JP2945098B2 - 難燃性防水型光ファイバケーブル - Google Patents

難燃性防水型光ファイバケーブル

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JP2945098B2
JP2945098B2 JP2218722A JP21872290A JP2945098B2 JP 2945098 B2 JP2945098 B2 JP 2945098B2 JP 2218722 A JP2218722 A JP 2218722A JP 21872290 A JP21872290 A JP 21872290A JP 2945098 B2 JP2945098 B2 JP 2945098B2
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栄治 今田
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
    • G02B6/4401Optical cables
    • G02B6/4429Means specially adapted for strengthening or protecting the cables
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、難燃性防水型光ファイバケーブルに関す
る。
(従来の技術) 従来の光ケーブルには、火災防止及び水の侵入による
伝送ロスの増加防止のため、種々の難燃化及び防水対策
が採られている。それらの対策の中でも、オイルに難燃
剤を配合した防水性ジェリー混和物により光ファイバを
封入し、難燃性及び防水性を付与したものがある。
(発明が解決しようとする課題) 従来のジェリー混和物としては、シリコーン系オイル
に白金又は白金系化合物を配合したものがある。しか
し、白金は非常に高価であり、ベースオイルとなるシリ
コーンオイルそのものも高価である。このため光ケーブ
ルの製造コストが高くなるという問題がある。
また、その他にもパライフィン系オイルにハロゲン系
難燃剤を配合したジェリー混和物がある。しかし、この
混和物を用いた光ケーブルは、燃焼時に有毒なハロゲン
ガスを発生するという問題がある。
本発明は上記問題点を解決し、優れた難燃性及び防水
性を有しており、かつ燃焼時においても有毒ガスを発生
することがなく、高価な材料を用いないため製造コスト
も低い、難燃性防水型光ファイバケーブルを提供するこ
とを目的とする。
(課題を解決するための手段及び作用) 上記目的を達成するためになされた本発明の難燃性防
水型光ファイバケーブルは、抗張力体を芯材とするスペ
ーサと該スペーサの外周面に設けられた溝に収納された
光ファイバ心線とを有し、更に該スペーサの周囲に少な
くとも押え巻き層とシース層とを有する光ファイバケー
ブルにおいて、該光ファイバ心線がオイル成分100重量
部及び含有水分量が0.1重量%未満である水酸化マグネ
シウム又は水酸化アルミニウム150〜300重量部を含有す
るジェリー混和物により封入されており、該押え巻き層
が非ハロゲン系難燃性テープから形成され、該シース層
が非ハロゲン系難燃性樹脂組成物から形成されている構
成のものである。
本発明において光ファイバ心線を封入するジェリー混
和物は、オイル成分に所定の含有水分量の水酸化マグネ
シウム又は水酸化アルミニウムを配合したものである。
ジェリー混和物を構成するオイル成分としては、シリ
コーン系オイル、パラフィン系オイルなどを用いること
ができる。これらの中でも安価であることからパラフィ
ン系オイルが好ましい。
このオイル成分には本発明の目的を損なわない範囲内
で、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩;
アルミニウム、鉄、カリウムなどを含む無機塩類を配合
することができ、その他公知の難燃剤である赤リン、ポ
リリン酸アンモニウム、カーボンブラックなどを配合す
ることができる。
オイル成分に配合する水酸化マグネシウム又は水酸化
アルミニウムは、その含有水分量が0.1重量%未満のも
のである。この水分量が0.1重量%以上の場合は、水酸
化マグネシウム又は水酸化アルミニウムに付着している
水分の存在により、それらをオイル成分に均一に分散す
ることが困難となるからである。
このような所定量の水分を含有する水酸化マグネシウ
ム又は水酸化アルミニウムは、適当な乾燥処理により水
分量を調節することによって、得ることができる。
水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムは単独で
用いられるが、両成分を併用しても差し支えない。水酸
化マグネシウム又は水酸化アルミニウムのオイル成分へ
の配合量は、オイル成分100重量部に対して150〜300重
量部である。この配合量が150重量部未満の場合は光フ
ァイバケーブルの難燃性が低下し、300重量部を超える
場合はジェリー混和物の稠度が小さくなり過ぎ、ケーブ
ル内への充填作業が困難となり、防水性も低下する。好
ましい配合量は180〜270重量部である。
ジェリー混和物には上記成分の外にも本発明の目的を
損なわない範囲内で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安
定剤、無機及び有機顔料、放射線防御剤、分散剤、中和
剤、可塑剤、気泡防止剤、増粘剤などを配合することが
できる。
押え巻き層を構成する非ハロゲン系難燃性テープは、
基材上に、非ハロゲン系の難燃剤とバインダーとの混和
物を塗布したものである。この難燃性テープの酸素指数
は45以上であることが好ましい。
基材としては不織布、綿布、麻布などを挙げることが
でき、難燃剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、赤リン、ポリリン酸アンモニウム、カーボン
ブラック、ハンタイト粉末を主体とした混合粉末を挙げ
ることができ、バインダーとしてはハロゲンを含まない
エチレン−酢酸ビニル共重合体、液状ゴムなどを挙げる
ことができる。これらの各成分の外にも押え巻き層の構
成成分としては、発泡剤、充填剤、老化防止剤などを添
加することもできる。
シース層を形成する非ハロゲン系難燃性樹脂組成物と
しては、オレフィン系樹脂に押え巻き層の構成成分と同
様の難燃剤等の成分を配合してなる樹脂組成物を用いる
ことができる。この非ハロゲン系難燃性樹脂組成物の酸
素指数は29以上であることが好ましい。
本発明の難燃性防水型光ケーブルは、上記ジェリー混
和物により光ファイバ心線が封入され、その周囲に押え
巻き層とシース層とが形成されてなるものであるが、必
要に応じて押え巻き層とシース層との間に金属遮蔽層を
形成することもできる。
本発明の難燃性防水型光ケーブルにおいては、ジェリ
ー混和物に配合する水酸化マグネシウム又は水酸化アル
ミニウムの含有水分量が少ないため、これらをオイル成
分中に均一に分散させることができる。このためジェリ
ー混和物により封入された光ファイバ心線の周囲に、防
水性を付与するオイル成分とともに難燃剤である水酸化
マグネシウム又は水酸化アルミニウムを均一に分散させ
ることができる。また、ジェリー混和物、押え巻層及び
シース層の各構成成分にはハロゲン及びその化合物は含
まれていない。
(実施例) 実施例1〜7及び比較例1〜12 以下、図面に基づいて本発明の難燃性防水型光ファイ
バケーブルを説明する。
第1図において光ファイバケーブル1は、スペーサ2
(直径9.0mm)の周囲に、幅1.5mm、深さ2.5mmの溝3が
長手方向に計4溝形成されており、この溝3に光ファイ
バ心線(光テープ心線)4が収納されている。なお、5
は芯材の抗張力体である。
このような基本構造の光ファイバケーブル1の溝3
に、第1表に示す組成のジェリー混和物6を充填した。
なお、パラフィン系オイルは粘度が200cSt/25℃のもの
を用い、シリコーン系オイルは50cSt/25℃のものを用い
た。次に、スペーサ2の周囲に、溝3に収納された光フ
ァイバ心線4が包み込まれるようにして、酸素指数50の
非ハロゲン系難燃性テープを1/2ラップで1枚巻きし、
押え巻き層7を形成した。その後、押え巻層7の周囲
に、酸素指数31のエチレン−アクリル酸エチル共重合体
に水酸化マグネシウムを配合した樹脂組成物を押出被覆
しシース層8を形成し、実施例及び比較例の各光ファイ
バケーブルを得た。
ジェリー混和物及び光ファイバケーブルについて第1
表に示す各試験をした。結果を第1表に示す。
分散性:ジェリー混和物中における水酸化マグネシウ
ム又は水酸化アルミニウムの分散性を次の方法で評価し
た。まず、170mm×14mm×0.9mmの鉛板上に、160mm×160
mm×1mmのポリエチレンシートの中央部を100mm×10mmの
大きさに切り抜いたものを置いた。次に、前記の切り抜
き部分にジェリー混和物を厚さが1mmとなるように均一
に充填した。その後、ポリエチレンシートを取り除き、
鉛板の表面に100mm×10mm×1mmの形状のジェリー混和物
が付着したものを試料とした。この試料を、ジェリー混
和物の付着面が外側になるように直径10mm、長さ200mm
の金属棒に螺旋状に巻付けた場合に、ジェリー混和物の
表面に割れが発生しないものを合格(○と表示)とし、
割れが発生したものを不合格(×と表示)とした。
充填性:ジェリー混和物の充填性を、JIS K2220に規
定する稠度試験により評価した。25℃における稠度が15
0(0.1mm=1)以上のものを合格(○と表示)とし、15
0未満のものを不合格(×と表示)とした。
難燃性:IEEE std. 383に規定する方法に準拠して光フ
ァイバケーブルの垂直燃焼試験をした。この燃焼による
損傷長が1.8m未満のものを合格(○と表示)とし、1.8m
以上のものを不合格(×と表示)とした。
残炎時間:垂直燃焼試験の際、残炎時間が5分未満の
ものを合格(○と表示)とし、5分以上のものを不合格
(×と表示)とした。
防水性:まず、1.5mに切断した光ファイバケーブルの
一端に、水密に被包するようにポリエチレンパイプを接
続した。次に、このポリエチレンパイプの中に水を入
れ、パイプの前記接続部と反対の端部が上方に、そして
光ファイバケーブルの前記接続部と反対の端部(光ケー
ブル一端部)が下方に、かつ両端部の高さの差が1mにな
るように傾斜させて固定した。そのままの状態で24時間
放置した時、前記光ファイバケーブル一端部から水が滲
み出ていないものを合格(○と表示)とし、滲み出たも
のを不合格(×と表示)とした。
ケーブル滴下試験:光ファイバケーブルを300mmの長
さに切断したものを、70℃のオーブン中に垂直になるよ
うに固定した。そのままの状態で24時間放置した後、前
記光ファイバケーブルの一端からジェリー混和物が流れ
出ていないものを合格(○と表示)とし、流れ出たもの
を不合格(×と表示)とした。
(発明の効果) 本発明の難燃性防水型光ファイバケーブルは、光ファ
イバ心線がオイル成分100重量部及び含有水分量が0.1重
量%未満である水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニ
ウム150〜300重量部を含有するジェリー混和物により封
入されており、その周囲に非ハロゲン系難燃性テープか
ら形成された押え巻層と非ハロゲン系難燃性樹脂組成物
から形成されたシース層を有している。
本発明の難燃性防水型光ファイバケーブルは、ジェリ
ー混和物により光ファイバ心線が封入されているため優
れた防水性を有すると共に、ジェリー混和物中に均一に
分散された水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウム
が光ファイバ心線の周囲に均一に分散して存在している
ため優れた難燃性を有している。
また、本発明の難燃性防水型光ファイバケーブルは、
前記ジェリー混和物の作用に加えて、押え巻層及びシー
ス層の作用により優れた難燃性を有しており、燃焼時に
おいても有害なハロゲンガスを発生することがない。
更に、白金などの高価な材料を用いる必要がないた
め、製造コストも低くできる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の難燃性防水型光ファイバケーブルの
周方向の断面図である。 1…難燃性防水型光ファイバケーブル、2…スペーサ、
3…溝、4…光ファイバ心線、5…芯材、6…ジェリー
混和物、7…押え巻層、8…シース層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−177507(JP,A) 特開 昭62−144119(JP,A) 特開 平4−45404(JP,A) 実開 昭62−65727(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗張力体を芯材とするスペーサと該スペー
    サの外周面に設けられた溝に収納された光ファイバ心線
    とを有し、更に該スペーサの周囲に少なくとも押え巻き
    層とシース層とを有する光ファイバケーブルにおいて、
    該光ファイバ心線がオイル成分100重量部及び含有水分
    量が0.1重量%未満である水酸化マグネシウム又は水酸
    化アルミニウム150〜300重量部を含有するジェリー混和
    物により封入されており、該押え巻き層が非ハロゲン系
    難燃性テープから形成され、該シース層が非ハロゲン系
    難燃性樹脂組成物から形成されていることを特徴とする
    難燃性防水型光ファイバケーブル。
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