JP2955750B2 - 集熱パネルとそれを使用した温室 - Google Patents

集熱パネルとそれを使用した温室

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JP2955750B2 JP9159694A JP15969497A JP2955750B2 JP 2955750 B2 JP2955750 B2 JP 2955750B2 JP 9159694 A JP9159694 A JP 9159694A JP 15969497 A JP15969497 A JP 15969497A JP 2955750 B2 JP2955750 B2 JP 2955750B2
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    • Y02E10/40Solar thermal energy, e.g. solar towers
    • Y02E10/44Heat exchange systems

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光の集熱パネ
ルとそれを使用するビニールハウスなどの温室に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、趣味と実益を兼ねた余暇の利用法
の一つとして、各家庭で庭の一部を利用したり、郊外に
菜園用の土地を借りたりして、農作業を楽しむ人が増え
ている。かかる家庭菜園の楽しみの一つには、冬期に夏
の花を咲かせたり、無農薬の野菜を通年自給できるなど
にあるが、そのための手段としてビニールハウスなどに
よる簡易な温室を使用して、一定の温度の中で植物、農
作物を生育させることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、北海道などの
寒冷地ではビニールハウスを使用しても冬期には所定の
温度の中で農作物を栽培することが困難である。営業用
の温室栽培では温室内の温度を一定に保持する手段とし
て、化石燃料による暖房を行っているところもあるが、
かかる手段では燃料や燃焼装置を必要とし、燃焼による
ガスも発生して公害の原因ともなり、家庭菜園などの小
規模のものには取り入れにくく、簡便な手段で冬期でも
温室内を一定の温度に保持でき、家庭菜園にも適用でき
る温室として確立されたものはなかった。
【0004】一方、温室内を一定温度に保持する手段と
して太陽光から集熱する集熱パネルを温室の屋根などに
設置する方法も考えられるが、該集熱パネルを構成する
集熱板が太陽光を受けるようにすると、温室内への直射
日光の入射が妨げられ、植物の生育に必要な直射日光の
量が不足することになる。
【0005】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、寒冷地で冬期において、家庭菜園でも、簡単な装置
で、低コストで内部を一定の温度に保持でき、冬期にお
ける農作物の栽培を可能にできて通年にわたって家庭菜
園を楽しむことができ、しかも太陽光の直射日光の入射
を妨げることがなく、植物の生育に必要な直射日光も確
保できる集熱パネルとそれを使用した温室を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、対向させて配列する太陽光のうち、
少なくとも太陽光の入射側の透光板を波板で形成し、こ
れら透光板間の空間に多数の集熱板を間隔をおいてルー
バー状に斜めに配列し、また、集熱板の上端を前記波板
の谷部に当接して集熱板とその両側の透光板との間に空
気流通路となる隘路を形成し、さらに、隣接の集熱板相
互の間には、対向する透光板を太陽光が直接透過可能な
隙間を形成し、透光板の一端に吸気口を、他端に排気口
を形成したことを要旨とするものである。
【0007】第2に、排気口側に送風ファンを連係させ
ること、第3に、集熱板も波板で構成すること、第4
に、集熱板を太陽電池で構成することを要旨とするもの
である。
【0008】第5に、対向させて配列する太陽光のう
ち、少なくとも太陽光の入射側の透光板を波板で形成
し、これら透光板間の空間に多数の集熱板を間隔をおい
てルーバー状に斜めに配列し、また、集熱板の上端を前
記波板の谷部に当接して集熱板とその両側の透光板との
間に空気流通路となる隘路を形成し、さらに、隣接の集
熱板相互の間には、対向する透光板を太陽光が直接透過
可能な隙間を形成し、透光板の一端に吸気口を、他端に
排気口を形成した集熱パネルを、加温手段として温室の
屋根の下部に設置し、蓄熱循環手段として循環管の一部
を構成する集熱管の吸い込み口を前記集熱パネルの排気
口に開口し、該集熱管に上端が開口する立ち下がり送風
管を温室内の側部に沿わせて配設し、該立ち下がり送風
管の下端に接続して複数に分岐する下部水平管を蓄熱管
として土中に配設し、該蓄熱管に接続する土中からの立
ち上がり送風管の上端の吹き出し口を温室内の下部に開
口し、前記立ち下がり送風管の途中に送風ファンを設け
ることを要旨とするものである。
【0009】第7に、同様な集熱パネルを別置きの加温
手段として温室外に設置し、蓄熱循環手段として循環管
の一部を構成する集熱管の吸い込み口を前記集熱パネル
の排気口に開口し、該集熱管に上端が開口する立ち下が
り送風管を温室内の側部に沿わせて配設し、該立ち下が
り送風管の下端に接続して複数に分岐する下部水平管を
蓄熱管として土中に配設し、該蓄熱管に接続する土中か
らの立ち上がり送風管の上端の吹き出し口を温室内の下
部に開口し、前記立ち下がり送風管の途中に送風ファン
を設けることを要旨とするものである。
【0010】第8に、土中の蓄熱管内に水を充填した容
器を蓄熱体として配設すること、第9に、送風ファンは
集熱パネルの集熱板を構成する太陽電池を電源とするこ
と、第10に、放熱防止用の断熱パネルを温室内の側部、
北側の屋根部、温室内空間の水平中間部などの適宜位置
に着脱自在に配設すること、第11に、立ち下がり送風管
の途中で温室内空間の水平中間部よりも下方位置に別の
吸い込み口を開口し、該吸い込み口の下方位置に送風フ
ァンを配設すること、第12に、温室の側壁の下部に断熱
パネルを配設し、該断熱パネルを土中に埋設することを
要旨とするものである。
【0011】請求項1記載の本発明によれば、透光板を
透過した入射した太陽光で加温された集熱板からの熱に
より、集熱板とその両側の透光板との間に形成されてい
る空気流通路となる隘路内の空気が加温される。よって
これを排気口から排出して温風として使用する。また、
隣接の集熱板相互の間には、対向する透光板を太陽光が
直接透過可能な隙間が形成してあるから、この個所を透
過する太陽光は直射日光として採光できる。また、対向
する透光板のうち、少なくとも太陽光の入射側の透光板
を波板で形成し、集熱板の上端を前記波板の谷部に当接
することにより、傾斜させて並列した集熱板で温められ
その上面にそって上昇した空気は、上部の波板の山部内
を空気流通路として方向性をもって流れ排気口に至る。
【0012】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、集熱パネルの排気口側に送風ファンを連係さ
せることにより、該集熱パネルで加温された空気を効率
よく室内や温室内に送風でき、室内温度を所定に保持で
きる。
【0013】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、集熱板を波板で構成することにより、集熱面
積が大きくなり集熱効果が高まる。
【0014】請求項4記載の本発明によれは、前記作用
に加えて、集熱板を太陽電池で構成することにより、こ
こで蓄電された電力を送風ファンなどの電力として使用
すれば、ランニングコストを節減できる。
【0015】請求項5記載の本発明によれば、屋根に設
置した集熱パネルの排気口から吹き出される温風は集熱
管の吸い込み口に供給され、ここから立ち下がり送風管
の内部を通って該立ち下がり送風管の下端に接続して複
数に分岐する蓄熱管としての下部水平管に供給され、土
中に放熱し、温室の下部の土を加温する。これにより、
夜間や日照のない日の土の凍結が防止され、温室下部の
土からの温室内の温度低下も防げる。
【0016】そして、該蓄熱管に接続する土中からの立
ち上がり送風管の上端の吹き出し口から温風が温室内の
下部に吹き出し、温室内を加温する。この場合、立ち下
がり送風管の途中に送風ファンを設けてあるから、集熱
管からの加温された空気の吸い込みや立ち上がり送風管
からの温風の吹き出しが強制的になされ、確実に効率よ
く温風を温室内に供給でき、また、土を加温できる。温
室内の空気は集熱パネルの吸気口から吸い込まれてここ
で再度加温される。このようにビニールハウスなどで、
外気と遮断することにより内部の温度を一定以上に保持
するだけでなく、太陽熱を集熱しさらに積極的に利用す
ることで温室内の保温を維持する。
【0017】請求項6記載の本発明によれば、請求項6
記載の本発明の作用に加えて、集熱パネルを温室外に別
置きとすることで、私有熱パネルの吸気口から取り入れ
た外気を加温して温室内に送風するから、新鮮な外気を
供給でき換気を図ることも可能となる。
【0018】請求項7記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、土中の蓄熱管内に水を充填した容器を蓄熱体
として配設するにより、簡単な構造で熱容量の大きい水
に効率よく蓄熱される。
【0019】請求項8記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、集熱パネルに設けた太陽電池を電源として送
風ファンを駆動するから、資源を節減できる。
【0020】請求項9記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、放熱防止用の断熱パネルを温室内の側部、北
側の屋根部、温室内空間の水平中間部などの適宜位置に
着脱自在に配設することにより、冬期は北側面を保温
し、また、夜間や日照のない日における温室内の保温容
積を減らして放熱を最少に抑える。
【0021】請求項10記載の本発明によれば、前記作
用に加えて、立ち下がり送風管の途中で温室内空間の水
平中間部よりも下方位置に別の吸い込み口を開口し、該
吸い込み口の下方位置に送風ファンを配設することによ
り、放熱防止用の断熱パネルを温室内の側部、温室内空
間の水平中間部などに配設した場合に、この減少された
空間と土中との間で温風を循環させて、夜間凍結などに
対処する。
【0022】請求項11記載の本発明によれば、前記作
用に加えて、温室の側壁の下部に断熱パネルを配設し、
該断熱パネルを土中に埋設することにより、土中の蓄熱
が周囲の土中に放出することを防ぐことができ、温室内
へ効率よく放熱できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の集熱パネルの
実施形態を示す縦断正面図、図2は同上平面図、図3は
要部である集熱板の分解斜視図で、集熱装置4としての
集熱パネル12は、一例として上下に間隔を存して対向す
る2枚の透光板5,6の間の空間に多数の集熱板7を間
隔を存して斜めにルーバー状に並列させた。
【0024】2枚の透光板5,6のうち、少なくとも太
陽光の入射側に配置される透光板5についてはこれを波
板で形成し、他方の透光板6は平板で構成して、集熱板
7の上端を波板の谷部に当接させる。
【0025】集熱板7は図3に示すように波板で構成
し、枠体7aを両端に取り付け、波板の波の方向が前記
透光板5の波板の波の方向と直交するように配置し、集
熱板7の下端は枠体7aが下側の透光板6と接するよう
にした。
【0026】これにより、集熱板7の上端の部分では波
板で構成する透光板5の山部の内部に空気流通路8とな
る隘路が、また、集熱板7の下端の部分には枠体7aが
透光板6と接することで、波板で形成した集熱板7が透
光板6と僅かに離間し集熱板7の山部との間に別の空気
流通路9となる隘路が形成される。
【0027】また、複数の集熱板7を並列させる場合の
間隔は図1、図2に示すように太陽の直射日光が集熱板
7に当たらないで対向する透光板5,6を太陽光が直接
透過可能な隙間13が形成されるように決定する。図示の
例では該隙間13と集熱板7との太陽光に対する平面積の
割合は2:3となるように設定した。
【0028】そして、上下の透光板5,6間の周囲に枠
体12aを取り付けてルーバーの周囲を覆い、集熱パネル
12を構成し、該集熱パネル12の設置状態での下側の枠体
12aと下側の透光板6との間に隙間を設けてこれを吸気
口10とし、上側の枠体12aと下側の透光板6との間に隙
間を設けてこれを排気口11に形成した。前記空気流通路
8,9のうち、上側の空気流通路8は集熱板7の上面か
ら上側の透光板5の下面にそって波形に形成されるもの
となり、下側の空気流通路9は集熱板7の下端と下側の
透光板6との間にほぼ直線状に形成されるものとなる。
【0029】かかる集熱パネル12を集熱装置4として使
用する温室1を図5〜図8について次に説明する。温室
の全体構成から説明すると、一例として温室1は家庭用
菜園として使用するものとして一般家庭の庭に設置する
ことを想定し、全体の大きさは縦横 2.4m、高さ 2.0m
を標準サイズとし、屋根2の部分は切妻型に形成し、妻
方向に継ぎ足し自在とした。
【0030】縦横の長さを同じにして平面正方形に形成
したのは日照の方位により屋根の設置向きを任意に変更
できるようにするためであり、また、 2.4mという長さ
はトラックでの運送可能なサイズである。
【0031】かかるサイズの温室1を構成する骨組材1
aは例えば鉄角パイプを使用し、これをビス止めにより
結合してハウスに組み立て、外側を農業用のビニール3
で覆った。図中14は適宜間隔で設けた置き土台のコンク
リートブロックを示す。また、温室1の側壁の下方延長
線上の土中に断熱パネル36を埋設する。
【0032】このような形状のビニールハウスによる温
室1において、太陽光の集熱装置4による加温手段と、
該集熱装置4に接続して温室内に温風を供給するととも
に温室の土中に蓄熱させる循環管による蓄熱循環手段と
を配設する。前記集熱装置4は、屋根2の南側傾斜面に
配設するもので、集熱パネル12を複数並列させて図6に
示すように屋根2の内側の温室1内に設置する。集熱パ
ネル12のサイズは温室1の構造や規模などにより任意に
決定し、不必要時には取り外せるように設置する。
【0033】かかる集熱装置4に接続して温室1内に温
風を供給するとともに温室の土中に蓄熱させる循環管に
よる蓄熱循環手段とを配設する。この蓄熱循環手段は、
集熱パネル12の排気口11に吸い込み口16が開口する集熱
管15と、該集熱管15に接続して温室内の側壁に沿って配
管される立ち下がり送風管17と、該立ち下がり送風管17
に接続して土中に埋設される下部水平管である蓄熱管18
と、該蓄熱管18に接続する土中からの立ち上がり送風管
19とで構成する。
【0034】前記集熱管15は妻型の屋根2の頂部内側に
水平に配設されるもので、長さ方向で集熱パネル12の排
気口11の対応位置に吸い込み口16を形成した。排気口11
と吸い込み口16とは図示のように離間させてもよいが、
直接接続することもできる。
【0035】立ち下がり送風管17はこの集熱管15の中央
下部に上端の開口を接続するもので、該立ち下がり送風
管17の中間の高さ位置より下方に別の吸い込み口30を開
口し、この吸い込み口30の下方に電動の送風ファン20を
取り付ける。
【0036】蓄熱管18は温室1内の畝21と直交する方向
で中央に1本の本管18aを接続し、該本管18aの両側か
ら畝21の間に位置するように畝21と平行に複数の分岐管
18bを接続した。この分岐管18bの端部は温室1の側部
に達する長さとする。
【0037】そして、この蓄熱管18は水を充填したペッ
トボトルなどの容器を蓄熱体22として、各分岐管18bの
内部に長さ方向に複数本つなげて配設する。この場合、
図9、図10に示すように蓄熱体22は周囲の長さ方向の複
数個所で支持部材となるパッキン23を介して分岐管18b
の内壁で支持され、蓄熱体22と分岐管18bの内壁との間
には通風路24となる空間が確保される。
【0038】立ち上がり送風管19は前記分岐管18bの端
部にそれぞれ設けられるもので、上端の吹き出し口25を
温室1内の下部に開口する。
【0039】これら立ち下がり送風管17、蓄熱管18、立
ち上がり送風管19はいずれもアルミニウムなどによる軽
金属を材質とするフレキシブル管を使用する。これによ
り、蓄熱管18と立ち上がり送風管19とは途中を上方に湾
曲させることで一体の管で形成でき、腐食も防げる。
【0040】また、冬期における放熱防止用の断熱パネ
ル26を温室1の北側の屋根2と側壁に着脱自在に配設
し、また、夜間の放熱防止用の断熱パネル27、28を温室
1の側壁の高さ方向の中間位置よりも下方の部分や、温
室1内の空間の水平中間部などの適宜位置に着脱自在に
配設した。断熱パネル26〜28は材質としては発泡ウレタ
ン、発泡スチロールなどを使用する。図中29は前記水平
中間部に配設する断熱パネル28の係止部材を示す。
【0041】次に作用について説明する。寒冷地などで
ビニールによる大気遮断だけでは温室1内の温度を所定
値に確保できない場合は、温度補正の手段として、集熱
パネル12を温室1の屋根2の内側に設置すれば、該集熱
パネル12の透光板5を透過して集熱板7を太陽光が照射
し、これが温められる。
【0042】温室1内の空気は集熱パネル12の吸気口10
から透光板5,6の間の空間に入り、図4に示すように
集熱板7からの熱で温められた空気は該集熱板7にそっ
て上昇し、上側の透光板5との間の隘路に流れ、集熱板
7の上面と透光板5との間に形成される空気流通路8を
通り、排気口11に至る。
【0043】集熱板7の上面方向に流れなかった空気
は、集熱板7の下方と下側の透光板6との間に形成され
る空気流通路9を通り、この間に加温されて排気口11に
至る。
【0044】このようにして集熱パネル12内で加温され
て排気口11から排出された温かい空気は送風ファン20の
吸引力で吸い込み口16から集熱管15に吸い込まれ、該集
熱管15に接続されている立ち下がり送風管17内をさらに
流れて、地中に埋設されている蓄熱管18に流れ、本管18
aから分岐管18bへと流入する。排気口11と吸い込み口
16とを離間させた場合は、排気口11からの温風に温室1
内の空気を混合して採り入れることができる。
【0045】分岐管18b内に送られた温風の熱の一部は
内部に配設してある蓄熱体22の水を加温してここに蓄熱
され、また、一部は周囲に放熱し土を温め、さらに他の
一部は通風路24を通って立ち上がり送風管19に流れる。
このとき、蓄熱体22はパッキン23で支持されているか
ら、このパッキン23により通風路24となる隙間が保持さ
れるとともに、ペットボトルなどによる蓄熱体22が潰れ
ることが防止される。
【0046】立ち上がり送風管19に流れた温風は、上端
の吹き出し口25から温風を温室1内に吹き出す。この立
ち下がり送風管19は温室1の側壁にそってほぼ均等な間
隔で複数本が配列されているから、温室1内の各部に均
等に温風が吹き出される。また、前記集熱パネル12の集
熱板7の間の隙間13を通って透光板6を透過する太陽光
は直射日光として温室1内の植物などを照射し、また温
室1内を加温する。これにより、温室1内の空気が所定
温度以上に保持される。
【0047】温室1内に吹き出された空気は集熱パネル
12の吸気口10から再び吸い込まれてここで温められ、排
気口11から集熱管15、立ち下がり送風管17、蓄熱管18へ
と送られ、これを繰り返す。
【0048】夜間や日照のない日でも、蓄熱管18に配設
してある蓄熱体22の水に蓄熱されている熱が周囲の土に
放熱され、温室1の温度低下を防ぐ。この場合、分岐管
18bは畝21に沿って配列されているから、温室1内の各
部をほぼ均等に加温できる。また、蓄熱管18内の蓄熱体
22から土中への放熱により管周囲の土を温め、特に冬期
において寒冷地での土の凍結を防止する。
【0049】さらに、夜間や日照のない日には、断熱パ
ネル27で温室の下方部分の側壁を覆うとともに、温室1
内の空間の中間位置に断熱パネル28を配設して温室1内
を上下に二分し、植物の生育している下方の部分だけに
閉鎖された狭い空間を形成し、吸い込み口30から吸い込
まれ、吹き出し口25から吹き出される循環温風でこの狭
い空間だけを効率よく保温する。
【0050】また、冬期には温室1の北側の全体を断熱
パネル26で覆うことで、日照のない北側での放熱を防止
できる。かかる断熱パネル26〜28の設置は、これを立て
かけたり、置くだけでよい。
【0051】図11、図12は温室の第2実施形態を示し、
集熱装置4を温室1の外部に別置きとした。この場合の
集熱装置4は、集熱パネル12として例えば出願人が先に
出願した特開平9-26211 号公報に記載のものも使用が可
能であり、該集熱パネル12は下側の透光板6に代えてこ
れを断熱材で構成してもよい。
【0052】該集熱装置4は図示の例では集熱パネル12
を支持脚31に取り付けて、太陽の日射方に向けて斜めに
設置する。集熱パネル12は温室1の大きさに対応させて
例えば図示のサイズのものを複数個連結する。そして、
集熱装置4の上部に集熱管15を取り付け、集熱パネル12
の排気口11をこの集熱管15に開口し、温室1内に配設し
た立ち下がり送風管17の上部にダクト32で連結する。
【0053】立ち下がり送風管17は、上部にさらに吸い
込み管33を接続するもので、この吸い込み管33は温室1
内の屋根2の下側で最上部に水平に配設され、上面と端
部に吸い込み口34を設けた。
【0054】そして、日照のあるときに集熱パネル12で
温められた空気を集熱管15から立ち下がり送風管17に送
り、蓄熱管18、立ち上がり送風管19を介して吹き出し口
25から温室1内に吹き出し、温室1内の温度を所定値以
上に保持する。
【0055】温室1内の空気は吸い込み管33の吸い込み
口34から吸い込まれ、集熱管15からの温風と一緒になっ
て再び吹き出し口25から温室1内に吹き出される。これ
により集熱パネル12の側から新鮮な外気が適宜量取り込
まれ、換気が行える。
【0056】夜間は第1実施形態と同様にして断熱パネ
ル27で温室1の側壁の下半分を覆い、保温を必要とする
空間を狭くし、吹き出し口25から吹き出した空気は途中
の吸い込み口30からのみ吸い込む。
【0057】これにより、温風が循環する空間が温室1
内の下半分だけとなり、夜間や日照のない日は蓄熱管18
による土中の蓄熱を使用しての温度保持が可能となる。
また、夜間などに屋根2のビニール3と集熱パネル12の
上側の透光板5との間の空気が凝縮して結露した場合、
透光板5が波板で形成してあれば結露水はこの波板の谷
部に溜まり、ここを流れて下方に伝い落ちる。
【0058】図13は集熱パネル12の他の使用例を示すも
ので、建物の例えばバルコニー37などのように日当たり
のよい箇所の外壁35に集熱パネル12をセットし、排気口
11に接続するダクト38を室内に開口し、開口端に送風フ
ァン20を設置した。これにより、冬期等は温風を室内に
供給できる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明の温室は、寒冷
地で冬期において、家庭菜園でも、簡単な装置で、太陽
光を効果的に利用して低コストで内部を一定の温度に保
持でき、冬期における農作物の栽培を可能にできて通年
にわたって家庭菜園を楽しむことができ、しかも太陽光
の直射日光の入射を妨げることがなく、集熱できるから
植物の生育に必要な直射日光も確保できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集熱パネルの実施形態を示す縦断正面
図である。
【図2】本発明の集熱パネルの実施形態を示す平面図で
ある。
【図3】本発明の集熱パネルの実施形態を示す集熱板の
分解斜視図である。
【図4】本発明の集熱パネルの要部の縦断正面図であ
る。
【図5】本発明の温室の第1実施形態を示す縦断側面図
である。
【図6】本発明の温室の第1実施形態を示す平面図であ
る。
【図7】本発明の温室の第1実施形態を示す縦断正面図
である。
【図8】本発明の温室の第1実施形態を示す横断平面図
である。
【図9】本発明の温室の第1実施形態を示す集熱管、送
風管、蓄熱管の部分の一部切欠いた正面図である。
【図10】本発明の温室の第1実施形態を示す蓄熱管の
縦断側面図である。
【図11】本発明の温室の第2実施形態を示す縦断側面
図である。
【図12】本発明の温室の第2実施形態を示す斜視図で
ある。
【図13】本発明の集熱パネルの他の使用例を示す縦断
側面図である。
【符号の説明】
1…温室 1a…骨組材 2…屋根 3…ビニール 4…集熱装置 5,6…透光板 7…集熱板 7a…枠体 8,9…空気流通路 10…吸気口 11…排気口 12…集熱パネル 12a…枠体 13…隙間 14…コンクリー
トブロック 15…集熱管 16…吸い込み口 17…立ち下がり送風管 18…蓄熱管 18a…本管 18b…分岐管 19…立ち上がり送風管 20…送風ファン 21…畝 22…蓄熱体 23…パッキン 24…通風路 25…吹き出し口 26,27,28…断
熱パネル 29…係止部材 30…吸い込み口 31…支持脚 32…ダクト 33…吸い込み管 34…吸い込み口 35…外壁 36…断熱パネル 37…バルコニー 38…ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−250190(JP,A) 特開 昭55−46376(JP,A) 特開 昭57−177623(JP,A) 特開 平9−26211(JP,A) 特開 昭57−23732(JP,A) 特開 昭54−135127(JP,A) 実開 昭57−84854(JP,U) 実開 平7−12868(JP,U) 実開 平6−23431(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24J 2/04 F24J 2/42

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向させて配列する太陽光のうち、少な
    くとも太陽光の入射側の透光板を波板で形成し、これら
    透光板間の空間に多数の集熱板を間隔をおいてルーバー
    状に斜めに配列し、また、集熱板の上端を前記波板の谷
    部に当接して集熱板とその両側の透光板との間に空気流
    通路となる隘路を形成し、さらに、隣接の集熱板相互の
    間には、対向する透光板を太陽光が直接透過可能な隙間
    を形成し、透光板の一端に吸気口を、他端に排気口を形
    成したことを特徴とする集熱パネル。
  2. 【請求項2】 排気口側に送風ファンを連係させる請求
    項1記載の集熱パネル。
  3. 【請求項3】 集熱板も波板で構成する請求項1または
    請求項2に記載の集熱パネル。
  4. 【請求項4】 集熱板を太陽電池で構成する請求項1か
    ら請求項3のいずれかに記載の集熱パネル。
  5. 【請求項5】 対向させて配列する太陽光のうち、少な
    くとも太陽光の入射側の透光板を波板で形成し、これら
    透光板間の空間に多数の集熱板を間隔をおいてルーバー
    状に斜めに配列し、また、集熱板の上端を前記波板の谷
    部に当接して集熱板とその両側の透光板との間に空気流
    通路となる隘路を形成し、さらに、隣接の集熱板相互の
    間には、対向する透光板を太陽光が直接透過可能な隙間
    を形成し、透光板の一端に吸気口を、他端に排気口を形
    成した集熱パネルを、加温手段として温室の屋根の下部
    に設置し、蓄熱循環手段として循環管の一部を構成する
    集熱管の吸い込み口を前記集熱パネルの排気口に開口
    し、該集熱管に上端が開口する立ち下がり送風管を温室
    内の側部に沿わせて配設し、該立ち下がり送風管の下端
    に接続して複数に分岐する下部水平管を蓄熱管として土
    中に配設し、該蓄熱管に接続する土中からの立ち上がり
    送風管の上端の吹き出し口を温室内の下部に開口し、前
    記立ち下がり送風管の途中に送風ファンを設けることを
    特徴とする温室。
  6. 【請求項6】 対向させて配列する太陽光のうち、少な
    くとも太陽光の入射側の透光板を波板で形成し、これら
    透光板間の空間に多数の集熱板を間隔をおいてルーバー
    状に斜めに配列し、また、集熱板の上端を前記波板の谷
    部に当接して集熱板とその両側の透光板との間に空気流
    通路となる隘路を形成し、さらに、隣接の集熱板相互の
    間には、対向する透光板を太陽光が直接透過可能な隙間
    を形成し、透光板の一端に吸気口を、他端に排気口を形
    成した集熱パネルを、別置きの加温手段として温室外に
    設置し、蓄熱循環手段として循環管の一部を構成する集
    熱管の吸い込み口を前記集熱パネルの排気口に開口し、
    該集熱管に上端が開口する立ち下がり送風管を温室内の
    側部に沿わせて配設し、該立ち下がり送風管の下端に接
    続して複数に分岐する下部水平管を蓄熱管として土中に
    配設し、該蓄熱管に接続する土中からの立ち上がり送風
    管の上端の吹き出し口を温室内の下部に開口し、前記立
    ち下がり送風管の途中に送風ファンを設けることを特徴
    とする温室。
  7. 【請求項7】 土中の蓄熱管内に水を充填した容器を蓄
    熱体として配設する請求項5または請求項6に記載の温
    室。
  8. 【請求項8】 送風ファンは集熱パネルの集熱板を構成
    する太陽電池を電源とする請求項5から請求項7のいず
    れかに記載の温室。
  9. 【請求項9】 放熱防止用の断熱パネルを温室内の側
    部、北側の屋根部、温室内空間の水平中間部などの適宜
    位置に着脱自在に配設する請求項5から請求項8のいず
    れかに記載の温室。
  10. 【請求項10】 立ち下がり送風管の途中で温室内空間
    の水平中間部よりも下方位置に別の吸い込み口を開口
    し、該吸い込み口の下方位置に送風ファンを配設する請
    求項5から請求項9のいずれかに記載の温室。
  11. 【請求項11】 温室の側壁の下部に断熱パネルを配設
    し、該断熱パネルを土中に埋設する請求項5から請求項
    10のいずれかに記載の温室。
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