JP2957282B2 - ガス放電表示パネルの製造方法 - Google Patents

ガス放電表示パネルの製造方法

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JP2957282B2 JP40146590A JP40146590A JP2957282B2 JP 2957282 B2 JP2957282 B2 JP 2957282B2 JP 40146590 A JP40146590 A JP 40146590A JP 40146590 A JP40146590 A JP 40146590A JP 2957282 B2 JP2957282 B2 JP 2957282B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はガス放電表示パネル特
にカラー表示用のガス放電表示パネルの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー表示を行なうガス放電
表示パネルでは、コントラスト比を高める等、表示特性
を向上する目的で色フィルタを設けたものが提案されて
いる。色フィルタを備えたガス放電表示パネルの一構成
につき、図4にその要部構成を概略的に示す。
【0003】図4に示すガス放電表示パネルは、前面板
12及び背面板14を図示しない封止材例えば鉛ガラス
を介して封着し、これら前面板12及び背面板14の間
にカラー表示素子10を放電ガス16とともに封じ込
め、カラー表示素子10からの光を表示光としてパネル
外部へ取り出すための光路上に色フィルタ18を設けた
構造を有する。カラー表示素子10は相対向する陽極部
分20a及び陰極部分22aと、蛍光体24とから成
る。カラー表示素子10は赤、緑又は青色の光を生成
し、色フィルタ18は対応するカラー表示素子10から
の光を透過する。図中に符号R、G及びBを付して示し
た、蛍光体24は赤、緑及び青の光を生成し及び色フィ
ルタ18は赤、緑及び青の光を透過する。
【0004】色フィルタの形成では、イオン交換着色技
術により前面板12を着色することによって赤の色フィ
ルタ18を形成し、また厚膜印刷技術により無機材料か
ら成る緑及び青の色フィルタ18を形成する。これらイ
オン交換着色技術及び無機材料に関しては例えば文献
1:特開昭59−36280号公報に開示されているも
のを用いる。
【0005】色フィルタ形成用の厚膜材料として有機及
び無機の2種の材料が開発されているが、通常は色フィ
ルタ18の形成後に前面板12に関して行なう後工程で
約400〜500℃程度の高温の熱処理を行なうので、
有機材料を用いると有機材料が高温の熱処理で焼けて変
質し所望のフィルタ特性を有する色フィルタ18を形成
することができない。そこでフィルタの形成材料として
無機材料を用いる。しかしながら赤の色フィルタ18を
形成するため現在までに開発されている無機材料では、
赤色以外の光を実用上充分にカットできる赤色フィルタ
18を形成することができず、青色及び緑色の光透過特
性に比べて赤色の光透過特性が極端に悪くなりカラー表
示素子10の色度にばらつきを生ずる。そこで特性のば
らつきをなくすため、イオン交換着色技術により、赤色
以外の光を実用上充分にカットできる赤の色フィルタ1
8を形成する。
【0006】そして色フィルタ18上にフィルタ保護層
28を設け、この保護層28上に複数の陽極を並列させ
て設ける。そして導電性の蛍光体24を陽極上に設け
る。
【0007】一方、背面板14上に複数の陰極22を並
列させて設け、陽極と陰極22とを平面的にみて直交さ
せるように配置する。前面板12及び背面板14の間に
はバリアリブ26を設け、バリアリブ26を隣接する陽
極間に配置する。封着した前面板12及び背面板14の
間のガス封入領域に放電ガス16を封入する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらカラー表
示素子の色度のばらつきをなくすため、上述のようにイ
オン交換着色技術で赤の色フィルタを形成し及び緑、青
の色フィルタを厚膜印刷技術により形成すると、赤の色
フィルタの厚さはほぼ1μm以下と薄く、一方緑及び青
の色フィルタの厚さは3〜15μm程度と厚くなり、こ
れら色フィルタの間で大きな段差を生じる。その結果、
この段差の部分で陰極陽極間の距離が広くなり放電特性
に多少のバラツキを生じる。また陽極及び蛍光体を形成
する場合に陽極が段切れしたり蛍光体の印刷だれが生じ
たりして歩留りが低下する。
【0009】そこでこの出願の発明者は、良好なフィル
タ特性の得られる有機材料を用いて厚膜印刷技術により
赤の色フィルタを形成し、赤の色フィルタ形成後に前面
板に関して行なう後工程を有機材料の変質を招かないよ
うな低温例えば200℃以下の温度で行なうようにし
て、ガス放電表示パネルを製造することを試みた。この
試みで、前面板及び背面板の封止温度を200℃以下で
行なうため、封止材としてエポキシ系接着材を用いてみ
た。
【0010】ところが硬化前のエポキシ系接着材は液状
であるのでこれを所要の箇所に正確に塗布する作業は大
変であり作業効率が悪い。また硬化前のエポキシ系接着
材は液状で流動的であり粘着性を有するのでエポキシ系
接着材が塗布する必要のない箇所に付着しないようにそ
の取扱いに注意する必要がある。
【0011】またエポキシ系接着材としては、一般に、
主材及び硬化材の2液を混合して用いるタイプのものが
用いられているが、これら2液を混合したのちに比較的
短時間のうちにエポキシ系接着材を塗布し接着を終了し
ないと有効な接着力が得られず作業性が悪い。
【0012】また硬化前のエポキシ系接着材は通常その
粘度を低くするための溶剤を含み、この溶剤は硬化後の
エポキシ系接着材中に微量ながらも残存する。このた
め、封止材にエポキシ系接着材を用いたガス放電表示パ
ネルでは、エポキシ樹脂に残存する溶剤が、パネルの表
示駆動を行なっている間に徐々にガス化しパネルの放電
空間内へ拡散し、その結果、パネルの表示品質が低下す
る。
【0013】また前面板及び背面板には通常ガラス基板
が用いられるが、ガラス基板と硬化後のエポキシ系接着
材との間には熱膨張係数の差がある。そのためパネルの
表示駆動に伴う熱サイクルが、ガラス基板及びエポキシ
系接着材に加わると熱膨張係数差に起因する熱応力がこ
れら基板及び接着材に加わり、基板或いは硬化後のエポ
キシ系接着材にクラックが生じパネルが破損する。そこ
で通常のエポキシ接着材に換えて弾性エポキシ系接着材
(シリコーン樹脂を含ませたエポキシ系接着材)を用い
てみた。硬化後の弾性エポキシ系接着材は弾性を有し、
従って熱応力を吸収してパネルの破損を防止することが
できる。しかし弾性エポキシ系接着材が含むシリコーン
樹脂の低分子量成分が、パネルの表示駆動を行っている
間に徐々にガス化し放電空間へ拡散し、その結果、パネ
ルの表示品質が低下する。この発明の目的は、上述した
従来の問題点を解決するため、封止材にエポキシ−ナイ
ロン系接着材を用いたガス放電表示パネルの製造方法を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、このガス放電表示パネルの製造方法は、一方及び他
方の基板を封止材を介して封着し、これら基板の間にカ
ラー表示素子を放電ガスと共に封じ込めて成るガス放電
表示パネルの製造方法において、封止材をエポキシ−ナ
イロン系接着材から成るシート状又はフィルム状の封止
材とし、この封止材を、一方及び他方の基板の間に押圧
挟持しながら加熱することにより硬化させる際に、一方
及び他方の基板の間を真空排気することにより、この封
止材を押圧挟持することを特徴とする。
【0015】
【0016】
【作用】この発明によれば、封止材をエポキシ−ナイロ
ン系接着材とする。硬化後のエポキシ−ナイロン系接着
材はナイロン樹脂を含むので弾性を有する。従ってパネ
ルの表示駆動に伴う熱サイクルに起因する熱応力が封止
材と一方及び他方の基板との間に加わっても、封止材が
熱応力を吸収するので、これら封止材や基板が熱応力に
より破損するのを防止できる。しかも硬化後のエポキシ
−ナイロン系接着材が含む成分はパネルの表示駆動を行
っている間にガス化してパネルの放電空間内に拡散する
ことがない。
【0017】
【0018】硬化前のエポキシ−ナイロン系接着材は非
流動的でありまた粘着力も弱く、そして加熱しない状態
ではなかなか硬化しない。従って硬化前のエポキシ−ナ
イロン系接着材をシート状又はフィルム状となし、これ
を封止材として用いることによって基板の封着作業の作
業性を高めることができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照しこの発明の実施例につき
説明する。尚、図面はこれら発明が理解できる程度に概
略的に示してあるに過ぎず、従ってこれら発明を図示例
に限定するものではない。
【0020】図1及び図2はこの発明のガス放電表示パ
ネルの実施例の全体構成を概略的に示す一部切欠き平面
図及び分解斜視図である。
【0021】これら図にも示すように、この実施例のガ
ス放電表示パネルは、一方の基板30及び他方の基板3
2を封止材34を介して封着し、これら基板30、32
の間にカラー表示素子を放電ガスと共に封じ込めて成
る。封止材34はエポキシ−ナイロン系接着材(樹
脂)、例えばエポキシ−ナイロン接着材、又はエポキシ
−ナイロン−フェノール接着材から成る。
【0022】図3はこの実施例のガス放電表示パネルの
要部構成を拡大してより詳細に示す断面図である。
【0023】図3を参照してこの実施例の構成につきよ
り詳細に説明すれば、この実施例のガス放電表示パネル
のカラー表示素子36は相対向する陽極部分38a及び
陰極部分40aと、蛍光体42とから成る。陽極部分3
8a及び陰極部分40aの間でガス放電を生じさせる
と、このガス放電に基づく紫外線が生じる。蛍光体42
はこの紫外線を入射し表示のための光を発する。
【0024】このカラー表示素子36をマトリクス状に
配置しそれぞれ異なる色例えば赤、緑及び青色の光を生
成する3種類のカラー表示素子36を設ける。そしてそ
れぞれのカラー表示素子36に対応する位置に色フィル
タ44を設ける。図中、R、G及びBの符号を付した蛍
光体42は赤、緑及び青色の光を発光し及び色フィルタ
44は赤、緑及び青色の光を透過する。
【0025】この実施例では、赤、緑及び青色の色フィ
ルタ44を有機材料を用いて厚膜印刷技術により形成し
た厚膜フィルタとする。赤、緑及び青の各色の色フィル
タ44はそれぞれ有機材料から成るので各色のフィルタ
特性のばらつきはなくなる。また各色の色フィルタ44
は厚膜から成るのでこれら各色の色フィルタ間の段差を
なくすことができる。
【0026】色フィルタ44上には透明なフィルタ保護
層46を設け、この保護層46上に複数のストライプ状
の陽極38を並列させて設ける。そして導電性の蛍光体
42を陽極38の陽極部分38a上に設ける。
【0027】また他方の基板32上には複数のストライ
プ状の陰極40を並列させて設け、ストライプ状の陽極
38とストライプ状の陰極40とを平面的にみたとき直
交させるように配置する。これら陽極38及び陰極40
の交差部分が陽極部分38a及び陰極部分40aであ
り、これらの交差部分にカラー表示素子36が構成され
る。
【0028】そして基板30及び32の間にストライプ
状のバリアリブ48を設け、隣接する陽極38の間にバ
リアリブ48を配置する。封着した基板30及び30の
間のガス封入領域に放電ガス50を封入する。
【0029】次に上述した構成を例として、この発明の
実施例につき説明する。
【0030】この例では、他方の基板32は背面板であ
り、図3にも示すように、まず複数のストライプ状の陰
極40を並列させて他方の基板32上に形成する。
【0031】この陰極形成には厚膜印刷技術を用い、陰
極形成用のNi厚膜ペースト(DuPon社製 #95
35)を所定のパターンで印刷し、この厚膜ペースト
を、150℃で1時間の間乾燥させたのち580℃で1
0分の間焼成し、Ni厚膜からなる陰極40を形成す
る。
【0032】次いで、複数のストライプ状のバリアリブ
48を並列させて陰極40上に形成する。
【0033】このバリアリブ形成には厚膜印刷技術を用
い、バリアリブ形成用のガラス厚膜ペースト(DuPo
n社製 #9741)を所定のパターンで印刷し、この
厚膜ペーストを、150℃で1時間の間乾燥させる。こ
れら印刷及び乾燥を繰り返すことによって所定の高さま
で厚膜ペーストを積層したら、このペーストを530℃
で10分の間焼成し、ガラス厚膜から成るバリアリブ4
8を形成する。
【0034】また、一方の基板30は前面板であり、図
3にも示すように、まず一方の基板30上に赤、緑及び
青の色フィルタ44をそれぞれ陽極38及び陰極40の
交差部分に対応する位置に配置して形成する。
【0035】この色フィルタ形成には厚膜印刷技術を用
い、色フィルタ形成用の厚膜ペースト(大日本印刷社
製)を所定のパターンで印刷し、このペーストを乾燥及
び焼成して、有機材料から成る赤、緑及び青の色フィル
タ44をそれぞれ形成する。
【0036】次いで、色フィルタ44上にフィルタ保護
層46を形成する。
【0037】この保護層形成では、フィルタ保護層形成
用のアクリル系樹脂を色フィルタ44の形成領域全面に
10μm程度の厚さで積層し、硬化させる。色フィルタ
44及びフィルタ保護層46の形成には、カラー液晶デ
ィスプレイパネルの製造で従来用いられている公知の技
術を用いる。
【0038】次に複数のストライプ状の陽極38を並列
させてフィルタ保護層46上に形成する。
【0039】この陽極形成では薄膜形成技術を用い、蒸
着又はスパッタ法により透明導電膜例えばITO(In
dium Tin Oxide)膜をフィルタ保護層4
6上に積層し、然る後フォトリソ及びエッチング技術に
より透明導電膜を所定形状にパターニングし、透明導電
膜から成る陽極38を形成する。尚、陽極形成用ITO
膜のシート抵抗は10〜20Ω/□程度とした。
【0040】次に、赤色光生成用、緑色光生成用及び青
色光生成用の蛍光体42をそれぞれ陽極38及び陰極4
0の交差部分の陽極部分38a上に形成する。
【0041】この蛍光体形成では、厚膜印刷技術を用い
色フィルタ44を形成する有機材料の変質を招かないよ
うな温度で熱処理を行なう。このような熱処理を行なう
ための方法をこれに限定するものではないが、ここでは
蛍光体形成用の厚膜ペーストとして蛍光体粉末及び低温
蒸発性ビークルを含んで成るペーストを用いる。低温蒸
発性ビークルは有機材料の変質を招かないような低温例
えばほぼ150℃〜250℃の温度で蒸発する。
【0042】非導電性の蛍光体42を形成する場合に
は、蛍光体形成用厚膜ペーストを蛍光体粉末及び低温蒸
発性ビークルから成るペーストとし、陽極及び陰極交差
部分の陽極部分38aの全部を被覆せずその一部を露出
するようにして蛍光体42を形成し、蛍光体42がガス
放電の生成を妨げないようにする。また導電性を有する
蛍光体42を形成する場合には、蛍光体形成用厚膜ペー
ストを蛍光体粉末、低温蒸発性ビークル及び導電性粉末
から成るペーストとし、陽極及び陰極交差部分の陽極部
分38aの全部を被覆するように蛍光体42を形成し、
或いは陽極部分38aの一部を露出するように蛍光体4
2を形成する。
【0043】低温蒸発性ビークルの粘度は100〜10
00cps程度、また蒸発温度は150℃〜250℃程
度或いは沸点が300℃以下とするのがよく、このよう
なビークルとして例えばニューポールPE−74(三洋
化成社製)及びジプロピレングリコールの混合物や、グ
リセリン及びジプロピレングリコールの混合物を用いる
ことができる。
【0044】そして赤、青及び緑の蛍光体粉末を例えば
化成オプトニクス社製の#KX504A、#KX501
A及び#P1G1とし、これら蛍光体粉末及び低温蒸発
性ビークルから成る非導電性の蛍光体形成用ペーストを
作成し、この厚膜ペーストを印刷後200℃で1時間の
間加熱して乾燥させる。ビークルが蒸発すると蛍光体4
2の形成が終了するので、蛍光体42の形成により色フ
ィルタ44を形成する有機材料が変質することはない。
導電性の蛍光体形成用ペーストを形成する場合には、蛍
光体粉末10gに対して、2gのニューポールPE−7
4及び3.5gのジプロピレングリコールと共に3〜5
gの導電性粉末例えばITO粉末を混合して蛍光体形成
用ペースト形成すればよい。
【0045】次に、図1にも示すように、一方の基板3
0及び他方の基板32の間に、エポキシ−ナイロン系接
着材(樹脂)から成るシート状又はフィルム状の封止材
34を配置し、この封止材34を、一方の基板30及び
他方の基板32の間に押圧挟持しながら加熱することに
より硬化させ、これら基板30及び32を封止材34を
介して封着する。
【0046】この封着では、封止材34としてシート状
のエポキシ−ナイロン樹脂例えば住友3M社製 AF−
42を用い、このシート状の封止材34のパネル表示領
域に対応する中央部をくり抜いてロの字状に形成する。
そして、封止材34を他方の基板32上に載置して、一
方の基板30及び他方の基板32を、ストライプ状の陽
極38とストライプ状の陰極40とを平面的にみて直交
させるように位置合せし、これら基板30、32の間に
封止材34を挟持する。次にこれら基板30、32の間
を真空排気することにより、封止材34をこれら基板3
0、32の間に押圧挟持する。封止材34による封着を
確実に行なうためにはこの際の押圧力は例えば3.5K
g/cm2程度が必要であるが、基板30、32の間を
3.0×10-6Torr程度まで排気すれば封着を確実
に行なえる。次に基板30、32を昇温速度6℃/mi
n程度で加熱し、180℃程度まで加熱したら180℃
に0.5〜1時間の間保持して、封止材34を硬化させ
る。
【0047】次に基板30、32の間に放電ガスを封入
し、この実施例のガス放電表示パネルを完成する。
【0048】上述したこの発明の実施例では、カラー表
示用のガス放電表示パネルが備える赤、緑及び青の色フ
ィルタ44をそれぞれ有機材料を用いて厚膜印刷法によ
り形成する。その結果、赤、緑及び青の色フィルタ間の
段差をなくせるので、色フィルタ44上に形成する陽極
38の段切れを防止し、また蛍光体42の印刷だれを防
止できる。しかも赤、緑及び青の色フィルタ44をそれ
ぞれ有機材料から形成することにより、これら各色の色
フィルタ44の間のフィルタ特性のばらつきをなくすこ
とができる。尚、緑及び青の色フィルタ44を無機材料
から形成し赤の色フィルタを有機材料から形成しても各
色の色フィルタ間の段差をなくせ、また色フィルタのフ
ィルタ特性のばらつきをなくせる。
【0049】しかも上述したこの発明の実施例では、有
機材料から成る色フィルタ44を形成した後は、有機材
料の変質を招かないような低温で熱処理を行うので、初
期のフィルタ特性を有する色フィルタ44を備えるガス
放電表示パネルを製造することができる。
【0050】これら発明は、上述した実施例にのみ限定
されるものではなく、従って各構成成分の形状、寸法、
配設位置、形成材料、形成方法及びそのほかの条件を任
意好適に変更することが出来る。
【0051】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明によって製造したガス放電表示パネルによれば封
止材をエポキシ−ナイロン系接着材とする。硬化後のエ
ポキシ−ナイロン系接着材はナイロン樹脂を含むので弾
性を有する。従ってパネルの表示駆動に伴って封止材と
一方及び他方の基板との間に熱サイクルに起因する熱応
力が加わっても封止材が熱応力を吸収するので、これら
封止材や基板が熱応力により破損するのを防止できる。
しかも硬化後のエポキシ−ナイロン系接着材が含む成分
はパネルの表示駆動を行っている間にガス化してパネル
の放電空間内に拡散することがないので、パネルの表示
特性の劣化を防止できる。
【0052】この発明によれば、一方及び他方の基板の
間に、エポキシ−ナイロン系接着材から成るシート状又
はフィルム状の封止材を配置し、この封止材を、一方及
び他方の基板の間に押圧挟持しながら加熱して硬化させ
る。
【0053】硬化前のエポキシ−ナイロン系接着材は非
流動的でありまた粘着力も弱く、そして加熱しない状態
ではなかなか硬化しない。従って硬化前のエポイキシ−
ナイロン系接着材をシート状又はフィルム状となし、こ
れを封止材として用いることによって基板の封着作業の
作業性を高めることができる。
【0054】またこの発明は色フィルタを有機材料から
形成した場合の基板の封着に適用して特に効果的であ
る。この場合、エポキシ−ナイロン系接着材の硬化温度
は、色フィルタを形成する有機材料の変質を招かないよ
うな低温で硬化するので、有機材料から成る色フィルタ
のフィルタ特性を劣化させずに基板を封着することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の全体構成を概略的に示す一
部切欠き平面図である。
【図2】この発明の実施例の全体構成を概略的に示す分
解斜視図である。
【図3】この発明の実施例の要部構成を概略的に示す断
面図である。
【図4】従来のガス放電表示パネルの要部構成を概略的
に示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小岩 一郎 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−250037(JP,A) 特開 昭49−17748(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 17/18 H01J 9/26 H01J 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方及び他方の基板を封止材を介して封
    着し、これら基板の間にカラー表示素子を放電ガスと共
    に封じ込めて成るガス放電表示パネルの製造方法におい
    て、 前記封止材をエポキシ−ナイロン系接着材から成るシー
    ト状又はフィルム状の封止材とし、 該封止材を、前記一方及び他方の基板の間に押圧挟持し
    ながら加熱することにより硬化させる際に、前記一方及
    び他方の基板の間を真空排気することにより、該封止材
    を押圧挟持することを特徴とするガス放電表示パネルの
    製造方法。
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Cited By (1)

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