JP2973565B2 - 多層成形品の製造方法 - Google Patents
多層成形品の製造方法Info
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- JP2973565B2 JP2973565B2 JP9526391A JP9526391A JP2973565B2 JP 2973565 B2 JP2973565 B2 JP 2973565B2 JP 9526391 A JP9526391 A JP 9526391A JP 9526391 A JP9526391 A JP 9526391A JP 2973565 B2 JP2973565 B2 JP 2973565B2
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- JP
- Japan
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- skin material
- mold
- molded product
- multilayer molded
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂からなる
芯材層の表面に各種表皮材が貼合された多層成形品の製
造方法に関する。
芯材層の表面に各種表皮材が貼合された多層成形品の製
造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】プラスチック成形品は、その経済性、自
由な賦形性、及び軽量性等の理由から自動車、家電をは
じめあらゆる分野において大量に使用されている。しか
し、一方では、安っぽさ、冷たい感じ、傷がつき易い等
の欠点があり、装飾性、ソフト感の付与が強く求められ
てきた。従来、これらの要望を満足する機能を備えたコ
ンパウンドを得るべく種々の検討がなされてきたが、単
一の材料で自由な賦形性および強度を保持しつつ前記欠
点の改良された表面性状を有することは困難であり、現
状では異種の機能を持つ複数の材料を組み合わせた多層
成形品が一般に多く用いられている。
由な賦形性、及び軽量性等の理由から自動車、家電をは
じめあらゆる分野において大量に使用されている。しか
し、一方では、安っぽさ、冷たい感じ、傷がつき易い等
の欠点があり、装飾性、ソフト感の付与が強く求められ
てきた。従来、これらの要望を満足する機能を備えたコ
ンパウンドを得るべく種々の検討がなされてきたが、単
一の材料で自由な賦形性および強度を保持しつつ前記欠
点の改良された表面性状を有することは困難であり、現
状では異種の機能を持つ複数の材料を組み合わせた多層
成形品が一般に多く用いられている。
【０００３】これら多層成形品を製造する方法として
は、多数の公知のものがあるが例えば、特公昭５０−１
９１３２号公報では、射出成形用雌型に多数の小孔を設
け、シートを真空吸引することにより雌型成形面に引き
つけて、キャビテイ内に溶融樹脂を射出圧入し、成形品
と貼合一体化する方法が開示されている。
は、多数の公知のものがあるが例えば、特公昭５０−１
９１３２号公報では、射出成形用雌型に多数の小孔を設
け、シートを真空吸引することにより雌型成形面に引き
つけて、キャビテイ内に溶融樹脂を射出圧入し、成形品
と貼合一体化する方法が開示されている。
【０００４】しかしながら、この方法では吸引力を大き
くするためには小孔径を大きくすると表皮材表面に小孔
跡が残って製品の外観を損ねることになる。また、径の
小さな小孔を多数設けて吸引力を大きくする方法では、
このための金型加工費が高くなるばかりでなく、表皮材
によっては充分な吸引力が得られないこともある。
くするためには小孔径を大きくすると表皮材表面に小孔
跡が残って製品の外観を損ねることになる。また、径の
小さな小孔を多数設けて吸引力を大きくする方法では、
このための金型加工費が高くなるばかりでなく、表皮材
によっては充分な吸引力が得られないこともある。
【０００５】さらに、特開昭５３−６３４６１号公報で
は、予備成形されていない表皮材を金型内に載置し、芯
材樹脂と一体化する方法が提案されている。この方法は
経済的ではあるが張力コントロールが一方向であり、他
の方向の張力コントロールができないのでシワが発生
し、三次元的な絞りの深い成形品を得るには困難があ
り、比較的単純な形状のものしか得られないという点で
限界がある。
は、予備成形されていない表皮材を金型内に載置し、芯
材樹脂と一体化する方法が提案されている。この方法は
経済的ではあるが張力コントロールが一方向であり、他
の方向の張力コントロールができないのでシワが発生
し、三次元的な絞りの深い成形品を得るには困難があ
り、比較的単純な形状のものしか得られないという点で
限界がある。
【０００６】また、特公昭６３−２４８０７号公報に提
案されているように、表皮材の周縁を表皮材固定枠と雌
型で挟持し、表皮材を予備賦形したのち芯材となる熱可
塑性樹脂を溶融して供給し成形を行う多層成形品の製造
方法があるが、大型の成形品について、特にその形状が
複雑なものとなった場合には必ずしも満足すべき結果を
得ることができない。
案されているように、表皮材の周縁を表皮材固定枠と雌
型で挟持し、表皮材を予備賦形したのち芯材となる熱可
塑性樹脂を溶融して供給し成形を行う多層成形品の製造
方法があるが、大型の成形品について、特にその形状が
複雑なものとなった場合には必ずしも満足すべき結果を
得ることができない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
法の欠点を解消しようとするものであり、特に大型の多
層成形品について、表皮材の位置決めが確実・迅速に行
え、成形品表面の表皮材にシワや破れ等のない良好な外
観を与える極めて経済的な多層成形品の製造方法を提供
することを目的とする。
法の欠点を解消しようとするものであり、特に大型の多
層成形品について、表皮材の位置決めが確実・迅速に行
え、成形品表面の表皮材にシワや破れ等のない良好な外
観を与える極めて経済的な多層成形品の製造方法を提供
することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、表皮材を真空吸引して保持し
ながら圧縮成形を行うことにより、極めて良好な外観を
有する多層成形品が得られることを見いだし本発明を完
成させるに至った。すなわち、本発明は、未閉鎖の上下
金型間に表皮材と溶融状態の熱可塑性樹脂を供給し、加
圧冷却して成形品を賦形すると同時に成形品表面に表皮
材を貼合させる際に、上金型または下金型において多層
成形品の非製品部に対応する位置に設けた間隙より真空
吸引により表皮材を上金型または下金型に固定して成形
することを特徴とする多層成形品の製造方法である。
に鑑み鋭意検討した結果、表皮材を真空吸引して保持し
ながら圧縮成形を行うことにより、極めて良好な外観を
有する多層成形品が得られることを見いだし本発明を完
成させるに至った。すなわち、本発明は、未閉鎖の上下
金型間に表皮材と溶融状態の熱可塑性樹脂を供給し、加
圧冷却して成形品を賦形すると同時に成形品表面に表皮
材を貼合させる際に、上金型または下金型において多層
成形品の非製品部に対応する位置に設けた間隙より真空
吸引により表皮材を上金型または下金型に固定して成形
することを特徴とする多層成形品の製造方法である。
【０００９】本発明に用いられる表皮材としては、織
布、不織布、繊維、熱可塑性樹脂のネット、紙、金属フ
ォイルをシートで裏打ちして真空吸引できるようにした
ものやポリオレフィン、塩化ビニル、ナイロン等の熱可
塑性樹脂及びポリオレフィン系、ポリエステル系、ウレ
タン系、塩化ビニル系等の熱可塑性エラストマーのシー
トまたはフィルムが挙げられる。またこれらのシートま
たはフィルムの単独もしくは２種以上を積層したものを
表皮材として使用することも可能である。さらにソフト
な感触を出すために、表皮材の裏面にポリプロピレン、
ポリエチレン、ウレタン等の発泡シートを貼合わせたも
のや、あるいは成形時において溶融樹脂の熱から保護し
たり、表皮材と芯材層を接着力を強化させる目的で布、
またはシート等を裏面に貼合わせたものを使用すること
もできる。表皮材は、シート状のものをこのまま、ある
いは熱成形などで予備賦形したものを使用することもで
きる。
布、不織布、繊維、熱可塑性樹脂のネット、紙、金属フ
ォイルをシートで裏打ちして真空吸引できるようにした
ものやポリオレフィン、塩化ビニル、ナイロン等の熱可
塑性樹脂及びポリオレフィン系、ポリエステル系、ウレ
タン系、塩化ビニル系等の熱可塑性エラストマーのシー
トまたはフィルムが挙げられる。またこれらのシートま
たはフィルムの単独もしくは２種以上を積層したものを
表皮材として使用することも可能である。さらにソフト
な感触を出すために、表皮材の裏面にポリプロピレン、
ポリエチレン、ウレタン等の発泡シートを貼合わせたも
のや、あるいは成形時において溶融樹脂の熱から保護し
たり、表皮材と芯材層を接着力を強化させる目的で布、
またはシート等を裏面に貼合わせたものを使用すること
もできる。表皮材は、シート状のものをこのまま、ある
いは熱成形などで予備賦形したものを使用することもで
きる。
【００１０】本発明に芯材層として用いられる熱可塑性
樹脂としては、圧縮成形、射出成形および押出成形に通
常使用されるものをいずれも用いることができ、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ア
クリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、ナイ
ロン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレンブロック
共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の
熱可塑性エラストマーを挙げることができる。また、こ
れらに無機質充填剤、ガラス繊維等の充填剤、顔料、滑
剤、帯電防止剤等の添加剤を含有したものも適宜用いる
ことができる。
樹脂としては、圧縮成形、射出成形および押出成形に通
常使用されるものをいずれも用いることができ、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ア
クリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、ナイ
ロン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレンブロック
共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の
熱可塑性エラストマーを挙げることができる。また、こ
れらに無機質充填剤、ガラス繊維等の充填剤、顔料、滑
剤、帯電防止剤等の添加剤を含有したものも適宜用いる
ことができる。
【００１１】本発明では、上金型または下金型の所定位
置に設けた間隙を通して表皮材を真空吸引することによ
り固定するものであるが、真空吸引される表皮材部分
は、最終的に目的とする多層成形品の中の使用しない部
分、すなわち非製品部である。この非製品部は、成形終
了後に後加工で取り除かれる。
置に設けた間隙を通して表皮材を真空吸引することによ
り固定するものであるが、真空吸引される表皮材部分
は、最終的に目的とする多層成形品の中の使用しない部
分、すなわち非製品部である。この非製品部は、成形終
了後に後加工で取り除かれる。
【００１２】本発明では、真空吸引される表皮材部分
は、成形終了後に後加工で取り除かれる非製品部である
ため、成形中に表皮材に間隙跡が残っても差し支えがな
く、金型面に設ける間隙を大きくして吸引力を大きくす
ることができ、表皮材の位置決め、保持を迅速・確実に
行うことができる。
は、成形終了後に後加工で取り除かれる非製品部である
ため、成形中に表皮材に間隙跡が残っても差し支えがな
く、金型面に設ける間隙を大きくして吸引力を大きくす
ることができ、表皮材の位置決め、保持を迅速・確実に
行うことができる。
【００１３】これに対し、真空吸引される表皮材部分
を、多層成形品の製品部とした場合は、真空吸引した表
皮材の裏側に温度の高い溶融樹脂が接し、しかもプレス
圧で加圧されるために表皮材面に間隙跡が残る。この間
隙跡をできるだけ目立たないようにするためには、間隙
をできるだけ小さくしなければならないが、必要な表皮
材保持力を得るためには、ほぼ表皮材全面にわたって間
隙を設けなければならない。このような場合にはまた、
表皮材により十分に覆われない間隙部分もでき、ここか
ら真空漏れを生じるため、必要な表皮材保持力がさらに
得にくくなる。また、金型の広い面にわたって小さな間
隙を設けることは、金型加工にも大きな手間を要するこ
ととなり好ましくない。
を、多層成形品の製品部とした場合は、真空吸引した表
皮材の裏側に温度の高い溶融樹脂が接し、しかもプレス
圧で加圧されるために表皮材面に間隙跡が残る。この間
隙跡をできるだけ目立たないようにするためには、間隙
をできるだけ小さくしなければならないが、必要な表皮
材保持力を得るためには、ほぼ表皮材全面にわたって間
隙を設けなければならない。このような場合にはまた、
表皮材により十分に覆われない間隙部分もでき、ここか
ら真空漏れを生じるため、必要な表皮材保持力がさらに
得にくくなる。また、金型の広い面にわたって小さな間
隙を設けることは、金型加工にも大きな手間を要するこ
ととなり好ましくない。
【００１４】非製品部に相当する上金型または下金型の
所定位置に設ける間隙は、金型のこの部分を入コにす
る、割型にする、あるいは小孔を加工するなどして設け
ることができる。
所定位置に設ける間隙は、金型のこの部分を入コにす
る、割型にする、あるいは小孔を加工するなどして設け
ることができる。
【００１５】本発明における溶融樹脂の供給は、金型外
に設けた溶融樹脂供給装置によって供給してもよいが、
上または下金型内に設けた樹脂通路を通じて供給する方
法がより好ましい。この場合、溶融樹脂の供給は通常、
型締め速度を３０mm／秒以下として、上下金型クリアラ
ンスが（Ｃ＋５）〜（Ｃ＋１００）mm（ここで、Ｃは賦
形完了時のクリアランスを表す）の間で行う。さらにク
リアランスがＣmmとなるまで型締めを行い、所定時間加
圧、冷却して目的とする多層成形品を得る。
に設けた溶融樹脂供給装置によって供給してもよいが、
上または下金型内に設けた樹脂通路を通じて供給する方
法がより好ましい。この場合、溶融樹脂の供給は通常、
型締め速度を３０mm／秒以下として、上下金型クリアラ
ンスが（Ｃ＋５）〜（Ｃ＋１００）mm（ここで、Ｃは賦
形完了時のクリアランスを表す）の間で行う。さらにク
リアランスがＣmmとなるまで型締めを行い、所定時間加
圧、冷却して目的とする多層成形品を得る。
【００１６】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
【００１７】実施例１ １００トンの型締力のプレス機に図２に示す成形品を成
形する金型を取り付け、図１に示す成形装置を使用して
成形を行った例を以下に説明する。下金型（２）には、
円筒状入コ（４）を設けて、入コ（４）と下金型（２）
の間隙（５）は、０．４mmとしており、この間隙（５）
から表皮材（７）を真空吸引する。
形する金型を取り付け、図１に示す成形装置を使用して
成形を行った例を以下に説明する。下金型（２）には、
円筒状入コ（４）を設けて、入コ（４）と下金型（２）
の間隙（５）は、０．４mmとしており、この間隙（５）
から表皮材（７）を真空吸引する。
【００１８】表皮材（７）としては、シボ加工した塩化
ビニルシートに伸縮性の布を裏打ちした厚さ０. ７mmの
レザー調シート（共和レザー株式会社製）を用い、熱可
塑性樹脂としては、ポリプロピレン（住友化学工業株式
会社製、住友ノーブレンＡＸ５６８、メルトフローイン
デックス ６５ｇ／１０分）を用い、上金型（１）およ
び下金型（２）をそれぞれ、４０℃、５０℃に温度設定
する。
ビニルシートに伸縮性の布を裏打ちした厚さ０. ７mmの
レザー調シート（共和レザー株式会社製）を用い、熱可
塑性樹脂としては、ポリプロピレン（住友化学工業株式
会社製、住友ノーブレンＡＸ５６８、メルトフローイン
デックス ６５ｇ／１０分）を用い、上金型（１）およ
び下金型（２）をそれぞれ、４０℃、５０℃に温度設定
する。
【００１９】表皮材（７）を間隙（５）から真空吸引す
ることにより保持し、下金型（２）を上昇させ、上金型
面と下金型面とのクリアランスが、８mmの時に下金型
（２）の上昇を停止し、溶融樹脂供給口より上記熱可塑
性樹脂を２００℃に加熱溶融した溶融樹脂（８）を上金
型内に設けられた樹脂通路（３）を通じて金型内に供給
開始する。この時、上金型面内周垂直部と下金型面外周
垂直部とは摺動し、しかもここから溶融樹脂（８）が外
に出ないように閉じられたキャビティを構成している。
ることにより保持し、下金型（２）を上昇させ、上金型
面と下金型面とのクリアランスが、８mmの時に下金型
（２）の上昇を停止し、溶融樹脂供給口より上記熱可塑
性樹脂を２００℃に加熱溶融した溶融樹脂（８）を上金
型内に設けられた樹脂通路（３）を通じて金型内に供給
開始する。この時、上金型面内周垂直部と下金型面外周
垂直部とは摺動し、しかもここから溶融樹脂（８）が外
に出ないように閉じられたキャビティを構成している。
【００２０】溶融樹脂（８）の供給が完了する直前に、
下金型（２）の上昇を再開すると、溶融樹脂は加圧され
表皮材（７）を下金型面に押しつけながら、キャビティ
の末端まで流動して金型内に充填される。
下金型（２）の上昇を再開すると、溶融樹脂は加圧され
表皮材（７）を下金型面に押しつけながら、キャビティ
の末端まで流動して金型内に充填される。
【００２１】最終型締め位置にまで下金型（２）を上昇
させ、この状態で所定時間加圧、冷却（４０秒間）した
後、下金型（２）を降下させて目的とする成形品を取り
出し、非製品部（Ａ）を打ち抜き刃で取り除いて目的と
する美しいシボ模様の表皮材に覆われた多層成形品を得
る。
させ、この状態で所定時間加圧、冷却（４０秒間）した
後、下金型（２）を降下させて目的とする成形品を取り
出し、非製品部（Ａ）を打ち抜き刃で取り除いて目的と
する美しいシボ模様の表皮材に覆われた多層成形品を得
る。
【００２２】実施例２ ３００トンの型締力のプレス機に図４に示す成形品を成
形する金型を取り付け、図３に示す成形装置を使用して
成形を行った例を以下に説明する。上金型（１）には、
円筒状入コ（４）を２個設けて、入コ（４）と上金型
（１）の間隙（５）は、０．６mmとしており、この間隙
（５）から表皮材（７）を真空吸引する。
形する金型を取り付け、図３に示す成形装置を使用して
成形を行った例を以下に説明する。上金型（１）には、
円筒状入コ（４）を２個設けて、入コ（４）と上金型
（１）の間隙（５）は、０．６mmとしており、この間隙
（５）から表皮材（７）を真空吸引する。
【００２３】表皮材としては、厚さ０. ５mmのシボ加工
した塩化ビニルシートの裏側に厚さ３. ０mmの発泡ポリ
プロピレンシート（東レ株式会社製、発泡倍率１５倍）
を貼合せたものを、熱成形で上金型（１）の内面に合う
よう予備賦形したものを用い、熱可塑性樹脂としては、
ポリプロピレン（住友化学工業株式会社製、住友ノーブ
レンＡＸ５６８、メルトフローインデックス ６５ｇ／
１０分）を用い、上金型（１）および下金型（２）をそ
れぞれ、４０℃、３０℃に温度設定する。
した塩化ビニルシートの裏側に厚さ３. ０mmの発泡ポリ
プロピレンシート（東レ株式会社製、発泡倍率１５倍）
を貼合せたものを、熱成形で上金型（１）の内面に合う
よう予備賦形したものを用い、熱可塑性樹脂としては、
ポリプロピレン（住友化学工業株式会社製、住友ノーブ
レンＡＸ５６８、メルトフローインデックス ６５ｇ／
１０分）を用い、上金型（１）および下金型（２）をそ
れぞれ、４０℃、３０℃に温度設定する。
【００２４】予備賦形した表皮材（７）を２個の入コ
（４）の間隙（５）から真空吸引することによりその非
製品部（Ａ）を保持しつつ、上金型（１）を降下させ、
上金型面と下金型面とのクリアランスが、５０mmの時に
上金型の降下を停止し、下金型（２）に設けられた３か
所の溶融樹脂供給口より上記熱可塑性樹脂を１９０℃に
加熱溶融した溶融樹脂（８）を金型内に供給開始し、ク
リアランスが２０mmの時に供給を完了する。
（４）の間隙（５）から真空吸引することによりその非
製品部（Ａ）を保持しつつ、上金型（１）を降下させ、
上金型面と下金型面とのクリアランスが、５０mmの時に
上金型の降下を停止し、下金型（２）に設けられた３か
所の溶融樹脂供給口より上記熱可塑性樹脂を１９０℃に
加熱溶融した溶融樹脂（８）を金型内に供給開始し、ク
リアランスが２０mmの時に供給を完了する。
【００２５】さらに、上金型（１）を降下させると、溶
融樹脂（８）は加圧され表皮材（７）を上金型面に押し
つけながら、キャビティの末端まで流動して金型内に充
填される。
融樹脂（８）は加圧され表皮材（７）を上金型面に押し
つけながら、キャビティの末端まで流動して金型内に充
填される。
【００２６】最終型締め位置にまで上金型（１）を降下
させ、この状態で所定時間加圧、冷却（４０秒間）した
後、上金型（１）を上昇させて目的とする成形品を取り
出し、非製品部（Ａ）を打ち抜き型で取り除いて目的と
するソフト感を有し、美しいシボ模様の表皮材に覆われ
た多層成形品を得る。
させ、この状態で所定時間加圧、冷却（４０秒間）した
後、上金型（１）を上昇させて目的とする成形品を取り
出し、非製品部（Ａ）を打ち抜き型で取り除いて目的と
するソフト感を有し、美しいシボ模様の表皮材に覆われ
た多層成形品を得る。
【００２７】
【発明の効果】本発明によれば、成形品表面の表皮材に
シワや破れ等のない良好な外観を有する大型の多層成形
品をハイサイクルで経済的に製造することができる。こ
れは、車輌内装部品、弱電関係部品等に広く用いること
ができる。
シワや破れ等のない良好な外観を有する大型の多層成形
品をハイサイクルで経済的に製造することができる。こ
れは、車輌内装部品、弱電関係部品等に広く用いること
ができる。
【図１】本発明の成形方法を示す装置の縦の断面図であ
る。
る。
【図２】本発明の実施例１で成形する多層成形品の斜視
図である。
図である。
【図３】本発明の成形方法を示す装置の縦の断面図であ
る。
る。
【図４】本発明の実施例２で成形する多層成形品の斜視
図である。
図である。
（１）上金型 （２）下金型 （３）樹脂通路 （４）入コ （５）間隙 （６）真空吸引孔 （７）表皮材 （８）溶融樹脂 （Ａ）非製品部 （Ｂ）製品部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 重義 大阪府高槻市塚原２丁目10番１号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平１−176530（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−87339（ＪＰ，Ａ) 特公 昭50−19132（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 43/00 - 43/58 B29C 33/00 - 33/76
Claims (1)
- 【請求項１】未閉鎖の上下金型間に表皮材と溶融状態の
熱可塑性樹脂を供給し、加圧冷却して成形品を賦形する
と同時に成形品表面に表皮材を貼合させる際に、上金型
または下金型において多層成形品の非製品部に対応する
位置に設けた間隙より真空吸引により表皮材を上金型ま
たは下金型に固定して成形することを特徴とする多層成
形品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9526391A JP2973565B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 多層成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9526391A JP2973565B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 多層成形品の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04325213A JPH04325213A (ja) | 1992-11-13 |
| JP2973565B2 true JP2973565B2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=14132882
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9526391A Expired - Lifetime JP2973565B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 多層成形品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2973565B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6282786B1 (en) * | 1999-08-16 | 2001-09-04 | General Electric Company | Method of making injection formed hybrid airfoil |
-
1991
- 1991-04-25 JP JP9526391A patent/JP2973565B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04325213A (ja) | 1992-11-13 |
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