JP2957242B2 - オレフィン重合用触媒およびその製造法ならびにオレフィン重合体の製造法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびその製造法ならびにオレフィン重合体の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <技術分野> 本発明は、オレフィン重合用触媒およびその製造法な
らびにオレフィン重合体の製造法に関する。さらに詳し
くは、本発明は、ある特定の成分からなるオレフィン重
合用触媒ならびにこの触媒を用いたオレフィン重合体の
製造法を提供することにより、粒子性状の良好な重合体
を高収率で得ることを可能にするものである。
<従来技術> ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ドとメチルアルモキサンとからなる触媒(発明者の名を
とってカミンスキー触媒と呼ばれることがある)が、オ
レフィンの重合あるいは共重合において非常に高い重合
活性を示すことはよく知られている(特開昭58−19309
号、同60−35007号各公報)。
この触媒系は、重合用溶液に溶解する均一系触媒であ
って、ポリマー粒子の原型となるべき触媒粒子が存在し
ない為に、ポリマーが微粉状で得られるものである。し
かし、このような触媒系で得られる微粉状ポリマーの多
くは、取り扱いにくいものであり、凝集による塊状ポリ
マーが生成しやすいものであった。そこで、この問題を
解決するためにメタロセン化合物等の触媒成分をSiO2
の無機酸化物担体に担持させる方法が提案されている。
(特開昭61−108610号、同61−296008号、同63−51407
号、同63−61010号、同63−152608号各公報)。しか
し、これらの提案では、酸化物担体をアルモキサンで予
め予備処理しているか、あるいは酸化物担体をメタロセ
ン化合物とアルモキサンとで同時に処理することが必須
とされている。アルモキサンの無い場合にはメタロセン
化合物が担持されないことから、メタロセン化合物の大
部分は実質的には酸化物担体本体ではなくアルモキサン
上に担持されていると考えられ、そのために重合に使用
するとメタロセン化合物を担持したアルモキサンが容易
に酸化物担体からはがれて、それによる微粒子重合成分
が存在するために、上記の問題点の解決はいまだ不充分
である。
一方、無機酸化物のかわりに直接アルモキサンを粒子
化し、メタロセン化合物をそれに担持させる提案がある
(特開昭63−199206号、同63−264606号、同64−51408
号及び特表昭63−501962号各公報)。しかし、これらは
触媒粒子が不均一であり、また、生成したポリマー粒子
中にアルモキサンを多量に含有するために、より一層の
改良が望まれている。
〔発明の概要〕
<要 旨> 本発明は、上記問題点を解消すべく検討を行なった結
果なされたものである。
すなわち、本発明によるオレフィン重合用触媒の製造
法は、下記の成分(i)と成分(ii)とを接触させ、次
いでこの接触生成物に下記の成分(iii)を接触させる
ことによって固体触媒成分(すなわち、成分(A))を
調製し、この固体触媒成分とアルキルアルモキサン(す
なわち、成分(B))とを接触させること、を特徴とす
るものである。
成分(i) 水酸基を有し、Si、AlおよびMgから選ばれる元素を含
有する触媒担体、 成分(ii) 周期律表IV B族遷移金属のハロゲン化合物、 成分(iii) 共役五員環を有する化合物と周期律表I A族金属とか
らなる有機金属化合物。
また、本発明によるオレフィン重合用触媒は、上記の
オレフィン重合用触媒の製造法によって得られたもので
ある。
また、本発明によるオレフィン重合体の製造法は、下
記の成分(i)と成分(ii)とを接触させ、次いでこの
接触生成物に下記の成分(iii)を接触させることによ
って固体触媒成分(すなわち、成分(A))を調製し、
この固体触媒成分とアルキルアルモキサン(すなわち、
成分(B))とを接触させて製造されたオレフィン重合
用触媒に、オレフィンを接触させて重合させること、を
特徴とするものである。
成分(i) 水酸基を有し、Si、AlおよびMgから選ばれる元素を含
有する触媒担体、 成分(ii) 周期律表IV B族遷移金属のハロゲン化合物、 成分(iii) 共役五員環を有する化合物と周期律表I A族金属とか
らなる有機金属化合物。
<効 果> 本発明によれば、粒子性状の良好なオレフィン重合体
を高収率で得ることが可能である。さらに、本発明は、
ポリマーの凝集や塊状ポリマーの生成が少ないためポリ
マー粒子の性状に対する要求のきびしい気相重合法にも
適用が可能である。
〔発明の具体的説明〕
<オレフィン重合用触媒> 本発明によるオレフィン重合用触媒は、特定の成分
(A)および成分(B)からなるものである。ここで、
「からなる」とは、本発明の効果を損わない限りにおい
ては、成分(A)および成分(B)以外に他の成分を含
むことができることを意味するものである。
成分(A) 成分(A)は、下記の成分(i)と成分(ii)とを接
触させ、次いでこの接触生成物に下記の成分(iii)を
接触させることにより得られる固体触媒成分である。
成分(i) 水酸基を有し、Si、AlおよびMgから選ばれる元素を含
有する触媒担体、 成分(ii) 周期律表IV B族遷移金属のハロゲン化合物、 成分(iii) 共役五員環を有する化合物と周期律表I A族金属とか
らなる有機金属化合物。
成分(i) 成分(i)は、水酸基を有し、Si、AlおよびMgから選
ばれる元素を含有する触媒担体である。具体的には、シ
リカ、アルミナ、マグネシア等の多孔質無機酸化物担
体、Al(OH)、Mg(OH)、Mg(OH)Cl等が例示され
る。成分(i)としては、表面積が1〜500m2/g(BET
法)、平均粒径が1〜100μである粒子が好ましい。こ
れらは、一般に表面水を吸着しているので、窒素あるい
は空気雰囲気中で、あるいは減圧下100〜900℃で、脱水
乾燥して表面水を除去してから使用されるのが普通であ
る。
成分(ii) 成分(ii)は、周期律表IV B族遷移金属のハロゲン化
合物である。
このような化合物を構成するハロゲンとしては、塩
素、臭素、ヨウ素、特に塩素、が好ましい。また、周期
律表IV B族遷移金属とは、具体的にはチタン、ジルコニ
ウムおよびハフニウムであり、これらの中では特にジル
コニウムが好ましい。
上記のハロゲンと周期律表IV B族遷移金属との化合物
である成分(ii)は、これを構成する遷移金属の全ての
原子価が上記のハロゲン(ハロゲンは複数種であっても
よい)で満たされているものである必要はなく、ハロゲ
ンのいくつかが例えば炭素数1〜12程度のアルコキシ
基、アミノ基、等で置換されたものであってもよい。
成分(ii)として好ましい化合物の具体例としては、
(イ)チタンハロゲン化合物、例えばTiCl4、TiCl3(OC
2H5)、TiCl3(OC4H9)、TiCl2(OC4H9、TiCl3、Ti
Br4、TiI4など、(ロ)ジルコニウムハロゲン化合物、
例えばZrCl4、ZrBr4、ZrCl3(OC2H5)など、(ハ)ハフ
ニウムハロゲン化合物、例えばHfCl4、HfBr4などがあ
る。これらのうちで特に好ましいものは、四塩化物、具
体的には四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハ
フニウムである。
成分(iii) 成分(iii)は、共役五員環を有する化合物と周期律
表I A族金属とからなる有機金属化合物である。共役五
員環を有する化合物としてはシクロペンタジエン、イン
デンおよびフルオレンなどが、一方、周期律表I A族金
属としてはリチウム、ナトリウムおよびカリウムなど
が、代表的である。具体例としては、シクロペンタジエ
チルリチウム、シクロペンタジエニルナトリウム、シク
ロペンタジエニルカリウム、インデニルリチウム、フル
オレニルリチウム、エチレンビスインデニルリチウム、
ジメチルシリル(ビスシクロペンタジエニル)リチウ
ム、ジメチルシリル(ビスインデニル)リチウム、ジメ
チルシリル(ビスインデニル)ナトリウム、ジメチルシ
リル(ビスインデニル)カリウム、イソプロピルシクロ
ペンタジエニルフルオレニルリチウム等がある。
<成分(A)の調製> 成分(A)は、上述の成分(i)および成分(ii)と
を接触させ、次いでこの接触生成物に成分(iii)を接
触させることにより得られたものである。
成分(i)と成分(ii)との接触は、通常、(イ)炭
化水素溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン、トルエン等、
(ロ)ハロゲン化炭化水素溶媒、例えばメチレンジクロ
リド、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロ
ロホルム、トリクロロエタン、トリフルオロエチレン、
テトラフルオロエタン等、(ハ)エーテル溶媒、例えば
ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等から選ばれる溶媒中に、成分(i)及び成分(i
i)を順次、あるいは同時に添加して行なわれる。接触
温度は−78℃〜100℃、接触時間は30分〜20時間が適当
である。成分(i)と成分(ii)の使用量は、成分(i
i)/成分(i)のモル比で、0.001〜100、好ましくは
0.01〜50、である。接触後に得られた接触生成物(即
ち、遷移金属ハロゲン化合物担持担体)は、前記溶媒で
洗浄した後、担体中の遷移金属原子として、0.01〜10重
量パーセント、好ましくは0.05〜5重量パーセント、に
することが出来る。
成分(iii)の接触は、成分(i)と成分(ii)とを
接触させたときと同様の前記溶媒中で行なうことができ
る。このときの接触温度は−78℃〜100℃、接触時間は3
0分〜48時間が適当である。成分(iii)の使用量は、成
分(i)及び成分(ii)の接触により担持された遷移金
属に対して金属原子モル比で0.5〜100、好ましくは1〜
10、である。
成分(B) 成分(B)は、アルキルアルモキサンである。このよ
うなアルキルアルモキサンは、 一般式[I]および一般式[II] で表わすことができる。該アルキルアルモキサンにおい
て、Rはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、などの低級炭
化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、イソ
ブチル基であり、特に好ましくはメチル基である。nは
2以上、好ましくは4以上、の整数である。また該アル
キルアルモキサンのRの一部が塩素、臭素などのハロゲ
ン原子で置換されたハロゲン化アルキルアルモキサンで
あってもよい。また、[I]および[II]のアルキル基
が一分子中に複数混在していてもよい。該アルキルアル
モキサンの製造法としては、例えばトリアルキルアルミ
ニウムと水との反応で得られたものであって、本発明で
は公知の様々な条件下で調製して得られたものを用いる
ことが出来る。例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素溶媒に硫酸銅五水塩などの結晶水を有する塩を入
れ、−40〜40℃位の温度条件下でトリアルキルアルミニ
ウムと反応させれば目的とするアルキルアルモキサンを
得ることができる。この場合、使用される水の量は、通
常、トリアルキルアルミニウムに対してモル比で0.5〜
1.5である。
<触媒の形成> 本発明によるオレフィン重合用触媒は、上記の成分
(A)および成分(B)(および必要に応じて第三成
分)を、重合させるべきオレフィンの共存下あるいは非
存在下、重合槽内であるいは重合槽外で、一時に、段階
的にあるは分割して複数回にわたって、接触させること
により形成させることができる。成分(B)の使用量
は、成分(A)中の遷移金属に対して、Al/遷移金属の
モル比で1〜100,000、好ましくは10〜30,000、であ
る。
<オレフィンの重合> 本発明によるオレフィン重合用触媒は、通常のスラリ
ー重合に適用されるのはもちろんであるが、実質的に溶
媒を用いない液相無溶媒重合、溶液重合、または気相重
合法にも適用される。また連続重合、回分式重合または
予備重合を行なう方式にも適用される。したがって、こ
の触媒にオレフィンを接触させて重合させることからな
る本発明によるオレフィン重合体の製造法は、上記の各
重合法ないし重合様式を採用してなるものである。
スラリー重合の場合の重合溶媒としては、ヘキサン、
ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル
エン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるい
は混合物が用いられる。重合温度は−78℃から200℃程
度、好ましくは0℃〜150℃、であり、そのとき分子量
調節剤として補助的に水素を用いることができる。スラ
リー重合のとき、成分(A)の使用量は、0.0001〜1.0
グラム成分(A)/リットル溶剤の範囲内が好ましい。
本発明による触媒系で重合するオレフィン類、言い換
えれば、本発明による触媒に接触させるオレフィン類
は、一般式R−CH=CH2(ここでRは水素原子または炭
素数1〜10の炭化水素残基であり、分枝基を有してもよ
い。)で表わされるものである。具体的には、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、4−メチルペンテン−1などのオレフィン類があ
る。好ましくはエチレンおよびプロピレンである。これ
らの重合の場合に、エチレンに対して50重量パーセント
まで、好ましくは20重量パーセントまで、の上記オレフ
ィンとの共重合を行なうことができ、プロピレンに対し
て30重量パーセントまでの上記オレフィン、特にエチレ
ン、との共重合を行なうことができる。その他の共重合
性モノマー(たとえば酢酸ビニル、ジオレフィン等)と
の共重合を行なうこともできる。
〔実 験 例〕
実施例−1 (成分(A)の調製) MgCl2・6H2O 6.0グラムを減圧下100℃で1時間熱処
理し、次いで200℃に昇温し4時間、さらに285℃に昇温
し2時間、減圧条件下で熱処理することにより、Mg(O
H)Clを得た。
次いで、上記の方法で得られたMg(OH)Cl 1.7グラ
ムと、TiCl410.3ミリリットルとを80℃で2時間反応さ
せた。反応終了後、上澄みを除去し、n−ヘプタンで充
分洗浄した後、40℃で減圧乾燥して固体成分(イ)を得
た。この固体中にはチタンが0.53重量%含まれていた。
固体成分(イ)をトルエン10ミリリットルに希釈し、こ
れに予め合成したナトリウムシクロペンタジエニドのテ
トラヒドロフラン希釈液(2モル/リットル)を0.19ミ
リリットル(0.38ミリモル)(NaCp/Ti=2(モル
比)))加えて、室温下で1時間反応させた。反応終了
後、上澄みを除去した後、減圧乾燥して成分(A)を得
た。成分(A)にはチタンが0.52重量パーセント含まれ
ていた。尚、ナトリウムシクロペンタジエニドのテトラ
ヒドロフラン希釈液は、実験化学講座(13巻)有機金属
化合物の45頁に記載の合成方法に従って合成した。
(成分(B)の製造) トリメチルアルミニウム48.2gを含むトルエン溶液565
mlに、攪拌下、硫酸銅5水塩50gを0℃で、5gづつ5分
間隔で投入した。終了後、溶液をゆっくりと25℃に昇温
し、25℃で2時間、さらに35℃に昇温して2日間反応さ
せる。残存する硫酸銅の固体を分離し、アルモキサンの
トルエン溶液を得る。メチルアルモキサンの濃度は27.3
mg/ml(2.7w/v%)であった。
(エチレンの重合) 100ミリリットルのガラス製容器に、トルエン20ミリ
リットル、成分(B)のメチルアルモキサン11.0ミリモ
ルおよび成分(A)の固体成分をチタン原子換算で0.11
ミリモル加えた後、大気圧条件下40℃でエチレンを1時
間重合させた。得られた重合反応溶液を1リットルの塩
酸メタノール溶液中に混合し重合を停止した。濾過によ
り溶媒を分離し、乾燥させた結果、1.21グラムのポリエ
チレンを得た。これはチタン収率で230g−ポリエチレン
/g−チタン・atm・Hrであった。
実施例−2 (成分(A)の調製) 実施例−1の成分(A)を調製する際のナトリウムシ
クロペンタジエニドのテトラヒドロフラン希釈液の使用
量を、0.1ミリリットル(0.19ミリモル(NaCp/Ti=1
(モル比)))加えた以外は全て実施例−1と同一条件
で成分(A)を調製した。
(エチレンの重合) 上記の成分(A)を用いる以外は全て実施例−1と同
一条件で重合を実施した。その結果、1.16グラムのポリ
マーが得られた。チタン収率は220g−ポリエチレン/g−
チタン・atm・Hrであった。
比較例−1 実施例−1の成分(A)の調製の際の中間体である固
体成分(イ)を、成分(A)のかわりに使用する以外は
全て実施例−1と同一条件で重合を実施した。その結
果、0.04グラムのポリマーが得られた。チタン収率は8g
−ポリエチレン/g−チタン・atm・Hrであった。
実施例−3 (成分(A)の調製) 窒素気流中、600℃で4時間乾燥させたデビソン社製
「952」シリカ4グラムとn−ヘプタン40ミリリットル
とを窒素置換した300ミリリットルの丸底フラスコに導
入した。次いで、四塩化チタンを10ミリリットル加え、
80℃で2時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで
充分洗浄した後、窒素気流下で乾燥させて固体成分
(ロ)を得た。固体成分(ロ)中にはチタンが3.12重量
パーセント含有されていた。次いで、上記固体成分
(ロ)を2グラムおよびトルエン40ミリリットルを導入
し、−40℃以下に冷却した。次いで、後述する方法で得
られたトルエン希釈のインデンリチウム1.99ミリモルを
15分かけて導入した。導入後、1時間かけて室温下に戻
した後、室温下で4時間反応させた。反応終了後、トル
エンで充分洗浄した。この成分(A)中には2.36重量パ
ーセントのチタンが含有されていた。尚、インデンリチ
ウムの合成は、トルエン50ミリリットルにインデンを8
ミリリットル加え−40℃以下に冷却した後、ブチルリチ
ウム0.069モル(ヘキサン希釈溶液)を15分かけて滴下
し−40℃以下で1時間保った後、1時間かけて室温に戻
し、室温下で3時間攪拌することにより行なった。
(エチレンの重合) 内容積1.5リットルの攪拌式オートクレーブ内をエチ
レンで充分置換した後、充分に脱水および脱酸素したn
−ヘプタンを500ミリリットル導入し、次いで成分
(B)のメチルアルモキサンを10.0ミリモルおよび上記
で合成した成分(A)をチタン原子換算で0.02ミリモル
導入した後、水素を1K/ゲージ圧に加圧し、次いでエチ
レンを導入して全体で7K/ゲージ圧において75℃で2時
間重合を実施した。結果を表−1に示す。
比較例−2 実施例−3の成分(A)を調製する際の中間生成物で
ある固体成分(ロ)を成分(A)のかわりに用いる以外
は、全て実施例−3と同一条件で重合を実施した。結果
を表−1に示す。
実施例−4 (成分(A)の調製) テトラヒドロフラン50ミリリットルを−40℃以下に冷
却し、これに四塩化ジルコニウム0.6グラムを溶解させ
た。次いで、実施例−3と同様の処理をした「952」シ
リカ3グラムを導入し、ゆっくり1時間かけて室温まで
昇温して室温下で2時間反応させた。反応終了後、トル
エンで充分洗浄し、窒素気流下で乾燥させることにより
固体成分(ハ)を得た。固体成分(ハ)中にはジルコニ
ウムが2.79重量パーセント含まれていた。なお、ジルコ
ニウムの定量結果は、サンプルを1Nの硝酸に溶解し、過
剰のEDTAを加えた後、硝酸ビスマスを用いて逆滴定する
ことにより得た。次に、テトラヒドロフラン50ミリリッ
トルに上記固体成分2.5グラムを導入し、−40℃以下に
冷却した。次いで、実施例−3で得たインデニルリチウ
ムを3.4ミリモル15分間で滴下し、−40℃で1時間反応
させた後、1時間かけて室温に昇温し、次いで室温下で
2時間反応させた。反応終了後、反応物をトルエンで充
分に洗浄した。次いでメチルアルモキサンを100ミリモ
ル加え、室温下で1時間反応させた。反応終了後、トル
エンで充分洗浄して成分(A)を得た。この成分(A)
中にはジルコニウムが2.28重量パーセント含まれてい
た。
(エチレンの重合) 実施例−3と同一条件でエチレンを重合させた。結果
を表−1に示す。
比較例−3 実施例−4の成分(A)を調製する際の中間生成物で
ある固体成分(ハ)を成分(A)のかわりに用いる以外
は全て実施例−4と同一条件でエチレンの重合を行なっ
た。結果を表−1に示す。
実施例−5 (成分(A)の調製) 実施例−4のインデニルリチウムのかわりに、エチレ
ンビスインデンと2倍モルのブチルリチウムを反応させ
た化合物を1.7ミリモル用いる以外は全て実施例−4と
同一条件で成分(A)を調製した。この成分(A)中に
は1.69重量パーセントのジルコニウムが含まれていた。
(エチレンの重合) 実施例−3の同一条件でエチレンを重合させた。結果
を表−1に示す。
実施例−6、7および比較例−4 実施例4、5及び比較例−3の固体成分を用いてプロ
ピレンの重合を行なった。重合は、n−ヘプタン500ミ
リリットル、メチルアルモキサン100ミリモルおよび成
分(A)をジルコニウム原子換算で0.01ミリモル導入
し、50℃でプロピレンの圧力7K/ゲージ圧、2時間の条
件で行なった。重合終了後、2リットルの塩酸メタノー
ル中に重合スラリーを導入し、脱触し、濾液をエバポレ
ーションすることによりポリプロピレンを得た。結果を
表−2に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−296008(JP,A) 特開 昭61−108610(JP,A) 特開 昭63−66206(JP,A) 特開 平3−74412(JP,A) 特開 平3−263410(JP,A) 特開 平3−709(JP,A) 特表 平2−501227(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 4/60 - 4/70

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(i)と成分(ii)とを接触さ
    せ、次いでこの接触生成物に下記の成分(iii)を接触
    させることによって固体触媒成分(すなわち、成分
    (A))を調製し、この固体触媒成分とアルキルアルモ
    キサン(すなわち、成分(B))とを接触させることを
    特徴とする、オレフィン重合用触媒の製造法。 成分(i) 水酸基を有し、Si、AlおよびMgから選ばれる元素を含有
    する触媒担体、 成分(ii) 周期律表IV B族遷移金属のハロゲン化合物、 成分(iii) 共役五員環を有する化合物と周期律表I A族金属とから
    なる有機金属化合物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の製造法によって得られる
    オレフィン重合用固体触媒。
  3. 【請求項3】下記の成分(i)と成分(ii)とを接触さ
    せ、次いでこの接触生成物に下記の成分(iii)を接触
    させることによって固体触媒成分(すなわち、成分
    (A))を調製し、この固体触媒成分とアルキルアルモ
    キサン(すなわち、成分(B))とを接触させて製造さ
    れたオレフィン重合用触媒に、オレフィンを接触させて
    重合させることを特徴とする、オレフィン重合体の製造
    法。 成分(i) 水酸基を有し、Si、AlおよびMgから選ばれる元素を含有
    する触媒担体、 成分(ii) 周期律表IV B族遷移金属のハロゲン化合物、 成分(iii) 共役五員環を有する化合物と周期律表I A族金属とから
    なる有機金属化合物。
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