JP2950586B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、固体電解コンデンサに関し、特に有機導
電性化合物を利用したチップ形の固体電解コンデンサの
製造方法にかかる。
〔従来の技術〕
近年の電子機器の小型化、プリント基板への実装の効
率化等の要請から電子部品のチップ化が進められてい
る。これに伴い、電解コンデンサのチップ化の要請も高
まり、各種の提案がなされている。
ところが、電解コンデンサ、特に電解質として電解液
を使用した電解コンデンサの場合、電解液を一定の収納
空間に密閉しておくことが必要である。
そのため、このような電解コンデンサをチップ化して
も、例えばプリント基板からの高さ寸法を10mmないし4m
m程度とすることが限界であり、セラミックコンデンサ
の外形寸法と同等の1mmないし3mm程度のチップ形電解コ
ンデンサを実現することは極めて困難であった。
一方、電解液を使用しない固体電解コンデンサは、一
般的に、表面に酸化皮膜層が形成されたタンタル等から
なる陽極体に、例えば二酸化マンガン等からなる固体電
解質層を形成し、更にカーボンペーストおよび銀ペース
ト等からなる導電体層を形成した構成からなる。
このような固体電解コンデンサは、電解質が固定であ
るため小型化が比較的容易であり、チップ化が可能であ
る。
しかしながら、従来の固体電解コンデンサでは静電容
量範囲が0.1〜10μF程度に限られてしまう。またその
インピーダンス特性は、電解液を使用した電解コンデン
サよりは優れるものの、セラミックコンデンサ等と比較
すると未だ充分ではなく、また陽極体にタンタルを使用
した場合はコスト高となってしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、近年テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、
ポリピロール等の有機導電性化合物を固体電解コンデン
サに応用したものが提案されている。これらの固体電解
コンデンサは、従来の金属酸化物半導体からなる固体電
解質と比較して、電導度が高いことから、特に高周波の
インピーダンス特性に優れるとともに、液体を電解コン
デンサ本体に密封する必要がないことから小型化が容易
である。
特に、ポリピロールは高い電導度が得られ、これは電
解質として用いた固体電解コンデンサは、電解質がポリ
マー化しているため耐熱性にも優れることから、チップ
化に最適と言われている。
このポリピロールは、基体を酸化剤を含有するピロー
ル溶液中に浸漬して、その表面に化学重合によるピロー
ル薄膜を形成し、次いでピロールを溶解した電解重合用
の電解液中に浸漬するとともに、一定電圧を印加して生
成している。
このとき、生成されるポリピロール層の厚さおよび生
成面積は、浸漬時間と印加される電圧によって決定さ
れ、そしてこのポリピロール層によって静電容量が決定
される。そのため、所望の静電容量を得るには、ポリピ
ロールの生成過程、すなわち電解重合における印加電圧
および印加時間、電解液のピロール濃度等を微細に調整
する必要があるものの、その調整にも限界がある。
特に、ピロール薄膜は、化学重合により陽極体の全面
にわたり生成される。そして、ポリピロール層も電解重
合によりピロール薄膜の生成箇所にしたがって生成され
てしまう。そのため、電解重合するに先立ってピロール
薄膜を陽極体の表面から部分的に除去し、あるいは予め
陽極体の表面にポリピロール層を選択的に生成する手段
を設ける必要があり、製造工程を煩雑にしていた。
また、静電容量の調整に限界があることから、製造さ
れた固体電解コンデンサの静電容量に誤差が生じてしま
い、あるいは静電容量値の許容範囲を広く設定せざるを
得ず、電解コンデンサとして要求される特性を満たせな
い場合があった。
この発明は、固体電解質層の加工により静電容量値の
微細な調整を可能にし、信頼性の高い固体電解コンデン
サを製造することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕 この発明は、ポリピロール等の固体電解質を用いた固
体電解コンデンサにおいて、陽極体表面に酸化皮膜層お
よび電解質層を順次生成したのち、陽極体および電解質
層に電極引出し手段を設置し、静電容量値を計測しつつ
電解質層にレーザを照射して電解質層を熱変成させ、所
望の静電容量値においてレーザ照射を停止することを特
徴としている。
〔作 用〕
図面に示すように、この発明では、先ず、陽極体1の
凹部6に電解質層3、例えばポリピロール層を生成す
る。このとき、電解質層3は所望の静電容量値より僅か
に上回る数値を示すよう生成するとよい。次いで、陽極
体の電解質層3に針状の電極端子10を当接させて陰極側
の電極引出し手段とし、静電容量値を測定しつつ電解質
層3にレーザを照射する。このレーザの照射により、導
電体である電解質層3、すなわちポリピロール層は、蒸
発することなく部分的に熱変成して絶縁体層11となる。
この絶縁体層11は真の陰極として作用する電解質層3に
おける通電を妨げ、全体としての静電容量値は徐々に低
下する。そして、所望の静電容量値においてレーザの照
射を停止するとともに、電極端子10を陽極体2および電
解質層3から離脱させると所望の静電容量値の固体電解
コンデンサを得ることができるようになる。
〔実施例〕
次いでこの発明の実施例を図面にしたがい説明する。
第1図は、この発明の実施例による製造工程を説明す
る斜視図、第2図は実施例による固体電解コンデンサを
構造を示す分解斜視図、第3図はその概念構造を示した
部分断面図、第4図はこの発明の実施例により得られた
固体電解コンデンサを示す斜視図である。
板状の陽極体1は、アルミニウム等は弁作用金属から
なり、第1図(a)に示したように、その一部に深さ約
100μmの選択的な凹部6が形成されている。この凹部
6は、プレス加工、切削加工等による機械的加工もしく
は化学エッチング加工等による化学的処理のいずれの手
段を用いて形成してもよい。そして凹部6内の表面積を
拡大するため、エッチング処理、例えば電解エッチング
処理を施してその表面を粗面化する。
陽極体1の凹部6には、化成処理を施して表面に酸化
皮膜層を形成する。この酸化皮膜層は、アルミニウムか
らなる陽極体1の表層が酸化した酸化アルミニウムから
なり、誘電体となる。
更に、陽極体1の凹部6による相対的な凸部7の表面
にレジスト層8を被覆するとともに、凹部の一部に樹脂
層9をスクリーン印刷等の手段で形成し、このレジスト
層8および樹脂層9の非被覆面にポリピロールからなる
電解質3を形成する。この電解質層3は、陽極体1を酸
化剤を含有するピロール溶液中に浸漬し、凹部6に化学
重合によるピロール薄膜を形成したのち、ピロールを溶
解した電解重合用の電解液中に浸漬するとともに電圧を
印加して生成する。
次いで、第1図(b)に示したように、針状の電極端
子10をそれぞれ陽極体1の電解質層3に当接して、陰極
側の電極引き出し手段とし、陽極体1との間の静電容量
値(Cx)を測定するとともに、レーザを電解質層3の端
部に照射する。この実施例においては、イットリウム・
アルミニウム・ガーネット(YAG)レーザを、3KHzで出
力0.1〜1W、スポット径50μmで照射した。このYAGレー
ザの照射により、電解質層3は絶縁体層11に変成してし
まい徐々に静電容量値は低下する。そして、所望の静電
容量値においてレーザの照射を停止させるとともに、針
状の電極端子10を電解質層3から離脱させる。
次いで、電解質層3の表面に導電体層4をスクリーン
印刷する。その結果、陽極体1の凹部6には、第3図の
概念構造図に示したように、電解質層3および導電体層
4が順次生成されることになる。この導電体層4は、カ
ーボンペーストおよび銀ペーストからなる多層構造、も
しくは導電性の良好な金属粉を含有する導電性接着剤か
らなる単層構造の何れでもよい。
以上のように形成された陽極体1を、その表面のレジ
スト層8を除去したのち、第2図に示したように、アル
ミニウムもしくはその合金等からなる陰極体5の両面に
配置する。このとき、複数の陽極体1a,1bは、その導電
体層4において陰極体5の表面に当接させる。
更に、陰極体5が突出した端面と対向する端面に、陽
極引き出し用の陽極端子2を超音波溶接、レーザ溶接等
の手段で接続して第4図に示したような固体電解コンデ
ンサを得る。
以上のようにして得られた固体電解コンデンサでは、
第3図に示したように、陽極体1が陰極体5の両面に配
置され、電解質層3は、導電体層4を介して陰極体5を
挟み込んでいるので、電解質層3と陰極体5との電気的
な接続構造が簡略になるとともに、複数の陽極体1自体
が、その表面に生成された電解質層3を機械的ストレス
から保護することができるようになる。
また、その製造行程においては、針状の電極端子10に
より静電容量値を測定しつつレーザを照射することによ
り、電解質層3の一部が絶縁化して絶縁体層11が形成さ
れる。そして、この絶縁体層11においては真の陰極たる
電解質としての機能を果たすことができなくなり、結果
として静電容量値に寄与せず、所望の静電容量値の固体
電解コンデンサを容易に得ることができる。
なお、静電容量値を計測するための針状電極端子10を
複数設け、複数の陽極体1を一括して計測しつつレーザ
を照射してもよい。
〔発明の効果〕
以上のようにしてこの発明は、固体電解コンデンサの
製造方法において、陽極体表面に酸化皮膜層および電解
質層を順次生成したのち、陽極体および電解質層に電極
引出し手段を設置し、静電容量値を計測しつつ電解質層
にレーザを照射して電解質層を熱変成させ、所望の静電
容量値においてレーザ照射を停止しているので、静電容
量値の誤差がきわめて小さい固体電解コンデンサを容易
に得ることができる。
また、静電容量値の微調整は、固体電解質を陽極体の
表面に生成したのちに電解質層の一部を絶縁化すること
により行うことができるので、電解質層を生成する工程
においては厳密な容量調整をする必要がなくなる。すな
わち、例えばポリピロール等の固体電解質の生成過程に
おける含浸時間、印加電圧等の調整を簡略にすることが
できる。
更に、陰極体と電解質層とは導電体層を介して電気的
に接続されるが、陽極体を陰極体の両面に配置するだけ
で、この電気的接続が保持される。そのため、接続構造
が簡略であり、製造工程が容易となるほか、安定した接
続状態を長期にわたり維持することができる。
また、電解質層は、陰極体の両面に配置される陽極体
によって外部からの機械的ストレスから保護され、信頼
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例による製造工程を説明する
斜視図、第2図は実施例による固体電解コンデンサの構
造を示す分解斜視図、第3図はその概念構造を示した部
分断面図、第4図はこの発明の実施例により得られた固
体電解コンデンサを示す斜視図である。 1……陽極体、2……陽極端子、3……電解質層、4…
…導電体層、5……陰極体、6……凹部、7……凸部、
8……レジスト層、9……樹脂層、10……電極端子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極体表面に酸化皮膜層および電解質層を
    順次生成したのち、陽極体および電解質層に電極引出し
    手段を設置し、静電容量値を計測しつつ電解質層にレー
    ザを照射して電解質層を熱変成させ、所望の静電容量値
    においてレーザ照射を停止する固体電解コンデンサの製
    造方法。
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