JP2976699B2 - 磁気記録媒体とその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体とその製造方法

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可治 前澤
和義 本田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高記録密度を有する量産
性に優れた金属薄膜型磁気記録媒体で、その産業上での
利用分野は映像機器および情報機器分野など多岐にわた
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体は磁気記録密度の向
上に見られるようにその技術的発展はめざましいものが
ある。従来の磁気記録媒体の例としては、オーディオ,
ビデオ用テープ材料に用いられる酸化鉄粉末,酸化クロ
ム粉末,純鉄粉末などを研磨剤,樹脂などのバインダー
とともに高分子フイルム上に塗布した、塗布型の磁気記
録媒体がある。
【0003】しかし、従来の塗布型のテープより保磁
力,記録密度電磁変換特性を改良するため、真空蒸着
法,イオンプレイティイング,スパッタリング法などで
Fe,Ni,Co,Crなどの金属を単独もしくは合金
で高分子フイルム上に蒸着する金属薄膜型磁気記録媒体
の検討がなされている。また、斜方蒸着方によるオーデ
ィオ用,ビデオ用金属薄膜型磁気記録媒体が既に実用化
されている。また、コンピュータのメモリーとして用い
られるハードディスク用磁気記録媒体はスパッター法に
よりアルミニュウム,ガラス基板上にコバルト酸化物を
蒸着する。
【0004】また、これらのメモリー媒体においては記
録密度の向上と高画質化ますます要望され、そのために
今後さらにこれら従来の金属薄膜型磁気記録媒体の磁気
特性と電磁電子変換特性の大きな飛躍と繰り返し耐久走
行の改善が期待されている。
【0005】金属薄膜磁気記録媒体を製造する方法とし
ては、図3に示すように連続巻き取り真空蒸着法が特に
その生産性において他を凌いでおり、現実的量産方法と
して非常に有力である。高分子フイルム1を送り軸2に
セットし、クーリングキャン3を経て巻取軸5で巻き取
る。クーリングキャンの下方からセラミックるつぼ7内
の磁性金属8を電子銃10で溶解し蒸発させ、高分子フ
イルム上に形成する。このとき、蒸着に不要な金属蒸気
流は遮蔽板11,12でマスキングする。通常蒸着テー
プ(ME)はCo磁性金属を40度から90度位の蒸着
角成分を使用する。これを比較例とした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気記録媒体、
特にビデオ用テープにおいては小型化,高画質化が強く
要望され、また、情報機器においては高記録密度化が要
望され、磁気記録媒体の磁気特性,電磁変換特性の向上
と走行耐久性の改善がより重要な課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明は、反応性蒸着法を用い、高分子基板上に真空蒸
着法で強磁性金属含有の非磁性のCo系金属酸化物の第
1層を形成し、その表面に、第1層と同じCo強磁性金
属を含む第2層目の磁性層を連続的に2から20倍の厚
みで形成したものである。
【0008】また、高分子基板上に強磁性金属を含有す
Co系金属酸化物またはCo合金を形成し、該表面に
前記磁性金属と同じCo金属の磁性層を連続に積層する
とき、下層の磁性金属化合物の保磁力が50から500
Oeの磁気特性を有するよう構成したものである。
【0009】
【作用】反応性蒸着法により高分子基板上に強磁性金属
Co系金属酸化物層、あるいは合金を形成し、該表面
Co系金属を連続的に積層することで、信頼性,電磁
変換特性の優れた金属薄膜型磁気記録媒体を得る。特
に、反応性蒸着法で高分子フイルム基板上に連続的に積
層するとき、第1層の金属酸化物層に対し2から20倍
の同じ磁性金属層を形成、あるいは30から300Oe
金属酸化物、あるいは合金上にCo磁性金属層を形成
することで電磁変換の周波数特性の優れたノイズの低
い、かつ耐久走行性の優れた磁気記録媒体にできる。
【0010】7MHZでの電磁変換特性は出力,C/N
とも従来例に比べ+8dB以上の結果を示し、走行耐久
性も改善できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0012】(実施例1) 図1は金属薄膜型蒸着テープの製造装置の外観模式図を
示す。蒸着の原理は高分子フイルム1を送り軸2にセッ
トし、キャン3,4と中間ローラ6を経て巻取軸5で巻
き取る。下方よりセラミックるつぼ7内の磁性金属8を
電子ビーム10で溶解する。具体的な製造方法は、高分
子フイルム上1に酸素ガス9による反応性蒸着により、
垂直蒸着に近いCo蒸気流を過剰な酸素雰囲気中で非磁
性のコバルト酸化層を形成する。その表面に斜方蒸着で
Coの酸化膜を形成する。斜方蒸着の蒸着入射角として
高入射角70度,低入射角20度行った。蒸着に不要な
金属蒸気流はマスク11でそれぞれカットする。また、
遮蔽板12は蒸着時の金属蒸気流の不必要な部分への回
り込みを防ぐ。
【0013】高分子基板として厚さ10μmのポリエチ
レンテレフタレート(PET)基板を用い、磁性層を厚
さ第1層目200Å,第2層目1800Å,全厚200
0Åとした。このとき、電子ビーム蒸発源からの平均膜
堆積速度は3000nm/秒とし、回転ドラム3,4の
温度設定を−20度とした。1層目を形成する場合の酸
素ガスの導入量は必要理論上の2倍導入した。
【0014】(実施例2) 図1の実施例1と同様の蒸着装置で斜方蒸着でCo金属
蒸気流中に過剰の酸素ガスを導入し、非磁性のコバルト
酸化層を形成する。その表面に斜方蒸着でCoの酸化膜
を形成する。斜方蒸着の蒸着入射角として第1層目,第
2層目とも、高入射角70度,低入射角20度行った。
蒸着に不用な金属蒸気流はマスク11でそれぞれカット
する。また、遮蔽板12は蒸着時の金属蒸気流の不必要
な部分への回り込みを防ぐ。
【0015】高分子基板として厚さ10μmのポリエチ
レンナフタレート(PEN)基板を用い、磁性層を厚さ
第1層目500Å,第2層目1500Å,全厚2000
Åとした。このとき、電子ビーム蒸発源からの平均膜堆
積速度は3000nm/秒とし、蒸着時の回転ドラム3
温度−20度、回転ドラム4の温度設定を90度とし
た。
【0016】(実施例3)図2の実施例2と同様の蒸着
装置で斜方蒸着でCo−Cr金属薄膜層を形成する。そ
の表面に斜方蒸着でCoの酸化膜を形成する。斜方蒸着
の蒸着入射角として第1層目20度から70度、第2層
目高入射角65度、低入射角20度の蒸着入射角の範囲
で行った。
【0017】高分子基板として厚さ10μmのポリイミ
ド(PI)基板を用い、磁性層を厚さ第1層目300
Å,第2層目1700Å,全厚2000Åとした。この
とき、電子ビーム蒸発源からの平均膜堆積速度は300
0nm/秒とし、蒸着時の回転ドラム3温度200度、
回転ドラム4の温度設定を150度とした。
【0018】8mmデッキによる電磁変換特性,走行耐久
試験の評価結果を(表1)に示す。第1層目のCr比は
Coに対し、15wt%とした。
【0019】
【表1】
【0020】以上のような実施例による金属薄膜型磁気
記録媒体の性能と効果について述べる。金属薄膜型磁気
記録媒体の評価法は蒸着後8mmテープにし、市販の8mm
ビデオデッキを評価装置に改造し、メタルヘッドを用い
て電磁変換特性を調べた。
【0021】電磁変換特性は記録周波数7MHZ近傍の
出力、C/Nで評価し、従来例に対する相対出力として
比較した。また、繰り返しの走行耐久性を比較するため
の市販の8mmビデオデッキを改良し、300パス繰り返
し走行後のテープ表面のダメイジを光学顕微鏡で観察し
た。
【0022】その結果、本発明の実施例では従来例と比
較して記録波長全域に渡って優れており、特に短波長領
域においてはC/Nで8dB以上改善されている。高周
波域での電磁変換特性を高めるために下地層を設けるこ
とで最外層のCo酸化物磁性金属薄膜の配向性を良くす
る。
【0023】本発明を実施する場合、下地層の非磁性の
酸化物層と上層の膜厚比は2から20倍の範囲が最適
で、また、下地層の厚みが50Å以上,2000Å以下
の範囲の膜がよい。この厚みより薄い条件下では効果が
なく、厚くなると産業上非生産的でコスト増しの要因と
なる。
【0024】また、下地の金属酸化物または合金の保磁
力は30から300Oeの範囲が最適で、保磁力が小さ
い場合は効果がなく、逆に大きくなると上層の磁気特性
に影響を与える。
【0025】一方、8mmデッキによる300パス繰り返
し走行試験の結果、従来例にはテープ表面に走行時のシ
リンダー,ヘッド,ポストなどのダメージが見られるが
本発明実施例ではいずれも表面のダメージは少なく、と
くに実施例3は優れていた。
【0026】以上の結果から、金属薄膜型磁気記録媒体
を製造するとき、高分子フイルム上に非磁性,あるいは
保磁力の小さい磁性金属化合物を形成し、その表面に磁
性金属層を設けることで電磁変換特性の優れた、信頼性
の高い磁気記録媒体を得ることができる。
【0027】なお、蒸着金属を積層する場合、蒸着膜の
形成は連続的に行うほうが効果がある。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明の磁気記録媒体の構
成および製造方法によれば、電磁変換特性,耐久信頼性
の優れた磁気記録媒体を得ることができる。
【0029】なお、実施例としては磁性層として第1層
目は非磁性Co酸化膜、あるいはCo−Cr膜、第2層
目は強磁性のCo酸化膜を用いたが第1層目の金属は
o,Ni,Fe,Crであれば単独あるいは混合の形で
酸化物で使用することも可能である。また、強磁性金属
としてCo−Cr以外にCo,Ni,Fe,Crを混合
し合金の形で使用可能である。高分子フイルムは本発明
以外にアラミドなど他のフイルムも使用できる。
【0030】その他、蒸着時の入射角,蒸着温度,蒸着
膜厚,酸素ガス導入など本発明を実施するにあたり本発
明の製造法に限定することなく他の方法も可能である。
本発明は磁気記録媒体に限らず、液晶配向膜,そのほか
の各種機能性薄膜にも応用できることは言うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造方法の第1の実施
例を示す模式図
【図2】本発明の磁気記録媒体の製造方法の第2の実施
例を示す模式図
【図3】従来の磁気記録媒体の製造方法を示す模式図
【符号の説明】 1 高分子フイルム 2 送り軸 3,4 回転キャン 5 巻取軸 6 中間ローラ 7 るつぼ 8 磁性金属 9 酸素ガスノズル 10 電子銃 11 マスク 12 遮蔽板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−139920(JP,A) 特開 昭61−9821(JP,A) 特開 平4−76813(JP,A) 特開 平3−207014(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/66 G11B 5/85

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フイルム上に強磁性金属を含有す
    る非磁性のCo系金属酸化物を形成し、該表面に斜方蒸
    着法でCo酸化物の磁性層を2から20倍の厚みで積層
    することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 反応性蒸着法で高分子フイルム上に強磁
    性金属を含有する非磁性のCo系金属酸化物を形成し、
    該表面に斜方蒸着法でCo酸化物の磁性層を2から20
    倍の厚みで連続に積層することを特徴とする磁気記録媒
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 高分子フイルム上に強磁性金属を含有す
    Co系金属酸化物またはCo合金を30から300O
    eの範囲で形成し、該表面に斜方蒸着法でCo酸化物の
    磁性層を積層することを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 反応性蒸着法により高分子フイルム上に
    強磁性金属を含有するCo系金属酸化物またはCo合金
    形成し、該表面に斜方蒸着法でCo酸化物の磁性層を
    連続に積層するとき、30から300Oeの範囲の下層
    の磁気特性を有することを特徴とする磁気記録媒体の製
    造方法。
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