JP2976913B2 - 複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシート及びそれを成形してなるバンパービーム - Google Patents

複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシート及びそれを成形してなるバンパービーム

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JP2976913B2
JP2976913B2 JP375197A JP375197A JP2976913B2 JP 2976913 B2 JP2976913 B2 JP 2976913B2 JP 375197 A JP375197 A JP 375197A JP 375197 A JP375197 A JP 375197A JP 2976913 B2 JP2976913 B2 JP 2976913B2
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    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/18Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects characterised by the cross-section; Means within the bumper to absorb impact
    • B60R2019/1806Structural beams therefor, e.g. shock-absorbing
    • B60R2019/1833Structural beams therefor, e.g. shock-absorbing made of plastic material
    • B60R2019/1853Structural beams therefor, e.g. shock-absorbing made of plastic material of reinforced plastic material

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は複合長繊維強化熱可
塑性樹脂スタンパブルシート及びそれを成形してなるバ
ンパービームに係り、特に自動車用構造部品等の一方向
に機械的強度を要求される成形部品をスタンピング成形
するに好適な、一方向に引揃えた長繊維を複合してその
引揃え方向に強化した熱可塑性樹脂スタンパブルシート
及びそれを成形してなるバンパービームに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、車両、特に自動車等には緩衝材と
して金属製のバンパーが多く用いられていたが、これら
金属製のバンパーにあっては、車両の衝突の際の車体の
損傷を防ぐために、比較的厚肉の金属板を必要とし、従
って相当重量を有し、その分自動車の燃費を悪くするも
のであった。また、金属製のバンパーは、衝突の際、バ
ンパーが塑性変形を起こして車両の外観が損なわれると
いう欠点を有するばかりでなく、衝突時の衝撃が車内に
まで伝播しやすく乗車員を傷つけ事故を大きくするとい
う欠点を有している。 【0003】金属製バンパーの剛性の向上を目的とし
て、様々な改良がなされているが、いずれのバンパー
も、製造に際して溶接等複雑かつ煩雑な作業工程を必要
とするばかりでなく、重量も大幅に増加するという問題
がある。しかも、材質が金属であるため衝突の際の塑性
変形も十分に防ぎきらず、錆が発生し易いなど耐腐食性
に劣るため、保守に相応の労力を要するという欠点もあ
る。 【0004】このような金属製のバンパーの欠点を解決
し、機械的強度、特に剛性や耐衝撃性に優れ且つ大幅に
軽量化されたバンパーを提供するべく、本出願人らは、
長繊維強化熱可塑性樹脂シートにより作られている車両
用緩衝材(バンパービーム)を考案し、先に出願した
(実開昭57−174153号公報)。 【0005】ここで用いられる長繊維強化熱可塑性樹脂
スタンパブルシートは従来より知られている(例えば特
開昭60−36127号公報)。ガラス繊維強化熱可塑
性樹脂スタンパブルシートは、熱可塑性樹脂板と強化材
である例えばスワール状(うずまき状)のガラス繊維マ
ットとを積層し、加熱して前記熱可塑性樹脂を溶融し、
加圧してガラス繊維マット中へ前記溶融樹脂を含浸さ
せ、加圧したまま冷却固化させて製造される。このよう
にして製造されたスタンパブルシートは、所定の形状の
プレス型により容易にスタンピング成形されてバンパー
ビーム等の最終製品とすることができる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従来の長繊維強化熱可
塑性樹脂スタンパブルシートは、平面方向において、長
手方向とそれに垂直な方向とでは強度差がない。このた
め、バンパーのように長手方向に垂直な方向にはそれほ
ど強度は必要とせず、長手方向には相当に高い機械的強
度を必要とする製品については、長手方向に垂直な方向
の強度は満足するものの長手方向の強度はその要求を満
足し得ないという欠点がある。 【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決し、バ
ンパービーム等の一方向に大きな機械的強度を要求され
るスタンプ成形品を成形するに好適な複合長繊維強化熱
可塑性樹脂スタンパブルシート及びそれにより成形され
るバンパービームを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の複合長繊維強化
熱可塑性樹脂スタンパブルシートは、一方向に引揃えし
た補強長繊維と長繊維マットとの積層体に熱可塑性樹脂
を含浸せしめてなり、前記積層体中における前記補強長
繊維の割合が30〜80重量%であり、前記積層体が2
0〜70重量%、前記熱可塑性樹脂が30〜80重量%
の割合でそれぞれ含有されている複合長繊維強化熱可塑
性樹脂スタンパブルシートであって、該補強長繊維はス
プリットストランドではなく、ストランド同士を接合す
ることなく巻き取ったストランドであり、該長繊維マッ
トの繊維が、200〜2000個のチップを有するブッ
シングから引かれた200〜2000本のガラスフィラ
メントをスプリットさせずに又は8本以下にスプリット
させ、バインダーを吹き付けながら集束したストランド
であることを特徴とする。 【0009】本発明のバンパービームは、このような複
合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシートを成形し
てなることを特徴とする。 【0010】本発明の複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタ
ンパブルシートは、強化繊維が、一方向に引揃えた長繊
維と長繊維マットとの積層体であるため、長繊維マット
自体も優れた補強作用を有する上に、引揃え長繊維は、
その引揃え方向に著しく優れた補強効果を奏し、バンパ
ー等の長尺部材の成形材料として、優れた機械的強度を
発揮することができる。 【0011】しかして、このような本発明のスタンパブ
ルシートを成形して得られる本発明のバンパービーム
は、次のような優れた特長を有する。 【0012】 機械的強度、特に長手方向の剛性や衝
撃強度に優れているため安全性が極めて高い。 衝撃等の外力に対し凹陥復元力が大きく、塑性変形
を起こし難い。 衝突等による緩衝材の破断時に、破断部の飛散や鋭
利な破断面を生ずることがなく、安全性が高い。 金属製バンパー等に比し、熔接等の複雑な作業工程
を必要とせず、スタンピング成形により一工程で製作で
き、製作が極めて容易で、作業性が高い。 極めて軽量化が図られており、自動車にあっては燃
費の軽減に貢献するなど省資源化の要請に応ずることが
できる。 【0013】本発明のスタンパブルシートにおいて、積
層体は、補強長繊維層と長繊維マット層とが、積層体の
厚み方向に対称となるようにそれぞれ複数層が積層され
たものであることが好ましく、特に、この場合におい
て、長繊維マット層が最外層となるように積層されたも
のであることが好ましい。 【0014】また、本発明のバンパービームにおいて、
複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシートの一部
に、長繊維マットに熱可塑性樹脂を含浸せしめてなる長
繊維強化熱可塑性樹脂の小シートを重ね合せて成形して
なることが好ましく、小シートは、長繊維マットが20
〜70重量%、熱可塑性樹脂が30〜80重量%の割合
でそれぞれ含有されていることが好ましい。 【0015】また、小シートの長繊維マットはスワール
状の長繊維マットであることが好ましい。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態を詳細に説明する。 【0017】図1は、本発明の複合長繊維強化熱可塑性
樹脂スタンパブルシートの長繊維積層体の実施の形態を
示す断面図、図2は本発明のバンパービームの実施の形
態を示す斜視図、図3は図2のIII −III 線に従う拡大
断面図、図4はバンパーの具体的な構成を示す断面図で
ある。 【0018】本発明の複合長繊維強化熱可塑性スタンパ
ブルシートは、一方向に引揃えした補強長繊維(以下、
「引揃え長繊維」ということがある。)と長繊維マット
との積層体に、熱可塑性樹脂を含浸せしめてなり、前記
積層体中における前記補強長繊維の割合が30〜80重
量%であり、前記積層体が20〜70重量%、前記熱可
塑性樹脂が30〜80重量%それぞれ含有されているも
のである。 【0019】本発明における熱可塑性樹脂としては、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリアミド、PPS等が用いられ
る。 【0020】また、引揃え長繊維としてはガラス長繊
維、炭素繊維、ケブラー繊維等が用いられ、長繊維マッ
トとしては例えば上記長繊維を使用したスワール状のコ
ンティニアスストランドが用いられる。 【0021】長繊維マットと引揃え長繊維は同種の材料
の組み合わせでもよく異種の組合せでも差しつかえな
い。これら引揃え長繊維と前記長繊維マットとは、ニー
ドリング(針打ち)にて機械的に結合して積層体とされ
ているものが好ましい。 【0022】なお、本発明において、一方向に引揃える
補強長繊維としては、より平行かつ直線状に引き揃える
ために、スプリットストランドではなく、ストランド同
志を接合することなく巻き取ったストランドを用いる。
このようなストランドロービングとしては、100フィ
ラメント〜2000フィラメントのもの、例えば400
フィラメメント程度のスプリットされていないものを必
要に応じて複数個並列に引き揃えて用いるのが好まし
い。 【0023】また、スワールマット等の長繊維マット用
の繊維としては、200〜2000個のチップを有する
ブッシングから引かれた200〜2000本のガラスフ
ィラメントをスプリットさせずに又は8本以下にスプリ
ットさせ、バインダーを吹きつけながら集束したストラ
ンドが用いられる。このようなストランドで形成される
スワールマットは、スワールの径が150〜800mm
程度のものであることが好ましい。 【0024】本発明において、一方向に引揃えした補強
長繊維と長繊維マットとの積層体の積層構成は特に制限
はないが、シートの反りの発生等を防止する点から、厚
み方向に中心から対象な積層構造とされているものが好
ましい。例えば、図1に示す如く、外側に長繊維マット
2、内側に引揃え長繊維3が積層されてなる積層体1が
好ましい。また、図1に示すものとは逆に外側に引揃え
長繊維、内側に長繊維マットとしたものでも良い。 【0025】この積層構造は、スタンパブルシートの使
用目的等に応じて適宜決定される。即ち、長繊維マット
は引揃え長繊維層に比べて多くの樹脂成分を含浸するこ
とから、製品スタンパブルシートを互いに熱融着させる
必要がある場合には、図1に示す如く、樹脂成分を多く
含浸する長繊維マットを外側層とするのが、熱融着が容
易になることから好ましい。一方、引揃え長繊維を外側
とした場合にはより高い強度向上効果を得ることができ
る。 【0026】なお、図1において、積層体1は長繊維マ
ット2、引揃え長繊維3、引揃え長繊維3、長繊維マッ
ト2の4層構造となっているが、これは、製造の効率化
のために、まず、長繊維マット2と引揃え長繊維3との
2層構造の積層体を製造し、これを長繊維マット2が外
側となるように2枚重ねて製造したことによる。ただ
し、本発明では長繊維マット層と引揃え長繊維層との積
層数は2、3あるいは5以上であっても良い。 【0027】本発明のスタンパブルシートにおいて、補
強長繊維の量が少なすぎると、必要とする長手方向の強
度が得られ難くなり、この量が多すぎると長手方向に垂
直な方向の強度が低下するので、この量は積層体に対し
て30〜80重量%であることが好ましい。 【0028】また、マット中の積層体の量が少なすぎる
と製品の機械的強度の低下を招き、また多すぎるとスタ
ンピング成形が困難となる。従って、マット中の積層体
の量は20〜70重量%、熱可塑性樹脂の量は30〜8
0重量%とする。 【0029】本発明のスタンパブルシートは、例えば次
のようにして製造される。 【0030】まず、長繊維マットと引揃え長繊維との積
層体を製造する。例えば、ベルトコンベア上に長繊維ス
トランドを、数百〜数千本ほぼ平行に配列された状態
で、かつストランドの長手方向がコンベアの進行方向に
一致するように引揃えて送り出し、この引揃えた長繊維
上に長繊維を、USP4,158,557に記載されるように、スワ
ール状に積層して、針(又はニードル)により針打ちす
る。この場合、針(又はニードル)の反対側のマットの
方が、針(又はニードル)によるストランドの切断が少
ないことから、高強度を要求される引揃え長繊維を下側
(針(又はニードル)とは反対側)とし、スワールマッ
ト側から針打ちするのが強度低下をおさえることがで
き、好ましい。 【0031】積層体の製造に当り、上述の如く、一方向
に引揃えした補強長繊維と、この補強長繊維上にスワー
ル状に積層したコンティニアスストランドとをニードリ
ングすることにより、長繊維マットの形成と共に、長繊
維マットと補強長繊維との結合とを同時に行うようにす
ることにより、ニードリング工程数を低減できる上に、
2回もニードリングを行う場合に比べて、ニードリング
によるマットの長繊維の損傷を防止して、マット強度及
びマットによる補強効果を大幅に高めることができる。 【0032】製造された2枚の引揃え長繊維とスワール
マットとの積層体を、特開昭60−36127号公報記
載の方法と同様に、引揃え長繊維が内側となるように、
ポリプロピレン樹脂の溶融物を間に供給しつつ、かつス
ワールマット面にポリプロピレン樹脂シートをそれぞれ
重ねて、重ね合せ、加熱、加圧してポリプロピレン樹脂
シートを溶融含浸させ、その後冷却してスタンパブルシ
ートを得る。 【0033】次に、このような本発明の複合長繊維強化
熱可塑性樹脂スタンパブルシートを成形してなる本発明
のバンパービームについて図2〜4を参照して説明す
る。 【0034】本実施例のバンパービーム11は、長尺状
に形成され、且つ長手方向に垂直な断面は図3に示され
るように略コ字形状に形成されている。バンパービーム
11の支持具14やリム表皮取付用孔18は一体成形に
より作業性を向上させることもできる。また、バンパー
ビーム11の所定の箇所には、耐衝撃性を向上させるた
めの補強用リブ12が長手方向に一体成形されていても
よい。 【0035】このような本発明のバンパービームは、前
述の本発明のスタンパブルシートより、好ましくは次の
ようにして製作される。即ち、バンパービームの1個分
に相当する重量のスタンパブルシートを、樹脂の溶融温
度に加熱した金型内に引揃え長繊維の引揃え方向が長手
方向となるように、設置した後、スタンピング成形す
る。この際、成形圧力は100kg/cm2 以上である
ことが好ましい。成形サイクルは通常30〜120秒
で、連続成形も可能である。 【0036】ところで、バンパービームはその形状によ
り局部的に凹凸の激しい部分を有することがある。凹凸
の激しい部分においては、本発明のスタンパブルシート
の引揃え長繊維が流動し難く、樹脂が十分に成形型内に
回り難いために、この部分で機械的強度が低下する場合
がある。このような場合には、この部分に、本発明のス
タンパブルシートにパッチ当ての要領で、長繊維マット
好ましくはスワールマットに熱可塑性樹脂を含浸せしめ
てなる長繊維強化熱可塑性樹脂の小シートを積層して、
スタンピング成形するのが好ましく、これにより、凹凸
部に高強度を付与することができる。 【0037】この場合、長繊維強化熱可塑性樹脂の小シ
ートの熱可塑性樹脂及び長繊維としては、用いる本発明
のスタンパブルシートと同材質のものが好ましく、その
長繊維と樹脂との割合は、長繊維マット20〜70重量
%、熱可塑性樹脂30〜80重量%であることが好まし
い。 【0038】このようにして製造される本発明のバンパ
ービーム11は、図4に示す如く、開放側が車体13に
向けられた状態で、断面コ字形の支持具たるステー14
を介して車体13の一端側に取付けられる。バンパービ
ーム11とステー14とはナット及びボルト19によっ
て連結される。 【0039】バンパービーム11のステー14が取付け
られていない側には、断面コ字形状に形成され且つバン
パービーム11の一端側を略々囲繞するようウレタンな
どの樹脂製のリム表皮16が設けられる。また、このリ
ム表皮16の内周面とバンパービーム11の一端面とに
より形成される中空部には、緩衝用充填材としての発泡
ウレタンフォーム17が充填される。なお、緩衝用充填
材としてはウレタン以外の発泡体、あるいはゴム状弾性
体又はハニカムであってもよい。ただし、軽量化の点で
発泡ウレタンフォームが最も好ましい。 【0040】 【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。 【0041】実施例1〜3 補強長繊維用長繊維として繊維径23μのガラス繊維を
1000本集束したガラスストランドを、また、長繊維
マット用繊維として、繊維径23μのガラス繊維を80
0本/8SP(即ち、1スプリットに100本集束して
8スプリットとしたもの)集束したストランドを用い
て、まず積層体を製造した。 【0042】まずベルトコンベア上に上記補強長繊維用
ストランドを、ほぼ平行に配列された状態で、かつスト
ランドの長手方向がコンベアの進行方向に一致するよう
に引揃えて送り出し、この引揃えた長繊維上に上記長繊
維マット用ストランドをUSP4,158,557に記載されるが如
く、スワール状に積層して、スワールマットと引揃えス
トランドとを機械的に結合し、一体化した積層体とし
た。積層体は、スワールマット50重量%、引揃え長繊
維50重量%となるように積層した。 【0043】熱可塑性樹脂としてポリプロピレンシート
を使用し、それぞれ30重量%(実施例1)、40重量
%(実施例2)、50重量%(実施例3)のガラス含有
率となる様に、該積層体と該シートを2枚のステンレス
製鉄板の間に積層してはさみ230℃で3分間加熱プレ
スして該樹脂を該積層体に含浸させた後、50℃に設定
した冷却プレスに挿入して冷却固化させ、厚味2〜4m
mのスタンパブルシートを作製し、その機械的強度を評
価した。 【0044】結果を表1に示す。 【0045】実施例4〜6 実施例1〜3においてスワールマット:引揃え長繊維=
40:60(重量%)としたこと以外は同様にしてスタ
ンパブルシートを作製し、その機械的強度を評価した。 【0046】結果を表1に示す。 【0047】実施例7 実施例3においてスワールマット:引揃え長繊維=3
0:70(重量比)としたこと以外は同様にしてスタン
パブルシートを作製し、その機械的強度を評価した。 【0048】結果を表1に示す。 【0049】比較例1〜3 実施例1〜3において、スワールマットのみ(引揃え繊
維なし)としたこと以外は同様にしてスタンパブルシー
トを作製し、その機械的強度を評価した。 【0050】結果を表1に示す。 【0051】 【表1】 【0052】表1より、本発明のスタンパブルシート
は、引揃え長繊維の引揃え方向において、極めて優れた
機械的強度を有することが明らかである。 【0053】実施例8 表2に示す割合で、スワールマット、引揃え長繊維及び
熱可塑性樹脂を含有するスタンパブルシートA及びBを
作製した。 【0054】なお、引揃え長繊維としては繊維径23μ
mのガラス繊維を1000本集束したもの、スワールマ
ットの長繊維としては同ガラス繊維を100本集束した
ものを用いた。また、熱可塑性樹脂としてはポリプロピ
レン樹脂を用いた。 【0055】 【表2】 【0056】スタンパブルシートA、B又はA、Bを組
み合せてスタンピング成形して、図5に示す形状のバン
パービーム(重量4.2〜4.3kg)No.1〜3を
作製し、各バンパービームについて、圧縮試験機(島津
製作所製IS−5000)にて下記試験条件で3点支持
圧縮試験を行なって耐荷重を測定し、向上率を調べた。
結果を表3に示す。 【0057】試験条件 クロスヘットスピード: 10mm/min スパン間距離: 890mm 【0058】 【表3】 【0059】実施例9 図6に示すような形状のバンパービームを作製したこと
以外は実施例8と同様にそれぞれバンパービームNo.
4〜6を作製し、同様に耐荷重を測定して、向上率を求
めた。ただし、耐荷重の測定はスパン間距離830mm
で行なった。結果を表4に示す。 【0060】 【表4】 【0061】表3及び表4より、本発明のバンパービー
ムは極めて耐荷重が大きく、高強度で剛性が高いことが
明らかである。 【0062】 【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の複合長繊維
強化熱可塑性樹脂スタンパブルシートは、長繊維マット
と一方向に引揃えた補強長繊維とで強化されたものであ
るため、その引揃え方向に対して著しく優れた機械的強
度特性を有し、バンパー等の長尺部材等、特定方向にと
りわけ高い強度を要求される部材のスタンピング成形用
材料として極めて有用である。 【0063】しかして、このような本発明のスタンパブ
ルシートを成形してなる本発明のバンパービームは、従
来の金属製バンパーの欠点を解消するものであって、し
かも、長手方向において強度及び剛性等の機械的特性が
大幅に向上された高特性バンパービームである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパ
ブルシートの長繊維積層体の実施の形態を示す断面図で
ある。 【図2】本発明のバンパービームの実施の形態を示す斜
視図である。 【図3】図2のIII −III 線に従う拡大断面図である。 【図4】バンパーの具体的な構成を示す断面図である。 【図5】実施例7で作製したバンパービームの斜視図で
ある。 【図6】実施例8で作製したバンパービームの斜視図で
ある。 【符号の説明】 1 積層体 2 長繊維マット 3 引揃え長繊維 11 バンパービーム 12 補強用リブ 17 発泡ウレタンフォーム 16 リム表皮
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 幸男 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11 号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 皆川 俊平 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11 号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 越本 勝 千葉県市原市姉崎海岸1番1号 出光石 油化学株式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−100029(JP,A) ポリマーダイジェスト 第36巻 第11 号(昭59−11−15)ラバーダイジェスト 社 KUNSTOSTOF EN RU BBER 1984 No.9 MEETI NG POSTPRINT Reinf orced Plastics−IX (1971−10,4,5) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29B 11/16 B29B 15/08 - 15/14 B32B 1/00 - 35/00 B60R 19/00 - 19/56

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.一方向に引揃えした補強長繊維と長繊維マットとの
    積層体に熱可塑性樹脂を含浸せしめてなり、前記積層体
    中における前記補強長繊維の割合が30〜80重量%で
    あり、前記積層体が20〜70重量%、前記熱可塑性樹
    脂が30〜80重量%の割合でそれぞれ含有されている
    複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシートであっ
    て、該補強長繊維はスプリットストランドではなく、ス
    トランド同士を接合することなく巻き取ったストランド
    であり、該長繊維マットの繊維が、200〜2000個
    のチップを有するブッシングから引かれた200〜20
    00本のガラスフィラメントをスプリットさせずに又は
    8本以下にスプリットさせ、バインダーを吹き付けなが
    ら集束したストランドであることを特徴とする複合長繊
    維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシート。 2.請求項1において、前記積層体は、補強長繊維層と
    長繊維マット層とが、積層体の厚み方向に対称となるよ
    うにそれぞれ複数層が積層されたものであることを特徴
    とする複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシー
    ト。 3.請求項2において、前記積層体は、長繊維マット層
    が最外層となるように積層されたものであることを特徴
    とする複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシー
    ト。 4.一方向に引揃えした補強長繊維と長繊維マットとの
    積層体に熱可塑性樹脂を含浸せしめてなり、前記積層体
    中における前記補強長繊維の割合が30〜80重量%で
    あり、前記積層体が20〜70重量%、前記熱可塑性樹
    脂が30〜80重量%の割合でそれぞれ含有されている
    複合長繊維強化熱可塑性樹脂スタンパブルシートであっ
    て、該補強長繊維はスプリットストランドではなく、ス
    トランド同士を接合することなく巻き取ったストランド
    であり、該長繊維マットの繊維が、200〜2000個
    のチップを有するブッシングから引かれた200〜20
    00本のガラスフィラメントをスプリットさせずに又は
    8本以下にスプリットさせ、バインダーを吹き付けなが
    ら集束したストランドである複合長繊維強化熱可塑性樹
    脂スタンパブルシートを該補強長繊維の引き揃え方向が
    長手方向とほぼ平行となるようにスタンプ成形してなる
    ことを特徴とするバンパービーム。 5.請求項4において、前記複合長繊維強化熱可塑性樹
    脂スタンパブルシートの一部に、長繊維マットに熱可塑
    性樹脂を含浸せしめてなる長繊維強化熱可塑性樹脂の小
    シートを重ね合せて成形してなることを特徴とするバン
    パービーム。 6.請求項5において、前記小シートは、長繊維マット
    が20〜70重量%、熱可塑性樹脂が30〜80重量%
    の割合でそれぞれ含有されていることを特徴とするバン
    パービーム。 7.請求項5又は6において、前記小シートの長繊維マ
    ットはスワール状の長繊維マットであることを特徴とす
    るバンパービーム。
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