JP2969729B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、手元操作部の動きを検出する状態センサと
塵埃センサの出力により電動送風機の回転数を制御する
電気掃除機に関する。
従来の技術 近年、じゅうたんなどの掃除対象の多様化に伴い、電
動送風機の回転数を必要に応じて可変できるものが増え
る傾向にある。また、各種センサを搭載し、その信号に
応じて回転数を制御する電気掃除機もある。
従来、この種の電気掃除機は第5図および第6図に示
す構成が一般的であった。以下、その構成について説明
する。
図に示すように、掃除機本体1にはホース2を接続
し、ホース2の先端に手元操作部3を設け、さらに床用
吸込具4を設けている。掃除機本体1に設けた電動送風
機5と第1の双方向性サイリスタ6が直列に接続されて
交流電源に接続されており、第1の双方向性サイリスタ
6のゲートには抵抗7を介して第2の双方向性サイリス
タ8が接続されており、第2の双方向性サイリスタ8の
ゲートと交流電源の片側間にはトリガ素子9および電流
制限抵抗10,11を介してホース2の先端の手元操作部3
に設置されているスイッチ12とスライド抵抗器13に接続
されている。また、トリガ素子9と第2の双方向性サイ
リスタ8のT1端子間には、コンデンサ14が接続されてい
る。
上記構成から明らかなように、手元操作部3のスライ
ド抵抗器13の値を変化させると、コンデンサ14への充電
時間が変化し、トリガ素子9のトリガタイミングが変化
し、電動送風機5の電力が制御されて回転数がコントロ
ールされる。
発明が解決しようとする課題 このような従来の電気掃除機では、手元操作部のスラ
イド抵抗器13の値を使用者が手動で可変しなければなら
ず、そのため掃除面の汚れ具合や、掃除の仕方は使用者
の勘によるところが多く、最適な掃除をするには多くの
問題を有するものであった。
本発明は上記課題を解決するもので、床面の塵埃量と
手元操作部の動きを検出して従来勘に頼っていた掃除を
自動化して使い勝手を向上することを第1の目的として
いる。また、手元操作部が休止または静止しているとき
は自動停止して安全性を向上することを第2の目的とし
ている。さらに、使用者の掃除の仕方や掃除面の掃除必
要度を自動判定し、各家庭に応じた最適な掃除モードを
設定して使い勝手を大巾に向上することを第3の目的と
している。
課題を解決するための手段 本発明は上記第1の目的を達成するために、空気流路
内の塵埃を検出する塵埃センサと、手元操作部の操作速
度を検出する状態センサと、前記塵埃センサと状態セン
サの出力を入力する制御手段とを備え、前記制御手段は
塵埃センサの出力と状態センサの出力から電動送風機の
回転数を制御することを第1の課題解決手段としてい
る。
また、第2の目的を達成するために、上記第1の課題
解決手段に加え、塵埃センサおよび状態センサのいずれ
かの出力が発生しているときは電動送風機の回転数を制
御し、両センサからの出力が発生していないときは運転
を停止することを第2の課題解決手段としている。
作用 本発明は上記した第1の課題解決手段により、塵埃セ
ンサからの塵埃量と状態センサからの操作速度(掃除速
度)により、たとえば塵埃量が多く掃除速度がはやい場
合はスピード掃除のため吸い込み力を上げる制御を行う
ことができ、塵埃量と掃除速度に応じて吸い込み力を制
御できる。
また、第2の課題解決手段により、塵埃センサおよび
状態センサの出力が発生していないときは掃除の休止ま
たは静止状態と判断して電動送風機を停止させることが
でき、再度電動送風機を運転させるときには手元操作部
を動かせばよい。
実施例 以下、第1の発明の実施例について第1図を参照しな
がら説明する。
図に示すように、空気通路21には発光素子22と受光素
子23とを対向して設置して塵埃センサ24を形成してお
り、受光素子23の出力は、第1のレベル検出器25に入力
し、塵埃が通過する際発生する光のゆらぎ量を第1のレ
ベル検出器25で判定し、パルス信号に変換して制御回路
26に入力している。
また、状態センサ27はしゃ閉されたケース内に球形の
ボール28を具備し、発光素子29および受光素子30からな
るホトインターラプタ31を設け、手元操作部の動きに対
してボール28がホトインターラプタ31の光軸を掃除速度
に比例してしゃ断することにより発生する光量変化を第
2のレベル検出器32で検出し制御回路26に入力してい
る。制御回路26は塵埃センサ24の出力と状態センサ27の
出力とを入力し、演算してその出力は双方向性サイリス
タ33を介して電動送風機34の回転数を制御するよう構成
している。
上記構成において動作を説明すると、第2図(a),
(b)に示すように、塵埃センサ24の出力VAと状態セン
サ27の出力VBにより電動送風機34の回転数を制御し吸込
力を第2図(c)のように制御するものであり、塵埃量
が多く掃除速度が早い場合は、「スピード掃除」モード
として判定し吸込力を最大になるよう制御し、塵埃量が
少なく掃除速度が早い場合は吸込力を押さえて操作力が
低くなるよう制御する。また、塵埃量が多く掃除速度が
遅い場合は「念入り手軽掃除」で吸込力をやや低めに制
御し、ゆっくり念入りに掃除するモードとなる。さら
に、塵埃量が少なく掃除速度が遅い場合は、「パワーセ
ーブ運転」モードとなり、吸込力を低く制御する。
上記以外に多種多様の掃除パターンにより吸込力を自
動的に制御できる。
このように第1の発明の実施例の電気掃除機によれ
ば、床面の塵埃量と手元操作部の動きおよび操作速度に
より吸込力を最適に制御でき、使い勝手を大巾に改善で
きる。
つぎに、第2の発明の実施例について説明する。
第2の発明の実施例の構成は第1図に示した第1の発
明の実施例と同じであり、制御回路26は第3図(a),
(b)のように塵埃センサ24および状態センサ27の出力
VA,VBが発生しないときは第3図(c)のように電動送
風機34の運転を停止させ、塵埃センサ24の出力VAのみが
発生しているときは塵埃量に応じて吸込力を制御し、状
態センサ27の出力VBのみが発生しているときは「パワー
セーブ運転」モードとなるよう制御する。
このように第2の発明の実施例の電気掃除機によれ
ば、塵埃がなく、手元操作部が休止または静止している
ときは自動停止するため、安全性が大巾に改善できる。
つぎに、第3の発明の実施例について第4図を参照し
ながら説明する。なお、第1の発明の実施例と同じ構成
のものは同一符号を付して説明を省略する。
図に示すように、制御回路35はタイマー機能を有して
いて、掃除機運転時の運転時間を計数可能としている。
記憶装置36は塵埃センサ24および状態センサ27の出力お
よび運転時間を演算処理した値を記憶するものである。
上記構成において動作を説明すると、塵埃センサ24で
床面に分布する塵埃量を検出し、状態センサ27で使用者
が掃除中に床用吸込具を往復操作する操作回数を検出
し、これら塵埃センサ24と状態センサ27の出力と運転時
間の3つの情報を制御回路35で、演算処理し、掃除面の
汚れ具合、使用者の掃除速度の特異性、掃除範囲などを
判断して部屋または掃除面全体の状態を認知し、電動送
風機34の回転数またはON−OFF制御をし、さらに、この
演算処理した情報を記憶装置36に記憶する。したがっ
て、次回の掃除の際には各家庭、各使用者のそれぞれの
掃除パターンに応じて吸込力を制御することができる。
なお、制御回路35の出力による制御対象は電動送風機34
だけでなく、床用吸込具に設けた電動吸込ノズルを加え
ることにより一層きめ細かい掃除ができる。
発明の効果 以上の実施例から明らかなように本発明によれば、塵
埃センサの出力と状態センサの出力とから電動送風機の
回転数を制御しているので、床面の塵埃量と掃除速度に
より吸い込み力を制御でき、使い勝手が向上する。ま
た、塵埃センサの出力と状態センサの出力が発生しない
ときは電動送風機の回転を停止するので、安全性が向上
する。さらに、掃除運転時間、掃除運転中における塵埃
量、掃除速度等の情報から、掃除範囲、床面全体の汚れ
具合、掃除速度の特異性を判断し、次回の電動送風機の
制御を決定するので、次回の掃除では使用状況に合わせ
た的確な吸い込み力制御が行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電気掃除機のブロック図、
第2図(a)〜(c)は同電気掃除機の各センサの出力
波形図と吸込力特性図、第3図(a)〜(c)は同電気
掃除機の他の使用例の各センサの出力波形図と吸込力特
性図、第4図は本発明の他の実施例の電気掃除機のブロ
ック回路図、第5図は従来の電気掃除機の斜視図、第6
図は同従来の電気掃除機の回路図である。 21……空気通路、24……塵埃センサ、26……制御回路
(制御手段)、27……状態センサ、34……電動送風機。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気流路内の塵埃を検出する塵埃センサ
    と、手元操作部の操作速度を検出する状態センサと、前
    記塵埃センサと状態センサの出力を入力する制御手段と
    を備え、前記制御手段は塵埃センサの出力と状態センサ
    の出力から電動送風機の回転数を制御するようにしてな
    る電気掃除機。
  2. 【請求項2】塵埃センサおよび状態センサのいずれかの
    出力が発生しているときは電動送風機の回転数を制御
    し、両センサからの出力が発生していないときは運転を
    停止するようにしてなる請求項1記載の電気掃除機。
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