JP2956123B2 - カラー陰極線管用緑色蛍光体 - Google Patents

カラー陰極線管用緑色蛍光体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えばカラーTV特に高輝度TV等のカラー表示
装置におけるカラー陰極線管用緑色蛍光体に係わる。
〔発明の概要〕
本発明はZnS:Cu,Alよりなるカラー陰極線管用緑色蛍
光体において、付活剤Cuが7.5×10-4〜1.5×10-3モル/
モルZnSに選定され、各付活剤CuのAlに対し、六方晶系
構造の結晶を有するものとする比[Cu]/[Al](モル
比)を1〜1/10とすることにより、電流−輝度特性の高
電流領域における線形性の向上をはかり、かつ高電子線
励起に強い蛍光体を提供するものである。
〔従来の技術〕
近年、プロジェクタすなわち投射型TV(テレビ)の高
輝度化、高精細度カラーCRT(陰極線管)やカラー大型T
Vの普及に伴う輝度特性の向上が課題となっている。例
えば、カラー大型TVにおいては高励起対応の含浸型カソ
ードを有する電子銃が開発され、そのスポット径の縮小
化すなわち単位面積当たりの通電電流が増大化されてお
り、また高精細度カラーCRTについてもその画素ピッチ
の縮小化に伴ったスポット径の縮小化をはかった電子銃
の改良がなされている。このため、高電流に対しても輝
度が線形性を保持するような輝度特性、さらにこのよう
な高電流すなわち高輝度における長寿命化が望まれてい
る。
このようなカラー陰極線管においてはその画像の三原
色として赤、青及び緑の蛍光体を用いており、例えば特
開昭63−150372号公報(資料1)においては上述したよ
うな投射形TV等において輝度特性の良好な、すなわち高
電流高輝度においても充分長時間発光が可能な青色蛍光
体を提案している。
また緑色蛍光体としては一般にCu、Al等の付活剤を添
加した硫化亜鉛ZnS:Cu,Alが用いられており、このよう
な緑色蛍光体に対してジャパニーズ・ジャーナル・オブ
・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Ap
plied Physics)Vol.13,No.10,October,1974(資料2)
においては、一定の電流値に対して付活剤Cu、Alの各濃
度変化に対する発光強度変化についての報告がなされて
いる。しかしながら上述したような高電流下の輝度特性
についての考察及び改善はなされていない。
一方ではこのような高電流下の励起による劣化によっ
て緑色蛍光体ZnS:Cu,Alの短寿命化も問題となってきて
おり、また特に緑色蛍光体の電流−輝度特性の線形性の
悪化すなわち飽和特性の発生によっていわゆるマゼンタ
リングが発生し易くなるという問題もあった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上述したようなZnS:Cu,Alよりなる緑色蛍
光体において電流−輝度特性の向上をはかる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はZnS:Cu,Alよりなるカラー陰極線管用緑色蛍
光体において、付活剤Cuが7.5×10-4〜1.5×10-3モル/
モルZnSに選定され、各付活剤CuのAlに対する比[Cu]
/[Al](モル比)が1〜1/10とし、六方晶系構造の結
晶を有するものとする。
〔作用〕
上述した本発明によるカラー陰極線管用緑色蛍光体を
用いたときの電子線励起下における励起電流密度(Ik
−輝度(B)特性を第1図に示す。
第1図において線aは本発明によるカラー陰極線管用
緑色蛍光体における特性を示し、線bは従来のカラー陰
極線管用緑色蛍光体における特性を示す。第1図からわ
かるように、本発明による場合は従来の緑色蛍光体に比
して高い電流値に対しても輝度が線形性を保持してお
り、これによって良好な画質を保持してプロジェクタTV
等における高輝度化をはかることができる。
これは、ZnS:Cu,Alよりなる緑色蛍光体の付活剤Cuを
7.5×10-4モル/モルZnS以上に選定したことにより、従
来に比して各付活剤Cu、Alの濃度が大となり、高電流に
おいてもこの付活剤による発光センターが増大するた
め、電流−輝度特性における線形性の改善をはかること
ができるものと思われる。しかしながらこの場合Cuの濃
度を1.5×10-3モル/モルZnS以上に設定するとZnに置換
されないCuが格子間に入り込み、エネルギー準位の変化
等を伴うため、発光強度が低下する。ここに本発明にお
いては付活剤Cuを7.5×10-4〜1.5×10-3モル/モルZnS
に選定した理由がある。
また本発明においては各付活剤CuのAlに対する比[C
u]/[Al](モル比)を1〜1/10としたが、この妥当
性は第2図に示した前記資料2に記載のZnS中の付活剤C
u、Alの濃度を変化させたときの発光強度の変化をみる
ことによって理解される。第2図において実線cはCuの
Alに対するモル比[Cu]/[Al]を1/2に固定してCu及
びAlの濃度を変化させた場合、鎖線dはCuの濃度を1.5
×10-4モル/モルZnSに固定してAlの濃度を変化させた
場合、破線eはAlの濃度を3×10-4モル/モルZnSに固
定してCuの濃度を変化させた場合を示す。第2図からわ
かるように、CuのAlに対するモル比[Cu]/[Al]を1/
2に固定した場合は線cに示すようにほぼ一定の発光強
度となる。これに対してCuのAlに対するモル比[Cu]/
[Al]が1より大、すなわち線dにおいてAlの濃度が1.
5×10-4モル/モルZnS以下の場合と、線eにおいてCuの
濃度が3×10-4モル/モルZnS以上の場合とでは著しく
発光強度が低下しており、CuのAlに対するモル比[Cu]
/[Al]は1以下とするとよいことがわかる。
なお、この比[Cu]/[Al]が1/10未満すなわちAlが
10倍を超える場合はZnSの結晶構造に影響を及ぼすため
発光強度が低下する。
従って、各付活剤CuのAlに対する比[Cu]/[Al]を
1〜1/10とすることにより、良好な発光強度が得られ、
これら付活剤の濃度および濃度比の選定によって高電流
における輝度特性の向上をはかることができる。
〔実施例〕
以下本発明によるカラー陰極線管用緑色蛍光体の例を
詳細に説明する。この場合各例ともに次の方法によって
緑色蛍光体を合成した。
まず市販の高純度(ルミネッセンス級)の硫化亜鉛Zn
S、99.99%の硫酸銅CuSO4及び硫酸アルミニウムAl2(S
O4)3を所定の割合で秤量して水溶液にし、更に所定量の
塩化マグネシウムMgCl2を添加してロータリー・エバポ
レータにて乾燥させる。
次に調合した原料に99.999%の硫黄Sを10重量%加え
てから石英製或いはアルミナ製のルツボに充填し、内蓋
をしてその上に粒状活性炭を25重量%載せて外蓋をす
る。
焼成は毎時200℃で所定の温度まで昇温し、所定時間
この場合各例とも4時間保持して行う。この焼成の後、
炉から取り出して温水洗浄を充分行い、残留MgCl2を取
り除く。
上述の方法により行った実施例、参考例及び比較例を
以下に示す。
参考例1 ZnSを1モル、CuSO4及びAl2(SO4)3を7.5×10-4モル、
MgCl2を1×10-3モルとして、焼成温度を900℃として合
成した。
参考例2 ZnSを1モル、CuSO4及びAl2(SO4)3を1.5×10-3モル、
MgCl2を1×10-3モルとして、焼成温度を900℃として合
成した。
実施例 ZnSを1モル、CuSO4及びAl2(SO4)3を7.5×10-4モル、
MgCl2を1×10-3モルとして、更にZnSe(セレン化亜
鉛)を0.03モル/モルZnSすなわちこの場合0.03モルを
添加して焼成温度を1200℃として合成した。
比較例1 ZnSを1モル、CuSO4及びAl2(SO4)3を1.5×10-4モル、
MgCl2を1×10-3モルとして、焼成温度を900℃として合
成した。
このようにして合成した各蛍光体の特性評価を行うた
め、第1図に示したような励起電流密度に対する輝度の
飽和度の目安として、励起電流密度を0.4×40μA/cm2
変化させたときの輝度の傾きをγ値とし、比較例1にお
けるγ値を1として相対評価した。この結果を表1に示
す。
比較例1による蛍光体は、従来のカラーTV市販品に用
いていたZnS:Cu,Alと同等の組成とした場合で、従来の
カラーTV市販品の緑色蛍光体と同等の発光特性を有す
る。
表1からわかるように、従来の発光特性に対して参考
例1による蛍光体はγ値が8%改善された。また参考例
2による蛍光体では15%、実施例3による蛍光体では18
%もγ値が改善された。
また実施例においては焼成温度を1200℃として蛍光体
を合成したため、その結晶構造は六方晶系となる。参考
例1による蛍光体と実施例3による蛍光体について、強
制劣化率を測定した結果を表2に示す。ここで強制劣化
率の測定は、それぞれ励起電流密度を500μA/cm2として
1000時間通電したのち1日冷却し、励起電流密度を250
μA/cm2としその発光強度の変化(劣化)を測定したも
のである。
表2からわかるように、参考例1による立方晶系の蛍
光体は初期輝度からの低下率が38%であるに比して実施
例による六方晶系の蛍光体は15%しか低下しておらず、
結晶性が著しく安定化し、長寿命化することがわかる。
緑色蛍光体においてはその結晶構造が六方晶系となる
と発光スペクトルが約140Å短波長側へシフトしてしま
うのでバンドギャップの小さいZnSeやCdS、ZnSeを2〜
5モル%添加して、或いはCuやAlの他に更にAu(金)を
添加することにより色度を調整することが必要となる。
実施例においてはZnSeを3モル%添加して蛍光体を合成
したことにより良好な緑色スペクトルを得ることができ
た。
なお、上述した各実施例においては付活剤CuのAlに対
する比[Cu]/[Al]を1/2として行ったが、この比は
上述した1〜1/10の間であればよい。また上述したよう
に焼成温度を変化させかつ添加剤を加える等種々の変更
をとり得る。
〔発明の効果〕
上述したように本発明によるZnS:Cu,Alよりなるカラ
ー陰極線管用緑色蛍光体は、付活剤Cuが7.5×10-4〜1.5
×10-3モル/モルZnSに選定され、各付活剤CuのAlに対
する比[Cu]/[Al](モル比)を1〜1/10とすること
により、電流−輝度特性、特に高電流領域における特性
の改善すなわち線形性の向上をはかることができ、第1
図中線aで示すように電子線励起の良好な蛍光体を得る
ことができる。
また更に例えば上述の電子線励起の良好な蛍光体にお
いて、焼成温度を高温化してその結晶構造を六方晶系と
し、かつZnSeを添加して発光スペクトルのずれを回避し
たことにより、高温安定型で長寿命の緑色蛍光体を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるカラー陰極線管用緑色蛍光体を用
いたときの電子線励起下における励起電流密度(Ik)−
輝度(B)特性を示す図、第2図はカラー陰極線管用緑
色蛍光体のZnS中の付活剤Cu、Alの濃度を変化させたと
きの発光強度の変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−110781(JP,A) 特開 昭56−112050(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 11/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZnS:Cu,Alよりなるカラー陰極線管用緑色
    蛍光体において、 付活剤Cuが7.5×10-4〜1.5×10-3モル/モルZnSに選定
    され、 各付活剤CuのAlに対する比[Cu]/[Al](モル比)が
    1〜1/10とされ、 六方晶系構造の結晶を有すること を特徴とするカラー陰極線管用緑色蛍光体。
  2. 【請求項2】ZnSeを含有することを特徴とする請求項1
    記載のカラー陰極線管用緑色蛍光体。
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