JP2969875B2 - 方位測定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、外来のパルス状の電波を受信し、受信して
いる電波の到来方向を測定する方位測定装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の方位測定装置は、第２図に示すよう
に、回転空中線１で受信した受信信号のレベルを振幅比
較回路２においてあらかじめ定めたレベルと比較し、あ
らかじめ定めたレベル以上の振幅をもつパルス信号のみ
が検出され、方位算出回路３において回転空中線１から
の回転角度信号を基に検出されたパルス列ごとに到来方
位が算出される方式となっていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述した従来の方位測定装置は、目標とする電波発射
源からの直接波のほかに自己の周辺に存在する建造物，
山などによる反射波が存在する場合、これら反射波の到
来方位も直接波と同様に計測してしまい、目標とする電
波発射源の方位の区別がつかないという欠点がある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の方位測定装置は、指向方向を回転させながら
外来電波を受信し受信信号及び回転角信号を出力する回
転空中線と、前記受信信号のうちあらかじめ定めたレベ
ル以上の振幅をもつ受信パルスを検出してパルス列を出
力する振幅比較回路と、前記パルス列のパルス繰り返し
間隔を測定するパルス繰返し間隔測定回路と、前記受信
パルスの振幅を計測する振幅計測回路と、前記パルス列
及び対応する前記回転角信号の値から電波到来方位を求
め前記回転空中線の１回転の間に複数の前記パルス列が
存在する場合には前記パルス繰り返し間隔測定回路が計
測したパルス繰り返し間隔と前記振幅計測回路が出力し
た振幅に基づき前記パルス列のそれぞれの間のパルス繰
り返し間隔が等しいときに振幅の最も大きい前記パルス
列の到来方位のみを出力する方位算出回路とを有してい
る。

前記振幅計測回路は前記受信信号を入力するA/D変換
回路であってもよい。

〔実施例〕

次に本発明について図面を参照して説明する。

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図
は第１図の実施例の動作のタイミングチャートである。

本実施例は、受信信号ａ及び回転角信号ｂを出力する
空中線１と、受信信号ａを入力してパルス列ｃを出力す
る振幅比較回路２と、パルス列ｃを入力してデータｄを
出力するパルス繰返し間隔測定回路４と、受信信号ａを
入力するA/D変換回路５と、回転角信号b,パルス列c,デ
ータｄ及びA/D変換回路５からの信号を入力する方位算
出回路３とを備えて構成されている。

次に、本実施例の動作について説明する。

回転空中線１はその指向方向を回転させながら外来の
電波を受信し、受信信号ａと回転角信号ｂとを出力して
いる。振幅比較回路２は、あらかじめ定めたレベルと受
信信号ａのレベルとの比較を行い、あらかじめ定めたレ
ベル以上の振幅をもつ受信パルスを検出し、パルス列ｃ
として出力する。パルス繰返し間隔測定回路４は、パル
ス列ｃのパルス繰返し周波数を計測し、データｄとして
方位算出回路３に出力する。また、A/D変換回路５は、
受信信号ａ中の各受信パルス列毎（例えば、第３図のパ
ルス列ｃ中のパルス列c1,c2,c3毎）にパルス振幅を計測
し、計測結果を方位算出回路３に出力する。

方位算出回路３は演算素子及びレジスタから構成さ
れ、以下に説明する処理を行なう。

振幅比較回路２からのパルス列ｃと回転空中線１から
の回転角信号ｂの値から各パルス列の中心の方位角を求
める。回転空中線１の１回転の間にパルス列が１つしか
ない場合には、上述したようにして求めた方位角を電波
の到来方向として出力する。

また目標とする電波源からの直接波以外に自己の周辺
の建造物，山などからの反射波があり回転空中線１の１
回転の間に複数のパルス列が存在する場合には、データ
ｄを参照して各パルス列ごとのパルス繰返し間隔を比較
し、等しいパルス繰返し間隔のパルス列が存在する場
合、A/D変換回路５で測定したパルス振幅の一番大きな
パルス列以外のパルス列は除去し、残ったパルス列の方
位角を電波到来方位として出力する。

反射波のパルス繰返し間隔は直接波のそれと等しく、
また、反射波のパルス振幅は直接波のそれと比較して小
さいという特徴があるため、上述した処理を行うことに
より、反射波の影響を除去することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明、別方位と計測される信号
の中でパルス繰返し間隔が等しいものについては、パル
ス振幅の一番大きなもの以外の方位は除去することによ
り、周辺の建造物，山などからの反射波の影響を除去し
た正しい方位測定ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図は
第１図の実施例の動作のタイミングチャート、第３図は
従来の方位測定装置の一例のブロック図である。 １……回転空中線、２……振幅比較回路、３……方位算
出回路、４……パルス繰返し間隔測定回路。５……A/D
変換回路。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】指向方向を回転させながら外来電波を受信
   し受信信号及び回転角信号を出力する回転空中線と、前
   記受信信号のうちあらかじめ定めたレベル以上の振幅を
   もつ受信パルスを検出してパルス列を出力する振幅比較
   回路と、前記パルス列のパルス繰り返し間隔を測定する
   パルス繰返し間隔測定回路と、前記受信パルスの振幅を
   計測する振幅計測回路と、前記パルス列及び対応する前
   記回転角信号の値から電波到来方位を求め前記回転空中
   線の１回転の間に複数の前記パルス列が存在する場合に
   は前記パルス繰り返し間隔測定回路が計測したパルス繰
   り返し間隔と前記振幅計測回路が出力した振幅に基づき
   前記パルス列のそれぞれの間のパルス繰り返し間隔が等
   しいときに振幅の最も大きい前記パルス列の到来方位の
   みを出力する方位算出回路とを有することを特徴とする
   方位測定装置。
2. 【請求項２】前記振幅計測回路は前記受信信号を入力す
   るA/D変換回路であることを特徴とする請求項１記載の
   方位測定装置。