JP2983479B2 - 土砂改良装置及び土砂改良方法 - Google Patents

土砂改良装置及び土砂改良方法

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JP2983479B2 JP8315010A JP31501096A JP2983479B2 JP 2983479 B2 JP2983479 B2 JP 2983479B2 JP 8315010 A JP8315010 A JP 8315010A JP 31501096 A JP31501096 A JP 31501096A JP 2983479 B2 JP2983479 B2 JP 2983479B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設土木工事によ
り生じた土砂を改良して再利用するために用いられる土
砂改良装置であって、特に、粘土質の土砂の改良に好適
な土砂改良装置である。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設土木工事においては、掘削
等により土砂が発生するが、これらの土砂のうちの良質
な土砂は、そのまま各種建設資材として用いることが可
能である。しかし、発生した土砂の質や状態によって
は、そのまま建設資材として利用することが困難な場合
があり、このような土砂は処分されることになるが、土
砂を処分する場合には、用地確保や周辺環境への配慮が
必要となり、このような土砂の処分が工事関係者にとっ
て大きな問題となっている。
【0003】そこで、そのままで利用することが困難な
土砂に各種改良材を添加して改良することにより、上記
土砂に一定の強度を持たせたり、運搬しやすい状態に塑
性を持たせたりすることで、上記土砂の有効活用への可
能性を高めていくことが多方面から求められていた。そ
して、上述のような土砂を改良する改良方法や改良装置
が各種開発されており、土砂の有効利用が図られてい
る。
【0004】また、上述のように改良材の添加により土
砂に強度や塑性を持たせるだけではなく、極めて小径の
土砂を粒状化して砂や砂利等と同様に用いられるように
する粒状化工法や、土砂に流動性を持たせて打設等を行
いやすくする流動化工法や、土砂改良材として発泡樹脂
を混合して土砂の比重を小さくする軽量化工法等が開発
されており、上述のような土砂の用途の拡大が図られて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、建設土木工
事で生じる粘土質の土砂、すなわち、小径の粒子からな
るとともに、地盤中に堆積することにより締め固められ
て粒子同士が強固にくっついて固結した状態の粘土は、
未改良のまま建設資材等として用いることが困難であ
り、例えば、盛土の下部等の比較的荷重のかからないと
ころへの埋立処理に用いるぐらいしかできなかった。
【0006】また、粘土を改良しようとした場合には、
粘土が上述のように固結した状態なので、改良材を添加
して均一に混合するのに、極めて手間がかかる可能性が
あり、例えば、従来の軟泥等の比較的柔らかい土砂を改
良する土砂改良装置で改良することが困難であった。そ
こで、粘土質の土砂を改良する場合には、土砂改良装置
を用いずに、例えば、元々粘土があった原位置におい
て、改良材を添加しながら粘土を掘り起こすようにして
改良を行い、それを主に原位置で用いることが行われて
いた。
【0007】上述のように粘土は、その用途の範囲が限
られており、粘土を利用することが困難であり、大量に
粘土が発生した場合には、粘土を処分するしかなく、そ
のための処理用地の確保が困難な状況であった。また、
上述のように元々粘土の有った原位置で改良して使用す
る場合には、地盤内で改良処理を行うことになり、改良
効果の把握が難しく、確実に改良するためには、大量の
改良材を使用する必要があり、工事のコストを引き上げ
る要因となっていた。
【0008】また、原位置で改良する場合も、上述のよ
うに粘土が固結しているため均一に改良材を混合するこ
とが難しく、大量の改良材を使用した場合でも、改良効
果は均一ではなくばらつきを示す可能性が高かった。ま
た、原位置で改良して、改良された粘土を原位置で用い
る場合には、工事現場の、例えば、掘削が必要な位置で
粘土の改良処理が行われるので、粘土を改良している
間、工事現場での施工が行なえず、施工効率が低下する
ことになる。また、原位置での改良は、上述のように現
場で粘土を掘り起こしながら改良材を添加して混合する
ものであり、固化材を添加して強度を高める固化処理を
行うことは可能であるが、上述の粒状化工法、流動化工
法、軽量化工法等の固化処理以外の工法への対応が難し
かった。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、固結した粘土を容易に改良材と均質に混合可能
な状態とすることができる土砂改良装置と、上記土砂改
良装置を用いた土砂改良方法を提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項記載の
土砂改良装置は、土砂を投入する投入口と、土砂を吐出
する吐出口とを有するケーシングと、該ケーシング内に
配置され、かつ、投入された土砂を混練するとともに上
記吐出口側に送るスクリューとを具備してなり、上記ス
クリューが、ケーシング内に延在して回動可能な軸と、
該軸の周囲に該軸と間隔をあけた状態で該軸に沿ってコ
イル状に延在する帯状の螺旋帯と、上記軸から螺旋帯に
向かって軸方向に位置をずらしながら略放射状に延出
し、かつ、上記螺旋帯を上記軸に支持する多数の支持片
とを備え、上記スクリューの螺旋帯のケーシングの吐出
口側の末端部において、螺旋帯の先端側と末端側とで螺
旋帯の巻き方向が逆になるように、螺旋帯が曲げられて
いることを上記課題の解決手段とした。
【0011】上記構成によれば、スクリューの側縁部の
エッジとして作用する部分として、螺旋帯の左右側縁部
と、多数の支持片の左右側縁部とがあり、通常のスクリ
ューフィダーのスクリューのように外周縁部だけがエッ
ジとして作用するものに比較して、エッジとして作用す
る部分が多く、短期間に効率良く粘土を練り混ぜること
ができる。なお、スクリューには、軸の無いリボンスク
リューや、軸の周囲に非連続的に多数の羽根を設けたよ
うなものなどがあるが、これらのものと比較しても上記
クリューは、エッジとして作用する部分が多くなる。
【0012】また、上記スクリューおいては、螺旋帯と
軸との間に間隔があり、この間隔の部分に入り込んだ土
砂が、例えば、上記間隔に無理に押し込まれた状態とな
ったり、上記間隔から押し出された状態となったりして
複雑な動きをするとともに、上記間隔に入り込んだ土砂
は、支持片により、回転方向に叩かれたり、切られたり
する状態となり、粘土がさらに良く練り混ぜられた状態
となる。
【0013】なお、粘土の粒子は、必ずしも塊状ではな
く、方向性を持った平板状のような形状となっているこ
とが多く、地盤中に堆積して押し固められた状態では、
方向性を持つ各粒子の方向が略揃った状態となっている
ことにより、かなり固い状態となっているが、これを良
く練り混ぜて、各粒子の方向をばらばらにしてやると、
粘土は柔らかい状態となることが知られており、ここで
は、固結した粘土を練り混ぜて柔らかくすることを解泥
と称する。そして、上述のように本発明の土砂改良装置
においては、効率良く粘土を練り混ぜることができるの
で、固結した粘土を短期間で効率良く解泥することがで
きる。
【0014】また、 上記スクリューにより、スクリュー
の先端側から末端側へ搬送された土砂は、スクリューの
末端部において、螺旋帯の先端側と末端側とで巻き方向
が逆になるように曲げられた部分で掻き取られる状態と
なるとともに、スクリューの搬送方向と逆方向に土砂を
押すことになり、スクリューの先端側から末端側へ搬送
された土砂を再び先端側にもどして循環させる際に、ス
クリューの末端部で確実に土砂を掻き取るとともに押し
出して、土砂を循環させることができる。
【0015】例えば、ケーシングの吐出口を閉じたり、
吐出口からの吐出量を規制した場合には、ケーシング内
においてスクリューの先端側から末端側へ搬送された土
砂の少なくとも一部は、その行き場をなくし、スクリュ
ーとケーシングとの間で間隔が広い部分を搬送方向と逆
方向に移動することになり、ケーシング内を循環するこ
とになるが、上述のようにスクリューの末端部におい
て、螺旋帯の先端側と末端側とで螺旋帯の巻き方向が逆
になるように、螺旋帯が曲げられていると、曲げられた
部分で土砂が掻き取られるとともに、巻き方向が逆にな
った部分では、搬送方向が逆になるので、土砂を搬送方
向と逆方向に押し出すことになる。
【0016】なお、軸の太さや長さ、螺旋帯の幅や厚み
や螺旋の間隔や螺旋の径、支持片の数や幅や厚み、スク
リューの回転速度等は、特に限定されるものではなく、
粘土の質や状態等に基づいて変更するものとして良い。
また、ケーシングの形状や、ケーシング内に配置される
スクリューの数等も特に限定されるものではなく、ケー
シング内に複数のスクリューを配置するとともに、スク
リューの配置に基づいてケーシングの形状を決めるもの
として良いが、スクリューの下側でケーシングの内面と
スクリューとの間に大きな間隔があくと、ケーシングの
下部で土砂が攪拌されない状態となるので、スクリュー
の下側では、スクリューとケーシング内面との間に大き
な間隔があかない形状となっていることが好ましい。ま
た、スクリューの数を複数本とする場合に、各スクリュ
ーの回転方向、各スクリューの螺旋帯の巻き方向、スク
リューの配置方向、各スクリューによる土砂の搬送方向
等の各種方向を各スクリューで全て同じにする必要はな
く、各スクリュー毎に上述の各種方向を決めることがで
きる。また、複数本のスクリューを左右に並列に並べる
ものとしても、上下に並べるものとしても良く、さら
に、複数本のスクリューを上下左右に並べるものとして
も良い。
【0017】さらに、土砂改良装置においては、一旦土
砂を投入してスクリューにより攪拌した後に土砂を排出
するバッチ式で操作を行っても良いし、土砂の投入と土
砂の搬出を連続的に行うものとしても良い。また、土砂
の投入と土砂の搬出を連続的に行う際には、土砂の一部
がケーシング内を循環しながら滞留するようにして、土
砂が良く攪拌されるようにすることが好ましい。
【0018】 また、上述のように土砂改良装置をバッチ
式で作動させる際に、例えば、複数台の土砂改良装置を
並行して作動させ、一方の土砂改良装置が土砂の混練を
終わって土砂を搬出している間、他方の土砂改良装置に
土砂の混練を行わせ、一方の土砂改良装置において土砂
の搬出が終わったら、この土砂改良装置において再び土
砂の投入及び土砂の混練を行うとともに、他方の土砂改
良装置において土砂の混練を終了して土砂を搬出するよ
うにし、各土砂改良装置がバッチで作動するものとして
も、土砂の搬出が連続して行われるようにしても良い。
【0019】また、上記土砂改良装置においては、スク
リューを回転することにより、上述のように土砂が攪拌
・混練されることになり、固結した粘土を投入した場合
に解泥されることになるが、この土砂改良装置において
は、このように解泥された粘土にさらに改良材を添加し
て解泥から土砂の改良まで行ってしまうものとしても良
いし、解泥された土砂を搬出して、他の土砂改良装置に
おいて、解泥された土砂への改良材の添加・混合を行う
ものとしても良い。すなわち、この土砂改良装置を、改
良材の添加・混合まで行う装置としても良いし、改良材
の添加・混合の前処理として、固結した粘土の解泥だけ
を行うものとしても良い。なお、改良材としては、土砂
の強度を増したり粒状化する場合には、セメント系、高
分子系の固化材が用いられるし、土砂を流動化する場合
には、水や固化材などが用いられる。また、土砂を軽量
化する場合には発泡ビーズ材や気泡材などの軽量化材が
用いられる。その他、これらの改良材を混合して用いる
場合も有り得る。
【0020】また、この土砂改良装置において、解泥さ
れた粘土は、柔らかくされているので、比較的容易に改
良材を均質に混合することができ、従来の土砂改良装置
においても、土砂の改良が可能となるとともに、粒状化
や流動化や軽量化等の処理を行うことも可能となってい
る。また、この土砂改良装置では、言うまでもなく、固
結した粘土以外の土砂を攪拌・混練することができると
ともに、固結した粘土以外の土砂に改良材を混合す るこ
ともできる。
【0021】本発明の請求項記載の土砂改良装置は、
土砂を投入する投入口と、土砂を吐出する吐出口とを有
するケーシングと、該ケーシング内に配置され、かつ、
投入された土砂を混練するとともに上記吐出口側に送る
スクリューとを具備してなり、上記スクリューが、ケー
シング内に延在して回動可能な軸と、該軸の周囲に該軸
と間隔をあけた状態で該軸に沿ってコイル状に延在する
帯状の螺旋帯と、上記軸から螺旋帯に向かって軸方向に
位置をずらしながら略放射状に延出し、かつ、上記螺旋
帯を上記軸に支持する多数の支持片とを備え、上記ケー
シングが、上記スクリューを囲むように形成されるとと
もに、ケーシング内のスクリューの上部側に空間が形成
され、かつ、ケーシング内のスクリューの末端部側の上
に、ケーシング内面に沿って上記土砂が上方に押し上げ
られていくのを防止する抑え板が設けられていることを
上記課題の解決手段とした。
【0022】上記構成によれば、ケーシングのスクリュ
ーの上部側に空間が形成されているので、スクリューの
先端側から末端側へ搬送された土砂の少なくとも一部
が、スクリューの末端側のケーシングの内面に沿って上
記空間側に移動する可能性がある。この場合には、土砂
がケーシングの内面に付着して攪拌された土砂がケーシ
ングから搬出されることなく溜まってしまう可能性があ
る。
【0023】そこで、上記抑え板を設けることにより、
該抑え板より上に土砂が移動するのを防止することがで
きるとともに、上方に移動する土砂を抑え板により押し
戻して、土砂を下方のスクリュー側に戻すことができ、
ケーシング内に土砂が滞留してしまうのを防止すること
ができる。なお、上記空間は、土砂改良装置の上方から
土砂や改良材を投入するに際し、これらの投入口に連通
するものであり、また、土砂改良装置への土砂の投入量
が多かった場合に緩衝用の空間となるとともに、土砂改
良装置内で土砂の少なくとも一部をスクリューにより繰
り返し攪拌する場合に、土砂が循環するための空間とな
るものである。
【0024】本発明の請求項記載の土砂改良装置は、
土砂を投入する投入口と、土砂を吐出する吐出口とを有
するケーシングと、該ケーシング内に配置され、かつ、
投入された土砂を混練するとともに上記吐出口側に送る
スクリューとを具備してなり、上記スクリューが、ケー
シング内に延在して回動可能な軸と、該軸の周囲に該軸
と間隔をあけた状態で該軸に沿ってコイル状に延在する
帯状の螺旋帯と、上記軸から螺旋帯に向かって軸方向に
位置をずらしながら略放射状に延出し、かつ、上記螺旋
帯を上記軸に支持する多数の支持片とを備え、上記ケー
シング内に土砂改良材を添加するための土砂改良材添加
手段が設けられ、上記ケーシング内に、土砂が上記スク
リューの外側を通過して上記吐出口側に移動することを
制限する遮蔽板が設けられ、上記土砂改良材添加手段は
上記遮蔽板より上記吐出口側に土砂改良材を添加するこ
とを上記課題の解決手段とした。
【0025】上記構成によれば、土砂改良装置により、
固結した粘土の解泥を行うだけではなく、解泥された粘
土に改良材を添加・混合して、改良材に対応して改良を
行うことができる。すなわち、この土砂改良装置によれ
ば、解泥と改良材の添加・混合との両方の処理を一つの
装置で行うことができるので、コストの低減を図ること
ができる。
【0026】また、 遮蔽板により、ケーシング内に投入
された土砂を効率的にスクリューに送ることができ、ス
クリューの攪拌により確実に解泥を行うことが出来る。
すなわち、遮蔽板がない場合では、ケーシング内に投入
された土砂(未解泥土)がスクリューの外側を渡って、
スクリューの攪拌を余り受けずに吐出口側に移動してし
まうといった効率の悪い状態があり得るが、そういった
効率の悪い状態が改善される。また、遮蔽板により、ス
クリューの外側を渡って、土砂が吐出側に一気に移動し
てしまうといったことが防止されるので、遮蔽板より吐
出口側において、土砂の移動量が大きく変動することが
なく、土砂の移動量をほぼ一定に保つことが出来る。加
えて、この土砂改良装置によれば、この遮蔽板より吐出
口側で土砂改良材が添加される構成になっているので、
土砂改良材を均等な割合で解泥土に添加することが出来
る。つまり、遮蔽板より投入口側を土砂の解泥を行う解
泥部とみなし、遮蔽板より吐出口側を土砂改良材を混合
する混合部とみなせば、上記解泥部において効率良く解
泥を行うことができ、上記混合部において均等な割合で
土砂改良材を混合することができ、土砂の改良効率を更
に向上することが出来る。
【0027】本発明の請求項4記載の土砂改良装置は、
上記ケーシング内に上記スクリューが、互いに平行に少
なくとも二本以上配置されるとともに、隣り合う二つの
スクリューのコイル状の螺旋帯の巻き方向が互いに逆に
形成され、かつ、隣り合う二つのスクリューの回転方向
が互いに逆にされていることを上記課題の解決手段とし
た。
【0028】上記構成によれば、隣り合う二本のスクリ
ューの巻き方向を逆にするとともに、回転方向を逆にす
ることで、隣り合う二本のスクリューによる粘土の搬送
方向が同じになるとともに、例えば、隣り合うスクリュ
ーの間に位置する粘土は、隣り合うスクリューにより、
上方に持ち上げられるか、もしくは下方に押し下げられ
た後に、左右に分けられ、左右に分けられた粘土は、隣
り合うスクリューの両サイドで、下方に押し下げられる
か、もしくは上方に持ち上げられて、再び、隣り合うス
クリューの間に戻されて合わせられることになり、一本
のスクリューで攪拌した場合よりも、より複雑に土砂が
攪拌され、効率良く土砂を混練することができる。
【0029】本発明の請求項5記載の土砂改良装置は、
上記ケーシング内に上記スクリューが、互いに平行に少
なくとも二本以上配置されるとともに、上記隣り合う二
つのスクリューの螺旋帯同士が一部重複するように、隣
り合う二つのスクリューの軸が互いに近接して配置され
ていることを上記課題の解決手段とした。上記構成によ
れば、隣り合うスクリューの間に位置する粘土は、その
前後を隣 り合うスクリューの螺旋帯にそれぞれ挟まれた
状態となり、両方のスクリューから同時に力が作用する
ので、例えば、螺旋帯に付着したまま混練されずに螺旋
帯と回転してしまうようなことがなく、両方のスクリュ
ーからの作用により粘土が確実に攪拌・混練されること
になる。
【0030】本発明の請求項6記載の土砂改良装置は、
上記ケーシングの上記吐出口に、ケーシング内からケー
シング外に土砂を搬出するためのスクリューフィーダが
設けられていることを上記課題の解決手段とした。上記
構成によれば、ケーシング内で攪拌・混練される土砂を
スクリューフィーダで、効率的に搬出することができる
とともに、スクリューフィーダの回転数を調整すること
により、土砂の搬出量を制御することができるので、ケ
ーシング内に滞留して循環する土砂の量等を容易に調整
することができる。すなわち、土砂の土質や状態に対応
して、スクリューフィーダの回転数を調整することによ
り、土砂の攪拌・混練の状態を制御することができる。
【0031】本発明の請求項記載の土砂改良方法は、
上記請求項1から請求項の何れかに記載の土砂改良装
置を用いた固結した粘土の改良方法であって、建設土木
工事により発生した粘土質の土砂を上記土砂改良装置に
投入し、上記土砂改良装置により上記土砂を解泥し、解
泥された土砂に改良材を添加して攪拌し、改良された土
砂を搬出することを上記課題の解決手段とした。上記構
成によれば、上記請求項1から請求項のいずれかに記
載の土砂改良装置と同様の作用効果を得ることができる
とともに、粘土が堆積している原位置での改良ではな
く、一旦、粘土を掘削して土砂改良装置に投入するの
で、例えば、工事の最初に粘土を掘削しておけば、工事
において、改良された粘土が必要となったときに、必要
な量の改良された粘土を供給することができ、施工効率
を向上することができる。また、粘土が発生した工事現
場と異なる工事現場に改良された粘土を供給することが
できる。なお、この土砂改良装置においては、解泥及び
改良材の添加・混合の両方を行うものとしても良いし、
この土砂改良装置において、解泥だけを行うものとし、
改良材の添加・混合等の処理は、他の周知の装置で行う
ものとしても良い。
【0032】本発明の請求項記載の土砂改良方法は、
上記請求項1から請求項の何れかに記載の土砂改良装
置と、この土砂改良装置の吐出口側に設けられたパドル
ミキサーとを用いた固結した粘土の改良方法であって、
建設土木工事により発生した粘土質の土砂を上記土砂改
良装置に投入し、上記土砂改良装置により攪拌して上記
土砂を解泥し、解泥された土砂に改良材を添加した後に
上記土砂改良装置の吐出口から上記パドルミキサーに土
砂を搬入するか、或いは、上記土砂改良装置の吐出口か
ら上記パドルミキサーに土砂を搬入した後に土砂に改良
材を添加するかして、改良材の添加された土砂を上記パ
ドルミキサーにより攪拌して改良する構成とした。上記
構成によれば、上記請求項1から請求項のいずれかに
記載の土砂改良装置と同様の作用効果を得ることができ
るとともに、解泥された土砂に改良材を添加してパドル
ミキサーにより更に攪拌することで、土砂の改良を更に
進めて、施工性に優れた改良された土砂を連続的に供給
することが出来る。例えば、固結した粘土を粒状化すべ
く改良材として固化材を用いれば、固結した粘土を効率
良く解泥すると供に、施工性および保管性に優れた粒状
化された土砂を、粘土の投入から連続的に供給すること
が出来る。従って、工事の最初に粘土を掘削し、この粘
土をこの土砂改良方法で処理することで、この工事にお
いて、粒状化された土砂が必要となったときに、必要な
量の粒状化された土砂を供給することが出来るし、ま
た、粘土が発生した工事現場と異なる工事現場に粒状化
された土砂を供給することもできる。その他、改良材と
して適量の水と固化材を用いれば、固結した粘土から流
動化された土砂を連続的に生成することが出来るし、改
良材として軽量化材と固化材を用いれば軽量化された土
砂を連続的に生成することが出来る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の土
砂改良装置及び土砂改良方法について図面を参照して説
明する。図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態の土
砂改良装置を示すものである。そして、図1〜図3に示
すようにこの第1の実施の形態の土砂改良装置は、ケー
シング1と、ケーシング1内に互いに平行に配置された
二本のスクリュー10、10と、ケーシング1から改良
された粘土を搬出するためのスクリューフィーダ20
と、ケーシング1内に改良材を添加するための改良材ホ
ッパー30(図3に図示)とを有するものである。更
に、ケーシング1内には、土砂が上記スクリュー10、
10の外側を通過してスクリュー10、10の末端部側
(図3において左側)に移動することを制限する遮蔽板
としての隔壁52(図3に図示)が設けられている。
【0034】上記ケーシング1は、図1に示すように、
底部2と底部2上に底部2と一体に設けられた筺部5と
からなる。上記底部2には、左右に並んで配置された二
本のスクリュー10、10の外周面に沿って、下方に向
かって凸となる円弧状の二つの凸部3、3が設けられる
とともに、図3に示すように、スクリュー10、10の
末端部側に対応する位置(図3において底部2の左側)
に、スクリューフィーダ20が接続される開口部4が形
成されている。また、上記底部2の開口部4には、スク
リューフィーダ20のケーシングとなる円筒状の筒部2
1が接続され、ケーシング1と筒部21とが底部2の開
口部4で連通した状態となっている。
【0035】また、上記ケーシング1と筒部21とは、
一体に形成され、図3に示す筒部21の吐出口22が、
ケーシング1の吐出口22となっている。上記筺部5
は、矩形筒状の筺体であり、筺部5の長辺とスクリュー
10、10の軸方向とが平行となるようになっている。
そして、筺部5は、その上部が図2に示すように、開口
した状態となっているとともに、その下部が図1に示す
ように、底部2により閉塞された状態となっている。そ
して、筺部5の上部開口が粘土を投入する投入口6とな
っている。
【0036】なお、投入口6への土砂の投入に際して
は、スクリュー10の先端側(図2及び図3において、
筺部5の右側)に土砂を投入する必要があり、筺部5の
上部のスクリュー10の先端側だけが投入口6として開
口しているものとしても良い。また、投入口6に投入口
6を開閉する開閉部材を設けるものとしても良い。ま
た、筺部5は、スクリュー10、10の径に比較して高
く形成され、筺部5内のスクリュー10、10上に空間
が形成されるようになっている。
【0037】また、図3に示すように、筺部5のスクリ
ュー10、10の末端部(図3において筺部5の左側)
の上方には、抑え板7が設けられている。該抑え板7
は、その下面が、スクリュー10、10の末端側から先
端側に向かうにつれて高くなるように斜めに配置さてお
り、スクリュー10、10によりスクリュー10、10
の末端側まで攪拌・混練されながら搬送された粘土がケ
ーシング1内面に沿って上方に移動した場合に、スクリ
ュー10、10側(スクリュー10、10の先端側に向
かって斜め下方側に)に戻すようになっている。
【0038】上記スクリュー10、10は、ケーシング
1内に左右に並んで互いに平行に配置されるとともに、
回動可能とされている。そして、スクリュー10は、回
転軸として回動可能な軸11と、該軸11の周囲に該軸
11と間隔をあけた状態で該軸11の方向に沿ってコイ
ル状に延在する帯状の螺旋帯12と、上記軸11から螺
旋帯12に向かって軸方向に位置をずらしながら略放射
状に延出し、かつ、上記螺旋帯12を軸11に支持する
多数の支持片13…とを備えている。
【0039】上記軸11、11は、ケーシング1の一端
部側から他端部側まで延在するとともに、一端部側から
ケーシング1の外側に延出し、二本の軸11、11を連
動した状態で回転させるギア機構15(ギアボックスに
内蔵された状態で図示)に接続されている。また、ケー
シング1の一端部及び他端部には、図示しない軸受けが
設けられ、軸11、11を回動可能に支持するようにな
っている。また、軸11、11の一端部側に設けられた
ギア機構15は、可変減速機付モータ16に接続され、
該モータ16により軸11が回転駆動されるようになっ
ている。なお、二本の軸11は、互いに逆方向に回転さ
せられるようになっており、この一例では、図1の矢印
に示すように、二本の軸11のうちの右側の軸が左回り
に回転し、左側の軸が右回りに回転するようになってい
る。
【0040】上記螺旋帯12、12は、軸11、11を
略中心としてコイル状に形成されたものであり、軸1
1、11の周囲を周回しながら軸に沿って延出するよう
に形成されている。そして、軸11、11と螺旋帯1
2、12との間には、間隔が開けられるとともに、上記
支持片13…により、軸11、11と螺旋帯12、12
とが接続された状態となっている。
【0041】また、二本のスクリュー10、10におい
ては、それぞれの螺旋帯12、12の巻き方向が逆にな
っており、図1において、右側のスクリューの螺旋帯1
2は、右回りに回るにつれて螺旋帯12が先端側から末
端側に向かうようになっており、左側のスクリューの螺
旋帯12は、左回りに回るにつれて螺旋帯12が先端側
から末端側に向かうようになっている。そして、上記二
本のスクリュー10、10を上述の回転方向で回転させ
ることにより、上記螺旋帯12、12が、粘土をスクリ
ュー10、10の先端側から末端側に搬送するようにな
っている。
【0042】また、上記二本のスクリュー10、10
は、互いに近接して配置されており、図1に示すように
その螺旋帯12、12の一部が二本のスクリュー10、
10の間で互いに重複するようになっている。すなわ
ち、二本のスクリュー10、10の軸心間の距離が、螺
旋帯12からなるコイルの(スクリューの)直径より短
くなっており、二本の軸11、11の間の位置では、一
方の螺旋帯12と他方の螺旋帯12とが交互に配置され
た状態となっている。
【0043】なお、二本のスクリュー10、10におい
ては、それぞれの螺旋帯12、12が互いに干渉しない
ように配置されている。また、螺旋帯12、12の末端
側端部においては、図2に示すように、螺旋帯12の巻
き方向が、スクリュー10の先端側と末端側とで逆にな
るように螺旋帯12が曲げられ、屈曲部14、14が形
成されている。言い換えれば、螺旋帯12、12の末端
側端部においては、屈曲部14、14を境として、スク
リュー10の先端側と末端側とで螺旋帯12の巻き方向
が逆になっている。また、上記支持片13…は、螺旋帯
12、12に沿って軸11、11上に略等間隔に配置さ
れている。
【0044】上記スクリューフィーダ20は、周知のも
のであり、図3に示すように、回転軸23と、回転軸2
3の周囲に螺旋状に連続して設けられた通常のフィン2
4とからなるスクリュー25を有するものである。な
お、上記フィン24は、言うまでもなく、回転軸23に
直接接合された状態となっている。また、スクリュー2
5が、上記筒部21内に筒部21の軸方向に沿って配置
されている。
【0045】また、上記スクリュー25は、図1に示す
ようチェーン26を解して可変減速機付モータ27に接
続され、モータ27により回転駆動されるようになって
いる。そして、スクリューフィーダ20は、ケーシング
1の底部2の開口部4から下方に落ちた粘土を、吐出口
22に搬送して、粘土を吐出口22から吐出するように
なっている。また、スクリューフィーダ20の吐出口2
2には、ベルトコンベヤ28が配置され、吐出口22か
ら吐出された粘土を搬送するようになっている。
【0046】上記改良材ホッパー30は、図3に示すよ
うに、ケーシング1上部のスクリュー10、10の末端
側の上方にケーシング1に接合された状態で配置され、
ケーシング1の投入口6から改良材を投入できるように
したものであり、改良材添加手段となっている。なお、
改良材ホッパー30には、図示しないバルブが設けら
れ、改良材ホッパー30の投入と非投入とを調整できる
とともに、時間当たりの投入量を調整できるようになっ
ている。
【0047】次に、上述のような土砂改良装置を用いた
土砂改良方法を説明する。まず、建設土木工事により生
じた粘土を、土砂改良装置まで搬送する。なお、土砂改
良装置を粘土が発生する工事現場の近傍に配置するもの
としても良い。そして、上記二本のスクリュー10、1
0を上述のように回転させるとともに、搬送された粘土
をバックホー等の重機(図示略)により、ケーシング1
上部の投入口6からケーシング1内に投入する。
【0048】なお、ケーシング1内への粘土の供給方法
は、これに限定されるものではなく、ホッパーを用いた
り、各種コンベヤを用いたりしても良いが、固結した粘
土は、取り扱いが困難であり、バックホーを用いた方
が、粘土を容易に投入することができる。また、土砂改
良装置による作業の自動制御を考えた場合には、土砂改
良装置に投入される粘土の重量や比重や含水量が計測さ
れることが好ましく、重量を計測する上では、バックホ
ーにより粘土を投入する際に、直接、ケーシング1内に
投入せずに一旦、図示しない計量装置上に粘土を投入
し、計量装置からケーシング1に粘土を投入することが
好ましい。
【0049】また、比重や含水量に関しては、非接触型
の周知のセンサが存在するので、これらのセンサをケー
シング1に設けることにより、測定が可能である。ま
た、土砂改良装置への土砂の投入量もしくは時間当たり
の投入量、二本のスクリュー10、10の回転速度、ス
クリューフィーダ20の回転速度(粘土の吐出量)、土
砂改良材の時間当たりの添加量等の制御項目の最適値
は、予め、改良すべき粘土を用いて試験を行い決定され
る。
【0050】また、上述の各制御項目を自動制御する際
には、予め、粘土の水分量等のような制御項目に影響を
与えそうな要因で自動的に計測可能な計測項目を変えて
複数の試験を行い、各計測項目の異なる値毎に、上記制
御項目の最適値を求めてデータテーブルを作成する。そ
して、作成されたデータテーブルを記憶するメモリと、
演算処理を行うCPU(central processing unit)と
を有する制御装置(図示略)を用いて、各計測項目の計
測された値に基づいて、各制御項目の最適値を求め、該
最適値に対応して各制御項目を制御することにより、土
砂改良装置を自動制御することができる。
【0051】また、上記データテーブルは、粘土の土質
により変わる可能性があり、予め、複数の異なる土質に
対応してデータテーブルを作成しておくことが好まし
い。そして、各制御項目の値が決められた後に、上述の
ようにスクリュー10、10を回転した状態で、粘土を
投入する。なお、土砂の改良をバッチ式で行う場合に
は、粘土の投入時に、スクリューフィーダ20は、停止
した状態とし、土砂が改良された段階で、スクリューフ
ィーダ20を作動させるものとする。また、土砂の改良
を連続的に行う場合には、基本的にスクリューフィーダ
を回転させた状態に保持する。
【0052】また、土砂の改良を連続的に行う場合で
も、最初にケーシング1に粘土を投入した際には、ケー
シング1内の粘土の状態がおちつくまで、スクリューフ
ィーダ20を止めておいても良い。そして、ケーシング
1に投入された粘土は、スクリュー10、10により、
攪拌・混練されるとともに、スクリュー10の先端側か
ら末端側に搬送されることになる。
【0053】そして、この際に、スクリュー10、10
には、エッジとして作用する部分として、螺旋帯12、
12の左右側縁部と、多数の支持片の左右側縁部とがあ
り、エッジとして作用する部分が多いので、粘土を効率
的に、攪拌・混練することができる。さらに、螺旋帯1
2、12と軸11、11との間に間隔があいており、該
間隔に入り込んだ粘土は、該間隔に押し込まれた状態と
なったあと、押し出された状態となり、効率的に攪拌・
混練されることになるとともに、上記間隔に入り込んだ
粘土は、回転する支持片13…により叩かれたり、切ら
れたりする状態となり、さらに効率的に攪拌・混練され
ることになる。
【0054】また、二本のスクリュー10、10が、そ
の螺旋帯12、12の巻き方向を互いに逆にした状態
で、逆に回転させられるので、例えば、図1の矢印に示
すようにスクリュー10、10が回転した場合に、ケー
シング1の左右の内面においては、粘土がスクリュー1
0、10の回転により押し上げられ、次いで、粘土が二
本のスクリューの間に搬送され、ケーシング1の左右の
内面からそれぞれ送られた粘土が、二本のスクリュー1
0、10の間で一つに合わされることになる。そして、
二本のスクリュー10、10の間に搬送された粘土は、
下方側に押し付けられて再び、左右に別れさせられるこ
とになり、粘土が効率良く攪拌・混練されることにな
る。
【0055】さらに、二本のスクリュー10、10は、
それらの螺旋帯12、12の一部が二本のスクリュー1
0、10の間で重複するように近接して配置されている
ので、二本のスクリュー10、10の間に位置する粘土
は、その前後をそれぞれ二本のスクリュー10、10の
螺旋帯12、12で挟まれた状態となり、二本のスクリ
ュー10、10の螺旋帯12、12による力が粘土に同
時に作用することになり、粘土が一方の螺旋帯12に付
着したまま混練されずに螺旋帯12と回転してしまうよ
うなことがなく、両方のスクリュー10、10からの作
用により確実に粘土を攪拌・混練することができる。
【0056】また、スクリューフィーダ20を止めた状
態、もしくはスクリューフィーダ20の回転速度をケー
シング1内の一部の粘土が滞留するように制限した状態
では、スクリュー10、10の末端まで搬送された粘土
の少なくとも一部が、スクリュー10、10により上方
に掻き上げられ、掻き上げられた粘土がスクリュー1
0、10の末端より少し先端側に落下し、粘土が再びス
クリュー10、10により末端側に搬送されて、粘土の
少なくとも一部が再攪拌されることになり、粘土が確実
に、攪拌・混練されることになる。この際に、ケーシン
グ1内に配置された抑え板7に、スクリュー10、10
により末端まで搬送されるとともに上方に掻き上げられ
た粘土が当たることにより、スクリュー10、10によ
り上方に掻き上げられた粘土を確実にスクリュー10、
10の末端より少し先端側に落下させることができる。
【0057】また、螺旋帯12、12の末端側端部にお
いては、屈曲部14、14を境として、スクリュー10
の先端側と末端側とで螺旋帯12の巻き方向が逆になっ
ているので、屈曲部14、14により、確実に土砂を掻
き上げることができるとともに、螺旋帯12、12の巻
き方向が逆になった部分により、粘土をスクリュー1
0、10の先端側に押しつけることができ、確実に粘土
をスクリュー10、10の先端側に戻すことができる。
【0058】以上のことから、粘土の少なくとも一部を
スクリュー10、10の末端側から先端側に確実に戻し
て、粘土を確実にケーシング1内で循環させることがで
きるので、粘土を確実に攪拌・混練することができる。
従って、粘土を効率良く確実に攪拌・混練することがで
きることから、固結した粘土を短期間で効率的に解泥す
ることができる。
【0059】そして、上記土砂改良装置においては、上
記土砂ホッパー30から各種改良材をケーシング1内の
粘土に添加することができるとともに、上述のように粘
土を効率良く確実に攪拌・混練することができるので、
改良材を粘土に均質に混合することができる。なお、土
砂ホッパー30から各種改良材を添加するものとした場
合には、図3に示すように、ケーシング1のスクリュー
10、10の先端側の半分を、解泥部aとみなし、ケー
シング1のスクリュー10、10の末端側の半分を、改
良材による改良部bとみなすことができ、解泥部aで解
泥されて改良材の均質な混合が可能となった粘土に、改
良部bで改良材が添加されて、改良材が粘土に均質に混
合されると考えることができる。すなわち、土砂改良装
置で粘土を解泥した後に、改良材の均質な混合が行われ
ることになる。
【0060】なお、解泥部aで、有る程度解泥された粘
土に、改良部bで添加剤が添加されて、改良部でさらに
解泥が進められるとともに改良材の混合が行われると考
えても良い。また、土砂改良装置で、改良材を粘土に均
質に混合する上では、土砂改良装置をバッチ式で操作す
ることが好ましいが、スクリュー10、10の径や長さ
を調整することにより、土砂の改良を連続的に行うもの
としても、改良材を粘土に均質に混合することが可能で
ある。
【0061】また、土砂改良装置においては、粘土の解
泥だけを行い、解泥されて改良材の均質な混合が可能と
なった粘土に対して、他の装置を用いて改良材の添加と
混合とを行うようにしても良い。そして、上述のように
改良された粘土は、改良前の粘土と異なり、改良により
様々な特性を付加することができるので、建設資材とし
ての用途範囲が拡大され、様々な建設土木現場で使用す
ることができる。従って、改良された粘土は、粘土が発
生した工事現場以外でも使用することができる。また、
改良を粘土が堆積していた原位置ではなく、土砂改良装
置で行っているので、土砂の改良により、粘土が堆積し
た場所における工事を遅延させるようなことがなく、先
に粘土を掘削してしまえば、粘土の改良と工事とを並行
して行うことができる。なお、上記の隔壁52の構成お
よび作用は、第2の実施の形態で示すものと同様のもの
であり、次の第2の実施の形態においてその詳細を説明
する。なお、土砂改良装置において隔壁52がない場合
でも、粘土の解泥および改良材の混合は可能である。
【0062】次ぎに、本発明の第2の実施の形態の土砂
改良装置および土砂改良方法の説明を行う。図4は、第
2の実施の形態の土砂改良装置50を備えた土砂改良シ
ステムを示すものである。なお、この第2の実施の形態
の土砂改良装置において、図1〜図3に示した第1の実
施の形態の土砂改良装置と同様の構成については、同符
号を振って説明を省略する。
【0063】図4に示すように、この土砂改良システム
は、第2の実施の形態の土砂改良装置50と、改良材の
添加された土砂を更に攪拌して土砂の改良を進めるパド
ルミキサー70と、改良された土砂を搬出するベルトコ
ンベア80とからなる。土砂改良装置50は、ケーシン
グ51と、遮蔽板としての隔壁52、並びに、2本のス
クリュー10,10、スクリューフィーダー20、改良
材ホッパー60とを有すものである。
【0064】上記ケーシング51は、底部2と底部2上
に底部2と一体に設けられたは筐部55とからなり、筐
部55の上面部には、スクリュー10、10の先端部側
に対応する位置(図4において上面部の右側)に、土砂
を投入するための投入口56が設けられ、隔壁52より
後部側(図4において上面部の左側)で且つ隔壁52の
近傍位置に、改良材を添加するための改良材投入口57
が設けられている。
【0065】上記隔壁52は、スクリュー10、10上
の空間を2室に分割すべく、スクリュー10、10の軸
とほぼ垂直な状態で、且つ、筐部55の一方の側面部か
ら他方の側面部に渡る状態に設けられている。この隔壁
52は、上下方向および前後方向(図4において右左方
向)に移動可能で且つ任意の位置で固定できるように設
置されており、上下方向および前後方向に位置調整可能
になっている。この隔壁52により、ケーシング51内
が2室に分割され、隔壁52より先端側の1室である解
泥部Aと、後端側の1室である混合部Bとが形成されて
いる。
【0066】上記改良材ホッパー60は、ケーシング5
1上部のスクリュー10、10の末端側の上方にケーシ
ング51に接合された状態で配置され、上記改良材投入
口57から改良材を投入できるようにしたものであり、
改良材添加手段となっている。この改良材ホッパー60
は、内部に設けられた改良材フィーダー62により、改
良材の投入と非投入とを調整できると共に、時間当たり
の投入量を調整できるようになっている。
【0067】次に、上述のような土砂改良システムを用
いた土砂改良方法を説明する。先ず、粘土を投入する前
に、予め隔壁52の上下位置および前後位置の調整を行
っておく。この調整は、土砂改良装置50に投入される
粘土の性質や投入量、スクリュー10、10の回転速度
によるもので、その最適な位置は、予め有り得る土砂改
良の条件で試験を行い決定される。その他の設定は第1
の実施の形態で示したものと同様である。
【0068】この状態で、建設土木工事により生じた粘
土を第1の実施の形態と同様に投入口56からケーシン
グ51内に投入する。投入された粘土は、スクリュー1
0、10により、攪拌・混練されるとともに、スクリュ
ー10の先端側から末端側に搬送されることになる。こ
の際、ケーシング51内に投入された粘土が大量であっ
たり、勢い良く投入された場合でも、ケーシング51内
に配置された隔壁52により、投入された粘土がスクリ
ュー10、10上部の空間を介して、スクリュー10、
10の後端側に移動するということが制限され、効率良
くスクリュー10、10に送られる。
【0069】例えば、投入された粘土が大量であったり
して、スクリュー10、10上部の空間に積まれた粘土
が後端方向に移動しようとすると、これらの粘土は隔壁
52に当たってせき止められ、せき止められた粘土は隔
壁52の下側に送られて、スクリュー10、10により
攪拌・混練されて解泥される。つまり、隔壁52に遮ら
れることで形成された、スクリュー10、10の先端側
の解泥部Aにおいて、粘土が確実にスクリュー10、1
0に送られて解泥され、改良材の均一な混合が可能な粘
土にすることができる。
【0070】隔壁52の下部を通過した粘土は隔壁52
の下端と同等の高さで、スクリュー10、10の後端側
に移動する。つまり、隔壁52よりスクリュー10、1
0の後端側において粘土の移動量がほぼ一定になる。な
お、スクリュー10、10の末端で粘土がかき揚げられ
て積み重なっていくことを考慮すると、隔壁52の後方
近傍において特に粘土の移動量が一定に保たれる。
【0071】そして、この隔壁52の後方近傍におい
て、改良材ホッパー60により改良材が投入されて、ス
クリュー10、10により攪拌・混練され、改良材と解
泥された粘土とが混合される。改良材ホッパーは、粘土
の移動量の変動が一番少ない所で改良材を投入するの
で、粘土と改良材との混合比を均一にすることが出来
る。つまり、隔壁52に遮られることで形成された、ス
クリュー10、10後端側の混合部Bにおいて、改良材
が均一に解泥された粘土に混合されて粘土の改良を確実
に行うことが出来る。
【0072】その後、スクリュー10、10により攪拌
・混練されて粘土が改良され、改良された粘土はスクリ
ューフィーダ20に送られて、吐出口22から吐出され
る。吐出口22から吐出された粘土はパドルミキサー7
0に投入され、パドルミキサー70により更に攪拌され
て改良が進められる。そして、パドルミキサーにより確
実に改良された粘土はパドルミキサー70の吐出口72
から吐出されてベルトコンベア80により搬出される。
【0073】以上のように、この第2の実施の形態の土
砂改良装置50および土砂改良方法によれば、第1の実
施の形態に示した土砂改良装置や土砂改良方法の効果に
加え、ケーシング51内に設けられた隔壁52の作用に
より、上記に示してきたように確実な解泥および改良材
の均一な混合を行うことができ、粘土の改良効率の向上
を図ることが出来る。
【0074】また、パドルミキサー70により、均一に
改良材が混合された粘土を更に攪拌して改良を進めるこ
とができ、例えば、改良材として固化材を用いれば、施
工性および保管性に優れた粒状化された土砂を、固結し
た粘土の投入から連続的に生成することが出来るし、改
良材として適量の水と固化材を用いれば、固結した粘土
から流動化された土砂を連続的に生成することが出来る
し、改良材として軽量化材と固化材を用いれば軽量化さ
れた土砂を連続的に生成することが出来る。従って、工
事の最初に粘土を掘削し、この粘土をこの土砂改良方法
で処理することで、この工事において、粒状化された土
砂、流動化された土砂、或いは、軽量化された土砂が必
要となったときに、それら改良された土砂を必要な量供
給することが出来るし、また、粘土が発生した工事現場
と異なる工事現場にそれら改良された土砂を供給するこ
ともできる。
【0075】なお、この実施の形態では、土砂改良装置
50の内部で改良材を混合したが、土砂改良装置50の
方では解泥のみを行い、パドルミキサー70の方で改良
材を投入して混合および攪拌を行い、土砂を改良するこ
とも出来る。
【0076】
【発明の効果】本発明の請求項記載の土砂改良装置に
よれば、スクリューのエッジとして作用する部分とし
て、螺旋帯の左右側縁部と、多数の支持片の左右側縁部
とがあり、エッジとして作用する部分が多く、短期間に
効率良く粘土を練り混ぜることができる。また、上記ス
クリューにおいては、螺旋帯と軸との間に間隔があり、
この間隔の部分に入り込んだ土砂が、例えば、上記間隔
に無理に押し込まれた状態となったり、上記間隔から押
し出された状態となったりして複雑な動きをするととも
に、上記間隔に入り込んだ土砂は、支持片により、回転
方向に叩かれたり、切られたりする状態となり、粘土が
さらに良く練り混ぜられた状態となる。 そして、上述の
ように、効率良く粘土を練り混ぜることができるので、
固結した粘土を短期間で効率良く解泥することができ
る。また、上記スクリューにより、スクリューの先端側
から末端側へ搬送された粘土は、スクリューの末端部の
螺旋帯の巻き方向が逆になるように曲げられた部分で掻
き取られる状態となるとともに、螺旋帯の巻き方向が逆
になった部分で、スクリューの搬送方向と逆方向に粘土
を押すことになり、スクリューの先端側から末端側へ搬
送された粘土を再び先端側にもどして循環させる際に、
スクリューの末端部で確実に粘土を掻き取るとともに押
し戻し、粘土を確実に循環させて、固結した粘土を確実
に解泥することができる。
【0077】本発明の請求項記載の土砂改良装置によ
れば、上記抑え板を設けることにより、スクリューの末
端側のケーシング内面を上方に移動しようとする土砂を
上記抑え板がスクリュー側に押し戻すことになり、土砂
改良装置内に土砂が滞留するのを防止して、土砂の攪拌
・混練の効率を高めることができる。
【0078】本発明の請求項記載の土砂改良装置によ
れば、土砂改良装置により、固結した粘土の解泥を行う
だけではなく、解泥された粘土に改良材を添加して、解
泥された粘土に均質に改良材を混合して、改良材の種類
に対応した改良を行うことができる。すなわち、この土
砂改良装置によれば、解泥と改良材の添加・混合との両
方の処理を一つの装置で行うことができるので、コスト
の低減を図ることができる。また、ケーシング内の遮蔽
板により、土砂を効率的にスクリューに送ることがで
き、スクリューの攪拌により確実に解泥を行うことが出
来る。また、遮蔽板により、遮蔽板より吐出口側の土砂
の移動量をほぼ一定に保つことが出来ると共に、遮蔽板
より吐出口側で土砂改良材が添加されるので、土砂改良
材を均等な割合で解泥土に添加することが出来る。従っ
て、土砂の改良効率の向上を図ることが出来る。
【0079】本発明の請求項4記載の土砂改良装置によ
れば、隣り合う二本のスクリューの 巻き方向を逆にする
とともに、回転方向を逆にすることで、隣り合う二本の
スクリューによる粘土の搬送方向が同じになるととも
に、例えば、隣り合うスクリューの間に位置する粘土
は、隣り合うスクリューにより、上方に持ち上げられる
か、もしくは下方に押し下げられた後に、左右に分けら
れ、左右に分けられた粘土は、隣り合うスクリューの両
サイドで、下方に押し下げられるか、もしくは上方に持
ち上げられて、再び、隣り合うスクリューの間に戻され
て合わせられることになり、一本のスクリューで攪拌し
た場合よりも、より複雑に土砂が攪拌され、効率良く土
砂を混練することができ、固結した粘土を短期間で効率
良く解泥することができる。
【0080】本発明の請求項5記載の土砂改良装置によ
れば、隣り合うスクリューの間に位置する粘土は、その
前後を隣り合うスクリューの螺旋帯にそれぞれ挟まれた
状態となり、両方のスクリューから同時に力が作用する
ので、例えば、螺旋帯に付着したまま混練されずに螺旋
帯と回転してしまうようなことがなく、両方のスクリュ
ーからの作用により確実に混練されることになり、固結
した粘土を確実に解泥することができる。
【0081】本発明の請求項6記載の土砂改良装置によ
れば、ケーシング内で攪拌・混練される土砂をスクリュ
ーフィーダで、効率的に搬出することができるととも
に、スクリューフィーダの回転数を調整することによ
り、土砂の搬出量を制御することができるので、ケーシ
ング内に滞留して循環する土砂の量等を容易に調整する
ことができる。すなわち、土砂の土質や状態に対応し
て、スクリューフィーダの回転数を調整することによ
り、土砂の攪拌・混練の状態を制御することができる。
【0082】本発明の請求項記載の土砂改良方法によ
れば、上記請求項1から請求項のいずれかに記載の土
砂改良装置と同様の優れた効果を奏することができると
ともに、粘土が堆積している原位置での改良ではなく、
一旦、粘土を掘削して土砂改良装置に投入するので、例
えば、工事の最初に粘土を掘削しておけば、工事におい
て、改良された粘土が必要となったときに、必要な量の
改良された粘土を供給することができ、施工効率を向上
することができる。また、粘土が発生した工事現場と異
なる工事現場に改良された粘土を供給することができ
る。
【0083】本発明の請求項記載の土砂改良方法によ
れば、上記請求項1から請求項のいずれかに記載の土
砂改良装置と同様の作用効果を得ることができるととも
に、解泥された土砂に改良材を添加してパドルミキサー
により更に攪拌することで、土砂の改良を更に進めて、
施工性に優れた改良された土砂を連続的に供給すること
が出来る。例えば、固結した粘土を粒状化すべく改良材
として固化材を用いれば、固結した粘土を効率良く解泥
すると供に、施工性および保管性に優れた粒状化された
土砂を、粘土の投入から連続的に供給することが出来る
し、改良材として適量の水と固化材を用いれば、固結し
た粘土から流動化された土砂を連続的に生成することが
出来るし、改良材として軽量化材と固化材を用いれば軽
量化された土砂を連続的に生成することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の土砂改良装置を示
す横断面図である。
【図2】上記例の土砂改良装置を示す平面図である。
【図3】上記例の土砂改良装置を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の土砂改良装置を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 6 投入口 7 抑え板 10 スクリュー 11 軸 12 螺旋帯 13 支持片 20 スクリューフィーダ 22 吐出口 30 改良材ホッパー(改良材添加手段) 50 土砂改良装置(第2の実施の形態) 52 隔壁(遮蔽板) 60 改良材ホッパー(第2の実施の形態の改良材添
加手段) 70 パドルミキサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−18054(JP,U) 実開 平4−130347(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02F 7/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土砂を投入する投入口と、土砂を吐出す
    る吐出口とを有するケーシングと、該ケーシング内に配
    置され、かつ、投入された土砂を混練するとともに上記
    吐出口側に送るスクリューとを具備してなり、上記スク
    リューが、ケーシング内に延在して回動可能な軸と、該
    軸の周囲に該軸と間隔をあけた状態で該軸に沿ってコイ
    ル状に延在する帯状の螺旋帯と、上記軸から螺旋帯に向
    かって軸方向に位置をずらしながら略放射状に延出し、
    かつ、上記螺旋帯を上記軸に支持する多数の支持片とを
    備え、上記スクリューの螺旋帯のケーシングの吐出口側
    の末端部において、螺旋帯の先端側と末端側とで螺旋帯
    の巻き方向が逆になるように、螺旋帯が曲げられている
    ことを特徴とする土砂改良装置。
  2. 【請求項2】 土砂を投入する投入口と、土砂を吐出す
    る吐出口とを有するケーシングと、該ケーシング内に配
    置され、かつ、投入された土砂を混練するとともに上記
    吐出口側に送るスクリューとを具備してなり、上記スク
    リューが、ケーシング内に延在して回動可能な軸と、該
    軸の周囲に該軸と間隔をあけた状態で該軸に沿ってコイ
    ル状に延在する帯状の螺旋帯と、上記軸から螺旋帯に向
    かって軸方向に位置をずらしながら略放射状に延出し、
    かつ、上記螺旋帯を上記軸に支持する多数の支持片とを
    備え、上記ケーシングが、上記スクリューを囲むように
    形成されるとともに、ケーシング内のスクリューの上部
    側に空間が形成され、かつ、ケーシング内のスクリュー
    の末端部側の上に、ケーシング内面に沿って上記土砂が
    上方に押し上げられていくのを防止する抑え板が設けら
    れていることを特徴とする土砂改良装置。
  3. 【請求項3】 土砂を投入する投入口と、土砂を吐出す
    る吐出口とを有するケーシングと、該ケーシング内に配
    置され、かつ、投入された土砂を混練するとともに上記
    吐出口側に送るスクリューとを具備してなり、上記スク
    リューが、ケーシング内に延在して回動可能な軸と、該
    軸の周囲に該軸と間隔をあけた状態で該軸に沿ってコイ
    ル状に延在する帯状の螺旋帯と、上記軸から螺旋帯に向
    かって軸方向に位置をずらしながら略放射状に延出し、
    かつ、上記螺旋帯を上記軸に支 持する多数の支持片とを
    備え、上記ケーシング内に土砂改良材を添加するための
    土砂改良材添加手段が設けられ、上記ケーシング内に、
    土砂が上記スクリューの外側を通過して上記吐出口側に
    移動することを制限する遮蔽板が設けられ、上記土砂改
    良材添加手段は上記遮蔽板より上記吐出口側に土砂改良
    材を添加することを特徴とする土砂改良装置。
  4. 【請求項4】 上記ケーシング内に上記スクリューが、
    互いに平行に少なくとも二本以上配置されるとともに、
    隣り合う二つのスクリューのコイル状の螺旋帯の巻き方
    向が互いに逆に形成され、かつ、隣り合う二つのスクリ
    ューの回転方向が互いに逆にされていることを特徴とす
    る請求項1、2または3記載の土砂改良装置。
  5. 【請求項5】 上記ケーシング内に上記スクリューが、
    互いに平行に少なくとも二本以上配置されるとともに、
    上記隣り合う二つのスクリューの螺旋帯同士が一部重複
    するように、隣り合う二つのスクリューの軸が互いに近
    接して配置されていることを特徴とする請求項1、2、
    3または4記載の土砂改良装置。
  6. 【請求項6】 上記ケーシングの上記吐出口に、ケーシ
    ング内からケーシング外に土砂を搬出するためのスクリ
    ューフィーダが設けられていることを特徴とする請求項
    1、2、3、4または5記載の土砂改良装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1から請求項の何れかに記
    載の土砂改良装置を用いた固結した粘土の改良方法であ
    って、建設土木工事により発生した粘土質の土砂を上記
    土砂改良装置に投入し、上記土砂改良装置により上記土
    砂を解泥し、解泥された土砂に改良材を添加して攪拌
    し、改良された土砂を搬出することを特徴とする土砂改
    良方法。
  8. 【請求項8】 上記請求項1から請求項の何れかに記
    載の土砂改良装置と、この土砂改良装置の吐出口側に設
    けられたパドルミキサーとを用いた固結した粘土の改良
    方法であって、建設土木工事により発生した粘土質の土
    砂を上記土砂改良装置に投入し、上記土砂改良装置によ
    り攪拌して上記土砂を解泥し、解泥された土砂に改良材
    を添加した後に上記土砂改良装置の吐出口から上記パド
    ルミキサーに土砂を搬入するか、或いは、上記土砂改良
    装置の吐出口から上記パドルミキサーに土砂を搬入した
    後に土砂に改良材を添加するかして、改良材の添加され
    た土砂を上記パドルミキサーにより攪拌して改良するこ
    とを特徴とする土砂改良方法。
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