JP2949111B1 - ボイラ用給水タンク - Google Patents

ボイラ用給水タンク

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JP2949111B1 JP15752498A JP15752498A JP2949111B1 JP 2949111 B1 JP2949111 B1 JP 2949111B1 JP 15752498 A JP15752498 A JP 15752498A JP 15752498 A JP15752498 A JP 15752498A JP 2949111 B1 JP2949111 B1 JP 2949111B1
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 ガス抜き部を備えた貯水空間2にボイラ用原
水を導入する原水導入部4と、貯水空間2内の貯水をボ
イラに供給する給水部3とを備えると共に、ボイラから
の発生蒸気の凝縮水を貯水空間2に導入する凝縮水導入
部5を設けたボイラ用給水タンク1を、簡単な設備構造
でボイラの伝熱管並びに配管内面に生ずる腐食の防止を
可能とする。 【解決手段】 貯水空間2内に不活性ガスを導入して液
中にバブリング供給する曝気装置40を設けてある。凝
縮水導入部5を原水導入管11の先端及び凝縮水導入管
21の先端部を貯水空間2内の液中に挿入配置すること
が好ましく、貯水空間2内の液中に浸漬した気液上昇管
42を設けて、その両端部を開口し、その下部に不活性
ガス導入管41の先端部と凝縮水導入管21の先端部と
を連通接続して曝気装置40を構成してあればさらによ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ用給水タン
クに関し、詳しくは、ガス抜き部を備えた貯水空間にボ
イラ用原水を導入する原水導入部と、前記貯水空間内の
貯水をボイラに供給する給水部とを備えると共に、前記
ボイラからの発生蒸気の凝縮水を前記貯水空間に導入す
る凝縮水導入部を設けたボイラ用給水タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】上記従来のボイラ用給水タンクは、例え
ば図3に示すように、ガス抜き部を備えた貯水空間2を
備えており、前記貯水空間2に原水導入部4と給水部3
と凝縮水導入部5とを設けてある。前記原水導入部4に
はボイラ用原水を軟化処理した後のボイラ用水を前記貯
水空間2に導入する給水管路10に給水軟化装置13
と、前記ボイラ用原水を供給するための原水供給ポンプ
14とを備え、前記貯水空間2内にはボイラ用水を貯水
するための貯水部7を備え、前記給水部3には前記貯水
部7内のボイラ用水をボイラ給水路30からボイラBに
供給するボイラ給水ポンプ31を備え、前記凝縮水導入
部5は前記ボイラBの発生蒸気を使用後の凝縮水を前記
貯水部7に導入する復水戻り管路20を設けて構成し、
前記ボイラBからの蒸気が蒸気タービンTに供給され、
前記蒸気タービンTからの蒸気が復水器Cで凝縮し、復
水として貯水部7に戻るように構成してあった。また、
前記ボイラBには、その熱効率を高めるために、前記ボ
イラBからの排ガス路に給水予熱器Eを配置して、前記
ボイラ給水路30からのボイラ用水を予熱するようにし
てあった。
【0003】前記給水管路10は、一般に前記貯水部7
のボイラ用水面よりも高い位置にその前記貯水空間2へ
の開口部を臨ませてある。つまり、前記給水管路10に
は、ボイラBの蒸発管等に缶石が付着するのを防止する
ために給水軟化装置13を設けてあり、原水導入管11
からの前記ボイラ用原水中の缶内析出成分を除去して、
ボイラ用水としてボイラ用水供給管12から前記貯水空
間2内に供給するように構成してあった。また、復水戻
り管路20を構成する凝縮水導入管21の前記貯水空間
2への開口部も前記ボイラ用水面の上方空間に臨ませて
あり、前記上方空間を経て流下するように構成してあっ
た。上記両管路10,20夫々の開口部を前記上方空間
に臨ませてあるのは、ボイラ用水の水頭の影響を受ける
ことなく前記両管路10,20を介して前記ボイラ用水
即ち軟水化後のボイラ用原水及び前記復水即ち凝縮水を
前記貯水部7へ導入するためである。そして、前記上方
空間内の圧力変化を阻止するために、前記上方空間と外
部の大気との間に設けた連通路から成るガス抜き部を設
けて、前記貯水空間2内の圧力が異常に上昇し、或いは
異常に低下することを防止する均圧機構8としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成において
は、原水を軟水化処理してボイラ用水としているが、ボ
イラ用原水には酸素を溶存しており、これを軟化後のボ
イラ用水にも酸素そのまま残留し、また、復水器Cから
の復水として貯水部7に循環される凝縮水には二酸化炭
素ガスも溶存し、さらに、貯水部7の上方空間内には空
気が存在するために、酸素並びに二酸化炭素がとけ込む
ことも考えられる。何れが原因になるにしても、ボイラ
Bの伝熱管内面や給水予熱器Eの伝熱管内面等の温度が
上昇してボイラ用水或いは水蒸気に接する部位に腐食を
招くという問題を有している。この対策として例えば図
4に示すように、軟水化後のボイラ用水に脱気処理を施
し、貯水部7内のボイラ用水面にシールビーズと称する
球状乃至粒状の被覆物9を浮かべて、前記ボイラ用水面
上の空気層との接触を断つことが考えられているが、こ
のシールビーズ9Aが安価でない点が問題であり、前記
シールビーズ9A上に凝縮水を流下させれば、その凝縮
水流によって前記シールビーズ9Aが分散して、ボイラ
用水面と空気層との接触によるガスの溶け込みを誘発す
るようになるので思わしくない。しかも、上記腐食誘発
の傾向は、凝縮水がボイラ用水面に落下することで雰囲
気を巻き込み、これらガス成分の濃度を上昇させる結
果、一層高められるようになる。これに対して、例えば
図5に示すように、溶け込むガス成分を常に除去するべ
く、脱気装置16を設けてボイラ用水を抽出して脱気処
理を行い前記貯水部7のボイラ用水面下に環流するよう
にして、溶存ガスを低減するようにすることも提案され
ているが、脱気装置が高価である点と、処理すべきボイ
ラ用水の温度が上昇すると、前記脱気装置16の脱気モ
ジュールの耐熱性が不足する場合が生ずる。
【0005】そこで、例えば図6に示すように、前記ボ
イラ用水面上方空間の雰囲気からの上記腐食の要因とな
るガスの溶け込みを抑制するために、シールガスとして
前記上方空間内に不活性ガス(例えば窒素ガス)を供給
する不活性ガス導入管41を設けると共に、上記雰囲気
からのガスの巻き込みを防止するために、前記給水管路
10のボイラ用水供給管12の先端部を前記貯水部7の
ボイラ用水面下にまで延長すると共に、前記復水戻り管
路20の凝縮水導入管21も引き下げて、共に前記ボイ
ラ用水中に開口させることが考えられる。これによって
前記上方空間内の雰囲気ガスの巻き込みと、その雰囲気
ガス中の有害成分のボイラ用水中への溶け込みを防止は
できるが、ボイラ用水供給管12には脱気装置16を必
要とすることと、復水中に溶存する酸素並びに二酸化炭
素に関しては除去が困難で、これが蓄積性のものである
だけに十分な対策とは考えにくい。さらに、復水の凝縮
によって減圧される復水器Cからの復水は、上記のよう
に凝縮水導入管をボイラ用水中に開口することでその水
頭の影響を受けるようになり、時として凝縮水導入管2
1が閉塞する場合があるという問題もある。これを避け
るために前記凝縮水導入管21のボイラ用水面上の部位
に連通口22を設けて前記ボイラ用水面上方の空間に解
放するようにしてある場合には、シールガスの圧力の影
響を受けるようになる。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記問題点を解
決して、簡単な設備構造でありながらボイラの伝熱管並
びにそれに接続された配管内面に生ずる腐食の防止が可
能なボイラ用給水タンクを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔本発明の特徴構成〕 請求項1に係わる本発明のボイラ用給水タンクの特徴構
成は、貯水空間内に、不活性ガスを導入して液中でバブ
リング供給する曝気装置を設けてあると共に、原水導入
管の先端を貯水空間内の液中に挿入配置して原水導入部
に構成し、凝縮水導入管の先端部を前記貯水空間内の液
中に挿入配置して前記凝縮水導入部に構成してある(第
1特徴構成)点にある。請求項2に係わる本発明のボイ
ラ用給水タンクの特徴構成は、第1特徴構成における曝
気装置を構成するに、前記貯水空間内の液中に浸漬して
上下方向に沿って立てた気液上昇管を設けると共に、そ
の気液上昇管の両端部を開口し、前記気液上昇管の下部
に、前記不活性ガスの導入管の先端部と前記凝縮水導入
管の先端部とを連通接続してある(第特徴構成)点に
ある。請求項3に係わる本発明のボイラ用給水タンクの
特徴構成は、第1又は第2特徴構成における気液上昇管
の下部に、原水導入管の先端部を連通接続し、その原水
導入管に前記貯水空間内の液との熱交換部を形成してあ
る(第特徴構成)点にある。請求項4に係わる本発明
のボイラ用給水タンクの特徴構成は、第1〜第3の何れ
かの特徴構成における不活性ガスが窒素ガスである(第
特徴構成)点にある。請求項5に係わる本発明のボイ
ラ用給水タンクの特徴構成は、第1〜第4の何れかの特
徴構成における貯水空間からのオーバーフロー水を前記
貯水空間外に導く排水部を設け、前記排水部に封水トラ
ップを設けてある(第特徴構成)点にある。
【0008】〔特徴構成の作用及び効果〕 上記本発明に係わるボイラ用給水タンクの第1特徴構成
によれば、ボイラ用水槽内の溶存ガスを常時上方空間に
放散し、放出したガスが再びボイラ用水中に戻ることを
防止することができる。つまり、不活性ガスを貯水空間
内のボイラ用給水中に導入して液中でバブリングするよ
うにしてあるから、仮にボイラ用原水或いは凝縮水中に
酸素或いは二酸化炭素等の腐食を誘発するガスが溶存し
ていても、常時これを除去することが可能になる。しか
も、導入された不活性ガスが前記貯水空間内の上方空間
に満たされるから、仮に前記上方空間内のガスを液中に
巻き込んだとしても、前記酸素或いは二酸化炭素等の腐
食を誘発するガスを再び液中に溶かし込むことを防止で
きる。さらに、原水導入部の原水導入管に接続する給水
管路の先端と、凝縮水導入部の復水戻り管路を形成する
凝縮水導入管の先端部とを共に前記貯水空間内の貯水部
に貯留されるボイラ用水中に挿入配置して構成してある
から、これら両管路からの流体が前記ボイラ用水面を波
打たせることがない。従って、その上方空間内のガスが
曝気装置からの不活性ガスに置き換え られてはいても、
なお酸素等の残存する可能性があるが、これを巻き込む
おそれもないから、ボイラ用水中への酸素や二酸化炭素
ガスの溶け込みを確実に防止できるようになる。 上記
発明に係わるボイラ用給水タンクの第特徴構成によれ
ば、上記第1特徴構成の作用効果に加えて、確実に復水
即ち凝縮水を貯水空間に導入できるようになる。つま
り、気液上昇管内下部に不活性ガス導入管からの不活性
ガスを送り込めば、その気液上昇管によって形成される
気泡ポンプの上昇吸引作用によって、前記凝縮水道入館
の先端部を液中に引き下ろしていながら、前記復水戻り
管路内の復水を閉塞することなくボイラ用水槽中に導入
できる。さらに、不活性ガスの気泡によりボイラ用水か
らの脱気が促進され、しかも、前記ボイラ用水がボイラ
用水槽内部で循環するようになる。その結果、ボイラ用
水中への酸素や二酸化炭素ガスの溶け込みを確実に防止
しながら、連続した脱気が可能になる。上記本発明に係
わるボイラ用給水タンクの第特徴構成によれば、上記
第1特徴構成又は第2特徴構成夫々の作用効果に加え
、原水の貯水空間内への供給を容易にしながら、原水
の脱気を確実にする。つまり、気液上昇管の下部に原水
導入管の先端部を連通接続してあれば、原水をその原水
導入管から吸引でき、しかも、前記原水導入管に前記貯
水空間内の、復水の凝縮による発熱により温度の上昇し
た液との熱交換部を形成してあるから、前記原水の熱的
な脱気も可能になる。上記本発明に係わるボイラ用給水
タンクの第特徴構成によれば、上記第1特徴構成〜
3特徴構成の何れの作用効果に対してもそれに加えて、
簡単且つ安価に不活性ガスを貯水空間内に供給できる。
上記本発明に係わるボイラ用給水タンクの第特徴構成
によれば、上記第1特徴構成〜第4特徴構成の何れの作
用効果に対してもそれに加えて、排水部の封水トラップ
によってタンク内と外気との遮断ができ、しかも、万一
他の解放箇所が閉塞し、タンク内が負圧になったとして
も、この封水トラップを介してタンク内と外気圧とのバ
ランスを維持できる。さらに、この封水トラップは、排
水で遮断することが可能であり、仮にトラップ内のシー
ル水が蒸発したとしても、タンク内の蒸気が排水部内で
凝縮して、前記シール水の蒸発分を補給することが可能
となる。従って、この排出部で従来の均圧機構としての
機能を兼ねさせることも可能である。
【0009】その結果、そのボイラ用水への酸素、二酸
化炭素等のガスの溶け込みも防止できるようになるのみ
ならず、簡単な設備で確実にボイラ用水の脱気ができ
て、ボイラの腐食を抑制できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるボイラ用給
水タンクについて図面を参照しながら説明する。以下に
参照する図1は本発明のボイラ要求水タンクの一例を示
すものである。尚、先述の従来技術の説明において参照
した各図における要素と同一の要素乃至同様の機能を有
する要素に関しては、同一の符号を付して、一部の説明
を省略する。
【0011】本発明によるボイラ用給水タンク1におい
ては、従来貯水空間2内の上方空間に不活性ガスとして
窒素ガスを導入する不活性ガス導入管41を貯水部7の
底部近傍まで延長して、その不活性ガス導入管41を液
中で囲繞する筒状の気液上昇管42を備える曝気装置4
0に構成してある。また、復水戻り管路20の凝縮水導
入管21もボイラ用水面下にまで下方に延長すると共
に、前記気液上昇管42の下端部に連結し、その内部空
間に連通させてある。さらに、給水管路10を形成する
原水導入管11の先端部も前記気液上昇管42の下端部
に連結してその内部空間に連通させてある。前記気液上
昇管42と前記不活性ガス導入管41との間の空間は、
その導入した不活性ガスの上昇通路となり、空間内の液
中で上昇する気泡の作用で気泡ポンプに形成した脱気装
置40aを構成する。
【0012】前記曝気装置40は、前記気液上昇管42
が前記不活性ガス導入管41を囲繞して上下方向に、上
下を解放して取り付けたものとして構成してある。前記
気液上昇管42は、接触片43を兼ねる支持手段によっ
て前記不活性ガス導入管41に保持されている。前記不
活性ガス導入管41の下端部から液中に導入された窒素
ガスは、気泡となって、前記接触片43の間を縫うよう
にして液中を上昇する。この上昇に伴って、前記気液上
昇管42内の液に上昇力を作用させる。また、各接触片
43に接触することで、脱気作用を液にもたらすのであ
る。従って、前記液中に浸漬してある気液上昇管42の
下端部に臨ませてある凝縮水導入管21内の復水は、前
記気液上昇管42内に吸引されるようになる。従って、
復水器Cにおける蒸気凝縮による圧力低下に対抗して、
復水を貯水部7内に導入することが可能になる。しか
も、気液上昇管内の気泡上昇空間に導入されるから、復
水の脱気が可能になる。この脱気は前記接触片43との
接触によってさらに促進される。
【0013】一方、給水管路10を形成する原水導入管
11はそのまま前記貯水空間2内に引き込まれ、その先
端部を上記凝縮水導入管21と同様に前記気液上昇管4
2の下端部に臨ませてある。さらに、前記気液上昇管4
2への接続部までのボイラ用水面下の部位に、前記貯水
部7内のボイラ用水と熱交換するためのフィンを設けて
熱交換部15に形成してある。これによって、凝縮水導
入管21からの復水の有する熱によって温度を高められ
ているボイラ用水と熱交換することにより、ボイラ用原
水を加温してガスの放出を促進することで、前記気泡ポ
ンプを構成する気液上昇管42内を上昇する窒素ガス中
に溶存ガスを放出し、ボイラ用水中の溶存ガス濃度を低
減するように構成してある。
【0014】また、前記給水管路10からの給水が、ボ
イラ給水路30への供給量を上回った際に、前記貯水空
間2からのオーバフロー水を系外に排出可能とする排水
部50を設けてある。この排水部50は、前記ボイラ給
水タンク1の貯水部7上方の貯水空間2に臨んで開口
し、下方に引き下げた配水管51で構成し、その配水管
52の下端部に封水トラップ52を設けてある。この封
水トラップ52は、前記排水管51の下端部を封水槽5
4に満たしたシール水53中に挿入して構成してある。
前記配水管51の下端部の浸水深さは、20mm程度で
十分に機能を果たし、前記貯水空間2の通常の圧力変動
下では、前記貯水空間2を外気から遮断するが、前記貯
水空間2内の圧力が前記配水管51の下端部の浸水深さ
に対応する水頭を越えて低下すれば、前記シール水の前
記水頭に抗して外気を前記貯水空間2内に吸入し、前記
貯水空間2内の圧力が前記水頭を越えて上昇すれば、前
記水頭に抗して前記貯水空間2内のガスを大気中に放出
するようになり、前記貯水空間2の均圧機構8としても
機能するようになる。前記封水槽54に満たしてあるシ
ール水53は、これが蒸発して減耗した場合にも、前記
排水管51内に前記貯水空間2内の蒸気が流入して凝縮
することで常に補充できるから、シール水53が蒸発し
て、水封が維持できなくなることは未然に防止できる。
【0015】以上のように構成した結果、ボイラ用原水
を軟化処理するだけで脱気処理を施さずそのまま貯水部
7に供給しても、前記貯水部7内で、気泡ポンプから上
方に排出されるまでに脱気がほぼ完了しており、蒸気を
回収した復水も、溶存ガスを蓄積することなく前記気泡
ポンプで上方に誘導されて排出されるまでに脱気処理さ
れるから、従来のような脱気装置を設けなくてもボイラ
の伝熱管内面や管路配管内面にに腐食を生ずることを回
避できる。
【0016】〔別実施形態〕 〈1〉上記実施の形態においては、不活性ガス導入管4
1の周囲に気液上昇管42を配置して気泡ポンプに形成
した脱気装置40aを構成し、前記脱気装置40aに凝
縮水導入管21と原水導入管11とを共に連結した例に
ついて説明したが、前記凝縮水導入管21のみを連結し
てあってもよく、復水の吸引ができ、その脱気もできる
から、ボイラ系全体として支障なく運転できる。この場
合、原水導入管11をボイラ用水面上方の空間内に開口
させてあってもよく、貯水部7内で気泡を生成した不活
性ガスがシールガスとして液面を覆うから、上記腐食原
因となるガスの巻き込みを防止できる。〈2 〉上記実施の形態においては、原水導入管11に熱
交換部15を設けた例について説明したが、この熱交換
部15は省略可能であり、また、脱気が可能であれば他
の手段も適用可能である。例えば、従来に技術の項で説
明したように、原水導入部4に従来のような脱気装置1
6を設けてもよく、他の手段としては、前記貯水部7上
方空間内にノズルからボイラ用原水を噴射するようにし
てもよく、また、ボイラ用水中にノズルから噴射するよ
うにしてあってもよい。これらの手段に依れば、原水導
入管11から導入されるボイラ用原水が微細粒として供
給されるから、上方空間内であれば、周囲の不活性気体
中に酸素等の溶存ガスを放出しやすく、また、貯水部7
中に噴出すれば、大きな表面積比で温度の高いボイラ用
水と接するから、溶存ガスの放出が容易となる。この噴
出位置が不活性ガスの気泡に近い位置であればさらによ
い。 〈〉上記実施の形態においては、不活性ガス導入管4
1から窒素ガスを導入する例について説明したが、これ
は安価且つ容易に入手できる利点を生かすために採用し
たものであって、腐食性生成物を生じないガスであれば
よく、本願においてはこれらのガスを総称して不活性ガ
スと称する。窒素ガス以外には、He等の希ガス以外
に、発火の防止対策を講じてあればメタン等の非酸化性
ガスであってもよく、他の還元性ガスであってもよい。 〈〉上記実施の形態に説明した封水トラップを、図2
に示すように、前記排水管51の下端部にU字管部52
aを形成して、そのU字管部52a内にシール水53を
蓄えて形成するようにしてもよい。図示の例では、前記
U字管部52aの排出側上端部に逆U字管部52bを形
成して、排出端部を下方に引き下げ、オーバフロー水を
排水路に案内するようにしてある。この構成によって、
上記シール水53は、オーバフロー水が流下した際に、
前記逆U字管部52bのサイフォン作用が前記U字管部
52aの下部から気体を吸引することで破られて、前記
U字管部52aと前記逆U字管部52bとの間に残留す
る水で形成される。そこで、前記貯水空間2内の圧力が
低下すれば、前記シール水の水頭に抗して外気を前記貯
水空間2内に吸入し、前記貯水空間2内の圧力が上昇す
れば、前記シール水の水頭に抗して前記貯水空間2内の
ガスを大気中に放出するようになり、均圧機構8として
機能する。前記シール水53の水頭は、前記U字管部5
2aと前記逆U字管部52bとの間の直管部の長さで定
まる。尚、この例においても、上記実施の形態で説明し
たと同様に、前記シール水53は常時補給されるが、そ
の水面が排水管51内に位置するから、その蒸発により
減耗量は少なくなり、安定して水封を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるボイラ用給水タンクの一例の説明
【図2】本発明によるボイラ用給水タンクの他の例の説
明図
【図3】従来のボイラ用給水タンクの一例の説明図
【図4】従来のボイラ用給水タンクの他の例の説明図
【図5】従来のボイラ用給水タンクの他の例の説明図
【図6】従来のボイラ用給水タンクの他の例の説明図
【符号の説明】
2 貯水空間 3 給水部 4 原水導入部 5 凝縮水導入部 11 原水導入管 15 熱交換部 21 凝縮水導入管 40 曝気装置 41 不活性ガス導入管 42 気液上昇管 50 排水部 52 封水トラップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−328602(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 19/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス抜き部を備えた貯水空間にボイラ用
    原水を導入する原水導入部と、前記貯水空間内の貯水を
    ボイラに供給する給水部とを備えると共に、前記ボイラ
    からの発生蒸気の凝縮水を前記貯水空間に導入する凝縮
    水導入部を設けたボイラ用給水タンクであって、 前記貯水空間内に、不活性ガスを導入して液中でバブリ
    ング供給する曝気装置を設けてあると共に、原水導入管
    の先端を前記貯水空間内の液中に挿入配置して前記原水
    導入部に構成し、凝縮水導入管の先端部を前記貯水空間
    内の液中に挿入配置して前記凝縮水導入部に構成してあ
    ボイラ用給水タンク。
  2. 【請求項2】 前記曝気装置を構成するに、前記貯水空
    間内の液中に浸漬して上下方向に沿って立てた気液上昇
    管を設けると共に、その気液上昇管の両端部を開口し、
    前記気液上昇管の下部に、前記不活性ガスの導入管の先
    端部と前記凝縮水導入管の先端部とを連通接続してある
    請求項記載のボイラ用給水タンク。
  3. 【請求項3】 前記気液上昇管の下部に、原水導入管の
    先端部を連通接続し、その原水導入管に前記貯水空間内
    の液との熱交換部を形成してある請求項1又は2記載の
    ボイラ用給水タンク。
  4. 【請求項4】 前記不活性ガスは、窒素ガスである請求
    項1〜のいずれか1項に記載のボイラ用給水タンク。
  5. 【請求項5】 前記貯水空間からのオーバーフロー水を
    前記貯水空間外に導く排水部を設け、前記排水部に封水
    トラップを設けてある請求項1〜のいずれか1項に記
    載のボイラ用給水タンク。
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