JP2976236B2 - ピリダジン系液晶化合物 - Google Patents

ピリダジン系液晶化合物

Info

Publication number
JP2976236B2
JP2976236B2 JP2195448A JP19544890A JP2976236B2 JP 2976236 B2 JP2976236 B2 JP 2976236B2 JP 2195448 A JP2195448 A JP 2195448A JP 19544890 A JP19544890 A JP 19544890A JP 2976236 B2 JP2976236 B2 JP 2976236B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
liquid crystal
general formula
toluene
triethylamine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2195448A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03218364A (ja
Inventor
正洋 佐藤
哲也 渡辺
邦清 吉尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2195448A priority Critical patent/JP2976236B2/ja
Publication of JPH03218364A publication Critical patent/JPH03218364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2976236B2 publication Critical patent/JP2976236B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は表示素子用として有用な新規なピリダジン系
液晶化合物に関する。
[従来の技術] 現在、液晶表示素子としてはTN(ねじれネマチック)
型表示方式が最も広汎に使用されている。このTN液晶表
示は、駆動電圧が低い、消費電力が少ないなど、多くの
利点を持っている。しかしながら、応答速度の点に於て
発光型素子(陰極管、エレクトロルミネッセンス、プラ
ズマディスプレイ等)と比較して劣っている。ねじれ角
を180〜270゜にした新しいTN型表示素子も開発されてい
るが、応答速度はやはり劣っている。この様に種々の改
善の努力は行われているが、応答速度の速いTN型表示素
子は実現には至っていない。しかしながら最近、盛んに
研究が進められている強誘電性液晶を用いる新しい表示
方式においては、著しい応答速度の改善の可能性がある
(N.A.Clarkら;Applied Phys.lett.,36,899(198
0))。この方式は強誘電性を示すカイラルスメクチッ
クC相等のカイラルスメクチック相を利用する方法であ
る。強誘電性を示す相はカイラルSc相のみではなく、カ
イラルスメクチックF、G、H、I等の相が強誘電性を
示すことが知られている。
実際に利用される強誘電性液晶表示素子に使用される
強誘電性液晶材料には多くの特性が要求されるが、それ
らを満たすには現在のところ、一つの化合物では応じら
れず、いくつかの液晶化合物または非液晶化合物を混合
して得られる強誘電性液晶組成物を使用する必要があ
る。
また、強誘電性液晶化合物のみからなる強誘電性液晶
組成物ばかりではなく、特開昭60−36003号公報には非
カイラルなスメクチックC、F、G、H、I等の相を呈
する化合物および組成物を基本物質として、これに強誘
電性液晶相を呈する一種または複数の化合物を混合して
全体を強誘電性液晶組成物とし得ることが報告されてい
る。さらにスメクチックC等の相を呈する化合物および
組成物を基本物質として、光学活性ではあるが強誘電性
液晶相は呈しない一種あるいは複数の化合物を混合して
全体を強誘電性液晶組成物とする報告も見受けられる
(Mol.Cryst.Liq.Cryst.,89,327(1982))。
これらのことを総合すると強誘電性液晶相を呈するか
否にかかわらず光学活性である化合物の一種または複数
を基本物質と混合して強誘電性液晶組成物を構成できる
ことがわかる。
これらの基本物質としては、スメクチックC等の非カ
イラルなスメクチック液晶相を示す種々の化合物が用い
られるが、実用的には室温を含む広い温度範囲でスメク
チックC相を呈する液晶化合物もしくは混合物が望まし
い。これらのスメクチックC液晶混合物の成分として、
フェニルベンゾエート系、ビフェニル系、フェニルピリ
ジン系および5−アルキル−2−(4−アルコキシフェ
ニル)ピリミジンなどの液晶化合物が挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これらに光学活性化合物を添加することによ
って得られるカイラルスメクチックC液晶材料が強誘電
性を利用する液晶表示に於て優れた性能を示すか否かに
ついては、未だ最終的な評価が得られていない。それは
強誘電性を利用する液晶表示が技術的に完成していない
ことによるものである。従って、現状では新しいスメク
チックC液晶組成物用材料を種々試験してみることが必
要である。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記の様な用途に使用するに適した、ス
メクチックC液晶組成物に有用な新規な液晶化合物につ
いて鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は、一般式 〔式中、R、R′は炭素数1〜18のアルキル基であり、
X1、X2は単結合(直接結合)、−O−−S−または−C
≡C−であり、Yは−CH2CH2−または−C≡C−であ
り、Aはフッ素原子または塩素原子で置換されていても
よい1,4−フェニレン基、4,4′−ビフェニレン基(これ
らの基中に存在する1個または2個のCH基はNにより置
き換えられていてもよい)または2,6−ナフチレン基で
ある〕で示されるピリダジン系液晶化合物である。
一般式(1)において、R、R′の炭素数1〜18のア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、
n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−
デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−テ
トラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル
基などが挙げられる。
これらのうち、好ましくは炭素数3〜14のアルキル基
である。
Aは好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい1,
4−フェニレン基、4,4′−ビフェニレン基または2,6−
ナフチレン基である。
1,4−フェニレン基、4,4′−ビフェニレン基中に存在
する1個または2個のCH基がNにより置き換えられた基
としては、 などがあげられる。
一般式(1)で示される化合物の具体例としては、表
−1〜表−2に示すような基を有する化合物が挙げられ
る。
表−1中、各記号はそれぞれ以下の基を表す。
BUT;nC4H9− PEN;nC5H11− HEX;nC6H13− HEP;nC7H15− OCT;nC8H17− NON;nC9H19− DEC;nC10H21− UND;nC11H23− DOD;nC12H25− TED;nC14H29− NAPHTHIL;2,6−ナフチレン基 − ;単結合を表す Ac ;−C≡C−を表す 一般式(1)に含まれる化合物は、たとえば次の工程
を経て合成出来る。(下記式中、R,X1,X2,AおよびR′
は一般式(1)の場合と同一である) すなわち一般式(2)の化合物と一般式(3)の化合
物をトリエチルアミン中、不活性ガス雰囲気下、0価ま
たは2価のパラジウム触媒を用いて反応させることによ
り本発明の化合物である一般式(1a)の化合物を得るこ
とが出来る。
あるいは すなわち一般式(2)の化合物と3−メチル−1−ブ
チン−3−オールとトリエチルアミン中、不活性ガス雰
囲気下、0価または2価のパラジウム触媒を用いて反応
させて一般式(4)の化合物とした後、無水トルエン
中、粉末の水酸化ナトリウムを作用させて一般式(5)
の化合物を得ることが出来る。一般式(5)の化合物と
一般式(6)の化合物をトリエチルアミン中、不活性ガ
ス雰囲気下、0価または2価のパラジウム触媒を用いて
反応させることにより本発明の化合物である一般式(1
a)の化合物を得ることが出来る。
また一般式(2)および(5)の化合物はたとえば次
の工程を経て合成出来る。
すなわち一般式(7)の化合物と一般式(8)の化合
物をトリエチルアミン中、不活性ガス雰囲気下、0価ま
たは2価のパラジウム触媒を用いて反応させることによ
り一般式(9)の化合物を得ることが出来る。一般式
(9)の化合物を水素雰囲気下、二酸化白金を用い、水
素添加することにより本発明の化合物の原料である一般
式(2a)の化合物を得ることが出来る。一般式(2a)の
化合物を3−メチル−1−ブチン−3−オールとトリエ
アミン中、不活性ガス雰囲気下、0価または2価のパラ
ジウム触媒を用いて反応させて一般式(10)の化合物と
した後、無水トルエン中、粉末の水酸化ナトリウムを作
用させることにより本発明の化合物の原料である一般式
(5a)の化合物を得ることが出来る。
すなわち一般式(7)の化合物とアルコールのアルカ
リ金属塩を無水ジメチルホルムアミドあるいは無水ジメ
チルスルホキシド中で反応させることにより本発明の化
合物の原料である一般式(2b)の化合物を得ることが出
来る。一般式(2b)の化合物を3−メチル−1−ブチン
−3−オールとトリエチルアミン中、不活性ガス雰囲気
下、0価または2価のパラジウム触媒を用いて反応させ
て一般式(11)の化合物とした後、無水トルエン中、粉
末の水酸化ナトリウムを作用させることにより本発明の
化合物の原料である一般式(5b)の化合物を得ることが
出来る。
すなわち一般式(7)の化合物と一般式(12)で表さ
れる1−アルキンをトリエチルアミン中、不活性ガス雰
囲気下、0価または2価のパラジウム触媒を用いて反応
させることにより本発明の化合物の原料である一般式
(2c)の化合物を得ることが出来る。一般式(2c)の化
合物を3−メチル−1−ブチン−3−オールとトリエチ
ルアミン中、不活性ガス雰囲気下、0価または2価のパ
ラジウム触媒を用いて反応させて一般式(13)の化合物
とした後、無水トルエン中、粉末の水酸化ナトリウムを
作用させることにより本発明の化合物の原料である一般
式(5c)の化合物を得ることが出来る。
また一般式(3)および(6)の化合物はたとえば次
の工程を経て合成できる。
すなわち一般式(14)の化合物をアルキル化剤(たと
えばハロゲン化アルキル)でアルキル化することにより
本発明の化合物の原料である一般式(6a)の化合物を得
ることが出来る。一般式(6a)の化合物を3−メチル−
1−ブチン−3−オールとトリエチルアミン中、不活性
ガス雰囲気下、0価または2価のパラジウム触媒を用い
て反応させて一般式(15)の化合物とした後、無水トル
エン中、粉末の水酸化ナトリウムを作用させることによ
り本発明の化合物の原料である一般式(3a)の化合物を
得ることが出来る。
すなわち一般式(16)の化合物をベンゾイルクロライ
ドでエステル化して得た一般式(17)と化合物とフェニ
ルほう酸をパラジウム触媒の存在下反応させることによ
り一般式(18)の化合物を得ることが出来る。一般式
(18)の化合物をハロゲン化剤(たとえば過ヨウ素酸+
よう素)でハロゲン化した後、アルカリ(たとえば、水
酸化ナトリウム)で加水分解して単離精製することによ
り一般式(20)の化合物を得ることが出来る。一般式
(20)の化合物をアルカリ金属の水酸化物と反応させた
後、アルキル化剤(たとえばハロゲン化アルキル)でア
ルキル化することにより本発明の化合物の原料である一
般式(6b)の化合物を得ることが出来る。一般式(6b)
の化合物と3−メチル−1−ブチン−3−オールをトリ
エチルアミン中、不活性ガス雰囲気下、0価または2価
のパラジウム触媒を用いて反応させて一般式(22)の化
合物とした後、無水トルエン中、粉末の水酸化ナトリウ
ムを作用させることにより本発明の化合物の原料である
一般式(3b)の化合物を得ることが出来る。
すなわち一般式(23)の化合物をジアゾ化した後、ア
ルカリ金属のハロゲン化物と反応させることにより、本
発明の化合物の原料である一般式(6c)の化合物を得る
ことが出来る。一般式(6c)の化合物と3−メチル−1
−ブチン−3−オールをトリエチルアミン中、不活性ガ
ス雰囲気下、0価または2価のパラジウム触媒を用いて
反応させることにより一般式(24)の化合物を得ること
が出来る。一般式(24)の化合物を無水トルエン中、粉
末の水酸化ナトリウムを作用させることにより、本発明
の化合物の原料である一般式(3c)の化合物を得ること
ができる。
すなわち一般式(1a)の化合物を水素雰囲気下、パラ
ジウムカーボンを用いて水素添加することにより本発明
の化合物である一般式(1b)の化合物を得ることが出来
る。
液晶は一般に2種以上の多成分から成る液晶組成物と
して用いられ、本発明の液晶化合物も液晶組成物の成分
として利用することができる。液晶組成物には、スメク
チック液晶、たとえば光学活性部位を有しないスメクチ
ック液晶[2−p−アルキルオキシフェニル−5−アル
キルピリミジン、2−p−アルキルフェニル−5−アル
キルオキシピリミジン、2−p−アルカノイルオキシフ
ェニル−5−アルキルピリミジン、2−p−アルキルオ
キシカルボニルフェニル−5−アルキルピリミジン、2
−p−アルキルフェニル−5−p−アルキルオキシフェ
ニルピリミジン、2−p−アルキルオキシ−m−フルオ
ロフェニル−5−アルキルピリミジン、2−p−アルキ
ルオキシフェニル−5−(trans−4−アルキルシクロ
ヘキシル)ピリミジン、2−p−アルキルオキシフェニ
ル−5−アルキルピリジン、2−p−アルキルオキシ−
m−フルオロフェニル−5−アルキルピリジン、2−p
−(p′−アルキルフェニル)フェニル−5−アルキル
ピリミジン、2−p−アルキルフェニル−5−p−アル
キルフェニルピリミジン、p−アルキルオキシフェニル
−5−アルキルピコリネート、2−p−アルキルオキシ
フェニル−5−アルキルオキシピラジン、2−p−アル
キルフェニル−5−アルキルピリミジン、2−p−アル
キルオキシフェニル−5−アルキルオキシピリミジン、
2−p−アルキルフェニル−5−アルキルオキシピリミ
ジン、4−アルキルオキシ−4′−ビフェニルカルボン
酸−p′−(アルキルオキシカルボニル)フェニルエス
テル、4−アルキルオキシ−4′−ビフェニルカルボン
酸−アルキルエステルなど]および/または強誘電性液
晶[光学活性4−アルキルオキシ−4′−ビフェニルカ
ルボン酸−p′−(2−メチルブチルオキシカルボニ
ル)フェニルエステル、光学活性4−n−アルキルオキ
シ−4′−ビフェニルカルボン酸−2−メチルブチルエ
ステル、光学活性p−アルキルオキシベンジリデン−
p′−アミノ−2−クロロプロピルシンナメート、光学
活性p−アルキルオキシベンジリデン−p′−アミノ−
2−メチルブチルシンナメートなど]および/または通
常のカイラルスメクチック液晶[光学活性4−(p−ア
ルキルオキシビフェニル−p′−オキシカルボニル)−
4′−(2−メチルブチルオキシカルボニル)シクロヘ
キサン、光学活性p−n−アルキルオキシベンジリデン
−p′−(2−メチルブチルオキシカルボニル)アニリ
ンなど]を含有してもよい。また液晶性を示さないカイ
ラル化合物および/または2色性色素、たとえばアント
ラキノン系色素、アゾ系色素などを含んでいてもよい。
強誘電性を示す液晶組成物は、電圧印加により光スイ
ッチング現象を起こし、これを利用した応答の速い表示
素子を作製できる〔たとえば特開昭56−107216号公報、
特開昭59−118744号公報、エヌ エークラーク(N.A.Cl
ark)、エス ティー ラガウォール(S.T.Lagerwal
l);アプライド フィジックス レター(Applied Phy
sics Lttetter)36、899(1980)など〕。
本発明における液晶組成物は、セル間隔0.5〜10μ
m、好ましくは0.5〜3μmの液晶セルに真空封入し、
両側偏光子を設置することにより光スイッチング素子
(表示素子)として使用できる。
上記液晶セルは透明電極を設け、表面を配向処理した
2枚のガラス基板をスペーサーを挟んで貼り合わせるこ
とによって作製することができる。
上記スペーサーとしては、アルミナビーズ、ガラスフ
ァイバー、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。配向
処理方法としては、通常の配向処理、たとえばポリイミ
ド膜、ラビング処理、SiO斜め蒸着などが適用できる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により更に説明するが、本発明
はこれに限定されない。
実施例 1 表−1中No121の化合物の製造 3,6−ジクロロピリダジン7.0gと1−デシン3.2gをト
リエチルアミン70ml中、触媒にビストリフェニルホスフ
ィンパラジウムジクロライド180mgおよびヨウ化銅
(I)45mgを用いて窒素雰囲気下1時間還流させた。反
応終了後、トリエチルアミンを除去しヘキサンで抽出し
た。ヘキサン層を塩酸水による洗浄、水洗を経てからシ
リカゲルカラム処理することによりオイル状の下記化合
物(a)3.0gを得た。
炭酸水素ナトリウム210gを含む水1.4Lの中ヘオルソフ
ルオロフェノール187gを加えて10℃以下に冷却した。こ
の中へ細かく砕いたヨウ素423gを5回に分けて投入し
た。ヨウ素の色が消失したのを確認した後トルエンで抽
出した。トルエン層を水洗、亜硫酸水素ナトリウム水に
よる洗浄、次いで水洗を経てからトルエンを除去した。
減圧蒸留(bp124〜145℃/18mmHg)で得た赤紫色の液体
をヘキサンで再結晶することにより白色結晶のo−フル
オロ−p−ヨードフェノール120gを得た。
上記o−フルオロ−p−ヨードフェノール15.0gをジ
メチルスルホキシド120ml中に溶かしたものの中へ、水
酸化ナトリウム水(水酸化ナトリウム3.0g、水10ml)を
加え均一な溶液になるまで攪拌した。次いでn−ヘキシ
ルブロマイド10.4gを加えて室温で3日間攪拌した。反
応溶液を氷水1Lの中へ投入した後、ヘキサンで3回抽出
した。ヘキサン層を水洗した後、ヘキサンを除去するこ
とにより油状のp−n−ヘキシルオキシ−m−フルオロ
ヨードベンゼン16.7gを得た。
p−n−ヘキシルオキシ−m−フルオロヨードベンゼ
ン14.0gと3−メチル−1−ブチン−3−オールをトリ
エチルアミン80ml中、触媒にビストリフェニルホスフィ
ンパラジウムジクロライド272mgおよびヨウ化銅(I)6
8mgを用いて窒素雰囲気下室温で一昼夜反応させた。反
応終了後、トリエチルアミンを除去しヘキサンで抽出し
た。ヘキサン層を1N塩酸水による洗浄、水洗を経てから
ヘキサンを除去することにより下記化合物(b)12.5g
を得た。
で得た化合物(b)12.5gを乾燥トルエン400mlに溶
かしたものの中へ、粉末の水酸化ナトリウム5.4gを加え
て1時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトルエ
ンを除去した。得られた黒色のオイルをメタノール抽出
した後、メタノールを除去することにより油状のp−n
−ヘキシルオキシ−m−フルオロフェニルアセチレン7.
55g得た。
で得た化合物(a)1.6gとで得たp−n−ヘキシ
ルオキシ−m−フルオロフェニルアセチレン1.4gをトリ
エチルアミン30ml中、触媒にビストリフェニルホスフィ
ンパラジウムジクロライド40mg、ヨウ化銅(I)10mgお
よびトリフェニルホスフィン60mgを用いて窒素雰囲気下
5時間還流させた。反応終了後、トリエチルアミンを除
去しトルエンで抽出した。トルエン層を塩酸水による洗
浄、水洗を経てからシリカゲルカラム処理した後、メタ
ノールで2回再結晶することにより本発明の化合物であ
る表−1中No121の化合物を0.95g得た。化合物の構造
は、NMR(核磁気共鳴スペクトル分析)、MS(質量分
析)、IR(赤外吸収スペクトル分析)および元素分析に
より確認した。上記化合物のIRスペクトル、H−NMRス
ペクトルおよびF−NMRスペクトルをそれぞれ第1図、
第2図および第3図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:77.42 C:77.25 H: 8.06 H: 8.36 N: 6.45 N: 6.21 F: 4.38 F: 4.45 実施例 2 表−1中No146の化合物の製造 p−ヨードフェノール25.0gをジメチルスルホキシド2
50mlに溶かしたものの中へ、水酸化ナトリウム水(水酸
化ナトリウム5.0g、水20ml)を加え均一な溶液になるま
で攪拌した。次いでn−ヘキシルブロマイド17.8gを加
えて室温で3日間攪拌した。反応溶液を氷水1Lの中へ投
入した後、ヘキサンで3回抽出した。ヘキサン層を水洗
した後、ヘキサンを除去することにより油状のp−n−
ヘキシルオキシヨードベンゼン29.5gを得た。
p−n−ヘキシルオキシヨードベンゼン29.5gと3−
メチル−1−ブチン−3−オール12.4gをトリエチルア
ミン150ml中、触媒にビストリフェニルホスフィンパラ
ジウムジクロライド300mgおよびヨウ化銅(I)75mgを
用いて窒素雰囲気下室温で一昼夜反応させた。反応終了
後、トリエチルアミンを除去しヘキサンで抽出した。ヘ
キサン層を1N塩酸水による洗浄、水洗を経てからヘキサ
ンを除去することにより固体の下記化合物(c)23.2g
を得た。
で得た化合物(c)23.2gを乾燥トルエン800mlに溶
かしたものの中へ、粉末の水酸化ナトリウム10.7gを加
えて1時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトル
エンを除去した。得られた黒色のオイルをメタノール抽
出した後、メタノールを除去することにより油状のp−
n−ヘキシルオキシフェニルアセチレン12.8gを得た。
で得たp−n−ヘキシルオキシフェニルアセチレン
1.0gと実施例1ので得た化合物(a)1.2gをトリエチ
ルアミン30ml中、触媒にビストリフェニルホスフィンパ
ラジウムジクロライド40mg、ヨウ化銅(I)10mgおよび
トリフェニルホスフィン60mgを用いて窒素雰囲気下5時
間還流させた。反応終了後、トリエチルアミンを除去し
トルエンで抽出した。トルエン層を塩酸水による洗浄、
水洗を経てからシリカゲルカラム処理した後、メタノー
ルで2回再結晶することにより本発明の化合物である表
−1中No146の化合物を0.68gを得た。上記化合物のIRス
ペクトルおよびH−NMRスペクトルをそれぞれ第4図お
よび第5図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:80.77 C:80.53 H: 8.65 H: 8.79 N: 3.85 N: 4.09 実施例 3 表−1中No71の化合物の製造 水素化ナトリウム2.67gを含む乾燥ジメチルホルムア
ミド400ml中に、70〜80℃でノルマルデシルアルコール1
7.6gを水素の発生が激しくならない速度で滴下した。水
素の発生が無くなったら室温に戻し、その溶液の中へ3,
6−ジクロロピリダンジ25.0gを加え2時間還流した。反
応終了後、溶液を氷水の中に投入し生じた沈澱をろ過乾
燥した。得られた個体のうちヘキサン可容部をシリカゲ
ルカラム処理した後、メタノールで再結晶することによ
り3−n−デシルオキシ−6−クロロピリダジン19.4g
を得た。
3−n−デシルオキシ−6−クロロピリダジン1.0gと
実施例1ので得たp−n−ヘキシルオキシ−m−フル
オロフェニルアセチレン0.8gをトリエチルアミン30ml
中、触媒にビストリフェニルホスフィンパラジウムジク
ロライド40mg、ヨウ化銅(I)10mgおよびトリフェニル
ホスフィン60mgを用いて窒素雰囲気下5時間還流させ
た。反応終了後、トリエチルアミンを除去しトルエンで
抽出した。トルエン層を塩酸水による洗浄、水洗を経て
からシリカゲルカラム処理した後、メタノールで2回再
結晶することにより本発明の化合物である表−1中No71
の化合物を0.65gを得た。上記化合物のIRスペクトル、
H−NMRスペクトルおよびF−NMRスペクトルをそれぞれ
第6図、第7図および第8図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:74.00 C:74.23 H: 8.59 H: 8.43 N: 6.17 N: 6.06 F: 4.19 F: 4.31 実施例 4 表−1中No96の化合物の製造 実施例3ので得た3−n−デシルオキシ−6−クロ
ロピリダジン1.2gと実施例2ので得たp−n−ヘキシ
ルオキシフェニルアセチレン0.9gをトリエチルアミン30
ml中、触媒にビストリフェニルホスフィンパラジウムジ
クロライド40mg、ヨウ化銅(I)10mgおよびトリフェニ
ルホスフィン60mgを用いて窒素雰囲気下5時間還流させ
た。反応終了後、トリエチルアミンを除去しトルエンで
抽出した。トルエン層を塩酸水による洗浄、水洗を経て
からシリカゲルカラム処理した後、メタノールで2回再
結晶することにより本発明の化合物である表−1中No96
の化合物を0.74gを得た。上記化合物のIRスペクトルお
よびH−NMRスペクトルをそれぞれ第9図および第10図
に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:77.07 C:76.83 H: 9.17 H: 9.31 N: 6.42 N: 6.28 実施例5 表−1中No21の化合物の製造 実施例1のと同様の方法で得た化合物(a)6.8gを
エタノール100mlに溶かし、二酸化白金210mgを加えて、
水素雰囲気下、常圧で水素添加を行った。水素の吸収が
無くなったら、ろ過により触媒を除いてからてエタノー
ルを除去した。ヘキサンで2回再結晶することにより白
色固体の3−n−デシル−6−クロロピリダジン3.1gを
得た。
実施例1の〜と同様の方法で得たp−n−ヘキシ
ルオキシ−m−フルオロフェニルアセチレン1.9gとで
得た3−n−デシル−6−クロロピリダジン2.2gをトリ
エチルアミン50ml中、触媒にビストリフェニルホスフィ
ンパラジウムジクロライド100mg、ヨウ化銅(I)25mg
およびトリフェニルホスフィン150mgを用いて窒素雰囲
気下5時間還流させた。反応終了後、トリエチルアミン
を除去しトルエンで抽出した。トルエン層を塩酸水によ
る洗浄、水洗を経てからシリカゲルカラム処理した後、
エタノールで2回再結晶することにより本発明の化合物
である表−1中No1−21の化合物を1.75gを得た。上記化
合物のIRスペクトル、H−NMRスペクトルおよびF−NMR
スペクトルをそれぞれ第11図、第12図および第13図に示
す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:76.72 C:76.56 H: 8.90 H: 9.12 N: 6.39 N: 6.24 F: 4.34 F: 4.29 実施例6 表−1中No46の化合物の製造 実施例5のと同様の方法で得た3−n−デシル−6
−クロロピリダジン1.3gと実施例2の〜と同様の方
法で得たp−n−ヘキシルオキシフェニルアセチレン1.
0gをトリエチルアミン30ml中、触媒にビストリフェニル
ホスフィンパラジウムジクロライド56mg、ヨウ化銅
(I)14mgおよびトリフェニルホスフィン94mgを用いて
窒素雰囲気下5時間還流させた。反応終了後、トリエチ
ルアミンを除去しトルエンで抽出した。トルエン層を塩
酸水による洗浄、水洗を経てからシリカゲルカラム処理
した後、エタノールで2回再結晶することにより本発明
の化合物である表−1中No46の化合物を0.83gを得た。
上記化合物のIRスペクトルおよびH−NMRスペクトルを
それぞれ第14図および第15図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:80.00 C:79.83 H: 9.52 H: 9.63 N: 6.67 N: 6.81 実施例7 表−1中No178の化合物の製造 水素化ナトリウム2.67gを含む乾燥ジメチルホルムア
ミド400ml中に、70〜80℃でn−ヘキシルアルコール11.
4gを水素の発生が激しくならない速度で滴下した。水素
の発生が無くなったら室温に戻し、その溶液の中へ3,6
−ジクロロピリダジン25.0gを加え2時間還流した。反
応終了後、溶液を氷水の中に投入し生じた沈澱をろ過乾
燥した。得られた個体のうちヘキサン可容部をシリカゲ
ルカラム処理した後、メタノールで再結晶することによ
り3−n−ヘキシルオキシ−6−クロロピリダジン13.5
gを得た。
で得た3−n−ヘキシルオキシ−6−クロロピリダ
ジン6.0gと3−メチル−1−ブチン−3−オール3.5gを
トリエチルアミン80ml中、触媒にビストリフェニルホス
フィンパラジウムジクロライド200mg,ヨウ化銅(I)50
mgおよびトリフェニルホスフィン400mgを用いて窒素雰
囲気下8時間還流させた。反応終了後、トリエチルアミ
ンを除去しトルエンで抽出した。トルエン層を塩酸水に
よる洗浄、水洗を経てからトルエンを除去することによ
り下記化合物(d)を6.6g得た。
で得た化合物(d)6.6gを乾燥トルエン200mlに溶
かしたものの中へ、粉末の水酸化ナトリウム1.5gを加え
て1時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトルエ
ンを除去した。得られた黒色の固体をヘキサンで再結晶
することにより3−n−ヘキシルオキシ−6−エチニル
ピリダジン2.3gを得た。
o−フルオロ−p−ヨードフェノール30.0gを無水ト
ルエン300mlに溶かし、ピリジン16mlを加え室温で攪拌
した。これにベンゾイルクロリド17.6mlを15分間かけて
滴下し、そのまま室温で24時間攪拌した。反応混合物を
水,1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次
洗浄後、トルエンを留去した。得られた固体をメタノー
ルから再結晶することにより、下記化合物(e)38.2g
を得た。
で得られた化合物(e)12.8gをトルエン50mlに溶
かし、2M炭酸ナトリウム水溶液25mlを加え室温で攪拌し
た。これに不活性ガス雰囲気下、テトラキストリフェニ
ルホスフィンパラジウム860mg、フェニルホウ酸5.0gの
エタノール溶液30mlを加え、5時間加熱還流を行った。
放冷後、30%過酸化水素水3mlで反応を止め、トルエン
で抽出、水洗後、トルエンを留去した。得られた固体を
ヘキサンから再結晶することにより、下記化合物(f)
7.0gを得た。
で得られた化合物(f)5.6gを酢酸70mlに溶かし、
これに硫酸2ml、メタ過ヨウ素酸1.1g、およびヨウ素2.4
gを加え、90℃で10時間攪拌した。放冷後、反応混合物
を氷水200mlに注ぎ、亜硫酸水素ナトリウムで過剰のヨ
ウ素を還元した後、析出した固体をろ取した。これをト
ルエンから再結晶することにより、下記化合物(g)3.
5gを得た。
で得られた化合物(g)3.5gをエタノール60mlに懸
濁させ、これに水酸化ナトリウム1.0gを加え、1時間加
熱還流を行った。放冷後、エタノールを留去し得られた
固体を水80mlに溶かした。この溶液に炭酸ガスを吹き込
み、析出した固体をろ取することにより、下記化合物
(h)2.4gを得た。
で得られた化合物(h)2.4gをジメチルスルホキシ
ド20mlに溶かし、これに水酸化ナトリウム水溶液(1.0g
/10ml)および1−ブロモペンタン1.2gを加え、65℃で
5時間攪拌した。放冷後、反応混合物をヘキサンで抽
出、2回水洗した。ヘキサンを留去することにより、下
記化合物(i)2.6gを得た。
で得た3−n−ヘキシルオキシ−6−エチニルピリ
ダジン0.8gと〜で得られる化合物(i)1.5gをトリ
エチルアミン30ml中、触媒にビストリフェニルホスフィ
ンパラジウムジクロライド24mgおよびヨウ化銅(I)6m
gを用いて窒素雰囲気下3時間反応させた。反応終了
後、トリエチルアミンを除去しトルエンで抽出した。ト
ルエン層を塩酸水による洗浄、水洗を経てからシリカゲ
ルカラム処理した後、エタノールで2回再結晶すること
により本発明の化合物である表−1中No178の化合物を
0.83gを得た。上記化合物のIRスペクトル、H−NMRスペ
クトルおよびF−NMRスペクトルをそれぞれ第16図、第1
7図および第18図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:75.65 C:75.79 H: 7.17 H: 7.03 N: 6.09 N: 5.95 F: 4.13 F: 4.32 実施例8 表−1中No210の化合物の製造 6−ブロモ−2−ナフトールをジメチルスルホキシド
300ml中に溶かしたものの中へ、水酸化ナトリウム水
(水酸化ナトリウム9.0g、水20ml)を加え均一な溶液に
なるまで攪拌した。次いでn−ヘキシルブロマイド37.0
gを加えて室温で3日間攪拌した。反応溶液を氷水1.5l
の中へ投入した後、ヘキサンで3回抽出した。ヘキサン
層を水洗した後、ヘキサンを除去してからメタノールで
再結晶することにより2−n−ヘキシルオキシ−6−ブ
ロモナフタレン54.4gを得た。
で得た2−n−ヘキシルオキシ−6−ブロモナフタ
レン13.0gと3−メチル−1−ブチン−3−オール4.3g
をトリエチルアミン150ml中、触媒にビストリフェニル
ホスフィンパラジウムジクロライド120mg、ヨウ化銅
(I)30mgおよびトリフェニルホスフィン180mgを用い
て窒素雰囲気下還流温度で6時間反応させた。反応終了
後、トリエチルアミンを除去しトルエンで抽出した。ト
ルエン層を1N塩酸水による洗浄、水洗を経てからトルエ
ン層の水分を除去後、粉末の水酸化ナトリウム3.5gを加
えて1時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトル
エンを除去した。得られた黒色のオイルをメタノールで
再結晶することにより6−n−ヘキシルオキシ−2−エ
チニルナフタレン5.6gを得た。
で得た2−n−ヘキシルオキシ−6−エチニルナフ
タレン2.0gと実施例7ので得た3−n−ヘキシルオキ
シ−6−クロロピリダジン1.7gをトリエチルアミン60ml
中、触媒にビストリフェニルホスフィンパラジウムクロ
ライド100mg、ヨウ化銅(I)25mgおよびトリフェニル
ホスフィン150mgを用いて窒素雰囲気下5時間還流させ
た。反応終了後、トリエチルアミンを除去しトルエンで
抽出した。トルエン層を塩酸水による洗浄、水洗を経て
からシリカゲルカラム処理した後、エタノールで3回再
結晶することにより本発明の化合物である表−1中No21
0の化合物を1.38gを得た。上記化合物のIRスペクトルお
よびH−NMRスペクトルをそれぞれ第19図および第20図
に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:78.14 C:78.28 H: 7.91 H: 7.73 N: 6.51 N: 6.32 実施例9 表−2中No216の化合物の製造 エタノール30mlの中へ実施例7で得た表−1中N178の
化合物0.5g、5%パラジウムカーボン10mgを加え、還流
温度下、常圧で水素添加を行った。水素の吸収が無くな
るのを確認した後、ろ過により触媒を除去し、室温まで
冷却した。得られた結晶を再度エタノールで再結晶する
ことにより白色結晶の本発明の化合物である表−2中No
216の化合物を0.38gを得た。上記化合物のIRスペクト
ル、H−NMRスペクトルおよびF−NMRスペクトルをそれ
ぞれ第21図、第22図および第23図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:75.00 C:75.21 H: 7.97 H: 7.76 N: 6.03 N: 5.94 F: 4.10 F: 4.05 実施例1〜9で得られた化合物の相転移温度を表−3
に示す。
表−3中各記号はそれぞれ以下の相を表す。
Cry;結晶相 S1;未同定スメクチック相 SA;スメクチックA相 SC;スメクチックC相 N ;ネマチック相 Iso;等方性液体相 ・ ;相が存在する − ;相が存在しない ( );モノトロピック相を表す [発明の効果] 本発明は新規のスメクチックC液晶およびスメクチッ
クC液晶組成物の成分として有用なスメクチック液晶を
提供し、またこれらのスメクチック液晶は次のような顕
著な特徴を有する。
(1)液晶組成物には負の誘電率異方性が求められてい
るが、本発明のスメクチックC液晶は分子短軸方向に電
子吸引性であるハロゲン原子が結合および/または窒素
原子を含有しているため誘電率異方性が負であり、液晶
組成物の誘電率異方性を負にするための成分として非常
に有用である。
(2)等方性液体相から直接スメクチックC相、あるい
はネマチック相から直接スメクチックC相になるためチ
ルト角が大きく、チルト角を調整するための成分として
も非常に有用である。
(3)スメクチックC相より低温側に液晶相を持たない
ため混合によりスメクチックC相の温度範囲を広げるこ
とが出来、非常に有用である。
(4)2環構造のものは、2環構造でありながらスメク
チックC相温度範囲の上限温度が高いためスメクチック
C相温度範囲の上限温度の低い液晶組成物に添加した場
合、粘度を上げずに上限温度を高くすることが出来、非
常に有用である。
(5)骨格内の結合子が剛直なアセチレン結合のため、
配向性がよい。
(6)またナフタレン環を有している液晶も骨格が剛直
なため配向性が良く、それ自体スメクチックC相を示さ
なくても実用的な液晶組成物の配向性を向上させる成分
として非常の有用である。
(7)フェニルベンゾエート系のスメクチックC液晶に
比べて低粘度である。
(8)他のスメクチックC液晶との相容性がすぐれてい
る。
(9)分子が剛直なため配向性が非常に良い。
(10)光、熱、水分に対する安定性が良い。
(11)トラン系光学活性物質(トラン系ドーパント)と
構造が非常に似ているためこれらの化合物との相容性が
非常にすぐれている。
(12)三重結合を有している本発明の液晶化合物は複屈
折率が大きいため、スメクチックC液晶組成物だけでな
くネマチック液晶組成物にも添加することにより、液晶
表示セルの厚さを薄くして応答速度を速くすることが出
来る。
上記効果を奏することから本発明の液晶化合物は実用
的な強誘電性スメクチック液晶組成物を開発するにあた
って非常に有用な物質である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図はそれぞれ実施例1で得ら
れた化合物のIR、H−NMRおよびF−NMRスペクトルを示
し、第4図および第5図はそれぞれ実施例2で得られた
化合物のIRおよびH−NMRを示し、第6図、第7図およ
び第8図はそれぞれ実施例3で得られた化合物のIR、H
−NMRおよびF−NMRスペクトルを示し、第9図および第
10図はそれぞれ実施例4で得られた化合物のIRおよびH
−NMRを示し、第11図、第12図および第13図はそれぞれ
実施例5で得られた化合物のIR、H−NMRおよびF−NMR
スペクトルを示し、第14図および第15図はそれぞれ実施
例6で得られた化合物のIRおよびH−NMRを示し、第16
図、第17図および第18図はそれぞれ実施例7で得られた
化合物のIR、H−NMRおよびF−NMRスペクトルを示し、
第19図および第20図はそれぞれ実施例8で得られた化合
物のIRおよびH−NMRを示し、第21図、第22図および第2
3図はそれぞれ実施例9で得られた化合物のIR、H−NMR
およびF−NMRスペクトルを示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−90554(JP,A) 特開 昭59−106469(JP,A) 特開 昭63−72680(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 237/08 C07D 237/14 C07D 237/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R、R′は炭素数1〜18のアルキル基であり、
    X1、X2は単結合(直接結合)、−O−−S−または−C
    ≡C−であり、Yは−CH2CH2−または−C≡C−であ
    り、Aはフッ素原子または塩素原子で置換されていても
    よい1,4−フェニレン基、4,4′−ビフェニレン基(これ
    らの基中に存在する1個または2個のCH基はNにより置
    き換えられていてもよい)または2,6−ナフチレン基で
    ある で示されるピリダジン系液晶化合物。
JP2195448A 1989-11-27 1990-07-24 ピリダジン系液晶化合物 Expired - Lifetime JP2976236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2195448A JP2976236B2 (ja) 1989-11-27 1990-07-24 ピリダジン系液晶化合物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30707089 1989-11-27
JP1-307070 1989-11-27
JP2195448A JP2976236B2 (ja) 1989-11-27 1990-07-24 ピリダジン系液晶化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03218364A JPH03218364A (ja) 1991-09-25
JP2976236B2 true JP2976236B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=26509116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2195448A Expired - Lifetime JP2976236B2 (ja) 1989-11-27 1990-07-24 ピリダジン系液晶化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2976236B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6801245B2 (ja) * 2016-06-14 2020-12-16 Dic株式会社 液晶化合物の製造方法及びその化合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03218364A (ja) 1991-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6388156A (ja) 新規な4−シクロヘキシル安息香酸化合物
JP3702426B2 (ja) トリフルオロメチルベンゼン誘導体および液晶組成物
US5626792A (en) High birefringence liquid crystal compounds
JPH05502451A (ja) メタン誘導体及び該メタン誘導体を含有する液晶媒体
JPH062751B2 (ja) 2−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)−5−アルコキシピリミジン
JP2976236B2 (ja) ピリダジン系液晶化合物
JP2703981B2 (ja) アルケニルエーテル誘導体
JPH0729966B2 (ja) 光学活性化合物
JP2005048007A (ja) トリフルオロナフタレン誘導体を含有する液晶組成物と表示素子及び液晶性化合物。
JP2524341B2 (ja) 光学活性液晶化合物および組成物
JP3054177B2 (ja) ピリジン系液晶化合物
JP3073760B2 (ja) ピリミジン系液晶化合物
JP2531966B2 (ja) 新規なシクロブタン誘導体並びにこれら誘導体を含む液晶組成物
JP2976235B2 (ja) ピリダジン系液晶化合物
JPH0786197B2 (ja) ピリジン系液晶化合物
JP2925682B2 (ja) 新規なエステル化合物、これを含む液晶組成物及び光スイッチング素子
JPH089565B2 (ja) 液晶化合物
EP0390329A1 (en) Pyrimidine derivative
JP3508159B2 (ja) トリフルオロシクロプロパン誘導体及び液晶組成物
JP2840981B2 (ja) 液晶化合物および組成物
JP2965634B2 (ja) ピリジン系液晶化合物
JPH03275652A (ja) 液晶化合物
JPH0625059A (ja) 液晶化合物および組成物
JPH0952859A (ja) ナフタレン誘導体並びにそれらを含む液晶組成物
JPH0776190B2 (ja) 液晶化合物および液晶組成物