JP2980023B2 - 錫めっき鋼板スクラップの溶解方法 - Google Patents
錫めっき鋼板スクラップの溶解方法Info
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Description
炉を使用し、溶解熱源に電力を用いずに鉄スクラップを
溶解する方法、特に錫めっき鋼板スクラップを有効に活
用して、高品位の転炉鋼相当鋼や特殊鋼の製造に使用で
きる錫含有量の少ない溶鉄を製造するとともに、再生利
用可能な形で錫を回収できる錫めっき鋼板スクラップの
溶解方法に関する。
員会第1分科会および第2分科会の合同研究会(平成2
年8月)における報告によれば、鉄スクラップの発生量
は鋼材の蓄積量とともに年々100 万トン程度の割合で増
加し、西暦2000年の時点では市中の鉄スクラップ(市中
屑)の発生量は約4000万トン/年となり、粗鋼生産量の
45%に達すると予想されている。
炉で行われている。特に近年では、製品品種の拡大とコ
スト低減を目的として、電気炉で鉄スクラップや不純物
希釈用の直接還元鉄を溶解し、連続鋳造して圧延すると
いうミニミル方式が拡大化している。
増加に対し、高炉集約化の中で粗鋼生産量の変動に対応
できる鉄源を確保するため、溶解鉄源に電力を用いずに
鉄スクラップを溶解する技術開発が進められている。
面処理鋼の市中屑も増加しつつあり、その一つに錫めっ
き鋼板スクラップ(市中屑としては「ぶりき缶屑」と言
われる)がある。錫(以下、Snと記す)は、製鋼段階
で除去することが困難な元素であり、しかも鋼中にSn
が0.04重量%程度以上残留すると、熱間加工性や靭性等
が低下するので、Snめっき鋼板スクラップを鉄源とし
て再利用する際のSn除去技術が、下記のようにいくつ
か提案されている。
−198430号公報参照):鋼板表面のめっき部分を除去す
るため、Snめっき鋼板スクラップを 300〜1200℃に加
熱して硫化雰囲気で処理し、SnをSnSに形態変化さ
せ、このSnSを機械的に分離あるいは蒸発させる。次
に上底吹き転炉形式の炉を用い、上吹き酸素ジェットが
鉄浴に直接接触しないように鉄浴上にスラグを形成して
酸素を上吹きし、適量のS(硫黄)を含有する炭材と、
上記硫化雰囲気処理のSnめっき鋼板スクラップを連続
装入して溶解する。これにより酸素吹き付け点のSポテ
ンシャルが高くなり、低沸点(約1230℃)のSnSが形
成されるので、Fe(鉄)に対するSnの優先蒸発が可
能となり、Sn含有量が0.05重量%以下の溶湯が得ら
れ、その後通常の製鋼処理を行って低Sn溶鋼を製造す
る方法。
炉内にコークスとスクラップまたはスクラップおよび鉄
鉱石とを層状に充填し、各充填層に1次羽口、2次羽口
から支燃性ガスを吹き込んで溶解、還元を行う方法(特
開平1−290711号公報に開示される方法)を用い、不純
物が少ないスクラップを装入した筒型炉で不純物低含有
の溶銑を製造し、ぶりき缶屑(Sn含有量が例えば0.63
重量%)のような不純物が高いスクラップを装入した別
の筒型炉で不純物高含有の溶銑を製造する。そして2基
の炉で製造した溶銑を合わせ湯し、例えばSn:0.06重
量%の溶銑を得る方法。
型炉内にコークスとスクラップとを層状に充填し、1次
羽口および2次羽口から支燃性ガスを吹き込んで溶解を
行う方法である。上記スクラップの少なくとも一部とし
て錫めっき鋼板スクラップを用い、2次羽口の支燃性ガ
ス吹き込み量を調整して平均2次燃焼率を50%以上に制
御し、SnO2 濃縮ダストの形態にして除去する。
平1−290711号公報および特開平7−207313号公報の発
明は、いずれも本出願人または本発明者らが提案したも
のである。
それぞれ下記のような問題がある。
硫化雰囲気処理装置を設ける必要があり、この予備処理
工程が溶解工程の前に不可欠である。また酸素吹き付け
点の鉄の蒸発を抑制するため、上吹き酸素ジェットが直
接鉄浴に接触しないようにするには、相当量のスラグを
造滓する必要がある。この場合、スラグ中のFeO絶対
量が増加するので鉄歩留が低下する上に、耐火物損耗が
大きくなる等の問題が生じる恐れがある。さらに、スラ
グ脱硫はほとんど行われず、逆に溶鉄が加硫されるため
脱硫処理が必須となる。
であるが、本質的な脱Sn技術ではなく、いわば合わせ
湯による希釈法であるため、同時出銑が可能な別の溶解
炉が必要となる。
であり、また本質的な脱Sn方法である。
み量を調整し、平均2次燃焼率を50%以上に制御する必
要がある。
御することなく、すなわち排ガスが有するカロリー(潜
熱量)を向上することができ、かつ高い脱Sn効率を達
成することができる錫めっき鋼板スクラップの溶解方法
を提供することにある。
び(2) のSnめっき鋼板スクラップの溶解方法を要旨と
する。
開口部、炉下部炉壁またはさらに炉底部に羽口をそれぞ
れ備えた筒型炉を用い、その炉底から羽口を含むレベル
までコークス充填層、その上部に鉄スクラップ充填層を
それぞれ形成させた後、羽口から支燃性ガスを吹き込む
鉄スクラップの溶解方法であって、鉄スクラップとして
非Snめっき鋼およびSnめっき鋼板を用い、非Snめ
っき鋼スクラップに先だってSnめっき鋼板スクラップ
を充填し、Snめっき鋼板スクラップをコークス充填層
と非Snめっき鋼スクラップ充填層との間に保持して溶
解することを特徴とするSnめっき鋼板スクラップの溶
解方法。
用いるのが望ましい。
部炉壁に二次羽口を備えたものを用いることを特徴とす
るSnめっき鋼板スクラップの溶解方法。
用いるのが望ましい。
することができる。
開平1−290711号公報に開示した、後述する図1または
図2のような構成の筒型炉を用いるのがよい。
明方法を実施するための筒型炉の構成例を説明する。
炉内充填の状態を示す概略の縦断面図である。
ダスト含有排ガス11の排出と原料の装入とを行うための
開口部2を有する。この筒型炉1の上方には、集塵装置
や排ガスの熱回収設備等に接続する開口部2に着脱可能
なダクトが設置される。しかし、それらは周知の構造の
ものでよいので、図示は省略してある。
に炉底部には、酸素含有ガス等の支燃性ガスと、必要に
応じて微粉炭、重油、天然ガス等の液体または気体の燃
料とを吹き込む羽口3もしくはさらに炉底羽口4が設け
られる。炉底部には、溶銑6およびスラグ7を排出する
排出口5がある。
では炉底から0.8m程度上部に4本(水平方向で90°間
隔)、炉底羽口4では中心から0.4mの位置に4本であ
る。
クラップを溶解するには、まずコークス、望ましくは鋳
物用コークスならびに所要の珪石、石灰石、蛇紋岩およ
び蛍石などの造滓材を筒型炉1内に投入して、炉下部炉
壁の羽口3を含むレベルまでコークス充填層9を形成す
る。次に、先ずSnめっき鋼板スクラップ10−1を炉底
から2.4m程度のレベルまで装入し、その後、非Snめっ
き鋼スクラップ10−2を装入してスクラップ充填層10を
炉底から3.4m程度のレベルまで形成する。このようにし
て、Snめっき鋼板スクラップ10−1がコークス充填層
9と非Snめっき鋼スクラップ10−2の充填層との間に
保持される状態とする。
ものである。これは、比較的サイズが大きく、かつ緻密
性がよいために、燃焼性の悪いコークスである。粒径の
望ましい範囲は 100〜200mm 程度、嵩密度の望ましい範
囲は 0.5〜0.8t/m3 程度である。
しい範囲は0.02〜0.2 程度、コークス充填層9の望まし
い嵩密度の範囲は 0.7〜1.2t/m3(平均0.9t/m3)程度であ
る。
プ中のSn含有量が0.01%重量未満の低Snスクラップ
のことであり、ぶりき缶屑以外の多くのスクラップがこ
れに相当する。Snめっき鋼板スクラップとは、スクラ
ップ中のSn含有量が0.1 重量%以上の高Snスクラッ
プのことであり、いわゆるぶりき缶屑に相当する。上記
二種類の鉄スクラップは多種の鉄屑の集合体であるた
め、その嵩密度の範囲は1〜3t/m3(平均2t/m3)程度
とばらついている。
クス充填層9に羽口3もしくは羽口3および炉底羽口4
から支燃性ガスを吹き込み、下記(1)式の完全燃焼反
応を生じさせてコークス充填層9を高温に保つ。(1)
式で生じた高温のCO2 ガスは周囲のコークスと下記
(2)式のカーボンソリューション反応を起こす。
ど、その流量の望ましい範囲は1000〜10000Nm3/hr 程度
である。
クスの性状によって変化する。すなわち鋳物用コークス
のように比較的サイズが大きく、かつ緻密性がよいため
に燃焼性が悪い場合には、(2)式のカーボンソリュー
ション反応は遅く、かつ反応量が小さい。このため、平
均2次燃焼率の範囲は30%〜50%未満となる。
定義されるものである。
O)}〕×100 ---- (3) ただし、各ガス成分の単位は体積%である。
筒型炉を用いてもよい。これを図2により説明する。
その炉内充填の状態を示す概略の縦断面図である。2次
羽口8の望ましい配置は、炉底から1.4m程度上部の炉上
部炉壁に6本(水平方向で60°間隔)である。この場
合、図1に示す羽口3は一次羽口3′、炉底羽口4は炉
底一次羽口4′となる。
スクラップを溶解するには、まず、望ましくは高炉用コ
ークスを用いて図1の場合と同様に一次羽口3′を含む
レベルまでコークス充填層9′を形成する。次に図1の
場合と同様に、Snめっき鋼板スクラップ10−1を装入
し、その後、非Snめっき鋼スクラップ10−2を装入し
てスクラップ充填層10を形成する。
用いられるものである。これは、鋳物用に比べてサイズ
が小さく、かつ緻密性が悪いために、燃焼性のよいコー
クスである。粒径の望ましい範囲は20〜70mm程度、嵩密
度の望ましい範囲は 0.5〜0.6t/m3 程度である。
しい範囲は0.03〜0.3 程度、コークス充填層9′の望ま
しい嵩密度の範囲は0.6 〜1.0t/m3(平均0.8t/m3)程度、
望ましい層厚の範囲は 100〜500mm 程度である。
場合には、上記のように筒型炉1′に充填した後、一次
羽口3′、4′から支燃性ガスを吹き込むとともに、コ
ークス充填層9′に二次羽口8から支燃性ガスを吹き込
み、前記(1)式の完全燃焼反応を生じさせてコークス
充填層9′を高温に保つ。前記(1)式で生じた高温の
CO2 ガスは、高炉用コークスと前記(2)式のカーボ
ンソリューション反応を起こす。
さく、かつ緻密性が悪いため燃焼性がよい場合には、前
記(2)式のカーボンソリューション反応が急速に進行
し、かつその反応量が大きい。したがって高炉用コーク
スを使用した場合には、排ガス11の平均2次燃焼率は低
くなるので、さらに二次羽口3′から支燃性ガス吹き込
み、その流量を調整して下記(4)式の2次燃焼反応を
発生させ、望ましい平均2次燃焼率の範囲である10%〜
50%未満に制御する必要がある。このようにして、スク
ラップ充填層10を加熱、溶解する。
10000Nm3/hr 程度、二次羽口で 500〜5000Nm3/hr程度で
ある。
ス中のCO比率すなわちカロリーが減少するので、経済
的メリットが少なくなる。平均2次燃焼率が10%以上50
%未満であれば、製鋼から圧延までの工程で必要とする
エネルギーを確保することが可能である。一方、平均2
次燃焼率が10%未満になると脱SnのためのCO2 の発
生を確保することが困難となり、脱Sn率が低下する。
また、スクラップの溶解効率すなわち生産性が低下して
しまうので、経済的メリットが少なくなる。
は、充填層のレベルを逐次計測し、レベルが低下すれば
次回溶解用のSnめっき鋼板スクラップを先行して充填
し、次に非Snめっき鋼スクラップを充填するようにす
ればよい。
りである。すなわち、炉内で発生させたCOガスの平均
2次燃焼率を、望ましくは前述の範囲に制御する。これ
とともにSnめっき鋼板スクラップの加熱過程におい
て、スクラップ表面のめっき層に存在し低温時に溶融す
るSn(融点は232 ℃)を炉底へ滴下させ、またはめっ
き鋼板の母材側に拡散させる前に酸化させてSnO2 ダ
ストとして炉外に排出させることにより、Sn含有量の
低い銑鉄を低コストで製造するとともに高カロリーの排
ガスを回収する。
〜4)である。
はコークス充填層内を上昇する。スクラップ充填層内に
おいて前記(4)式による2次燃焼が生じ、1700〜1900
℃の2次燃焼ガスを生成する。
隙を通過しながらスクラップを加熱し、同時にガス温度
自体は降下しながらスクラップ充填層内を上昇する。そ
して通常、連続的に装入される次回溶解用のコークス充
填層およびスクラップ充填層と熱交換し、その後、温度
200〜500 ℃のダスト含有排ガスとして開口部から排出
される。
スクラップ充填層内の存在位置によって異なるが、その
表面から急速に昇温を開始する。そして、その表面層の
温度が232 ℃(Snの融点)に達すると、Snめっき層
(通常、厚み40×10-6m 程度)は直ちに溶融し、スクラ
ップ充填層内の空隙を通過する2次燃焼ガス中のCO2
ガスによって酸化され、固相のSnO2 薄層がめっき層
と母材との接合面から剥離した状態で形成される。した
がって、昇温初期に溶融したSnがスクラップ充填層内
を滴下して炉底に溜まったり、母材中にSnが拡散した
りして製造溶銑中にSnが濃縮されるようなことはなく
なる。
は、スクラップ充填層内の空隙を通過して上昇する前記
温度の高温の2次燃焼ガスによって加熱され、母材の昇
温に優先して昇温する。その昇温過程で微粉化した一部
のSnO2 は2次燃焼ガスの上昇気流に随伴して上昇
し、排ガスダストとなって開口部から炉外に排出され
る。
は、母材であるスクラップが溶解する前に2次燃焼ガス
生成温度近くまで昇温する。SnO2 は1800℃以上では
融解せずに昇華するので、スクラップ充填層内の空隙を
通過してSnO2 蒸気が上昇し、上昇中に冷却されて微
細な排ガスダストとなって炉外に排出される。
填層内のSnめっき鋼板スクラップ表層の昇温速度によ
って影響を受ける。すなわち、高温の2次燃焼ガスでS
nめっき鋼板スクラップの表層を急速に加熱すること
が、脱Snに最も必要なファクターであり、従来のよう
に平均2次燃焼率をできるだけ高く制御して高濃度のC
O2 を含有する2次燃焼ガスを発生させるのは、脱Sn
においては効率的ではない。よって、Snが母材中に拡
散する前に、いかに速くSnめっき鋼板スクラップの表
層を加熱させた後、いかに速くCO2 ガスによってSn
を酸化させ、固相のSnO2 薄層を母材から剥離させる
かが重要なのである。
を、まずSnめっき鋼板スクラップ、次いで非Snめっ
き鋼スクラップとすれば、より下部に位置するSnめっ
き鋼板スクラップは非Snめっき鋼スクラップに比べて
急速に加熱され、昇温速度が速くなる。また、非Snめ
っき鋼スクラップを炉上から投入する際に、その落下衝
撃力を有効利用してSnめっき鋼板スクラップ表面の固
相のSnO2 薄層を母材から剥離させる効果も得られ
る。
薄層は1800℃以上では融解せずに昇華するので、脱Sn
を促進するには、そのSnO2 蒸気を急速に冷却して微
細ダストとして排ガスとともに炉外に排出させる操作が
重要である。本発明方法のようなスクラップの充填順序
であれば、非Snめっき鋼スクラップが炉の上部に存在
し、Snめっき鋼板スクラップがコークス充填層と非S
nめっき鋼スクラップ充填層との間に保持される状態で
加熱、溶解することができるため、SnO2 蒸気を急速
に冷却させる効果が得られる。
は、非Snめっき鋼スクラップの装入に先だって、まず
Snめっき鋼板スクラップを充填することとした。
作用効果に基づいて、Snめっき鋼板スクラップ表層の
SnをSnO2 に形態変化させて炉外に排出し除去する
ことができる。したがって、脱Sn予備処理や合わせ湯
工程を追加せずに、また高価な電力を用いずに1基の炉
によって、高品位鋼の製造に使用可能なSn含有量の低
い溶銑を製造しながら、高カロリーの排ガスを回収する
ことができる。
ップの充填条件および平均2次燃焼率を変化させて溶銑
の連続製造試験を実施し、脱Sn率、排ガスカロリーお
よびダスト排出量などを調査した。
の塊状の高炉用コークスを使用した。
い、図2に示すような充填層構造の原料装入を実施し
た。二種類のスクラップの充填順序は、まず先にSnめ
っき鋼板スクラップ、次に非Snめっき鋼スクラップと
した。その後、平均2次燃焼率が15%になるように、一
次羽口に加えてさらに二次羽口から空気を吹き込んで溶
解した。溶解が進行してスクラップ充填層の高さが低く
なれば、次回連続溶解用のコークスおよびスクラップを
装入して充填層を形成した。このようにして1回の出銑
量7.5tonの溶銑を連続的に製造した。
示す配合条件に従い、図2に示すような充填層構造の原
料装入を実施した。二種類のスクラップの充填順序は、
まず先にSnめっき鋼板スクラップ、次に非Snめっき
鋼スクラップとした。その後、平均2次燃焼率が30%に
なるように二次羽口からの空気流量を調整して溶解し
た。溶解が進行してスクラップ充填層の高さが低くなれ
ば、次回連続溶解用のコークスおよびスクラップを装入
して充填層を形成した。このようにして1回の出銑量7.
5tonの溶銑を連続的に製造した。
示す配合条件に従い、図2に示すような充填層構造の原
料装入を実施した後、平均2次燃焼率が45%になるよう
に二次羽口からの空気流量を調整して溶解した。その後
は、本発明例1および2と同様に連続充填、溶解を行
い、1回の出銑量7.5tonの溶銑を製造した。
図2に示すような充填層構造とは異なり原料装入順序を
変えて実施した。すなわち、二種のスクラップの充填順
序は、まず先に非Snめっき鋼スクラップ、次にSnめ
っき鋼板スクラップとした。その後、平均2次燃焼率が
15%になるように一次羽口に加えてさらに二次羽口から
空気を吹き込んで溶解した。溶解が進行してスクラップ
充填層の高さが低くなれば、次回連続溶解用のコークス
およびスクラップを装入して充填層を形成した。このよ
うにして1回の出銑量7.5tonの溶銑を連続的に製造し
た。
比較例1と同様の二種のスクラップの充填順序とした。
その後、平均2次燃焼率が30%になるように二次羽口か
ら空気を吹き込んで溶解した。その後は比較例1と同様
に連続充填、溶解を行い、1回の出銑量7.5tonの溶銑を
製造した。
比較例1および2と同様の二種のスクラップの充填順序
とした。その後、平均2次燃焼率が45%になるように、
二次羽口から空気を吹き込んで溶解した。その後は比較
例1および2と同様に連続充填、溶解を行い、1回の出
銑量7.5tonの溶銑を製造した。
Sn重量(装入Sn重量)および表3に示す製造溶銑中
のSn含有率と出銑量から計算した製造溶銑中Sn重量
を用いて、表3の(注)に示す式により求めた値であ
る。
1、2および3ではそれぞれ70、75および78%に達し、
比較例1、2および3の場合のそれぞれ33、35および40
%に比べて、およそ2倍に向上した。しかも本発明例の
すべてにおいて、溶銑中のSn含有率を0.04重量%、す
なわち鋼材の品質に悪影響を及ぼさない程度まで減少で
きた。
高い脱Sn率にもかかわらず、1200kcal/Nm3以上の高カ
ロリーとなった。一方、比較例の結果のとおり、従来の
方法で1200kcal/Nm3以上の高カロリー排ガスを得る場合
には、40%以下の脱Sn率しか達成できなかった。
ると、脱Sn率を79%にするには平均2次燃焼率を72%
を設定する必要があった。この排ガスは、カロリー計算
すると高々530 kcal/Nm3に過ぎないので、同じ脱Sn率
が得られる本発明例3と比較すれば、排ガスカロリーは
半分以下にも満たない。
件下で高カロリーの排ガスを回収することができるの
で、その経済的優位性が高い。
工程や合わせ湯工程を追加せず、また高価な電力を用い
ずに1基の溶解炉により、高品位鋼の製造に使用可能な
Sn含有量の低い溶銑を製造しながら、高カロリーの排
ガスを回収することが可能である。SnO2 が濃縮され
た排ガスダストは、Sn源として有効に利用することも
できる。
内充填状態を示す概略の縦断面図である。
の炉内充填状態を示す概略の縦断面図である。
壁の羽口、 3′:一次羽口、4:炉底羽口、
4′:炉底一次羽口、5:排出口、
6:溶銑、7:スラグ、 8:二次羽
口、9,9′:コークス充填層、10:スクラップ充填
層、10−1:Snめっき鋼板スクラップ、10−2:非S
nめっき鋼スクラップ、11:ダスト含有排ガス
Claims (2)
- 【請求項1】炉上部に原料装入およびガス排出用の開口
部、炉下部炉壁またはさらに炉底部に羽口をそれぞれ備
えた筒型炉を用い、その炉底から羽口を含むレベルまで
コークス充填層、その上部に鉄スクラップ充填層をそれ
ぞれ形成させた後、羽口から支燃性ガスを吹き込む鉄ス
クラップの溶解方法であって、鉄スクラップとして非錫
めっき鋼および錫めっき鋼板を用い、非錫めっき鋼スク
ラップに先だって錫めっき鋼板スクラップを充填し、錫
めっき鋼板スクラップをコークス充填層と非錫めっき鋼
スクラップ充填層との間に保持して溶解することを特徴
とする錫めっき鋼板スクラップの溶解方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の筒型炉として、さらに炉
上部炉壁に二次羽口を備えたものを用いることを特徴と
する錫めっき鋼板スクラップの溶解方法。
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