JP2981028B2 - 巻取材料の加工不良部除去装置 - Google Patents

巻取材料の加工不良部除去装置

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JP2981028B2
JP2981028B2 JP3177669A JP17766991A JP2981028B2 JP 2981028 B2 JP2981028 B2 JP 2981028B2 JP 3177669 A JP3177669 A JP 3177669A JP 17766991 A JP17766991 A JP 17766991A JP 2981028 B2 JP2981028 B2 JP 2981028B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は巻取材料の加工不良部除
去装置、特に、コンピュータを利用して巻取材料の加工
工程管理を行うシステムに用いることのできる巻取材料
の加工不良部除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】巻取材料を加工して製品を生産する方法
は、製品の大量生産に適しているため、現在では種々の
分野で取り入れられている。たとえば、食料品の包装袋
を製造する工程でも、巻取材料の加工工程が取り入れら
れている。すなわち、印刷原反と呼ばれる無地の巻取材
料に印刷工程を施し、これに別な巻取材料を貼り合わせ
るラミネート加工を行い、切断工程、製袋工程を経て、
包装袋が製造される。このように、通常は、巻取材料に
対して複数の加工工程が順次施されてゆく。ところが、
一般に、巻取材料に種々の加工を施した場合、すべての
部分について良好な加工が行われるとは限らない。通常
は、部分的に加工不良が発生する。たとえば、印刷工程
であれば、印刷不良の箇所が発生し、ラミネート加工工
程では、シートに皺がよるという不良箇所が発生する。
このような加工不良部は、適当な時点で除去する必要が
ある。
【0003】このため、各工程ごとに、どの部分にどの
ような加工不良が発生しているかをチェックする作業が
行われている。すなわち、従来は、各工程ごとに監視者
をおき、加工済の材料に加工不良が発生していないかを
監視させ、加工不良が発生していた場合には、品質管理
カードにその旨を記入しその巻取材料に加工不良発生を
示すテープを挿入するという作業を行っている。この品
質管理カードは、加工済の巻取材料とともに次の加工工
程へと送られる。こうして、各工程ごとに、どの部分に
どのような加工不良が発生しているかを品質管理カード
に記入してゆく。そして、この品質管理カードに記入さ
れた加工不良に関する情報に基づいて、適当な時点で加
工不良部の除去が手作業で行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法では、加工不良部の除去作業を手作業で行
っているため、作業負担が重く、誤りも発生しやすいと
いう問題がある。また、加工不良部の発生位置に関する
情報が残らないため、加工不良の発生原因などを追及す
るための解析を行うことができないという問題もある。
【0005】そこで本発明は、加工不良部の除去作業の
作業負担を軽減し、また、加工不良部の発生位置に関す
る情報を残すことのできる巻取材料の加工不良部除去装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本願第1の発明
は、所定の加工が施された巻取材料に存在する加工不良
部を除去するための装置において、対象となる巻取材料
を一端から送出する送出部と、この送出部から送出され
た材料を巻き取る巻取部と、送出部から送出される材料
の長手方向距離を計数する第1の距離計数部と、巻取部
に巻き取られる材料の長手方向距離を計数する第2の距
離計数部と、対象となる巻取材料についての加工不良部
の位置を示す情報を含んだ巻取情報、を入力し、これを
保持する巻取情報保持部と、この巻取情報および距離計
数部の計数値に基づいて得られる材料の送出量を表示す
る表示部と、第2の距離計数部による計数が停止し、第
1の距離計数部による計数が継続しているときに、加工
不良部の除去作業が行われているものと判断し、このと
きの第1の距離計数部による計数値に基づいて、巻取情
報保持部内の巻取情報に除去作業の結果を示す情報を付
加する除去作業認識部と、を設けたものである。
【0007】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明による巻取材料の加工不良部除去装置において、巻取
情報保持部に記憶されている巻取情報と、距離計数部に
おける計数値と、に基づいて、加工不良部が送出される
時点を予測し、この時点をオペレータに報知する機能を
もった報知部、を更に設けたものである。
【0008】(3) 本願第3の発明は、上述の第1の発
明による巻取材料の加工不良部除去装置において、巻取
情報保持部に記憶されている巻取情報と、距離計数部に
おける計数値と、に基づいて、加工不良部が送出される
時点を予測し、この時点において、送出部の送出動作お
よび巻取部の巻き取り動作を停止させる機能をもった制
御部、を更に設けたものである。
【0009】(4) 本願第4の発明は、上述の第1の発
明による巻取材料の加工不良部除去装置において、巻取
情報保持部に記憶されている巻取情報と、距離計数部に
おける計数値と、に基づいて、加工不良部の開始位置が
送出される第1の時点および加工不良部の終了位置が送
出される第2の時点を予測し、第1の時点から第2の時
点の間に送出された材料を切断除去する加工を行う機能
をもった自動除去部、を更に設けたものである。
【0010】
【作 用】(1) 本願第1の発明による装置では、巻取
情報と、距離計数部における計数値に対応した材料の送
出量とが表示部に表示される。オペレータは、この表示
を見ながら、どの位置で加工不良部の除去作業を行えば
よいかを確認することができる。除去作業を行う場合に
は、巻取材料の送出動作を停止させ、加工不良部の開始
位置において材料を切断し、加工不良部の終了位置まで
材料を引き出して切断する作業を行えばよい。この作業
中は、第2の距離計数部による計数が停止し、第1の距
離計数部による計数のみが継続することになる。除去作
業認識部は、この状態のときを除去作業時と判断し、こ
のときの第1の距離計数部による計数値に基づいて、巻
取情報に除去作業の結果を示す情報を付加することがで
きる。したがって、オペレータの作業負担は軽減され、
加工不良部の発生位置に関する情報も残すことができ
る。
【0011】(2) 本願第2の発明による装置では、上
述の第1の発明による装置において、更に報知部が設け
られている。報知部は、加工不良部が送出される時点を
予測し、これをオペレータに報知することができるの
で、オペレータは加工不良部の到来時点を予期すること
ができ、加工不良部を除去する作業の作業性が向上す
る。
【0012】(3) 本願第3の発明による装置では、上
述の第1の発明による装置において、更に制御部が設け
られている。制御部は、加工不良部が送出される時点を
予測し、この時点において、送出部の送出動作および巻
取部の巻き取り動作を停止させる機能をもっている。し
たがって、装置は加工不良部が到来した時点で、オペレ
ータからの指示を受けることなく自動停止する。したが
って、オペレータの作業負担は大幅に軽減される。
【0013】(4) 本願第4の発明による装置では、上
述の第1の発明による装置において、更に自動除去部が
設けられている。自動除去部は、加工不良部の開始位置
から終了位置までの材料部分を自動的に切断除去する加
工を行う。したがって、オペレータは除去作業を行う必
要がなくなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。ここでは、食料品の包装袋の製造工程に本発明
を適用した実施例を示すことにする。図1は、現在行わ
れている一般的な食料品の包装袋の製造工程を示す図で
ある。まず、印刷原反と呼ばれる巻取材料1が用意さ
れ、印刷工程を経てこれに印刷が施される。印刷工程が
完了した巻取材料2は、合成工程において、図示されて
いない他の巻取材料と貼り合わされ、ラミネート加工が
施される。更に、このラミネート加工済の巻取材料3
は、切断工程において2つの巻取材料4a,4bに切断
される(通常は、より多くの巻取材料に切断されるが、
ここでは説明の便宜上、2つに切断される場合を示
す)。この切断後の巻取材料4a,4bに対して検査工
程が行われ、更に製袋工程を経て包装袋5が製造され
る。
【0015】上述の各工程においては、巻取材料を一方
の給紙側にセットし、材料の先端部を他方の排紙側へと
導出し、給紙側から排紙側へと巻取材料を送っていきな
がら所定の加工作業が行われる。たとえば、印刷工程で
あれば、印刷機のローラが給紙側と排紙側との中間に置
かれる。給紙側から引き出された巻取材料は、印刷が行
われた後、排紙側へと巻き取られてゆく。なお、図1に
示す工程順は、単純なモデルとしての一例を示すもので
あり、実際には、各工程の順番が入れ替わったり、前工
程へ戻ったり、というように、より複雑な手順を採るこ
とが多い。
【0016】図2は、本発明の一実施例に係る巻取材料
の加工不良部除去装置の基本構成を示す図である。本発
明の装置は、単独の加工不良部除去装置として用いても
構わないが、他の加工装置と組み合わせて用いることも
できる。ここに示す実施例は、図1に示す切断工程にお
ける切断装置に組み合わせたものである。この切断装置
の主な構成要素は、送出部10、切断部20、巻取部3
0であり、ここで行われる切断工程は、図1に示すラミ
ネート加工済の巻取材料3を、2つの巻取材料4a,4
bに切断する工程である。切断前の巻取材料3は、送出
部10にセットされる。材料の一端はこの送出部10か
ら切断部20へと送出される。切断部20内では、材料
はローラ21,22,23,24と導かれ、カッター2
5によって中央から2つに切断される。2つに切断され
た材料の一方は、巻取部30において巻取材料4aとし
て巻き取られ、もう一方は、巻き取り材料4bとして巻
き取られることになる。
【0017】この実施例の特徴は、このような切断装置
に加工不良部除去装置を組み合わせた点にある。加工不
良部除去装置の中枢をなすのは、この切断装置の近くに
設置された端末装置40である。この端末装置40に
は、送出部10に取り付けられた距離計数部11からの
計数値と、巻取部30に取り付けられた距離計数部31
からの計数値と、が入力される。この実施例では、距離
計数部11として、巻取材料3の回転とともに回転する
ロータリエンコーダを含んだ装置を用いており、送出さ
れた材料の長手方向(送出方向)の距離に対応する計数
値を生成することができる。また、距離計数部31も同
様のロータリエンコーダを含み、ローラ32との間に挟
まれて搬送される材料の搬送距離、別言すれば、巻取部
30に巻き取られる材料の長手方向距離に対応する計数
値を生成する。端末装置40には、この2つの計数値が
与えられることになる。また、この端末装置40には、
バーコードリーダ51、パトライト52、ブザー53、
プリンタ54が接続されており、これらの動作について
は後述する。
【0018】端末装置40には、ディスプレイ画面41
が設けられており、オペレータに必要な情報を表示す
る。また、この端末装置40は、上位の切断工程部コン
ピュータ60に接続され、この切断工程部コンピュータ
60は、更に上位のホストコンピュータ70に接続され
ている。ホストコンピュータ70の下には、各工程部の
コンピュータ(たとえば、印刷工程部コンピュータ、製
袋工程部コンピュータなど。図2には示されていな
い。)が接続されており、これら各工程部における処理
をホストコンピュータ70によって統括管理している。
切断工程部コンピュータ60は、切断工程部における切
断工程を管理するコンピュータであり、この下には、各
切断装置ごとに設置された端末装置40が複数台(図で
は1台だけを示す)接続されている。
【0019】続いて、図2に示す装置の動作を説明す
る。前述のように、この装置は、切断装置に加工不良部
除去装置を組み込んだものであり、巻取材料3の切断処
理とともに、加工不良部の除去処理を行うための装置で
ある。切断処理は、切断部20におけるカッター25に
よって、送出されてきたシート状の材料を2つに切断す
る処理であり、既に説明したとおりである。そこで、以
下、本発明の特徴となる加工不良部の除去処理における
動作を、図3の流れ図に基づいて説明する。この流れ図
に示す処理は、端末装置40内あるいは切断工程部コン
ピュータ60内のソフトウエアに基づいて実施される。
【0020】まず、ステップS1において、オペレータ
は巻取材料3を送出部10にセットする。この実施例で
は、各巻取材料を特定するための巻取識別コードをバー
コードで表示したカードを各巻取材料に添付するように
しており、巻取材料3をセットしたら、バーコードリー
ダ51によってこのバーコードを端末装置40に入力す
るようにしている。
【0021】ホストコンピュータ70には、予め、各巻
取材料についての巻取情報が用意されている。この巻取
情報には、各巻取材料を特定するための巻取識別コード
をはじめ、各巻取材料に対して過去に行われた処理内容
を示す情報、各処理工程において発見された加工不良部
の位置および不良内容を示す情報、などが含まれてい
る。この他、ホストコンピュータ70には、各工程にお
ける作業予定に関する情報や、各工程における予定の進
捗状況に関する情報なども蓄積されている。これらの情
報は、各工程部の各端末装置から入力されたものであ
る。ステップS1でバーコードが入力されると、端末装
置40は、このバーコードを切断工程部コンピュータ6
0を介して、ホストコンピュータ70に照会する。ホス
トコンピュータ70は、蓄積されている情報に基づい
て、照会のあったバーコードに対応する識別コードをも
つ巻取材料が、照会元の処理装置に予定されている巻取
材料であるか否かを判断し、照会結果を照会元へと戻
す。端末装置40は、ステップS2において、誤りを示
す照会結果が戻ってきたら、ステップS3で警報を発す
る。具体的には、パトライト52を点灯し、ブザー53
を鳴動させる。これにより、オペレータは誤った巻取材
料をセットしたことに気付き、再びステップS1へ戻
り、正しい巻取材料をセットしなおすことになる。正し
い照会結果が戻ってきたら、ステップS2からステップ
S4へと進み、この巻取材料についての巻取情報をホス
トコンピュータ70から端末装置40内のメモリに入力
する。
【0022】前述のように、この巻取情報は、セットさ
れた巻取材料3についての加工不良部の位置および内容
を示す情報を含んでいる。具体的には、この情報は次の
ようなものとなる。
【0023】 (不良内容) (位 置) ドクタ筋 42〜76 列2 網点不良 100〜146 裏うつり 260〜270 し わ 330〜355 ここで、不良内容の欄に示した文字列は、どのような加
工不良が発生しているかを具体的に示す情報であり、位
置の欄に示した数値は、その加工不良部の位置を、材料
の長手方向の距離として示す情報である。たとえば、
「ドクタ筋」なる加工不良は、巻取材料3の一端から4
2mの位置から始まり、76mの位置まで続いているこ
とが示されている。また、「列2 網点不良」のよう
に、列を特定した不良内容は、特定の列(たとえば、図
1に示す巻取材料3では、左右に2列が設けられてお
り、切断工程において、これが各列ごとに切断される)
にのみ加工不良が存在することを示す。このような巻取
情報は、過去に処理が行なわれた各工程部における端末
装置から入力され、ホストコンピュータ70に蓄積され
ていたものである。たとえば、図1において、切断工程
を行う場合には、過去の印刷工程あるいは合成工程にお
いて、既に上述のような加工不良部の位置および内容を
示す情報が入力されていることになる。このような入力
作業についての詳細は、特願平2−301424号明細
書に詳述されている。
【0024】端末装置40は、このような巻取情報をデ
ィスプレイ画面41に表示する。図4にこのディスプレ
イ画面41の表示例を示す。ここに示す例では、画面に
は、距離表示欄81、指標表示欄82、不良位置表示欄
83、テキスト欄84、が左右2列に配置され、更にそ
の右側には補助欄85が配置されている。距離表示欄8
1には、距離の目盛りを示す数字が表示されている。こ
の例では、0〜400までの目盛りが表示されており、
巻取材料3の長手方向距離の0〜400mに対応するも
のである。距離が400mを超えると表示は400〜8
00に切り換わり、以後、400mごとに次々と表示が
切り換わってゆく。指標表示欄82には、巻取材料3の
現在の加工位置を示す指標Iが表示される。材料が送出
部10から巻取部30へと搬送されてゆくに従って、こ
の指標Iの位置は、0〜400へと移動してゆくことに
なる。別言すれば、巻取材料3を送出部10にセットし
た状態では、指標Iは0の位置にあるが、この巻取材料
3に対する切断処理が完了し、巻取材料4a,4bとし
て完全に巻き取られた状態では、指標Iは400の位置
に到達する。また、不良位置表示欄83には、加工不良
部が存在する区間が示され、テキスト欄84には、その
加工不良部の不良内容が文字列で示される。したがっ
て、前述した具体的な巻取情報に基づいて、図4に示す
ような表示が得られることになる。補助欄85には、現
在セットされている巻取材料3の識別コード、距離計数
部11から与えられた計数値1、距離計数部31から与
えられた計数値2、が表示され、更にその下には、最初
の加工不良部の不良内容とその位置が表示されている。
その下に表示されている上下の矢印は、加工不良部の表
示を前後に送るための操作ボタンである。この実施例の
装置では、画面がタッチパネルで構成されており、たと
えば、この矢印の操作ボタンを操作することにより、最
初の加工不良部(ドクタ筋)の不良内容および位置の表
示を、2番目の加工不良部(列2網点不良)の不良内容
および位置の表示に変えることができる。また、「除
去」なる操作ボタンは、後述するように、オペレータに
よる除去作業完了を示す確認ボタンである。
【0025】送出部10に巻取材料3をセットしたら、
この切断装置を運転し、切断処理を行うことになる。す
なわち、送出部10から送出された材料は、切断部20
で切断され、巻取部30において、2つの巻取材料4
a,4bとして巻き取られてゆく。図4に示す表示は、
ちょうど先端部から20mの距離だけ引き出され、切断
され、巻取部30に巻き取られたときの状態を示す。距
離計数部11と距離計数部31とは、同じ20mの距離
だけ計数するため、計数値1および2は、いずれも20
を示している(実際には、送出部10と巻取部30とは
離れているため、両者間にオフセット量が存在するが、
ここでは説明の便宜上、このオフセット量は無視して考
えることにする)。
【0026】さて、再び図3の流れ図に戻ろう。上述の
ように、切断装置が運転を開始すると、端末装置40
は、ステップS5からの処理を実行する。まず、ステッ
プS5において、距離計数部11が計数中(計数値がカ
ウントアップしている状態)であるか否かが判断され、
続いて、ステップS6において、距離計数部31が計数
中であるか否かが判断される。切断装置が通常運転中で
あれば、いずれの計数部も計数中となる。そこで、ステ
ップS7において、加工不良部が接近中であるか否かが
判断される。たとえば、図4に示すように、20mの位
置を加工中である場合は、42〜76mの位置にある
「ドクタ筋」なる加工不良部がやがて送出されることに
なる。そこで、計数値が、この加工不良部の開始位置に
接近したら(たとえば、5m以内に接近したらという条
件を設定した場合は、計数値が37mを示したら)、ス
テップS8において警報を発し、オペレータに切断装置
の運転を停止させる準備をするように警告する。すなわ
ち、パトライト52を点灯し、ブザー53を鳴動させ
る。
【0027】オペレータは、この警報により、加工不良
部が接近したことを知ることができる。もっとも、端末
装置40のディスプレイ画面41を見ていれば、指標I
の位置によって、これを知ることができるので、このよ
うな警報動作は必ずしも必要なものではない。こうし
て、オペレータは、「ドクタ筋」なる加工不良部の開始
位置である42mの位置で、切断装置を停止させること
ができる。オペレータは、ここで、手作業で加工不良部
の除去作業を行う。すなわち、図2において、送出部1
0から引き出された実際の材料に存在する加工不良を確
認し、この位置で材料を切断する。そして、送出部10
から導出された材料を手で引き出す作業を、加工不良が
なくなる位置が引き出されるまで行う。ここで、この除
去作業時における計数動作を考えてみると、距離計数部
11は計数を継続し、距離計数部31は計数を停止した
状態となる。したがって、端末装置40は、このような
状態が起こったときには、除去作業が行われているもの
と判断することができる。オペレータは、加工不良がな
くなった位置まで材料を引き出したら、この位置で材料
を切断し、加工不良部を除去する。そして、送出部10
から導出される材料の先端を、切断部20へ送られてい
る材料の末端に接続し、切断装置の運転を再開する。
【0028】以上の除去処理をより具体的に説明すれ
ば、次のようになる。いま、「ドクタ筋」なる加工不良
部が42〜76mの位置にあったとすると、オペレータ
は、切断装置を42mの位置で停止させる(より詳しく
言えば、材料の42mの位置が、図2における送出部1
0と切断部20との間の位置にきたときに停止させ
る)。そして、この42mの位置で材料を切断し、その
位置から材料を引き出してゆく。このとき、計数値2は
42mに保持されるが、計数値1は計数を続けてゆく。
そして、「ドクタ筋」がなくなった76mの位置まで引
き出したら、そこで材料を切断する。こうして、47〜
76mの位置にあった「ドクタ筋」なる加工不良部を除
去し、材料の47mの位置と76mの位置とを接続した
後、切断装置の運転を再開する。
【0029】この除去作業中の端末装置40の動作は、
次のとおりである。すなわち、切断装置の運転が停止し
た場合には、図3の流れ図のステップS5において、距
離計数部11の計数動作が再開されるのを待つ。オペレ
ータが、手作業による材料の引き出しを行うと、距離計
数部11の計数動作は再開されるが、距離計数部31の
計数動作は依然として停止したままである。そこで、ス
テップS6からステップS9へと進み、除去作業が開始
されたことを認識する。そして、ステップS10におい
て、距離計数部31の計数動作が再開されるのを待つ。
オペレータが、除去作業を完了して材料の接続を行い、
切断装置の運転を再開すると、距離計数部31の計数動
作も再開される。そこで、ステップS11において、除
去作業の終了を認識し、巻取情報に除去作業の結果を示
す情報を付加する。この結果は、プリンタ54からハー
ドコピーとして出力させることもできる。なお、この実
施例の装置では、図4の補助欄85に示すように、「除
去」なる確認ボタンを設け、オペレータが除去作業を完
了したときに、この確認ボタンを操作して除去作業の終
了を端末装置40に報知するようにしているが、これは
必ずしも必要な操作ではない。
【0030】さて、ステップS11において、除去作業
の結果を示す情報の付加が行われるが、これは要する
に、どの位置からどれだけの長さの加工不良部を除去し
たかを示す情報を、巻取情報に付加することができれば
よい。上述の例における除去作業終了時には、計数値1
は76を示し、計数値2は42を示している。これらの
計数値によって、どの位置からどれだけの長さの加工不
良部を除去したかを認識できる。本実施例の装置では、
このような除去作業の結果を示す情報を保存するととも
に、加工不良部の位置を示す情報を更改する作業を行っ
ている。この更改作業を、図を参照して説明する。前述
した作業により、「ドクタ筋」なる加工不良部を除去し
た後は、もはや図4に示す表示は正しい表示ではない。
「ドクタ筋」なる加工不良部の部分を詰めて、後続する
加工不良部の位置を、除去した長さ分だけ前送りして修
正する必要がある。端末装置40は、計数値1および計
数値2に基づいて、このような修正を自動的に行う。図
5は、このような修正を行った後の表示を示す。ここ
で、表示Jは、「ドクタ筋」を除去した位置に「つな
ぎ」(巻取材料を途中で接続することによって生じる不
良部)が発生したことを示すものである。こうして、除
去作業が行われるたびに、加工不良部の位置を示す情報
が自動的に更改されるので、オペレータは、切断装置内
に装填されている巻取材料の最新の状態を、ディスプレ
イ画面41上で認識することができる。
【0031】なお、加工不良部には、全列にわたって存
在する不良と、ある特定の列にのみ存在する不良とがあ
り、後者の場合には、その列についてのみ除去作業を行
えば足りる。たとえば、図1に示す巻取材料3は、2列
構成となっており、後に2つの巻取材料4a,4bに切
断されることになる。したがって、一方の列にのみ存在
する不良は、切断工程を行った後に除去するのが好まし
い。図2に示した装置は、切断工程の前に不良部の除去
を行う装置であるので、ある特定の列にのみ存在する不
良は、ここでは除去しないようにするとよい。この装置
では、図4に示すように、不良位置表示欄83におい
て、全列にわたって存在する不良の場合には全幅で、あ
る特定の列にのみ存在する不良の場合には半幅で、それ
ぞれ表示を行い、両者の区別を視覚的に容易に行えるよ
うにしている。
【0032】続いて、本発明の変形例を述べておく。上
述の実施例では、加工不良部が接近した場合に、パトラ
イト52あるいはブザー53によってその旨の警報がな
されるが、切断装置を停止させる操作を行うのはあくま
でもオペレータであった。第1の変形例は、この停止操
作を自動化したものである。これは、図2に示す装置に
おいて、送出部10、切断部20、巻取部30の駆動系
に対して、端末装置40から制御信号を与え、駆動制御
を行えるような構成にしておけばよい。端末装置40
は、巻取情報内の加工不良部の位置を示す情報と、距離
計数部11あるいは31の計数値とに基づいて、加工不
良部が送出される時点を予測し、この時点において、各
部の駆動系を停止させる制御を行うことができる。この
ような自動停止機能を付加すれば、オペレータの作業負
担は更に軽減される。
【0033】第2の変形例は、更に加工不良部の除去作
業までも自動化したものである。これは、図2に示す装
置において、送出部10と切断部20との間に、自動除
去部を設け、オペレータが行う除去作業をこの自動除去
部に行わせるようにすればよい。端末装置40は、巻取
情報内の加工不良部の位置を示す情報と、距離計数部1
1あるいは31の計数値とに基づいて、加工不良部の開
始位置が送出される第1の時点および加工不良部の終了
位置が送出される第2の時点を予測し、この第1の時点
から第2の時点の間に送出された材料に対して、切断除
去するような指示を自動除去部に与えることができる。
【0034】以上、本発明をいくつかの実施例に基づい
て説明したが、本発明はこの他にも種々の態様で実施可
能である。たとえば、上述の実施例では、本発明の加工
不良部除去装置を切断装置に組み合わせた例を示した
が、本発明の加工不良部除去装置は単独で構成してもよ
いし、印刷装置、検査装置などの装置に組み合わせても
かまわない。
【0035】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る巻取材料の加
工不良部除去装置によれば、送出部における送出距離計
数値と、巻取部における巻取距離計数値と、の2つの計
数値に基づいて、加工不良部の除去作業の認識を行うよ
うにしたため、加工不良部の除去作業の作業負担を軽減
し、また、加工不良部の発生位置に関する情報を残すこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現在行われている一般的な食料品の包装袋の製
造工程を示す図である。
【図2】図1に示す切断工程に用いられる切断装置に、
本発明の加工不良部除去装置を組み合わせた実施例の構
成を示す図である。
【図3】図2に示す装置における加工不良部除去作業の
手順を示す流れ図である。
【図4】図2に示す装置におけるディスプレイ画面の表
示例である。
【図5】図4に示すディスプレイ画面に対して、除去作
業終了後の修正が行われた状態を示す図である。
【符号の説明】
1〜5…巻取材料 10…送出部 11…距離計数部 20…切断部 21〜24…ローラ 25…カッター 30…巻取部 31…距離計数部 32…ローラ 40…端末装置 41…タッチパネル付ディスプレイ画面 51…バーコードリーダ 52…パトライト 53…ブザー 54…プリンタ 60…切断工程部コンピュータ 70…ホストコンピュータ 81…距離表示欄 82…指標表示欄 83…不良位置表示欄 84…テキスト欄 85…補助欄 I…指標
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41F 33/00 B41F 33/04 B41F 33/14 G05B 15/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の加工が施された巻取材料に存在す
    る加工不良部を除去するための装置であって、対象とな
    る巻取材料を一端から送出する送出部と、送出された材
    料を巻き取る巻取部と、前記送出部から送出される材料
    の長手方向距離を計数する第1の距離計数部と、前記巻
    取部に巻き取られる材料の長手方向距離を計数する第2
    の距離計数部と、前記対象となる巻取材料についての加
    工不良部の位置を示す情報を含んだ巻取情報を入力し、
    これを保持する巻取情報保持部と、前記巻取情報および
    前記距離計数部の計数値に基づいて得られる材料の送出
    量を表示する表示部と、前記第2の距離計数部による計
    数が停止し、前記第1の距離計数部による計数が継続し
    ているときに、加工不良部の除去作業が行われているも
    のと判断し、このときの前記第1の距離計数部による計
    数値に基づいて、前記巻取情報保持部内の巻取情報に除
    去作業の結果を示す情報を付加する除去作業認識部と、
    を備えることを特徴とする巻取材料の加工不良部除去装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、巻取情
    報保持部に記憶されている巻取情報と、距離計数部にお
    ける計数値と、に基づいて、加工不良部が送出される時
    点を予測し、この時点をオペレータに報知する機能をも
    った報知部、を更に設けたことを特徴とする巻取材料の
    加工不良部除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置において、巻取情
    報保持部に記憶されている巻取情報と、距離計数部にお
    ける計数値と、に基づいて、加工不良部が送出される時
    点を予測し、この時点において、送出部の送出動作およ
    び巻取部の巻き取り動作を停止させる機能をもった制御
    部、を更に設けたことを特徴とする巻取材料の加工不良
    部除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の装置において、巻取情
    報保持部に記憶されている巻取情報と、距離計数部にお
    ける計数値と、に基づいて、加工不良部の開始位置が送
    出される第1の時点および加工不良部の終了位置が送出
    される第2の時点を予測し、第1の時点から第2の時点
    の間に送出された材料を切断除去する加工を行う機能を
    もった自動除去部、を更に設けたことを特徴とする巻取
    材料の加工不良部除去装置。
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