JP2952297B2 - 地盤の計測解析判定システム - Google Patents

地盤の計測解析判定システム

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JP2952297B2 JP1202227A JP20222789A JP2952297B2 JP 2952297 B2 JP2952297 B2 JP 2952297B2 JP 1202227 A JP1202227 A JP 1202227A JP 20222789 A JP20222789 A JP 20222789A JP 2952297 B2 JP2952297 B2 JP 2952297B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レーリー波、ラブ波のような表面波を用い
て地盤の層構造とその性質などの判定を行う地盤の計測
解析判定システムに関するものである。
[従来の技術] 従来、レーリー波のような表面波を用いて地盤の層構
造とその性質などの判定を行う地盤の計測解析判定シス
テムは、第8図に示すように、調査を行う地盤上に起振
機1を設置すとともに、上記起振機1より離れた(通像
は1m程度)直線上の2点に、振動の鉛直成分を受信する
鉛直振動センサ2aを一定距離D(略1m)離して設置し、
起振機1の振動により地盤に発生した表面波を両鉛直振
動センサ2aにて受信し、受信された表面波振動の鉛直振
動データを解析して地盤の層構造とその性質等を判定す
るようにしたものである。
いま、調査を行う地盤に起振機1で鉛直振動(周波数
f)を与えると、起振機1より発生された表面波振動の
鉛直成分が、直線上の2点に一定距離Dをもって設置さ
れた2個の鉛直振動センサ2aにて受信される。この2点
の鉛直振動センサ2aにて振動が受信されると、まず最初
に、両鉛直振動センサ2aに到達する波の時間差△Tを求
め、表面波の伝播速度、すなわち、位相速度Vを次式よ
り求める。
V=D/△T 次に、表面波の波長λを、上式で求めた位相速度V、
及び、周波数fより次式で求める。
λ=V/f 上式で求めた速度Vは、地盤上から1/2波長(求めた
波長λ)の深度における表面波の伝播速度とされてお
り、与える振動の周波数fを種々変化させれば、それぞ
れの位相速度Vに対する波長λ(V−λ関係図、分散曲
線)が得られ、それぞれの地盤深度(1/2波長)におけ
る位相速度Vが求められる。この速度Vにより、地盤の
密度、層厚等、すなわち、地盤の層構造とその性質を推
定することができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、起振機1にて発生された表面波(レー
リー波)を、所定距離Dをもって設置された鉛直振動セ
ンサ2aにて検出することにより地盤の特性を把握するよ
うにした上述の従来例にあっては、下記の問題があっ
た。
A.鉛直加振により発生させた振動を、鉛直振動センサ2a
を用いて振動の鉛直成分のみを検出して行う方法である
ため、地盤の性質、地盤に発生させる振動の周波数、振
動を受信する測定地点までの距離によっては、振動の鉛
直成分が小さくなり(第6図に示す表面波の回転軌跡を
参照)、計測解析を不正確となる。すなわち、測定地点
の振動の鉛直方向の成分が小さい時、起振源からの他の
成分の波動や、近隣の車両の走行、機械の振動などの雑
振動(ノイズ)が入ってSN比(信号/ノイズ比)が低下
し、その結果、受信された波動がレーリー波など表面波
であることが不明確となり、更には、2点の鉛直振動セ
ンサ間に伝わる波動の時間差を求め難い。
B.測定地点が起振機1の設設置点から1〜2mの近距離と
なっているので、P波、S波などの実体波と表面波との
区別ができず、測定精度に問題がある。
C.発生させる振動の周波数、起振機1から測定地点まで
の距離によって卓越する振動モードが異なるため、振動
の鉛直成分のみを受信して解析する上記従来の方法では
モードの特定ができない。
D.地盤の鉛直振動を与えた場合、P波、S波など実体
波、およびレーリー波、ラブ波などの表面波が発生する
が、鉛直振動センサ2aで検出した波が、表面波であるこ
との確認、判定が測定時に行われないので、測定、解析
データに信頼性がなく、また、鉛直方向の振動のみを鉛
直振動センサ2aで測定しているので、表面波であること
の確認、判定を行うことが不可能である。
E.表面波の伝播速度、すなわち、位相速度Vの算定につ
いても、起振機1から発生させた波が2つの鉛直振動セ
ンサ2aを通過する時間を計測して、直接時間差を取る方
法で行われているため、波が雑音などで乱れると、誤っ
た結果を得る虞がある。
F.地盤内それぞれの深度における伝播速度も、分散曲線
からその波長の1/2を深度とする経験的な極めて不確実
な方法で行われ、精度の良い地盤の層構造とその性質な
ど(密度、P波速度、S波速度、層厚など)の解析判定
ができない。
[課題を解決するための手段] 本発明では、レーリー波など表面波が、水平な多層構
造の地盤層内を伝播する時、波長によって位相速度(伝
播速度)が変わること(分散性)、及び、振動の伝達に
伴う地表面地盤の粒子運動の水平成分と鉛直成分を検出
して合成すると、地表面粒子運動の回転軌跡が描けるこ
と、およびこの回転軌跡が周波数によって異なること等
の表面波の特性を利用して地盤の層構造とその性質など
を解析判定するシステムを提供するものであり、調査を
行う地盤上に起振機を設置するとともに、上記起振機よ
り離れた直線上の複数点に、振動の鉛直成分を受信する
鉛直振動センサおよび水平成分を受信する水平振動セン
サを同位置に対にして設置し、起振機の鉛直振動により
地盤に発生した表面波振動の鉛直成分および水平成分を
同位置に設けた対に振動セサで、同時に受信することを
周波数を変えて繰り返し、受信された鉛直、水平振動デ
ータを解析して地盤の層構造とその性質等を判定するデ
ータ解析判定手段を設けたものであって、データ解析判
定手段では、鉛直振動センサにて受信した鉛直振動デー
タから得られた鉛直成分の波と対である水平振動センサ
にて受信した水平振動データから得られた水平成分の波
とを合成して得られる振動伝播による地盤土粒子の回転
軌跡により受信された波が表面波であることを確認する
際に起振機に対応する周波数成分を抽出し、この周波数
成分の位相差に基づいて振動センサに到達する波の時間
差を求めるとともに位相速度を求めて波長を得、これら
位相差、時間差、位相速度、波の波長を求める操作を繰
り返して行なって分散曲線を求め、この分散曲線をハス
ケルの理論に基づく逆解析により地盤の層構造および性
質の判定を行うことを特徴とする。
[作 用] 本発明では、解析判定するシステムを提供するもので
あり、調査を行う地盤上に起振機を設置するとともに、
上記起振機より離れた直線上の複数点に、振動の鉛直成
分を受信する鉛直振動センサおよび水平成分を受信する
水平振動センサを同位置に対にして設置し、起振機の鉛
直振動により地盤に発生した表面波振動の鉛直成分およ
び水平成分を同位置に設けた対の振動センサで、同時に
受信することを周波数を変えて繰り返し、受信された鉛
直、水平振動データを解析して地盤の層構造とその性質
等を判定するデータ解析判定手段を設けたものであっ
て、データ解析判定手段では、鉛直振動センサにて受信
した鉛直振動データから得られた鉛直成分の波と対であ
る水平振動センサにて受信した水平振動データから得ら
れた水平成分の波とを合成して得られる振動伝播による
地盤土粒子の回転軌跡により受信された波が表面波であ
ることを確認する際に起振機に対応する周波数成分を抽
出し、この周波数成分の位相差に基づいて振動センサに
到達する波の時間差を求めるとともに位相速度を求めて
波長を得、これら位相差、時間差、位相速度、波の波長
を求める操作を繰り返して行なって分散曲線を求め、こ
の分散曲線をハスケルの理論に基づく逆解析により地盤
の層構造および性質の判定を行うので、表面波を確認し
つつ分散曲線をリアルタイムで求めるシステムを実現す
ることができ、従って地盤の層構造とその性質等の解析
判定が確実且つ正確に行える。
[実施例] 第1図および第2図は本発明一実施例を示すもので、
調査を行う地盤の地表上に設置される起振機1は、地盤
に対して鉛直もしくは水平方向に振動し、信号発生器
(ファンクションジェネレータ)5にて発生された信号
(周波数fが数Hz〜数100Hzの正弦波などの定常波ある
いはランダム波)を電力増幅器6にて増幅した信号にて
駆動される。なお、この場合の振動には、衝撃的な振動
も含まれる。
2aは振動(地盤を伝播した表面波)の鉛直成分を受信
する鉛直振動センサ、2bは振動の水平成分を受信する水
平振動センサであり、両振動センサ2a,2bは、速度計、
加速度計などにて形成され、対をなすセンサとして同位
置(起振機1から等距離)で、直線上のA,B点にそれぞ
れ配置されている。ここに、一対の振動センサ2a,2bが
それぞれ設置されるA,B間の距離D、起振機1より2点
A、Bのセンタまでの距離Lは、後述するように、発生
される振動の周波数f、地盤の種類などに応じて適宜選
択、変更させる。なお、鉛直振動センサ2aおよび水平振
動センサ2bは上述のように別体のものでなく、一体的に
組み込まれたものでも良い。
7は各振動センサ2a,2bから出力される検出信号を増
幅する信号増幅器であり、増幅された検出信号はA/D変
換器(インターフェース)8を介してマイクロコンピュ
ータよりなるデータ解析判定手段3に入力されている。
上記データ解析判定手段3は、探査用CPU3aと、逆解
析用CPU3bとで形成されており、探査用CPU3aにより信号
発生器5にて発生される信号、電力増幅器6および信号
像器7の増幅度などがD/A変換器(インターフェース)
9を介して制御されるようになっており、信号発生器5
での周波数fの切り替え選択、電力増幅器3、検出増幅
器6での信号の増幅度の切り替えなどを自動的に行わせ
ることができるようにしている。また、逆解析用CPU3b
にて演算された解析判定結果は、データ解析判定手段3
に内蔵されているCRTにて表示されると共に、必要に応
じてプリンタ10によりプリントアウトできるようになっ
ている。
以上、実施例の動作について説明する。まず、起振機
1と、2対の鉛直振動センサ2aおよび水平振動センサ2b
とを所定の測定位置に設置する。ここに、起振機1と、
2対の振動センサ2a,2bのセンタとの間の距離Lは、測
定地盤の理論的に求めた表面波の波形、回転軌跡(後
述)などに近い波形を求めて、数m〜数10mの範囲で変
更する。また、2対の振動センサ2a,2b間の距離D(A
−B点間の距離)は、計測される表面波の波長λの変化
に応じて数Mの範囲に設置する。
なお、数m〜数10mの範囲で変える複数の計測点に、
予め振動センサ2a,2bを対にして設置しておき、それぞ
れの振動センサ2a,2b出力を信号増幅器7を介して探査
用CPU3aに入力し、探査用CPU3aにて信号増幅器7を制御
して特定の計測点に設置された振動センサ2a,2bを選択
的に取り込むことができるようにし、起振器1と振動セ
ンサ2a,2bとの間の距離Lを変えた計測解析を自動で継
続して行うようにしても良い。
次に、信号発生器2によって発生させた周波数fの信
号(例えば、正弦波)で一定のマスをもつ起振機1を鉛
直振動される。この場合、周波数fを数Hz〜数100Hz程
度の範囲で段階的に変え計測する。上記起振機1による
鉛直振動に代えて、水平振動で加振したり、鉛直振動と
水平振動とで加振することもあるが、この場合には、振
動モードの特定がさらに容易に行える可能性があるとと
もに、他の振動モードを測定できる可能性がある。
次に一定の距離Lだけ離して設置された鉛直振動セン
サ2a及び水平振動センサ2bにより、それぞれの位置A、
Bでの表面波振動の鉛直成分及び水平成分を受信する。
各点の両振動センサ2a,2bにて同時に受信された信号
は、信号増幅器7によってそれぞれ増幅され、A/D変換
器8でアナログ量をデジタル量に変換した後、探査用CP
U3aに送られる。
上述のようにしてデータ解析判定手段3に送られた各
周波数fでの振動データは、探査用CPU3a及び逆解析用C
PU3bに蓄積され、後述の第3図に示すフローの手順で分
析、解析される。また、計測された波形データや、分散
曲線、クロススペクトル等分析、解析された結果は、デ
ータ解析判定手段3のCRT上に表示されるとともに、プ
リンタ(X−Yプロッタを含む)10により直ちにリント
アウトされる。
以上のようにして、1つの計測地点の計測が終了すれ
ば、起振機1と、各振動センサー2a,2b間の距離Lを変
え、別の計測地点に移動して同様の計測動作を繰り返し
て行う。
以下に計測、解析、判定動作を第3図に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。いま、A点、B点の各振動
センサ2a,2bにより受信された振動の鉛直成分信号(A
v、Bv)、水平成分信号(Ah、Bh)は、信号増幅機7に
より増幅され、A/D変換された後、解析用の振動データ
として探査用CUP3aに送られる(フロー、、)。
次に、探査用CPU3aでは、検出された振動波形の振動
をチエックし、振動が小さく下記フローの解析において
精度的に不満足のものであれば、さらに信号増幅器7の
増幅度を大きくして検出信号を増幅して取り込む(フロ
ー)。
次に、FFT(高速フーリエ変換による演算)を行い
(フロー)、得られたデータの周波数上でクロススペ
クトル、コヒーレンス等を求め、A/D変換して取り込ん
だ振動データが、起振機1で発生させた周波数fに対応
するものであるかどうかをチエック(フロー)し、対
応しない場合には、フローに戻り、別の振動データを
取り込んで上記フロー、を行い、起振源に対応す周
波数成分を抜き出す。この場合、振動データの取り込み
繰り返し回数は上限値が設定されており(フロー−
1)、一定回数を行っても対応するものが得られない場
合には、周波数fを変更して上記の処理を行うものとす
る(フロー−1)。なお、上述のフローは、抜き出し
た周波数成分の波が、レーリー波等の表面波であること
を確認するために地表面粒子運動の回転軌跡の観測を行
うものである。
次に、探査用CUP3aでは、抜き出した周波数成分の2
つの波、即ち、鉛直成分の波と水平成分の波とを第5図
に示すように合成し、CRTの画面上、もしくは、プリン
タ10に縦横に表示させることにより、地表面粒子運動の
回転軌跡(回転方向と縦横振動比)を描いて観測し、受
信された振動波が表面であるかどうかの確認判定を行
う。
第6図(a)〜(d)に示す回転軌跡は、周波数fお
よび距離Dを変えた場合における地面に垂直な、波の伝
わる面内での波の動きを描いたもので、レーリー波など
表面波特有のものであり、起振により発生するP波、S
波等他の振動伝播波にはみられない、なお、図におい
て、Rは逆回転であることを示している。この場合、後
記フローにおいて、理論的に求めた回転軌跡(第6図
(e))と対比することによりレーリー波などの表面波
かどうかの判定が行われ、表面波でないと判定されれ
ば、フローに戻り、別の振動データを取り込んで上記
フロー、、を行う。
第3図はサブルーチンsub−1のフローチャートであ
り、まず、フローにて抜き出された周波数fの振動デ
ータの位相差φの演算を行い(フロー−1)、次に、
△T=(φ/2π)・(1/f)によりA,B点の両振動センサ
2a,2bに到達する波時間差△Tを計算する(フロー−
2)。さらに、式 V=D/△T により位相速度Vを求
め(フロー−3)、式 λ=V/fにより波長λが求め
られる(フロー−4)。
次に、ある特定の周波数fに対してVを測定し波長λ
を計算するという操作を行い、第7図に示すような分散
曲線(位相速度V−波長λ)を求め(−5)、分散曲
線の1点が求められる。
なお、上記−1以下のフローにおけるV、λを求め
る計算は、取り出した周波数fの振動データの水平成分
(横)、鉛直成分(縦)より縦横比を演算して合成した
回転軌跡の長軸方向の波を検出選択して行うものとし、
また、水平成分、鉛直成分のそれぞれについて行っても
良く、さらに、水平成分、鉛直成分のうち波形の明確な
ものを選択して行っても良い。また、このように、水
平、鉛直両成分の位相速度および複数の点の回転軌跡を
求めることにより、それぞれについて行った計算結果が
一致するかどうかの対応度を確認でき、さらに、複数の
次数の振動モードが同時に測定判別できる可能性がある
ため、地盤の層構造とその性質の解析判定が確実に行え
る。
上述の処理を、周波数fを変えて繰り返すことにより
(フロー−1)、第7図に示す分散曲線(V−λ)が
得られ、波形、分散曲線、回転軌跡などデータが蓄積さ
れる。
以上のようにして起振機1と振動センサー2a,2b間の
距離がLの時の計測が終了すれば、求められた分散曲線
に対して、ハスケルの理論に基づく逆解析を行い、地盤
の層構造とその性質を判定する。
なお、水平多層構造においての分散曲線は、ハスケル
の理論により次式のように与えられる。
c=F(f:h1、ρ、α、β、h2、ρ α、β、……、hn、ρn、αn、βn) f ……周波数 hm……第m層での層厚(添字nは最下層) ρm……第m層での密度 αm……第m層でのP波速度 βm……第m層でのS波速度 V ……変数 I ……測定データの数 i ……測定データの添字 J ……変数の数 j ……変数の添字 V ……変数のベクトル dV ……変数の補正量 D ……変数の補正ベクトル P ……偏微分を要素とするI行J列の行列 C ……I個の残差ベクトル 測定データ数をI、ある周波数f1での測定位相速度を
cei、理論位相速度をci=F(f1:……)とすると、次式 S=(cei−ci)=minimum で示されるSを最小にするようにパラメータを変化させ
る(最適化)逆解析を行うことで求められる。
次に、第7図に示すように蓄積された分散曲線、回転
軌跡(軌跡の回転方向を含む)を対比し、下記において
解析する計測分散曲線、回転軌跡等データの固定を行
う。この場合、データの固定が行い難い場合には、フロ
ーに移り測定距離Lを変更する。
ここに、地盤の各層の層厚、密度、VP(P波速度)、
Vs(S波速度)を仮定すると、仮定した地盤に対する理
論的なレーリー波分散曲線が求められ、求めた理論分散
曲線が、計測で求めた分散曲線に一致するように地盤構
造の最適化を行う逆解析プログラムの演算解析により、
層別のS波速度が算定される。
なお、計測で求めた分散曲線、波形、回転軌跡と、上
記逆解析で求めた理論分散曲線、波形、回転軌跡(理論
分散曲線を求めた際に同時に求める)とを対比し、それ
ぞれが近似し、正常かつ正確な計測解析であると判断さ
れれば、フローに移り地盤の層構造とその性質の判定
を行う。一方、正常でない場合にはフローを実行す
る。
次に、距離Lを変え、振動センサ2a,2bを次の計測地
点に移動させ、上記フロー〜を行う。ある距離Lで
の計測、計算、解析でフローが満足すれば、地盤の層
構造とその性質(密度、P波速度、S波速度、層厚な
ど)が判定される。なお、第7図において、計測で求め
た分散曲線は点で示されており、上記逆解析で求めた分
散曲線は実線で示されている。
[発明の効果] 本発明は、解析判定するシステムを提供するものであ
り、調査を行う地盤上に起振機を設置するとともに、上
記起振機より離れた直線上の複数点に、振動の鉛直成分
を受信する鉛直振動センサおよび水平成分を受信する水
平振動センサを同位置に対にして設置し、起振機の鉛直
振動により地盤に発生した表面波振動の鉛直成分および
水平成分を同位置に設けた対の振動センサで、同時に受
信することを周波数を変えて繰り返し、受信された鉛
直、水平振動データを解析して地盤の層構造とその性質
等を判定するデータ解析判定手段を設けたものであっ
て、データ解析判定手段では、鉛直振動センサにて受信
した鉛直振動データから得られた鉛直成分の波と対であ
る水平振動センサにて受信した水平振動データから得ら
れた水平成分の波とを合成して得られる振動伝播による
地盤土粒子の回転軌跡により受信された波が表面波であ
ることを確認する際に起振機に対応する周波数成分を抽
出し、この周波数成分の位相差に基づいて振動センサに
到達する波の時間差を求めるとともに位相速度を求めて
波長を得、これら位相差、時間差、位相速度、波の波長
を求める操作を繰り返して行なって分散曲線を求め、こ
の分散曲線をハスケルの理論に基づく逆解析により地盤
の層構造および性質の判定を行うので、表面波を確認し
つつ分散曲線をリアルタイムで求めるシステムを実現す
ることができ、従って地盤の層構造とその性質等の解析
判定が確実且つ正確に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例を示す概略構成図、第2図は同
上のブロック回路図、第3図乃至第7図は同上の動作説
明図、第8図は従来例の概略構成図である。 1は起振機、2aは鉛直振動センサ、2bは水平振動セン
サ、3はデータ解析判定手段である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 埼玉県公害センター研究報告 15号 (1988年)村岡達郎「表面波を利用した 地盤調査法」

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調査を行う地盤上に起振機を設置するとと
    もに、上記起振機より離れた直線上の複数点に、振動の
    鉛直成分を受信する鉛直振動センサおよび水平成分を受
    信する水平振動センサを同位置に対にして設置し、起振
    機の鉛直振動により地盤に発生した表面波振動の鉛直成
    分および水平成分を同位置に設けた対の振動センサで、
    同時に受信することを周波数を変えて繰り返し、受信さ
    れた鉛直、水平振動データを解析して地盤の層構造とそ
    の性質等を判定するデータ解析判定手段を設けたもので
    あって、データ解析判定手段では、鉛直振動センサにて
    受信した鉛直振動データから得られた鉛直成分の波と対
    である水平振動センサにて受信した水平振動データから
    得られた水平成分の波とを合成して得られる振動伝播に
    よる地盤土粒子の回転軌跡により受信された波が表面波
    であることを確認する際に起振機に対応する周波数成分
    を抽出し、この周波数成分の位相差に基づいて振動セン
    サに到達する波の時間差を求めるとともに位相速度を求
    める波長を得、これら位相差、時間差、位相速度、波の
    波長を求める操作を繰り返して行なって分散曲線を求
    め、この分散曲線をハスケルの理論に基づく逆解析によ
    り地盤の層構造および性質の判定を行うことを特徴とす
    る地盤の計測解析判定システム。
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埼玉県公害センター研究報告 15号(1988年)村岡達郎「表面波を利用した地盤調査法」

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