JP2968006B2 - 吸収性物品の表面材の製造方法 - Google Patents

吸収性物品の表面材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸収性物品の表面材の製造方法に関し、詳
しくは、疎水性/親水性の二重構造の極細繊維集合体シ
ートからなり、疎水側表面が繊維形態を残しつつも、一
部が融着された柔らかい風合いの表面を有し且つ多数の
開孔が配列されてなる、吸収性物品の表面材の製造方法
に関する。
〔従来の技術〕 従来、衛生品材料として用いられる吸収性物品の表面
シートとしては、一般的には不織布あるいは有孔フィル
ムが多く用いられている。不織布をその製法によって分
類すれば、カード機によりつくられるサクションヒート
ボンド不織布、溶融紡糸によりつくられるスパンボンド
不織布、あるいはメルトブロー不織布等に分けることが
できる。
これらの不織布は、単体で表面シートとして用いられ
る一方、不織布同志、不織布/フィルム又は不織布と他
の材料をそれぞれ複合化することにより、更に機能性を
向上させて用いられるものもある。
具体的には、例えば、特開昭63−28963号公報におい
ては、ポリエステル繊維ウェブとオレフィン系フィルム
とを積層した後に、熱エンボス加工して複合シート化す
る方法が、特開昭57−51855号公報においては、0.5〜3d
(デニール)の短繊維層と0.5d以下のメルトブロー層と
を積層した後に、ニードルパンチ加工により複合化する
方法がそれぞれ開示されている。
また、特開昭62−299501号公報においては、2μmの
ポリプロピレンメルトブロー不織布をウォーターニード
リング加工により絡み合せる方法が、特開昭53−61770
号公報においては、極細繊維層の間に編織布を配置し、
ウォーターニードリング加工により一体化させる方法が
それぞれ開示されている。
更に、複合化する工程において穿孔化されるシート及
びその形成方法も種々提案されており、具体的には、特
開昭63−182460号公報において、繊維材料層について噴
射水流で繊維の再配列処理をなすことにより、開孔が不
規則に混在した不織布を得る方法が開示され、また特開
昭55−6536号公報においては、ウェブに熱融着性バイン
ダーを散布し、該ウェブを規則的間隔でスポット融着さ
せ、次いで高圧水噴射端を通過させることにより、風合
いに優れた開孔不織布を得る方法が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述の方法で形成される不織布、有孔
フィルム、及び複合化シート等には以下のような、種々
の問題がある。
不織布は、液が該不織布を通過するとその繊維間に液
が残ることが避けられず、その状態で圧力がかかると残
存している液が人体表面に移行する。また、このように
液が繊維間に残るので、液に対する隠蔽性にも劣る。
また、有孔フィルムは、液の残りは不織布に比べて大
幅に減少するが、フィルム自体の風合いが悪く、使用者
にまとわりつく様な不快感を与える。
従って、本発明の目的は、風合いは不織布のように柔
らかくサラッとしていて、且つ液残りは有孔フィルムの
ように少ないという、これら両者の利点を兼備した、液
体透過性、液戻り防止性、液隠蔽性及び風合いに優れ
た、吸収性物品の表面材を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者等は、種々検討した結果、特定の方法を用い
ることにより、疎水性層と、親水性層とを一体化してな
る二重構造の吸収性物品の表面材を容易且つ確実に製造
でき、上記目的が達成されることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので繊維径
3〜7μmの疎水性極細繊維集合層に穿孔加工を施した
後、その片面を繊維径2〜5μmの親水性極細繊維で覆
って、該片面に親水性極細繊維集合層を設け両層を一体
化し、次いで穿孔加工後の上記疎水性極細繊維集合層の
他の片面を加熱して該疎水性極細繊維集合層の表面の一
部を溶融させてフィルム様にすることにより、疎水性極
細繊維集合層と親水性極細繊維集合層との二重構造の極
細繊維集合体からなる、吸収性物品の表面材を得ること
を特徴とする吸収性物品の表面材の製造方法を提供する
ことにある。
また、本発明の上記目的は、上記の製造方法におい
て、「繊維径3〜7μmの疎水性極細繊維集合層に穿孔
加工を施した後、その片面を繊維径2〜5μmの親水性
極細繊維で覆って、該片面に親水性極細繊維集合層を設
ける両層を一体化する工程」を、「繊維径3〜7μmの
疎水性極細繊維集合層の片面を繊維径2〜5μmの親水
性極細繊維で覆って、該片面に親水性極細繊維集合層を
設け両層を一体化した後、上記疎水性極細繊維集合層
に、その他の片面から穿孔加工を施す工程」に変えた方
法によっても達成される。
〔作用〕
本発明の吸収性物品の表面材の製造方法によれば、繊
維径3〜7μmの疎水性極細繊維集合層と繊維径2〜5
μmの親水性極細繊維集合層とを積層して一体化すると
ともに、上記疎水性極細繊維集合層が繊維形態を残した
フィルム様の表面形態で、且つ配列された多数の開孔を
有する、吸収性物品の表面材を容易且つ確実に形成する
ことができる。
本発明の製造方法により得られる、吸収性物品の表面
材は、断面が疎水/親水二重構造になっており、不織布
のように繊維間に液が残ることもなく、また、有孔フィ
ルムのようにフィルム自身の風合いが問題となることも
ないので、液体透過性、液戻り防止性、液隠蔽性及び風
合いに優れた性能を発揮する。
以下、図面を参照しながら本発明方法の一実施態様に
ついて詳細に説明する。
第1図は吸収性物品の表面材の製造方法の一実施態様
を説明するための概略説明図、第2図は本発明方法によ
って製造される吸収性物品の表面材の一例を、その一部
を拡大して模式的に示す部分斜視図である。
先ず、本実施態様に適用される装置の概略を第1図を
参照して説明すること、製造ラインの流れ方向(図中右
方向)に2つのベルトコンベア5及び6が間隔をおいて
配設され、それぞれの上方には紡糸装置(ダイ)A及び
Bが設置されており、各紡糸装置A及びBから紡糸され
た極細繊維が、矢印方向に回転する上記ベルトコンベア
5及び6のベルト上に堆積され、疎水性極細繊維集合層
及び親水性極細繊維集合層がそれぞれ連続的に作成され
るようになされている。
上記両コンベア5及び6のコンベアベルトは、何れも
金属または合成樹脂製の網または多孔ベルトであって、
その網目の大きさは5〜250メッシュ、さらに好ましく
は10〜50メッシュである。
上記紡糸装置A及びBは、何れも同一の構成を有し、
樹脂を投入するとホッパー7を備えた押出機8と、該押
出機8に連設されたダイ9とを有し、該ダイ9は、押出
機8から供給される加熱溶融樹脂を吐出させる紡糸ノズ
ル91と、該ノズル91に隣接する気体噴出口92とを有して
いる。
上記ベルトコンベア5の搬出側前方には、該コンベア
5上で作成された疎水性極細繊維集合層に対する穿孔を
行う、ベルトコンベア10とその上方に配設された水流噴
出装置11とからなる穿孔部があり、その右側には穿孔後
の疎水性極細繊維集合層を乾燥するためのウェブ乾燥装
置12及び乾燥後の疎水性極細繊維集合層を反転させるウ
ェブ反転装置13が配設され、更にその右側には前記ベル
トコンベア6が配され、且つ該コンベア6上で疎水性極
細繊維集合層上に親水性極細繊維集合層を積層するため
の紡糸装置Bとが配されている。
また、上記ベルトコンベア6の右側には一対の押さえ
ロール14が配設され、更にその右側には表面が平坦な熱
ロール(熱エンボスロール)15とその上方の冷却ロール
16とが対をなして配設され、末端位置には製造された吸
収性物品の表面材を巻き取るための巻取ロール17が配設
されている。
上記装置を用いて吸収性物品の表面材を製造する方法
を、親水性極細繊維の原料として親水化剤を含有するオ
レフィン樹脂(親水性樹脂)を、疎水性極細繊維の原料
として疎水化剤を含有するオレフィン樹脂(疎水性樹
脂)を用いる場合について以下に詳述する。尚、上記各
原料については後に詳述する。
先ず、疎水性樹脂を、紡糸装置Aのホッパー7に供給
し、押出機8により加熱溶融された溶融樹脂をダイ9の
紡糸ノズル91から吐出させ、紡糸する。その際、ダイ9
では紡糸ノズル91の両側に隣接する気体噴出口92から供
給される高圧の気体が音速に近い速度で噴出される。そ
の結果、紡糸ノズル91から吐出される疎水性樹脂は気体
噴出口92から噴出される高速気流によって微細な繊維と
なって、気体と共に微細繊維流れ93を形成し、紡糸され
る。この微細繊維流れ93は、コンベア5の上に補集さ
れ、疎水性極細繊維集合層を構成する疎水性極細繊維ウ
ェブ1aが形成される。
上記疎水性極細繊維ウェブ1aの繊維径は3〜7μmで
ある。また、疎水性極細繊維ウェブ1aの坪量は5〜50g/
m2であることが好ましく、より好ましくは20〜50g/m2
ある。
上述の如くして形成された疎水性極細繊維ウェブ1a
は、コンベア5により右方向に搬送され、押えロール18
を通過し、ベルトコンベア10の上に到達する。
上記疎水性極細繊維ウェブ1aは上記コンベア10上で水
流噴出装置11から噴出される、例えば噴出圧力P=20
〔kg/cm2〕以上の多数の柱状水流によって穿孔・交絡処
理される。処理された疎水性極細繊維ウェブ1aは多数の
開孔が形成された状態でコンベアによりウェブ乾燥装置
12に搬送され、そこで熱風により乾燥処理され、その
後、更にウェブ反転装置に搬送され、表裏反転が行われ
る。
そして、反転された上記疎水性極細繊維ウェブ1aはベ
ルトコンベア6へ移動される。
上記ベルトコンベア6上では、その上方に配されてい
る紡糸装置Bにより、原料として親水性樹脂を用いる以
外は、前記紡糸装置Aの場合と同様にして微細な親水性
繊維が紡糸され、該親水性繊維で搬送されてきた多数の
開孔が形成されている前記疎水性極細繊維ウェブ1aの上
面(片面)を直接覆い、該疎水性極細繊維ウェブ1aの片
面に親水性極細繊維集合層を積層し、これら両層を一体
化してなる二重構造ウェブ20を形成する。
上記二重構造ウェブ20の坪量は20〜70g/m2であること
が好ましく、より好ましくは30〜50g/m2である。
上記二重構造ウェブ20は、コンベア6によって搬送さ
れ、押さえロール14によって圧縮されてシート化された
後、熱エンボスロール15(表面はフラットである)と冷
却ロール16(表面はフラットであり、ロール内部を冷却
水が循環している)の間に送られ、ウェブ20の疎水側の
みを加熱処理することにより、疎水側表面が繊維形態を
残しつつも一部溶融した表面で、かつ多数の開孔を有
し、疎水/親水二重構造を有している表面剤が形成され
る。形成された上記表面剤は、巻き取りロール17に巻き
取られ、その製造が完了する。
以上詳述した本発明方法の一実施態様によれば、前記
第2図に模式的に示したような表面材(製造時とは上下
逆の配置になっている)を容易且つ確実に製造すること
ができる。
また、穿孔加工を行った後、疎水性極細繊維ウェブ1a
を反転させるため、常に平坦な表面(開孔を除く)に親
水性繊維ウェブを積層することができるため、品質の揃
った表面材が得られる。
次に、本発明方法により得られる吸収性物品の表面材
の特徴について、上記第2図を参照しながら詳述する。
上記表面材は、疎水性極細繊維集合層1と親水性極細
繊維集合層2が一体化された二重構造を有する。
疎水性極細繊維集合層1は、穿孔加工により形成され
た開孔3と繊維形態を残しつつも、一部融着されている
ためフィルム様を呈した表面4を有しており、上記開孔
3は親水性極細繊維集合層2の表面まで達している。ま
た、親水性極細繊維集合層2は、疎水性極細繊維集合層
1のウェブ下部との間で繊維が絡み合うか又は接着する
か等によって一体化されている。
上記表面材においては、疎水性極細繊維集合層1の表
面4を、繊維形態を残しつつも、一部融着された状態
(フィルム様)にする必要がある。そのため、疎水性極
細繊維集合層1を構成する疎水性極細繊維の繊維径は、
成形性、生産性等を考慮すると、前述の如く3〜7μm
である。
本発明者等は、鋭意研究した結果、上記のような極細
繊維からなるウェブ(不織布)とすることにより、前述
の一実施態様に示した熱エンボス加工により上記のよう
なフィルム様を呈する表面4を形成することが可能であ
ることを見出した。例えば、繊維径が20μmを超えるウ
エブの場合は、通常のフィルムのような固い表面とな
り、フィルム様を呈した柔らかい表面は得にくかった。
上記疎水性極細繊維の原料としては、前記の疎水性極
細繊維集合層を形成できるものであれば、特に制限され
ないが、ポリオレフィン系樹脂、オレフィンとの共重合
樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましく、更に、これら樹脂に
疎水性化剤を練り込んだものがより好ましい。
また、疎水性極細繊維集合層1は、オレフィン系等の
熱可塑性樹脂(疎水性油剤を練り込んだものも含む)を
前述の如くメルトブローすることにより得ることができ
る。
また、疎水性極細繊維集合層1の風合いや加工性を考
慮に入れると、疎水性極細繊維の具体的原料としては、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンあるい
はこれらと他の樹脂との混合樹脂等が特に好ましい。そ
して、疎水性極細繊維集合層1の坪量は5〜50g/m2であ
ることが好ましく、10〜30g/m2であることが更に好まし
い。
一方、親水性極細繊維集合層2を構成する親水性極細
繊維は、液の高拡散性を発現させるために、繊維径は2
〜5μmである。
上記親水性極細繊維の原料としては、ポリオレフィン
系樹脂、オレフィンとの共重合体樹脂等に親水性化剤を
練り込んだものが好ましい。親水性極細繊維の具体的樹
脂原料としては、疎水性の場合と同様、低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレンあるいはこれらと他の
樹脂との混合樹脂が特に好ましい。
また、上記親水性化剤としては、例えば、エチレンオ
キサイドの付加モル数が4〜10のポリオキシエチレンラ
ウリルエーテルタイプ、同じく付加モル数が11.3のポリ
オキシエチレンモノラウレートタイプ、同じく付加モル
数が6のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
タイプ等を好適なものとして挙げることができる。
上記繊維表面に親水性を付与するには、極細繊維集合
体に上記のような親水性化剤を塗布したり、噴霧したり
する方法もあるが、経時変化あるいは複数回にわたって
液が通過する繰り返しを考慮すると親水性化剤を樹脂に
練り込む方法が好ましい。尚、繊維表面をプラズマ処理
する方法を採ることもできる。そして、親水性極細繊維
集合層2の坪量は、疎水性/親水性のバランスから10〜
60g/m2であることが好ましく、20〜40g/m2がより好まし
い。
本発明においては、疎水性極細繊維集合層1の表面4
が繊維形態を残したフィルム様を呈しているものである
が、液戻り防止性を考慮すると、表面4のみが繊維形態
を残したフィルム様部分で、その下部は不織布の状態を
維持した疎水性ウェブであることがより好ましい。
本発明方法で形成される表面材における開孔3の横断
面形状は、第2図に示した円形に限らず、楕円形、正方
形、長方形、菱形等どのような形状でもかまわない。
また、開孔3の大きさ及びその形成密度は、液体透過
性、液戻り防止性及び液隠蔽性等のバランスを考慮して
自由に変更することが出来るが、一般に開孔の面積の大
きさが0.5〜2mm2であり、かつ開孔の形成密度が20〜40
個/cm2であることが好ましい。
以上詳述した吸収性物品の表面材は、以下に要約され
る効果を有する。
疎水性極細繊維集合層と親水性極細繊維集合層が一体
化された二重構造であり、疎水側表面4が繊維形態を残
しつつも、一部融着されたフィルム様を呈する表面であ
り、且つ多数の開孔3を有しているため、液透過性、液
戻り防止性、液隠蔽性及び風合いに優れている。
また、本発明の製造方法によれば、上記表面材が、穿
孔加工(ウォターニードリング加工)した疎水性極細繊
維ウェブと親水性極細繊維ウェブとを積層して一体化し
た後、疎水側表面4を熱エンボス加工することにより、
不織布とフィルムの中間的状態と多数の開孔とを同時に
形成できるので、前記第2図に示したような吸収性物品
の表面材を容易に製造することができる。
また、上述の本発明における前段の工程内の作業順序
を変えた本発明の別な実施態様によれば、上述した実施
態様において、疎水性極細繊維集合層に穿孔加工を施す
前に、該疎水性極細繊維集合層の片面を親水性極細繊維
で覆って、該片面に親水性極細繊維集合層を設け両層を
一体化し、その後上記疎水性極細繊維集合層における上
記親水性極細繊維集合層の設けられていない片面に該片
面側から穿孔加工を施し、次いで上述した実施態様の場
合と同様に該疎水性極細繊維集合層の表面の一部を溶融
させてフィルム様にすることにより、表面材の形成を行
うことができる。
このような実施態様に用いる装置としては、前記第1
図における水流噴出装置11及びウェブ乾燥装置12と紡糸
装置Bとの順序を入れ替えた構成のものを利用できる。
尚、本発明方法において、疎水性極細繊維集合層に形
成する開孔3の穿孔加工方法としては、前述のような水
流噴射処理に限られるものでなく、例えば加熱エンボス
加工等、他の方法であってもよい。
また、積層ウェブを一体化するために、疎水性極細繊
維集合層の上に親水性極細繊維集合層を積層した後に、
例えば、ニードルパンチ加工又は超音波処理等の方法を
採用することもできる。
〔実施例〕
次に、第1図に示したと同様の装置を用いて行う具体
的な実施例を挙げ、本発明の効果を明らかにする。尚、
実施例中の部及び%はことわりのない限り重量基準であ
る。
実施例1 使用した製造装置は、一列に配列した300個のφ0.38m
mの紡糸ノズルを有し、その両側に気体噴出口が隣接さ
れているメルトブロー紡糸装置A、Bを備えた、前記第
1図に示したと同様の構成からなるものである。
直鎖状低密度ポリエチレンのペレットを上記紡糸装置
Aのホッパーに供給し、ノズル1個当り0.5g/min.の割
合で、ダイの紡糸ノズルより吐出させた。そのとき、気
体噴出口手前の空気配管に設置した流量計(図示せず)
によると、270℃に加熱した空気が流量55〔m3/h〕、圧
力1.4〔kg/cm2〕の条件で噴出口から噴出されており、
その結果、平均坪量30g/m2、平均繊維径5μmの幅方向
に均一な疎水性極細繊維ウェブがベルトコンベア上に形
成された。
次いで、上記疎水性極細繊維集合体ウェブを速度20m/
minで搬送しながら、該ウェブに対し、24本の水流噴出
装置から噴出圧力30kg/cm2の柱状水流を噴出させ、穿孔
加工を行った。「その後、ウェブ乾燥装置にて90〜100
℃の熱風処理を行い、次いで上記ウェブを反転させ、そ
のままの状態でコンベアで搬送し、該ウェブに後方の紡
糸装置Bから親水性極細繊維を吹きつけて疎水性極細繊
維ウェブ上に親水性繊維ウェブを積層させ、該両者を一
体化して二重構造ウェブとした。
上記疎水性極細繊維ウェブの形成は、上記紡糸装置B
のホッパーに、直鎖状低密度ポリエチレン99.5部に、ポ
リオキシエチレン(6.1モル)ラウリルエーテル(親水
化剤)0.5部をマスターバッチ化したペレットを供給
し、前記紡糸装置Aとほぼ同一条件で紡糸することによ
り、平均坪量27g/m2、平均繊維径4μmの親水性極細繊
維ウェブを積層形成できた。
そのときの噴出空気は、温度が約240℃、流量が48m3/
h、圧力が1.1kg/cm2であった。そして、一体化された二
重構造ウェブの平均坪量は約50〜60g/m2であり、開孔の
大きさは約1.2mmであった。
次に、この一体化された二重構造ウェブの疎水側表面
を加熱エンボスロール(表面形状はフラット)で処理し
疎水側表面が繊維形態を残しつつも一部溶融した表面で
あり、かつ多数の開孔を有している疎水性/親水性構造
の表面材を得た。
得られた上記表面シートは、風合いが不織布に近似し
ていながらフィルム様を呈する表面を有していた。そし
て、液透過性、液戻り防止性、液隠蔽性及び風合いに優
れた性能を備えていた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、疎水性極細繊維集合層と親水性極細
繊維集合層との二重構造の極細繊維集合体からなり、風
合いは不織布のように柔らかくサラッとしていて、液残
りは有孔フィルムのように少ないという、これら両者の
利点を兼備し、液体透過性、液戻り防止性、液隠蔽性及
び風合いに優れている、吸収性物品の表面シートを容易
且つ確実に製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は吸収性物品の表面材の製造方法の一実施態様を
説明するための概略説明図、第2図は本発明方法によっ
て製造される吸収性物品の表面材の一例を、その一部を
拡大して模式的に示す部分斜視図である。 A,B;紡糸装置 1;疎水性極細繊維集合層 2;親水性極細繊維集合層 3;開孔、4;表面 11;水流噴出装置 15;熱ロール、16;冷却ロール

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維径3〜7μmの疎水性極細繊維集合層
    に穿孔加工を施した後、その片面を繊維径2〜5μmの
    親水性極細繊維で覆って、該片面に親水性極細繊維集合
    層を設け両層を一体化し、次いで穿孔加工後の上記疎水
    性極細繊維集合層の他の片面を加熱して該疎水性極細繊
    維集合層の表面の一部を溶融させてフィルム様にするこ
    とにより、疎水性極細繊維集合層と親水性極細繊維集合
    層との二重構造の極細繊維集合体からなる、吸収性物品
    の表面材を得ることを特徴とする吸収性物品の表面材の
    製造方法。
  2. 【請求項2】繊維径3〜7μmの疎水性極細繊維集合層
    の片面を繊維径2〜5μmの親水性極細繊維で覆って、
    該片面に親水性極細繊維集合層を設け両層を一体化した
    後、上記疎水性極細繊維集合層に、その他の片面から穿
    孔加工を施し、次いで穿孔加工後の上記疎水性極細繊維
    集合層の他の片面を加熱して該疎水性極細繊維集合層の
    表面の一部を溶融させてフィルム様にすることにより、
    疎水性極細繊維集合層と親水性極細繊維集合層との二重
    構造の極細繊維集合体からなる、吸収性物品の表面材を
    得ることを特徴とする吸収性物品の表面材の製造方法。
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