流側にテンションブライドルロール
装置10と下流側に2重冷間圧延機又はピンチロール装置
17とが配設されている。これらの装置10と17との間に
は、上流側から1基目の冷間圧延機11と更に後続して複
数基の多段冷間圧延機16群とが配列されている。この上
流側から1基目の冷間圧延機11の直後には、剪断機12が
付帯配設されておりデフレクタロール13を介してステン
レス鋼帯1を巻き取る少なくとも1台の前面テンション
リール装置14が配設されている。また、下流側の2重冷
間圧延機又はピンチロール装置17の直後には、剪断機18
が付帯配設されておりペイオフリール19を介してステン
レス鋼帯1を巻き取る少なくとも1台の後面テンション
リール装置20が配設されている。
【0018】この上流側から1基目の冷間圧延機11につ
いて、図2,3,4及び5を用いてより詳細に説明す
る。図2は本発明に係るステンレス鋼帯用の一連の連続
焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備
において上流側から1基目の冷間圧延機の一実施例であ
って4重冷間圧延機として圧延中の状態を簡略化して示
す正面説明図、図3は図2に示す4重冷間圧延機が上下
一対のワークロールを開放した未圧延の状態を簡略化し
て示す正面説明図、図4は図2に示す上流側から1基目
の冷間圧延機を2重冷間圧延機として圧延中の状態を簡
略化して示す正面説明図、図5は図4に示す2重冷間圧
延機が上下一対のワークロールを開放した未圧延の状態
を簡略化して示す正面説明図である。
【0019】図2〜5において、11aは上流側から1基
目の冷間圧延機11のハウジングであり、11ba及び11bbは
上下一対のワークロールであってそれぞれワークロール
チョック11ca及び11cbを有している。この上下一対のワ
ークロール11ba,11bbがそれぞれ上下のバックアップロ
ール11da,11dbを備えているときは4重冷間圧延機とし
て構成され、図4〜5に示すように備えていないときは
代わりにそれぞれ上下にブロック11ja,11jbを用いて2
重冷間圧延機として構成される。この上下のバックアッ
プロール11ba及び11bbはそれぞれバックアップロールチ
ョック11ea及び11ebを有している。このハウジング11a
内の上部に設置されるダミーブロック11fの下方には、
4重冷間圧延機として使用される場合には上バックアッ
プロールチョック11eaとの間に、また2重冷間圧延機と
して使用される場合には上ブロック11jaとの間に、ロー
ドセル11gが狭持されるように設けられている。そして
ハウジング11a内の下部には、4重冷間圧延機として使
用される場合には下バックアップロールチョック11ebと
の間に、また2重冷間圧延機として使用される場合には
下ブロック11jbとの間に、車輪11haを備えた台車11hと
通常油圧源を具備した圧下装置11iとが設置されてい
る。
【0020】図2に示すように4重冷間圧延機として圧
延中の状態においては、この下方の圧下装置11iを作動
させてシリンダ11iaのピストンロッド11ibを上方へ押し
上げることによって、台車11hを介して下バックアップ
ロールチョック11ebが上方へ押し上げられ、各ワークロ
ール11ba,11bb及び各バックアップロール11da,11dbが
全て接触状態となり、圧延することができる。一方、図
3に示す如くこのシリンダ11iaのピストンロッド11ibを
台車11hの車輪11haが台座11hbに到達するまで下方へ下
降させることによって、上下一対のワークロール11ba,
11bbを開放し、且つ下ワークロール11bbと下バックアッ
プロール11dbとの間にも隙間が設けられるように開放す
ることができる。
【0021】このようなロール構成状態にある上流側か
ら1基目の冷間圧延機11を、全く任意に変更可能にする
ために、代表的に図2及び3に示すような4重冷間圧延
機の状態から図4及び5に示すような2重冷間圧延機の
状態にロール配列を変更する場合においては、以下に説
明するようにロール組替を実施するのである。特別に図
示して説明しないが、図3に示すロール配列状態におい
て、この冷間圧延機11のハウジング11aの外部に待期さ
せているロール組替台車(図示せず)で、先ず上下一対
のワークロール11ba,11bbをそれぞれのワークロールチ
ョック11ca,11cbごと同時にハウジング11a外へ抜き出
し、次にこのハウジング11a内に通板停止しているステ
ンレス鋼帯1に対して、ロール組替台車に付帯している
コ字状の冶具(図示せず)のコ字状の開口部内にステン
レス鋼帯1がその片側のサイド(縁)から挿入されてい
くように移動させていく。このコ字状の冶具における上
面と下面とにはそれぞれ所定寸法のブロックが取り付け
られており、先に抜き出された各ワークロール11ba,11
bb及びそれらのワークロールチョック11ca,11cbがハウ
ジング11a内を占有していた空間をこのブロックによっ
て埋めてしまって、あたかも台車11h上に上下のバック
アップロール11da,11db及びそれらのバックアップロー
ルチョック11ea,11ebを一体化させた如き状態にして、
この台車11hごとハウジング11a外へ抜き出してしまうの
である。
【0022】このようにして、上流側から1基目の冷間
圧延機11のハウジング11h内から各ロール11ba,11bb及
び11da,11dbを全て抜き出してしまい、次いで通板停止
しているか非常に低速で移動しているステンレス鋼帯1
を上流側へ引き戻してハウジング11h内を空の状態にし
ておいてから、予め別の台車11h上に図5に示すような
開放状態の2重冷間圧延機の構成(この場合、バックア
ップロールチョック11eaと11ebとの間にはスペーサの役
目を成すブロックが配置されている)にあたかも一体化
している如く組立てて準備を終え待期していた上下一対
の大径ワークロール11ba,11bbを、この台車11hごとハ
ウジング11a内へ押し込んで2重冷間圧延機の状態への
ロール組替えを終えるのである。逆に、以上に説明した
ようにロール組替を行った後に、上流側から1基目の冷
間圧延機11を2重冷間圧延機に構成した状態から4重冷
間圧延機の構成状態にロール組替して戻す場合には、前
述したロール組替の手順を逆に行えばよいのである。
【0023】またこの4重冷間圧延機の構成状態から2
重冷間圧延機の構成状態へロール組替したり、この逆に
ロール組替したりするだけでなくて、4重冷間圧延機の
ハウジング11a内のバックアップロール11da,11dbは組
込まれたまま残しておいて摩耗や表面疲労したりロール
マーク等の発生する異常なワークロール11ba,11bbのみ
を抜き出してから予め手入して準備しておいた新品や正
常なワークロール11ba,11bbを組込みロール組替して冷
間圧延可能な構成状態にする場合や、2重冷間圧延機の
摩耗や表面疲労したりロールマーク等の発生する異常な
一対の大径ワークロール11ba,11bbを予め手入して準備
している一対の新品や正常な大径ワークロール11ba,11
bbにロール組替して冷間圧延可能な構成状態にする場合
が必然的に起こるが、これらの各場合においては前述し
たロール組替の手順の途中や終了後にそれまでの手順を
逆に行なえばよいのである。更にこのような上流から1
基目の冷間圧延機11に後続し配列されている複数基の多
段圧延機16群のロール組替においても、これらのワーク
ロール16a,16bのみロール組替して圧延可能な構成状態
にする場合や、中間ロールやバックアップロールまで一
挙にロール組替して圧延可能な構成状態にする場合が当
然起こるが、これらの各場合においてはロール組替台車
などを用いた既存の公知ロール組替手段により対処すれ
ばよいのである。
【0024】図6は本発明に係るステンレス鋼帯用の一
連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間
圧延設備に設置されるセンタリング機構を有する振動防
止装置の一実施例を簡略化して示す斜視説明図である。
図1に示し前述したように、上流側から1基目の2重又
は4重に任意に且つ簡単に変更可能な冷間圧延機11と更
に後続して配列される複数基の多段冷間圧延機16群の1
基目との間隔が、この冷間圧延機11の直後に剪断機12,
デフレクタロール13,少なくとも1台の前面テンション
リール装置14を配設するためにかなり大きく開きすぎ
て、この間に連続通板するステンレス鋼帯1が振動し尚
且つ蛇行し易くなる。このような振動や蛇行を防止する
ために、この前面テンションリール装置14の下流側に、
例えば図6に示すような3本ロールにより構成されるセ
ンタリング機構を有する振動防止装置15を配設するので
ある。
【0025】図6に例示したセンタリング機構を有する
振動防止装置15中にはいずれも回転駆動されない3本の
ロール15a,15b及び15cが備えられている。すなわち、
連続通板されるステンレス鋼帯1の通板用ロールであり
このセンタリング機構を有する振動防止装置15の受けロ
ールである平行な2本のロール15b及び15cは、基礎とな
る固定フレーム15dにそれぞれ取り付けられた軸受15b
a,15bb及び15ca,15cbによって回転自在に支承されて
いる。この固定フレーム15dの上流側に該当する位置に
は、ポストフレーム15ea,15ebがそれぞれ垂直に固定さ
れている。このようなポストフレーム15ea,15ebに連結
支持軸15faによって枢着されているほぼコ字状の駆動フ
レーム15fは、このポストフレーム15ea,15ebのそれぞ
れ上部に設けられているブラケット15eaa,15ebbにピン
15ha,15hbで支承されているシリンダ15ga,15gbのロッ
ド15gaa,15gbaの端部のエンド15gab,15gbbが前記駆動
フレーム15fの上面に設けられているブラケット15fca,
15fcbにピン15ia,15ibで連結されることによって支承
されている。このように支承されて構成される駆動フレ
ーム15fは、両シリンダ15ga,15gbが連動して圧力付勢
されると、前記連結支持軸15faを中心にして回動される
のであり、このように回動される駆動フレーム15fには
一端を支点として他端が上下動できるようにロール15a
が支持されている。すなわちこのロール15aは、前記受
けロール15bと15cとの間の中間位置に配置されており、
この駆動フレーム15fの片側の下面にブラケット及びピ
ン(図6では見えない)によって垂直方向に変位できる
ように支持されている軸受15abと、他側(図6で手前
側)のコ字状部分15fbの開口部内にあってフレーム15f
の上面に取り付られているシリンダ15jのロッドにより
懸吊状態に支持されて垂直方向に摺動自在に構成される
軸受15aaとによって支持されている。
【0026】このように構成された3本のロール15a,1
5b及び15cより成るセンタリング機構を有する振動防止
装置15においては、前記2本の受けロール15b,15c上を
連続通板されているステンレス鋼帯1を、前記両シリン
ダ15ga,15gbを作動し連動させて前述の如く駆動フレー
ム15fに回転自在に支持されているロール15aで押圧して
所定量撓ませるのである。すなわち、このように通板さ
れているステンレス鋼帯1を撓ませて拘束して振動を防
止する共に、このセンタリング機構を有する振動防止装
置15の下流側に配置された一対の発光器15ka及び検出器
15kbにより通板されているステンレス鋼帯1の蛇行を連
続的に検出し、得られた検出値に基づいて適宜設けた調
整制御機構(図示せず)を介して前記駆動フレーム15f
の上面に取り付られているシリンダ15jを作動制御し
て、このシリンダ15jに軸受15aaを介して支持されたロ
ール15aを垂直方向に変位させて、片持ち状態にあるロ
ール15aのステンレス鋼帯1表面への押圧量を適宜加減
することによって蛇行を修正しセンタリングすることが
できるのである。
【0027】図7は本発明に係るステンレス鋼帯用の一
連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間
圧延設備の上流側に配設されるテンションブライドル装
置の一実施例において付帯されるセンタリング機構を簡
略化して示す斜視説明図である。本発明に係るステンレ
ス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置において
は、この設備内に連続通板されるステンレス鋼帯1に単
に張力を付与するだけでなく、安定で高速化された冷間
圧延を可能とし板厚や形状など良好な品質のステレンス
鋼帯1を製造するために、このテンションブライドルロ
ール装置10にセンタリング機構を付帯しセンタリングさ
せることが好ましい。図7に例示するように、このテン
ションブライドルロール装置10には、走行するステンレ
ス鋼帯1が巻回されていずれも回転駆動されない一対の
ロール10a,10bが備えられている。
【0028】この一対のロール10a,10bのうちの一方の
ロール10aは、固定フレーム10cに取り付けられた軸受10
aa,10abに回転自在に支承されている。一方、他方のロ
ール10bは、逆T字状の一体化された揺動フレーム10dに
取り付けられている軸受10ba,10bbに回転自在に支承さ
れている。このように他方のロール10bを支承している
揺動フレーム10dは、前記固定フレーム10cにその上端を
ピン10eで懸吊状態に支持されており、前記固定フレー
ム10cに設けられたブラケット10caにピン10gで支承され
たシリンダ10fのロッド10faの先端が前記揺動フレーム1
0dに設けられたブラケット10daにピン10hで支承されて
いるので、前記ピン10eを中心にして矢印の方向に自在
に揺動できる。従って、シリンダ10fが圧力付勢される
と、前記固定フレーム10cに支承されたピン10eを基点と
して、前記揺動フレーム10dすなわちこの揺動フレーム1
0dに支承されたロール10bを位置不動のロール10aに対し
て矢印方向に揺動することができるのである。
【0029】従って、このように連続走行するステンレ
ス鋼帯1が巻回された一対のロール10a,10bを備えたテ
ンションブライドルロール装置10のセンタリング機構に
あっては、このテンションブライドルロール装置10の下
流側に配設されたステンレス鋼帯1の蛇行検出器(図示
せず)によって得られた検出値に基づいて適宜設けた調
整制御機構(図示せず)を介して前記シリンダ10fを作
動制御して、ロール10bの位置をピン10eを中心にして揺
動変位させて、連続的に通板し走行しているステンレス
鋼帯1の蛇行を修正しセンタリングすることができるの
である。
【0030】さて、以上に説明した一連の連続焼鈍脱ス
ケール圧延設備によって、焼鈍処理と脱スケール処理と
を終えたステンレス鋼帯1を一挙に冷間圧延して所望の
ステンレス鋼帯1に仕上げて製造するには、前述したよ
うに上流側から1基目の冷間圧延機11を望ましくは4重
冷間圧延機のロール構成状態にしておき、更に後続して
配設される複数基の多段冷間圧延機16として直径が22
0〜330mmの上下一対のワークロール16a,16bを備え
た少なくとも6重冷間圧延機を配列した冷間圧延設備群
を用いて冷間圧延すれば、硬いステンレス鋼帯1をロー
ルマークを極力発生させずにより強力に且つ容易に圧延
することができるのである。
【0031】しかも、JIS等で規定される諸々の表面
仕上などのステンレス鋼帯1を製造する場合であって、
たとえば顧客の要請によって最後につや消しロールによ
って軽く冷間圧延したNo.2D表面仕上や適当な光沢を
得る程度に冷間圧延して仕上げたNo.2B表面仕上の冷
間圧延ステンレス鋼帯を製造する場合とか、板厚や形状
などを調整して製造工程を能率的且つ効率的に、そして
何よりも品質良く低コストで進捗させるために軽く冷間
圧延する必要が生じる場合においても、本発明設備を用
いれば特にこの設備内の冷間圧延機11を前述の如く4重
又は2重の冷間圧延機としてうまく使い分けながら軽く
冷間圧延して前面テンションリール装置14で圧延された
ステンレス鋼帯1を巻き取って製造することができるの
である。
【0032】また、焼鈍及び脱スケール装置と冷間圧延
設備の上流側に配設されるテンションブライドルロール
装置10との間に、このテンションブライドルロール装置
10を含む冷間圧延設備内にステンレス鋼帯1を連続通板
するために必要な鋼帯長さを蓄えるルーパ装置8を配設
しておくと、その尾端を剪断機12で剪断された先行ステ
ンレス鋼帯1が前面テンションリール装置14に巻き取ら
れるまで、又は前面テンションリール14に巻き取られた
先行ステンレス鋼帯コイルをリールから抜き去り次なる
後行ステンレス鋼帯の巻取り開始体勢ができるまで、次
なる後行ステンレス鋼帯1の連続通板の中断(通板停
止)を行う必要がなくなるのである。
【0033】
【作用】以上に詳述した構成の本発明設備によれば、冷
間圧延設備内に連続通板されて冷間圧延されるステンレ
ス鋼帯1の全長に亘り付与する張力の発生手段として、
この冷間圧延設備の上流側にテンションブライドルロー
ル装置10と下流側に2重冷間圧延機又はピンチロール装
置17とが配設されており、これらの装置10,17間に上流
側から1基の冷間圧延機11と更に後続して複数基の多段
冷間圧延機16群とが配列されており、この上流側から1
基目の冷間圧延機11の直後に剪断機12を付帯した少なく
とも1台の前面テンションリール装置14が配設されてい
ると共に、下流側の2重冷間圧延機又はピンチロール装
置17の直後に剪断機18を付帯した少なくとも1台の後面
テンションリール装置20が配設されており、上流側から
1基目の冷間圧延機11は2重冷間圧延機又は4重冷間圧
延機に任意に変更可能にこの冷間圧延機11内のロール配
列を変更自在にロール組替し冷間圧延できるように構成
されている。
【0034】前記構成において、複数基の多段冷間圧延
機16については、最もロール本数が少なく簡単な構造の
4重冷間圧延機をはじめ種々の機種やその組合せによる
多段冷間圧延機群であればよく、しかもこの多段冷間圧
延機16群の構成や基数は所望とする板厚や板幅,形状,
表面品質等を含む高品質のステンレス鋼帯1が冷間圧延
できるように任意に設定し配列すればよいが、6重冷間
圧延機から成っていることが好ましい。この多段冷間圧
延機16群の下流側には、張力発生用として通常ピンチロ
ール装置17を配設すればよいのであるが、少しでも薄口
の板厚のステンレス鋼帯1を製造するためにより強力に
冷間圧延する場合とか、より良好な形状のステンレス鋼
帯1を製造するために形状修正するための軽圧延を行う
場合などにおいては、このピンチロール装置17の代わり
に2重冷間圧延機17を配設し所要範囲内の所定張力を発
生させながら軽圧延するようにしてもよいのである。
【0035】かかる構成の本発明設備においては、少な
くとも脱スケール処理を終えたステンレス鋼帯1を、一
挙に冷間圧延するほか諸々の場合に対応し得て効率良く
仕上げて製造することができるように、以下に説明する
ように多機能化して作用させるのである。すなわち、本
発明設備によって連続焼鈍処理と脱スケール処理とを終
えたステンレス鋼帯1を冷間圧延するに際しては、張力
発生手段として本発明設備の上流側と下流側とにそれぞ
れ配設されているテンションブライドルロール装置10と
2重冷間圧延機又はピンチロール装置17とによって、本
発明設備内に連続通板し冷間圧延されるステンレス鋼帯
1にその全長に亘り所要範囲内の張力が付与される。従
って、この両装置10,17間に配設される各冷間圧延機1
1,16や装置15のそれぞれの間に連続通板しているステ
ンレス鋼帯1に対して所定の張力を付与しながら安定し
て冷間圧延することができるのである。
【0036】また本発明設備内において、焼鈍処理と脱
スケール処理を終えた未圧延のままのNo.1仕上や注文
者との協定によるNo.1仕上以外の表面仕上製品である
熱間圧延ステンレス鋼帯1を製造するときには、2重冷
間圧延機又は4重冷間圧延機に任意に変更可能な上流側
から1基目の冷間圧延機11における上下一対のワークロ
ールを開放し、この上流側から1基目の冷間圧延機11の
直後に設けられている剪断機12で連続通板しているステ
ンレス鋼帯1の所定位置を剪断し、その剪断頭部から次
なる所定位置の剪断尾部までを少なくとも1台配設され
ている前面テンションリール装置14に巻き取ってしまう
のである。この場合、最初の剪断時における剪断尾部ま
では、そのままこの冷間圧延設備で冷間圧延して圧延さ
れたステンレス鋼帯1として仕上げて少なくとも1台配
設されている後面テンションリール装置20に巻き取って
しまえばよいのである。
【0037】この上流側から1基目の冷間圧延機11の直
後に設けられている剪断機12で連続通板しているステン
レス鋼帯1の所定位置の2回目の剪断時において剪断さ
れた剪断頭部以降は、引続き前面テンションリール装置
14に巻き取ってしまう場合と、冷間圧延して圧延された
ステンレス鋼帯1として後面テンションリール装置20に
巻き取ってしまう場合とに分かれる。この前者の場合に
は、前面テンションリール装置14が1台のみ配設されて
いるときと、2台以上も配設されているときとでは巻取
り作業形態が変化する。すなわち、前面テンションリー
ル装置14が1台しか配設されていない場合には、剪断機
12で剪断された先行ステンレス鋼帯1の尾端がこの前面
テンションリール14に巻き取られ更には巻き取られた先
行ステンレス鋼帯1のコイルをリールから抜き去り次な
る後行ステンレス鋼帯1の巻取り開始体勢ができるま
で、この次なる後行ステンレス鋼帯1の連続通板を待た
しておかねばならないので、後行ステンレス鋼帯1を極
微速状態で通板するか、又は焼鈍及び脱スケール装置と
冷間圧延設備の上流側に配設されるテンションブライド
ルロール装置10との間に配設されているルーパ装置8に
次なる後行ステンレス鋼帯1を蓄えて一時通板停止して
おけば良いのである。一方、後者の場合には、未通板で
空の状態にある冷間圧延設備内の各多段冷間圧延機16や
装置15の間に後行ステンレス鋼帯の剪断頭部をスレッデ
ィングし後面テンションリール20に巻き付けて前記した
張力発生手段10と17とで所定張力を付与してから冷間圧
延を再開し圧延したステンレス鋼帯1として巻き取って
しまうのである。
【0038】また、同様に焼鈍処理と脱スケール処理を
終えたステンレス鋼帯1を軽く冷間圧延したステンレス
鋼帯1に仕上げながら製造するときには、上流側から1
基目の冷間圧延機11のみを必要に応じて2重冷間圧延機
又は4重冷間圧延機に任意に変更し使い分けながら用い
て軽く冷間圧延して仕上げて、この上流側から1基目の
冷間圧延機11の直後に設けられている剪断機12で所定位
置を剪断し、その剪断頭部から次なる所定位置の剪断尾
部までを少なくとも1台配設されている前面テンション
リール装置14に巻き取ってしまうのである。この場合
も、最初の剪断時に剪断尾部までや、2回目の剪断時に
おける剪断頭部は、このように軽く冷間圧延されたステ
ンレス鋼帯1を引続いて巻き取る場合を含んで、前述と
同様に前面又は後面のテンションリール装置14又は20に
それぞれ巻き取ってしまえばよいのである。
【0039】また、基本的に焼鈍処理及び脱スケール処
理を終えたステンレス鋼帯1を少しでも薄口化された板
厚のステンレス鋼帯1に仕上げるために、最も強力に冷
間圧延し製造するときは、この上流側から1基目の冷間
圧延機11を必らず4重冷間圧延機として用い、更に後続
して配列された複数基の多段冷間圧延機16群とによっ
て、尚且つ下流側に通常配設されるピンチロール装置の
代わりに2重冷間圧延機17を用いて、一挙に強力に冷間
圧延し板厚や形状など所望とする品質に圧延されたステ
ンレス鋼帯1に仕上げて、この2重冷間圧延機17の直後
に設けられている剪断機18で剪断しては少なくとも1台
配設されている後面テンションリール装置20に巻き取る
のである。
【0040】また、前述したようにこの主として上流側
から1基目の冷間圧延機11と後続して配列された複数基
の多段冷間圧延機16群とから構成される冷間圧延設備の
配設された一連の設備内において、この冷間圧延に起因
して圧延されたステンレス鋼帯1の表面にロールマーク
等が発生した場合には、この一連の設備内に連続通板し
冷間圧延しているステンレス鋼帯1を一時通板停止して
点検し確認された該当不良ワークロール等をロール組替
しなければならない。この冷間圧延機11及び複数基の多
段冷間圧延機16群のいずれのロール組替にあっても、前
記し触れたように、通常のロール組替予定に則ってワー
クロールのみならず中間ロールやバックアップロールま
で全ロールを一挙に組替えて圧延可能な構成状態にする
場合と、同様にロール組替予定に則って摩耗や表面疲労
の発生しているワークロールのみ組替えて圧延可能な状
態にする場合と、異常処置としてロールマーク発生源と
調査し確認された該当不良ワークロール等を重点的に組
替えて圧延可能な構成状態にする場合が当然起こるので
ある。このようなロール組替予定に則って行うロール組
替は支障なく問題ないが、非常に困り問題な場合はこの
異常処置として行うワークロール等のロール組替やその
他の設備故障や事故であり、これらを圧延可能な構成状
態などにするまでの復旧時間が長びくことである。
【0041】しかしながら、今日、前記の各ロール組
替、取り分けワークロールのみの組替は極く短時間に効
率良く行えるようになってきているので、上流側から少
なくとも脱スケール処理を終えて連続的に通板されてく
るステンレス鋼帯1を、ロール組替中の圧延機にあって
はその組替時間中において一時通板停止せねばならない
が、この通板停止によって発生するステンレス鋼帯1の
長さ分を前記し且つ後記説明するルーパ装置8内に蓄め
吸収させ得るし、又前記復旧時間が長びいて問題な場合
を除き通常吸収し得る程度の容量を有するルーパ装置8
を配設し対処すれば、一連の設備内において実質的に支
障なく円滑に連続通板することができるのである。
【0042】前記復旧時間が長びいて問題な場合、つま
り最悪の場合において、その原因が複数基の多段冷間圧
延機16群側にある場合には、この多段冷間圧延機16のロ
ール組替を含み復旧作業を行いながら、前述の如き焼鈍
処理及び脱スケール処理を終えた未圧延のままの熱間或
いは冷間圧延ステンレス鋼帯1や同処理を終えて軽く冷
間圧延したステンレス鋼帯1を、上流側の2重又は4重
に任意に変更可能な冷間圧延機11の上下一対のワークロ
ールを開放したり又は軽く冷間圧延したりして、この直
後に設けられている剪断機12でそれぞれの所定位置を剪
断しつつ前面テンションリール装置14に巻き取ることが
できる。一方、この複数基の多段冷間圧延機16群の上流
側に配設されている冷間圧延機11に前述の如き最悪の事
態が発生した場合には、この冷間圧延機11のロール組替
を行うことはできず、勿論冷間圧延することもできない
のであるが、この冷間圧延機11の上下一対のワークロー
ルを開放して少なくとも焼鈍処理及び脱スケール処理を
終えた未圧延のままの熱間或いは冷間圧延ステンレス鋼
帯1だけは同様にして前面テンションリール装置14に巻
き取ることができるのである。つまり、この一連の設備
内における連続焼鈍脱スケール圧延設備においては、ス
テンレス鋼帯1を止むを得ず通板停止せざるを得ない場
合でも、設備全体に渡って通板停止させずに済み、その
ために生ずる諸々の弊害の程度を極力減少させたり回避
させたりすることができるのである。
【0043】更に本発明設備においては、例えば3本ロ
ールより構成されるセンタリング機構を有する振動防止
装置15が配設されることが好ましい。これは、本発明設
備においては、上流側から1基目の2重又は4重に任意
に変更可能な冷間圧延機11と更に後続して配列される複
数基の多段冷間圧延機16の1基目との間隔が、前述の如
く上流側から1基目の冷間圧延機11の直後に剪断機12を
付帯し少なくとも1台の前面テンションリール装置14を
配設するために大きく開きすぎて、この間に連続通板す
るステンレス鋼帯1が振動し尚且つ蛇行して高速圧延が
できず不安定な冷間圧延となり良好な品質に圧延された
ステンレス鋼帯1を得ることができなくなるので、この
ような振動や蛇行などを防止するために配設されるので
ある。
【0044】また本発明設備においては、冷間圧延設備
内の上流側に配設されるテンションブライドルロール装
置10として、連続通板するステンレス鋼帯1のセンタリ
ング機構を付帯するテンションブライドルロール装置10
が配設されることが好ましい。これは、本発明設備にお
いてこのようなセンタリング機構を作動させることによ
って、本発明設備の最上流において当該設備内に連続通
板されるステンレス鋼帯1に単に張力を付与するだけで
なくこの蛇行を防止ながら常時正常に供給し通板するこ
とができるので、安定で高速化された冷間圧延が可能と
なり、板厚や形状など良好な品質のステンレス鋼帯1を
製造することができるからである。
【0045】また本発明設備においては、このようなテ
ンションブライドルロール装置10を含む冷間圧延設備内
にステンレス鋼帯1を実質的に連続通板し得るようにす
るために必要な鋼帯1の長さ分を予め蓄めて吸収し得る
ルーパ装置8を、前記焼鈍及び脱スケール装置7とこの
冷間圧延設備の最上流側に配設されるテンションブライ
ドルロール装置10との間に配設されることが好ましい。
これは、剪断機12で剪断された先行ステンレス鋼帯1が
その尾端を剪断機12で剪断されて前面テンションリール
14に完全に巻き取られるまで、特に1台しかテンション
リール装置14がない場合には更にこの前面テンションリ
ール14に巻き取られた先行ステンレス鋼帯1のコイルを
リールから抜き去り次なる後行ステンレス鋼帯1の巻取
り開始体勢ができるまで、この次なる後行ステンレス鋼
帯1の連続通板を中断してつまり通板停止して待たせて
おかねばならない現象が生じることを防止しなければな
らないからである。すなわち、本発明設備の上流側に配
設されていてステンレス鋼帯1を予め設定された所定範
囲内の通板速度で絶対に通板停止することなく確実に連
続通板しなければならない焼鈍炉6aを有する前記焼鈍装
置6及びこれに後続配設される脱スケール装置7から連
続的にこの冷間圧延設備に供給されてくるステンレス鋼
帯1を、以下に説明するように通板停止して待たせてお
かねばならない様々な場合が出現するのであるが、これ
らの場合を防止しなければならないからである。
【0046】具体的に、この先行ステンレス鋼帯1の尾
端までを前面テンションリール14に完全に巻き取ってか
ら、後行ステンレス鋼帯1をこの冷間圧延設備内及び剪
断機18を介して少なくとも1台配設される後面のテンシ
ョンリール装置20まで徐々にスレッディングしていって
このリールに巻き付けて所定の張力を付与して冷間圧延
開始体勢ができるまで、通板停止して待たせておかねば
ならない場合も出現する。この冷間圧延設備で冷間圧延
してはステンレス鋼帯1を剪断機18で剪断して先行及び
後行のステンレス鋼帯を鋼帯1毎に後面テンションリー
ル装置20で巻き取るときに、少なくとも先行ステンレス
鋼帯1の尾端が後面テンションリール20に完全に巻き取
られるまで、しかも1台しか後面テンションリール装置
20が配設されていない場合には更にこの後面テンション
リール20に巻き取られた先行ステンレス鋼帯1のコイル
をリールから抜き去り次なる後行ステンレス鋼帯1の巻
取り開始体勢ができるまで、この後行ステンレス鋼帯1
を通板停止し待たせておくか、又はこのように通板停止
すればこの冷間圧延設備内における各冷間圧延機の上下
一対のワークロールによりステンレス鋼帯1の表面にス
トップマークと呼ばれる跡(圧痕跡)が発生し光沢など
鋼帯表面の地肌も変化して板厚変動が大きくなり板厚不
良も発生するなど品質及び歩留りが低下してしまうとい
う問題が生ずるのでこのような問題を回避ないし防止す
るために通板を停止せずに極微速圧延状態で通板するか
して、最終的に後面テンションリール20に巻き取る場合
が出現する。
【0047】更に前述の如く、このような冷間圧延に起
因してステンレス鋼帯1の表面に致命的なロールマーク
が発生する場合がある。このようなロールマークの発生
を防止する対策技術については、本発明の解決しようと
する課題ではないからその詳細な説明は省略するが、こ
の冷間圧延開始直後及び必要に応じて冷間圧延の途中の
数個所でわざわざ圧延を停止させたり或いは低速圧延状
態にしてステンレス鋼帯1の表面を点検し、ロールマー
クの発生の有無を確認することがある。しかも、一旦ロ
ールマークの発生したときには、凹疵などが間違いなく
形成されていてロールマークの発生源である該当ワーク
ロールを点検し確認して、その該当するワークロール及
び必要に応じてそのペアーロールをも別途準備され待期
している疵等を有しない新品又は手入れ済みのワークロ
ール等にロール組替を行い交換する必要があるため、た
とえ冷間圧延途中においてもそれぞれ相当時間に渡り通
板停止し冷間圧延を中断又は中止しなければならない場
合が出現するのである。
【0048】以上に詳述したように、いずれにしても本
発明設備内において、確実に連続供給され順次冷間圧延
しては後面テンションリール20に巻き取られていくはず
のステンレス鋼帯1が諸々の理由でやむを得ず圧延停止
したり、極微速圧延状態や低速圧延状態での圧延を余儀
なくされたりする。これらの場合において、ロール組替
により圧延停止するときは、前述の如く上流側から1基
目の冷間圧延機11のロール組替による圧延停止の場合
と、複数基の多段冷間圧延機16のロール組替による圧延
停止の場合とでステンレス鋼帯1の通板処理状態が相違
するが、いずれの場合も一時的にしろ圧延停止しなけれ
ばならない場合が出現する。このような諸々の場合にお
いて、前記ルーパ装置8によって、予め必要な鋼帯1の
長さ分を蓄めて吸収しておいたり又は一旦吸収した鋼帯
1の長さ分を排出したりして、ステンレス鋼帯1を通板
停止させることなく極力連続通板し冷間圧延することを
可能とし、前記諸々の弊害を防止することができるので
ある。
【0049】また本発明設備においては、複数基の多段
冷間圧延機16として上下一対のワークロールの直径が2
20〜300mmである6重冷間圧延機を配列すること
が好ましい。これは、一般にステンレス鋼帯は普通鋼の
鋼帯と比べて変形抵抗が高く加工硬化が激しいので、冷
間圧延時に比較的大きな張力を付与しつつ極力小径のワ
ークロールを用いて圧延するのが有利で得策であるた
め、通常普通鋼などの鋼帯を冷間圧延するタンデム様式
の冷間圧延機における上下一対のワークロールの直径が
400〜600mmの範囲であるのに対して、本発明に
おいて使用する複数基の多段冷間圧延機16におけるそれ
は非常に小径のものとし、このような小径のワークロー
ル16a,16bを保有する多段冷間圧延機16によって硬いス
テンレス鋼帯1を容易に圧延することができるからであ
る。従って、できる限り小径のワークロール16a,16bを
用いて冷間圧延するのが好ましいが、前述の如くこのワ
ークロールの表面にロールマーク発生源となる凹疵等の
発生を防止する対策技術として、例えばば小径のブラシ
ロールを回転駆動させてこのワークロール表面に接触さ
せてこの凹疵等の発生原因となる異物をワークロール表
面に付着又は圧着するいなや掻き落すような対策を採用
した場合に、この小径ブランロールを接触自在に回転駆
動できるようにするための適度な空間が必要となるの
で、このワークロールをあまり小径にすることができ
ず、そのロール最小直径を220mm程度にせざるを得
ないのである。
【0050】
【発明の効果】以上に詳述した如き本発明に係るステン
レス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続
配設される冷間圧延設備は、上流側にテンションブライ
ドルロール装置と下流側に2重冷間圧延機又はピンチロ
ール装置とが配設されており、該上流側のテンションブ
ライドルロール装置と下流側の2重冷間圧延機又はピン
チロール装置との間に、上流側から1基の冷間圧延機と
更に複数基の多段冷間圧延機とが配列されており、該上
流側から1基目の冷間圧延機の直後に未圧延又は該上流
側から1基目の冷間圧延機で冷間圧延されたステンレス
鋼帯を剪断機を介して巻き取る少なくとも1台の前面テ
ンションリール装置が、更に前記下流側の2重冷間圧延
機又はピンチロール装置の直後に前記多段冷間圧延機で
冷間圧延されたステンレス鋼帯を剪断機を介して巻き取
る少なくとも1台の後面テンションリール装置がそれぞ
れ配設されている構成であるから、焼鈍処理及び脱スケ
ール処理の終えた熱間圧延材と冷間圧延材とのいずれの
ステンレス鋼帯であっても焼鈍及び脱スケール装置の稼
働を停止すること無く処理することができ、JISG4
306「熱間圧延ステンレス鋼帯」に規定されるNo.1
仕上や注文者との協定によるNo.1仕上以外の表面仕
上,JISG4307「冷間圧延ステンレス鋼帯」に規
定されるNo.2D仕上やNo.2B仕上などの諸々の表面仕
上ステンレス鋼帯を製造できる多機能化された設備であ
り、冷間圧延設備での冷間圧延に起因するステンレス鋼
帯表面にロールマークの発生が仮に出現してもそのため
に生ずる諸々の弊害の程度を極力減少又は回避できるよ
うな手段が設けられた設備構成になっており、しかもこ
のような一連の設備が効率良く安定して操業可能なよう
にそして狙い通りの省工程に基づく諸々の実利をあげ得
るように構成されており、その工業的価値の非常に大き
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステンレス鋼帯用の一連の連続焼
鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備の
一実施例の構成全体を簡略化して示す正面説明図であ
る。
【図2】本発明に係るステンレス鋼帯用の一連の連続焼
鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備に
おいて上流側から1基目の冷間圧延機の一実施例であっ
て4重冷間圧延機として圧延中の状態を簡略化して示す
正面説明図である。
【図3】図2に示す4重冷間圧延機が上下一対のワーク
ロールを開放した未圧延の状態を簡略化して示す正面説
明図である。
【図4】図2に示す上流側から1基目の冷間圧延機を2
重冷間圧延機として圧延中の状態を簡略化して示す正面
説明図である。
【図5】図4に示す2重冷間圧延機が上下一対のワーク
ロールを開放した未圧延の状態を簡略化して示す正面説
明図である。
【図6】本発明に係るステンレス鋼帯用の一連の連続焼
鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備に
配設されるセンタリング機構を有する振動防止装置の一
実施例を簡略化して示す斜視説明図である。
【図7】本発明に係るステンレス鋼帯用の一連の連続焼
鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備の
上流側に配設されるテンションブライドル装置の一実施
例において付帯されるセンタリング機構を簡略化して示
す斜視説明図である。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼帯 2 ペイオフリール 3 デフレクタロール 4 前処理装置 5 ルーパ装置 6 焼鈍装置 6a 焼鈍炉 6b 冷却装置 7 脱スケール装置 7a 脱スケール組合せ装置 7b 温水水洗乾燥処理装置 8 ルーパ装置 9 サイドトリミング装置 10 テンションブライドルロール装置 10a,10b ロール 10aa,10ab 軸受 10ba,10bb 軸受 10c 固定フレーム 10ca ブラケット 10d 揺動フレーム 10da ブラケット 10e ピン 10f シリンダ 10fa ロッド 10g ピン 10h ピン 11 上流側から1基目の冷間圧延機 11a ハウジング 11ba 上ワークロール 11bb 下ワークロール 11ca,11cb ワークロールチョック 11da 上バックアップロール 11db 下バックアップロール 11ea 上バックアップロールチョック 11eb 下バックアップロールチョック 11f ダミーブロック 11g ロードセル 11h 台車 11ha 車輪 11hb 台座 11i 圧下装置 11ia シリンダ 11ib ピストンロッド 11ja 上ブロック 11jb 下ブロック 12 剪断機 13 デフレクタロール 14 前面テンションリール装置 15 センタリング機構を有する振動防止装置 15a,15b,15c ロール 15aa,15ab,15ba,15bb,15ca,15cb 軸受 15d 固定フレーム 15ea,15eb ポストフレーム 15eaa,15ebb ブラケット 15f 駆動フレーム 15fa 連結支持軸 15fb コ字状部分 15fca,15fcb ブラケット 15ga,15gb シリンダ 15gaa,15gba ロッド 15gab,15gbb エンド 15ha,15hb ピン 15ia,15ib ピン 15j シリンダ 15ka 発光器 15kb 検出器 16 複数基の多段冷間圧延機 16a,16b ワークロール 17 下流側の2重冷間圧延機又はピンチロール装置 18 剪断機 19 デフレクタロール 20 後面テンションリール装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−71702(JP,A) 特開 昭59−35805(JP,A) 特開 昭51−23458(JP,A) 実開 平2−16201(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 3/02 B21B 1/22 B21B 1/28

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続通板するステンレス鋼帯用の主とし
    て焼鈍及び脱スケール装置に後続し一連の設備内に配設
    される冷間圧延設備であって、前記冷間圧延設備の上流
    側にテンションブライドルロール装置と下流側に2重冷
    間圧延機又はピンチロール装置とが配設されており、該
    上流側のテンションブライドルロール装置と下流側の2
    重冷間圧延機又はピンチロール装置との間に、上流側か
    ら1基目の冷間圧延機と更に複数基の多段冷間圧延機と
    が配列されており、該上流側から1基目の冷間圧延機の
    直後に未圧延又は該上流側から1基目の冷間圧延機で冷
    間圧延されたステンレス鋼帯を剪断機を介して巻き取る
    少なくとも1台の前面テンションリール装置が、更に前
    記下流側の2重冷間圧延機又はピンチロール装置の直後
    に前記多段冷間圧延機で冷間圧延されたステンレス鋼帯
    を剪断機を介して巻き取る少なくとも1台の後面テンシ
    ョンリール装置がそれぞれ配設されていることを特徴と
    するステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール
    装置に後続配設される冷間圧延設備。
  2. 【請求項2】 上流側から1基目の冷間圧延機が、上下
    一対のワークロールを開放した状態と2重冷間圧延機又
    は4重冷間圧延機として冷間圧延可能な構成状態とに任
    意に変更可能に、当該冷間圧延機内のロール配列の変更
    及びロール組替ができる構成の冷間圧延機である請求項
    1に記載のステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱ス
    ケール装置に後続配設される冷間圧延設備。
  3. 【請求項3】 上流側から1基目の冷間圧延機の直後に
    剪断機を付帯して配設されている少なくとも1台の前面
    テンションリール装置と、更に後続し配設される1基目
    の多段冷間圧延機との間に、連続通板されるステンレス
    鋼帯のセンタリング機構を有する振動防止装置が配設さ
    れている請求項1又は2に記載のステンレス鋼帯用の一
    連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間
    圧延設備。
  4. 【請求項4】 センタリング機構を有する振動防止装置
    が、3本ロールにより構成される装置である請求項3に
    記載のステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケー
    ル装置に後続配設される冷間圧延設備。
  5. 【請求項5】 上流側に配設されるテンションブライド
    ルロール装置が、該テンションブライドルロール装置を
    含む冷間圧延設備内に連続通板されるステンレス鋼帯の
    センタリング機構を付帯するテンションブライドルロー
    ル装置である請求項1から4までのいずれか1項に記載
    のステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装
    置に後続配設される冷間圧延設備。
  6. 【請求項6】 焼鈍及び脱スケール装置と冷間圧延設備
    の上流側に配設されるテンションブライドルロール装置
    との間に、該テンションブライドルロール装置を含む冷
    間圧延設備内にステンレス鋼帯を連続通板するために必
    要な鋼帯長さを蓄えるルーパ装置が配設されている請求
    項1から5までのいずれか1項に記載のステンレス鋼帯
    用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設され
    る冷間圧延設備。
  7. 【請求項7】 複数基の多段冷間圧延機が6重冷間圧延
    機であり、各6重冷間圧延機の上下一対のワークロール
    の直径が220〜300mmである請求項1から6まで
    のいずれか1項に記載のステンレス鋼帯用の一連の連続
    焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設
    備。
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