JP2983360B2 - 界面活性剤 - Google Patents
界面活性剤Info
- Publication number
- JP2983360B2 JP2983360B2 JP3331201A JP33120191A JP2983360B2 JP 2983360 B2 JP2983360 B2 JP 2983360B2 JP 3331201 A JP3331201 A JP 3331201A JP 33120191 A JP33120191 A JP 33120191A JP 2983360 B2 JP2983360 B2 JP 2983360B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- trehalose
- surfactant
- undecylenyl
- present
- skin
- Prior art date
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- Cosmetics (AREA)
- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた界面活性能力を
もち、且つ皮膚に対する安全性の高い界面活性剤に関す
る。
もち、且つ皮膚に対する安全性の高い界面活性剤に関す
る。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
界面活性剤として数多くの化合物が知られており、多方
面に使用されている。しかしながら、これらの界面活性
剤の中には、人体に直接接触するシャンプー、リンス、
石鹸等の香粧品に用いた場合、皮膚に対して刺激を与え
るものも多い。このため、より刺激性の低い界面活性剤
の開発が望まれていた。
界面活性剤として数多くの化合物が知られており、多方
面に使用されている。しかしながら、これらの界面活性
剤の中には、人体に直接接触するシャンプー、リンス、
石鹸等の香粧品に用いた場合、皮膚に対して刺激を与え
るものも多い。このため、より刺激性の低い界面活性剤
の開発が望まれていた。
【０００３】一方、アルキルエステル化した多糖類は、
食品、化粧品等に広く汎用されている界面活性剤であ
り、中でも糖骨格としてショ糖を用いたショ糖アルキル
エステルに関する報告は多く、また広く用いられてい
る。また、トレハロース誘導体を界面活性剤として用い
ることを目的とした報告もあるが（特開昭６０−２５８
１９５号公報、特開昭６２−９１２３６号公報）、これ
らはトレハロース−６，６’−ジアルキルエステルに限
られている。
食品、化粧品等に広く汎用されている界面活性剤であ
り、中でも糖骨格としてショ糖を用いたショ糖アルキル
エステルに関する報告は多く、また広く用いられてい
る。また、トレハロース誘導体を界面活性剤として用い
ることを目的とした報告もあるが（特開昭６０−２５８
１９５号公報、特開昭６２−９１２３６号公報）、これ
らはトレハロース−６，６’−ジアルキルエステルに限
られている。
【０００４】一方、界面活性剤としての界面活性、起泡
性や洗浄力等を考えると、一般に親油基としてのアルキ
ル基は、単一の方が好ましいためグルコース脂肪酸モノ
エステルが開発されているが（特開平３−１５７３４９
号公報）、親水基部が単糖であることから親水性が弱い
と考えられる。
性や洗浄力等を考えると、一般に親油基としてのアルキ
ル基は、単一の方が好ましいためグルコース脂肪酸モノ
エステルが開発されているが（特開平３−１５７３４９
号公報）、親水基部が単糖であることから親水性が弱い
と考えられる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記事情
に鑑み鋭意研究を行った結果、下記の一般式で示される
化合物が、優れた界面活性能力をもつとともに皮膚に対
して高い安全性を有することを見出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、下記一般式で示される６−（１１
−ウンデシレニル）−トレハロースからなる界面活性剤
である。
に鑑み鋭意研究を行った結果、下記の一般式で示される
化合物が、優れた界面活性能力をもつとともに皮膚に対
して高い安全性を有することを見出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、下記一般式で示される６−（１１
−ウンデシレニル）−トレハロースからなる界面活性剤
である。
【化２】
【０００６】以下、本発明の構成の詳細について説明す
る。本発明の６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロ
ースとは、トレハロースと１１−ウンデシレン酸の低級
アルキルエステルとを縮合することにより得ることがで
きる。
る。本発明の６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロ
ースとは、トレハロースと１１−ウンデシレン酸の低級
アルキルエステルとを縮合することにより得ることがで
きる。
【０００７】即ち、通常のショ糖アルキルエステルを製
造する方法を用いることにより得ることができる（ＵＳ
Ｐ２８９３９９０号公報、特開昭３６−２１７１７号公
報、ＵＳＰ３４８０６１６号公報、特公昭５３−６１３
０号公報、ＵＳＰ３９６３６９９号公報）。そして、こ
れらの方法により得られた主反応生成物として、本発明
の６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースを得る
ことができる。尚、６，６’−ジ−（１１−ウンデシレ
ニル）−トレハロースも少量生成されるが、これが混在
した状態でも本発明の６−（１１−ウンデシレニル）−
トレハロースの界面活性剤としての特徴は維持されるた
め、問題にはならない。また、本発明の６−（１１−ウ
ンデシレニル）−トレハロースからなる界面活性剤は、
様々な洗浄剤、化粧料等に利用することが可能である。
造する方法を用いることにより得ることができる（ＵＳ
Ｐ２８９３９９０号公報、特開昭３６−２１７１７号公
報、ＵＳＰ３４８０６１６号公報、特公昭５３−６１３
０号公報、ＵＳＰ３９６３６９９号公報）。そして、こ
れらの方法により得られた主反応生成物として、本発明
の６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースを得る
ことができる。尚、６，６’−ジ−（１１−ウンデシレ
ニル）−トレハロースも少量生成されるが、これが混在
した状態でも本発明の６−（１１−ウンデシレニル）−
トレハロースの界面活性剤としての特徴は維持されるた
め、問題にはならない。また、本発明の６−（１１−ウ
ンデシレニル）−トレハロースからなる界面活性剤は、
様々な洗浄剤、化粧料等に利用することが可能である。
【０００８】
【実施例】以下、実施例について説明する。この実施例
において、ｗｔ％は重量％を意味する。 実施例１ （１）６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースの
製造 トレハロース１００ｇを４００ｍｌのジメチルフォルム
アミドに溶解した。この溶液に１１−ウンデシレン酸メ
チル５２，４ｇと水酸化カリウム１．０ｇを加え、１０
０℃まで昇温した後、１２時間撹拌した。この反応溶液
を冷却した後、４００ｍｌのヘキサンで３回抽出して未
反応の１１−ウンデシレン酸メチルを除去した。ジメチ
ルフォルムアミド溶液を減圧下において約２００ｍｌ程
度まで濃縮した後、１０００ｍｌのアセトンを加え、未
反応のトレハロースを沈澱させ濾別除去した。沈澱を１
００ｍｌのｎ−ブタノールにて洗浄し、洗浄液を濾液に
加えた。濾液を減圧蒸留する事により淡黄色な粘性シロ
ップを得た。この粘性シロップをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー（展開溶媒 クロロホルム／メタノール
＝４／１）にて残留未反応物を除去することにより２
４．３ｇの淡黄色粘性シロップを得た。
において、ｗｔ％は重量％を意味する。 実施例１ （１）６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースの
製造 トレハロース１００ｇを４００ｍｌのジメチルフォルム
アミドに溶解した。この溶液に１１−ウンデシレン酸メ
チル５２，４ｇと水酸化カリウム１．０ｇを加え、１０
０℃まで昇温した後、１２時間撹拌した。この反応溶液
を冷却した後、４００ｍｌのヘキサンで３回抽出して未
反応の１１−ウンデシレン酸メチルを除去した。ジメチ
ルフォルムアミド溶液を減圧下において約２００ｍｌ程
度まで濃縮した後、１０００ｍｌのアセトンを加え、未
反応のトレハロースを沈澱させ濾別除去した。沈澱を１
００ｍｌのｎ−ブタノールにて洗浄し、洗浄液を濾液に
加えた。濾液を減圧蒸留する事により淡黄色な粘性シロ
ップを得た。この粘性シロップをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー（展開溶媒 クロロホルム／メタノール
＝４／１）にて残留未反応物を除去することにより２
４．３ｇの淡黄色粘性シロップを得た。
【０００９】（２）６−（１１−ウンデシレニル）−ト
レハロースの特性 得られたシロップの１３Ｃ−ＮＭＲペクトル測定におい
て、１７５．５ｐｐｍにカルボニル基、１４０．１１及
び１１４．７３ｐｐｍに末端メチレン基、また６４．４
及び６２．６４ｐｐｍにトレハロース６及び６’位のシ
グナルを確認したことから、本発明の６−（１１−ウン
デシレニル）−トレハロースの生成を確認した。
レハロースの特性 得られたシロップの１３Ｃ−ＮＭＲペクトル測定におい
て、１７５．５ｐｐｍにカルボニル基、１４０．１１及
び１１４．７３ｐｐｍに末端メチレン基、また６４．４
及び６２．６４ｐｐｍにトレハロース６及び６’位のシ
グナルを確認したことから、本発明の６−（１１−ウン
デシレニル）−トレハロースの生成を確認した。
【００１０】（３）安全性 皮膚に対する刺激性を以下の方法で調べた。２０人の被
験者に界面活性剤の０．２％水溶液１ｍｌをしみこませ
たパッチテスト用絆創膏を２４時間貼布し、貼布除去後
２４時間後に刺激性を判定した。判定結果は、はっきり
と紅斑を示したものを陽性とし、その陽性率で示した。
その結果を表１に示す。但し、ラウリルリン酸エステル
１ナトリウム塩は通常用いられている界面活性剤であ
る。
験者に界面活性剤の０．２％水溶液１ｍｌをしみこませ
たパッチテスト用絆創膏を２４時間貼布し、貼布除去後
２４時間後に刺激性を判定した。判定結果は、はっきり
と紅斑を示したものを陽性とし、その陽性率で示した。
その結果を表１に示す。但し、ラウリルリン酸エステル
１ナトリウム塩は通常用いられている界面活性剤であ
る。
【００１１】
【表１】
【００１２】表１の如く、本発明の６−（１１−ウンデ
シレニル）−トレハロースは、皮膚刺激性がなく、皮膚
安全性は明らかに優れている。
シレニル）−トレハロースは、皮膚刺激性がなく、皮膚
安全性は明らかに優れている。
【００１３】応用例１ 下記表２の組成からなる液状洗浄剤を調製した。尚、用
いた６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースは、
実施例１にて得られたものである。この洗浄剤で洗顔し
た結果、汚れがきれいに落ち、感触も良好であった。
いた６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースは、
実施例１にて得られたものである。この洗浄剤で洗顔し
た結果、汚れがきれいに落ち、感触も良好であった。
【００１４】
【表２】
【００１５】応用例２ 下記表３の組成からなる水中油型スキンクリームを調製
した。尚、用いた６−（１１−ウンデシレニル）−トレ
ハロースは、実施例１にて得られたものである。このク
リームの乳化状態は極めて良好で、べたつかず肌なじみ
も良好であった。
した。尚、用いた６−（１１−ウンデシレニル）−トレ
ハロースは、実施例１にて得られたものである。このク
リームの乳化状態は極めて良好で、べたつかず肌なじみ
も良好であった。
【００１６】
【表３】
【００１７】応用例３ 下記表４の組成からなる頭髪洗浄剤を調製した。尚、用
いた６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースは、
実施例１にて得られたものである。この洗浄剤で洗髪し
た結果、泡立ちは優れており感触も良好であった。
いた６−（１１−ウンデシレニル）−トレハロースは、
実施例１にて得られたものである。この洗浄剤で洗髪し
た結果、泡立ちは優れており感触も良好であった。
【００１８】
【表４】
【００１９】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、界面
活性能力及び皮膚安全性に極めて優れた新規な界面活性
剤が得られることは明らかである。
活性能力及び皮膚安全性に極めて優れた新規な界面活性
剤が得られることは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ // Ｃ０７Ｈ 13/06 Ｃ０７Ｈ 13/06 (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B01F 17/56 A61K 7/00 C07H 13/06
Claims (1)
- 【請求項１】 下記一般式で表される６−（１１−ウン
デシレニル）−トレハロースからなる界面活性剤。 【化１】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3331201A JP2983360B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 界面活性剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3331201A JP2983360B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 界面活性剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05137994A JPH05137994A (ja) | 1993-06-01 |
| JP2983360B2 true JP2983360B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=18241026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3331201A Expired - Lifetime JP2983360B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 界面活性剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2983360B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB9102945D0 (en) * | 1991-02-12 | 1991-03-27 | Unilever Plc | Detergent composition |
| JP3187622B2 (ja) | 1993-10-07 | 2001-07-11 | カネボウ株式会社 | リポソーム |
| JPH1045560A (ja) * | 1996-08-06 | 1998-02-17 | Kanebo Ltd | 皮膚粘膜刺激緩和剤 |
| AU2003272968A1 (en) | 2002-10-10 | 2004-05-04 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Tyrosinase activity controlling agents, process for producing the same and external preparations containing the same |
-
1991
- 1991-11-19 JP JP3331201A patent/JP2983360B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05137994A (ja) | 1993-06-01 |
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Legal Events
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| R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
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| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
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| R350 | Written notification of registration of transfer |
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| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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|
| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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