JP2969030B2 - 回路遮断器 - Google Patents
回路遮断器Info
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- JP2969030B2 JP2969030B2 JP4306842A JP30684292A JP2969030B2 JP 2969030 B2 JP2969030 B2 JP 2969030B2 JP 4306842 A JP4306842 A JP 4306842A JP 30684292 A JP30684292 A JP 30684292A JP 2969030 B2 JP2969030 B2 JP 2969030B2
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H71/00—Details of the protective switches or relays covered by groups H01H73/00 - H01H83/00
- H01H71/74—Means for adjusting the conditions under which the device will function to provide protection
- H01H71/7463—Adjusting only the electromagnetic mechanism
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、回路遮断器に係り、特
に、コンパクトで高機能なトリップ特性を有する回路遮
断器の構造に関する。
に、コンパクトで高機能なトリップ特性を有する回路遮
断器の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】回路遮断器のトリップ特性は、図４を用
いて説明すれば、通常、電路に流れる電流に応じて回路
遮断器を引き外す時間により、長限時特性領域と、瞬時
特性領域に分け、それぞれに対応するように設定されて
いる。特公昭５９−２７２９５９号公報に開示された構
造は、リレーのトリップ特性の瞬時領域における調整を
可能とするものであり、長限時領域の調整については考
慮されていない。また実開平２−３７５３７号公報開示
の技術は、電子回路によりリレー特性を付与したもので
ある。
いて説明すれば、通常、電路に流れる電流に応じて回路
遮断器を引き外す時間により、長限時特性領域と、瞬時
特性領域に分け、それぞれに対応するように設定されて
いる。特公昭５９−２７２９５９号公報に開示された構
造は、リレーのトリップ特性の瞬時領域における調整を
可能とするものであり、長限時領域の調整については考
慮されていない。また実開平２−３７５３７号公報開示
の技術は、電子回路によりリレー特性を付与したもので
ある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
前者は長限時領域を調整可能とするには構造が複雑にな
り、取扱性、操作性が低下するのみならず、部品点数が
増加しコストアップの要因になるという問題点があり、
後者の電子回路によれば長限時特性、瞬時特性はそれぞ
れ独立機構により得られ、リレー特性の調整制御は自在
になるが電子回路とＣＴ(current transformer)の部品
構成のため、部品点数が増加し製品原価が増加するとい
う問題点があった。本発明は上記の問題点に鑑み、定格
電流の調整、すなわちリレーのトリップ特性の変更・調
整制御が可能な回路遮断器を低価格で提供することを目
的としている。
前者は長限時領域を調整可能とするには構造が複雑にな
り、取扱性、操作性が低下するのみならず、部品点数が
増加しコストアップの要因になるという問題点があり、
後者の電子回路によれば長限時特性、瞬時特性はそれぞ
れ独立機構により得られ、リレー特性の調整制御は自在
になるが電子回路とＣＴ(current transformer)の部品
構成のため、部品点数が増加し製品原価が増加するとい
う問題点があった。本発明は上記の問題点に鑑み、定格
電流の調整、すなわちリレーのトリップ特性の変更・調
整制御が可能な回路遮断器を低価格で提供することを目
的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明のリレー特性は電
子回路によらず、機械的手段を用いて部品点数の増加を
抑え、定格電流の調整すなわちリレー特性の変更・調整
を行なうことが可能のように構成したものであって、上
記の目的は、特許請求の範囲に記載されているように、
固定接触子および可動接触子と、前記固定接触子と可動
接触子を接合または離反させる開閉機構と、過電流を検
知することにより前記固定接触子と可動接触子を離反動
作させるリレー装置とを有する回路遮断器において、過
電流により吸引動作を行なう固定コアおよび可動コア
と、前記固定コアと可動コア間に生ずる磁束の大きさを
調整させる機構と、前記磁束による温度変化を位置変化
に変換させる機構とからなるリレー装置を有し、瞬時特
性と限時特性の両特性を調整可能のように構成したこと
を特徴とする回路遮断器によって達成される。
子回路によらず、機械的手段を用いて部品点数の増加を
抑え、定格電流の調整すなわちリレー特性の変更・調整
を行なうことが可能のように構成したものであって、上
記の目的は、特許請求の範囲に記載されているように、
固定接触子および可動接触子と、前記固定接触子と可動
接触子を接合または離反させる開閉機構と、過電流を検
知することにより前記固定接触子と可動接触子を離反動
作させるリレー装置とを有する回路遮断器において、過
電流により吸引動作を行なう固定コアおよび可動コア
と、前記固定コアと可動コア間に生ずる磁束の大きさを
調整させる機構と、前記磁束による温度変化を位置変化
に変換させる機構とからなるリレー装置を有し、瞬時特
性と限時特性の両特性を調整可能のように構成したこと
を特徴とする回路遮断器によって達成される。
【０００５】
【作用】前記可動コアおよび固定コアの組合せ機構を有
するリレー装置を用いて、可動コアと固定コア間ギャッ
プを調整し磁束の大きさを変化させることにより、瞬時
特性が調整され、また、磁束の変化の大きさによる温度
変化を位置変化に変換することにより、限時特性が調整
されるから、機械的手段を用いて限時領域およぼ瞬時領
域の両特性を調整するように構成することができる。
するリレー装置を用いて、可動コアと固定コア間ギャッ
プを調整し磁束の大きさを変化させることにより、瞬時
特性が調整され、また、磁束の変化の大きさによる温度
変化を位置変化に変換することにより、限時特性が調整
されるから、機械的手段を用いて限時領域およぼ瞬時領
域の両特性を調整するように構成することができる。
【０００６】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は、本発明のリレー装置１２を備えた回路遮断
器の一実施例を示す断面図である。回路遮断器のＯＮ−
ＯＦＦ操作は外殻を構成するカバー２から突出した操作
ハンドル３により行なう。ハンドル３を矢印Ｐ方向（電
源側）に移動することにより、トグル機構を有する２節
リンクの開閉機構４の一端に位置する３極分（３相用の
場合）の可動接触子９を支持する連動軸７が回動する。
この連動軸７の反時計方向の回動により、可動接触子９
はピン５を回動中心として全体が移動し、これにより可
動接触子９の一端に設けた可動接点１０が、これと当接
する固定接点１１の位置まで移動し、回路遮断器の接点
が閉じＯＮ状態となる。回路遮断器をＯＦＦするには、
ハンドル３を矢印Ｑ方向（負荷側）に移動させ、開閉機
構４の動作により可動接点１０と固定接点１１とを離反
し開極させる。過電流の発生はリレー装置１２で検出さ
れ、リレー装置１２の内部機構の作用により、開閉機構
４のラッチ１３の係合が解除されると、２節リンクを介
して可動接触子９が開極し回路遮断器はトリップ状態と
なる。このとき過電流の大きさによりリレー装置１２の
動作時間に差異が生ずるように構成されている。
る。図１は、本発明のリレー装置１２を備えた回路遮断
器の一実施例を示す断面図である。回路遮断器のＯＮ−
ＯＦＦ操作は外殻を構成するカバー２から突出した操作
ハンドル３により行なう。ハンドル３を矢印Ｐ方向（電
源側）に移動することにより、トグル機構を有する２節
リンクの開閉機構４の一端に位置する３極分（３相用の
場合）の可動接触子９を支持する連動軸７が回動する。
この連動軸７の反時計方向の回動により、可動接触子９
はピン５を回動中心として全体が移動し、これにより可
動接触子９の一端に設けた可動接点１０が、これと当接
する固定接点１１の位置まで移動し、回路遮断器の接点
が閉じＯＮ状態となる。回路遮断器をＯＦＦするには、
ハンドル３を矢印Ｑ方向（負荷側）に移動させ、開閉機
構４の動作により可動接点１０と固定接点１１とを離反
し開極させる。過電流の発生はリレー装置１２で検出さ
れ、リレー装置１２の内部機構の作用により、開閉機構
４のラッチ１３の係合が解除されると、２節リンクを介
して可動接触子９が開極し回路遮断器はトリップ状態と
なる。このとき過電流の大きさによりリレー装置１２の
動作時間に差異が生ずるように構成されている。
【０００７】本発明は、リレー装置１２の内部構造に関
するものであって、以下、実施例によって前記内部構造
を詳細に説明する。 〈第１実施例〉図２は第１実施例のリレー装置１２を示
す斜視図であって、図１のリレー装置１２のケース１２
ａの内部構造の詳細を示す。図３は第１実施例の動作
図、図４は第１実施例の特性図である。可動コア１６の
一端は、戻しばね１７の付勢力を受け係合点１６ａを支
点としてに固定コア１５と係合し、他端は、ギャップＧ
を有して固定コア１５と対向している。係合点１６ａを
支点として回動する可動コア１６は、中空の四辺形の断
面を有する銅管１９を貫通し、銅管１９の一辺にバイメ
タル板１８を固定している。バイメタル板１８の先端に
は調整ピン２０が設けられ、調整ピン２０は、軸線２３
ａを中心として回動可能に支持された連動板２３の一端
と対向している。
するものであって、以下、実施例によって前記内部構造
を詳細に説明する。 〈第１実施例〉図２は第１実施例のリレー装置１２を示
す斜視図であって、図１のリレー装置１２のケース１２
ａの内部構造の詳細を示す。図３は第１実施例の動作
図、図４は第１実施例の特性図である。可動コア１６の
一端は、戻しばね１７の付勢力を受け係合点１６ａを支
点としてに固定コア１５と係合し、他端は、ギャップＧ
を有して固定コア１５と対向している。係合点１６ａを
支点として回動する可動コア１６は、中空の四辺形の断
面を有する銅管１９を貫通し、銅管１９の一辺にバイメ
タル板１８を固定している。バイメタル板１８の先端に
は調整ピン２０が設けられ、調整ピン２０は、軸線２３
ａを中心として回動可能に支持された連動板２３の一端
と対向している。
【０００８】可動コア１６に生ずる磁束の影響により銅
管１９に発生する温度変化に対応する熱応力のため、バ
イメタル板１８が板圧の方向すなわち矢印Ａ方向に変位
すると、バイメタル板１８の先端に、連動板２３と対向
して設けた調整ピン２０の先端が連動板２３と接触・押
圧し、連動板２３は矢印Ｂ方向に、バイメタル板１８の
熱変形量に対応して回動するように構成されている。可
動コア１６の可動端には、取付け金具を介して動作棒２
１が可動コア１６を貫通して取付けられ、可動コア１６
が固定コア１５に吸引される動作と連動して動作棒２１
は、可動コア１６と一体に矢印Ｃ方向に引き下げられ、
これにより連動板２３は矢印Ｂ方向に回動する。動作棒
２１には微調整用の調整ねじ２２が螺合されている。上
記のように、バイメタル板１８の変位、および、可動コ
ア１６の移動に伴う動作棒２１の変位により、連動板２
３は軸線２３ａを回動中心として矢印Ｂ方向に回動し、
開閉機構部４とラッチ１３との係合を外し回路遮断器の
開閉機構４の動作により可動接点１０と固定接点１１を
離反し開極させる。一方可動コア１６の先端は、動作板
２４と接触することによりギャップＧが規制されてお
り、回路遮断器の上部から操作する調整つまみ１４をＤ
方向に回転することにより、動作板２４の支点２４ａを
中心に回動させ可動コア１６と固定コア１５のギャップ
Ｇを変化させる。
管１９に発生する温度変化に対応する熱応力のため、バ
イメタル板１８が板圧の方向すなわち矢印Ａ方向に変位
すると、バイメタル板１８の先端に、連動板２３と対向
して設けた調整ピン２０の先端が連動板２３と接触・押
圧し、連動板２３は矢印Ｂ方向に、バイメタル板１８の
熱変形量に対応して回動するように構成されている。可
動コア１６の可動端には、取付け金具を介して動作棒２
１が可動コア１６を貫通して取付けられ、可動コア１６
が固定コア１５に吸引される動作と連動して動作棒２１
は、可動コア１６と一体に矢印Ｃ方向に引き下げられ、
これにより連動板２３は矢印Ｂ方向に回動する。動作棒
２１には微調整用の調整ねじ２２が螺合されている。上
記のように、バイメタル板１８の変位、および、可動コ
ア１６の移動に伴う動作棒２１の変位により、連動板２
３は軸線２３ａを回動中心として矢印Ｂ方向に回動し、
開閉機構部４とラッチ１３との係合を外し回路遮断器の
開閉機構４の動作により可動接点１０と固定接点１１を
離反し開極させる。一方可動コア１６の先端は、動作板
２４と接触することによりギャップＧが規制されてお
り、回路遮断器の上部から操作する調整つまみ１４をＤ
方向に回転することにより、動作板２４の支点２４ａを
中心に回動させ可動コア１６と固定コア１５のギャップ
Ｇを変化させる。
【０００９】次に図３により本リレー装置の動作原理を
説明すると、通過電流Ｉにより、可動コア１６および固
定コア１５に磁束φが発生する。磁束φは可動コア１６
と固定コア１５とのキャップＧの関数として（数１）に
よって示され、磁束φの時間変化として（数２）により
表される電磁誘導電圧Ｖが発生し、電気抵抗ｒの銅管１
９に誘導電流ｉが流れ、（数３）に示す消費電力Ｗによ
りバイメタル板１８は矢印Ｂ方向に発熱による変位をお
こす。
説明すると、通過電流Ｉにより、可動コア１６および固
定コア１５に磁束φが発生する。磁束φは可動コア１６
と固定コア１５とのキャップＧの関数として（数１）に
よって示され、磁束φの時間変化として（数２）により
表される電磁誘導電圧Ｖが発生し、電気抵抗ｒの銅管１
９に誘導電流ｉが流れ、（数３）に示す消費電力Ｗによ
りバイメタル板１８は矢印Ｂ方向に発熱による変位をお
こす。
【００１０】
【数１】
【００１１】
【数２】
【００１２】
【数３】
【００１３】ただし φ：磁束 Ｉ：通過電流 Ｒ：磁気抵抗 Ｋ：鉄心の長さ Ｇ：ギャップ Ｓ1：鉄心の断面積 Ｓ2：ギャップ空間を通過する磁束の断面積 μ：透磁率 μ0：真空透磁率 Ｖ：銅管に発生する電磁誘導電圧 Ｗ：電磁誘導電圧による消費電力 ｉ：銅管に発生する電磁誘導電流 ｒ：銅管の電気抵抗 である。また通過電流Ｉが非常に大きくなると、戻しば
ね１７の付勢力によって引上げられている可動コア１６
は、磁束φにより発生する可動コア１６と固定コア１５
間の電磁力により、固定コア１５側に引寄せられる。図
３に示すεはギャップＧの可動調整量である。
ね１７の付勢力によって引上げられている可動コア１６
は、磁束φにより発生する可動コア１６と固定コア１５
間の電磁力により、固定コア１５側に引寄せられる。図
３に示すεはギャップＧの可動調整量である。
【００１４】本実施例においては、図４に示すように、
回路遮断器の負荷が過負荷領域付近では、バイメタル板
１８の作用により時延効果を持たせ（長限時特性）、短
絡事故発生時においては、可動コア１６の吸引により瞬
時に開極動作をする（瞬時特性）構造を備えており、１
対の固定コア１５と可動コア１６の組合せによって、２
種のリレー特性を持たせることが可能となるものであ
る。以上の説明から明らかなように、可動コア１６およ
び固定コア１５間のギャップＧを調整することにより、
リレーのトリップ特性は、図４に示すように動作電流の
しきい値Ｈからしきい値Ｌまで左右方向にスライドさせ
ることができ、電流Ｉとリレー動作時間との関係特性、
すなわち、トリップ特性を可変とすることができる。
回路遮断器の負荷が過負荷領域付近では、バイメタル板
１８の作用により時延効果を持たせ（長限時特性）、短
絡事故発生時においては、可動コア１６の吸引により瞬
時に開極動作をする（瞬時特性）構造を備えており、１
対の固定コア１５と可動コア１６の組合せによって、２
種のリレー特性を持たせることが可能となるものであ
る。以上の説明から明らかなように、可動コア１６およ
び固定コア１５間のギャップＧを調整することにより、
リレーのトリップ特性は、図４に示すように動作電流の
しきい値Ｈからしきい値Ｌまで左右方向にスライドさせ
ることができ、電流Ｉとリレー動作時間との関係特性、
すなわち、トリップ特性を可変とすることができる。
【００１５】〈第２実施例〉図５は第２実施例のリレー
装置３２を示す斜視図である。この実施例は、固定コア
１５が銅管１９を貫通している点で第１実施例と相違し
ているが、他は第１実施例の機構に準ずる。第２実施例
では可動コア１６が銅管１９を貫通していないため、可
動コア１６の可動調整量εが拡大し、リレーのトリップ
特性の調整範囲を大くするのに好適である。第１実施例
においては、可動コア１６が銅管１９を貫通しているた
め、リレー特性を決定する可動コア１６の可動調整量ε
は銅管１９内の空間断面積により制限される。銅管１９
は第１実施例で示したように、バイメタル板１８を動作
させるに必要な発熱量を決定する要因となるもので、前
記のように、銅管１９に発生する電磁誘導電圧Ｖによる
消費電力Ｗによって定まる。
装置３２を示す斜視図である。この実施例は、固定コア
１５が銅管１９を貫通している点で第１実施例と相違し
ているが、他は第１実施例の機構に準ずる。第２実施例
では可動コア１６が銅管１９を貫通していないため、可
動コア１６の可動調整量εが拡大し、リレーのトリップ
特性の調整範囲を大くするのに好適である。第１実施例
においては、可動コア１６が銅管１９を貫通しているた
め、リレー特性を決定する可動コア１６の可動調整量ε
は銅管１９内の空間断面積により制限される。銅管１９
は第１実施例で示したように、バイメタル板１８を動作
させるに必要な発熱量を決定する要因となるもので、前
記のように、銅管１９に発生する電磁誘導電圧Ｖによる
消費電力Ｗによって定まる。
【００１６】リレー特性の調整範囲を大きくするには、
可動コア１６の可動範囲を大きくする必要があるが、銅
管１９の長さ、すなわち、銅管１９の断面周長は、銅管
１９の電気抵抗ｒとの関連により制限され、設計上裕度
のあるパラメータではない。本実施例は、可動コア１６
のストロークすなわち、リレー特性の決定と無関係にバ
イメタル板１８の動作を決定することができる点で有利
である。以上、第１実施例および第２実施例は、リレー
特性の長限時および瞬時領域を同時に変更するものであ
り、回路遮断器本来の目的である電線や負荷機器の適正
な保護および回路遮断器上下間の保護調整の点で有利で
あり、使い勝手が非常に優れた構造といえる。
可動コア１６の可動範囲を大きくする必要があるが、銅
管１９の長さ、すなわち、銅管１９の断面周長は、銅管
１９の電気抵抗ｒとの関連により制限され、設計上裕度
のあるパラメータではない。本実施例は、可動コア１６
のストロークすなわち、リレー特性の決定と無関係にバ
イメタル板１８の動作を決定することができる点で有利
である。以上、第１実施例および第２実施例は、リレー
特性の長限時および瞬時領域を同時に変更するものであ
り、回路遮断器本来の目的である電線や負荷機器の適正
な保護および回路遮断器上下間の保護調整の点で有利で
あり、使い勝手が非常に優れた構造といえる。
【００１７】〈第３実施例〉図６は第３実施例のリレー
装置４２を示す斜視図である。本実施例は第１、第２実
施例における戻しばね１７の付勢力を、増減することが
可能のように構成したものであって、回路遮断器の上部
から操作する調整つまみ１４の回転により、支点２４ａ
を中心として動作板２４を上下方向に移動し、戻しばね
１７の付勢力を調整する機構を備えている。ただし可動
コア１６の可動範囲は、図示しないストッパによって制
約されており、したがってギャップＧは一定である。こ
れにより、可動コア１６の引き上げ付勢力が増減し、リ
レーの瞬時特性のみを調整することができる。第１実施
例で述べたように、長限時領域では、バイメタル板１８
の熱変位動作で、瞬時領域では、固定コア１５と可動コ
ア１６間の電磁力による可動コア１６の吸引動作によっ
て特性化されるものであり、第３実施例においては、可
動コア１６の引き上げ付勢力を変化させて、前記の通り
瞬時領域でのしきい値が変化するように調整している。
長限時領域でのバイメタル板１８の動作は、銅管１９を
通る磁束φの大きさによって決定され、可動コア１６の
引上げ付勢力の大きさには影響されないから長限時特性
は変化せずに固定される。
装置４２を示す斜視図である。本実施例は第１、第２実
施例における戻しばね１７の付勢力を、増減することが
可能のように構成したものであって、回路遮断器の上部
から操作する調整つまみ１４の回転により、支点２４ａ
を中心として動作板２４を上下方向に移動し、戻しばね
１７の付勢力を調整する機構を備えている。ただし可動
コア１６の可動範囲は、図示しないストッパによって制
約されており、したがってギャップＧは一定である。こ
れにより、可動コア１６の引き上げ付勢力が増減し、リ
レーの瞬時特性のみを調整することができる。第１実施
例で述べたように、長限時領域では、バイメタル板１８
の熱変位動作で、瞬時領域では、固定コア１５と可動コ
ア１６間の電磁力による可動コア１６の吸引動作によっ
て特性化されるものであり、第３実施例においては、可
動コア１６の引き上げ付勢力を変化させて、前記の通り
瞬時領域でのしきい値が変化するように調整している。
長限時領域でのバイメタル板１８の動作は、銅管１９を
通る磁束φの大きさによって決定され、可動コア１６の
引上げ付勢力の大きさには影響されないから長限時特性
は変化せずに固定される。
【００１８】上記の通り、本実施例のリレー装置によれ
ば、電子式と比較して部品点数は概ね３０％、従来の機
械式と比較しても１０％それぞれ減少し、また、これに
伴う軽量小形化については、電子式、機械式と比較して
概ね１０％の低減を実現することができ原価低減、製造
納期の短縮などへの効果は顕著である。
ば、電子式と比較して部品点数は概ね３０％、従来の機
械式と比較しても１０％それぞれ減少し、また、これに
伴う軽量小形化については、電子式、機械式と比較して
概ね１０％の低減を実現することができ原価低減、製造
納期の短縮などへの効果は顕著である。
【００１９】
【発明の効果】本発明の実施により、１対の可動コアお
よび固定コアによる機械的手段の組合せ機構を備えたリ
レー装置によって、限時領域およぼ瞬時領域に対応する
特性を備え、定格電流の調整が容易で小形の回路遮断器
を低原価で提供することができその効果は顕著である。
よび固定コアによる機械的手段の組合せ機構を備えたリ
レー装置によって、限時領域およぼ瞬時領域に対応する
特性を備え、定格電流の調整が容易で小形の回路遮断器
を低原価で提供することができその効果は顕著である。
【図１】本発明のリレー装置を備えた回路遮断器の一実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
【図２】本発明の第１実施例のリレー装置を示す斜視図
である。
である。
【図３】本発明の第１実施例のリレー装置の動作図であ
る。
る。
【図４】本発明の第１実施例の特性図である。
【図５】本発明の第２実施例のリレー装置を示す斜視図
である。
である。
【図６】本発明の第３実施例のリレー装置を示す斜視図
である。
である。
１…ケース ２…カバー ３…ハ
ンドル ４…開閉機構 ５…ピン ７…連動軸 ８…ハンドルばね ９…可
動接触子 １０…可動接点 １１…固定接点 １２、
３２、４２…リレー装置 １３…ラッチ １４…調整つまみ １５…
固定コア １６…可動コア １７…戻しばね １８…
バイメタル板 １９…銅管 ２０…調整ピン ２１…
動作棒 ２２…調整ねじ ２３…連動板 ２４…
動作板
ンドル ４…開閉機構 ５…ピン ７…連動軸 ８…ハンドルばね ９…可
動接触子 １０…可動接点 １１…固定接点 １２、
３２、４２…リレー装置 １３…ラッチ １４…調整つまみ １５…
固定コア １６…可動コア １７…戻しばね １８…
バイメタル板 １９…銅管 ２０…調整ピン ２１…
動作棒 ２２…調整ねじ ２３…連動板 ２４…
動作板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H01H 71/74 H01H 71/16 H01H 73/00
Claims (3)
- 【請求項１】 固定接触子および可動接触子と、 前記固定接触子と可動接触子を接合または離反させる開
閉機構と、 過電流を検知することにより前記固定接触子と可動接触
子を離反動作させるリレー装置とを有する回路遮断器に
おいて、 過電流により吸引動作を行なう固定コアおよび可動コア
と、 前記固定コアと可動コア間に生ずる磁束の大きさを調整
させる機構と、 前記磁束による温度変化を位置変化に変換させる機構と
からなるリレー装置を有し、 瞬時特性と限時特性の両特性を調整可能のように構成し
たことを特徴とする回路遮断器。 - 【請求項２】 前記磁束の大きさを調整させる機構は、 前記固定コアと可動コアとの動作間隔を可動調整するこ
とにより、前記固定接触子と可動接触子を離反させるト
リップ機構を有することを特徴とする請求項１記載の回
路遮断器。 - 【請求項３】 前記磁束による温度変化を位置変化に変
換させる機構は、 前記固定コアまたは可動コアの何れか一方が貫通する銅
管と、 前記銅管と接触するバイメタル板と、 前記バイメタルに近接して回動自在に支持された連動板
と、 前記銅管の温度上昇により前記バイメタル板を介して前
記連動板が回動し、前記可動接触子と固定接触子を離反
させるトリップ機構を有することを特徴とする請求項１
記載の回路遮断器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4306842A JP2969030B2 (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 回路遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4306842A JP2969030B2 (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 回路遮断器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06162905A JPH06162905A (ja) | 1994-06-10 |
| JP2969030B2 true JP2969030B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=17961915
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4306842A Expired - Fee Related JP2969030B2 (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 回路遮断器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2969030B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100323739B1 (ko) * | 1999-11-08 | 2002-02-19 | 이종수 | 배선용 차단기의 순시 가조정 트립장치 |
| CN101916694B (zh) * | 2010-08-17 | 2012-07-11 | 常熟开关制造有限公司(原常熟开关厂） | 断路器的热磁式脱扣器的电流调节装置 |
-
1992
- 1992-11-17 JP JP4306842A patent/JP2969030B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06162905A (ja) | 1994-06-10 |
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Legal Events
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