JP2980739B2 - 広角織布の製造方法とその装置 - Google Patents

広角織布の製造方法とその装置

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JP2980739B2
JP2980739B2 JP3235406A JP23540691A JP2980739B2 JP 2980739 B2 JP2980739 B2 JP 2980739B2 JP 3235406 A JP3235406 A JP 3235406A JP 23540691 A JP23540691 A JP 23540691A JP 2980739 B2 JP2980739 B2 JP 2980739B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばゴムベルト内
に積層状に装填される帆布に使用するための広角織布の
製造方法とその装置に関するものである。なお、広角織
布とは、経糸と緯糸とが90゜よりも大きな角度で交差
する織布をいう。
【0002】
【従来の技術】上記したゴムベルトの帆布には、ゴムベ
ルトの屈曲性を良好にするため、図7に示すように経糸
A1と緯糸A2の交差角が広角(通常は100〜120
゜程度)の織布A'が一般に用いられている。
【0003】従来、この種の広角織布の製造方法とし
て、特公昭49−12153号公報に記載のように、経
糸A1と緯糸A2とが90゜で交差する織布A(図6)
をその経糸A1と平行に搬送させながら、途中から緯糸
A2の方向は変化させずに経糸A1の方向を所定角度変
更することにより、経糸A1と緯糸A2の交差角を90
゜よりも大きい角度(広角)にして、熱処理又は樹脂処
理により両糸の交差部を接着する方法が提案されてい
る。
【0004】また同種の製造方法により広角織布を製造
する装置として、特公昭51−42239号公報、特公
昭53−37464号公報および特公昭57−4865
9号公報に記載の装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の製造方
法は、平織、綾織などの経糸と緯糸が直角に交差する織
布から広角織布を製造できる点で非常に有利であるが、
その反面、多数本の緯糸を織布の搬送過程の間、それら
の方向が変化しないように保持しながら経糸の方向だけ
を変更する必要があるため、製造装置が複雑な構造にな
り、装置が大型化して広い設置スペースを要するうえ
に、設備費が高くなるという問題がある。
【0006】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、経糸と緯糸が直角に交差する平織などの織布から広
角織布を製造でき、しかも上記した従来の製造装置に比
べて構造が簡略化され、設備費が安くなり、設置スペー
スも小さくて済む広角織布の製造方法とその製造装置を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明の製造方法は、a)経糸と緯糸とが直交す
る織布の両側縁部をそれぞれ移動方向に保持し、b)織
布の一側縁部の移動経路を直線状に設定する一方、他側
縁部の移動経路は山状や谷状などの曲線状に設定したう
えで、織布の両側縁部を同一速度で移動させるととも
に、織布の一側縁部に対し他側縁部を徐々に接近させる
ことにより、経糸に対し緯糸を90゜よりも大きい角度
で交差するように緯糸の一側に対し他側を移動方向に相
対的に位置をずらした後、c)前記織布の経糸と緯糸の
交差部を接着処理するものである。
【0008】また、この発明の製造装置は、A)ロール
状に巻き取った経糸と緯糸とが直交する織布の繰出装置
と、B)織布の幅方向に間隔をあけて配置され、同一方
向に同一速度でそれぞれ駆動され、織布の側縁部を把持
する把持手段を有する一対の無端のテンターチェーン又
はテンターベルトからなり、一方のテンターチェーン又
はテンターベルトは他方に比べて長くしその中央部付近
を上下方向に昇降可能なスプロケット又はプーリーでガ
イドするとともに、一方のテンターチェーン又はテンタ
ーベルトに対し他方のテンターチェーン又はテンターベ
ルトを前記織布の幅方向に移動自在に構成した織布の搬
送装置と、織布の接着処理装置と、織布の乾燥装置と、
織布の巻取装置とを備えている。
【0009】さらに請求項3記載のように、前記テンタ
ーチェーン又はテンターベルトの把持手段に多数のピン
部材を用い、それらのピン部材により把持される織布の
両側縁部上に沿って、弾性体の押さえ部材を備えた押さ
えベルトを、各テンターチェーン又はテンターベルトと
それぞれ同一速度で走行可能に配備するのが一層好まし
い。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明の製造方法によっ
て、経糸と緯糸とが90゜で交差する織布(図6参照)
から、例えば120゜で経糸と緯糸が交差する広角織布
(図7参照)を製造するには、織布の幅が1mであれ
ば、その左右の側縁部(耳部)の移動距離が最終的に
0.5m(1m×sin30゜)の差ができるように、直線状に
設定された一側縁部の移動経路に対し他側縁部の移動経
路を例えば山状に設定するとともに、左右の移動経路の
間の距離が最終的に0.866m(1m×cos30゜)になる
ように間隔を左右の移動経路の差に合わせて徐々に接近
させる。そして、織布の左右の側縁部を同一速度で搬送
させることにより、織布の一側縁部に対し他側縁部の位
置がその移動方向に徐々にずれ(遅れ)ていき、最終的
に経糸に対し緯糸が120゜で交差する。この状態で、
織布の経糸と緯糸の交差部を接着処理することにより、
広角織布が得られる。
【0011】上記の構成を有する本発明の製造装置によ
れば、織布の繰出装置から繰り出された経糸と緯糸とが
直交する織布の左右の側縁部が、テンターチェーン又は
テンターベルト(以下、単にテンターチェーンという)
の把持手段により把持されながら搬送される。このと
き、一方のテンターチェーンの中央部付近をガイドする
スプロケットを上昇させておき、左右のテンターチェー
ンを同一速度で走行させることにより、織布の一側縁部
に対し他側縁部の位置がその移動方向に徐々にずれ(遅
れ)ていき、経糸に対し緯糸が直交状態から傾斜してい
くと同時に、この緯糸の傾斜に伴って一方のテンターチ
ェーンに対し他方のテンターチェーンが徐々に接近して
いく。この結果、経糸に対し緯糸が90゜よりも大きい
角度(例えば120゜)で交差する。この後、接着処理
装置により経糸と緯糸の交差部を接着し、乾燥装置によ
り接着剤を乾燥させて固定することにより広角織布が得
られる。そして、この広角織布は、巻取装置で巻き取ら
れる。
【0012】請求項3記載の製造装置によれば、織布の
両側縁部がピン部材で把持されたうえ、その上方から押
さえベルトの押させ部材で挟まれた状態で、テンターチ
ェーンの走行に伴って織布の両側縁部が搬送される。こ
れにより、左右のテンターチェーンによる張力が織布に
大きく作用しても、織布の両側縁部がピン部材から外れ
たり、その側縁部が裂けたりすることが確実に防止され
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明にかかる広角織布の製造装置の
実施例を図面に基づいて説明し、併せて本発明の製造方
法についても説明する。
【0014】図1は広角織布の製造装置の実施例を示す
平面図、図2は図1の側面図、図3はテンターチェーン
の一部を拡大した斜視図である。
【0015】図1および図2に示すように、本製造装置
は、織布の繰出装置1と、織布の搬送装置2と、織布の
接着処理装置5と、織布の乾燥装置6と、織布の冷却装
置7と、織布の巻取装置8とを、図の左側から順に備え
ている。
【0016】繰出装置1は、経糸と緯糸とが直交するロ
ール状の織布Aを着脱自在に支持する回転軸11を、一
対のガイド杆12に軸方向に移動自在に配設し、位置制
御用ステップモーター13で移動させる構造からなる。
ステップモーター13には、織布Aの一側縁側に配置さ
れ、織布Aのセット位置を検出するための光電センサー
14が接続されている。また、前記回転軸11の一端部
にブレーキ機構15が配設され、このブレーキ機構15
により回転軸11の回転を制御して織布Aのテンション
を調整できるようになっている。
【0017】搬送装置2は、一対の無端のテンターチェ
ーン22・23を有する。一方のテンターチェーン22
は、装置本体21の後端寄りに回動自在に装着された駆
動スプロケット24と、前端部に回動自在に装着された
従動スプロケット25との間に水平かつ一直線状に掛け
渡されている。他方のテンターチェーン23は、3つに
分かれた無端のテンターチェーン23a・23b・23
cからなり、それらの3つのテンターチェーン23a・
23b・23cを合計した長さは、前記テンターチェー
ン22の長さよりもかなり長い。そして、第1のテンタ
ーチェーン23aが前記駆動スプロケット24に対向す
る位置に配置された駆動スプロケット26とその前方の
従動スプロケット27との間に水平かつ一直線状に掛け
渡され、また第3のテンターチェーン23cが前記従動
スプロケット25に対向する位置に配置された従動スプ
ロケット29とその後方の駆動スプロケット28との間
に水平かつ一直線状に掛け渡されている。
【0018】第2のテンターチェーン23bは、前記従
動スプロケット27に隣接して前方に配置された駆動ス
プロケット30と、前記駆動スプロケット28に隣接し
て後方に配置された従動スプロケット31の間に掛け渡
され、その上側走行部の中央に噛合するガイドスプロケ
ット32がシリンダ装置33を介して昇降自在に配置さ
れている。そして、ガイドスプロケット32はシリンダ
装置33とともに、図1のように円弧状に湾曲したレー
ル34上に走行可能に載置された台車35に配設されて
いる。また、従動スプロケット31も第3のテンターチ
ェーン23cの駆動スプロケット28とともに、円弧状
に湾曲したレール36上に走行可能に載置された台車3
7に配設されている。さらに、第3のテンターチェーン
23cの従動スプロケット29は、支持台38から対向
するテンターチェーン22に向けて張設されたガイド部
材39に移動自在に配設されている。
【0019】左右のテンターチェーン22・23aの駆
動スプロケット24・26は、図1のように、共通の駆
動軸40に一体回転可能に取り付けられ、この駆動軸4
0の一端部に駆動モーター41が減速機42を介して接
続されている。また、図2のように相互に隣接する第1
テンターチェーン23aの従動スプロケット27と第2
テンターチェーン23bの駆動スプロケット30が無端
の伝動チェーン43により、また第2テンターチェーン
23bの従動スプロケット31と第3テンターチェーン
23cの駆動スプロケット28とが無端の伝動チェーン
44によりそれぞれ接続されている。したがって、駆動
モーター41により駆動軸40を図2の時計方向に回転
させると、テンターチェーン22と、これに対向する第
1〜第3のテンターチェーン23a〜23cとが、それ
ぞれ同一速度で一斉に時計方向に回転する。
【0020】さらに、駆動軸40の後方で、装置本体2
1上の後端部には、駆動軸40と平行にガイドローラー
45が回動自在に配設されている。
【0021】接着処理装置5は、接着液の貯留タンク5
2を装置本体51のほぼ中央部に備え、この貯留タンク
52の上部に一対のガイドローラー53・53が配備さ
れている。前記テンターチェーン22・23cの従動ス
プロケット25・28と同じ高さで、装置本体51上の
後端部に、ガイドローラー54が回動自在に配設されて
いる。また貯留タンク52の前部の上方にも、上下一対
のガイドローラー55・56が配設されており、上側の
ガイドローラー56はシリンダ装置57により昇降自在
に吊設されている。
【0022】乾燥装置6は、装置本体61の上下に加熱
手段(図示せず)が配備され、出入口の上下にそれぞれ
一対のガイドローラー62・62、63・63が回動自
在に配設されている。
【0023】冷却装置7は、装置本体71上の前後にガ
イドローラー73、74が回動自在に配設され、これら
のガイドローラー73、74間に張り渡された織布Aに
対して、装置本体71から冷却風を吹き付ける構造にな
っている。
【0024】巻取装置8は、巻取ロールBを着脱可能に
支持する回転駆動軸81を回動自在に配設し、トルクモ
ーター82により減速機83を介して回転駆動軸81を
図2の反時計方向に回転させる構造からなる。
【0025】ところで、前記テンターチェーン22・2
3の織布Aの把持手段には、本実施例ではピンテンター
が用いられている。すなわち、図3に示すように、各チ
ェーン22・23の一側面に断面L形のピン支持板46
の垂直部46aが固着され、ピン支持板46の水平部4
6bに、多数のピン部材47が上向きに植設されてい
る。したがって、ピン支持板46の多数のピン部材47
に対し、織布Aの側縁部を圧し下げて掛止させることに
より、織布Aの両側縁部がテンターチェーン22・23
に把持される。なお、織布Aの把持手段はピンテンター
に限定するものではなく、例えば織布Aの側縁部を挟ん
で固定するクリップなどを用いてもよい。
【0026】次に、上記した実施例の製造装置により広
角織布を製造する態様(方法)を説明する。まず、繰出
装置1の回転軸11に経糸と緯糸とが直交する平織など
からなるロール状の織布A(図6)を取り付け、図2の
ようにガイドローラー45上を通した後、図1のように
織布Aの両側縁部(耳部)を、左右のテンターチェーン
22・23のピン部材47に把持させる。また、製造し
ようとする広角織布に応じ、例えば120゜で経糸と緯
糸が交差する広角織布A'(図7)を製造する場合に、
織布の幅が1mであれば、その左右の側縁部の移動距離
が最終的に0.5m(1m×sin30゜)の差l(図7)が
できるように、シリンダ装置33によりガイドスプロケ
ット32を上昇して第2テンターチェーン23bを山状
にする。
【0027】この状態で、駆動モーター41を回転さ
せ、左右のテンターチェーン22・23を時計方向に走
行させる。これにより、水平かつ一直線状のテンターチ
ェーン22により把持され搬送される織布Aの一側縁部
に対し、テンターチェーン23により把持され搬送され
る織布Aの他側縁部が、山状の第2テンターチェーン2
3bによる搬送時に徐々に遅れていき、テンターチェー
ン23bの終端位置では0.5mの移動差が生じる。こ
のため、図1のように、織布Aの経糸A1に対し緯糸A
2の交差角が90゜から徐々に大きくなっていき、最終
的に120゜で交差する。
【0028】また経糸A1に対する緯糸A2の交差角が
90゜から大きくなるのに伴って、テンターチェーン2
2に対する第2テンターチェーン23bの間隔が1mか
ら徐々に小さくなる。すなわち、ガイドスプロケット3
2および従動スプロケット31が、台車35、37とと
もにレール34、36上をテンターチェーン22に接近
するように移動する。そして、従動スプロケット31の
位置で、テンターチェーン22と第2テンターチェーン
23bの間隔が、0.866m(1m×cos30゜)になる。
【0029】これと同時に、第3テンターチェーン23
cの駆動スプロケット28が台車37とともに、また従
動スプロケット29がガイド部材39に沿ってそれぞれ
テンターチェーン22側に移動し、第3テンターチェー
ン23cとテンターチェーン22の間隔も全長にわたり
0.866mになる。
【0030】こうして、経糸A1に対する緯糸A2の交
差角が120゜になった状態で、織布Aがテンターチェ
ーン22・23cの終端まで搬送される。それから、こ
の織布Aは、接着処理装置5の貯留タンク52内の接着
液に浸漬されながら、次の乾燥装置6で乾燥され、さら
に冷却装置7で冷却されて経糸A1と緯糸A2の交差部
が接着される。そして、その広角織布A'は、巻取装置
8の巻取ロールBに巻き取られる。
【0031】図4および図5は本発明の製造装置の異な
る実施例を示すものである。本実施例にかかる製造装置
が、上記した実施例と相違するところは、第1にテンタ
ーチェーン22・23に代えて多数のピン部材48を長
手方向に一定の間隔をあけて植設したテンターベルト2
2'・23'を使用し、この変更に伴って各スプロケット
をプーリーに代えたこと、第2にテンターベルト22'
およびテンターベルト23'と共回りする無端の押さえ
ベルト91・92を、織布Aの側縁部上に沿ってそれぞ
れ配置したことである。
【0032】すなわち、図4に示すように、テンターベ
ルト23'を山形の第1テンターベルト23b'と水平な
第2テンターベルト23c'から構成し、第1テンター
ベルト23b'は駆動プーリー30'、従動プーリー3
1'、ガイドプーリー32'に掛け渡し、また第2テンタ
ーベルト23c'は駆動プーリー29'と従動プーリー2
8'とに掛け渡す。またテンターベルト22'も駆動プー
リー(図示せず)と従動プーリー(図示せず)に掛け渡
す。
【0033】そして、第1テンターベルト23a'の上
側走行部およびテンターベルト22'の上側走行部に沿
って押さえベルト91・92を回動自在に配設する。押
さえベルト91はその両端部のプーリー93に、また押
さえベルト92はその両端部のプーリー94・95およ
び中央部のガイドプーリー96に掛け渡す。押さえベル
ト91・92は、図5に示すようにベルト本体aの下面
に沿って発泡ゴムからなる弾性体bを接着し、弾性体b
の下面の長手方向に沿ってテンターベルト22'・23'
のピン部材48に対応する長溝cを開設した構造からな
る。
【0034】したがって、本実施例の製造装置によって
広角織布A'(図7)を製造する場合、織布A(図6)
の両側縁部がテンターベルト22'・23'のピン部材4
8で把持されたうえ、その上方から押さえベルト91・
92の押さえ部材cで挟まれた状態で、テンターベルト
22'・23'の走行に伴って織布Aの両側縁部が搬送さ
れる。この装置による広角織布A'の製造方法は基本的
には上記実施例と共通するが、左右のテンターベルト2
2'・23'による張力が織布Aに大きく作用しても、織
布Aの両側縁部がピン部材48から外れたり、その側縁
部が裂けたりすることが確実に防止されるという点で、
一層有利である。なお、上記した各ベルトには、平ベル
ト、Vベルト、歯付きベルトなどが使用される。また歯
付きベルトの場合には、歯付きプーリーが使用される。
【0035】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明の広角織布の製造方法および製造装置には、次
のような効果がある。
【0036】(1) 本発明の製造方法は、経糸と緯糸が直
角に交差する平織などの安価な汎用の織布から広角織布
を製造でき、しかも上記した従来の製造方法のように多
数の緯糸を常に平行に保持しておく必要がないから、製
造工程が容易で、生産効率が高く、広角織布が安価に得
られる。
【0037】(2) 本発明の製造装置は、上記した従来の
装置に比べて構造が簡略化され、設備費が安くなり、設
置スペースも小さくて済む。
【0038】(3) 請求項3記載の製造装置は、織布の両
側縁部(耳部)がピン部材から外れたり、その側縁部が
裂けたりすることが確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる広角織布の製造装置の実施例を
示す平面図である。
【図2】図1の製造装置を示す側面図である。
【図3】図1のテンターチェーンの一部を拡大した斜視
図である。
【図4】本発明の他の実施例にかかる製造装置の一部の
を示す側面図である。
【図5】図4のV−V線の拡大断面図である。
【図6】経糸と緯糸が直交する平織などの織布を示す平
面図である。
【図7】本発明の製造方法により製造される経糸と緯糸
が90゜より大きな角度で交差する広角織布を示す平面
図である。
【符号の説明】
1 繰出装置 2 搬送装置 5 接着処理装置 6 乾燥装置 8 巻取装置 22・23(23a・23b・23c) テンターチェー
ン 22'・23'(23b'・23c') テンターベルト 26〜32 スプロケット 33 シリンダ装置 35・37 台車 40 駆動軸 47・48 ピン部材 A 織布 A' 広角織布 A1 経糸 A2 緯糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06C 29/00 D03D 13/00 D06C 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸と緯糸とが90゜で交差する織布の
    両側縁部をそれぞれ移動方向に保持し、 織布の一側縁部の移動経路を直線状に設定する一方、他
    側縁部の移動経路は山状や谷状などの曲線状に設定した
    うえで、織布の両側縁部を同一速度で移動させるととも
    に、織布の一側縁部に対し他側縁部を徐々に接近させる
    ことにより、経糸に対し緯糸を90゜よりも大きい角度
    で交差するように緯糸の一側に対し他側を移動方向に相
    対的に位置をずらした後、 前記織布の経糸と緯糸の交差部を接着処理することを特
    徴とする広角織布の製造方法。
  2. 【請求項2】 ロール状に巻き取った経糸と緯糸とが9
    0゜で交差する織布の繰出装置と、 織布の幅方向に間隔をあけて配置され、同一方向に同一
    速度でそれぞれ駆動され、織布の側縁部を把持する把持
    手段を有する一対の無端のテンターチェーン又はテンタ
    ーベルトからなり、一方のテンターチェーン又はテンタ
    ーベルトは他方に比べて長くしその中央部付近を上下方
    向に昇降可能なスプロケット又はプーリーでガイドする
    とともに、一方のテンターチェーン又はテンターベルト
    に対し他方のテンターチェーン又はテンターベルトを前
    記織布の幅方向に移動自在に構成した織布の搬送装置
    と、 織布の接着処理装置と、織布の乾燥装置と、織布の巻取
    装置とを順に備えたことを特徴とする広角織布の製造装
    置。
  3. 【請求項3】 前記テンターチェーン又はテンターベル
    トの把持手段が多数のピン部材であり、それらのピン部
    材により把持される織布の両側縁部上に沿って、弾性体
    の押さえ部材を備えた押さえベルトを、各テンターチェ
    ーン又はテンターベルトとそれぞれ同一速度で走行可能
    に配備した請求項2記載の広角織布の製造装置。
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CN103806161B (zh) * 2013-12-30 2015-10-14 浙江国力科技有限公司 平纹布改纬斜广角布的生产设备及其生产工艺

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