JP2950758B2 - 気相中で用いる二酸化炭素ガス発生剤 - Google Patents

気相中で用いる二酸化炭素ガス発生剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、幅広い相対湿度の気相
中に於いて二酸化炭素ガスを安定して発生し、青果物等
の鮮度保持剤としても好適に使用できる二酸化炭素ガス
発生剤に関する。
【0002】
【従来の技術】既存の二酸化炭素ガス発生剤は、ベーキ
ングパウダー、清涼炭酸飲料粉剤、義歯用洗浄剤、入浴
剤或いは消火剤等として利用されている。しかし、これ
らの発生剤は熱を加えるか或いは水に投入することによ
り数分間の短い時間で反応を終了させようとするもので
ある。
【0003】特に入浴剤の場合には多量の水に添加して
使用するため、酸と炭酸塩との混合物を顆粒或いは錠剤
化して酸と炭酸塩との接触の程度を高めている。このた
め保存中に反応が進み易く、長期間の保存を可能にする
ためにいくつかの提案が成されている。
【0004】一つには剤を成形した後、包装する直前に
二酸化炭素ガスを接触させ、炭酸塩の一部を炭酸水素塩
に変えて遊離の水を除去したり(特開昭61−1416
09号)、脱湿能力の高い合成ゼオライトを添加したり
(特公昭64−9241号)、使用する酸を酒石酸に限
定して水分を結晶水として取り込む無水炭酸ナトリウム
を用いたり(特開昭55−7246号)、或いは無水炭
酸カリウムと組み合わせることにより(特開平2−17
2810号)保存性を高める工夫が提案されている。
【0005】しかしながら、これらの発生剤は気相中で
の発生を目的としておらず、気相中で使用するという本
発明の二酸化炭素ガス発生剤の使用条件に合致するもの
ではない。
【0006】一方気相中で発生するものも若干提案され
ており、炭酸塩に酸を加え更に吸湿性物質を組み合わせ
る工夫がなされている。(特開平2−20270号)。
しかしながらこの提案は混合するだけで反応が開始され
るために、発生剤としての貯蔵性が無く、使用現場で混
合調整する不便がある。
【0007】また、長時間の発生を目的とするものも若
干提案されており、土中に埋設し肥料として用いるもの
(特公昭56−38524号)や、ケイソウ土に薬剤を
吸収させてゼラチンで被覆して反応を遅らせたもの(特
公昭44−13367号)がある。
【0008】前者はアンモニアが発生するため食品など
への利用は困難であり、肥料として土中に埋設して用い
るため使用条件も異なる。後者は相対湿度80%以下で
は殆どガスの発生が得られない。また加工も煩雑であ
り、実用的にも有効なものではない。
【0009】青果物や生鮮食品、特に青果物への利用と
しては、ブロッコリー、チンゲンサイ、ネギなど多くの
青果物に対して、高濃度の二酸化炭素が極めて高い鮮度
保持効果を示すことが解ってきており、このような環境
を構築するために二酸化炭素ガス発生剤の開発が望まれ
ている。この場合、青果物を入れた容器の内壁に水分が
結露するような高湿度の気相中や、水蒸気の発散が少な
い青果物を入れた場合の低湿度の気相中など、幅広い湿
度条件に応じて、流通期間或いは貯蔵期間を通じて継続
して二酸化炭素ガスが発生し、且つ更に好ましくは貯蔵
安定性の高い二酸化炭素ガス発生剤が求められている。
しかしながら、これらの条件に合致し、しかも安全性の
高い二酸化炭素ガス発生剤は既存のものの中にはなかっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、幅広い相対湿度の気相中に於いて、少なく
とも数日間二酸化炭素ガスを継続して確実に発生し、且
つ更に好ましくは貯蔵安定性に優れた二酸化炭素ガス発
生剤を開発しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題は、炭酸より解
離定数が大きくかつ30℃での溶解度が90g/100g
水以下である固体カルボン酸の少なくとも1種と、30
℃での溶解度が1g/100g水以上50g/100g水以
下であるアルカリ金属の炭酸塩或いは/及び炭酸水素塩
の少なくとも1種とを組合せ、更にこれ等に吸湿性の材
料、必要に応じ疎水性の材料を更に含有せしめたものを
用いることにより解決される。
【0012】
【発明の作用並びに構成】本発明者らは、上記問題点を
克服し、より良い二酸化炭素ガス発生剤を見いだすため
に鋭意検討した結果、相対湿度30%以上の気相中で用
いる発生薬剤としては、液体では反応が速すぎ取扱も煩
わしく、固体カルボン酸と、炭酸塩或いは/及び炭酸水
素塩(以下単に炭酸塩という)との固体−固体の組合せ
が良好であることを見いだした。
【0013】また、この固体カルボン酸は、炭酸塩を分
解して二酸化炭素ガスを発生するために、少なくとも酸
の解離定数が炭酸の解離定数の4.4×10−7より大
きいことが必要であることも解った。この際上記値より
小さいと二酸化炭素ガスは発生しない。
【0014】更に、固体カルボン酸と炭酸塩の組合せに
ついて検討した結果、溶解性の高い固体カルボン酸と溶
解性の高い炭酸塩とを組合せた場合には二酸化炭素ガス
の発生が速く、しかも発生剤自体が液状化して取扱いが
煩わしくなることが解った。
【0015】反対に、溶解性の低い固体カルボン酸と溶
解性の低い炭酸塩とを組合せた場合には、相対湿度80
%以下の気相中では反応が殆ど起こらないことが解っ
た。
【0016】残る組合せとしては、溶解性の高い固体カ
ルボン酸と低い炭酸塩の組合せ、或いは溶解性の低い固
体カルボン酸と高い炭酸塩の組合せが考えられるが、前
者の組合せは相対湿度80%以下の気相中では二酸化炭
素ガスの発生が不十分となることが解った。
【0017】後者の組合せではそのようなことはなく、
同条件の気相中でも良好にガスが発生した。しかし、3
0℃での溶解度が50g/100g水を超える炭酸塩で
は、やはり使用中に発生剤自体が液状化して取扱いが煩
わしくなった。また、30℃での溶解度が1g/100g
水未満の炭酸塩では、相対湿度80%以下で反応が不十
分となった。
【0018】つまり、幅広い湿度条件に応じて気相中で
継続して二酸化炭素ガスを発生させる組合せとして、3
0℃での溶解度が90g/100g水以下、好ましくは
0.5g/100g水以上90g/100g以下である固体
カルボン酸と、30℃での溶解度が1g/100g水以上
50g/100g水以下であるアルカリ金属の炭酸塩とか
ら選択した組合せが良いと解った。これら固体カルボン
酸と炭酸塩との配合割合は当量比で2:3〜3:2で発
生率が高く、発生剤の重量も少量でよく、取扱いが便利
である。本発明に於いては、上記固体のカルボン酸と上
記アルカリ金属の炭酸塩とは、その合計量として少なく
とも発生剤中に60重量%以上含有されていることが必
要である。この際60重量%に達しない量では充分なる
所期の効果が得難い。
【0019】更に詳しくは、本発明に用いるカルボン酸
としては、炭酸より解離定数が大きく且つ30℃での溶
解度が90g/100g水以下である固体カルボン酸が全
て使用出来、好ましくは0.5g/100g水以上90g
/100g水以下の固体カルボン酸、更に好ましくは、
安価で取り扱いの容易なマレイン酸或いは/及びフマル
酸が挙げられる。炭酸塩としては、30℃での溶解度が
1g/100g水以上50g/100g水以下であるものが
広く使用出来、好ましくは10g/100g水以上50g
/100g水以下の炭酸塩、更に好ましくは炭酸ナトリ
ウム或いは/及び炭酸水素ナトリウムが挙げられる。尚
上記及び以後のマレイン酸には、無水マレイン酸を含む
ものとする。
【0020】更に本発明に於いては本発明の発生剤の主
成分であるアルカリ金属の炭酸塩と反応して吸湿性のあ
る塩を生成する上記以外の固体カルボン酸(即ち30℃
での溶解度が150g/100g水以上の固体カルボン
酸)を添加することにより、低湿度下においてより反応
効率が高く、相対湿度60%程度の湿度条件においても
安定したガスの発生が得られるようになる。添加量とし
ては発生剤中に5〜40重量%の範囲であり、これより
多く添加すると発生剤全体が液状化し、取扱が煩雑にな
る。これに用いる酸としては、クエン酸、マロン酸、リ
ンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。中でもクエン酸が最も
安価で生成塩の安全性も高い。
【0021】本発明の二酸化炭素ガス発生剤は、カルボ
ン酸の固体粉末と炭酸塩の固体粉末との組合せであるた
め、当然ながらそれぞれの粉末の大きさが反応に影響す
ると考えられるが、本発明の30℃での溶解度が90g
/100g水以下の固体カルボン酸と30℃での溶解度
が1g/100g水以上50g/100g水以下の固体炭酸
塩の場合、両方が5mm以下で少なくとも一方の粒径が2
mm以下好ましくは0.5mm以下の大きさであれば良いこ
とが解った。更に詳しくは少なくとも一方の粒径が上記
範囲内にある場合には、二酸化炭素ガスの発生速度を調
節し易く、このため所望する発生速度で二酸化炭素ガス
を発生させ易くなる。更に添加する、クエン酸、マロン
酸、リンゴ酸、酒石酸については、溶解度が更に高いた
め、粒径は問わない。
【0022】また、吸湿性の材料を添加することによ
り、低湿度の気相中でも反応効率が高く、安定してガス
を発生する二酸化炭素ガス発生剤となる。吸湿性の材料
としては、30℃95%RH24hでの吸湿量が、材料
自体の重量に対して80重量%以上のカルボン酸塩、ア
ルカリ金属或いはアルカリ土類金属のハロゲン化物、糖
類或いはその誘導体、多価アルコール或いはその誘導
体、ポリアクリルアミド或いはその誘導体、高分子電解
質、吸水性ポリマー等が挙げられ、添加量としては発生
剤中に5〜40重量%の範囲である。この際添加量が4
0重量%を超えると、発生剤が液化し、反応は瞬時に起
こり保存性も悪くなる。一方5重量%に達しない場合は
添加の効果が低くなりすぎる。
【0023】アルカリ金属或いは/及びアルカリ土類金
属のハロゲン化物としては、潮解性或いは吸湿性の高い
塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等
が例示出来る。
【0024】カルボン酸塩としては、クエン酸、マレイ
ン酸、マロン酸、リンゴ酸等のナトリウム或いはカリウ
ムの正塩や酸性塩等の塩が例示出来る。
【0025】糖類としては単糖類、少糖類、多糖類等或
いはこれらの誘導体が例示出来、更に具体的には、異性
化糖や酸化デンプン等が例示出来る。
【0026】多価アルコールとしては、グリセリン、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリビニルアルコール或いはこれらの誘
導体等が例示出来る。
【0027】又高分子電解質としては、ポリスチレンス
ルホン酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム等が例示出来
る。
【0028】吸水性ポリマーとしては、デンプン、セル
ロース、ポリアクリル酸等を架橋変性した通常の吸水性
ポリマーが使用出来る。これ等吸水性の材料は1種又は
2種以上で使用される。
【0029】更に主成分であるアルカリ金属の炭酸塩及
び固体カルボン酸に結晶水が付加したものは、発生剤の
含水分が多くなるために反応が促進され、低湿度環境下
で更に安定したガスの発生が得られる成分として有効で
ある。
【0030】更に検討を重ねた結果、疎水性の材料であ
る合成ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックス、動
物性ワックス、植物性ワックス、飽和脂肪酸或いはその
塩、飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸或いはその塩、
及び不飽和脂肪酸エステル等の1種又は2種以上を添加
することにより、飛躍的に発生時間を延長出来ることを
見いだし、幅広い湿度環境下で充分な発生継続時間を持
つ本発明の二酸化炭素ガス発生剤が得られる。
【0031】更に炭酸塩、固体カルボン酸及び吸湿性の
材料の少なくとも1種の表面を、疎水性の材料で被覆程
度を変えて被覆したものを組み合わせて使用した場合に
は、更に二酸化炭素ガスの発生期間を幅広く調節出来
る。
【0032】本発明に用いる疎水性の材料としては、各
種ワックス類、飽和又は不飽和脂肪酸、これらの塩或い
はこれらのエステルである。ワックス類としては、カー
ボンワックスやポリエチレンワックスの如き合成ワック
ス、モンタンワックスやオゾケライトの如き石油系ワッ
クス、蜜蝋、昆虫蝋、鯨蝋、羊毛蝋等の動物性ワック
ス、カルナバワックス、木蝋、砂糖蝋等の植物性ワック
ス等を例示出来る。
【0033】飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸としては、炭
素数6〜22程度のものが使用出来、具体的にはカプロ
ン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等の不飽和
脂肪酸を例示出来る。
【0034】又、これらの脂肪酸の塩としては、例えば
ラウリン酸亜鉛、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸
塩が例示出来、エステルとしては炭素数1〜17程度の
アルキルエステルやグリセリンエステル等が代表例とし
て挙げられる。
【0035】これら疎水性の材料としては、常温で固体
のものが好ましく、特にワックス、蜜蝋、脂肪酸や脂肪
酸塩等を表面被覆に用いると取り扱いが容易となる。
又、脂肪酸を併用すると他の疎水性の材料で被覆する場
合においても、被覆を容易にする効果がある。
【0036】これら疎水性の材料は、その1種又は2種
以上の併用系で使用出来、その使用量としては、発生剤
中に0.5重量%以上40重量%以下の範囲であり、こ
の量で二酸化炭素ガス発生の継続時間の調節に効果的で
あることが解った。
【0037】更に本発明者の研究に依ると次のことが明
らかとなった。本発明に於いてアルカリ金属の炭酸塩と
して、炭酸水素ナトリウムを使用し、且つ固体カルボン
酸として特にマレイン酸とフマル酸とを併用する場合
は、本発明の発生剤の各種の特性に更に貯蔵安定性が極
めて大きくなるという顕著な効果を発揮する。この効果
はマレイン酸とフマル酸との合計量中マレイン酸が5重
量%以上含まれている場合に顕著に発揮される。尚、疎
水性材料を使用した場合にも当然上記効果は発揮され
る。
【0038】青果物や生鮮食品、特に青果物への利用と
しては、青果物を入れた容器の内壁に水分が結露するよ
うな高湿度の気相から、水蒸気の発散が少ない青果物を
入れたような比較的低湿度の気相中までの幅広い湿度条
件に応じて、流通期間或いは貯蔵期間を通じて継続した
二酸化炭素ガスの発生が必要となる。具体的には、現在
の流通に要する期間、つまり2日間乃至3日間は少なく
とも継続して二酸化炭素ガスを発生する必要がある。本
発明の二酸化炭素ガス発生剤は、幅広い湿度条件に応じ
て選択出来、気相中で安定したガスの発生が得られるの
で、青果物の鮮度保持剤としても極めて好適である。
【0039】この用途に使用する場合には、通常本発明
の二酸化炭素ガス発生剤を、不織布、布又は液体を通さ
ない微細孔のフィルム或いはこれらの複合シートからな
る袋に詰めたパックとし、青果物とともにプラスチック
容器、発泡プラスチック容器、プラスチックを複合した
密閉或いは半密閉容器等に入れる方法で使用される。
【0040】その他上記以外の用途にも使用出来ること
は勿論である。例えば園芸栽培用の二酸化炭素ガス供給
剤としては、施設栽培における温室やハウス中の二酸化
炭素ガスの不足を補い、栽培作物の生育を良好にする効
果がある。又、本発明の二酸化炭素ガス発生剤は安全性
が高く、有用である。
【0041】本発明の特徴とするところをより明確にす
るために、実験例の一部を以下に示し、本発明をより具
体的に説明する。
【0042】
【実験例】以下に実験例を挙げて本発明を説明する。但
し、下記例で使用した炭酸塩と固体カルボン酸の溶解度
を下記に示す。
【0043】 薬 剤 溶解度 分解温度 (g/100g水・30℃) (℃) 炭酸カリウム 121 891 (K2CO3) 炭酸ナトリウム1水塩 45 100 (Na2CO3・H2O) 炭酸ナトリウム 25 851 (Na2CO3) 炭酸水素ナトリウム 12 270 (NaHCO3) 炭酸リチウム 1.25 618 (Li2CO3) 炭酸カルシウム 0.0015 900 (CaCO3) クエン酸 183 175 マレイン酸 88 135 フマル酸 0.8 286
【0044】
【実験例1】上記に表示した溶解度の異なる炭酸塩と固
体カルボン酸を使用して下記の実験を行った。即ち、下
記表1及び表2に示す二酸化炭素ガス発生剤を、温度3
0℃、相対湿度80%の環境に置き、経時的なガス発生
剤の反応率を調査した。但しこれらの二酸化炭素ガス発
生剤は、所定の成分を所定量用い、撹拌混合して調製し
た。この結果を表1及び表2に併記した。
【0045】
【表1】
【0046】表1中の発生剤の状態の評価は以下の基準
に従う。 <発生剤の状態> ○:反応後も固体である。 △:吸湿はするが、反応後も固体である。 ×:反応後は内容物が液状化する。
【0047】
【表2】
【0048】表2中の発生剤の状態の評価は表1の基準
に従う。
【0049】
【実験例2】実験例1と同様に調製した下記表3に示す
二酸化炭素ガス発生剤を、温度30℃、相対湿度30%
の環境に置き、経時的なガス発生剤の反応率を調査し
た。この結果を表3に併記した。
【0050】
【表3】
【0051】
【実験例3】実験例1と同様に調製した下記表4に示す
二酸化炭素ガス発生剤を、30℃、相対湿度80%の環
境に置き、経時的なガス発生率を測定した。この結果を
表4に併記した。
【0052】
【表4】
【0053】表4中の発生剤の状態の評価は表1の基準
に従った。又()内の数値は当量比を示す。
【0054】
【実験例4】炭酸水素ナトリウムとフマル酸が当量比
1:1の混合物に下記表5に示す吸湿性の材料を発生剤
中に30重量%添加した二酸化炭素ガス発生剤を、温度
30℃、相対湿度80%の環境に置き、経時的なガス発
生剤の反応率を調査した。この結果を表5に併記した。
()内に吸湿性材料の30℃95%24hでの吸湿量
(重量%)を示した。
【0055】但し表5中の剤の状態の評価は以下の基準
に従う。 <剤の状態> ○:反応後も固体である。 △:吸湿はするが、反応後も固体である。 ×:反応後は内容物が液状化する。
【0056】
【表5】
【0057】
【実験例5】下記表6に示す二酸化炭素ガス発生剤を、
厚さ40μmのポリエチレンテレフタレート袋に入れ密
封し、温度50°C、相対湿度95%の環境に置き、発
生剤の貯蔵安定性を調査した。発生剤の貯蔵安定性は、
貯蔵後の発生量の調整時のガス発生量に対する割合であ
る未反応率にて評価した。但し、()内の数値はカルボ
ン酸中のマレイン酸の重量%である。
【0058】
【表6】
【0059】表6中の剤の貯蔵性は以下の基準に従う。 ◎:ガス発生全く無く、貯蔵性高い。(未反応率100
%) ○:ガス発生わずかにあるが、貯蔵性あり。(未反応率
90%以上) △:ガス発生あり、貯蔵性少し悪い。(未反応率60%
以上) ×:ガス発生著しくあり、貯蔵性無し。(未反応率60
%未満)
【0081】
【発明の効果】本発明法により高湿度から比較的低湿度
の環境において、安定した二酸化炭素ガスを発生し、且
つ使用するまでの発生剤の貯蔵安定性の極めて優れた発
生剤が得られ得る。又青果物の鮮度保持剤としても極め
て有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−172810(JP,A) 特開 平1−238523(JP,A) 特開 平4−182422(JP,A) 特開 昭58−140312(JP,A) 特開 昭63−233769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 31/20 A01G 9/18 A23B 7/148 A23L 3/3418 A61K 7/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)炭酸より解離定数が大きくかつ30℃
    での溶解度が90g/100g水以下である常温で固体
    (融点40℃以上)のカルボン酸の少なくとも1種と、 (ロ)30℃での溶解度が1g/100g水以上50g/1
    00g水以下であるアルカリ金属の炭酸塩或いは/及び
    炭酸水素塩の少なくとも1種とを含有し、 (ハ)これら固体カルボン酸と、炭酸塩或いは/及び炭酸
    水素塩との配合割合が当量比で2:3〜3:2であり、 (ニ)これら固体カルボン酸と、炭酸塩或いは/及び炭酸
    水素塩とが全発生剤中に60重量%以上含有されてお
    り、 (ホ)30℃での溶解度が150g/100g水以上である
    常温で固体(融点40℃以上)のカルボン酸の少なくと
    も1種、又は/及び吸湿性の材料として、30℃95%
    RH24hでの吸湿量がそれ自体の重量に対して80重
    量%以上のカルボン酸塩、アルカリ金属或いはアルカリ
    土類金属のハロゲン化物、糖類或いはその誘導体、多価
    アルコール或いはその誘導体、ポリアクリルアミド或い
    はその誘導体、高分子電解質、及び吸水性ポリマーの少
    なくとも1種を、発生剤中に5〜40重量%の範囲で更
    に含有せしめ、且つ (ヘ)気相中で二酸化炭素ガスを発生する、 ことを特徴とする二酸化炭素ガス発生剤。
  2. 【請求項2】疎水性の材料として、ワックス類、炭素数
    6以上の脂肪酸、その塩及びそのエステルの少なくとも
    1種を更に含有せしめたものである請求項1に記載の二
    酸化炭素ガス発生剤。
  3. 【請求項3】アルカリ金属の炭酸塩或いは/及び炭酸水
    素塩が炭酸水素ナトリウムであり、固体カルボン酸とし
    てフマル酸とマレイン酸とを併用し、フマル酸とマレイ
    ン酸との合計量の少なくとも5重量%以上がマレイン酸
    である請求項1〜2のいずれかに記載の二酸化炭素ガス
    発生剤。
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