JP2953656B1 - シールド掘進機の真円保持装置 - Google Patents

シールド掘進機の真円保持装置

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JP2953656B1
JP2953656B1 JP10147981A JP14798198A JP2953656B1 JP 2953656 B1 JP2953656 B1 JP 2953656B1 JP 10147981 A JP10147981 A JP 10147981A JP 14798198 A JP14798198 A JP 14798198A JP 2953656 B1 JP2953656 B1 JP 2953656B1
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Abstract

【要約】 【課題】 従来の真円保持装置では、基本的に保持体を
シールド掘進機の軸心と直交する鉛直面内に位置させる
ように構成してあるため、初期位置の時の保持体を湾曲
状のトンネルの軸心と直交する鉛直面内に位置させるこ
となく、楕円断面状のトンネル内面を真円保持するため
真円保持性能が低下しがちであった。 【解決手段】 左右1対のロッド51の後部作業デッキ
12に対する前後方向位置を、トンネルの曲率半径に適
合するように夫々独立に設定可能な左右1対のロッド位
置設定機構58を設け、各ロッド位置設定機構58は、
保持体50の連結部材53が載置支持されたガイド部材
55に、連結部材55を挟んで前後に取付けられた1対
の位置決め用油圧ジャッキ70,71を有し、両位置決
め用油圧ジャッキ70,71の出力部70a,71aで
連結部材55を挟持してロッド51の前後方向位置を設
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はシールド掘進機の
真円保持装置に関し、特に、トンネルを湾曲状に掘進す
る際にも確実に真円保持できるように、保持体の左右1
対のロッドの前後方向位置を夫々独立に設定可能なロッ
ド位置設定手段を設けた真円保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、シールド掘進機でトンネルを掘
進していく際、トンネルを1リング分掘進する毎にエレ
クタ装置によりトンネル内面にセグメントを覆工し、セ
グメントとトンネル地山間にはモルタルが注入される。
その覆工したセグメントには外側から土水圧が作用して
円形の断面形状が崩れると、次のセグメントを円形断面
状に覆工しにくくなる。そこで、シールド掘進機には、
覆工した最新の1リング分のセグメントを内面側から支
持して真円に保持する真円保持装置が設けられており、
最新の1リング分のセグメントを真円に保持すること
で、その1リング分のセグメントに連なる次の1リング
分のセグメントを真円状に覆工しやすくなる。
【0003】従来、真円保持装置は、シールド掘進機の
後部作業デッキに装備され、トンネルの各リング分掘進
する間、シールド掘進機と後部作業デッキに対して相対
的に後方へ移動するようになっている。
【0004】一般的な真円保持装置は、左右1対のロッ
ドとこれらロッドの上端部と下端部とに夫々連結された
上下1対の押え部材とを有し後部作業デッキに前後方向
に移動自在に支持された保持体と、この保持体を後部作
業デッキに対して、真円保持を解除する解除位置から、
この解除位置から所定ストローク前進させた真円保持を
開始する開始位置へ移動駆動する前後駆動ジャッキと、
1対のロッドを介して上下1対の押え部材をセグメント
に押圧駆動する拡張ジャッキ等を有する。
【0005】エレクタ装置によりセグメントを組付ける
際、1リング分のセグメントの組付けが完了する毎に
対の押え部材によるセグメントの押圧を解除してか
ら、前後駆動ジャッキにより保持体を解除位置から開始
位置へ移動駆動し、その後拡張ジャッキにより1対の押
え部材を押圧駆動し、トンネル内面に覆工された最新の
1リング分のセグメントを真円に保持する。
【0006】その状態で、シールド掘進機が1リング分
掘進すると、シールド掘進機に対して保持体が相対的に
後退して保持体が開始位置から解除位置に達し、その
後、最新の1リング分のセグメントを真円に保持した状
態で、次の1リング分のセグメントが組付けられる。こ
の動作を繰返し行い、順次覆工した最新の1リング分の
セグメントを真円に保持し、その真円に保持した1リン
グ分のセグメントに合わせて次の1リング分のセグメン
トを組付けていく。
【0007】ところで、保持体は左右対称構造であり、
押え部材の外周部はセグメントの内面を押圧可能な円弧
形状に構成され、覆工した最新の1リング分のセグメン
トに1対の押え部材の外周部全体を確実に押圧して、そ
の1リング分のセグメントを確実に真円に保持する為に
は、トンネルを真っ直ぐに掘進する際にも、トンネルを
湾曲状に掘進する際にも、開始位置にあるときの保持体
をトンネルの軸心と直交する鉛直面内に位置させておく
必要がある。
【0008】従来の真円保持装置では、保持体を通常の
場合シールド掘進機の軸心と直交する鉛直面内に維持し
てシールド掘進機に対して相対的に前後移動させるよう
になっている。そのため、トンネルを真っ直ぐに掘進す
る際には、何ら問題なくセグメントの真円保持を行うこ
とができる(例えば、実公平1−31670号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 従来の真円保持装置
では、トンネルを真っ直ぐに掘進する際には、何ら問題
なくセグメントの真円保持を行うことができる。しか
し、トンネルを左方又は右方へ湾曲状に掘進する際に
は、真円保持を開始する初期位置の時の保持体を、掘進
するトンネルの軸心と直交する鉛直面(トンネルの旋回
中心を通りトンネルの軸心と直交する鉛直面)内に位置
させる必要があるが、従来の真円保持装置では、基本的
に保持体をシールド掘進機の軸心と直交する鉛直面内に
位置させるように構成してあるため、初期位置の時の保
持体を湾曲状のトンネルの軸心と直交する鉛直面内に位
置させることなく、楕円断面状のトンネル内面を真円保
持するため真円保持性能が低下しがちであった。
【0010】一方、保持体を鉛直軸心回りにも回動可能
に構成すれば、湾曲状のトンネルを掘進する際の真円保
持を行うのに有利であるが、湾曲状のトンネルを掘進す
る際の真円保持性能を高める為に、真円保持を開始する
時の開始位置における保持体の姿勢を簡単に調節可能に
する技術は実用に供されていない。
【0011】本発明の目的は、トンネルを湾曲状に掘進
する際の真円保持性能を格段に向上させ得るシールド掘
進機の真円保持装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】 請求項1のシールド掘
進機の真円保持装置は、シールド掘進機のエレクタ装置
で組付けたセグメントを真円に保持する為の真円保持装
置において、左右1対のロッドと、これらロッドの上端
部と下端部とに夫々連結されセグメントの内面を押える
上下1対の押え部材とを備え、シールド掘進機の後部作
業デッキに前後方向に移動自在に支持された保持体と、
前記左右1対のロッドを介して上下1対の押え部材をセ
グメントに押圧駆動する押圧駆動手段と、前記後部作業
デッキに対して保持体を真円保持を解除する解除位置か
ら、この解除位置から所定ストローク前進させた真円保
持を開始する開始位置へ移動駆動可能な移動駆動手段
と、前記開始位置における左右1対のロッドの後部作業
デッキに対する前後方向位置を、トンネルの曲率半径に
適合するように夫々独立に設定可能な左右1対のロッド
位置設定手段であって前記移動駆動手段とは別の左右1
対のロッド位置設定手段とを備えたものである。
【0013】シールド掘進機によリトンネルが1リング
分掘進される毎に、真円保持装置の保持体は解除位置に
なり、エレクタ装置による1リング分のセグメントの組
付けが実行される。1リング分のセグメントの組付けが
完了する毎に、1対の押え部材によるセグメントの押圧
が解除され、移動駆動手段により保持体が解除位置から
所定ストローク前進させた開始位置へ移動駆動されて覆
工された最新の1リング分のセグメントを保持可能な位
置になる。次に、前記移動駆動手段とは別の左右1対の
ロッド位置設定手段により、開始位置における左右1対
のロッドの後部作業デッキに対する前後方向位置が、ト
ンネルの曲率半径に適合するように夫々独立に設定され
る。
【0014】この場合、トンネルを直進状に掘進する際
には、左右1対のロッドの後部作業デッキに対する前後
方向位置が左右対称に設定されるので、開始位置におけ
る保持体がトンネル軸心と直交する鉛直面内に位置する
ように設定される。トンネルを湾曲状に掘進する際に
は、左右1対のロッドの後部作業デッキに対する前後方
向位置が左右非対称に設定され、開始位置における保持
体がトンネル軸心と直交する鉛直面内に位置するように
設定される。
【0015】その後、上下1対の押え部材によるセグメ
ントの押圧が行われて真円保持がなされ、その状態でシ
ールド掘進が再開されると、セグメントを保持している
保持体は、シールド掘進機の後部作業デッキに対して相
対的に開始位置から後方へ移動する。尚、左右両側にお
いて後部作業デッキに前後方向に移動自在に支持された
保持体は、鉛直軸心回りにも回動可能であるが、トンネ
ルを湾曲状に掘進する場合には、シールド掘進機が曲進
するため、保持体は、後部作業デッキに対して相対的
に、鉛直軸心回りに微小角度回動しながら後方へ移動す
る。
【0016】そして、シールド掘進機が1リング分掘進
すると保持体が相対的に後退して解除位置に達し、その
後、最新の1リング分のセグメントが真円に保持された
状態で、その1リング分のセグメントに対して次のセグ
メントがエレクタ装置により組付けられる。この動作を
繰返し実行し、順次、組付けた最新の1リング分のセグ
メントを真円に保持し、その1リング分のセグメントに
対して次の1リング分のセグメントを組付けることにな
る。
【0017】請求項2のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項1の発明において、1対のロッドに対応し且
つそれらロッドを夫々ガイドする1対のガイド部材を設
け、それらガイド部材を後部作業デッキに前後に移動自
在に夫々支持し、前記移動駆動手段は1対のガイド部材
を介して1対のロッドを駆動するように構成し、各ロッ
ド位置設定手段は、ガイド部材に対してロッドを前後方
向へ移動させてその前後方向位置を設定することを特徴
とするものである。
【0018】この真円保持装置では、移動駆動手段によ
り、保持体の1対のロッドを1対のガイド部材を介して
前後方向へ移動駆動し、各ロッド位置設定手段により、
開始位置におけるロッドをガイド部材に対して前後方向
へ移動させ、その前後方向位置を設定することができ
る。それ故、左右1対のロッドの後部作業デッキに対す
る前後方向位置をトンネルの曲率半径に適合するように
容易に設定することができる。
【0019】請求項3のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項2の発明において、各ロッド位置設定手段は
ガイド部材にロッド又はロッドに連結された連結部材を
挟んで前後に取付けられた1対の位置決め用油圧ジャッ
キを有し、両位置決め用油圧ジャッキの出力部でロッド
又は連結部材を挟持してロッドの前後方向位置を設定す
ることを特徴とするものである。
【0020】従って、各ロッド位置設定手段における1
対の位置決め用油圧ジャッキの出力部でロッド又は連結
部材を挟持して、各ロッド位置設定手段に対応するロッ
ドの前後方向位置を簡単に設定することができる。尚、
ガイド部材にロッド又は連結部材を前後方向へ移動自在
に載置支持してもよい。
【0021】請求項4のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項3の発明において、各ロッド位置設定手段の
1対の位置決め用油圧ジャッキのうちの少なくとも一方
のガイド部材への取付け位置を前後に変更可能に構成し
たことを特徴とするものである。従って、トンネルの曲
率半径に適合するように、各ロッド位置設定手段の1対
の位置決め用油圧ジャッキのうちの少なくとも一方のガ
イド部材への取付け位置を前後に変更して、開始位置に
おける左右1対のロッドの後部作業デッキに対する前後
方向位置を簡単に変更することができる。
【0022】請求項5のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項2の発明において、各ロッド位置設定手段
は、ガイド部材にロッド又はロッドに連結された連結部
材を挟んで前後に取付けられた位置決め用油圧ジャッキ
及び位置決め部材を有し、位置決め用油圧ジャッキの出
力部と位置決め部材とでロッド又は連結部材を挟持して
ロッドの前後方向位置を設定することを特徴とするもの
である。
【0023】各ロッド位置設定手段に、ガイド部材にロ
ッド又はロッドに連結された連結部材を挟んで前後に取
付けられた位置決め用油圧ジャッキ及び位置決め部材を
設けることにより、位置決め用油圧ジャッキの出力部と
位置決め部材とでロッド又はロッドに連結された連結部
材を挟持してその前後方向位置を確実に設定することが
できる。尚、ガイド部材にロッド又は連結部材を前後方
向へ移動自在に載置支持してもよい。
【0024】請求項6のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項5の発明において、各ロッド位置設定手段に
おける位置決め部材のガイド部材への取付け位置を前後
に変更可能に構成したことを特徴とするものである。従
って、トンネルの曲率半径に適合するように、各ロッド
位置設定手段における位置決め部材のガイド部材への取
付け位置を前後に変更して、開始位置における左右1対
のロッドの後部作業デッキに対する前後方向位置を簡単
に設定することができる。
【0025】請求項7のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項3〜6の何れか1項の発明において、前記開
始位置において押圧駆動手段により上下1対の押え部材
をセグメントの内面に押圧させ、位置決め用油圧ジャッ
キの出力部を退入させた状態でシールド掘進することを
特徴とするものである。
【0026】押圧駆動手段により開始位置における上下
1対の押え部材をセグメントの内面に押圧させた状態
で、湾曲状のトンネルをシールド掘進すると、保持体は
後部作業デッキに対して後方へ移動しつつ鉛直軸心回り
に回動するが、位置決め用油圧ジャッキの出力部を退入
させた状態でシールド掘進することにより、保持体の鉛
直軸心回りの回動を許容することができ、それらの損傷
等を確実に防止できる。
【0027】請求項8のシールド掘進機の真円保持装置
は、請求項1〜7の何れか1項の発明において、前記保
持体の左右方向中心をトンネルの軸心にセンタリングす
るセンタリング手段を設けたことを特徴とするものであ
る。センタリング手段により、開始位置における保持体
の左右方向中心をトンネルの軸心にセンタリングするこ
により、上下1対の押え部材によりセグメントの内面を
確実に押圧できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施形態は、シールド掘
進機のエレクタ装置で組付けたセグメントを真円に保持
する為の真円保持装置に本発明を適用した場合の例であ
る。尚、シールド掘進機の掘進方向に向かって前後左右
を前後左右として説明する。
【0029】図1、図2に示すように、シールド掘進機
1は、カッターヘッド2、中折れ可能に連結された前胴
4と後胴5とを有する胴部材3、カッターヘッド2を回
転可能に支持する回転支持機構6、カッターヘッド2を
回転駆動する回転駆動機構7、複数のシールドジャッキ
8、複数の中折れジャッキ9、スクリューコンベア1
0、エレクタ装置11、後部作業デッキ12と、本願特
有の真円保持装置13等を備えている。
【0030】カッターヘッド2は複数のカッタースポー
ク15を有し、その前面部に多数のカッタービット16
が取付けられ、複数のカッタースポーク15の一部又は
全ての先端部分に、カッタースポーク15に対して進退
可能なコピーカッター17と、コピーカッター17を進
退駆動する油圧シリンダ18が夫々組込まれている。
【0031】前胴4の内部の前後方向中央部分に、隔壁
21を含む本体フレーム20が固着され、この本体フレ
ーム20に回転支持機構6と回転駆動機構7が設けられ
ている。隔壁21の前側においてカッターヘッド2と前
胴4に囲まれた部分が、カッターヘッド2により掘削さ
れた掘削土を回収するチャンバー23であり、チャンバ
ー23の下端部分にスクリューコンベア10の先端部分
が達している。
【0032】回転支持機構6は、カッターヘッド2の後
側において、カッターヘッド2に連結部材25を介して
連結されたリングフレーム26を有し、このリングフレ
ーム26が、本体フレーム20に前側が開放状の環状凹
部27に摺動自在に係合されて、カッターヘッド2が本
体フレーム20に回転自在に支持されている。
【0033】回転駆動機構7は、本体フレーム20に固
定された複数の電動モータ30を有し、これら電動モー
タ30の出力軸に夫々固着された複数の駆動ギヤ31
が、リングフレーム26の後端部に固着されたリングギ
ヤ32に噛合し、これら電動モータ30が同期駆動され
ると、リングギヤ32とリングフレーム26と連結部材
25を介して、カッターヘッド2が回転駆動される。
尚、リングギヤ32の背面は、環状凹部27の底面(鉛
直面)に摺動自在に接している。
【0034】後胴5の前端部分の内面部には環状フレー
ム35が固着され、この環状フレーム35に、後方向き
の複数のシールドジャッキ8が周方向適当間隔おきに挿
通状に固定されている。各シールドジャッキ8のピスト
ンロッド8aの後端部にスプレッダー8bが連結され、
シールドジャッキ8によりスプレッダー8bを介してセ
グメントSの前端を後方へ押すことで、シールド掘進機
1を前進させる為の推力を発生させる。
【0035】環状フレーム35と本体フレーム20と
に、複数の中折れジャッキ9の両端部が連結され、これ
ら中折れジャッキ9により、湾曲トンネルを掘進する
際、後胴5に対して前胴4を首振りできるように構成し
てある。
【0036】エレクタ装置11は、カッターディスク2
で掘削されたトンネルの内面にセグメントSを組付ける
一般的な構造のものであり、環状フレーム35にブラケ
ット40を介して夫々回転自在に装着された複数の支持
ローラ41により回転可能に支持された可動フレーム4
2と、可動フレーム42を回転駆動する駆動モータ(図
示略)と、可動フレーム42に取付けられたエレクタ本
体43等を有する。
【0037】可動フレーム42の中央部分には開口44
が形成され、後部作業デッキ12の前端部分はこの開口
44を挿通し、支持フレーム36に連結されている。
尚、カッターヘッド2の背面部には、複数の攪拌羽19
が取付けられ、後胴5には、トンネルと組付けられたセ
グメントSの間に注入される裏込め剤の供給通路37が
設けられ、後胴5の後端部には複数のテールシール38
が設けられている。また、隔壁21には、カッターヘッ
ド2の複数の油圧シリンダ18に油圧を供給する為のス
イベルジョイント29が設けられている。
【0038】真円保持装置13について説明する。図1
〜図7に示すように、真円保持装置13は、左右1対の
鉛直向きのロッド51と、1対のロッド51の上端部と
下端部とに夫々連結されセグメントSの内面を押える上
下1対の押え部材52と、1対のロッド51の上下方向
中央部に夫々連結され左右対称に相対向状に伸びる1対
の水平向きの連結部材53とを備えた保持体50を有
し、この保持体50はシールド掘進機1の後部作業デッ
キ12に前後方向に移動自在に支持されている。
【0039】この真円保持装置13は、左右1対のロッ
ド51を介して上下1対の押え部材52をセグメントS
に押圧駆動する押圧駆動機構54、1対のロッド51に
対応し且つそれらロッド51を夫々ガイドする1対のガ
イド部材55、後部作業デッキ12に対して保持体50
を真円保持を解除する解除位置(図1、図3、図4に鎖
線で示す)から、この解除位置から所定ストローク前進
させた真円保持を開始する開始位置(図1、図3、図4
に実線で示す)へ移動駆動可能な移動駆動機構56、前
記開始位置における左右1対のロッド51の後部作業デ
ッキ12に対する前後方向位置をトンネルTの曲率半径
に適合するように夫々独立に設定可能な左右1対のロッ
ド位置設定機構57、保持体50の左右方向中心をトン
ネルTの軸心Atにセンタリングするセンタリング機構
58等を備えている。
【0040】前記保持体50は左右対称の構造であり、
上下1対の押え部材52は夫々約90度の角度にわたる
円弧状に構成されている。真円保持を開始する開始位置
における保持体50がトンネルの軸心Atと直交する鉛
直面であって湾曲状のトンネルTの旋回中心を通る鉛直
面内に位置すると、そのトンネルTの内面を覆工したセ
グメントSの内面を上下1対の押え部材52により押圧
して真円保持することができる。前記押圧駆動機構54
は、保持体50の1対のロッド51に夫々組込まれた1
対の上下方向向きの拡張ジャッキ(図示略)を有し、こ
れら拡張ジャッキが同期駆動され、左右1対のロッド5
1を介して上下1対の押え部材52がセグメントSに押
圧駆動される。
【0041】左右1対のガイド部材55は、図5〜図7
に示すように、後部作業デッキ12に固定された前後方
向向きの左右1対のレール60に夫々係合して前後に移
動自在に支持されている。各ガイド部材55は、保持体
50の連結部材53の前後幅の約2倍の長さの載置支持
部61と、載置支持部61の前後両端部に設けられた1
対の取付部62,63とを有し、載置支持部61に連結
部材53が摺動自在に載置支持されている。
【0042】前記移動駆動機構56は、図3、図4に示
すように、1対のガイド部材55の前側において後部作
業デッキ12に装着された左右1対の前後摺動ジャッキ
65を有し、各前後摺動ジャッキ65から後方へ延びる
ピストンロッド65aの先端部が対応するガイド部材5
5の側面部に連結されている(図5参照)。
【0043】ガイド部材55の下側において後部作業デ
ッキ12の側面部には、保持体50の開始位置の前側に
位置する左右1対のスプロケット66と、保持体50の
解除位置の後側に位置する左右1対のスプロケット67
が装着されている。各前後摺動ジャッキ65に対応する
前後1組のスプロケット66,67にはチェーン部材6
8が掛装され、そのチェーン部材68の両端部が、ガイ
ド部材55の前後両端部に取付板68a(図6参照)を
介して連結されている。
【0044】前側の左右1対のスプロケット66は連結
ロッド(図示略)にて同期回転するように連結されてい
る。1対の前後摺動ジャッキ65が駆動されると、スプ
ロケット66,67と1対のチェーン部材68を介し
て、1対のガイド部材55が同期して前方へ移動駆動さ
れ、これらガイド部材55を介して保持体50の1対の
ロッド51が前方へ移動駆動される。
【0045】前記左右1対のロッド位置設定機構57に
ついて説明する。図3〜図6に示すように、各ロッド位
置設定機構57は、ガイド部材55に保持体50の連結
部材53を挟んで前後に取付けられた1対の位置決め用
油圧ジャッキ70,71を有し、両位置決め用油圧ジャ
ッキ70,71の出力部70a,71aで連結部材53
を挟持しロッド51の前後方向位置を設定するように構
成されている。各位置決め用油圧ジャッキ70,71の
フランジ70b,71bが、ブラケット75,76の鉛
直部75,76にボルトにより固定され、位置決め
用油圧ジャッキ70,71の出力部70a,71aが、
鉛直部75,76を挿通して保持体50の連結部材
53側へ延びている。
【0046】各ブラケット75,76の水平固定部75
a,76aには、左右1対のボルト穴75d,76dを
1組として例えば7組のボルト穴75d,76dが前後
方向に所定小間隔おきに形成され、これらボルト穴75
d,76dのうちの4つのボルト穴75d,76dに挿
通された4つのボルト75e,76eが、ガイド部材5
5の取付部62,63に形成された4つボルト孔に締結
されている。各位置決め用油圧ジャッキ70,71のガ
イド部材55の取付部62,63への取付け位置は、4
つのボルト75e,76eを挿通させて油圧ジャッキ7
0,71の固定に使用する4つのボルト穴75d,76
dを変えることで変更可能である。
【0047】ほぼ直進状のトンネルTの内面に覆工した
セグメントSを真円に保持する場合には、図5、図6、
図10に示すように、各ロッド位置設定機構57の位置
決め用油圧ジャッキ70,71はガイド部材55に対し
て前後方向中央の基本位置に取付けられ、例えば左方へ
湾曲状のトンネルの内面に覆工したセグメントSを真円
に保持する場合には、図12に示すように、左側のロッ
ド位置設定機構57の位置決め用油圧ジャッキ70,7
1は前記基本位置よりも前側へ取付けられ、右側のロッ
ド位置設定機構57の位置決め用油圧ジャッキ70,7
1は前記基本位置よりも後側へ取付けられる。但し、前
記基本位置から前後へのシフト量は、湾曲状のトンネル
の旋回半径に応じて適宜設定するが、旋回半径が小さく
なる程シフト量が大きくなる。
【0048】このように、湾曲状のトンネルの内面に覆
工したセグメントSを真円に保持する場合には、湾曲状
のトンネルの平面視における曲率半径(旋回半径)に応
じて、各ロッド位置設定機構57の両位置決め用油圧ジ
ャッキ70,71の出力部70a,71aで連結部材5
3を挟持した状態で、真円保持を開始する開始位置にあ
る保持体50が、トンネルTの軸心Atと直交し且つト
ンネルの旋回中心を通る鉛直面の面内にほぼ位置するよ
うに、各ロッド位置設定機構57の位置決め用油圧ジャ
ッキ70,71が適切な位置に取付けるものとする。
【0049】そのため、トンネルの旋回半径をパラメー
タとして油圧ジャッキ70,71の取付け位置(つま
り、使用するボルト穴の位置)を予め演算設定したチャ
ートを準備しておき、そのチャートに基づいて油圧ジャ
ッキ70,71の取付け位置を決めるものとする。
【0050】次に、ロッド位置設定機構57の油圧系に
ついて説明する。但し、左側のロッド位置設定機構57
の油圧回路と、右側のロッド位置設定機構57の油圧回
路とは同様のもので並列的に設けられているため、一方
のロッド位置設定機構57の油圧回路について説明す
る。図8に示すように、油圧供給ユニット80から伸び
る供給油路81と油圧供給ユニット80の油タンクに連
なるリターン油路82が、制御装置95により制御され
る電磁方向切換弁83に接続され、電磁方向切換弁83
から油圧ジャッキ70,71の第1油室70c,71c
へ伸びる第1油路84に、パイロットチェック弁85と
チェック弁87とが直列接続され、チェック弁87には
流量制御弁86が並列接続されている。
【0051】電磁方向切換弁83から油圧ジャッキ7
0,71の第2油室70d,71dへ伸びる第2油路8
8に、パイロットチェック弁89とチェック弁91とが
直列接続され、チェック弁91に流量制御弁90が並列
接続され、その第2油路88とリターン油路82とを接
続する油路92に、所定油圧(例えば、80Kgf/cm2
で作動するレギュレータ93が設けられている。
【0052】電磁方向切換弁83が切換えられ、供給油
路81と第1油路84、リターン油路82と第2油路8
8が夫々接続されると、第1油室70c,71cに油圧
が供給されて出力部70a,71aが退入駆動され、ま
た、供給油路81と第2油路88、リターン側油路82
と第1油路84が夫々接続されると、第2油室70d,
71dに油圧が供給されて出力部70a,71aが進出
駆動される。
【0053】尚、供給油路81に接続された第1油路8
4(第2油路88)のパイロット圧を受けて、リターン
側油路88に接続された第2油路88(第1油路84)
に設けられたパイロットチェック弁89(85)が連通
位置に切換わる。レギュレータ93を設けるので、供給
油路81と第2油路88、リターン油路82と第1油路
84が夫々接続された状態で、出力部70a,71aに
よりガイド部材53を損傷させるのを防止できる。
【0054】前記センタリング機構58は、図3、図5
に示すように、保持体50の左右1対の連結部材53に
夫々取付けられた左右1対のセンタリングジャッキ96
を有する。各センタリングジャッキ96は、連結部材5
3の背面部にガイド部材55側へ向けてガイド部材55
と同じ高さ位置に取付けられ、1対のセンタリングジャ
ッキ96の出力部96aがガイド部材55を押圧するこ
とで、保持体50を左右方向へ移動させ、その左右方向
中心をトンネルの軸心にセンタリングするように構成し
てある。
【0055】ここで、各センタリングジャッキ96の連
結部材53への取付け位置は左右に変更可能に構成さ
れ、トンネルの曲率半径に応じて適切な取付け位置に取
付けることにより、両センタリングジャッキ96を駆動
しそれらの出力部96aがガイド部材55の側面部を押
圧して、保持体50の左右方向中心をトンネルの軸心に
センタリングできるようになっている。
【0056】次に、真円保持装置13の作用について説
明する。最初に、ほぼ直進状のトンネルの内面に覆工し
たセグメントSを真円に保持する場合の動作について図
9の作動工程図に基づいて説明する。この場合、前述し
たように、各ロッド位置設定機構57の油圧ジャッキ7
0,71を前記基本位置に取付けた状態で行う。
【0057】シールド掘進機1が1リング分掘進し、エ
レクタ装置11によりセグメントSを組付ける際には、
保持体50は解除位置にあり、エレクタ装置11による
1リング分のセグメントSの組付けが完了すると、先
ず、押圧駆動機構54の1対の拡張ジャッキが収縮さ
れ、上下1対の押え部材52によるセグメントSの押圧
が解除された後、センタリング機構58により1対のセ
ンタリングジャッキ96が伸長され、保持体50の左右
方向中心がトンネルTの軸心Atにセンタリングされ
る。
【0058】次に、移動駆動機構56の1対の前後摺動
ジャッキ65が収縮され、保持体50が1対のガイド部
材55を介して解除位置から開始位置へ前方へ所定距離
だけ移動駆動される。このとき図10に示すように、各
ロッド位置設定機構57の位置決め用油圧ジャッキ7
0,71は伸長状態に保持され、保持体50はシールド
掘進機1の軸心つまりトンネルの軸心と直交する鉛直姿
勢のまま、1対のガイド部材55と一体的に前後に移動
する。
【0059】保持体50が開始位置に位置すると組付け
た最新の1リング分のセグメントSと略同じ前後位置に
なり、その後、センタリング機構58の1対のセンタリ
ングジャッキ96が収縮された後、押圧駆動機構54に
より1対の拡張ジャッキが伸長され、組付けた最新の1
リング分のセグメントSの内面に、上下1対の押え部材
52が押圧され、その1リング分のセグメントSを真円
に保持する。その状態で、シールド掘進機1に対する保
持体50の相対移動を許容した状態で、シールド掘進機
1が次の1リング分掘進すると、保持体50はシールド
掘進機1に対して相対移動して解除位置になり、エレク
タ装置11により次の1リング分のセグメントSが組付
けられる。
【0060】次に、例えば左方へ湾曲した湾曲状トンネ
ルの内面に覆工したセグメントSを真円に保持する場合
について図11の作動工程図に基づいて説明する。この
場合、前述したように、左側のロッド位置設定機構57
の位置決め用油圧ジャッキ70,71を前記初期位置よ
りも前側へ取付け、右側のロッド位置設定機構57の位
置決め用油圧ジャッキ70,71を前記初期位置よりも
後側へ取付けた状態で行う。
【0061】シールド掘進機1が1リング分掘進し、エ
レクタ装置11によりセグメントSを組付ける際、保持
体50は解除位置に位置にあり、エレクタ装置11によ
り1リング分のセグメントSの組付けが完了すると、先
ず、押圧駆動機構54により1対の拡張ジャッキが収縮
され、上下1対の押え部材52によるセグメントSの押
圧が解除された後、図12に示すように、各ロッド位置
設定機構57の位置決め用油圧ジャッキ70,71が伸
長され、それらの出力部70a,71aにより保持体5
0の連結部材53が挟持される。
【0062】次に、センタリング機構58により1対の
センタリングジャッキ96が伸長された後、移動駆動機
構56の1対の前後摺動ジャッキ65が収縮され、保持
体50が1対のガイド部材55を介して解除位置から開
始位置へ前方へ所定距離移動駆動される。保持体50が
開始位置に達すると、保持体50が両ロッド位置設定機
構57によりトンネルの軸心と直交し且つトンネルの旋
回中心を通る鉛直面のほぼ面内に位置する状態になり、
保持体50の左右方向中心がセンタリング機構58によ
りトンネルの軸心にセンタリングされた状態になる。
【0063】その後、各ロッド位置設定機構57の位置
決め用油圧ジャッキ70,71が収縮され、次にセンタ
リング機構58の1対のセンタリングジャッキ96が収
縮され、次に押圧駆動機構54により1対の拡張ジャッ
キが伸長され、組付けた最新の1リング分のセグメント
Sの内面に、上下1対の押え部材52が押圧され、その
1リング分のセグメントSを真円に保持する。
【0064】次に、その状態で、シールド掘進機1に対
する保持体50の相対移動を許容した状態で、シールド
掘進機1が1リング分掘進すると、保持体50はセグメ
ントSを保持した状態であるため、保持体50はシール
ド掘進機1の後部作業デッキ12に対して後方へ相対移
動しつつ、鉛直軸心回りに微小角度時計回りに回動して
いき、解除位置になる。尚、位置決め用油圧ジャッキ7
0,71の出力部70a,71aが退入しているため、
保持体50の回動が許容される。
【0065】尚、シールド掘進機1が1リング分の掘進
を行うとき、図13に実線で示すように、右側の連結部
材53に、右側のロッド位置設定機構57の後側ブラケ
ット76の支持部76cが当接し、ガイド部材55は連
結部材53により前方への移動が規制され、前後摺動ジ
ャッキ65のジャッキ本体は後部作業デッキ12と一体
的に前進するため、前後摺動ジャッキ65のピストンロ
ッド65aが伸長していく。
【0066】このように、この真円保持装置13によれ
ば、特に、開始位置における保持体50の左右1対のロ
ッド51の後部作業デッキ12に対する前後方向位置
を、トンネルの曲率半径に適合するように夫々独立に設
定可能な左右1対のロッド位置設定機構57を設けたの
で、直進状のトンネルを掘進する場合は勿論、湾曲状ト
ンネルを掘進する場合にも、トンネル内面に覆工された
セグメントの内面を確実に押圧して真円に保持すること
ができ、それ故エレクタ装置11により各リングのセグ
メントを円形断面状に組付ける作業が簡単化し作業能率
が向上する。
【0067】移動駆動機構56により、保持体50の1
対のロッド51を1対のガイド部材55を介して前後方
向へ移動駆動し、各ロッド位置設定機構57により、開
始位置におけるロッド51をガイド部材55に対して前
後方向へ移動させ、その前後方向位置を設定することが
できるため、左右1対のロッド51の後部作業デッキ1
2に対する前後方向位置をトンネルの曲率半径に適合す
るように容易に設定することができる。
【0068】各ロッド位置設定機構57にガイド部材5
5にロッド51に連結された連結部材53を挟んで前後
に取付けられた1対の位置決め用油圧ジャッキ70,7
1を設けることにより、両位置決め用油圧ジャッキ7
0,71の出力部70a,71aで連結部材53を挟持
してロッド51の前後方向位置を確実に設定することが
できる。しかも、トンネルの曲率半径に適合するよう
に、各ロッド位置設定機構57の1対の位置決め用油圧
ジャッキ70,71のガイド部材55への取付け位置を
前後に変更して、開始位置における左右1対のロッド5
1の後部作業デッキ12に対する前後方向位置を簡単に
設定できる。
【0069】開始位置において押圧駆動機構54により
上下1対の押え部材52をセグメントSの内面に押圧さ
せ、位置決め用油圧ジャッキ70,71の出力部70
a,71aを退入させた状態でシールド掘進するので、
保持体50の鉛直軸心回りの回動を許容することがで
き、それらの損傷等を防止することができる。
【0070】保持体50の左右方向中心をトンネルの軸
心にセンタリングするセンタリング機構58を設けたの
で、開始位置における保持体50の左右方向中心をトン
ネルの軸心にセンタリングし、上下1対の押え部材52
によりセグメントの内面を確実に押圧することができ
る。
【0071】尚、各ロッド位置設定機構57を次のよう
に変更してもよい。図14に示すように、各ロッド位置
設定機構57Aを、連結部材53を挟んで前後に取付け
られた位置決め用油圧ジャッキ100 と位置決め部材101
を設け、位置決め用油圧ジャッキ100 の出力部100aと位
置決め部材101 とで連結部材53を挟持してロッド51
の前後方向位置を設定するように構成する。
【0072】更にこの場合、各ロッド位置設定機構57
Aにおける位置決め部材101 のガイド部材55への取付
け位置を前後に変更可能に構成してもよい。トンネルの
曲率半径に適合するように、各ロッド位置設定機構57
Aにおける位置決め部材101のガイド部材55への取付
け位置を前後に変更して、位置決め用油圧ジャッキ100
の出力部100aと位置決め部材101 とで連結部材53を挟
持する挟持位置を変更して、前記開始位置における左右
1対のロッド51の後部作業デッキ12に対する前後方
向位置を容易に変更できる。
【0073】尚、前記実施形態に係る真円保持装置は一
例を示すものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
において種々の変更を付加した形態の真円保持装置にす
ることもある。
【0074】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、保持体と押
圧駆動手段と移動駆動手段を設けるとともに、開始位置
における左右1対のロッドの後部作業デッキに対する前
後方向位置を、トンネルの曲率半径に適合するように夫
々独立に設定可能な左右1対のロッド位置設定手段であ
って前記移動駆動手段とは別の左右1対のロッド位置設
定手段を設けたので、トンネルを真っ直ぐ掘進する際に
も、トンネルを湾曲状に掘進する際にも、開始位置にお
ける保持体を、トンネル軸心と直交する鉛直面内に位置
させて、セグメントを真円に保持することができ、特に
湾曲状トンネルを掘進する際における真円保持性能を高
めることができる。
【0075】請求項2の発明によれば、移動駆動手段に
より保持体の1対のロッドを1対のガイド部材を介して
前後方向へ移動駆動し、各ロッド位置設定手段により、
開始位置におけるロッドをガイド部材に対して前後方向
へ移動させ、その前後方向位置を設定することができる
ため、左右1対のロッドの後部作業デッキに対する前後
方向位置をトンネルの曲率半径に適合するように容易に
設定することができる。その他請求項1と同様の効果を
奏する。
【0076】請求項3の発明によれば、各ロッド位置設
定手段における1対の位置決め用油圧ジャッキの出力部
でロッド又は連結部材を挟持して、各ロッド位置設定手
段に対応するロッドの前後方向位置を簡単に設定するこ
とができる。尚、ガイド部材にロッド又は連結部材を前
後方向へ移動自在に載置支持してもよい。その他、請求
項2と同様の効果を奏する。
【0077】請求項4の発明によれば、トンネルの曲率
半径に適合するように、各ロッド位置設定手段の1対の
位置決め用油圧ジャッキのうちの少なくとも一方のガイ
ド部材への取付け位置を前後に変更して、開始位置にお
ける左右1対のロッドの後部作業デッキに対する前後方
向位置を簡単に設定することができる。その他請求項3
と同様の効果を奏する。
【0078】請求項5の発明によれば、各ロッド位置設
定手段に、ガイド部材にロッド又はロッドに連結された
連結部材を挟んで前後に取付けられた位置決め用油圧ジ
ャッキ及び位置決め部材を設けることにより、位置決め
用油圧ジャッキの出力部と位置決め部材とでロッド又は
ロッドに連結された連結部材を挟持してその前後方向位
置を確実に設定することができる。その他請求項2と同
様の効果を奏する。
【0079】請求項6の発明によれば、トンネルの曲率
半径に適合するように、各ロッド位置設定手段における
位置決め部材のガイド部材への取付け位置を前後に変更
して、開始位置における左右1対のロッドの後部作業デ
ッキに対する前後方向位置を簡単に設定することができ
る。その他請求項5と同様の効果を奏する。
【0080】請求項7の発明によれば、前記開始位置に
おいて押圧駆動手段により上下1対の押え部材をセグメ
ントの内面に押圧させ、位置決め用油圧ジャッキの出力
部を退入させた状態でシールド掘進するので、保持体の
鉛直軸心回りの回動を許容することができ、それらの損
傷等を確実に防止することができる。その他請求項3〜
6の何れか1項と同様の効果を奏する。
【0081】請求項8の発明によれば、保持体の左右方
向中心をトンネルの軸心にセンタリングするセンタリン
グ手段を設けたので、開始位置における保持体の左右方
向中心をトンネルの軸心にセンタリングし、上下1対の
押え部材によりセグメントの内面を確実に押圧すること
ができる。その他請求項1〜7の何れか1項と同様の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシールド掘進機の縦
断面図である。
【図2】シールド掘進機の右半部の背面図である。
【図3】シールド掘進機の要部平面図である。
【図4】シールド掘進機の要部側面図である。
【図5】ロッド位置設定機構を含む要部平面図である。
【図6】ロッド位置設定機構を含む要部側面図である。
【図7】図5のVII −VII 線断面図である。
【図8】ロッド位置設定機構の油圧回路図である。
【図9】真円保持装置の直進トンネルに対する作動工程
図である。
【図10】真円保持装置の作動説明図である。
【図11】真円保持装置の湾曲トンネルに対する作動工
程図である。
【図12】真円保持装置(ロッド位置設定機構作動時)
の作動説明図である。
【図13】真円保持装置(ロッド位置設定機構不作動
時)の作動説明図である。
【図14】変形例に係るロッド位置設定機構を含む要部
側面図である。
【符号の説明】
S セグメント 1 シールド掘進機 11 エレクタ装置 12 後部作業デッキ 13 真円保持装置 50 保持体 51 ロッド 52 押え部材 53 連結部材 54 押圧駆動機構 55 ガイド部材 56 移動駆動機構 57,57A ロッド位置設定機構 58 センタリング機構 70,71,100 位置決め用油圧ジャッキ 70a,71a,100a 出力部 101 位置決め部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 11/40

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機のエレクタ装置で組付け
    たセグメントを真円に保持する為の真円保持装置におい
    て、 左右1対のロッドと、これらロッドの上端部と下端部と
    に夫々連結されセグメントの内面を押える上下1対の押
    え部材とを備え、シールド掘進機の後部作業デッキに前
    後方向に移動自在に支持された保持体と、 前記左右1対のロッドを介して上下1対の押え部材をセ
    グメントに押圧駆動する押圧駆動手段と、 前記後部作業デッキに対して保持体を真円保持を解除す
    る解除位置から、この解除位置から所定ストローク前進
    させた真円保持を開始する開始位置へ移動駆動可能な移
    動駆動手段と、 前記開始位置における左右1対のロッドの後部作業デッ
    キに対する前後方向位置を、トンネルの曲率半径に適合
    するように夫々独立に設定可能な左右1対のロッド位置
    設定手段であって前記移動駆動手段とは別の左右1対の
    ロッド位置設定手段と、 を備えたことを特徴とするシールド掘進機の真円保持装
    置。
  2. 【請求項2】 1対のロッドに対応し且つそれらを夫々
    ガイドする1対のガイド部材を設け、それらガイド部材
    を後部作業デッキに前後に移動自在に夫々支持し、前記
    移動駆動手段は1対のガイド部材を介して1対のロッド
    を駆動するように構成し、 各ロッド位置設定手段は、ガイド部材に対してロッドを
    前後方向へ移動させてその前後方向位置を設定すること
    を特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機の真円保
    持装置。
  3. 【請求項3】 各ロッド位置設定手段は、ガイド部材に
    ロッド又はロッドに連結された連結部材を挟んで前後に
    取付けられた1対の位置決め用油圧ジャッキを有し、両
    位置決め用油圧ジャッキの出力部でロッド又は連結部材
    を挟持してロッドの前後方向位置を設定することを特徴
    とする請求項2に記載のシールド掘進機の真円保持装
    置。
  4. 【請求項4】 各ロッド位置設定手段の1対の位置決め
    用油圧ジャッキのうちの少なくとも一方のガイド部材へ
    の取付け位置を前後に変更可能に構成したことを特徴と
    する請求項3に記載のシールド掘進機の真円保持装置。
  5. 【請求項5】 各ロッド位置設定手段は、ガイド部材に
    ロッド又はロッドに連結された連結部材を挟んで前後に
    取付けられた位置決め用油圧ジャッキ及び位置決め部材
    を有し、位置決め用油圧ジャッキの出力部と位置決め部
    材とでロッド又は連結部材を挟持してロッドの前後方向
    位置を設定することを特徴とする請求項2に記載のシー
    ルド掘進機の真円保持装置。
  6. 【請求項6】 各ロッド位置設定手段における位置決め
    部材のガイド部材への取付け位置を前後に変更可能に構
    成したことを特徴とする請求項5に記載のシールド掘進
    機の真円保持装置。
  7. 【請求項7】 前記開始位置において押圧駆動手段によ
    り上下1対の押え部材をセグメントの内面に押圧させ、
    位置決め用油圧ジャッキの出力部を退入させた状態でシ
    ールド掘進することを特徴とする請求項3〜6の何れか
    1項に記載のシールド掘進機の真円保持装置。
  8. 【請求項8】 前記保持体の左右方向中心をトンネルの
    軸心にセンタリングするセンタリング手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のシール
    ド掘進機の真円保持装置。
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