JP2963918B2

JP2963918B2 - コネクタ

Info

Publication number: JP2963918B2
Application number: JP10089264A
Authority: JP
Inventors: 勝久森; 久蔵山方; 剛司鍵田
Original assignee: NICHIFU TANSHI KOGYO KK
Current assignee: NICHIFU TANSHI KOGYO KK
Priority date: 1998-03-17
Filing date: 1998-03-17
Publication date: 1999-10-18
Anticipated expiration: 2018-03-17
Also published as: JPH11265742A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、一般に電力線と
して使用されている２芯または３芯ＶＶＦケーブルを対
象とし、主線側のＶＶＦケーブルに、例えば別方向に電
力系統を分岐したり開閉器用の配線を分岐する等、別の
ＶＶＦケーブルを接続して分岐線を得るに際して、主線
及び分岐線の夫々の通電線を同極性どうしを誤り無く接
続すると共に、主線となるＶＶＦケーブルが通電中であ
っても単純な作業で分岐接続を可能とするコネクタに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来からこの様なＶＶＦケーブルに別の
ＶＶＦケーブルを接続して分岐線を得る場合、芯線の極
性識別の必要性から、芯線の被覆が識別容易な色別に着
色され且つ正極側又は負極側の芯線の位置を表示する表
示マークがケーブル外皮表面に施されたＶＶＦケーブル
を使用し、接続工事に際しては、主線側のＶＶＦケーブ
ルが通電中の場合は危険防止のために予め電源を切った
後、主線側及び分岐側の両ＶＶＦケーブルの夫々の芯線
の通電線を露出し、両ＶＶＦケーブルの同極性の通電線
同士を纏めて絶縁被覆付閉端子に内装されている金属ス
リーブ内に挿入し、その上から加圧して金属スリーブを
変形させて圧着接続している。しかしこのような手段で
は、通電を止めるために施工中は停電状態が余儀なくさ
れ、しかも、作業に手数がかかるので作業効率が悪いと
いう問題点を有していた。

【０００３】この様な問題点を解消するために、出願人
は、２芯ＶＶＦケーブルの場合を事例とする図１６に示
すような、主線側ＶＶＦケーブル３に分岐側ＶＶＦケー
ブル３'を接続するためのコネクタを発明し提案した。
即ち実施例と共通する部分を同一の符合を使用して説明
すると、高導電性の金属板製の複数個のコンタクト１…
と合成樹脂製の本体２とからなり、前記コンタクト１は
主線側ＶＶＦケーブル３と分岐側ＶＶＦケーブル３'の
夫々の絶縁外皮３１，３１と絶縁内皮３２，３２とを切
断して通電線３３，３３に接触する二つの切り込み部１
１，１１が所定の間隔Ｄを隔てて形成されており、且つ
その外面に絶縁被覆１４が施されている。前記本体２は
折り畳み部２４で連結された半割り形状の本体構成体２
ａ，２ｂと連結部２５で本体構成体２ａに連結されたカ
バー体２６とからなり、本体構成体２ａ，２ｂには前記
両ＶＶＦケーブル３，３'を挿通するための所定の間隔
Ｄを隔てて平行に配置された二つの溝２１，２２と、ケ
ーブルの幅方向に各通電線３３間の間隔ｄだけずらせて
穿設された複数個のコンタクト１…の挿入穴２３とが形
成されている構造となっている。ケーブルが３芯の場合
は、コンタクト１は３個となり、挿入穴２３が３箇所に
穿設されることになる。

【０００４】作業手順は、本体構成体２ａ，２ｂを重合
させて、溝２１，２２で形成される配線穴にＶＶＦケー
ブル３，３'を挿通して後、前記２箇所のうち一方の挿
入穴２３からコンタクト１を挿入して押圧し、コンタク
ト１の一方の切り込み部１１の間に主線側ＶＶＦケーブ
ル３の正極側通電線３３を食い込ませ、又、他方の切り
込み部１１の間に分岐側ＶＶＦケーブル３'の正極側通
電線３３を食い込ませて両通電線を電気的に接続する。
次に他方の挿入穴２３からもう一つのコンタクト１を挿
入して押圧し、同様にして主線側ＶＶＦケーブル３の負
極側通電線３３と分岐側ＶＶＦケーブル３'の負極側通
電線３３とを電気的に接続する。しかる後前記カバー体
２６を本体構成体２ａに覆い被せて前記挿入穴２３を閉
ざすようにする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した本発明者が以
前に提案したコネクタは、コンタクト１の押圧は圧着工
具により片手の操作で簡単に行われ、又、両ケーブルの
接続箇所は絶縁性の本体２で覆われ、更に、コンタクト
１の天面１ａは絶縁被膜１４で被覆されており、しかも
コンタクト１がケーブルの絶縁被覆の切断剥離機能を有
するので、作業中は活電部分が人体に触れることはな
く、主線側ＶＶＦケーブルが通電中であっても、熟練者
でなくても安全に且つ極性の誤認も無く作業を行う事が
できる特徴を有するが、本体構成体２ａと本体構成体２
ｂとの当接面、コンタクト１と挿入穴２３との隙間、並
びに本体２の内部での分岐側ＶＶＦケーブル３'の切断
端面などは完全気密構造とはなっていないので、長年月
の間には湿気等、水分の侵入により通電線やコンタクト
等の金属導体部分が腐食を受け、通電不良や発熱等の事
故を発生させるという解決すべき課題を有していた。

【０００６】そこで、本発明は、上記した本発明者の以
前の提案によるコネクタをもとに、簡単な防水構造を発
明することによって、前記ＶＶＦケーブルの被覆を完全
に除去することなく、仮に通電中であっても電線の分岐
作業を安全且つ迅速に行うことができると共に、防水
性、耐候性に優れ、且つ構造簡単で安価なコネクタを提
供する事を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のコネクタは、高導電性の金属板製の複数個の
コンタクト１…と合成樹脂製の本体２とからなり、前記
コンタクト１は主線側ＶＶＦケーブル３と分岐側ＶＶＦ
ケーブル３'の夫々の絶縁外皮３１，３１と絶縁内皮３
２，３２とを切断して通電線３３，３３に接触する二つ
の切り込み部１１，１１が所定の間隔Ｄを隔てて形成さ
れており、前記本体２は折り畳み部２４で連結された半
割り形状の本体構成体２ａ，２ｂと連結部２５で本体構
成体２ａに連結されたカバー体２６とからなり、本体構
成体２ａ，２ｂには前記両ＶＶＦケーブル３，３'を挿
通するための所定の間隔Ｄを隔てて平行に配置された二
つの溝２１，２２と、ケーブルの幅方向に各通電線３３
間の間隔ｄだけずらせて穿設された複数個のコンタクト
１…の挿入穴２３とが形成されているコネクタであっ
て、前記本体構成体２ａと本体構成体２ｂとの少なくと
も一方の前記溝２１,２２に、表面が剥離紙で覆われた
変形性と密着性とを備えた防水シート４ａが装着されて
いる構造となっている。

【０００８】また、他の実施例として、高導電性の金属
板製の複数個のコンタクト１…と合成樹脂製の本体２と
からなる基本構造は上記実施例と同じで、前記カバー体
２６は本体２との対向面側に表面が剥離紙で覆われた変
形性と密着性とを備えた防水シート４ｃが装着されてい
る構造となっている。

【０００９】更に他の実施例として、高導電性の金属板
製の複数個のコンタクト１…と合成樹脂製の本体２とか
らなる基本構造は上記実施例と同じで、前記溝２２の端
部に片分岐するＶＶＦケーブル３'の切断端面を保護す
るための透明な遮蔽壁２８が設けられ、当該遮蔽壁２８
内面側に表面が剥離紙で覆われた変形性と密着性とを備
え且つ透明な防水シート４ｂが装着されている構造とな
っている。

【００１０】

【発明の実施の形態】このような構成としたコネクタを
実施するに当たっては、本体構成体２ａ，２ｂ夫々の各
溝２１，２２、遮蔽壁２８の内面、及びカバー体２６の
本体２との対向面の、夫々の内面に貼着される各防水シ
ート４ａ，４ｂ、及び４ｃは、例えばシリコン樹脂の様
な耐寒性、耐熱性に優れた高分子を主体とし、変形性、
密着性に優れたゼリー状の組成物を、剥離紙４ｓの上に
厚く塗布してシート状としたものを使用し、剥離紙４ｓ
と共に所定の寸法形状に切断して塗布面を夫々の装着面
に貼着させておき、ケーブルの接続作業時に剥離紙４ｓ
を除去する。尚、遮蔽壁２８の内面に装着される防水シ
ート４ｂはＶＶＦケーブル３'の切断端面における極性
確認のため、前記変形性、密着性、耐寒性、耐熱性と共
に透明性をも備えている防水シートを使用すべきであ
る。或いは変形例として前記防水シート４ａ，４ｃは、
ゼリー状の組成物を連続気泡のスポンジに含浸させた形
態で使用してもよい。この場合も施工までは剥離紙４ｓ
で覆われていることが望ましい。

【００１１】コンタクト１は、硬度の高い銅合金板を、
側面から見た断面形状を２つの平行な片１ｃを有する逆
Ｕ字形で、当該片１ｃに通電線３３に接触する二つの切
り込み部１１，１１が形成されるように成型する。絶縁
被覆１４は、素材金属板に絶縁塗料を焼付塗装を施して
から所定形状に成型するか、成型後に焼付塗装を施して
もよい。或いは合成樹脂の別部材を天面１ａに貼り付け
てもよい。

【００１２】２か所の切り込み部１１の間隔Ｄは、配列
されたＶＶＦケーブル３とＶＶＦケーブル３'との相互
間隔（＝Ｄ）と等しくし、切り込み部１１の切り込み幅
は、通電線３３が塑性変形を受けながら切り込み部１１
の内側面と接触した時に、当該接触部の接触面積が通電
線３３の断面積以上となるように、通電線３３の直径よ
りも小さい幅に設定する。

【００１３】コネクタ本体２は、ほぼ同形の半割り形の
２つの本体構成体２ａ，２ｂとカバー体２６とからなる
が、折り畳み部２４及び連結部２５で連結された形状と
して、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹
脂素材で一体成型する。本体構成体２ａ，２ｂには、Ｖ
ＶＦケーブル３，３'が挿通される配線穴となる溝２
１，２２が中心間を間隔Ｄだけ隔てて平行に設けられ
る。この時、ケーブル分岐が片側分岐の場合は、分岐側
ＶＶＦケーブル３'が挿通される溝２２の端部に遮蔽壁
２８を設けて、分岐線のＶＶＦケーブル３'の端面を保
護する構造とする。双方向に分岐する場合はＶＶＦケー
ブル３'は本体２を貫通する状態となるので、この場合
と兼用するために遮蔽壁２８は簡単に除去できる構造と
するか、前記溝２１，２２の端部に遮蔽壁２８を嵌合す
るための遮蔽壁用溝２９を形成し、遮蔽壁２８を嵌合さ
せる等、遮蔽壁２８を着脱可能とする構造にすればよ
い。この場合の別部材の遮蔽壁２８を透明体とすること
でＶＶＦケーブル３'の切断面を透視確認することがで
きる。

【００１４】配線作業としては、防水シートの剥離紙を
外してから、本体構成体２ｂの溝２１に主線のＶＶＦケ
ーブル３を、又、溝２２にＶＶＦケーブル３'を、片側
分岐の場合は切断端面を遮蔽壁２８に当接させて夫々内
部に収納し、本体構成体２ａを本体構成体２ｂの上に覆
い被せるようにして重合させ、コンタクト１を挿入穴２
３から挿入して圧着工具Ａで押圧すると、切り込み部１
１はケーブルの絶縁外皮３１と絶縁内皮３２を切り裂い
て通電線３３を捕捉し、通電線３３を塑性変形させなが
ら両側から強固に圧接挟持する。コンタクト１の挿入後
にカバー体２６を本体構成体２ａの背後から被せ、挿入
穴２３からの雨水の侵入を防止する。

【００１５】この時、防水シート４ａはＶＶＦケーブル
３，３'を挟むような状態でケーブルの側面に密着し、
当該ケーブル側面と溝２１、溝２２との隙間に充満し、
コンタクト１によるケーブルの絶縁外皮、絶縁内皮の破
断部を完全に密閉する。又、防水シート４ｂは片分岐す
るＶＶＦケーブル３'の切断端面を完全に被覆し、水密
とする。また、防水シート４ｃはコネクタの本体２の外
面に密着し、挿入穴２３の開口部を完全に密閉する。従
って本発明のコネクタに於いては、その通電部分は外部
から完全に、長期に亘って水密状態が保持されることと
なる。

【００１６】また、前記通電部分に於いては、通電線３
３とコンタクト１との接触面積が、通電線３３の断面積
以上となるように設定されているので接触抵抗は極めて
低く、発熱などの問題は生じない。更に、コネクタ本体
２が絶縁物であり、コンタクト１は表面の絶縁被覆１４
により圧着工具Ａとは完全に絶縁されているので、通電
中であっても短絡や感電等の事故が発生することはな
く、しかも一動作で主線と分岐線との電気的接続が完全
に、且つ極性等の誤りも無く完了する。

【００１７】

【実施例】図１は本発明に於ける各種の実施例の構造
を、説明、理解に便なように纏めて記入した分解斜視
図、図２〜図５、図１５は夫々第１、第２、第３、各実
施例及び変形例の要部の分解斜視図、図６〜図８は３種
類のコンタクト１の構造例を示す拡大斜視図、図９，図
１０は接続作業中の説明図、図１１は作業完了時のコン
タクトの接触状態を示す断面図、図１２は作業完了時の
外形斜視図、図１３は第４実施例を示す要部斜視図、図
１４は第５実施例の斜視図である。

【００１８】第１実施例は、図１、ならびに図２の要部
の分解斜視図に示すように、本体２は合成樹脂の一体成
型品からなり、防水シート４ａは、耐寒性、耐熱性に優
れたシリコン樹脂を主体とし、変形性、密着性に優れた
ゼリー状の組成物を、剥離紙４ｓの上に厚く塗布してシ
ート状としたものを使用し、剥離紙４ｓと共に所定の寸
法形状に切断して塗布面を本体構成体２ａと本体構成体
２ｂとの内面に、片側の剥離紙を残したまま貼着されて
いる。接続作業実施に際しては、この剥離紙を除去され
る。尚、本図の実施例では、防水シート４ａは本体構成
体２ａと本体構成体２ｂの両方に装着されているが、い
ずれか片一方でもよい。又、図３のように溝２１，２２
の部位だけに分割して装着されてもよい。

【００１９】コンタクト１は図６〜図８に代表的な構造
を示すが、第１実施例では図６に示す構造のコンタクト
を使用している。このコンタクト１は、燐青銅のような
硬度の高い銅合金板に、絶縁塗料の焼付け塗装により絶
縁被覆１４を施した後、図示した形状にプレス成型する
ことにより得たものである。

【００２０】コンタクト１を挿入穴２３から挿入して
（図９）圧着工具Ａで押圧すると（図１０）、切り込み
部１１はケーブルの絶縁外皮３１と絶縁内皮３２とを切
り裂いて通電線３３を捕捉し、当該通電線３３と接触す
る。防水シート４ａはコンタクト１により切り裂かれる
が、柔軟性と粘着性とを有するのでコンタクト１とケー
ブルの絶縁外皮３１とに密着し、絶縁外皮３１の切目を
密閉して良好な防水性を維持する。コンタクト１の挿入
後にカバー体２６を本体構成体２ａの背後から被せてフ
ック２７ａをフック環２７ｂに引っ掛けて固定し、挿入
穴２３から雨水等が侵入することを防止する。この接続
状態の断面を図１１に示す。又、作業完了後の外観状態
を図１２に示す。

【００２１】第２実施例の一般構造及び要部構造を図１
及び図４に示す。この実施例は、当該コネクタが片分岐
に使用する場合に適用され、本体２は合成樹脂の一体成
型品からなり、前記した溝２１，２２の端部近傍に形成
されている遮蔽壁用溝２９に透明体で製作した遮蔽壁２
８を嵌合させて、分岐側ＶＶＦケーブル３'の切断端面
を保護する構造となっている。防水シート４ｂは耐寒
性、耐熱性に優れたシリコン樹脂を主体とし、変形性、
密着性、且つ透明性をも備えているゼリー状の組成物
を、剥離紙４ｓの上に厚く塗布してシート状としたもの
を使用し、剥離紙４ｓと共に所定の寸法形状に切断し
て、前記遮蔽壁２８の内面に片側の剥離紙を残したまま
貼着されている。

【００２２】施工に際しては、本体構成体２ａの溝２１
にＶＶＦケーブル３を、また、溝２２にＶＶＦケーブル
３'を、その切断端面を剥離紙を除去した前記防水シー
ト４ｂに当接させて夫々載置し、本体構成体２ａと本体
構成体２ｂとを折り畳み部２４の部位で折り畳んで、フ
ック２０ｂをフック環２０ａに引っ掛けて重合させる。
以降の作業工程は第１実施例と同様である。この第２実
施例は分岐側のＶＶＦケーブル３'の切断端面が完全に
防水されることが特徴である。尚、この実施例のコンタ
クト１は第１実施例と同一のものを使用している。

【００２３】第３実施例の一般構造及び要部構造を図１
及び図５に示す。この実施例は、本体２は合成樹脂の一
体成型品からなり、防水シート４ｃは第１実施例と同じ
ようなゼリー状の組成物を、剥離紙４ｓの上に厚く塗布
してシート状としたものを使用し、剥離紙４ｓと共に所
定の寸法形状に切断して、前記カバー体２６の内面に、
片側の剥離紙を残したまま貼着されている。ケーブル接
続作業施工に際しては、本体構成体２ａの溝２１，２２
にＶＶＦケーブル３，３'を載置し、本体構成体２ａと
本体構成体２ｂとを折り畳み部２４の部位で折り畳ん
で、フック２０ｂをフック環２０ａに引っ掛けて重合さ
せる。以降の作業工程は第１実施例と同様である。この
第３実施例は、本体構成体２ａの上外面に防水シート４
ｃが密着し、挿入穴２３は密閉されて当該挿入穴２３か
ら雨水等が侵入することを防止し得る特徴を有する。

【００２４】上記で説明した３種の実施例は、説明を明
確にする目的で区分けして、防水シートが夫々１か所づ
つに適用されている場合について記述したが、現実の製
品としてはより優れた防水性を期待するために、３か所
同時に防水シートが適用されていてもよい。又、前述の
第１実施例、第３実施例とも片側分岐の場合には配線穴
２２の端部に遮蔽壁２８が設けられていることは言うま
でもない。又、変形例として防水シート４ａ，４ｃにつ
いては、前記ゼリー状の組成物を直接に剥離紙４ｓに塗
布せずに、連続気泡のスポンジに含浸させて使用するこ
とができる。この場合も剥離紙は不要な部分への付着と
粘着性の維持のために必要であるが、製造中に取扱が容
易である特徴を有する（第１実施例の他の変形例として
図１５に符号４ｄを付して表示した）。

【００２５】図１３に第４実施例の概略構造を示す。こ
の実施例は３芯ＶＶＦケーブルの分岐接続に使用される
コネクタであって、芯線数に対応してコンタクト１が３
個使用され、夫々のコンタクトがケーブルの芯線相互の
間隔に対応して、コンタクトの長手方向にずらせて配置
されている。この事例に使用されているコンタクトは、
図７に示されている様に、成型後に塗装により天面１ａ
のみに絶縁被覆１４が施されている構造となっている。
又、都合上、防水シートは可視部であるカバー体２６に
装着された防水シート４ｃを事例として記載している
が、実際は必要に応じて本体構成体２ａ，２ｂの内面、
遮蔽壁２８の内面にも貼着されている。

【００２６】図１４に第５実施例の概略構造を示す。こ
の実施例は２芯ＶＶＦケーブルの分岐接続に使用される
コネクタであって、この事例に使用されているコンタク
トは、図８に示されている様に、一方の幅が狭く、他方
の幅が広くて天面１ａが梯形となっている。又、絶縁被
覆１４は合成樹脂製の別部材を貼着した構造となってい
る。この場合、本体２の挿入穴２３を天面１ａと同一形
状にすることで、コンタクト１の挿入時に方向性を持た
せる事ができる特徴を有する。この実施例に於ても、防
水シートはカバー体２６の内面に貼着された防水シート
４ｃを図示しているが、この防水シート４ｃも前述の第
１実施例の他の変形例と同じくゼリー状の組成物を連続
気泡のスポンジに含浸させた形態で使用してもよい。

【００２７】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例の構
造のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の
構成要件を備え、本発明にいう目的を達成し、以下にい
う効果を有する範囲内において適宜改変して実施するこ
とができるものである。

【００２８】

【発明の効果】本発明のコネクタは上記のごとく構成さ
れたものであるから、防水シートが変形性、密着性に優
れているので、主線側及び並びに分岐側の各ＶＶＦケー
ブル並びにコンタクトの各分岐接続箇所は当該防水シー
トで完全に覆われて水密状態となり、防水性は完全であ
る。従ってコネクタを屋外で使用する場合でも長期間に
亘って安定した絶縁性能及び通電性能を保持することが
できるという効果を有する。

【００２９】ＶＶＦケーブルの極性表示と参考に、主線
側並びに分岐側の各ＶＶＦケーブルを絶縁物からなるコ
ネクタ本体で相互に位置決めし、表面絶縁性を有するコ
ンタクトをＶＶＦケーブルに対して圧入するだけの簡単
な操作によって、通電中であっても電流を遮断させず
に、安全且つ確実に分岐線を接続し得る。

【００３０】コンタクトの絶縁被覆を塗装により形成す
る場合は、従来例のように専用の絶縁物を固着する必要
がない。従ってコンタクトの材料費、工経費に関し著し
いコストダウンが可能であり、従来例より安価に製造す
る事ができる。

【００３１】更に、構成部品が少なく、しかも本体は一
体成型品である簡単な構造であるから安価に提供できる
と共に、配線作業が簡単であるため工事に対する経費が
少なくてすむという効果をも得られるに至ったのであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の各種実施例の構造を説明する分解斜視
図。

【図２】第１実施例の本体部分の要部構造を説明する分
解斜視図。

【図３】第１実施例の変形例の本体部分の要部構造を説
明する分解斜視図。

【図４】第２実施例の本体部分の要部構造を説明する分
解斜視図。

【図５】第３実施例の本体部分の要部構造を説明する分
解斜視図。

【図６】コンタクトの構造を示す拡大斜視図。

【図７】コンタクトの変形例の構造を示す拡大斜視図。

【図８】コンタクトの他の変形例の構造を示す拡大斜視
図。

【図９】同、作業中のコンタクト挿入時の説明図。

【図１０】作業中のコンタクト圧入時の説明図。

【図１１】ＶＶＦケーブル分岐部に於けるコネクタの断
面図。

【図１２】作業完了時のＶＶＦケーブル分岐部の外観斜
視図。

【図１３】第４実施例の概略構造を示す外観の斜視図。

【図１４】第５実施例の概略構造を示す外観の斜視図。

【図１５】第１実施例の他の変形例の本体部分の要部構
造を説明する分解斜視図。

【図１６】従来例のケーブル分岐用コネクタの概略構造
を示す説明用斜視図。

【符号の説明】

１コンタクト２本体２ａ本体構成体２ｂ本体構成体２１溝２２溝２３挿入穴２４折り畳み部２５連結部２６カバー体２８遮蔽壁３主線側のＶＶＦケーブル３' 分岐側のＶＶＦケーブル３１絶縁外皮３２絶縁内皮３３通電線３４極性表示マーク４ａ防水シート４ｂ防水シート４ｃ防水シート４ｄ防水シート４ｓ剥離紙Ａ圧着工具

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献実開昭61−166373（ＪＰ，Ｕ) 実開平６−60963（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H01R 4/24 - 13/52

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】高導電性の金属板製の複数個のコンタク
ト(1)…と合成樹脂製の本体(2)とからなり、前記コンタ
クト(1)は主線側ＶＶＦケーブル(3)と分岐側ＶＶＦケー
ブル(3')の夫々の絶縁外皮(31)，(31)と絶縁内皮(32)，
(32)とを切断して通電線(33)，(33)に接触する二つの切
り込み部(11)，(11)が所定の間隔(D)を隔てて形成され
ており、前記本体(2)は折り畳み部(24)で連結された半
割り形状の本体構成体(2a)，(2b)と連結部(25)で本体構
成体(2a)に連結されたカバー体(26)とからなり、本体構
成体(2a)，(2b)には前記両ＶＶＦケーブル(3)，(3')を
挿通するための所定の間隔(D)を隔てて平行に配置され
た二つの溝(21)，(22)と、ケーブルの幅方向に各通電線
(33)間の間隔(d)だけずらせて穿設された複数個のコン
タクト(1)…の挿入穴(23)とが形成されているコネクタ
であって、前記本体構成体(2a)と本体構成体(2b)との少
なくとも一方の前記溝(21)，(22)に、表面が剥離紙で覆
われた変形性と密着性とを備えた防水シート(4a)が装着
されているコネクタ。
【請求項２】高導電性の金属板製の複数個のコンタク
ト(1)…と合成樹脂製の本体(2)とからなり、前記コンタ
クト(1)は主線側ＶＶＦケーブル(3)と分岐側ＶＶＦケー
ブル(3')の夫々の絶縁外皮(31)，(31)と絶縁内皮(32)，
(32)とを切断して通電線(33)，(33)に接触する二つの切
り込み部(11)，(11)が所定の間隔(D)を隔てて形成され
ており、前記本体(2)は折り畳み部(24)で連結された半
割り形状の本体構成体(2a)，(2b)と連結部(25)で本体構
成体(2a)に連結されたカバー体(26)とからなり、本体構
成体(2a)，(2b)には前記両ＶＶＦケーブル(3)，(3')を
挿通するための所定の間隔(D)を隔てて平行に配置され
た二つの溝(21)，(22)と、ケーブルの幅方向に各通電線
(33)間の間隔(d)だけずらせて穿設された複数個のコン
タクト(1)…の挿入穴(23)とが形成されているコネクタ
であって、前記カバー体(26)は本体(2)との対向面側に
表面が剥離紙で覆われた変形性と密着性とを備えた防水
シート(4c)が装着されているコネクタ。
【請求項３】高導電性の金属板製の複数個のコンタク
ト(1)…と合成樹脂製の本体(2)とからなり、前記コンタ
クト(1)は主線側ＶＶＦケーブル(3)と分岐側ＶＶＦケー
ブル(3')の夫々の絶縁外皮(31)，(31)と絶縁内皮(32)，
(32)とを切断して通電線(33)，(33)に接触する二つの切
り込み部(11)，(11)が所定の間隔(D)を隔てて形成され
ており、前記本体(2)は折り畳み部(24)で連結された半
割り形状の本体構成体(2a)，(2b)と連結部(25)で本体構
成体(2a)に連結されたカバー体(26)とからなり、本体構
成体(2a)，(2b)には前記両ＶＶＦケーブル(3)，(3')を
挿通するための所定の間隔(D)を隔てて平行に配置され
た二つの溝(21)，(22)と、ケーブルの幅方向に各通電線
(33)間の間隔(d)だけずらせて穿設された複数個のコン
タクト(1)…の挿入穴(23)とが形成されているコネクタ
であって、前記溝(22)の端部に片分岐するＶＶＦケーブ
ル(3')の切断端面を保護するための透明な遮蔽壁(28)が
設けられ、当該遮蔽壁(28)内面側に表面が剥離紙で覆わ
れた変形性と密着性とを備え且つ透明な防水シート(4b)
が貼着されているコネクタ。