JP2957551B2 - 分散型データベースシステムの一貫性管理方法およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

分散型データベースシステムの一貫性管理方法およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散型データベー
スシステムに関し、より詳細には、超多地点に渡る超大
規模分散データベースシステムにおいても、システム内
の複製データの矛盾が生じない強い一貫性管理を行うこ
とを可能にした分散型データベースシステムの一貫性管
理方法およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】分散型データベースシステムにおいて
は、あるオブジェクトについての複製データが複数のサ
イトにそれぞれ分散しており、かつ、複数のトランザク
ションが並行して実行されることになるため、システム
上に存在する複製データ間の一貫性をいかに保つかが重
要な課題となっている。
【0003】従来の分散型データベースシステムにおけ
る一貫性管理方法の一例として、集中管理に基づくタイ
ムスタンプベースの楽観的制御方式(以下「楽観的制御
方式」と記述する)と呼ばれるものがある。図21は、
楽観的制御方式を実現する分散型データベースシステム
の概略構成を示す構成図である。この分散型データベー
スシステムは、マスターデータを有する主サイト210
0と、マスターデータから生成した複製データをそれぞ
れ有する複数のDBサイト2101〜2104とから構
成されているものとする。ここで、主サイト2100は
マスターデータおよび複製データの一貫性を集中管理し
ている。各DBサイト2101〜2104のいずれかで
更新トランザクションが発生した場合、各DBサイト2
101〜2104は、主サイト2100で更新の許可を
得た後でなければ自サイトにおける複製データの更新処
理を行うことができないようになっている。
【0004】楽観的制御方式における処理は、読出相,
確認相および書込相の3つのフェーズからなっている。
一般的に、読取相は、トランザクションのプライベート
領域(換言すれば、ワークエリア)にデータをread
し、writeもそのプライベート領域に対してのみ行
うというものである。確認相は、直列化可能性を保証す
るために、他のトランザクションとの間に競合がないか
チェックするものである。さらに、書込相は、確認相に
おける確認の結果、更新が許可された場合に、更新した
データをDBサイト2101〜2104のデータベース
中に永続的に書き込み、更新が許可されなかった場合
に、トランザクションをアボートするというものであ
る。
【0005】上記読出相,確認相および書込相につい
て、図21を用いて具体的に説明する。例えば、DBサ
イト2101で更新トランザクションが発生したとする
と、DBサイト2101は、トランザクションのプライ
ベート領域に更新対象の複製データを読み出し、読み出
した複製データをトランザクションのプライベート領域
において更新する(読出相)。そして、DBサイト21
01は、主サイト2100に対して更新後の値を含む更
新要求情報を送信する。主サイト2100はDBサイト
2101の更新要求に応じて、競合する更新要求との調
停役を務め、更新を許可するか否かを判定する(確認
相)。そして、DBサイト2101は、主サイト210
0によって更新が許可された場合に自サイトの複製デー
タを更新し、永続的に書き込む処理を実行する(書込
相)。一方、競合する更新要求との関係によって更新が
許可されなかった場合、DBサイト2101は発生した
トランザクションをアボートする。
【0006】なお、主サイト2100は、更新を許可す
るか否かについて、更新対象のデータに与えられたタイ
ムスタンプに基づいて判定する。また、主サイト210
0は、更新を許可する場合にマスターデータを更新し、
かつ、更新を要求してきたDBサイト2101以外のD
Bサイト2102〜21004に対しても更新後の値を
送信する。その結果、DBサイト2102〜2104に
おいても主サイト2100から送信された更新後の値を
用いて該当する複製データが更新されることになり、シ
ステム全体のデータの一貫性が保持されることになる。
すなわち、上述した確認相においてデータの直列化可能
性が保証され、データ間の矛盾が生じない強い一貫性管
理が可能となる。
【0007】また、上記楽観的制御方式においては、集
中管理方式を採用しているため、承認された最新の値が
主サイト2100に保持されることになる。よって楽観
的制御方式の確認相において一貫性のチェックを行う場
合に、各DBサイト2101〜2104は主サイト21
00に問い合わせるだけで済み、他の複製データにlo
ckをかけにいく必要はなくなるという利点がある。ま
た、ダウンしているDBサイトがある場合であっても、
そのDBサイトを無視して処理を進めることができると
いう利点もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、システム全体のデータの一貫性を
容易に保持することができるものの、超多地点に渡る超
大規模分散データベースシステムを構築することを考え
た場合、あるデータが更新される毎に主サイトから超多
地点に分散しているDBサイトそれぞれに対して更新さ
れた旨の情報を伝達することは物理的に困難であるとい
う問題点があった。
【0009】また、上記従来の技術においては、あるデ
ータが更新された場合に、更新された旨の情報を最初に
受信したDBサイトと最後に受信したDBサイトとの間
には更新された旨の情報の伝播にタイムラグがあるた
め、任意のある時点においてシステム内のデータの矛盾
が生じない強い一貫性管理を行うことは物理的に不可能
であるという問題点があった。
【0010】また、上記従来の技術においては、主サイ
トが各DBサイトからの更新要求の競合の調整を行うた
め、超多地点に渡る超大規模分散データベースシステム
においては特に、主サイトの負荷が著しく増大するとい
う問題点があった。換言すれば、あるデータが更新され
た場合、主サイトは更新された旨の情報を各DBサイト
それぞれに送信しなければならないため、超多地点に渡
る超大規模分散データベースシステムにおいては主サイ
トの負荷が著しく増大するという問題点があった。
【0011】また、上記従来の技術においては、主サイ
トの負荷が著しく増大することによる処理の遅延が原因
で、各DBサイトのトランザクションがアボートされる
ような事態が発生し、各DBサイトで再度同一のトラン
ザクションを実行しなければならないという無駄な処理
数が増大するという問題点があった。特に、タイムスタ
ンプベースの楽観的制御方式にあっては、タイムスタン
プに従って更新の競合が判定されるため、早いもの勝ち
の方式であるロック方式等に比べ、トランザクションが
アボートされる確率が高いといわれている。
【0012】さらに、上記従来の技術においては、タイ
ムスタンプに基づいて更新要求の競合の調整を行ってい
るが、分散型データベースシステムの各サイトにはグロ
ーバルタイムが存在しないため、各DBサイト毎に管理
している時刻が一致していない場合にはデータの更新時
刻がデータの新旧を反映せず、データ間の一貫性を保持
することができないという問題点があった。
【0013】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、超多地点に渡る超大規模分散データベースシステム
においても、システム内のデータの矛盾が生じない強い
一貫性管理を行うことを可能にすることを第1の目的と
する。
【0014】また、本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって、主サイトのみがデータの更新を許可すること
ができる集中管理を採用する場合であっても、主サイト
の負荷を軽減可能にすることを第2の目的とする。
【0015】また、本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって、主サイトによる集中管理を採用しつつ、各D
Bサイトにおいても更新の競合チェックを可能とするこ
とにより、アボートされるトランザクション数を減少さ
せ、主サイトおよびDBサイトにおける処理効率の向上
を図ることを第3の目的とする。
【0016】さらに、本発明は上記に鑑みてなされたも
のであって、超多地点に渡る超大規模分散データベース
システムにおいても、システム全体を共通の時刻で管理
することができるようにすることを第4の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の分散型データベースシステムの一貫性管
理方法は、任意のオブジェクトに対する複製データをそ
れぞれ有する複数の第1のサイトと、前記オブジェクト
を管理するための管理情報に基づいて、前記複数の第1
のサイトに分散している複製データの一貫性を集中管理
する第2のサイトと、前記第2のサイトおよび複数の第
1のサイトをそれぞれ接続し、1対1の関係で所定の情
報を送信するための1対1対応の情報送信手段と、前記
複数の第1のサイト全てを対象として前記第2のサイト
から所定の情報を放送により配信するための1対多対応
の情報送信手段と、を備えた分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法であって、任意の前記第1のサイト
においてトランザクションが発生した場合に、更新の許
可を要求する少なくとも一つのオブジェクトについて更
新後の情報を含む更新許可要求情報を生成し、前記1対
1対応の情報送信手段を介して前記第2のサイトに送信
する更新許可要求工程と、前記第2のサイトにおいて、
前記更新許可要求工程で送信された更新許可要求情報を
受信し、受信した更新許可要求情報および該当するオブ
ジェクトの管理情報に基づいて、前記オブジェクトにつ
いて更新を許可するか否かを判定する更新許可判定工程
と、前記第2のサイトにおいて、前記更新許可判定工程
で更新を許可すると判定された場合に、該当するオブジ
ェクトの管理情報を更新すると共に、前記オブジェクト
の更新後の情報を含む更新許可情報を生成し、前記更新
許可判定工程で更新を許可しないと判定された場合に、
更新不許可情報を生成する更新許可・不許可情報生成工
程と、前記第2のサイトから前記複数の第1のサイトに
対し、前記更新許可・不許可情報生成工程で生成された
更新許可情報または更新不許可情報を前記1対多対応の
情報送信手段を介して放送により配信する放送配信工程
と、を含むものである。
【0018】また、請求項2の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項1に記載の分散型デー
タベースシステムの一貫性管理方法において、さらに、
前記第1のサイトにおいて、自サイトで発生したトラン
ザクションに対する更新許可情報を受信した場合、自サ
イトで保持する更新後の情報を用いて該当する複製デー
タを更新し、他の第1のサイトで発生したトランザクシ
ョンに対する更新許可情報を受信した場合、前記更新許
可情報中の更新後の情報を用いて該当する複製データを
更新する第1の更新工程と、前記第1のサイトにおい
て、自サイトで発生したトランザクションに対する更新
不許可情報を受信した場合、該当するトランザクション
をアボートする第1のアボート工程と、を含むものであ
る。
【0019】また、請求項3の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項2に記載の分散型デー
タベースシステムの一貫性管理方法において、前記更新
許可・不許可情報生成工程が、前記更新許可情報を生成
する際に、更新を許可するオブジェクトのタイムスタン
プとして前記更新許可情報の生成時または生成前の予め
定めた時点の時刻を前記更新許可情報および前記オブジ
ェクトの管理情報に設定し、前記第1の更新工程が、前
記複製データを更新する際に、前記更新許可情報に設定
されているタイムスタンプを前記複製データのタイムス
タンプとして設定し、前記更新許可要求工程が、前記更
新許可要求情報を生成する際に、更新の許可を要求する
オブジェクトのタイムスタンプとして該当する前記複製
データに設定されているタイムスタンプを前記更新許可
要求情報に設定し、前記更新許可判定工程が、前記更新
許可要求情報中のタイムスタンプおよび前記管理情報中
のタイムスタンプを比較した結果に基づいて、前記オブ
ジェクトの更新を許可するか否かを判定するものであ
る。
【0020】また、請求項4の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項1〜3のいずれか一つ
に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法
において、さらに、前記第1のサイトにおいて、他の第
1のサイトで発生したトランザクションに対する更新許
可情報を受信した場合、受信した更新許可情報に基づい
て、自サイトで発生したトランザクションで更新の許可
を要求したオブジェクトの少なくとも一つが他の第1の
サイトで発生したトランザクションによって既に更新済
みであるか否かを判定する第1の更新状況判定工程と、
前記第1のサイトにおいて、前記第1の更新状況判定工
程で更新済みであると判定された場合に、前記トランザ
クションをアボートする第2のアボート工程と、を含む
ものである。
【0021】また、請求項5の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項4に記載の分散型デー
タベースシステムの一貫性管理方法において、前記第1
の更新状況判定工程が、前記自サイトで発生したトラン
ザクションで更新を要求したオブジェクトのタイムスタ
ンプおよび前記更新許可情報中の対応するタイムスタン
プを比較した結果に基づいて、前記更新の許可を要求し
たオブジェクトの少なくとも一つが他の第1のサイトで
発生したトランザクションによって既に更新済みである
か否かを判定するものである。
【0022】また、請求項6の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項1〜5のいずれか一つ
に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法
において、さらに、前記第1のサイトにおいて、他の第
1のサイトで発生したトランザクションに対する更新許
可情報を受信した場合、受信した更新許可情報に基づい
て、自サイトで発生したトランザクションで更新の許可
を要求しようとするオブジェクトの少なくとも一つが他
の第1のサイトで発生したトランザクションによって既
に更新済みであるか否かを判定する第2の更新状況判定
工程と、前記第1のサイトにおいて、前記第2の更新状
況判定工程で更新済みであると判定された場合に、前記
トランザクションをアボートする第3のアボート工程
と、を含むものである。
【0023】また、請求項7の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項6に記載の分散型デー
タベースシステムの一貫性管理方法において、前記第2
の更新状況判定工程が、前記自サイトで発生したトラン
ザクションで更新を要求しようとするオブジェクトのタ
イムスタンプおよび前記更新許可情報中の対応するタイ
ムスタンプを比較した結果に基づいて、前記更新の許可
を要求しようとするオブジェクトの少なくとも一つが他
の第1のサイトで発生したトランザクションによって既
に更新済みであるか否かを判定するものである。
【0024】また、請求項8の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項2〜7のいずれか一つ
に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法
において、さらに、前記更新許可要求工程を実行して前
記第2のサイトに前記更新許可要求情報を送信した第1
のサイトにおいて、送信した更新許可要求情報に対応す
る前記更新許可情報および更新不許可情報のいずれも受
信できない場合に、更新の許可を要求したオブジェクト
の更新状況について前記第2のサイトに問い合わせを行
う更新状況問合せ工程と、前記第2のサイトにおいて、
前記第1のサイトから更新状況について問い合わせがあ
った場合に、前記オブジェクトの管理情報に基づいて更
新状況情報を生成し、生成した更新状況情報を前記第1
のサイトのみに対して送信する更新状況送信工程と、前
記第1のサイトにおいて、前記更新状況情報を受信した
場合に、受信した更新状況情報に基づいて前記オブジェ
クトの更新が許可されたか否かを判定する更新状況判定
工程と、前記第1のサイトにおいて、前記更新状況判定
工程で更新が許可されたと判定された場合に、自サイト
で保持する更新後の情報を用いて該当する複製データを
更新する第2の更新工程と、前記第1のサイトにおい
て、前記更新状況判定工程で更新が許可されていないと
判定された場合に、該当するトランザクションをアボー
トする第4のアボート工程と、を含むものである。
【0025】また、請求項9の分散型データベースシス
テムの一貫性管理方法は、請求項8に記載の分散型デー
タベースシステムの一貫性管理方法において、前記更新
状況送信工程が、前記オブジェクトの管理情報中に設定
されたタイムスタンプを前記更新状況情報に設定し、前
記第2の更新工程が、前記複製データを更新する際に、
前記更新状況情報に設定されているタイムスタンプを前
記複製データのタイムスタンプとして設定するものであ
る。
【0026】また、請求項10の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項2〜9のいずれか一
つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方
法において、さらに、システム内に存在する複製データ
に対するオブジェクトの最新情報を保有すべき代表サイ
トとして少なくとも一つの第1のサイトを指定しておく
代表サイト指定工程と、前記代表サイトとして指定され
た第1のサイトにおいて、自サイトの該当する複製デー
タを最新情報に更新した場合に、自サイトのサイト識別
情報を含み、前記オブジェクトの複製データを更新した
ことを示す更新済み情報を前記第2のサイトに対して送
信する更新済み情報送信工程と、前記第2のサイトにお
いて、前記更新済み情報を受信した場合に、受信した更
新済み情報中のサイト識別情報を前記オブジェクトの管
理情報の一つとして用意された最新情報保有サイト情報
に登録して管理するサイト情報登録・管理工程と、を含
むものである。
【0027】また、請求項11の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項10に記載の分散型
データベースシステムの一貫性管理方法において、前記
代表サイト指定工程が、システム内に存在する複製デー
タに対するオブジェクト毎に、最新情報を保有すべき代
表サイトを前記複数の第1のサイトの中から少なくとも
一つ指定し、前記代表サイトとして指定した第1のサイ
トのサイト識別情報を、該当するオブジェクトの管理情
報の一つとして用意された代表サイト情報に登録するも
のである。
【0028】また、請求項12の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項10または11に記
載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法にお
いて、さらに、前記第2のサイトにおいて、前記更新許
可判定工程で更新を許可した場合に前記更新許可要求情
報に含まれるオブジェクトの更新後の情報を保持してお
き、その後前記代表サイトの少なくとも1つから前記更
新済み情報を受信した場合に、前記オブジェクトの更新
後の情報を破棄する更新情報管理工程を含むものであ
る。
【0029】また、請求項13の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項10〜12のいずれ
か一つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管
理方法において、さらに、前記第2のサイトから前記複
数の第1のサイトに対し、前記最新情報保有サイト情報
を放送により配信するサイト情報配信工程と、前記第1
のサイトにおいて前記最新情報保有サイト情報を受信し
た場合に、必要に応じて、配信された最新情報保有サイ
ト情報から特定の第1のサイトを選択し、選択した第1
のサイトから該当するオブジェクトの最新情報をコピー
する第1のコピー工程と、を含むものである。
【0030】また、請求項14の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項10〜13のいずれ
か一つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管
理方法において、さらに、前記第2のサイトにおいて、
前記代表サイト情報および前記最新情報保有サイト情報
に基づいて、特定のオブジェクトについて代表サイトと
して指定されている第1のサイトの中から前記更新済み
情報を送信していない第1のサイトを特定し、特定した
第1のサイトのみに対し、前記特定のオブジェクトの最
新情報保有サイト情報を送信するサイト情報送信工程
と、前記代表サイトとして指定されている第1のサイト
において、前記最新情報保有サイト情報を受信した場
合、受信した最新情報保有サイト情報から特定の第1の
サイトを選択し、選択した第1のサイトから該当するオ
ブジェクトの最新情報をコピーする第2のコピー工程
と、を含むものである。
【0031】また、請求項15の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項10〜14のいずれ
か一つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管
理方法において、前記更新許可・不許可情報生成工程
が、前記更新不許可情報を生成する際に、該当するオブ
ジェクトの最新情報保有サイト情報を前記更新不許可情
報に設定し、さらに、前記第1のサイトにおいて前記第
1,第2または第3のアボート工程で前記トランザクシ
ョンをアボートした場合に、前記更新不許可情報中の最
新情報保有サイト情報から特定の第1のサイトを選択
し、選択した第1のサイトから該当するオブジェクトの
最新情報をコピーする第3のコピー工程を含むものであ
る。
【0032】また、請求項16の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項10〜15のいずれ
か一つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管
理方法において、前記更新状況送信工程が、前記更新状
況情報を生成する際に、該当するオブジェクトの最新情
報保有サイト情報を前記更新状況情報に設定し、さら
に、前記第1のサイトにおいて、前記第4のアボート工
程で前記トランザクションをアボートした場合に、前記
更新状況情報中の最新情報保有サイト情報から特定の第
1のサイトを選択し、選択した第1のサイトから該当す
るオブジェクトの最新情報をコピーする第4のコピー工
程を含むものである。
【0033】また、請求項17の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項3に記載の分散型デ
ータベースシステムの一貫性管理方法において、さら
に、前記第2のサイトにおいて、システム全体の時刻を
統一するためのクロック信号を生成し、生成したクロッ
ク信号を前記複数の第1のサイトに放送を介して配信す
るクロック信号配信工程を含み、前記更新許可・不許可
情報生成工程が、前記クロック信号を用いて更新を許可
したオブジェクトのタイムスタンプを生成し、生成した
タイムスタンプを前記更新許可情報および前記管理情報
に設定するものである。
【0034】また、請求項18の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項2または8に記載の
分散型データベースシステムの一貫性管理方法におい
て、前記第1または第2の更新工程が、前記更新許可情
報に基づいて該当する複製データを更新する際、予め設
定された更新条件が満足された場合に、前記複製データ
を更新するものである。
【0035】また、請求項19の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法は、請求項1に記載の分散型デ
ータベースシステムの一貫性管理方法において、前記更
新許可・不許可情報生成工程が、前記更新不許可情報を
生成する際に、前記オブジェクトの最新情報を含む前記
更新不許可情報を生成するものである。
【0036】また、請求項20のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、任意のオブジェクトに対する複製デ
ータをそれぞれ有する複数の第1のサイトと、前記オブ
ジェクトを管理するための管理情報に基づいて、前記複
数の第1のサイトに分散している複製データの一貫性を
集中管理する第2のサイトと、前記第2のサイトおよび
複数の第1のサイトをそれぞれ接続し、1対1の関係で
所定の情報を送信するための1対1対応の情報送信手段
と、前記複数の第1のサイト全てを対象として前記第2
のサイトから所定の情報を放送により配信するための1
対多対応の情報送信手段と、を備えた分散型データベー
スシステムにおいて、前記第2のサイトに前記複製デー
タの一貫性を管理するための処理を実行させるためのプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体であって、前記プログラムが、トランザクションが発
生した任意の前記第1のサイトから前記1対1対応の情
報送信手段を介して送信された、更新の許可を要求する
少なくとも一つのオブジェクトの更新後の情報を含む更
新許可要求情報を受信した場合、受信した更新許可要求
情報および該当するオブジェクトの管理情報に基づい
て、前記オブジェクトについて更新を許可するか否かを
判定する更新許可判定手順と、前記更新許可判定手順で
更新を許可すると判定された場合に、該当するオブジェ
クトの管理情報を更新すると共に、前記オブジェクトの
更新後の情報を含む更新許可情報を生成し、前記更新許
可判定手順で更新を許可しないと判定された場合に、更
新不許可情報を生成する更新許可・不許可情報生成手順
と、前記複数の第1のサイトに対し、前記更新許可・不
許可情報生成手順で生成された更新許可情報または更新
不許可情報を前記1対多対応の情報送信手段を介して放
送により配信する放送配信手順と、を含むものである。
【0037】また、請求項21のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項20に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記更新許可・不許可
情報生成手順が、前記更新許可情報を生成する際に、前
記複数の第1のサイトに分散している複製データを同一
のタイムスタンプで管理できるように、更新を許可する
オブジェクトのタイムスタンプとして前記更新許可情報
の生成時または生成前の予め定めた時点の時刻を前記更
新許可情報および前記オブジェクトの管理情報に設定
し、前記更新許可判定手順が、前記第1のサイトによっ
て更新許可要求情報に設定された前記タイムスタンプお
よび前記管理情報中のタイムスタンプを比較した結果に
基づいて、前記オブジェクトの更新を許可するか否かを
判定するものである。
【0038】また、請求項22のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項20または21に記載のコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記プログ
ラムが、さらに、既に送信した更新許可要求情報に対す
る前記更新許可情報および更新不許可情報のいずれも受
信できない第1のサイトから、更新の許可を要求したオ
ブジェクトの更新状況について問い合わせがあった場合
に、該当するオブジェクトの管理情報に基づいて更新状
況情報を生成し、生成した更新状況情報を前記第1のサ
イトのみに対して送信する更新状況送信手順を含むもの
である。
【0039】また、請求項23のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項22に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記更新状況送信手順
が、前記第1のサイトが前記複製データを更新する際に
最新のタイムスタンプを設定できるように、前記管理情
報中に設定されているタイムスタンプを前記更新状況情
報に設定するものである。
【0040】また、請求項24のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項20〜23のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、システム内に存在する複製
データに対するオブジェクトの最新情報を保有すべき代
表サイトとして少なくとも一つの第1のサイトを指定す
る代表サイト指定手順と、前記代表サイトとして指定さ
れた第1のサイトにおいて前記複製データが最新情報に
更新され、前記第1のサイトから送信されたサイト識別
情報を含む更新済み情報を受信した場合に、受信した更
新済み情報中のサイト識別情報を前記オブジェクトの管
理情報の一つとして用意された最新情報保有サイト情報
に登録して管理するサイト情報登録・管理手順と、を含
むものである。
【0041】また、請求項25のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項24に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記代表サイト指定手
順が、システム内に存在する複製データに対するオブジ
ェクト毎に、最新情報を保有すべき代表サイトを前記複
数の第1のサイトの中から少なくとも一つ指定し、前記
代表サイトとして指定した第1のサイトのサイト識別情
報を、該当するオブジェクトの管理情報の一つとして用
意された代表サイト情報に登録するものである。
【0042】また、請求項26のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項24または25に記載のコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記プログ
ラムが、さらに、前記更新許可判定手順で更新を許可し
た場合に前記更新許可要求情報に含まれるオブジェクト
の更新後の情報を保持しておき、その後前記代表サイト
の少なくとも1つから前記更新済み情報を受信した場合
に、前記オブジェクトの更新後の情報を破棄する更新情
報管理手順を含むものである。
【0043】また、請求項27のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項24〜26のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、前記第1のサイトが他の第
1のサイトから特定のオブジェクトの最新情報をコピー
することができるように、前記複数の第1のサイトに対
し、前記最新情報保有サイト情報を放送により配信する
サイト情報配信手順を含むものである。
【0044】また、請求項28のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項24〜27のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、前記代表サイトとして指定
されている第1のサイトが前記代表サイトとして保有す
べき特定のオブジェクトの最新情報を他の第1のサイト
からコピーすることができるように、前記代表サイト情
報および前記最新情報保有サイト情報に基づいて、特定
のオブジェクトについて代表サイトとして指定されてい
る第1のサイトの中から前記更新済み情報を送信してい
ない第1のサイトを特定し、特定した第1のサイトのみ
に対し、前記特定のオブジェクトの最新情報保有サイト
情報を送信するサイト情報送信手順を含むものである。
【0045】また、請求項29のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項24〜28のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記更新許可・不許可情報生成手順が、前記更新不許可
情報に基づいてトランザクションをアボートした第1の
サイトが他の第1のサイトから該当するオブジェクトの
最新情報をコピーすることができるように、前記更新不
許可情報を生成する際に、該当するオブジェクトの最新
情報保有サイト情報を前記更新不許可情報に設定するも
のである。
【0046】また、請求項30のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項24〜29のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記更新状況送信手順が、前記更新状況情報に基づいて
トランザクションをアボートした第1のサイトが他の第
1のサイトから該当するオブジェクトの最新情報をコピ
ーすることができるように、前記更新状況情報を生成す
る際に、該当するオブジェクトの最新情報保有サイト情
報を前記更新状況情報に設定するものである。
【0047】また、請求項31のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項20に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記プログラムが、さ
らに、システム全体の時刻を統一するためのクロック信
号を生成し、生成したクロック信号を前記複数の第1の
サイトに放送を介して配信するクロック信号配信手順を
含み、前記更新許可・不許可情報生成手順が、前記クロ
ック信号を用いて更新を許可したオブジェクトのタイム
スタンプを生成し、生成したタイムスタンプを前記更新
許可情報および前記管理情報に設定するものである。
【0048】また、請求項32のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項20に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記更新許可・不許可
情報生成手順が、前記更新不許可情報を生成する際に、
前記オブジェクトの最新情報を含む前記更新不許可情報
を生成するものである。
【0049】また、請求項33のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、任意のオブジェクトに対する複製デ
ータをそれぞれ有する複数の第1のサイトと、前記オブ
ジェクトを管理するための管理情報に基づいて、前記複
数の第1のサイトに分散している複製データの一貫性を
集中管理する第2のサイトと、前記第2のサイトおよび
複数の第1のサイトをそれぞれ接続し、1対1の関係で
所定の情報を送信するための1対1対応の情報送信手段
と、前記複数の第1のサイト全てを対象として前記第2
のサイトから所定の情報を放送により配信するための1
対多対応の情報送信手段と、を備えた分散型データベー
スシステムにおいて、前記第1のサイトに前記複製デー
タの一貫性を管理するための処理を実行させるためのプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体であって、前記プログラムが、トランザクションが発
生した場合に、更新の許可を要求する少なくとも一つの
オブジェクトについて更新後の情報を含む更新許可要求
情報を生成し、前記1対1対応の情報送信手段を介して
前記第2のサイトに送信する更新許可要求手順と、前記
第2のサイトにおいて、複数の第1のサイトから送信さ
れた更新許可要求情報によって更新の許可が要求された
前記オブジェクトの更新を許可するか否かが判定され、
更新許可の場合に前記オブジェクトの更新後の情報を含
む更新許可情報が前記1対多対応の情報送信手段を介し
て放送により配信されることにより、自サイトで発生し
たトランザクションに対する更新許可情報を受信した場
合、自サイトで保持する更新後の情報を用いて該当する
複製データを更新し、他の第1のサイトで発生したトラ
ンザクションに対する更新許可情報を受信した場合、前
記更新許可情報中の更新後の情報を用いて該当する複製
データを更新する第1の更新手順と、前記第2のサイト
において、前記オブジェクトの更新を許可するか否かが
判定され、更新不許可の場合に更新不許可情報が前記1
対多対応の情報送信手段を介して放送により配信される
ことにより、自サイトで発生したトランザクションに対
する更新不許可情報を受信した場合、該当するトランザ
クションをアボートする第1のアボート手順と、を含む
ものである。
【0050】また、請求項34のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項33に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記第1の更新手順
が、前記複製データを更新する際に、前記第2のサイト
によって前記更新許可情報に設定されたタイムスタンプ
を前記複製データのタイムスタンプとして設定し、前記
更新許可要求手順が、前記更新許可要求情報を生成する
際に、前記第2のサイトが更新を許可するか否かの判定
に前記タイムスタンプを利用できるように、更新の許可
を要求するオブジェクトのタイムスタンプとして該当す
る前記複製データに設定されているタイムスタンプを前
記更新許可要求情報に設定するものである。
【0051】また、請求項35のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項33または34に記載のコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記プログ
ラムが、さらに、他の第1のサイトで発生したトランザ
クションに対する更新許可情報を受信した場合、受信し
た更新許可情報に基づいて、自サイトで発生したトラン
ザクションで更新の許可を要求したオブジェクトの少な
くとも一つが他の第1のサイトで発生したトランザクシ
ョンによって既に更新済みであるか否かを判定する第1
の更新状況判定手順と、前記第1の更新状況判定手順で
更新済みであると判定された場合に、前記トランザクシ
ョンをアボートする第2のアボート手順と、を含むもの
である。
【0052】また、請求項36のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項35に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記第1の更新状況判
定手順が、前記自サイトで発生したトランザクションで
更新を要求したオブジェクトのタイムスタンプおよび前
記更新許可情報中の対応するタイムスタンプを比較した
結果に基づいて、前記更新の許可を要求したオブジェク
トの少なくとも一つが他の第1のサイトで発生したトラ
ンザクションによって既に更新済みであるか否かを判定
するものである。
【0053】また、請求項37のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項33〜36のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、他の第1のサイトで発生し
たトランザクションに対する更新許可情報を受信した場
合、受信した更新許可情報に基づいて、自サイトで発生
したトランザクションで更新の許可を要求しようとする
オブジェクトの少なくとも一つが他の第1のサイトで発
生したトランザクションによって既に更新済みであるか
否かを判定する第2の更新状況判定手順と、前記第2の
更新状況判定手順で更新済みであると判定された場合
に、前記トランザクションをアボートする第3のアボー
ト手順と、を含むものである。
【0054】また、請求項38のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項37に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記第2の更新状況判
定手順が、前記自サイトで発生したトランザクションで
更新を要求しようとするオブジェクトのタイムスタンプ
および前記更新許可情報中の対応するタイムスタンプを
比較した結果に基づいて、前記更新の許可を要求しよう
とするオブジェクトの少なくとも一つが他の第1のサイ
トで発生したトランザクションによって既に更新済みで
あるか否かを判定するものである。
【0055】また、請求項39のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項33〜38のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、前記更新許可要求手順を実
行して前記第2のサイトに前記更新許可要求情報を送信
した後、送信した更新許可要求情報に対する前記更新許
可情報および更新不許可情報のいずれも受信できない場
合に、更新の許可を要求したオブジェクトの更新状況に
ついて前記第2のサイトに問い合わせを行う更新状況問
合せ手順と、前記第2のサイトにおいて、前記オブジェ
クトの管理情報に基づいて生成され、自サイト宛てに送
信されてきた更新状況情報を受信した場合に、受信した
更新状況情報に基づいて、前記オブジェクトの更新が許
可されたか否かを判定する更新状況判定手順と、前記更
新状況判定手順で更新が許可されたと判定された場合
に、自サイトで保持する更新後の情報を用いて該当する
複製データを更新する第2の更新手順と、前記更新状況
判定手順で更新が許可されていないと判定された場合
に、該当するトランザクションをアボートする第4のア
ボート手順と、を含むものである。
【0056】また、請求項40のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項39に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記第2の更新手順
が、前記複製データを更新する際に、前記第2のサイト
によって前記更新状況情報に設定されたタイムスタンプ
を前記複製データのタイムスタンプとして設定するもの
である。
【0057】また、請求項41のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項33〜40のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
さらに、システム内に存在する複製データに対するオブ
ジェクトの最新情報を保有すべき代表サイトとして指定
された場合、前記第2のサイトが前記オブジェクトの最
新情報を保有している第1のサイトを管理することがで
きるように、自サイトの該当する複製データを最新情報
に更新した際に、自サイトのサイト識別情報を含み、前
記オブジェクトの複製データを更新したことを示す更新
済み情報を前記第2のサイトに対して送信する更新済み
情報送信手順を含むものである。
【0058】また、請求項42のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項41に記載のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体において、前記プログラムが、さ
らに、前記更新済み情報中のサイト識別情報が登録さ
れ、前記オブジェクトの最新情報を保有している第1の
サイトを管理するための最新情報保有サイト情報が第2
のサイトから放送により配信され、配信された前記最新
情報保有サイト情報を受信した場合、必要に応じて前記
最新情報保有サイト情報から特定の第1のサイトを選択
し、選択した第1のサイトから必要なオブジェクトの最
新情報をコピーする第1のコピー手順を含むものであ
る。
【0059】また、請求項43のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項41または42に記載のコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記プログ
ラムが、さらに、自サイトが特定のオブジェクトについ
て代表サイトとして指定されており、自サイト宛てに前
記第2のサイトから送信された前記最新情報保有サイト
情報を受信した場合、受信した最新情報保有サイト情報
から特定の第1のサイトを選択し、選択した第1のサイ
トから前記特定のオブジェクトの最新情報をコピーする
第2のコピー手順を含むものである。
【0060】また、請求項44のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項41〜43のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、前記第1,第2または第3
のアボート手順で前記トランザクションをアボートした
場合、前記第2のサイトによって前記更新不許可情報に
設定された前記最新情報保有サイト情報から特定の第1
のサイトを選択し、選択した第1のサイトから該当する
オブジェクトの最新情報をコピーする第3のコピー手順
を含むものである。
【0061】また、請求項45のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、請求項41〜44のいずれか一つに
記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムが、さらに、前記第4のアボート手順で
前記トランザクションをアボートした場合、前記第2の
サイトによって前記更新状況情報に設定された前記最新
情報保有サイト情報から特定の第1のサイトを選択し、
選択した第1のサイトから該当するオブジェクトの最新
情報をコピーする第4のコピー手順を含むものである。
【0062】さらに、請求項46のコンピュータ読み取
り可能な記録媒体は、請求項33または39に記載のコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記第1
または第2の更新手順が、前記更新許可情報に基づいて
該当する複製データを更新する際、予め設定された更新
条件が満足された場合に、前記複製データを更新するも
のである。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る分散型データ
ベースシステムの一貫性管理方法およびコンピュータ読
み取り可能な記録媒体の実施の形態について、添付の図
面を参照しつつ詳細に説明する。
【0064】〔実施の形態1〕 本発明の実施の形態1に係る分散型データベースシステ
ムについて、 (1)システムの構成 (2)複製データの一貫性管理 (3)システムの評価 (4)実施の形態1による効果の順で説明する。
【0065】(1)システムの構成 図1は、実施の形態1に係る分散型データベースシステ
ムの概念構成図である。図1に示す分散型データベース
システムは、システム内に存在する任意のオブジェクト
に対する複製データの一貫性を集中管理する放送局サイ
ト101(主サイト:本発明の第2のサイトに該当す
る)と、任意のオブジェクトに対する複製データをそれ
ぞれ有し、超多地点に分散している複数のDBサイト1
02〜105(本発明の第1のサイトに該当する)と、
更新を許可するか否かの情報等を放送局サイト101か
ら各DBサイト102〜105に放送により配信するた
めの衛星106(本発明の1対多対応の情報送信手段に
該当する)と、各DBサイト102〜105による更新
要求等を放送局サイト101に送信するため通信回線1
07(本発明の1対1対応の情報送信手段に該当する)
と、を有している。
【0066】放送局サイト101は、各DBサイト10
2〜105に分散して管理されている任意のオブジェク
トの複製データについての一貫性を集中管理するため、
各オブジェクト毎に用意された管理情報を記憶するため
のDB(データベース)101aおよび衛星106を用
いて各DBサイト102〜105に情報を配信するため
のアンテナ101bを有し、各DBサイト102〜10
5は、放送局サイト101と同様に、任意のオブジェク
トに対する複製データを記憶するためのDB102a〜
105aおよび衛星106から送信された情報を受信す
るためのアンテナ102b〜105bを有している。
【0067】放送局サイト101が有する管理情報に
は、各DBサイト102〜105に分散して管理されて
いる複製データのオブジェクトを特定するためのオブジ
ェクトID(OID)やその最新のタイムスタンプが少
なくとも含まれている。また、放送局サイト101は、
この管理情報の一つとしてシステム内に存在する全ての
オブジェクトの複製データ(各オブジェクトの最新値ま
たはマスターデータ)を有することにしても良いが、全
てのオブジェクトの複製データを保持することにする
と、そのサイズは非常に膨大で管理が困難となる可能性
がある。そのため、放送局サイト101では、各オブジ
ェクトの複製データそのものは蓄積せず、各オブジェク
トのオブジェクトIDやその最新のタイムスタンプを少
なくとも含む管理情報を用いて各DBサイト102〜1
05の複製データの一貫性を管理することにする。その
結果、放送局サイト101で管理しなければならないデ
ータ量を減じることができる。
【0068】加えて、放送局サイト101は、各DBサ
イト102〜105の時刻合わせのためにクロック信号
を生成し、放送により各DBサイト102〜105に常
に配信する(本発明のクロック信号配信工程に該当す
る)。このクロック信号は、後述するように、各オブジ
ェクトのタイムスタンプとして利用される。
【0069】図1においては、放送局サイト101とし
て一つのサイトを示しているが、オブジェクトのマスタ
ーデータを管理し、各DBサイト102〜105に対し
て情報を供給する少なくとも一つのDBサイトと、シス
テム内の複製データを管理するための管理情報を有した
少なくとも一つのDBサイトから構成されるようにして
も良い(図20の説明を参照)。すなわち、実施の形態
1においては、放送局サイト101がどのように構成さ
れ、また、どのようなデータを持っていようとも、放送
により各DBサイト102〜105に対してメッセージ
を配信し、各DBサイト102〜105が有する複製デ
ータの一貫性を管理することができれば良い。
【0070】また、放送局サイト101でオブジェクト
の最新値を管理しないことにすると、各DBサイト10
2〜105で特定のオブジェクトの最新値が必要となっ
た場合に、他のDBサイトから該当するオブジェクトの
最新値をコピーする必要がある。そのため、放送局サイ
ト101で各オブジェクトの最新値を保有するサイトI
Dを管理し、各DBサイト102〜105にオブジェク
トの最新値を有するDBサイトを知らせる処理を行うこ
とにしても良い。なお、オブジェクトの最新値を有する
DBサイトとしては、オブジェクトの更新を要求し、放
送局サイト101によって更新が許可されたDBサイト
が考えられる。また、後述する実施の形態2において説
明する方法で特定のオブジェクトの最新値を有するDB
サイトがどれかを特定することができる。
【0071】また、各DBサイト102〜105に対し
てシステム内に存在する全てのオブジェクトの複製デー
タを保有させる必要はなく、必要なオブジェクトの複製
データのみを保有させることにしても良い。
【0072】また、以下の説明において、単に「通信」
または「送信」というときは通信回線107を用いて各
種のメッセージを送ることを意味し、「放送」または
「配信」というときは衛星106を用いて各種のメッセ
ージを送ることを意味するものとする。実施の形態1に
係る分散型データベースシステムにおいては、衛星10
6を利用して放送局サイト101から各DBサイト10
2〜105に情報配信を行うことにするが、衛星106
を必ず利用しなければならないというものではなく、地
上波であっても良いことは明らかである。また、各DB
サイト102〜105から放送局サイト101に更新要
求を送信する場合に、放送を用いることにしても良い。
【0073】さらに、図1には、放送局サイト101の
下にDBサイト102〜105を設けた様子のみが示さ
れているが、各DBサイトの下にもさらに複数のDBサ
イトを設けて階層構造を形成することもできる。このよ
うな場合においては、上位のDBサイトを下位のDBサ
イトの主サイト(親サイト)として動作させることもで
きる。
【0074】(2)複製データの一貫性管理 次に、実施の形態1に係る分散型データベースシステム
の動作、即ち分散型データベースシステムにおける複製
データの一貫性管理方法について、 処理の概略 処理の具体例 処理の変形例 の順で詳細に説明する。
【0075】 処理の概略 まず、実施の形態1に係る分散型データベースシステム
の一貫性管理方法の概略を説明する。実施の形態1に係
る分散型データベースシステムにおいては、従来技術で
説明した楽観的制御方式を採用し、この楽観的制御方式
の確認相に放送による配信を用いることにより、超多地
点に渡る超大規模分散型データベースにおいて強い一貫
性管理を実現可能にするものである。ただし、弱い一貫
性管理を行うことも当然可能である。
【0076】各DBサイト102〜105は、発生した
トランザクションに従って、通信回線107を介した通
信により図2に示すリクエストメッセージ200を放送
局サイト101に送信し、任意のオブジェクトについて
更新の許可を要求する。
【0077】放送局サイト101は、競合する更新の調
停役を勤める。各DBサイト102〜105による更新
要求が放送局サイト101において許可されたか否かの
結果は、放送局サイト101から各DBサイト102〜
105に対して放送により一括的に配信される。具体的
に、更新を許可する場合には図3に示すコミットメッセ
ージ300が配信され、更新を許可しない場合には図4
に示すアボートメッセージ400が配信される。コミッ
トメッセージ300には更新後の値も含まれているた
め、各DBサイト102〜105はシステム内で行われ
た更新内容を知ることができる。
【0078】各DBサイト102〜105において、放
送局サイト101からコミットメッセージ300を受信
すると、更新の許可を要求したDBサイトは更新を要求
した内容(自サイトで保持する更新後の値)で該当する
複製データを更新し、他のDBサイトはコミットメッセ
ージ300に含まれている更新後の値で複製データを更
新する。その結果、放送局サイト101から一つのコミ
ットメッセージ300を放送で配信することにより、更
新の許可が要求されたオブジェクト対する全てのDBサ
イト102〜105の複製データが最新値に更新され、
複製データの一貫性が保持される。
【0079】一方、各DBサイト102〜105におい
て、放送局サイト101からアボートメッセージ400
を受信すると、そのアボートメッセージ400が自サイ
ト宛てである場合は該当するトランザクションをアボー
トし、他のサイト宛てである場合はそのアボートメッセ
ージ400を無視することになる。
【0080】このように、実施の形態1に係る分散型デ
ータベースシステムにおいて、更新要求を送信すること
を考えた場合には、通信回線107を介して放送局サイ
ト101と各DBサイト102〜105とが1対1の関
係で結ばれていることになる。一方、更新を許可するか
否かの情報を送信することを考えた場合には、衛星10
6を介して放送局サイト101と各DBサイト102〜
105とが1対多の関係で結ばれることになる。
【0081】 処理の具体例 続いて、実施の形態1に係る分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法についてフローチャートを用いて具
体的に説明する。図5(a)は各DBサイト102〜1
05におけるトランザクション処理を、図5(b)はD
Bサイト102〜105におけるフラグ設定処理をそれ
ぞれ示するフローチャートである。また、図6(a)は
放送局サイト101のリクエストメッセージ受信処理
を、図6(b)は放送局サイト101における一貫性管
理処理をそれぞれ示すフローチャートである。なお、図
5(a)は、DBサイト102〜105で発生したトラ
ンザクションの発生から終了までの流れを示している。
【0082】実施の形態1に係る分散型データベースシ
ステムにおいて、楽観的制御方式の確認相で更新の許可
を与えるのは放送局サイト101である。システム内に
おいてオブジェクトOに対する複製データはn個あると
仮定し、それをO1 ,・・・,On と表す。放送局サイ
ト101が管理情報として管理するオブジェクトOの最
後に更新された時刻を表すタイムスタンプをt(O0
とし、また各DBサイト102〜105で発生したトラ
ンザクションTが保持するオブジェクトOの最終更新タ
イムスタンプをt(Oi,T)と表す。つまりt(O
i,T)は「トランザクションTがどのバージョンのオ
ブジェクトにアクセスしているのか」を表す。
【0083】トランザクションTは、一般にローカルに
存在する複数種類のオブジェクト(複製データ)にアク
セスする。また、トランザクションTがread−on
lyトランザクションで、古いデータを読み出すのでも
かまわない場合は、以下の確認相および書込相は省略し
て、各DBサイト102〜105内でローカルに処理す
ることができる。なお、以下では、DBサイト102に
おいて発生した更新処理を実行するトランザクションT
を中心としてトランザクション処理を説明することにす
る。
【0084】図5(a)において、DBサイト102
は、トランザクションTが発生すると、アクセスオブジ
ェクトリストを初期化する(S501)。このアクセス
オブジェクトリストは、後述する読取相(S502)に
おいてアクセスしたオブジェクトを記述するためのもの
である。アクセスオブジェクトリストは、具体的に、対
象オブジェクト(アクセスしたオブジェクト)のIDと
後述するdirty flagを属性として含んでい
る。なお、dirty flagはステップS501に
おいてOFFに初期化される。
【0085】そして、DBサイト102は、ローカルデ
ータ、即ち複製データOiにアクセスし、複製データO
iをトランザクションTのプライベート領域(ワークエ
リア)に読み出し、読出相における処理を実行する(S
502)。すなわち、DBサイト102は、プライベー
ト領域に複製データOiを読み出してreadおよびw
riteを行う。ここで、複製データOiをプライベー
ト領域に読み出す際には、複製データOiの最後に更新
された時刻を表すタイムスタンプt(Oi)をトランザ
クションTが保持する複製データOiの最終更新タイム
スタンプに設定する。すなわち、t(Oi,T)=t
(Oi)という代入を行う。
【0086】また、DBサイト102は、ステップS5
02において複製データOiにアクセスした時点で、ア
クセスした複製データOiをアクセスオブジェクトリス
トに加える処理を実行する。すなわち、ステップS50
2の読取相においては、複製データOiの読み出しと、
アクセスした複製データOiをアクセスオブジェクトリ
ストに加える処理が繰り返し実行される。
【0087】さらに、DBサイト102は、上記ステッ
プS502の処理と並行して、図5(b)に示すフラグ
設定処理を実行する。最初に、DBサイト102は、放
送局サイト100から衛星106を介して放送されるコ
ミットメッセージ300の受信を待つ(S521)。
【0088】そして、他のDBサイトで発生したトラン
ザクションに対するコミットメッセージ300を受信し
た場合、DBサイト102は、コミットメッセージ30
0中のオブジェクトとアクセスオブジェクトリスト中の
オブジェクトが重複しているか否かを判定する(S52
2:本発明の第2の更新状況判定工程に該当する)。換
言すれば、DBサイト102は、自サイトで発生したト
ランザクションTで更新の許可を要求しようとするオブ
ジェクトの少なくとも一つが他のDBサイトで発生した
トランザクションによって既に更新済みであるか否かを
判定する。具体的には、t(Oi,T)<t(O0 )と
いう条件を満たすオブジェクトがコミットメッセージ3
00中に一つでも含まれているか否かを判定する。な
お、t(Oi,T)はDBサイト102で更新を要求し
ようとするオブジェクトのタイムスタンプであり、t
(O0 )は放送局サイト101が管理している管理情報
の一つであるオブジェクトの最新のタイムスタンプであ
る(図3参照)。
【0089】ここで、他のDBサイトで発生したトラン
ザクションに対するコミットメッセージ300中のオブ
ジェクトとアクセスオブジェクトリスト中のオブジェク
トとが重複しているということは、DBサイト102で
発生したトランザクションで更新しようとしているオブ
ジェクトが既に他のDBサイトで発生したトランザクシ
ョンによって更新済みであることを意味している。つま
り、このままリクエストメッセージ200を放送局サイ
ト101に送信して更新の許可を要求したとしても、該
当するトランザクションTをアボートしなければならな
いということを意味している。したがって、DBサイト
102は、リクエストメッセージ200を放送局サイト
101に送信する前に該当するトランザクションTをア
ボートすることになる(後述するステップS504参
照)。
【0090】ステップS522において、重複していな
いと判定した場合は再びステップS521に戻ってコミ
ットメッセージ300の受信を待つ。一方、重複してい
ると判定した場合はアクセスオブジェクトリスト中の該
当するオブジェクトのdirty flagをONにす
る(S523)。
【0091】なお、DBサイト102は、図5(a)お
よび図5(b)の処理と並行して、ステップS521で
受信したコミットメッセージ300中の更新後の値を用
いて自サイトの該当する複製データを更新すると共に、
コミットメッセージ300中のタイムスタンプt
(O0 )を該当する複製データのタイムスタンプとして
設定する(本発明の第1の更新工程に該当する)。この
処理は他のDBサイト103〜105においても行わ
れ、システム内に存在する複製データの一貫性が保持さ
れることになる。
【0092】そして、DBサイト102は、図5(a)
に示すDBサイトのトランザクション処理の読取相(S
502)が終了した時点で、図5(b)のフラグ設定処
理を終了する(S524)。
【0093】再び図5(a)に戻り、ステップS502
の読取相の処理が終了すると、DBサイト102は確認
相に入り、図5(b)で説明したアクセスオブジェク
トリスト中のdirty flagをチェックする(S
503)。
【0094】ステップS503においてdirty f
lagをチェックした結果、dirty flagの少
なくとも一つがONの場合はステップS511に進み、
該当するトランザクションTをアボートする(S50
4:本発明の第3のアボート工程に該当する)。
【0095】このように、自サイトで発生したトランザ
クションで更新の許可を要求しようとするオブジェクト
が既に他のDBサイトで発生したトランザクションによ
って更新されているような場合には、DBサイト自身の
判断でトランザクションをアボートするため、放送局サ
イト101および各DBサイト102〜105における
処理の効率化を図ることができる。
【0096】一方、ステップS504において、全ての
dirty flagがOFFの場合はステップS50
5に進む。すなわち、DBサイト102は確認相に入
り、放送局サイト101に対して更新の許可を要求する
リクエストメッセージ200を生成して送信する(S5
05:本発明の更新許可要求工程に該当する)。
【0097】ステップS505で送信されるリクエスト
メッセージ200には、既に図2に示したように、サイ
トID,トランザクションID,並びに、オブジェクト
毎に操作(readまたはwrite),対象オブジェ
クトID,タイムスタンプt(Oi,T)および更新後
の値が含まれている。なお、トランザクションTに基づ
く操作がreadの場合は更新後の値が存在しないた
め、更新後の値は除かれる。
【0098】DBサイト102は、図2に示したリクエ
ストメッセージ200を放送局サイト101に送信して
確認相に入り、リクエストメッセージ200に対する
放送局サイト101の応答を待つ(S506)。
【0099】続いて、図5(a)から一旦離れ、図6
(a)および図6(b)に基づいて放送局サイト101
の処理を説明する。図6(a)において、放送局サイト
101は、DBサイト102から送信されたリクエスト
メッセージ200を受信すると(S601)、受信した
リクエストメッセージ200を待ち行列に入力する(S
602)。
【0100】そして、放送局サイト101は、図6
(b)において、待ち行列に入力したリクエストメッセ
ージ200を入力順に読み出し(S611)、リクエス
トメッセージ200および更新の許可が要求されたオブ
ジェクトの管理情報に基づいて、該当するオブジェクト
の更新を許可するか否かを判定する(S612:本発明
の更新許可判定工程に該当する)。
【0101】具体的に、放送局サイト101は、図6
(a)の処理と並行して、待ち行列からリクエストメッ
セージ200を順番に読み出し(S611)、リクエス
トメッセージ200中の各オブジェクトOiのタイムス
タンプが、 t(Oi,T)≧t(O0 ) の条件を満たすか否か危険領域(critical s
ection)内で判定する。上述したように、t(O
i,T)はリクエストメッセージ200に設定されたオ
ブジェクトOiのタイムスタンプ、t(O0 )は放送局
サイト101の管理情報におけるオブジェクトOiの最
新のタイムスタンプである。
【0102】ステップS612において上記条件を満た
すと判定した場合、放送局サイト101は、DBサイト
102によって更新の許可が要求された全てのオブジェ
クトの管理情報におけるタイムスタンプについてt(O
0 )=Clock(現在時刻のタイムスタンプ)という
代入を行い、図3に示したコミットメッセージ300を
生成して各DBサイト102〜105に対して放送によ
り配信する(S613:本発明の更新許可・不許可情報
生成工程および放送配信工程に該当する)。
【0103】なお、図3に示したように、コミットメッ
セージ300には更新要求を行ったDBサイト、ここで
はDBサイト102のサイトID,DBサイト102で
発生したトランザクションID,放送局サイト101で
新たに設定されたタイムスタンプt(O0 )および更新
後の値が含まれている。ここで、タイムスタンプt(O
0 )は、放送局サイト101が各DBサイト102〜1
05に放送により配信しているクロック信号に基づいて
決定される。また、放送局サイト101がオブジェクト
の複製データを有する場合は、上記ステップS613で
該当する複製データを最新値に更新する処理が行われ
る。
【0104】また、放送局サイト101はDBサイト1
02〜105の全てにコミットメッセージ300を放送
により配信することによって更新情報を知らせる処理を
行うが、2相コミット方式とは異なり、各DBサイト1
02〜105からの返事は必要としない。つまり、放送
局サイト101は、DBサイト102〜105のいずれ
かかがダウンしている場合であっても無視して処理を進
めることができる。
【0105】ダウンしているDBサイトが復旧した場
合、そのDBサイトは、放送局サイト101に対して何
らかのトランザクションを実行することにより、最新の
更新状態を知ることができる。また、復旧した後に、放
送局サイト101または他のDBサイトに対してオブジ
ェクトの最新の更新状態を問い合わせることができるよ
うにすることもできる。さらに、コミットメッセージ3
00を受信できなかったDBサイトを考慮し、例えば、
オブジェクトの最新値を有しているDBサイトのID
等、放送局サイト101からオブジェクトの最新値に関
する情報を定期的に配信することにしても良い。
【0106】一方、ステップS612において上記条件
を満たさないと判定した場合、放送局サイト101は、
図4に示したアボートメッセージ400を生成し、各D
Bサイト102〜105に対して放送により配信する
(S614:本発明の更新許可・不許可情報生成工程お
よび放送配信工程に該当する)。ここで、アボートメッ
セージ400には、更新要求を行ったDBサイト、ここ
ではDBサイト102のサイトIDおよびDBサイト1
02で発生したトランザクションIDが含まれている。
【0107】なお、図4に示したアボートメッセージ4
00にはオブジェクトの最新値が含まれていない。その
ため、DBサイト102がトランザクションTをアボー
トした後に該当するオブジェクトの最新値を得ることが
できるように、アボートメッセージ400にオブジェク
トの最新値を保有するサイトIDを含めることにしても
良い。もちろん、オブジェクトの最新値を含むアボート
メッセージ400を放送局サイト101から各DBサイ
ト102〜105に配信しても良く、この場合、DBサ
イト102はアボートメッセージ400からオブジェク
トの最新値を得ることができる。また、放送局サイト1
01がオブジェクトの最新値を保有することにした場
合、DBサイト102はトランザクションTをアボート
した後、放送局サイト101から必要なオブジェクトの
最新値をコピーすることができる。
【0108】放送局サイト101は、コミットメッセー
ジ300またはアボートメッセージ400を放送により
配信した後、再びステップS611に戻って図6(b)
に示したステップを繰り返し実行する。
【0109】再び図5(a)に戻り、DBサイト102
におけるトランザクション処理について説明する。DB
サイト102は、ステップS506において放送局サイ
ト101からメッセージが放送されるのを待つ。そし
て、メッセージを受信すると、受信したメッセージがコ
ミットメッセージ300であるか否かを判定する(S5
07)。
【0110】ステップS507において受信したメッセ
ージがコミットメッセージ300であると判定した場
合、DBサイト102は自サイト宛のコミットメッセー
ジ300であるか否かを判定する(S508)。なお、
自サイトにおいて確認相の状態にあるトランザクショ
ンが存在する場合にのみ、このステップS508の処理
を行い、それ以外の場合はこのステップS508をスキ
ップすることにしても良い。
【0111】ステップS508において自サイト宛のコ
ミットメッセージ300であると判定した場合、DBサ
イト102は書込相に入り、自サイトで保持しているオ
ブジェクトの更新後の値を用いて該当する複製データを
更新し、かつ、コミットメッセージ300に含まれてい
るタイムスタンプt(O0 )をその複製データのタイム
スタンプとして設定する(S509:本発明の第1の更
新工程に該当する)。
【0112】なお、DBサイト102宛てのコミットメ
ッセージ300を受信した他のDBサイト103〜10
5においても、コミットメッセージ300中の更新後の
値に基づいて該当する複製データが更新されると共に、
コミットメッセージ300中のタイムスタンプt
(O0 )が該当する複製データのタイムスタンプとして
設定される(本発明の第1の更新工程に該当する)。
【0113】また、ステップS507において受信した
メッセージがコミットメッセージ300ではなくアボー
トメッセージ400であると判定した場合、DBサイト
102は自サイト宛のアボートメッセージ400である
か否かを判定する(S510)。
【0114】ステップS510において自サイト宛のア
ボートメッセージ400であると判定した場合、DBサ
イト102は該当するトランザクションTをアボートす
る(S511:本発明の第1のアボート工程に該当す
る)。一方、自サイト宛のアボートメッセージ400で
はないと判定した場合、DBサイト102はそのアボー
トメッセージを無視し、ステップS507に戻ってメッ
セージの受信を待つ。
【0115】さらに、ステップS508において受信し
たコミットメッセージ300が自サイト宛ではないと判
定した場合、上述した図5(b)のステップS522の
処理と同様に、DBサイト102は受信したコミットメ
ッセージ300中のオブジェクトとアクセスオブジェク
トとが重複しているか否かを判定する(S512:本発
明の第1の更新状況判定工程に該当する)。換言すれ
ば、DBサイト102は、自サイトで発生したトランザ
クションTで更新の許可を要求したオブジェクトの少な
くとも一つが他のDBサイトで発生したトランザクショ
ンによって既に更新済みであるか否かを判定する。具体
的には、受信したコミットメッセージ300にt(O
i,T)<t(O0 )という条件を満たすオブジェクト
が一つでも含まれているか否かを判定する。
【0116】そして、ステップS512においてコミッ
トメッセージ300中のオブジェクトとアクセスオブジ
ェクトとが重複していると判定した場合、DBサイト1
02は、コミットメッセージ300に含まれている更新
後の値およびそのタイムスタンプを用いてDB102a
に書き込みを行い(S513:本発明の第1の更新工程
に該当する)、その後、トランザクションTをアボート
する(S514:本発明の第2のアボート工程に該当す
る)。
【0117】なお、ステップS514でトランザクショ
ンTをアボートした場合であっても、このトランザクシ
ョンTを対象としたアボートメッセージ400が放送局
サイト101から配信されることになる。ところが、も
はやそのトランザクションTはアボートされて存在して
いないため、そのアボートメッセージ400はいずれの
DBサイト102〜105においても無視されることに
なる。
【0118】また、ステップS514においてトランザ
クションTをアボートした場合、DBサイト102はそ
の旨を放送局サイト101に送信し、放送局サイト10
1はこれに応じて、該当するリクエストメッセージ20
0が待ち行列に格納されている場合にそのリクエストメ
ッセージ200を破棄するという処理を行うこともでき
る。
【0119】一方、ステップS512において受信した
コミットメッセージ300中のオブジェクトとアクセス
オブジェクトとが重複していないと判定した場合、DB
サイト102は自サイトで発生したトランザクションに
対して何の処理を行わずにステップS507に戻り、メ
ッセージの受信を待つ。ただし、他のサイト宛のコミッ
トメッセージ300に含まれている更新後の値を用いて
自サイトの該当する複製データを更新し、かつ、コミッ
トメッセージ300中のタイムスタンプt(O0 )を該
当する複製データのタイムスタンプとして設定する(本
発明の第1の更新工程に該当する)。
【0120】ここで、図5(a)のステップS507以
降の処理をより明らかにするため、2つのDBサイト1
02およびDBサイト103からの更新要求が競合した
場合の処理を例にとって説明する。
【0121】図7は、同一のオブジェクトに2つの更新
要求が競合した場合の処理を説明するための説明図であ
る。DBサイト102およびDBサイト103が両方と
も同一のOID(オブジェクトID)のオブジェクトに
対して更新を行ったとする(S502)。DBサイト1
02およびDBサイト103は確認相に入り、リクエ
ストメッセージ200を放送局サイト101に送信する
(S505)。ここで、先に放送局サイト101に到着
したリクエストメッセージ200はDBサイト102の
ものであったとする。
【0122】放送局サイト101は他に競合する更新要
求がない限り、DBサイト102による更新を許可し
(S612)、コミットメッセージ300を放送により
配信する(S613)。確認相で放送局サイト101
の許可を待っていたDBサイト102は、自サイト宛の
コミットメッセージ300を受信することになり(S5
07,S508)、書込相に入る(S509)。
【0123】一方、DBサイト102宛のコミットメッ
セージ300を受信したDBサイト103は、コミット
メッセージ300中のオブジェクトと自サイトで更新の
許可を要求したアクセスオブジェクトとが重複している
と判定する(S507,S508,S512)。すなわ
ち、DBサイト103は、他のDBサイトで先に同一デ
ータについて更新が行われたことを知り、自サイト宛の
アボートメッセージ400が配信される前に該当するト
ランザクションをアボートすることになる(S51
4)。
【0124】上述したように、DBサイト102による
更新要求に対するコミットメッセージ300により、他
のDBサイト103〜105においても該当する複製デ
ータが更新されることになる。コミットメッセージ30
0は放送を介して各DBサイト102〜105へ配信さ
れるため、放送局サイト101は一つのコミットメッセ
ージ300を送信するのみでシステム全体のデータの整
合性を取ることができ、一貫性管理の容易化を図ること
ができる。また、通信回線107による通信とは異な
り、放送による配信の場合には、各DBサイト102〜
105が超多地点に分散して存在している場合であって
も、ほぼ同時にコミットメッセージ300やアボートメ
ッセージ400が各DBサイト102〜105に配信さ
れることになる。したがって、ダウンしているDBサイ
トは別にして、超多地点に渡る超大規模分散型データベ
ースシステムであったとしても、システム全体の複製デ
ータの一貫性を厳格に保持することが可能となる。
【0125】また、read−onlyのトランザクシ
ョンで古いデータを読み出すことになってもかまわない
ものについては、各DBサイト102〜105毎にロー
カルで実行することができ、処理効率の向上を図ること
ができる。この場合であっても、1コピー直列化可能性
は保証される。
【0126】さらに、read−onlyのトランザク
ションを続ける場合、古いバージョンのデータを読み続
ける可能性があるが、実施の形態1においては他のDB
サイトで発生したトランザクションに対するコミットメ
ッセージを受信できるため、古いバージョンのデータを
読み続けるという問題は生じない。
【0127】 処理の変形例 実施の形態1の変形例として、各DBサイト102〜1
05において以下の各種の差異限定制約条件(本発明の
更新条件に該当する)を設け、その条件が満足された場
合にのみ、各DBサイト102〜105が保持する複製
データの更新処理を行うことにしても良い(白田由香
利,飯沢篤志:「情報放送システム上での並行処理制御
方式の考察」,情報処理学会研究会報告,97−DBS
−113−45,1997)。
【0128】差異限定制約条件としては、以下のa)〜
e)等が考えられる。
【0129】a)リフレッシュする周期を設定し、設定
した周期毎に更新を行う。各DBサイト102〜105
は、一定の周期毎に自サイトのDBの更新処理を行う。
各DBサイト102〜105は、更新情報をキューに入
れておき、一定の周期毎に更新情報を用いて自サイトの
DBを更新する。
【0130】b)キューにたまっている更新情報の数が
一定数を超えた場合に更新処理を行う。例えば限度数を
3とした場合は、キューに更新情報が3つたまったとこ
ろで更新処理が行われる。
【0131】c)更新処理を行う基準となるデータの領
域を決めておき、その領域のデータが更新された場合に
更新処理を行う。例えば、書誌情報のうち、タイトルお
よび作者の2つの属性が更新された場合は即時に更新処
理を行うというものであり、直ちに更新情報を公知にす
る必要があるときに有効である。スキーマの属性とし
て、オブジェクトやその属性に即時更新フラグをつけて
おき、それがONになっている情報に更新があった場合
は即時に更新処理を行うようにする。ただし、この条件
を設定する場合には、他の条件と共に設定する必要があ
る。
【0132】d)更新処理を行う基準となる閾値を設定
し、設定した閾値を超えた場合に更新処理を行う。デー
タの更新の度合いに対して閾値を設定しておく。例え
ば、コンテンツの1/20以上が更新された場合に更新
処理を行うというような絶対的な値を設定し、または、
参照された回数が100を超えたら即時更新処理を行う
というような設定を行う。後者については、参照回数が
ある回数を超えるとそのコンテンツは人気があると考え
られるため、即時に更新処理を行うほうが良いという考
えに基づくものである。
【0133】e)バージョンが大きく変わった場合に更
新処理を行う。本の改訂版等でマイナーな誤字の直し程
度であれば更新処理を待つようにするが、大幅な修正が
加えられた改訂版が出たような場合には、直ちに更新処
理を行うことにするというものである。
【0134】なお、上記a)〜e)の差異限定制約条件
は組み合わせて設定することができる。
【0135】(3)システムの評価 続いて、情報放送番組を配信する応用に実施の形態1に
係る分散型データベースシステムを利用することを想定
し、いかなる運用環境であれば実施の形態1に係る分散
型データベースシステムを有効活用することができるか
について評価する。
【0136】まず、想定する応用について説明する。想
定する応用システムは情報放送システムであり、配信す
るデータは雑誌やCD−ROMのような情報のまとまり
を想定している(飯沢篤志,浅田一繁,白田由香利:
「情報放送のための超大規模分散データベースシステ
ム」,情報処理学会研究会報告,97−DBS−113
−44,1997)。この情報パッケージのサイズは1
個当たり100MB程度であり、内容として以下のよう
なものを想定している。
【0137】a)放送番組表(EPG):現行放送の番
組表に情報放送の放送スケジュールを加えたものであ
る。 b)現行放送番組の付加情報:映像コンテンツに関する
より詳細な情報を視聴者に与えるものである。 c)選択性のある情報番組:利用者が選択的かつ対話的
に欲しい情報を得ることができる番組である。例えば、
全国の気象情報やタウン情報誌的なイベント情報を放送
する番組である。 d)インデックス情報:情報(コンテンツ)の所在と放
送時間に関するインデックスである。
【0138】現在配信されているような通常のTV番組
であれば更新頻度は非常に小さいが、上記のような情報
パッケージの更新頻度は小さくない。評価モデルシステ
ムでは、近郊のタウン情報誌的情報パッケージを配信す
る情報として用いるものとする。内容としては、映画,
演劇,催し物情報,TV番組表等である。
【0139】次に、想定したシステムの概要について説
明する。日本全国でサイトが200個あり、扱う情報パ
ッケージの数は100誌とする。オブジェクトサイズ
(OIDを付けるデータサイズ)は一つの情報パッケー
ジ(100MB)の1/20の5MBとする。一つのト
ランザクションの中で各オブジェクトが更新される平均
割合はオブジェクトサイズの10%、つまり0.5MB
とする。一つのトランザクションの中では平均として5
個のオブジェクトをreadし、2個のオブジェクトを
writeすると仮定する。
【0140】また、衛星106を介して放送を行うもの
とし、放送伝送路帯域を5Mbpsとする。通常のTV
放送ではより広い帯域が必要であるが、情報放送では衛
星インターネットの例を参考にすると5Mbps程度が
適当であると考えたものである。各DBサイト102〜
105と放送局サイト101の間の通信路伝送帯域は
1.5Mbpsとする。放送局サイト101内の通信路
伝送帯域は1Gbpsとする。
【0141】実施の形態1に係る分散型データベースシ
ステムによれば、放送局サイト101に負荷が集中する
ため、放送局サイト101における処理がボトルネック
となる。そこで、放送局サイト101を一つとし、各D
Bサイト102〜105からの更新要求リクエストがラ
ンダム到着分布、サービス時間分布が指数形のM/M/
1型待ち行列でモデル化することにする。
【0142】図8は、各DBサイト102〜105,放
送局サイト101および衛星106間のアクセス動作シ
ーケンスを示す説明図である。放送局サイト101上で
のEq(待ち時間を含む平均総処理時間)は以下の式で
表すことができる。
【0143】 Eq=Ew+Es Ew=Es×ρ/(1−ρ) ρ=Es/Ea
【0144】ただし、Ewは放送局サイト処理の平均待
ち時間,Esは放送局サイト上の平均処理時間,ρは放
送局サイトの平均利用率,およびEaは放送局サイト1
01へのトラフィックの平均到着時間間隔である。
【0145】以下では上記仮定に基づき、図8に示す全
処理時間Eallの値を評価してみる。扱う情報パッケ
ージの種類が100誌、情報パッケージ1誌につき、更
新をかけるDBサイト102〜105が平均10個ある
とし、1拠点が1種類の雑誌に更新をかける平均時間間
隔を15分と見積もると、Eaは0.9秒となる。Ed
b1を0.1秒、Ew2を0.1秒、Edb2を0.1
秒、Esを0.05秒と仮定した場合、Eallは約
7.3秒となる。
【0146】次に、Eaの逆数であるトランザクション
の平均到着率λ(λ=1/Ea[1/sec])と応答
時間の間の関係について評価する。まず、このM/M/
1システムが成り立つための制約として、Es/Ea<
1がある。よって、λ<20となる。実施の形態1に係
る分散型データベースシステムは楽観的並行処理制御方
式に基づくものであるため、1回目にコミットを試行し
た際のアボート確率Paは次の式で近似することができ
る(P.S.Yu:“Modeling and An
alysis of Concurrency Con
trol Schemes," in Concurre
ncy Control Mechanisms in
Centralized Database Sys
tems,V.Kumar(ed.),Prentic
e Hall,pp.106−147,1996)。
【0147】
【数1】
【0148】アクセスモードはreadとwriteの
2種類で、writeモードでのデータアクセスの確率
をpu とする。λは更新要求リクエストの到着率、NL
を一つのトランザクションがアクセスする平均データ個
数、Lをシステム全体のデータ数、TH をトランザクシ
ョンがデータを保持している時間(初めてのアクセスか
らトランザクションの終了まで)の平均値とする。1回
目の試行ではTH をEallで近似するとする。1回目
にアボートした場合、再度トランザクションを実行し、
コミットするまで繰り返す。i回目の試行におけるλ,
Eall,Paをそれぞれλi ,Ealli ,Pai
表すものとする。i回目の試行におけるTH はEall
i で近似するものとする。パラメータの間の関係は、E
alli(λi ),Pai (λi ,Ealli ),λ
i+1 (Pai )となる。
【0149】応答時間Rはi=1,・・・,∞まで[i
回目の試行時間の期待値Ri ×i回目の試行の発生確
率]を合計した値となる。実施の形態1の分散型データ
ベースシステムの利点は、アボートが早めにわかること
であり、i回目にアボートする場合のi回目の試行にお
ける平均待ち時間はEalli /2となる。上記より、
全体の応答時間Rの期待値は以下の式となる。
【0150】
【数2】
【0151】図9は、到着率の初期値λ1 と応答時間R
の関係を示すグラフである。λ1 =1.8付近から急激
にRが増加していく。この図9から、システムとして拡
張可能な範囲の限界はλ1 =1.6程度であると考えら
れる。λ1 =1.6の時、Rは約14秒である。先ほど
15分間隔で1サイトが1誌を更新すると仮定したが、
このシステムモデルではλ1 =1.6の場合、つまり約
10分に1回程度までなら負荷を増大させても問題はな
いといえる。
【0152】また、応答のネックとなっているファクタ
として、放送局サイト101までのアップリンクの通信
伝送路帯域が小さいことが挙げられる。Eall1
7.3秒のうち約5.3秒がこの通信時間である。現状
ではアップリンクとして電話回線公衆網を利用すること
が有力な候補として挙げられているが、公衆網では限界
があることから、将来的に他の手段が用いられることは
明らかである。
【0153】(4)実施の形態1による効果 このように、実施の形態1に係る分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法によれば、放送によりコミット
メッセージ300やアボートメッセージ400を放送局
サイト101から各DBサイト102〜105へ配信す
るため、超多地点に渡る超大規模分散データベースシス
テムにおいても、システム内のデータの矛盾が生じない
強い一貫性管理を行うことを可能とすることができる。
【0154】また、放送局サイト101のみがデータの
更新を許可することができる集中管理方式を採用する場
合であっても、各DBサイト102〜105自身がトラ
ンザクションをアボートするか否かを判断することがで
きるようにしたため、放送局サイト101の負荷を軽減
することができると共に、各DBサイト102〜105
の処理効率の向上を図ることができる。
【0155】また、放送局サイト101がシステム全体
の時刻合わせのためのクロック信号を放送により配信す
るため、超多地点に渡る超大規模分散データベースシス
テムにおいても、システム全体を共通の時刻で管理する
ことができる。
【0156】また、実施の形態1に係る分散型データベ
ースシステムは、デジタルテレビ放送の設備を用いて容
易に構築することができるため、システム全体のコスト
の低減を図ることができる。
【0157】さらに、コミットメッセージを放送により
配信するため、更新のコミットに要する時間を予測する
ことが可能となる。なお、放送局サイト101と各DB
サイト102〜105との間の通信時間はネットワーク
の混み具合から予測することができる(放送局サイト1
01に各サイト102〜105からダミーメッセージを
送り、それが返る時間を計測すればよい)。
【0158】〔実施の形態2〕 つぎに、本発明の実施の形態2に係る分散型データベー
スシステムについて、 (1)衛星放送の課題 (2)システムの構成 (3)複製データの一貫性管理 (4)実施の形態2による効果の順で説明する。
【0159】(1)衛星放送の課題 実施の形態1で説明したように、図1に示した分散型デ
ータベースシステムにおいては、衛星106を介した衛
星放送により放送局サイト101から各DBサイト10
2〜105にコミットメッセージ300やアボートメッ
セージ400を配信することにしている。ところが、衛
星放送で用いる周波数は非常に小さいため、誤り訂正符
号を用いたり、同じデータを複数回放送する等の方策を
採るようにしたとしても、降雨,降雪および強風等の気
象条件により電波が減衰し、各DBサイト102〜10
5においてコミットメッセージ300やアボートメッセ
ージ400の受信に失敗する虞がある。各DBサイト1
02〜105でメッセージの受信に失敗した場合、通信
を用いている場合にはノード間の輻輳および障害が起こ
った場合の対処の方法として下位レベルで再送を要求し
たり、タイムアウト後にリトライする等の方策を採るこ
とが可能であるが、放送を用いている場合にはそのよう
な方策をとることができない点で問題となる。
【0160】ところで、現在衛星放送では12GHz帯
を使用しているが、2007年からは21GHz帯を利
用できることが既に決定されている。しかしながら、降
雨の影響は10GHz以上の周波数で大きくなってく
る。強い雨の場合、12GHz帯であれば電波の強さは
1/2〜1/3に減衰し、20GHz帯であれば1/5
〜1/10に減衰し、30GHz帯であれば1/50程
度に減衰してしまう。すなわち、周波数が30GHz以
上になると、大気中の分子や水蒸気による吸収の影響が
大きいということである(岩崎昇三監修,久保庄二著:
「衛星通信」,オーム社,1985)。これに対処する
ため、降雨の影響がなるべく少なくなるように回線設計
を行うことにするが、1年に数回降雨の影響による受信
障害が発生する可能性がある(長坂進夫,小野義一,渡
辺詔二,小山賢二:「現代テレビ・放送技術」,オーム
社,1989)。なお、降雨強度と降雨減衰量の関係お
よび対策については、山田宰:「デジタル放送のさらな
る発展をめざして」,NHK技研R&D,No.46,
pp.17−40,1997年8月に詳細に説明されて
いる。
【0161】また、放送衛星の電波に対する雪の影響と
しては、降雪時の伝播損失と着雪によるアンテナの利得
低下が挙げられる。降雪による減衰は1dB以下と比較
的少ないようであるが、アンテナへの着雪の場合、雪質
や着雪状況によっては受信不能になることがある。
【0162】さらに、アンテナは強風で揺れることがあ
り、放送衛星に対する正しい方向からずれてしまうこと
がある。このずれが大きくなると受信レベルの低下が起
こるという問題がある(北城幹雄編:「放送ニューメデ
ィアの受信技術 衛星放送/文字放送」,電子技術出
版,1984)。
【0163】上述した理由から、実施の形態1で説明し
た分散型データベースシステムにおけるDBサイト10
2〜105は、気象の影響等によって放送局サイト10
1から放送により配信されたコミットメッセージ300
やアボートメッセージ400の受信に失敗してしまう虞
がある。そこで、以下に、DBサイト102〜105が
コミットメッセージ300やアボートメッセージ400
の受信に失敗した場合の問題点について説明する。
【0164】例えばDBサイト102が更新の許可を要
求するリクエストメッセージ200を放送局サイト10
1に送信した場合、そのDBサイト102は自サイト宛
のコミットメッセージ300またはアボートメッセージ
400を受信するまで所定の時間待つことになる。とこ
ろが、所定の時間が経過するまでにメッセージを受信す
ることができなければタイムアウトとなってしまい、そ
の後どのような回復処理を行うべきかが問題となる。こ
の場合の処理の一つとして、そのままトランザクション
をアボートするという処理が考えられる。ところが、放
送局サイト101にオブジェクトの最新値を保持させな
いとするシステムを構築した場合、受信に失敗したメッ
セージがアボートメッセージ400であれば何の問題は
ないが、これがコミットメッセージ300であった場合
に問題となる。なぜなら、DBサイト102以外のDB
サイト103〜105もコミットメッセージ300の受
信に失敗したような場合、更新が許可されたオブジェク
トの最新値を有するDBサイトが存在しなくなってしま
うことになるからである。
【0165】その上、コミットメッセージ300は放送
局サイト101から放送により配信されるため、各DB
サイト102〜105においてコミットメッセージ30
0の受信に失敗したとしても、受信に失敗したことがわ
からないという問題がある。
【0166】そこで、実施の形態2に係る分散型データ
ベースシステムにおいては、各DBサイト102〜10
5において、自サイト宛のコミットメッセージ300ま
たはアボートメッセージ400が放送により配信された
か否かを他のサイトに問合せることができるようにす
る。また、実施の形態2に係る分散型データベースシス
テムにおいては、コミットメッセージ300の受信に失
敗したDBサイトに対し、外部から受信に失敗したこと
を伝えることができるようにする。
【0167】すなわち、実施の形態2に係る分散型デー
タベースシステムは、実施の形態1に係る分散型データ
ベースシステムに適用され、各DBサイト102〜10
5が放送局サイト101から配信されたメッセージの受
信に失敗した場合のリカバリー処理の効率化を図ると共
に、システム内には必ず各オブジェクトの最新値が存在
することを保証し、もってシステムの信頼性の向上を図
ることを目的としたものである。
【0168】(2)システムの構成 実施の形態2に係る分散型データベースシステムの構成
は、図1に示したものと同様であり、ここでは放送局サ
イト101がオブジェクト毎に管理する管理情報につい
てのみ説明する。
【0169】放送局サイト101は、実施の形態1で説
明したように、システム内に存在する各オブジェクトの
管理情報を有し、各DBサイト102〜105における
複製データの一貫性を管理する。実施の形態2におい
て、放送局サイト101は、各オブジェクト毎に以下の
管理情報を有するものとする。
【0170】・OID(オブジェクトID) ・最終更新スタンプt(O0 )(オブジェクトの最新の
タイムスタンプ) ・最終更新サイトID(最終更新を行ったサイトはどれ
かを示す) ・最終更新トランザクションID(最終更新を行ったト
ランザクションはどれかを示す) ・最新値保有サイトID情報(オブジェクトの最新値を
保有するDBサイトのIDが登録される) ・代表サイトID情報(後述する代表サイトとして指定
されたDBサイトのIDが登録される)
【0171】詳細は後述するが、上記最新値保有サイト
ID情報は、自サイト宛てまたは他のDBサイト宛ての
コミットメッセージ300を受信して自サイトの特定の
複製データを最新値に更新したDBサイトがその旨を放
送局サイト101に通知することにより、そのサイトI
Dが登録されたものである。代表サイトID情報は、予
め決められた複製データについて、最新値に更新した旨
を放送局サイト101に通知する役割を有するDBサイ
トのサイトIDを登録したものである。したがって、最
新値保有サイトIDには代表サイトとして指定されたD
BサイトのサイトIDが登録されることになる。また、
上記情報に加えて、システム内に存在するオブジェクト
の最新値を管理情報の一つとして保持することにしても
良いことはいうまでもない。
【0172】なお、実施の形態2においては、通信には
誤りがないものと仮定し、放送受信の誤りの発生は年間
を通じて数回程度と仮定することにする。降雨等は一定
時間続くため、DBサイト102〜105に受信障害が
一度起こると、一定時間受信障害が続くと予想される。
【0173】(2)複製データの一貫性管理 次に、実施の形態2に係る分散型データベースシステム
における複製データの一貫性管理方法について、 代表サイトの指定処理 DBサイトのトランザクション処理 DBサイトの受信報告処理 放送局サイトの最新値保有サイト公知処理A 放送局サイトの最新値保有サイト公知処理B DBサイトの機能・役割 の順で詳細に説明する。
【0174】 代表サイトの指定処理 実施の形態2に係る分散型データベースシステムにおけ
る複製データの一貫性管理方法による具体的処理を説明
する最初として、各DBサイト102〜105に複製デ
ータとして分散・管理されているオブジェクト毎に、D
Bサイト102〜105の中から代表サイトを指定する
処理について説明する。実施の形態2において、この代
表サイトのことを、複製データとして分散されたオブジ
ェクトの最新値がシステム内に必ず存在することを保証
するために、オブジェクト毎にDBサイト102〜10
5の中から少なくとも一つ指定され、その最新値を常に
保持するという役割をもつDBサイトと定義することに
する。そして、代表サイトは、さらに、他のDBサイト
に対して保持しているオブジェクトの最新値をコピーさ
せてやるという役割も有している。この代表サイトとし
て指定されたDBサイトの動作・役割等については後に
詳細に説明する。
【0175】図10は、代表サイトを指定する処理の一
例を示すフローチャートである。まず、システム内に複
数存在する複製データのオブジェクト毎に、複数のDB
サイト102〜105の中から代表サイトとするDBサ
イトを少なくとも一つ選択する(S1001:本発明の
代表サイト指定工程に該当する)。例えば、各DBサイ
ト102〜105に複製データがそれぞれ分散・管理さ
れているオブジェクトOの代表サイトとして、DBサイ
ト103および104が代表サイトとして選択されたも
のとする。
【0176】そして、そのオブジェクトに対する代表サ
イトID情報(放送局サイト101が管理している)
に、代表サイトとして選択したDBサイトのサイトID
を登録する(S1002:本発明の代表サイト指定工程
に該当する)。例えば、オブジェクトOの代表サイトI
D情報中にDBサイト103および104のサイトID
が登録される。
【0177】なお、図10を用いて説明した代表サイト
を指定する処理は、システムの設計段階に実行されるも
のであるが、システムの運用を開始した後においても任
意のタイミングで代表サイトの追加・変更等を行うこと
が可能である。
【0178】また、図10に示した処理において、シス
テム内に複数分散されている複製データのオブジェクト
全てに対する代表サイトとして一つのDBサイトを指定
することにしても良いが、そのDBサイトにおける複製
データの管理コストを考慮する必要がある。
【0179】 DBサイトのトランザクション処理 続いて、実施の形態2に係る分散型データベースシステ
ムにおけるDBサイトの更新トランザクション処理につ
いて、更新を要求したDBサイトが自サイト宛のメッセ
ージの受信に失敗した場合の処理と共に説明する。な
お、DBサイトのトランザクション処理において、既に
実施の形態1で説明した点と重複する点については説明
を省略し、または簡単に説明することにする。
【0180】図11は、DBサイトのトランザクション
処理を示すフローチャートである。ここでは一例とし
て、DBサイト102においてオブジェクトOを更新す
るトランザクションが発生したものとする。上述した例
によれば、DBサイト102はオブジェクトOの代表サ
イトとして指定されていないが、DBサイト102がオ
ブジェクトOの代表サイトであるか否かによって図11
に示す処理に差異はない。
【0181】DBサイト102は、オブジェクトOを更
新するトランザクションTが発生すると、ローカルデー
タ、即ち複製データOiにアクセスし、複製データOi
をトランザクションTのプライベート領域(ワークエリ
ア)に読み出し、読出相における処理を実行する(S1
101)。つまり、DBサイト102はプライベート領
域に複製データOiを読み出してreadおよびwri
teを行う。また、DBサイト102は、複製データO
iをプライベート領域に読み出す際に、複製データOi
の最後に更新された時刻を表すタイムスタンプt(O
i)をトランザクションTが保持する複製データOiの
最終更新タイムスタンプとして設定する。すなわち、t
(Oi,T)=t(Oi)という代入を行う。
【0182】DBサイト102は、ステップS1101
の読取相の処理が終了すると、確認相に入り、放送局サ
イト101に対してリクエストメッセージ200を送信
する(S1102:本発明の更新許可要求工程に該当す
る)。ここで送信されるリクエストメッセージ200に
は、図2に示したように、サイトID,トランザクショ
ンID,並びに,オブジェクト毎に操作(readまた
はwrite),対象オブジェクトID,タイムスタン
プt(Oi,T)および更新後の値が含まれている。
【0183】なお、DBサイト102から送信されたリ
クエストメッセージ200を受信した場合の放送局サイ
ト101の処理については図6(a)および図6(b)
に示した通りであるため、ここでは説明を省略する。た
だし、放送局サイト101は、リクエストメッセージ2
00に基づく更新の許可の要求を承認する際に、リクエ
ストメッセージ200に基づいて、該当するオブジェク
トの管理情報中の最終更新タイムスタンプt(O0 ),
最終更新サイトID,最終更新トランザクションIDを
更新し、さらに、最新値保有サイトID情報をクリアす
る。最新値保有サイトID情報をクリアする処理につい
ては後に説明する。
【0184】DBサイト102は、図2に示したリクエ
ストメッセージ200を放送局サイト101に送信した
後、送信したリクエストメッセージ200に対する放送
局サイト101の応答を待ち、一定時間内に放送局サイ
ト101からコミットメッセージ300またはアボート
メッセージ400を受信したか否かを判定する(S11
03)。
【0185】ステップS1103においていずれかのメ
ッセージを受信したと判定した場合、DBサイト102
は受信したメッセージがコミットメッセージ300であ
るか否かを判定する(S1104)。
【0186】ステップS1104においてコミットメッ
セージ300であると判定した場合、DBサイト102
は書込相に入り、自サイトで保持している更新後の値を
用いて該当する複製データを更新すると共に、コミット
メッセージ300に含まれているタイムスタンプt(O
0 )を該当する複製データのタイムスタンプとして設定
する(S1105:本発明の第1の更新工程に該当す
る)。詳細は後述するが、DBサイト102がオブジェ
クトOについて代表サイトに設定されている場合は、こ
こで受信更新済報告メッセージを放送局サイト101に
送信することになる。
【0187】一方、ステップS1104においてコミッ
トメッセージ300ではなくアボートメッセージ400
であると判定した場合、DBサイト102は該当するト
ランザクションTをアボートする(S1106:本発明
の第1のアボート工程に該当する)。
【0188】図12は、放送局サイト101から各DB
サイト102〜105に配信されるアボートメッセージ
400の説明図である。実施の形態2で用いられるアボ
ートメッセージ400は図4に示したアボートメッセー
ジ400とは異なり、サイトIDおよびトランザクショ
ンIDに加えて、対象オブジェクトIDおよび最新値保
有サイトID情報のペア値のリストが更新の許可を要求
したオブジェクト毎に含まれている。
【0189】図12示すアボートメッセージ400中の
最新値保有サイトID情報には、後述するように、更新
を要求したオブジェクトの最新値を保有するDBサイト
のサイトIDが含まれている。したがって、DBサイト
102は、ステップS1106で該当するトランザクシ
ョンをアボートする際に、この最新値保有サイトID情
報を保存してステップS1111に進み、最新値保有サ
イトID情報に基づいてアクセスコストが最小のDBサ
イトを一つ選択し、選択したDBサイトから該当するオ
ブジェクトの最新値をコピーする処理を実行する(本発
明の第3のコピー工程に該当する)。ここで、実施の形
態1で説明した図5(a)のステップS511およびス
テップS514でトランザクションをアボートした場合
であっても、上記と同様の処理を行うものとする。
【0190】トランザクションをアボートした場合にオ
ブジェクトの最新値を他のDBサイトからコピーするこ
とにするのは、放送局サイト101の負荷を軽減してシ
ステム全体の処理効率の向上を図るためである。また、
この処理に代えて、放送局サイト101でオブジェクト
の最新値を保有することにし、放送局サイト101から
オブジェクトの最新値をコピーすることにしても良く、
また、放送局サイト101がアボートメッセージ400
にオブジェクトの最新値を含めて配信することにしても
良い。
【0191】ステップS1111で他のDBサイトから
該当するオブジェクトの最新値をコピーした後、DBサ
イト102はリトライ処理を実行する(S1112)。
【0192】続いて、ステップS1103に戻り、DB
サイト102が自サイト宛のメッセージの受信に失敗し
た場合の処理について説明する。ステップS1103に
おいてコミットメッセージ300またはアボートメッセ
ージ400のいずれをも受信していないと判定した場合
(タイムアウト)、DBサイト102は、通信回線10
7を介して、放送局サイト101に対して更新の許可を
要求したオブジェクトの最新のタイムスタンプを問合せ
る最終更新タイムスタンプ問合せメッセージを任意のタ
イミングで送信する(S1107:本発明の更新状況問
合せ工程に該当する)。
【0193】ステップS1107で送信される最終更新
タイムスタンプ問合せメッセージの形式は、例えば以下
のようなものである。 timestamp_query(OID) DBサイト102は、更新の許可を要求したオブジェク
トのID(OID)を含む最終更新タイムスタンプ問合
せメッセージを生成し、放送局サイト101に送信す
る。
【0194】図13は、最終更新タイムスタンプ問合せ
メッセージに対する放送局サイト101の処理(放送局
サイトのタイムスタンプ返答処理)を示すフローチャー
トである。放送局サイト101は、最終更新タイムスタ
ンプ問合せメッセージを受信したか否かを判定する(S
1301)。放送局サイト101は、最終更新タイムス
タンプ問合せメッセージを受信すると、問合せのあった
オブジェクトの管理情報を参照し、問合せに対する返答
として最終更新タイムスタンプ返答メッセージを生成
し、通信回線107を介して最終更新タイムスタンプ返
答メッセージをDBサイト102に対して送信する(S
1302:本発明の更新状況送信工程に該当する)。
【0195】放送局サイト101から送信される最終更
新タイムスタンプ返答メッセージの形式は、例えば以下
のようなものである。timestamp_reply
(OID,最終更新タイムスタンプt(O0 ),最終更
新サイトID,最終更新トランザクションID,最新値
保有サイトID情報)
【0196】図11に戻り、DBサイト102は、ステ
ップS1108において最終更新タイムスタンプ返答メ
ッセージの受信を待つ。ステップS1108において最
終更新タイムスタンプ返答メッセージを受信すると、D
Bサイト102は受信した最終更新タイムスタンプ返答
メッセージの内容に基づいて、自サイトで発生したトラ
ンザクションTをコミットすべきか否か(オブジェクト
Oの更新が許可されたか否か)を判定する(S110
9:本発明の更新状況判定工程に該当する)。
【0197】ここで、受信した最終更新タイムスタンプ
返答メッセージの内容に基づいて、DBサイト102が
自サイトで発生したトランザクションTをコミットすべ
きか否かを判定する基準について説明する。ここでは、
トランザクションTで更新を要求した各オブジェクトを
Oi、各オブジェクトOi毎に設定したタイムスタンプ
をt(Oi,T)、最終更新タイムスタンプ返答メッセ
ージ中に示された放送局サイト101で管理している各
オブジェクトOiのタイムスタンプをt(O0)とす
る。
【0198】DBサイト102は、受信した最終更新タ
イムスタンプ返答メッセージの内容を参照し、各オブジ
ェクトOiについて、 a)最終更新タイムスタンプ返答メッセージに示された
最終更新トランザクションIDとトランザクションTの
トランザクションIDとが等しいか、 b)最終更新タイムスタンプ返答メッセージに示された
最終更新サイトIDと自サイトのサイトIDとが等しい
か、および、 c)t(Oi,T)<t(O0 )であるか、という3つ
の条件を満たすか否かを判定する。
【0199】そして、上記判定の結果、トランザクショ
ンTによって更新の許可を要求した各オブジェクトOi
の少なくとも一つについて更新が許可されたという痕跡
が存在することが認められた場合、DBサイト102は
トランザクションTをコミットすることになる。
【0200】ステップS1109でコミットであると判
定した場合、DBサイト102はステップS1105に
進み、自サイトで保持している更新後の値を用いて該当
する複製データを更新すると共に、該当する複製データ
のタイムスタンプとして最終更新タイムスタンプ返答メ
ッセージに示されたタイムスタンプt(O0 )を設定す
る(本発明の第2の更新工程に該当する)。詳細は後述
するが、DBサイト102がオブジェクトOについて代
表サイトに設定されている場合は、ここで受信更新済報
告メッセージを放送局サイト101に送信することにな
る。
【0201】一方、ステップS1109においてコミッ
トではない、即ちアボートであると判定した場合、DB
サイト102は最終更新タイムスタンプ返答メッセージ
に示された最新値保有サイトID情報を保存した後、ト
ランザクションTをアボートする(S1110:本発明
の第4のアボート工程に該当する)。
【0202】そして、DBサイト102は、保存した最
新値保有サイトID情報に基づいてアクセスコストが最
小のDBサイトを選択し、選択したDBサイトから該当
するオブジェクトの最新値をコピーする処理を実行する
(S1111:本発明の第4のコピー工程に該当す
る)。
【0203】ステップS1106で他のDBサイトから
該当するオブジェクトの最新値をコピーした後、DBサ
イト102はリトライ処理を実行する(S1112)。
【0204】このように、あるオブジェクトについて更
新の許可を要求したDBサイト102が自サイト宛のメ
ッセージの受信に失敗した場合であっても、上述した処
理を行うことによって、自サイトで発生したトランザク
ションTについてコミットかアボートかを判定すること
ができる。
【0205】ところで、最終更新タイムスタンプ問合せ
メッセージを送信する前に他のDBサイトで同一のオブ
ジェクトについて更新処理が行われることがある。この
ような場合は、受信に失敗したメッセージがコミットメ
ッセージ300であったにもかかわらず、放送局サイト
101から送信された最終更新タイムスタンプ返答メッ
セージ中には自サイトで発生したトランザクションTで
更新を行った痕跡が全く存在しない場合がある(ただ
し、放送受信に失敗する頻度自体が年間数回程度である
ため、現実にこのようなことが起こる確率は非常に少な
い)。
【0206】図14は、コミットメッセージ300の受
信に失敗してから最終更新タイムスタンプ問合せメッセ
ージを送信する前に、他のDBサイトで同一のオブジェ
クトについて更新処理が行われた場合を説明する説明図
である。図14には、DBサイトA,DBサイトBおよ
び放送局サイトの間において、a)〜k)の順序で以下
の処理が行われたことが示されている。
【0207】a)DBサイトAで特定のオブジェクトを
更新するトランザクションT1が発生し、リクエストメ
ッセージ200を放送局サイトに送信。 b)放送局サイトはトランザクションT1に対するコミ
ットメッセージ300を配信。 c)DBサイトAは自サイト宛てのコミットメッセージ
300の受信に失敗。 d)DBサイトBはDBサイトA宛てのコミットメッセ
ージ300を受信し、自サイトの該当する複製データを
更新。 e)DBサイトBでa)と同一のオブジェクトを更新す
るトランザクションT2が発生し、リクエストメッセー
ジ200を放送局サイトに送信。 f)放送局サイトはトランザクションT2に対するコミ
ットメッセージ300を配信。 g)DBサイトAはDBサイトB宛てのコミットメッセ
ージ300の受信に失敗。 h)DBサイトBは自サイト宛てのコミットメッセージ
300を受信し、自サイトの該当する複製データを更新
(トランザクションT2はコミット)。 i)DBサイトAはトランザクションT1で更新の許可
を要求したオブジェクトに関する最終更新タイムスタン
プ問合せメッセージを放送局サイトに送信。 j)放送局サイトは最終更新タイムスタンプ返答メッセ
ージをDBサイトAに対して送信。 k)DBサイトAは最終更新タイムスタンプ返答メッセ
ージに基づいてトランザクションT1をアボート。
【0208】すなわち、DBサイトAが自サイト宛ての
コミットメッセージ300の受信に失敗して最終更新タ
イムスタンプ問合せメッセージを送信する前に、DBサ
イトBで同一のオブジェクトについて更新処理が行われ
た場合、DBサイトAは自サイトで発生したトランザク
ションT1をアボートすることになる。ただし、トラン
ザクションT1に対するコミットメッセージ300はD
BサイトBで受信されており、DBサイトBの複製デー
タにはトランザクションT1で更新を要求したオブジェ
クトの値が継承されていることになる。したがって、ト
ランザクションT1をアボートしたとしても特に問題は
ない。
【0209】なお、トランザクションTをアボートした
後に該当するオブジェクトの最新値を他のDBサイトか
らコピーする場合(ステップS1111)、ローカルな
一貫性が崩れる場合がある。例えば、他のDBサイトか
らオブジェクトの最新値をコピーしている間にいずれか
のDBサイトで同一のオブジェクトの更新処理が行われ
てしまった結果、コピーしている最新値が最新値ではな
くってしまったというような場合である。実施の形態2
の分散型データベースシステムにおいても、read−
onlyトランザクションに対しては一貫性のチェック
を受けることを強制することなく、ローカルに実行する
ことを許可している。したがって、ステップS1111
でコピーしている間に複製データが古くなっても問題に
はならない。read−onlyトランザクションにお
いても最新値に更新された複製データをreadしたい
という場合には、更新トランザクションと同様に、放送
局サイト101においてタイムスタンプによる確認を受
けることにすれば良い。
【0210】また、ここでは、DBサイト102〜10
5のいずれかが自サイト宛てのコミットメッセージ30
0またはアボートメッセージ400の受信に失敗した場
合に最終更新タイムスタンプ問合せメッセージを利用す
ることとした。しかしながら、各DBサイト102〜1
05において、自サイト宛てのコミットメッセージ30
0またはアボートメッセージ400の受信に失敗した場
合に限らず、あるオブジェクトの最新値を知りたい場合
にこの最終更新タイムスタンプ問合せメッセージを利用
することができるようにしても良い。
【0211】ただし、放送局サイト101の負荷を分散
できるようにするため、各DBサイト102〜105
は、自サイトでアクセスしそうなオブジェクトの最新値
保有サイトID情報を蓄積しておき、まずはその最新値
保有サイトID情報に記されているDBサイトのいずれ
かからオブジェクトの最新値をコピーすることが望まし
い(最新値保有サイトID情報は、図12のアボートメ
ッセージ400だけでなく、後述するように放送局サイ
ト101から放送で配信される)。また、この処理によ
ってもオブジェクトの最新値を得ることができないよう
な場合のため、DBサイト間に階層構造を作っておく。
そして、DBサイトは、放送局サイト101ではなく、
まずは親ノードのDBサイトに最終更新タイムスタンプ
問合せメッセージを送信することにし、親ノードのDB
サイトからオブジェクトの最新値保有サイトID情報を
取得し、取得した最新値保有サイトID情報に記されて
いるDBサイトのいずれかからオブジェクトの最新値を
コピーするようにすることが望ましい。
【0212】さらに、あるDBサイトが自サイト宛のメ
ッセージの受信に失敗した場合、そのDBサイトと放送
局サイト101とのやり取りは通信回線107を介して
行われることにしている。このように通信回線107を
用いることにしたのは、一度放送によるメッセージの受
信に失敗した場合の補完機構としては通信回線107を
用いた方が確実であるからである(DBサイトでメッセ
ージを受信できない状態が継続している場合も考えられ
るからである)。
【0213】 DBサイトの受信報告処理 つぎに、システム内には必ずオブジェクトの最新値が保
持されているということを保証するための受信報告処理
について説明する。この処理は、特定のオブジェクトに
ついて代表サイトに指定されたDBサイト102〜10
5のいずれかによって行われる。以下では、上述した例
の通り、オブジェクトOに対する代表サイトしてDBサ
イト103および104が指定されており、そしてこの
オブジェクトOを更新するトランザクションがDBサイ
ト102で発生したものとしてこの処理について説明す
る。
【0214】図15は、DBサイトの受信更新済報告処
理を示すフローチャートである。この図15は、他のD
Bサイトで発生したトランザクションに対するコミット
メッセージを受信する場合を対象としたものであるが、
DBサイト102の処理も併せて説明する(自サイトで
発生したトランザクションに対するコミットメッセージ
を受信する場合については図11参照)。
【0215】放送局サイト101は、DBサイト102
から更新の許可の要求があったオブジェクトOについて
更新を許可する場合、コミットメッセージ300を放送
により各DBサイト102〜105に配信する。DBサ
イト102〜105は、放送局サイト101から配信さ
れたコミットメッセージ300を受信したか否かを判定
する(S1501)。ここでは、DBサイト104がコ
ミットメッセージ300の受信に失敗したものと仮定す
る。
【0216】ステップS1501でコミットメッセージ
300を受信したと判定したDBサイト103および1
05は、コミットメッセージ300中のオブジェクトO
の最新値を用いて自サイトの該当する複製データを最新
値に更新し、かつ、コミットメッセージ300中のタイ
ムスタンプt(O0 )を該当する複製データのタイムス
タンプとして設定する(S1502:本発明の第1の更
新工程に該当する)。同様に、更新の許可を要求したD
Bサイト102も、自サイトで発生したトランザクショ
ンがコミットであるため(図11のステップS1104
およびステップS1109参照)、自サイトで保持して
いる更新後の値を用いて該当する複製データを更新し、
かつ、コミットメッセージ300中のタイムスタンプt
(O0 )を該当する複製データのタイムスタンプとして
設定する(書込相:図11のステップS1105参
照)。
【0217】一方、DBサイト104はコミットメッセ
ージ300の受信に失敗しているが、DBサイト104
は更新の許可を要求しているわけではないため、コミッ
トメッセージ300が放送局サイト101から配信され
たことおよびその受信に失敗したことは全くわからない
状態にある。
【0218】なお、DBサイト102〜105の全てが
システム内に存在する全種類のオブジェクトに対する複
製データを有していない(一部を有している)ような場
合においては、ステップS1502の前に、自サイトで
保有する複製データに対するオブジェクトの更新を許可
するコミットメッセージ300であるか否かを判定する
処理を行うことにしても良い。
【0219】続いて、DBサイト102,103および
105は、最新値に更新した複製データに対するオブジ
ェクトOについて代表サイトとして指定されているか否
かを判定する(S1503)。
【0220】ステップS1503において代表サイトと
して指定されていないと判定した場合、DBサイト10
2,103および105はそのまま処理を終了する。一
方、代表サイトとして指定されていると判定した場合、
DBサイト102,103および105は、通信回線1
07を介して受信更新済報告メッセージを放送局サイト
101に送信する(S1504:本発明の更新済み情報
送信工程に該当する)。ここでは、更新の許可を要求し
たDBサイト(DBサイト102)であるか、コミット
メッセージ300を受信したのみのDBサイト(DBサ
イト103,105)であるかにかかわらず、代表サイ
トとして指定されたオブジェクトに対する自サイトの複
製データを最新値に更新したDBサイトは、受信更新済
報告メッセージを放送局サイト101に対して送信する
ことになる。この例においては、DBサイト103がオ
ブジェクトOの代表サイトとして指定されているため、
DBサイト103は放送局サイト101に対し受信更新
済報告メッセージを送信する。
【0221】上記受信更新済報告メッセージの形式は例
えば以下のようなものである。receive_upd
ate_ack(自サイトのサイトID,(対象オブジ
ェクトID,タイムスタンプt(O0 ))のペア値のリ
スト)
【0222】なお、ここでは、代表サイトとして指定さ
れているDBサイトのみが受信更新済報告メッセージを
放送局サイト101に送信することにしたが、更新の許
可を要求したDBサイトについては、代表サイトに指定
されていなくても受信更新済報告メッセージを放送局サ
イト101に送信させることにしても良い。
【0223】 放送局サイトの最新値保有サイト公知処理A 図16(a)は放送局サイト101の受信更新済報告受
信処理を、図16(b)は放送局サイト101の最新値
保有サイト公知処理Aをそれぞれ示すフローチャートで
ある。まず、図16(a)に示す受信更新済報告受信処
理について説明する。放送局サイト101は、例えばD
Bサイト102からのリクエストメッセージ200に基
づき、オブジェクトOについて更新を許可すると判定し
た時点で、更新を許可するオブジェクトOの最新値を保
有する最新値保有サイトID情報に登録されたサイトI
Dをクリアする(S1601)。
【0224】そして、放送局サイト101は、各DBサ
イト102〜105に対し、オブジェクトOについて更
新を許可するコミットメッセージ300を放送により配
信した後、オブジェクトOの代表サイトから受信更新済
報告メッセージを受信したか否かを判定する(S160
2)。
【0225】ステップS1602において受信更新済報
告メッセージを受信した場合、放送局サイト101は、
オブジェクトOに対応する最新値保有サイトID情報に
受信更新済報告メッセージ中のサイトIDを登録する
(S1603:本発明のサイト情報登録・管理工程に該
当する)。例えば、放送局サイト101がDBサイト1
03からオブジェクトOに対する受信更新済報告メッセ
ージを受信した場合、DBサイト103のサイトIDが
オブジェクトOに対する最新値保有サイトID情報に登
録されることになる。このように、あるオブジェクトに
ついて、少なくとも一つのDBサイトのサイトIDが最
新値保有サイトID情報に登録されることにより、その
オブジェクトの最新値がシステム内に存在していること
が保証されることになる。
【0226】なお、放送局サイト101は、あるオブジ
ェクトの更新を許可するコミットメッセージ300を配
信した後、少なくとも一つの代表サイトから受信更新済
報告メッセージを受信するまでは該当するオブジェクト
の最新値を保持することにする。つまり、少なくとも一
つの代表サイトから受信更新済報告メッセージを受信し
た場合に、保持しているオブジェクトの最新値を破棄す
る(本発明の更新情報管理工程に該当する)。放送局サ
イト101が少なくとも一つの代表サイトから受信更新
済報告メッセージを受信した場合に、あるオブジェクト
の最新値がシステム内に存在していることが保証される
ことになるため、放送局サイト101がそのオブジェク
トの最新値を破棄したとしても問題はないからである。
【0227】放送局サイト101は、ステップS160
2およびステップS1603の処理を繰り返し実行し、
受信した受信更新済報告メッセージ中のサイトIDを最
新値保有サイトIDに登録していく。この処理は、後述
する図16(b)のステップS1611において、ある
オブジェクトの更新を許可するコミットメッセージ30
0を送信してから一定時間経過したと判定された後にお
いても繰り返し実行される。
【0228】続いて、図16(b)の放送局サイト10
1の最新値保有サイト公知処理について説明する。放送
局サイト101は、図16(a)に示した処理を行いつ
つ、コミットメッセージ300を配信してから予め定め
た一定時間が経過したか否かを判定する(S161
1)。
【0229】ステップS1611において一定時間が経
過したと判定した場合、放送局サイト101は、図16
(a)のステップS1603でサイトIDが登録された
最新値保有サイトID情報を含む最新値保有サイト公知
メッセージを生成し、放送により各DBサイト102〜
105に配信する(S1612:本発明のサイト情報配
信工程に該当する)。
【0230】なお、ステップS1612において最新値
保有サイトID情報にサイトIDが一つも登録されてい
ないような場合、放送局サイト101は再度同一内容の
コミットメッセージ300を放送により配信することに
しても良い。各DBサイト102〜105がコミットメ
ッセージ300の受信に失敗している虞があるからであ
る。
【0231】放送局サイト101から放送により配信さ
れる最新値保有サイト公知メッセージの形式は例えば以
下のようなものである。broadcast_late
st_sites((対象オブジェクトID,タイムス
タンプt(O0 ),最新値保有サイトID情報)の3つ
組リスト)
【0232】各DBサイト102〜105は、放送局サ
イト101から最新値保有サイト公知メッセージを受信
すると、受信した最新値保有サイト公知メッセージ中の
最新値保有サイトID情報を自サイトの該当する複製デ
ータに関連付けて保存する。そして、各DBサイト10
2〜105は、必要に応じて保存した最新値保有サイト
ID情報に基づいてアクセスコストが最小のDBサイト
を選択し、選択したDBサイトから該当するオブジェク
トの最新値をコピーする処理を実行することができる
(本発明の第1のコピー工程に該当する)。
【0233】図15のステップS1501においてコミ
ットメッセージ300の受信に失敗したと仮定したDB
サイト104は、最新値保有サイト公知メッセージを受
信することにより、コミットメッセージ300の受信に
失敗したことを知ることができる。その結果、DBサイ
ト104は、受信した最新値保有サイト公知メッセージ
に基づいて他のDBサイトからオブジェクトOの最新値
をコピーすることにより、オブジェクトOの最新値を保
有することができるようになる。そして、DBサイト1
04はオブジェクトOの代表サイトに指定されているた
め、他のDBサイトからオブジェクトOの最新値をコピ
ーすると、受信更新済報告メッセージを放送局サイト1
01に送信することになる。一方、DBサイト104が
オブジェクトOの代表サイトとして指定されていない場
合、オブジェクトOの最新値をコピーしたとしても受信
更新済報告メッセージを放送局サイト101に送信する
必要はない。
【0234】 放送局サイトの最新値保有サイト公知処理B さらに、放送局サイト101は、あるオブジェクトの代
表サイトとして指定されているにもかかわらず、そのオ
ブジェクトについての受信更新済報告メッセージを未だ
送信していないDBサイトに対し、通信回線107を介
して最新値保有サイト公知メッセージを送信する処理を
行うことができる(この処理を最新値保有サイト公知処
理Bとする)。放送ではなく、通信回線107を用いる
ことにするのは、あるオブジェクトの代表サイトとして
指定されたDBサイトが未だ放送によるメッセージを受
信することができない状態にある可能性があるからであ
る。
【0235】この最新値保有サイト公知処理Bは、図1
6(b)を用いて説明した最新値保有サイト公知処理A
と並行して行うことにしても良いし、最新値保有サイト
公知処理Aの終了後に行うことにしても良い。
【0236】図17は、放送局サイト101の最新値保
有サイト公知処理Bを示すフローチャートである。放送
局サイト101は、予め設定されている一定時間が経過
したか否かを判定する(S1701)。最新値保有サイ
ト公知処理Bを図16(b)の最新値保有サイト公知処
理Aと並行して行う場合、このステップS1701処理
は、図16(b)のステップS1611に該当すること
になる。
【0237】ステップS1701において一定時間が経
過したと判定した場合、放送局サイト101は、特定の
複製データの管理情報を参照し、代表サイトID情報に
登録されている全てのサイトIDが最新値保有サイトI
D情報に登録されているか否かを判定する(S170
2:本発明のサイト情報送信工程に該当する)。
【0238】ステップS1702において代表サイトI
D情報に登録されている全てのサイトIDが最新値保有
サイトID情報に登録されていると判定した場合、放送
局サイト101は図17の処理を終了する。
【0239】一方、代表サイトID情報に登録されてい
る全てのサイトIDが最新値保有サイトID情報に登録
されていないと判定した場合、放送局サイト101は、
登録されていないサイトIDに該当するDBサイトのみ
に対し、放送ではなく、通信回線107を介して最新値
保有サイト公知メッセージを送信する(S1703:本
発明のサイト情報送信工程に該当する)。この最新値保
有サイト公知メッセージの形式は、図16(b)のステ
ップS1612で放送により配信される最新値保有サイ
ト公知メッセージと同様のものである。
【0240】例えば、オブジェクトOについて代表サイ
トに指定されているDBサイト104のサイトIDが最
新値保有サイトID情報に登録されていないとした場
合、放送局サイト101からDBサイト104に対して
最新値保有サイト公知メッセージが送信されることにな
る。
【0241】そして、通信回線107を介して最新値保
有サイト公知メッセージを受信したDBサイトは、受信
した最新値保有サイト公知メッセージに基づいて、最新
値を保有する他のDBサイトから該当する複製データの
最新値をコピーすることにより、代表サイトとして指定
されている複製データの最新値を保有することができる
ようになる(本発明の第2のコピー工程に該当する)。
その後、このDBサイトは、受信更新済報告メッセージ
を放送局サイト101に送信することができる。
【0242】図18は、上述したDBサイトの受信報告
処理,放送局サイトの最新値保有サイト公知処理Aおよ
び放送局サイトの最新値保有サイト公知処理Bの関係を
説明する説明図である。図18に示す代表サイトA〜Z
は、オブジェクトOの代表サイトとして指定されている
ものとする。
【0243】図18においては、代表サイトA〜Zのう
ち、代表サイトCのみがオブジェクトOの更新を許可す
るコミットメッセージ300の受信に失敗している。代
表サイトC以外の代表サイトは、放送局サイトに対して
受信報告済メッセージを送信し、放送局サイトから放送
により配信された最新値保有サイト公知メッセージを受
信している。一方、代表サイトCは、さらに、最新値保
有サイト公知メッセージの受信にも失敗している。その
結果、代表サイトCに対し、放送局サイトから通信回線
を介して最新値保有サイト公知メッセージが送信される
ことになる。
【0244】 DBサイトの機能・役割 図1に示した各DBサイト102〜105は、機能とい
う観点から次のように分類することができる。つまり、
DBサイトには、放送局サイト101に対してオブジェ
クトの更新の要求を行う機能を有するもの(更新機能)
と、更新機能は有しないが更新機能を有するDBサイト
に対するコミットメッセージ300を受信する機能、即
ち自サイトで保持する複製データに対するオブジェクト
の最新値を受信する機能(受信機能)を有するものとに
分類することができる。ここでは前者を更新サイトと、
後者を受信サイトと定義する。
【0245】また、特定のオブジェクトについて考える
と、各DBサイト102〜105をさらに代表サイトお
よび代表サイト以外の一般サイトに分類することができ
る。そして、上述した代表サイトとして、オブジェクト
毎に更新サイトおよび受信サイトのいずれをも指定する
ことができるため、各DBサイトは特定のオブジェクト
毎に、代表更新サイト,一般更新サイト,代表受信サイ
ト,一般受信サイトに分類することが可能となる。
【0246】図19は、特定のオブジェクトに対して各
DBサイト102〜105が有する機能の包含関係をま
とめた説明図である。図19から明らかなように、特定
のオブジェクトに着目した場合、代表更新サイトに該当
するDBサイトは各DBサイト102〜105で実行可
能な全ての機能を有し、代表受信サイトおよび一般更新
サイトは一般受信サイトの機能を兼ねることがわかる。
ここで、あるオブジェクトについて代表サイトに指定さ
れた場合には、そのDBサイトはそのオブジェクトに関
して放送局サイト101の管理下に置かれることにな
る。一方、一般受信サイトはそのオブジェクトに対して
自ら更新のリクエストを行うことができず、単に放送局
サイト101からのメッセージを受信するのみであるた
め、放送局サイト101から離れた存在であるといえ
る。
【0247】なお、実施の形態2において、特定のオブ
ジェクトの代表サイトとして指定されたDBサイトは、
そのオブジェクトについて受信更新済報告メッセージを
送信し、そのオブジェクトの最新値を保有していること
を放送局サイト101に伝えることになっている。しか
し、代表サイトを設定するまでもなく、受信更新済報告
メッセージを送信する処理を全てのDBサイトが行うこ
とにしても良いことは明らかである。ただし、この場合
の放送局サイト101の負担を考慮すると、全てのDB
サイトではなく、限定された数の代表サイトを設定する
ことが好ましい。
【0248】(4)実施の形態2による効果 このように、本実施の形態2に係る分散型データベース
システムおよびその一貫性管理方法によれば、DBサイ
ト102〜105において、自サイトで発生したトラン
ザクションに対するコミットメッセージ300やアボー
トメッセージ400の受信に失敗した場合に、放送局サ
イト101に対し、該当するオブジェクトの更新状況を
問合せることができるため、該当するトランザクション
をコミットするか、アボートするかを容易に判断するこ
とができる。
【0249】また、システム内に存在するオブジェクト
毎に、その最新値を保有すべき代表サイトをDBサイト
102〜105の中から指定することにし、その代表サ
イトに指定されたDBサイトが自サイトの該当する複製
データを最新値に更新した場合に放送局サイト101に
対して受信更新済報告メッセージを送信するため、少な
くともシステム内には特定のオブジェクトの最新情報が
存在することを保証することができる。したがって、第
2のサイトがオブジェクトの最新情報を管理していない
場合であっても、そのオブジェクトの最新情報がシステ
ムから失われてしまうという事態の発生を防止すること
ができる。
【0250】また、放送局サイト101が第1のサイト
に対し、所定のタイミングで最新値保有サイト公知メッ
セージを放送により配信するため、各DBサイト102
〜103は、必要に応じて、配信された最新値保有サイ
ト公知メッセージ中の最新情報保有サイトID情報から
アクセスコストが最小の一つのDBサイトを選択し、該
当するオブジェクトの最新情報を容易に得ることができ
る。また、最新値保有サイト公知メッセージを放送によ
り配信することにより、DBサイト102〜105に対
し、あるオブジェクトに対するコミットメッセージ30
0の受信に失敗したことを通知することができる。さら
に、各DBサイト102〜105は、オブジェクトの最
新値を放送局サイト101ではなく、他のDBサイトか
ら得るようにしたため、放送局サイト101の負荷を軽
減することができる。
【0251】また、放送局サイト101が特定のオブジ
ェクトについて代表サイトとして指定されているDBサ
イトの中から受信更新済報告メッセージを送信していな
いDBサイトを特定し、特定したDBサイトに対して最
新値保有サイト公知メッセージを送信するため、そのD
Bサイトに対し、代表サイトとして指定されているオブ
ジェクトのコミットメッセージ300の受信に失敗した
ことを通知することができる。また、最新値保有サイト
公知メッセージを受信したDBサイトは、受信した最新
値保有サイト公知メッセージ中の最新情報保有サイトI
D情報からアクセスコストが最小の一つのDBサイトを
選択し、容易に該当するオブジェクトの最新情報を得る
ことができる。さらに、この場合においても、各DBサ
イト102〜105は、オブジェクトの最新値を放送局
サイト101ではなく、他のDBサイトから得るように
したため、放送局サイト101の負荷を軽減することが
できる。
【0252】さらに、放送局サイト101から放送によ
り配信されるアボートメッセージ400や最終更新タイ
ムスタンプ返答メッセージにオブジェクトの最新情報保
有サイトID情報が含まれているため、各DBサイト1
02〜105は、最新情報保有サイトID情報からアク
セスコストが最小の他のDBサイトを選択し、該当する
オブジェクトの最新値を容易に得ることができる。そし
て、各DBサイト102〜105は、オブジェクトの最
新値を放送局サイト101ではなく、他のDBサイトか
ら得ることができるため、放送局サイト101の負荷を
軽減することができる。
【0253】以上説明した実施の形態1および2の分散
型データベースシステムを具体的に構築した場合の例に
ついて説明する。図20は、分散型データベースシステ
ムの構築例を示した説明図であり、このシステムによっ
て情報放送システム,電子図書館システム,ビデオ・オ
ン・デマンド・システム等を構築することができる。
【0254】図20に示す放送局サイトは、実施の形態
1および2で説明した放送局サイト101に該当する。
また、図20に示す番組制作サイトは放送局サイトから
放送する番組のコンテンツを提供するものであり、中間
DBサイトは放送局サイトから放送されたコンテンツを
キャッシュすることにより、システム全体としてのアク
セス効率を高めるためのものであり、情報端末サイトは
放送局サイトから放送されたコンテンツを家庭で蓄積す
るものであり、これらは実施の形態1および2で説明し
たDBサイト102〜105に該当する。また、図20
に示すDB検索サイトは、番組制作サイトによる素材の
検索や情報端末サイトによる番組検索等に利用される。
【0255】例えば、放送局サイトからは、番組制作サ
イトで制作された雑誌やCD−ROMのような情報パッ
ケージが配信される。情報パッケージとしては、例えば
都市近郊のタウン情報誌的情報パッケージがあり、その
内容は、映画や演劇,催し物情報,TVの番組表等が考
えられる。そして、システム内において発生する更新処
理として、映画館の興行予定,時刻表の追加・変更等が
考えられる。
【0256】なお、実施の形態1および2で説明した放
送局サイト101について考えた場合、図20に示す放
送局サイト以外に、番組制作サイト、DB検索サイトを
含めて一つの放送局サイトと考えることにしても良い。
すなわち、図20に示す各サイトが実施の形態1および
2の放送局サイト101およびDBサイト102〜10
5のいずれに該当するかは、システム設計者の考え方に
依存するものであって、図20はこれを特定することを
意図したものではない。
【0257】また、この図20においては、番組制作サ
イトが更新機能を有する更新サイトに該当し、中間DB
サイトおよび情報端末サイトは受信機能を有する受信サ
イトに該当すると考えられる(図19参照)。
【0258】以上説明した実施の形態1および2に係る
分散型データベースシステムの一貫性管理方法は、各フ
ローチャートの手順に従って、予め用意されたプログラ
ムをコンピュータ(放送局サイト101およびDBサイ
ト102〜105)で実行することによって実現され
る。このプログラムは、ハードディスク,フロッピーデ
ィスク,CD−ROM,MO,DVD等のコンピュータ
で読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータに
よって記録媒体から読み出されることによって実行可能
となる。また、このプログラムは、上記記録媒体または
ネットワークを介して配布することができる。
【0259】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分散型デ
ータベースシステムの一貫性管理方法(請求項1)によ
れば、任意の第1のサイトにおいてトランザクションが
発生した場合に、更新の許可を要求する少なくとも一つ
のオブジェクトについて更新後の情報を含む更新許可要
求情報を生成し、1対1対応の情報送信手段を介して第
2のサイトに送信し、第2のサイトにおいて、更新許可
要求情報を受信し、受信した更新許可要求情報および該
当するオブジェクトの管理情報に基づいて、オブジェク
トについて更新を許可するか否かを判定し、更新を許可
すると判定された場合に、該当するオブジェクトの管理
情報を更新すると共に、オブジェクトの更新後の情報を
含む更新許可情報を生成し、更新を許可しないと判定さ
れた場合に、更新不許可情報を生成し、第2のサイトか
ら複数の第1のサイトに対し、更新許可情報または更新
不許可情報を1対多対応の情報送信手段を介して放送に
より配信することにより、第2のサイトからの更新許可
情報または更新不許可情報が複数の第1のサイトに同時
に配信されるため、超多地点に渡る超大規模分散データ
ベースシステムにおいても、システム内のデータの矛盾
が生じない強い一貫性管理を行うことができる。また、
第2のサイトは更新許可情報または更新不許可情報を複
数の第1のサイトそれぞれに送信する必要がないため、
第2のサイトのみがデータの更新を許可することができ
る集中管理方式を採用する場合であっても、第2のサイ
トの負荷を軽減することができる。
【0260】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項2)によれば、請求項1に
記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法に
おいて、さらに、第1のサイトにおいて、自サイトで発
生したトランザクションに対する更新許可情報を受信し
た場合、自サイトで保持する更新後の情報を用いて該当
する複製データを更新し、他の第1のサイトで発生した
トランザクションに対する更新許可情報を受信した場
合、更新許可情報中の更新後の情報を用いて該当する複
製データを更新し、自サイトで発生したトランザクショ
ンに対する更新不許可情報を受信した場合、該当するト
ランザクションをアボートすることにより、複数の第1
のサイトにおいて同時に該当する複製データについて更
新処理が行われるため、超多地点に渡る超大規模分散デ
ータベースシステムにおいても、システム内のデータの
矛盾が生じない強い一貫性管理を行うことができる。
【0261】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項3)によれば、請求項2に
記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法に
おいて、更新許可情報を生成する際に、更新を許可する
オブジェクトのタイムスタンプとして更新許可情報の生
成時または生成前の予め定めた時点の時刻を更新許可情
報およびオブジェクトの管理情報に設定し、複製データ
を更新する際に、更新許可情報に設定されているタイム
スタンプを複製データのタイムスタンプとして設定し、
更新許可要求情報を生成する際に、更新の許可を要求す
るオブジェクトのタイムスタンプとして該当する複製デ
ータに設定されているタイムスタンプを更新許可要求情
報に設定し、更新許可要求情報中のタイムスタンプおよ
び管理情報中のタイムスタンプを比較した結果に基づい
て、オブジェクトの更新を許可するか否かを判定するた
め、判定処理の容易化を図ることができる。
【0262】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項4)によれば、請求項1〜
3のいずれか一つに記載の分散型データベースシステム
の一貫性管理方法において、さらに、第1のサイトにお
いて、他の第1のサイトで発生したトランザクションに
対する更新許可情報を受信した場合、受信した更新許可
情報に基づいて、自サイトで発生したトランザクション
で更新の許可を要求したオブジェクトの少なくとも一つ
が他の第1のサイトで発生したトランザクションによっ
て既に更新済みであるか否かを判定し、更新済みである
と判定された場合に、トランザクションをアボートする
ことにより、第2のサイトによる集中管理方式を採用し
つつも、各第1のサイトにおいても更新の競合チェック
を行うことを可能とし、第2のサイトからの更新不許可
情報が配信される前に該当するトランザクションをアボ
ートすることができるため、第1のサイトにおける処理
効率の向上を図ることができる。
【0263】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項5)によれば、請求項4に
記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法に
おいて、自サイトで発生したトランザクションで更新を
要求したオブジェクトのタイムスタンプおよび更新許可
情報中の対応するタイムスタンプを比較した結果に基づ
いて、更新の許可を要求したオブジェクトの少なくとも
一つが他の第1のサイトで発生したトランザクションに
よって既に更新済みであるか否かを判定するため、判定
処理の容易化を図ることができる。
【0264】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項6)によれば、請求項1〜
5のいずれか一つに記載の分散型データベースシステム
の一貫性管理方法において、さらに、第1のサイトにお
いて、他の第1のサイトで発生したトランザクションに
対する更新許可情報を受信した場合、受信した更新許可
情報に基づいて、自サイトで発生したトランザクション
で更新の許可を要求しようとするオブジェクトの少なく
とも一つが他の第1のサイトで発生したトランザクショ
ンによって既に更新済みであるか否かを判定し、更新済
みであると判定された場合に、トランザクションをアボ
ートすることにより、第2のサイトによる集中管理方式
を採用しつつも、各第1のサイトにおいても更新の競合
チェックを行うことを可能とし、更新許可要求情報を第
2のサイトに送信する前に該当するトランザクションを
アボートすることができるため、第2のサイトによる判
定によってアボートされるトランザクションを減少させ
ることができ、第1のサイトおよび第2のサイトにおけ
る処理効率の向上を図ることができる。
【0265】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項7)によれば、請求項6に
記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法に
おいて、自サイトで発生したトランザクションで更新を
要求しようとするオブジェクトのタイムスタンプおよび
更新許可情報中の対応するタイムスタンプを比較した結
果に基づいて、更新の許可を要求しようとするオブジェ
クトの少なくとも一つが他の第1のサイトで発生したト
ランザクションによって既に更新済みであるか否かを判
定するため、判定処理の容易化を図ることができる。
【0266】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項8)によれば、請求項2〜
7のいずれか一つに記載の分散型データベースシステム
の一貫性管理方法において、さらに、第2のサイトに更
新許可要求情報を送信した第1のサイトにおいて、送信
した更新許可要求情報に対応する更新許可情報および更
新不許可情報のいずれも受信できない場合に、更新の許
可を要求したオブジェクトの更新状況について第2のサ
イトに問い合わせを行い、第2のサイトにおいて、第1
のサイトから更新状況について問い合わせがあった場合
に、オブジェクトの管理情報に基づいて更新状況情報を
生成し、生成した更新状況情報をその第1のサイトのみ
に対して送信し、第1のサイトにおいて、更新状況情報
を受信した場合に、受信した更新状況情報に基づいてオ
ブジェクトの更新が許可されたか否かを判定し、更新が
許可されたと判定された場合に、自サイトで保持する更
新後の情報を用いて該当する複製データを更新し、更新
が許可されていないと判定された場合に、該当するトラ
ンザクションをアボートするため、あるオブジェクトに
ついて更新の許可を要求した第1のサイトが第2のサイ
トから放送により配信された更新許可情報または更新不
許可情報の受信に失敗した場合であっても、該当するト
ランザクションをコミットするか、アボートするかを適
切に判断することができる。
【0267】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項9)によれば、請求項8に
記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法に
おいて、オブジェクトの管理情報中に設定されたタイム
スタンプを更新状況情報に設定し、複製データを更新す
る際に、更新状況情報に設定されているタイムスタンプ
を複製データのタイムスタンプとして設定するため、更
新を許可するか否かを判定する際に、タイムスタンプを
用いて判定処理の容易化を図ることができる。
【0268】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項10)によれば、請求項2
〜9のいずれか一つに記載の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法において、さらに、システム内に存
在する複製データに対するオブジェクトの最新情報を保
有すべき代表サイトとして少なくとも一つの第1のサイ
トを指定しておき、代表サイトとして指定された第1の
サイトにおいて、自サイトの該当する複製データを最新
情報に更新した場合に、自サイトのサイト識別情報を含
み、オブジェクトの複製データを更新したことを示す更
新済み情報を第2のサイトに対して送信し、第2のサイ
トにおいて、更新済み情報を受信した場合に、受信した
更新済み情報中のサイト識別情報をオブジェクトの管理
情報の一つとして用意された最新情報保有サイト情報に
登録して管理するため、少なくともシステム内には特定
のオブジェクトの最新情報が存在することを保証するこ
とができる。したがって、第2のサイトがオブジェクト
の最新情報を管理しないシステムを構築した場合であっ
ても、そのオブジェクトの最新情報がシステムから失わ
れてしまうという事態の発生を防止することができる。
また、オブジェクト毎に複数の第1のサイトの中から必
要な数の代表サイトを指定することにしたため、第2の
サイトによる処理の負荷を軽減することができる。
【0269】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項11)によれば、請求項1
0に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方
法において、システム内に存在する複製データに対する
オブジェクト毎に、最新情報を保有すべき代表サイトを
複数の第1のサイトの中から少なくとも一つ指定し、代
表サイトとして指定した第1のサイトのサイト識別情報
を、該当するオブジェクトの管理情報の一つとして用意
された代表サイト情報に登録するため、各オブジェクト
毎に少なくともシステム内にはその最新情報が存在する
ことを保証することができる。また、オブジェクト毎に
代表サイトを指定することにしたことにより、あるサイ
トが全てのオブジェクトの最新情報を保持しなければな
らないわけではないため、第1のサイトにおける管理コ
ストの低減を図ることができる。
【0270】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項12)によれば、請求項1
0または11に記載の分散型データベースシステムの一
貫性管理方法において、さらに、第2のサイトにおい
て、更新を許可した場合に更新許可要求情報に含まれる
オブジェクトの更新後の情報を保持しておき、その後代
表サイトの少なくとも1つから更新済み情報を受信した
場合に、オブジェクトの更新後の情報を破棄するため、
第2のサイトにおけるオブジェクトの管理コストの低減
を図ることができる。また、代表サイトによって、少な
くともシステム内には特定のオブジェクトの最新情報が
存在することが保証されるため、第2のサイトがオブジ
ェクトの更新後の情報を破棄したとしても問題は発生し
ない。
【0271】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項13)によれば、請求項1
0〜12のいずれか一つに記載の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法において、さらに、第2のサイ
トから複数の第1のサイトに対し、最新情報保有サイト
情報を放送により配信し、第1のサイトにおいて最新情
報保有サイト情報を受信した場合に、必要に応じて、配
信された最新情報保有サイト情報から特定の第1のサイ
トを選択し、選択した第1のサイトから該当するオブジ
ェクトの最新情報をコピーするため、各第1のサイト
は、最新情報保有サイト情報を受信することにより、該
当するオブジェクトに対する更新許可情報の受信に失敗
したことを知ることが可能となる。また、最新情報保有
サイト情報は該当するオブジェクトの最新情報を有する
第1のサイトに関する情報を含むため、各第1のサイト
は、アクセスコストが最小の第1のサイトを選択し、容
易に該当するオブジェクトの最新情報を得ることができ
る。さらに、各第1のサイトは、オブジェクトの最新値
を第2のサイトではなく、他の第1のサイトから得るよ
うにしたため、第2のサイトの負荷を軽減することがで
きる。
【0272】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項14)によれば、請求項1
0〜13のいずれか一つに記載の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法において、さらに、第2のサイ
トにおいて、代表サイト情報および最新情報保有サイト
情報に基づいて、特定のオブジェクトについて代表サイ
トとして指定されている第1のサイトの中から更新済み
情報を送信していない第1のサイトを特定し、特定した
第1のサイトのみに対し、特定のオブジェクトの最新情
報保有サイト情報を送信し、代表サイトとして指定され
ている第1のサイトにおいて、最新情報保有サイト情報
を受信した場合、受信した最新情報保有サイト情報から
特定の第1のサイトを選択し、選択した第1のサイトか
ら該当するオブジェクトの最新情報をコピーするため、
各オブジェクト毎に少なくともシステム内にはその最新
情報が存在することを保証することができ、また、その
第1のサイトに対し、特定のオブジェクトに対する更新
許可情報の受信に失敗したことを通知することができ
る。さらに、最新情報保有サイト情報は該当するオブジ
ェクトの最新情報を有する第1のサイトに関する情報を
含むため、代表サイトとして指定された第1のサイト
は、アクセスコストが最小の第1のサイトを選択し、該
当するオブジェクトの最新情報を容易に得ることができ
る。さらに、代表サイトとして指定された第1のサイト
は、該当するオブジェクトの最新値を第2のサイトでは
なく、他の第1のサイトから得るようにしたため、第2
のサイトの負荷を軽減することができる。
【0273】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項15)によれば、請求項1
0〜14のいずれか一つに記載の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法において、更新不許可情報を生
成する際に、該当するオブジェクトの最新情報保有サイ
ト情報を更新不許可情報に設定し、さらに、第1のサイ
トにおいてトランザクションをアボートした場合に、更
新不許可情報中の最新情報保有サイト情報から特定の第
1のサイトを選択し、選択した第1のサイトから該当す
るオブジェクトの最新情報をコピーするため、アクセス
コストが最小の第1のサイトを選択し、該当するオブジ
ェクトの最新情報を容易に得ることができる。また、各
第1のサイトは、該当するオブジェクトの最新値を第2
のサイトではなく、他の第1のサイトから得るようにし
たため、第2のサイトの負荷を軽減することができる。
【0274】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項16)によれば、請求項1
0〜15のいずれか一つに記載の分散型データベースシ
ステムの一貫性管理方法において、更新状況情報を生成
する際に、該当するオブジェクトの最新情報保有サイト
情報を更新状況情報に設定し、さらに、第1のサイトに
おいてトランザクションをアボートした場合に、更新状
況情報中の最新情報保有サイト情報から特定の第1のサ
イトを選択し、選択した第1のサイトから該当するオブ
ジェクトの最新情報をコピーするため、アクセスコスト
が最小の第1のサイトを選択し、該当するオブジェクト
の最新情報を容易に得ることができる。また、各第1の
サイトは、該当するオブジェクトの最新値を第2のサイ
トではなく、他の第1のサイトから得るようにしたた
め、第2のサイトの負荷を軽減することができる。
【0275】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項17)によれば、請求項3
に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法
において、さらに、第2のサイトにおいて、システム全
体の時刻を統一するためのクロック信号を生成し、生成
したクロック信号を複数の第1のサイトに放送を介して
配信し、このクロック信号を用いて更新を許可したオブ
ジェクトのタイムスタンプを生成し、生成したタイムス
タンプを更新許可情報および管理情報に設定することに
より、超多地点に渡る超大規模分散データベースシステ
ムにおいてもシステム全体の複製データを共通の時刻で
管理することができるため、複数の第1のサイトおよび
第2のサイト毎の時刻が異なることによるデータ間の一
貫性を保持することができないという問題を解消するこ
とができる。
【0276】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項18)によれば、請求項2
または8に記載の分散型データベースシステムの一貫性
管理方法において、更新許可情報に基づいて該当する複
製データを更新する際に、予め設定された更新条件が満
足された場合に複製データを更新するため、第1のサイ
トが有する複製データの種類やその利用方法に応じた更
新処理を行うことができる。
【0277】また、本発明の分散型データベースシステ
ムの一貫性管理方法(請求項19)によれば、請求項1
に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法
において、更新不許可情報を生成する際に、オブジェク
トの最新情報を含む更新不許可情報を生成するため、第
1のサイトがトランザクションをアボートする際に、更
新不許可情報から該当するオブジェクトの最新情報を得
ることができる。
【0278】さらに、本発明のコンピュータ読み取り可
能な記録媒体(請求項20〜請求項46)によれば、こ
のプログラムを第1のサイトまたは第2のサイトで実行
することにより、請求項1〜19に記載の分散型データ
ベースシステムの一貫性管理方法を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムの概念構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムにおいて、DBサイトから放送局サイトに通
信により送信されるリクエストメッセージの説明図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムにおいて、放送局サイトが更新を許可した場
合に放送により各DBサイトに配信するコミットメッセ
ージの説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムにおいて、放送局サイトが更新を許可しない
場合に放送により各DBサイトに配信するアボートメッ
セージの説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムにおいて、(a)はDBサイトにおけるトラ
ンザクション処理を、(b)はDBサイトにおけるフラ
グ設定処理をそれぞれ示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムにおいて、(a)は放送局サイトのリクエス
トメッセージ受信処理を、(b)は放送局サイトにおけ
る一貫性管理処理をそれぞれ示すフローチャートであ
る。
【図7】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムにおいて、同一のオブジェクトに対して2つ
の更新要求が競合した場合の処理を説明するための説明
図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムを評価するための各DBサイト,放送局サイ
トおよび衛星間のアクセス動作シーケンスを示す説明図
である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る分散型データベー
スシステムを評価するための到着率の初期値λ1 と応答
時間Rの関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、代表サイトを指定する処理の一
例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、DBサイトのトランザクション
処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、放送局サイトから各DBサイト
に配信されるアボートメッセージの説明図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、放送局サイトのタイムスタンプ
返答処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、コミットメッセージの受信に失
敗した後、最終更新タイムスタンプ問合せメッセージを
送信する前に他のDBサイトで同一のオブジェクトにつ
いて更新処理が行われた場合を説明する説明図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、DBサイトの受信更新済報告処
理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、(a)は放送局サイトの受信更
新済報告受信処理を、(b)は放送局サイトの最新値保
有サイト公知処理Aをそれぞれ示すフローチャートであ
る。
【図17】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、放送局サイトの最新値保有サイ
ト公知処理Bを示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、DBサイトの受信報告処理,放
送局サイトの最新値保有サイト公知処理Aおよび放送局
サイトの最新値保有サイト公知処理Bの関係を説明する
説明図である。
【図19】本発明の実施の形態2に係る分散型データベ
ースシステムにおいて、特定のオブジェクトに対して各
DBサイトが有する機能の包含関係をまとめた説明図で
ある。
【図20】本発明の実施の形態1および2に係る分散型
データベースシステムにおいて、分散型データベースシ
ステムの構築例を示した説明図である。
【図21】集中管理方式に基づくタイムスタンプベース
の楽観的制御方式を説明するための分散型データベース
システムの構成図である。
【符号の説明】
101 放送局サイト 101a〜105a DB(データベース) 101b〜105b アンテナ 102〜105,1001〜1004 DBサイト 106 衛星 107 通信回線 200 リクエストメッセージ 300 コミットメッセージ 400 アボートメッセージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 隆志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 前田 薫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 池田 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平5−227249(JP,A) 特開 平4−335451(JP,A) 特開 平4−48348(JP,A) 特開 平6−161859(JP,A) 特開 平4−165437(JP,A) 特開 平3−103942(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04L 12/18 G06F 12/00 533

Claims (46)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意のオブジェクトに対する複製データ
    をそれぞれ有する複数の第1のサイトと、前記オブジェ
    クトを管理するための管理情報に基づいて、前記複数の
    第1のサイトに分散している複製データの一貫性を集中
    管理する第2のサイトと、前記第2のサイトおよび複数
    の第1のサイトをそれぞれ接続し、1対1の関係で所定
    の情報を送信するための1対1対応の情報送信手段と、
    前記複数の第1のサイト全てを対象として前記第2のサ
    イトから所定の情報を放送により配信するための1対多
    対応の情報送信手段と、を備えた分散型データベースシ
    ステムの一貫性管理方法であって、 任意の前記第1のサイトにおいてトランザクションが発
    生した場合に、更新の許可を要求する少なくとも一つの
    オブジェクトについて更新後の情報を含む更新許可要求
    情報を生成し、前記1対1対応の情報送信手段を介して
    前記第2のサイトに送信する更新許可要求工程と、 前記第2のサイトにおいて、前記更新許可要求工程で送
    信された更新許可要求情報を受信し、受信した更新許可
    要求情報および該当するオブジェクトの管理情報に基づ
    いて、前記オブジェクトについて更新を許可するか否か
    を判定する更新許可判定工程と、 前記第2のサイトにおいて、前記更新許可判定工程で更
    新を許可すると判定された場合に、該当するオブジェク
    トの管理情報を更新すると共に、前記オブジェクトの更
    新後の情報を含む更新許可情報を生成し、前記更新許可
    判定工程で更新を許可しないと判定された場合に、更新
    不許可情報を生成する更新許可・不許可情報生成工程
    と、 前記第2のサイトから前記複数の第1のサイトに対し、
    前記更新許可・不許可情報生成工程で生成された更新許
    可情報または更新不許可情報を前記1対多対応の情報送
    信手段を介して放送により配信する放送配信工程と、 を含むことを特徴とする分散型データベースシステムの
    一貫性管理方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記第1のサイトにおいて、自
    サイトで発生したトランザクションに対する更新許可情
    報を受信した場合、自サイトで保持する更新後の情報を
    用いて該当する複製データを更新し、他の第1のサイト
    で発生したトランザクションに対する更新許可情報を受
    信した場合、前記更新許可情報中の更新後の情報を用い
    て該当する複製データを更新する第1の更新工程と、 前記第1のサイトにおいて、自サイトで発生したトラン
    ザクションに対する更新不許可情報を受信した場合、該
    当するトランザクションをアボートする第1のアボート
    工程と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載の分散型データ
    ベースシステムの一貫性管理方法。
  3. 【請求項3】 前記更新許可・不許可情報生成工程は、
    前記更新許可情報を生成する際に、更新を許可するオブ
    ジェクトのタイムスタンプとして前記更新許可情報の生
    成時または生成前の予め定めた時点の時刻を前記更新許
    可情報および前記オブジェクトの管理情報に設定し、 前記第1の更新工程は、前記複製データを更新する際
    に、前記更新許可情報に設定されているタイムスタンプ
    を前記複製データのタイムスタンプとして設定し、 前記更新許可要求工程は、前記更新許可要求情報を生成
    する際に、更新の許可を要求するオブジェクトのタイム
    スタンプとして該当する前記複製データに設定されてい
    るタイムスタンプを前記更新許可要求情報に設定し、 前記更新許可判定工程は、前記更新許可要求情報中のタ
    イムスタンプおよび前記管理情報中のタイムスタンプを
    比較した結果に基づいて、前記オブジェクトの更新を許
    可するか否かを判定することを特徴とする請求項2に記
    載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法。
  4. 【請求項4】 さらに、前記第1のサイトにおいて、他
    の第1のサイトで発生したトランザクションに対する更
    新許可情報を受信した場合、受信した更新許可情報に基
    づいて、自サイトで発生したトランザクションで更新の
    許可を要求したオブジェクトの少なくとも一つが他の第
    1のサイトで発生したトランザクションによって既に更
    新済みであるか否かを判定する第1の更新状況判定工程
    と、前記第1のサイトにおいて、前記第1の更新状況判
    定工程で更新済みであると判定された場合に、前記トラ
    ンザクションをアボートする第2のアボート工程と、 を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに
    記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の更新状況判定工程は、前記自
    サイトで発生したトランザクションで更新を要求したオ
    ブジェクトのタイムスタンプおよび前記更新許可情報中
    の対応するタイムスタンプを比較した結果に基づいて、
    前記更新の許可を要求したオブジェクトの少なくとも一
    つが他の第1のサイトで発生したトランザクションによ
    って既に更新済みであるか否かを判定することを特徴と
    する請求項4に記載の分散型データベースシステムの一
    貫性管理方法。
  6. 【請求項6】 さらに、前記第1のサイトにおいて、他
    の第1のサイトで発生したトランザクションに対する更
    新許可情報を受信した場合、受信した更新許可情報に基
    づいて、自サイトで発生したトランザクションで更新の
    許可を要求しようとするオブジェクトの少なくとも一つ
    が他の第1のサイトで発生したトランザクションによっ
    て既に更新済みであるか否かを判定する第2の更新状況
    判定工程と、 前記第1のサイトにおいて、前記第2の更新状況判定工
    程で更新済みであると判定された場合に、前記トランザ
    クションをアボートする第3のアボート工程と、 を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに
    記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の更新状況判定工程は、前記自
    サイトで発生したトランザクションで更新を要求しよう
    とするオブジェクトのタイムスタンプおよび前記更新許
    可情報中の対応するタイムスタンプを比較した結果に基
    づいて、前記更新の許可を要求しようとするオブジェク
    トの少なくとも一つが他の第1のサイトで発生したトラ
    ンザクションによって既に更新済みであるか否かを判定
    することを特徴とする請求項6に記載の分散型データベ
    ースシステムの一貫性管理方法。
  8. 【請求項8】 さらに、前記更新許可要求工程を実行し
    て前記第2のサイトに前記更新許可要求情報を送信した
    第1のサイトにおいて、送信した更新許可要求情報に対
    応する前記更新許可情報および更新不許可情報のいずれ
    も受信できない場合に、更新の許可を要求したオブジェ
    クトの更新状況について前記第2のサイトに問い合わせ
    を行う更新状況問合せ工程と、 前記第2のサイトにおいて、前記第1のサイトから更新
    状況について問い合わせがあった場合に、前記オブジェ
    クトの管理情報に基づいて更新状況情報を生成し、生成
    した更新状況情報を前記第1のサイトのみに対して送信
    する更新状況送信工程と、 前記第1のサイトにおいて、前記更新状況情報を受信し
    た場合に、受信した更新状況情報に基づいて前記オブジ
    ェクトの更新が許可されたか否かを判定する更新状況判
    定工程と、 前記第1のサイトにおいて、前記更新状況判定工程で更
    新が許可されたと判定された場合に、自サイトで保持す
    る更新後の情報を用いて該当する複製データを更新する
    第2の更新工程と、 前記第1のサイトにおいて、前記更新状況判定工程で更
    新が許可されていないと判定された場合に、該当するト
    ランザクションをアボートする第4のアボート工程と、 を含むことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに
    記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法。
  9. 【請求項9】 前記更新状況送信工程は、前記オブジェ
    クトの管理情報中に設定されたタイムスタンプを前記更
    新状況情報に設定し、 前記第2の更新工程は、前記複製データを更新する際
    に、前記更新状況情報に設定されているタイムスタンプ
    を前記複製データのタイムスタンプとして設定すること
    を特徴とする請求項8に記載の分散型データベースシス
    テムの一貫性管理方法。
  10. 【請求項10】 さらに、システム内に存在する複製デ
    ータに対するオブジェクトの最新情報を保有すべき代表
    サイトとして少なくとも一つの第1のサイトを指定して
    おく代表サイト指定工程と、 前記代表サイトとして指定された第1のサイトにおい
    て、自サイトの該当する複製データを最新情報に更新し
    た場合に、自サイトのサイト識別情報を含み、前記オブ
    ジェクトの複製データを更新したことを示す更新済み情
    報を前記第2のサイトに対して送信する更新済み情報送
    信工程と、 前記第2のサイトにおいて、前記更新済み情報を受信し
    た場合に、受信した更新済み情報中のサイト識別情報を
    前記オブジェクトの管理情報の一つとして用意された最
    新情報保有サイト情報に登録して管理するサイト情報登
    録・管理工程と、 を含むことを特徴とする請求項2〜9のいずれか一つに
    記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方法。
  11. 【請求項11】 前記代表サイト指定工程は、システム
    内に存在する複製データに対するオブジェクト毎に、最
    新情報を保有すべき代表サイトを前記複数の第1のサイ
    トの中から少なくとも一つ指定し、前記代表サイトとし
    て指定した第1のサイトのサイト識別情報を、該当する
    オブジェクトの管理情報の一つとして用意された代表サ
    イト情報に登録することを特徴とする請求項10に記載
    の分散型データベースシステムの一貫性管理方法。
  12. 【請求項12】 さらに、前記第2のサイトにおいて、
    前記更新許可判定工程で更新を許可した場合に前記更新
    許可要求情報に含まれるオブジェクトの更新後の情報を
    保持しておき、その後前記代表サイトの少なくとも1つ
    から前記更新済み情報を受信した場合に、前記オブジェ
    クトの更新後の情報を破棄する更新情報管理工程を含む
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の分散型
    データベースシステムの一貫性管理方法。
  13. 【請求項13】 さらに、前記第2のサイトから前記複
    数の第1のサイトに対し、前記最新情報保有サイト情報
    を放送により配信するサイト情報配信工程と、 前記第1のサイトにおいて前記最新情報保有サイト情報
    を受信した場合に、必要に応じて、配信された最新情報
    保有サイト情報から特定の第1のサイトを選択し、選択
    した第1のサイトから該当するオブジェクトの最新情報
    をコピーする第1のコピー工程と、 を含むことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一
    つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方
    法。
  14. 【請求項14】 さらに、前記第2のサイトにおいて、
    前記代表サイト情報および前記最新情報保有サイト情報
    に基づいて、特定のオブジェクトについて代表サイトと
    して指定されている第1のサイトの中から前記更新済み
    情報を送信していない第1のサイトを特定し、特定した
    第1のサイトのみに対し、前記特定のオブジェクトの最
    新情報保有サイト情報を送信するサイト情報送信工程
    と、 前記代表サイトとして指定されている第1のサイトにお
    いて、前記最新情報保有サイト情報を受信した場合、受
    信した最新情報保有サイト情報から特定の第1のサイト
    を選択し、選択した第1のサイトから該当するオブジェ
    クトの最新情報をコピーする第2のコピー工程と、 を含むことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一
    つに記載の分散型データベースシステムの一貫性管理方
    法。
  15. 【請求項15】 前記更新許可・不許可情報生成工程
    は、前記更新不許可情報を生成する際に、該当するオブ
    ジェクトの最新情報保有サイト情報を前記更新不許可情
    報に設定し、 さらに、前記第1のサイトにおいて前記第1,第2また
    は第3のアボート工程で前記トランザクションをアボー
    トした場合に、前記更新不許可情報中の最新情報保有サ
    イト情報から特定の第1のサイトを選択し、選択した第
    1のサイトから該当するオブジェクトの最新情報をコピ
    ーする第3のコピー工程を含むことを特徴とする請求項
    10〜14のいずれか一つに記載の分散型データベース
    システムの一貫性管理方法。
  16. 【請求項16】 前記更新状況送信工程は、前記更新状
    況情報を生成する際に、該当するオブジェクトの最新情
    報保有サイト情報を前記更新状況情報に設定し、 さらに、前記第1のサイトにおいて、前記第4のアボー
    ト工程で前記トランザクションをアボートした場合に、
    前記更新状況情報中の最新情報保有サイト情報から特定
    の第1のサイトを選択し、選択した第1のサイトから該
    当するオブジェクトの最新情報をコピーする第4のコピ
    ー工程を含むことを特徴とする請求項10〜15のいず
    れか一つに記載の分散型データベースシステムの一貫性
    管理方法。
  17. 【請求項17】 さらに、前記第2のサイトにおいて、
    システム全体の時刻を統一するためのクロック信号を生
    成し、生成したクロック信号を前記複数の第1のサイト
    に放送を介して配信するクロック信号配信工程を含み、 前記更新許可・不許可情報生成工程は、前記クロック信
    号を用いて更新を許可したオブジェクトのタイムスタン
    プを生成し、生成したタイムスタンプを前記更新許可情
    報および前記管理情報に設定することを特徴とする請求
    項3に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理
    方法。
  18. 【請求項18】 前記第1または第2の更新工程は、前
    記更新許可情報に基づいて該当する複製データを更新す
    る際、予め設定された更新条件が満足された場合に、前
    記複製データを更新することを特徴とする請求項2また
    は8に記載の分散型データベースシステムの一貫性管理
    方法。
  19. 【請求項19】 前記更新許可・不許可情報生成工程
    は、前記更新不許可情報を生成する際に、前記オブジェ
    クトの最新情報を含む前記更新不許可情報を生成するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の分散型データベースシ
    ステムの一貫性管理方法。
  20. 【請求項20】 任意のオブジェクトに対する複製デー
    タをそれぞれ有する複数の第1のサイトと、前記オブジ
    ェクトを管理するための管理情報に基づいて、前記複数
    の第1のサイトに分散している複製データの一貫性を集
    中管理する第2のサイトと、前記第2のサイトおよび複
    数の第1のサイトをそれぞれ接続し、1対1の関係で所
    定の情報を送信するための1対1対応の情報送信手段
    と、前記複数の第1のサイト全てを対象として前記第2
    のサイトから所定の情報を放送により配信するための1
    対多対応の情報送信手段と、を備えた分散型データベー
    スシステムにおいて、前記第2のサイトに前記複製デー
    タの一貫性を管理するための処理を実行させるためのプ
    ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体であって、前記プログラムは、 トランザクションが発生した任意の前記第1のサイトか
    ら前記1対1対応の情報送信手段を介して送信された、
    更新の許可を要求する少なくとも一つのオブジェクトの
    更新後の情報を含む更新許可要求情報を受信した場合、
    受信した更新許可要求情報および該当するオブジェクト
    の管理情報に基づいて、前記オブジェクトについて更新
    を許可するか否かを判定する更新許可判定手順と、 前記更新許可判定手順で更新を許可すると判定された場
    合に、該当するオブジェクトの管理情報を更新すると共
    に、前記オブジェクトの更新後の情報を含む更新許可情
    報を生成し、前記更新許可判定手順で更新を許可しない
    と判定された場合に、更新不許可情報を生成する更新許
    可・不許可情報生成手順と、 前記複数の第1のサイトに対し、前記更新許可・不許可
    情報生成手順で生成された更新許可情報または更新不許
    可情報を前記1対多対応の情報送信手段を介して放送に
    より配信する放送配信手順と、 を含むことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
  21. 【請求項21】 前記更新許可・不許可情報生成手順
    は、前記更新許可情報を生成する際に、前記複数の第1
    のサイトに分散している複製データを同一のタイムスタ
    ンプで管理できるように、更新を許可するオブジェクト
    のタイムスタンプとして前記更新許可情報の生成時また
    は生成前の予め定めた時点の時刻を前記更新許可情報お
    よび前記オブジェクトの管理情報に設定し、 前記更新許可判定手順は、前記第1のサイトによって更
    新許可要求情報に設定された前記タイムスタンプおよび
    前記管理情報中のタイムスタンプを比較した結果に基づ
    いて、前記オブジェクトの更新を許可するか否かを判定
    することを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体。
  22. 【請求項22】 さらに、既に送信した更新許可要求情
    報に対する前記更新許可情報および更新不許可情報のい
    ずれも受信できない第1のサイトから、更新の許可を要
    求したオブジェクトの更新状況について問い合わせがあ
    った場合に、該当するオブジェクトの管理情報に基づい
    て更新状況情報を生成し、生成した更新状況情報を前記
    第1のサイトのみに対して送信する更新状況送信手順を
    含むことを特徴とする請求項20または21に記載のコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  23. 【請求項23】 前記更新状況送信手順は、前記第1の
    サイトが前記複製データを更新する際に最新のタイムス
    タンプを設定できるように、前記管理情報中に設定され
    ているタイムスタンプを前記更新状況情報に設定するこ
    とを特徴とする請求項22に記載のコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
  24. 【請求項24】 さらに、システム内に存在する複製デ
    ータに対するオブジェクトの最新情報を保有すべき代表
    サイトとして少なくとも一つの第1のサイトを指定する
    代表サイト指定手順と、 前記代表サイトとして指定された第1のサイトにおいて
    前記複製データが最新情報に更新され、前記第1のサイ
    トから送信されたサイト識別情報を含む更新済み情報を
    受信した場合に、受信した更新済み情報中のサイト識別
    情報を前記オブジェクトの管理情報の一つとして用意さ
    れた最新情報保有サイト情報に登録して管理するサイト
    情報登録・管理手順と、を含むことを特徴とする請求項
    20〜23のいずれか一つに記載のコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
  25. 【請求項25】 前記代表サイト指定手順は、システム
    内に存在する複製データに対するオブジェクト毎に、最
    新情報を保有すべき代表サイトを前記複数の第1のサイ
    トの中から少なくとも一つ指定し、前記代表サイトとし
    て指定した第1のサイトのサイト識別情報を、該当する
    オブジェクトの管理情報の一つとして用意された代表サ
    イト情報に登録することを特徴とする請求項24に記載
    のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  26. 【請求項26】 さらに、前記更新許可判定手順で更新
    を許可した場合に前記更新許可要求情報に含まれるオブ
    ジェクトの更新後の情報を保持しておき、その後前記代
    表サイトの少なくとも1つから前記更新済み情報を受信
    した場合に、前記オブジェクトの更新後の情報を破棄す
    る更新情報管理手順を含むことを特徴とする請求項24
    または25に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  27. 【請求項27】 さらに、前記第1のサイトが他の第1
    のサイトから特定のオブジェクトの最新情報をコピーす
    ることができるように、前記複数の第1のサイトに対
    し、前記最新情報保有サイト情報を放送により配信する
    サイト情報配信手順を含むことを特徴とする請求項24
    〜26のいずれか一つに記載のコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  28. 【請求項28】 さらに、前記代表サイトとして指定さ
    れている第1のサイトが前記代表サイトとして保有すべ
    き特定のオブジェクトの最新情報を他の第1のサイトか
    らコピーすることができるように、前記代表サイト情報
    および前記最新情報保有サイト情報に基づいて、特定の
    オブジェクトについて代表サイトとして指定されている
    第1のサイトの中から前記更新済み情報を送信していな
    い第1のサイトを特定し、特定した第1のサイトのみに
    対し、前記特定のオブジェクトの最新情報保有サイト情
    報を送信するサイト情報送信手順を含むことを特徴とす
    る請求項24〜27のいずれか一つに記載のコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  29. 【請求項29】 前記更新許可・不許可情報生成手順
    は、前記更新不許可情報に基づいてトランザクションを
    アボートした第1のサイトが他の第1のサイトから該当
    するオブジェクトの最新情報をコピーすることができる
    ように、前記更新不許可情報を生成する際に、該当する
    オブジェクトの最新情報保有サイト情報を前記更新不許
    可情報に設定することを特徴とする請求項24〜28の
    いずれか一つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録
    媒体。
  30. 【請求項30】 前記更新状況送信手順は、前記更新状
    況情報に基づいてトランザクションをアボートした第1
    のサイトが他の第1のサイトから該当するオブジェクト
    の最新情報をコピーすることができるように、前記更新
    状況情報を生成する際に、該当するオブジェクトの最新
    情報保有サイト情報を前記更新状況情報に設定すること
    を特徴とする請求項24〜29のいずれか一つに記載の
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  31. 【請求項31】 さらに、システム全体の時刻を統一す
    るためのクロック信号を生成し、生成したクロック信号
    を前記複数の第1のサイトに放送を介して配信するクロ
    ック信号配信手順を含み、 前記更新許可・不許可情報生成手順は、前記クロック信
    号を用いて更新を許可したオブジェクトのタイムスタン
    プを生成し、生成したタイムスタンプを前記更新許可情
    報および前記管理情報に設定することを特徴とする請求
    項20に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  32. 【請求項32】 前記更新許可・不許可情報生成手順
    は、前記更新不許可情報を生成する際に、前記オブジェ
    クトの最新情報を含む前記更新不許可情報を生成するこ
    とを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
  33. 【請求項33】 任意のオブジェクトに対する複製デー
    タをそれぞれ有する複数の第1のサイトと、前記オブジ
    ェクトを管理するための管理情報に基づいて、前記複数
    の第1のサイトに分散している複製データの一貫性を集
    中管理する第2のサイトと、前記第2のサイトおよび複
    数の第1のサイトをそれぞれ接続し、1対1の関係で所
    定の情報を送信するための1対1対応の情報送信手段
    と、前記複数の第1のサイト全てを対象として前記第2
    のサイトから所定の情報を放送により配信するための1
    対多対応の情報送信手段と、を備えた分散型データベー
    スシステムにおいて、前記第1のサイトに前記複製デー
    タの一貫性を管理するための処理を実行させるためのプ
    ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体であって、前記プログラムは、 トランザクションが発生した場合に、更新の許可を要求
    する少なくとも一つのオブジェクトについて更新後の情
    報を含む更新許可要求情報を生成し、前記1対1対応の
    情報送信手段を介して前記第2のサイトに送信する更新
    許可要求手順と、 前記第2のサイトにおいて、複数の第1のサイトから送
    信された更新許可要求情報によって更新の許可が要求さ
    れた前記オブジェクトの更新を許可するか否かが判定さ
    れ、更新許可の場合に前記オブジェクトの更新後の情報
    を含む更新許可情報が前記1対多対応の情報送信手段を
    介して放送により配信されることにより、自サイトで発
    生したトランザクションに対する更新許可情報を受信し
    た場合、自サイトで保持する更新後の情報を用いて該当
    する複製データを更新し、他の第1のサイトで発生した
    トランザクションに対する更新許可情報を受信した場
    合、前記更新許可情報中の更新後の情報を用いて該当す
    る複製データを更新する第1の更新手順と、 前記第2のサイトにおいて、前記オブジェクトの更新を
    許可するか否かが判定され、更新不許可の場合に更新不
    許可情報が前記1対多対応の情報送信手段を介して放送
    により配信されることにより、自サイトで発生したトラ
    ンザクションに対する更新不許可情報を受信した場合、
    該当するトランザクションをアボートする第1のアボー
    ト手順と、 を含むことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
  34. 【請求項34】 前記第1の更新手順は、前記複製デー
    タを更新する際に、前記第2のサイトによって前記更新
    許可情報に設定されたタイムスタンプを前記複製データ
    のタイムスタンプとして設定し、 前記更新許可要求手順は、前記更新許可要求情報を生成
    する際に、前記第2のサイトが更新を許可するか否かの
    判定に前記タイムスタンプを利用できるように、更新の
    許可を要求するオブジェクトのタイムスタンプとして該
    当する前記複製データに設定されているタイムスタンプ
    を前記更新許可要求情報に設定することを特徴とする請
    求項33に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  35. 【請求項35】 さらに、他の第1のサイトで発生した
    トランザクションに対する更新許可情報を受信した場
    合、受信した更新許可情報に基づいて、自サイトで発生
    したトランザクションで更新の許可を要求したオブジェ
    クトの少なくとも一つが他の第1のサイトで発生したト
    ランザクションによって既に更新済みであるか否かを判
    定する第1の更新状況判定手順と、 前記第1の更新状況判定手順で更新済みであると判定さ
    れた場合に、前記トランザクションをアボートする第2
    のアボート手順と、 を含むことを特徴とする請求項33または34に記載の
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  36. 【請求項36】 前記第1の更新状況判定手順は、前記
    自サイトで発生したトランザクションで更新を要求した
    オブジェクトのタイムスタンプおよび前記更新許可情報
    中の対応するタイムスタンプを比較した結果に基づい
    て、前記更新の許可を要求したオブジェクトの少なくと
    も一つが他の第1のサイトで発生したトランザクション
    によって既に更新済みであるか否かを判定することを特
    徴とする請求項35に記載のコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
  37. 【請求項37】 さらに、他の第1のサイトで発生した
    トランザクションに対する更新許可情報を受信した場
    合、受信した更新許可情報に基づいて、自サイトで発生
    したトランザクションで更新の許可を要求しようとする
    オブジェクトの少なくとも一つが他の第1のサイトで発
    生したトランザクションによって既に更新済みであるか
    否かを判定する第2の更新状況判定手順と、 前記第2の更新状況判定手順で更新済みであると判定さ
    れた場合に、前記トランザクションをアボートする第3
    のアボート手順と、 を含むことを特徴とする請求項33〜36のいずれか一
    つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  38. 【請求項38】 前記第2の更新状況判定手順は、前記
    自サイトで発生したトランザクションで更新を要求しよ
    うとするオブジェクトのタイムスタンプおよび前記更新
    許可情報中の対応するタイムスタンプを比較した結果に
    基づいて、前記更新の許可を要求しようとするオブジェ
    クトの少なくとも一つが他の第1のサイトで発生したト
    ランザクションによって既に更新済みであるか否かを判
    定することを特徴とする請求項37に記載のコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  39. 【請求項39】 さらに、前記更新許可要求手順を実行
    して前記第2のサイトに前記更新許可要求情報を送信し
    た後、送信した更新許可要求情報に対する前記更新許可
    情報および更新不許可情報のいずれも受信できない場合
    に、更新の許可を要求したオブジェクトの更新状況につ
    いて前記第2のサイトに問い合わせを行う更新状況問合
    せ手順と、 前記第2のサイトにおいて、前記オブジェクトの管理情
    報に基づいて生成され、自サイト宛てに送信されてきた
    更新状況情報を受信した場合に、受信した更新状況情報
    に基づいて、前記オブジェクトの更新が許可されたか否
    かを判定する更新状況判定手順と、 前記更新状況判定手順で更新が許可されたと判定された
    場合に、自サイトで保持する更新後の情報を用いて該当
    する複製データを更新する第2の更新手順と、前記更新
    状況判定手順で更新が許可されていないと判定された場
    合に、該当するトランザクションをアボートする第4の
    アボート手順と、 を含むことを特徴とする請求項33〜38のいずれか一
    つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  40. 【請求項40】 前記第2の更新手順は、前記複製デー
    タを更新する際に、前記第2のサイトによって前記更新
    状況情報に設定されたタイムスタンプを前記複製データ
    のタイムスタンプとして設定することを特徴とする請求
    項39に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  41. 【請求項41】 さらに、システム内に存在する複製デ
    ータに対するオブジェクトの最新情報を保有すべき代表
    サイトとして指定された場合、前記第2のサイトが前記
    オブジェクトの最新情報を保有している第1のサイトを
    管理することができるように、自サイトの該当する複製
    データを最新情報に更新した際に、自サイトのサイト識
    別情報を含み、前記オブジェクトの複製データを更新し
    たことを示す更新済み情報を前記第2のサイトに対して
    送信する更新済み情報送信手順を含むことを特徴とする
    請求項33〜40のいずれか一つに記載のコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体。
  42. 【請求項42】 さらに、前記更新済み情報中のサイト
    識別情報が登録され、前記オブジェクトの最新情報を保
    有している第1のサイトを管理するための最新情報保有
    サイト情報が第2のサイトから放送により配信され、配
    信された前記最新情報保有サイト情報を受信した場合、
    必要に応じて前記最新情報保有サイト情報から特定の第
    1のサイトを選択し、選択した第1のサイトから必要な
    オブジェクトの最新情報をコピーする第1のコピー手順
    を含むことを特徴とする請求項41に記載のコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  43. 【請求項43】 さらに、自サイトが特定のオブジェク
    トについて代表サイトとして指定されており、自サイト
    宛てに前記第2のサイトから送信された前記最新情報保
    有サイト情報を受信した場合、受信した最新情報保有サ
    イト情報から特定の第1のサイトを選択し、選択した第
    1のサイトから前記特定のオブジェクトの最新情報をコ
    ピーする第2のコピー手順を含むことを特徴とする請求
    項41または42に記載のコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  44. 【請求項44】 さらに、前記第1,第2または第3の
    アボート手順で前記トランザクションをアボートした場
    合、前記第2のサイトによって前記更新不許可情報に設
    定された前記最新情報保有サイト情報から特定の第1の
    サイトを選択し、選択した第1のサイトから該当するオ
    ブジェクトの最新情報をコピーする第3のコピー手順を
    含むことを特徴とする請求項41〜43のいずれか一つ
    に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  45. 【請求項45】 さらに、前記第4のアボート手順で前
    記トランザクションをアボートした場合、前記第2のサ
    イトによって前記更新状況情報に設定された前記最新情
    報保有サイト情報から特定の第1のサイトを選択し、選
    択した第1のサイトから該当するオブジェクトの最新情
    報をコピーする第4のコピー手順を含むことを特徴とす
    る請求項41〜44のいずれか一つに記載のコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  46. 【請求項46】 前記第1または第2の更新手順は、前
    記更新許可情報に基づいて該当する複製データを更新す
    る際、予め設定された更新条件が満足された場合に、前
    記複製データを更新することを特徴とする請求項33ま
    たは39に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
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