JP2942124B2 - ブラスト装置における研磨材調整器 - Google Patents

ブラスト装置における研磨材調整器

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JP2942124B2 JP28950993A JP28950993A JP2942124B2 JP 2942124 B2 JP2942124 B2 JP 2942124B2 JP 28950993 A JP28950993 A JP 28950993A JP 28950993 A JP28950993 A JP 28950993A JP 2942124 B2 JP2942124 B2 JP 2942124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラスト装置における
研磨材タンクの研磨材と空気の吸込量を調整する研磨材
調整器に関し、特に、研磨材タンク内の研磨材の安息角
が一定しないほどの微粉状態(以下、「微粉性質」とい
う)を有する研磨材を噴射するブラスト装置における研
磨材調整器に関する。なお、本発明の研磨材調整器を装
着するブラスト装置は、遠心式ではなく空気式であり、
空気式ブラスト装置には一般的に直圧式と吸込式があ
る。本発明の研磨材調整器は研磨材調整器内に圧縮空気
を吹き込んで微粉性質を有する研磨材を噴き上げて流動
状態の研磨材層を形成するものであるが、一般的な直圧
式、吸込式では流動状態の研磨材層を形成するために研
磨材調整器内に圧縮空気を吹き込まないので、本発明の
研磨材調整器を装着するブラスト装置は一般の直圧式、
吸込式とは若干異なる。しかし、本質的には異ならない
ので、本明細書においては、本発明の研磨材調整器を装
着するブラスト装置については一般の場合と同様に、直
圧式、吸込式と称する。
【0002】
【従来の技術】従来の研磨材調整器40においては、図
5に示すような重力式ブラスト装置のサイクロン23
(分級回収タンク)の下部に装着するもので、図6及び
図7にその詳細を示す。
【0003】〔図6の研磨材調整器40の構成〕図6の
研磨材調整器40は、次のように構成される。
【0004】41は調整器本体で、上縁に開口部42を
備えた容器を成し、この開口部42にサイクロン23の
吐出口35の下端縁が臨むように調整器本体41をサイ
クロン23に装着する。
【0005】43はサクションパイプで、サクションパ
イプ43の一端に混合流体吐出口51が形成され、この
混合流体吐出口51を調整器本体41の内壁に設けた貫
通孔に連通させてサクションパイプ43を調整器本体4
1の内壁に固定し、混合流体吐出口51を管34を介し
て噴射ノズル22(図5)に連通する。
【0006】一方、サクションパイプ43の他端は閉塞
され、この端面付近の壁面にサクションパイプ43の内
部に連通する補助パイプ44を立設し、補助パイプ44
の上端の吸気口45を調整器本体41の開口部42に臨
ませている。
【0007】さらに、前記補助パイプ44を設けた位置
と前記混合流体吐出口51との間にサクションパイプ4
3の内部と外壁面に連通する研磨材吸入口46を設け
る。
【0008】47は多孔体で、砥石や焼結金属などのよ
うに通気性を有する。調整器本体41の底面側を多孔体
47で仕切り、この多孔体47と調整器本体41の底面
間に空気貯溜室48を設け、この空気貯溜室48に連通
する空気導入管49を調整器本体41の底面に設ける。
【0009】〔図6の研磨材調整器40の作用〕図5に
おいて、コンプレッサなどの圧縮空気供給源から供給さ
れた圧縮空気が管37を経て噴射ノズル22から噴射さ
れると、サイクロン23内の微粉性質を有する研磨材2
6が研磨材調整器40を経て管34を介して噴射ノズル
22へ給送され、噴射ノズル22より噴射され被加工物
を研磨し、その際に発生した粉塵及び研磨材26は、キ
ャビネット21の下部のホッパに落下し、直ちに除塵気
流に乗り、管33を通過してキャビネット21の上部に
あるサイクロン23内へ送られる。
【0010】なお、研磨に際して発生した粉塵は、ここ
で使用可能な研磨材26と分級されて除塵気流に乗りダ
ストコレクタ24へ送られ、このダストコレクタ24の
底部に集積され、清浄な空気のみがダストコレクタ24
の上部に設けられた排風機から大気中へ排出される。
【0011】一方、調整器本体41内の研磨材26は流
動状態になる。コンプレッサなどの圧縮空気供給源から
供給された圧縮空気が図6に示すように管32を経て空
気導入管49から空気貯溜室48内へ供給され、この空
気貯溜室48内の圧縮空気が多孔体47より均一な状態
で調整器本体41内へ撹拌空気として噴き込まれること
により、この撹拌空気で調整器本体41内の研磨材26
が噴き上げられて流動状態になり、調整器本体41内は
上方の空気の層(以下、「空気層」という)と下方の流
動状態の研磨材26の層(以下、「研磨材層」という)
に分かれる。
【0012】さらに、図5において圧縮空気が噴射ノズ
ル22から噴射されると、噴射ノズル22と調整器本体
41のサクションパイプ43を連通する管34及びサク
ションパイプ43内が負圧になるので、サイクロン23
内の空気がサイクロン23下端の吐出口35を経て調整
器本体41内へ流入し調整器本体41内の上部の空気が
補助パイプ44の吸気口45からサクションパイプ43
内へ吸引され、一方、調整器本体41内の流動状態の研
磨材層内の研磨材26及び空気は研磨材吸入口46を経
てサクションパイプ43内へ吸い込まれ、サクションパ
イプ43内で空気と研磨材26の混合流体が形成され、
この混合流体は管34を経て図5の噴射ノズル22から
噴射される。
【0013】また、サイクロン23内の研磨材26は、
サイクロン23内の空気が吐出口35を経て調整器本体
41内へ流入する気流に乗って、吐出口35から少しづ
つ渦状に落下し調整器本体41内へ供給される。
【0014】〔図7の研磨材調整器40の構成〕図7の
研磨材調整器40は、次のように構成される。
【0015】調整器本体41、多孔体47、空気貯溜室
48等は、図6の研磨材調整器40と同様である。
【0016】43aはサクションパイプで、サクション
パイプ43aの壁面に研磨材吸入口46を設け、一端の
混合流体吐出口51が調整器本体41の壁面の貫通孔か
ら管34を介して噴射ノズル22(図5)に連通してい
ることは図6の研磨材調整器40と同様であるが、サク
ションパイプ43aの他端は調整器本体41の壁面を通
過して調整器本体41の外方に臨み、サクションパイプ
43aの他端に吸気口45aが形成されている。
【0017】〔図7の研磨材調整器40の作用〕図5に
おいて圧縮空気が管37を経て噴射ノズル22から噴射
され、管34及びサクションパイプ43内が負圧になる
と、キャビネット21内の空気がサクションパイプ43
aの吸気口45aから吸引され、サクションパイプ43
a内で研磨材吸入口46から吸入した研磨材26と前記
空気との混合流体が形成され噴射ノズル22へ送給され
噴射ノズル22より噴射される。他は図6と同様であ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の研磨材調整器4
0にあっては、以下に示すような問題点があった。
【0019】(1)微粉性質を有する研磨材26はキャ
ビネット21や管33の内壁面に付着し、この付着量が
増大すると、本体の振動などによりあるとき突然に下方
へ崩れ落ち、この現象がサイクロン23への研磨材26
の供給量に大きな変化を及ぼすためサイクロン23から
調整器本体41内へ落下する研磨材26の量を大きく変
化させる。したがって、調整器本体41内の研磨材層の
高さHが大きく変動するので、研磨材26からサクショ
ンパイプ43(図6)又はサクションパイプ43a(図
7)内に吸引される研磨材26、すなわち噴射ノズル2
2の研磨材26の噴射量が不安定になり、被加工物のブ
ラスト加工状件が一定にならないという問題点があっ
た。
【0020】(2)被加工物に噴射された研磨材26
は、次第に摩耗して遂には粉塵或いは使用不能な研磨材
26となってダストコレクタ24へ集積され、ブラスト
装置内の研磨材26の全体量が減少する。そこでサイク
ロン23内に新しい研磨材26を投入して補充すると、
サイクロン23内の研磨材26が急に増大し、このため
調整器本体41内の研磨材26の量が増大するので、上
記(1)項と同様の理由で、調整器本体41内の研磨材
層の高さHが増大し、ブラスト加工条件が不安定になる
という問題点があった。
【0021】(3)サイクロン23内の研磨材26は、
図6の点線で示すように、吐出口35から渦状に下方の
調整器本体41内へ落下するので、図6に示すようなサ
クションパイプ43の吸気口45が調整器本体41の開
口部42に臨む研磨材調整器40においては、吸気口4
5から空気を吸い込むとき、サイクロン23の吐出口3
5から落下する研磨材26を吸気口45より直接吸引し
てしまうので、サクションパイプ43内の研磨材26の
量が不安定になり噴射ノズル22の研磨材26の噴射量
が不安定になるという問題点があった。
【0022】本発明は、叙上の問題点を解決するために
開発されたもので、調整器本体内の下部の空気貯溜室か
ら空気を噴き上げて微粉性質を有する研磨材を流動状態
の研磨材層に形成し、この研磨材層の上面の高さをサイ
クロン又は研磨材タンク内の研磨材の量の変化に影響を
受けることなく一定に保ち、安定した研磨材の噴射量を
噴射ノズルへ吐出する研磨材調整器を提供することを目
的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明のブラスト装置における研磨材調整器におい
ては、調整器本体41の上縁に開口部42を備え、この
開口部42にサイクロン23又は研磨材タンク28の吐
出口35の下端縁を臨ませる。そして、前記サイクロン
23又は研磨材タンク28内に微粉性質を有し且つ圧縮
空気流で噴き上げ可能な研磨材26を投入する。また、
前記調整器本体41の下部に、圧縮空気供給源に連通す
る空気貯溜室48を通気性を有する多孔体47を介して
設ける。さらに、前記調整器本体41の内壁に、噴射ノ
ズルに連通する混合流体吐出口51と研磨材吸入口46
と吸気口45を有するサクションパイプ43を固定す
る。
【0024】前記サイクロン23又は研磨材タンク28
内の上部の空気の層と調整器本体41の内部とを連通管
15又は17を介して連通し、この連通管15又は17
の下端の連通口16を調整器本体41内の研磨材所望量
の設定高さHsに位置せしめる。
【0025】一方、前記サイクロン23又は研磨材タン
ク28の吐出口35に吐出管11を連結して前記吐出口
35の下端縁を調整器本体の開口部42より下方に延長
して吐出管口12を形成する。この吐出管口12の下端
縁を連通管15又は17の連通口16と同一の設定高さ
Hs以下に設けたものである。
【0026】ちなみに、前述のサイクロン23の吐出口
の下端に装着した研磨材調整器における研磨材吸入口4
6の位置から調整器本体41内の研磨材層の上面Zまで
の高さをHとすると、研磨材吸入口46からサクション
パイプ43内に吸引される研磨材26の量、すなわちサ
クションパイプ43の混合流体吐出口51より噴射ノズ
ル22へ吐出される研磨材26の量は、Hの平方根に比
例するので、調整器本体41内の研磨材層の高さHはブ
ラスト加工条件を設定する上で非常に重要な要素であ
る。
【0027】これは、以下の実験から立証される。実験例
【0028】
【表1】
【0029】前記高さHと噴射ノズル22の研磨材噴射
量との比例関係は、表2及び図4に示す通りである。
【0030】
【表2】
【0031】なお、研磨材吸入口46から吸引される研
磨材26の量と調整器本体41内の研磨材層の高さHと
の上述したような比例関係は、調整器本体41内の研磨
材26が空気貯溜室48の撹拌空気で流動状態になって
いるときに成り立つものであり、調整器本体41内の研
磨材26が流動状態にならない一般の重力式のブラスト
装置に使用される研磨材調整器40では、研磨材吸入口
46から吸引される研磨材26の量は高さHに左右され
ず無関係であり、上述の比例関係は成立しない。
【0032】また、前記連通管15の下端の連通口16
を調整器本体41の側壁より調整器本体内に臨ませ、前
記連通口16の端縁の頂点を調整器本体41内の研磨材
所望量の設定高さHsに位置せしめることができる。
【0033】さらに、前記連通管17をサイクロン23
又は研磨材タンク28の壁面に上下方向に貫通し、この
連通管17の上端をサイクロン23又は研磨材タンク2
8内の上部の空気の層に臨ませ、且つ連通管17の下端
の連通口16を調整器本体41内に臨ませ、前記連通口
16の下端縁を調整器本体41内の研磨材所望量の設定
高さHsに位置せしめることもできる。
【0034】また、前記サクションパイプ43又は43
aの吸気口45又は45aを吸気管13を介してサイク
ロン23又は研磨材タンク28内の上部の空気の層内に
臨ませることができる。
【0035】また、前記サクションパイプ43aの混合
流体吐出口51と反対方向の一端に吸気口45aを設
け、この吸気口45を調整器本体41の外方の外気に臨
ませることもできる。
【0036】
【作用】圧縮空気供給源より空気貯溜室48内へ圧縮空
気を供給すると、この圧縮空気が多孔体47を介して均
一な状態で調整器本体41内へ研磨材26の撹拌空気と
して吹き込まれ、調整器本体41内の研磨材26は流動
状態になり、上方に空気層と下方に流動状態の研磨材層
を形成する。
【0037】噴射ノズル22へ圧縮空気が供給されて噴
射ノズル22より噴射すると、サクションパイプ43又
は43a内が負圧になり、図1ではサイクロン23又は
研磨材タンク28内の空気が吸気管13を介してサクシ
ョンパイプ43内へ吸入され、図2では調整器本体41
外の外気、例えばキャビネット21内の空気が研磨材吸
入口45aよりサクションパイプ43a内に吸入され
る。研磨材吸入口46からサクションパイプ43内へ吸
入される研磨材26の量は、前述のように、研磨材吸入
口46から流動状態の研磨材層の上面Zまでの高さHと
比例関係にあり、Hの平方根に比例する一定量となる。
【0038】なお、流動状態の研磨材26内の撹拌空気
の一部は連通管15又は17を経てサイクロン23又は
研磨材タンク28へ流出するので、サイクロン23内の
負圧と相俟ち連通管15又は17内は常時上昇気流が生
じている。
【0039】一方、調整器本体41内の研磨材26は、
流動状態を形成する撹拌空気と共に研磨材吸入口46か
らサクションパイプ43内へ吸い込まれ、サクションパ
イプ43内で研磨材吸入口45からの空気と混合され混
合流体吐出口51から管34を経て噴射ノズル22より
噴射される。
【0040】また、サイクロン23又は研磨材タンク2
8内の研磨材26は吐出管11の吐出管口12を通過し
て調整器本体41内へ落下する。調整器本体41内の研
磨材層の上面Zの位置が連通管15又は17の連通口1
6より下方に位置しているとき、調整器本体41の上部
の空気層の空気は連通口16から連通管15又は17を
経てサイクロン又は研磨材タンク28内へ吸引され前記
空気層内が負圧になるため、調整器本体41内の流動状
態の研磨材層の上面Zが上昇する。そして、流動状態の
研磨材層の上面Zが吐出管11の吐出管口12の下端縁
に達すると、吐出管口12は流動状態の研磨材層の上面
Zで塞がれたと同様の状態になり、さらに、流動状態の
研磨材層の上面Zが連通管15又は17の連通口16に
達すると、連通口16が流動状態の研磨材層で閉塞され
るため、調整器本体41の上部の空気層は密閉された状
態になる。しかも、空気貯溜室48から噴き上げる撹拌
空気のため調整器本体41の上部の空気層は正圧になる
ので、研磨材層の上面Zは連通管15又は17の連通口
16の設定高さHsの位置より上昇しない。
【0041】また、前記吐出管11から余分の研磨材2
6が調整器本体41に落下しても、流動状態の研磨材層
の上面Z付近の研磨材26が連通管15又は17内の上
昇気流に乗ってサイクロン23又は研磨材タンク28内
へ向けて再び流出するので、流動状態の研磨材層内の研
磨材26の量も安定する。
【0042】従って、研磨材タンク28の研磨材26が
急に崩れて吐出管11内に多量の研磨材26が落下し吐
出管11内に積み重なっても、あるいはサイクロン23
内の研磨材26の量が急増しても、調整器本体41内の
研磨材26の高さHは研磨材所望量の設定高さHsに維
持されるので、噴射ノズル22の研磨材噴射量が安定す
る。
【0043】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。
【0044】〔研磨材調整器10〕図1の研磨材調整器
10の実施例について、図6の従来の研磨材調整器40
と同様の部分は省略して説明する。
【0045】調整器本体41は、直径180mm、高さ2
85mmの円筒形を成し、上下端縁にそれぞれ、上フラン
ジ54、下フランジ55を形成する。調整器本体41の
上面に開口部42を形成し、一方、調整器本体41の下
面の開口を厚さ約15mmの円盤状の多孔体47で塞い
で、この多孔体47の下面の外縁付近を厚さ約8mmのパ
ッキン57を介して円筒容器状の調整器底板56の底面
で押さえ、調整器底板56の上部外周に形成したフラン
ジを調整器本体41の下フランジ55に突き合わせてボ
ルトで固定する。従って多孔体47の下面と調整器底板
56の底面との間にパッキン57の厚さ8mmの間隔の空
気貯溜室48が形成される。
【0046】調整器底板56は底面に前記空気貯溜室4
8に連通する空気導入管49を設け、空気導入管49は
管32を介して図示せざる圧縮空気供給源に連通する。
なお、パッキン58は多孔体47の上面外縁と調整器本
体41の下フランジ55の下面との間に装着されてい
る。
【0047】一方、研磨材タンク28の下端にはフラン
ジ36が形成され、このフランジ36面に臨む吐出口3
5に、該吐出口35の大きさと同じかそれ以上の内径を
有する吐出管11を溶接で連結し、前記吐出口35を下
方に延長し、従って吐出管11の下端に吐出管口12を
形成する。
【0048】そして、前記調整器本体41の上フランジ
54を研磨材タンク28のフランジ36面に突き合わせ
てボルトで固定し、調整器本体41の開口部42内に研
磨材タンク28の吐出管11を挿入する。この場合、サ
クションパイプ43の研磨材吸入口46から調整器本体
41内の研磨材層の上面Zまでの距離を高さHで表し、
研磨材調整器10の調整器本体41内の研磨材所望量の
高さを設定高さHsで表すと、吐出管11の吐出管口1
2の下端縁は設定高さHsの位置になるよう、予め設定
している。
【0049】なお、サクションパイプ43内に吸入され
る研磨材26の量、すなわちサクションパイプ43の混
合流体吐出口51から噴射ノズル22へ吐出され、噴射
ノズル22から噴射される研磨材噴射量はHの平方根に
比例する。(高さHとサクションパイプ43内への研磨
材26の吸入量との比例関係については、実施例の作用
の説明で詳しく述べる。) 13は吸気管で、吸気管13の一端を研磨材タンク28
の外壁面の上部に設けた貫通孔を介して研磨材タンク2
8内の上部の空気の層に連通し、吸気管13の他端側を
調整器本体41の外壁面から内部へ挿通して吸気管13
の他端を補助パイプ44の上端の吸気口45に連通す
る。
【0050】15は連通管で、その一端を研磨材タンク
28の外壁面の上部に設けた貫通孔を介して研磨材タン
ク28内の上部の空気の層に連通し、他端を調整器本体
41の外壁面に設けた連通口16を介して調整器本体4
1の内部に連通し、連通口16の端縁の頂点の位置を研
磨材調整器10の研磨材所望量の設定高さHsと同位置
に設けている。したがって、連通口16の端縁の頂点は
吐出管11の吐出管口12の下端縁と水平方向で同位置
である。
【0051】53は研磨材吸入管で、ラッパ管状を成
し、このラッパ管を下向きに拡がる方向に向けてサクシ
ョンパイプ43の壁面に設け、研磨材吸入口46を介し
てサクションパイプ43の内部に連通する。なお、本実
施例では研磨材吸入口46の孔径は3mmである。
【0052】なお、研磨材26は、微粉性質を示すもの
であり、本明細書において、微粉性質とは、研磨材タン
ク28内の底部に集積した研磨材26の安息角θが一定
にならないほどの微粉状態を示す性質をいう。この微粉
性質をさらに詳しく説明するために微粉性質を示さない
研磨材26と通常の研磨材調整器について以下に説明す
る。
【0053】微粉性質を示さない一般の研磨材26に
は、通常、図8に示すような研磨材調整器60を用い
る。この研磨材調整器60は本願の研磨材調整器10の
ように調整器本体61内へ撹拌空気を噴射しない。
【0054】微粉性質を示さない一般的な研磨材26
は、サクションパイプ62に設けた吐出口63からサク
ションパイプ62内へ一定の速度で落下するにつれて、
研磨材タンク28内の研磨材26に図8に二点鎖線に示
すようなすり鉢状の穴ができ、このすり鉢状の穴は次第
に拡がっていく。一方、吐出口63から落下した研磨材
26はサクションパイプ62内へ円錐体を成すように積
み上げられ、この円錐体の研磨材26はサクションパイ
プ62内を流れる空気流により噴射ノズルへ向けて吸引
される。このように微粉性質を示さない研磨材26は前
記すり鉢状の穴と円錐体の傾斜角がほぼ一定の角度を成
し、この傾斜角を安息角θという。
【0055】しかし、微粉性質を示す研磨材26は、通
常の研磨材調整器60を用いると、微粉特有の相互の付
着力のために互いに吸着したり研磨材タンク28の壁面
に付着するなどして安息角θが一定にならず、図9に示
すように研磨材タンク28内の研磨材26は吐出口63
の直上方に穴が開いた状態になり、あるいは図10に示
すように吐出口63の上部に空洞64を形成して研磨材
26が落下しなくなることがある。
【0056】なお、研磨材26が微粉性質を示す要因
は、研磨材26の比重と粒径、及びタンク内の圧力に関
係するものと考えられる。すなわち、研磨材26が微粉
性質を示すかどうかは、研磨材材質と研磨材粒径、及び
研磨材タンク28内の圧力によって異なるのである。以
下に、タンク内の圧力が常圧のときの微粉性質を有する
研磨材26の一例を示す。 (1)アランダム系の研磨材材質で、みかけ比重が2〜
3、研磨材粒径が約#240以下の場合。
【0057】(2)研磨材材質がスチールビーズで、み
かけ比重が4、研磨材粒径が約#600以下の場合。
【0058】しかし、研磨材タンク内の圧力が常圧以上
になると、微粉性質を示す研磨材26の比重と粒径は変
化する。例えば、研磨材タンク内の圧力が5kg/cm2のと
き、アランダム系の研磨材材質では、研磨材粒径が#1
50でも微粉性質を示すが、スチールビーズの研磨材材
質では、研磨材粒径が#300で微粉性質を示さない。
【0059】なお、以上の研磨材調整器10を装着した
ブラスト装置におけるブラスト加工条件を以下の表3に
示す。
【0060】
【表3】
【0061】〔図1の研磨材調整器10の作用〕以下、
特に研磨材調整器10内の空気及び研磨材の流れについ
て説明する。
【0062】(空気及び研磨材の流れ) (1)図示せざる圧縮空気供給源より6kg/cm2の圧縮空気
が管32を介して空気導入管49から空気貯溜室48内
へ供給される。
【0063】(2)空気貯溜室48の圧縮空気は多孔体4
7より均一な状態で調整器本体41内へ研磨材26の撹
拌空気として噴き込まれる。
【0064】なお、調整器本体41内へ噴き込まれる撹
拌空気の圧力は、多孔体47を通過できる程度、例えば
0.5kg/cm2のような低圧でもよいが、多孔体47の目
づまりを避けるために4〜6kg/cm2の圧力が好ましい。
本実施例では6kg/cm2である。
【0065】(3)今、吐出管口12から研磨材26が落
下して前記撹拌空気により調整器本体41内の研磨材2
6が噴き上げられ流動状態になる。しかし、研磨材26
は調整器本体41内全体に流動状態になるのではなく、
図1に示すように調整器本体41の上部に空気の層(空
気層)が形成され、下部に流動状態の研磨材26の層
(研磨材層)が形成される。
【0066】なお、空気貯溜室48から吹き込まれた撹
拌空気は流動状態の研磨材層内と調整器本体41の上部
の空気層内に常に流動しており、流動状態の研磨材層内
の空気は、一部は研磨材26と共に研磨材吸入口46か
らサクションパイプ43内へ流入し、残りは連通管15
を経て研磨材タンク28内へ流入する。さらに、サイク
ロン23および研磨材タンク28内が負圧であるので、
調整器本体41内の空気は連通管15を経て研磨材タン
ク28へ流れる気流が生じている。
【0067】(4)研磨材タンク28の研磨材26が引き
続き吐出管11を経て調整器本体41内へ落下する。さ
らに調整器本体41内の上部に滞留していた空気層の空
気は連通管15を経て研磨材タンク28へ吸引されるた
め前記空気層内は負圧になり、流動状態の研磨材層の上
面Zの高さHが図中調整器本体41内の二点鎖線で示す
位置(H)から上昇する。そして、流動状態の研磨材層
の上面Zが吐出管11の吐出管口12の下端縁及び連通
管15の連通口16の端縁の頂点の位置つまり設定高さ
Hsに達すると、吐出管口12及び連通管15が流動状
態の研磨材層で閉塞された状態になり調整器本体41内
の上部の空気層の空気は逃げ場がなくなりかつ空気貯溜
室48から噴き上げる撹拌空気により正圧になるため調
整器本体41の上部すなわち、吐出管口12の下端縁よ
り上方に空気溜りが形成された状態と同様になる。ま
た、吐出管11内は流動状態の研磨材層の上面Zで閉塞
された状態になり、調整器本体41の上部の空気溜りの
空気が吐出管11を経て研磨材タンク28内へ流入する
ことはない。
【0068】(5)一方、前述の従来技術の項において図
5のブラスト装置で説明したように、コンプレッサなど
の圧縮空気供給源から供給された5kg/cm2の圧縮空気
が、噴射ノズル22より噴射されると、この噴射ノズル
22に連通する管34及びサクションパイプ43内が負
圧になり、研磨材タンク28の上部の空気が吸気管13
を経て補助パイプ44の吸気口45からサクションパイ
プ43内へ吸入され研磨材吸入口46の位置を通過し混
合流体吐出口51へ流れる。
【0069】(6)また、サクションパイプ43内は負圧
になるので、調整器本体41内の研磨材26は研磨材層
内の空気と共に研磨材吸入管53から研磨材吸入口46
を経てサクションパイプ43内へ吸入される。
【0070】但し、研磨材吸入口46からサクションパ
イプ43へ流入する研磨材26の量は、研磨材吸入口4
6の孔径がφ3と小さく形成されているので大量の研磨
材26が急速にサクションパイプ43内に吸入されるこ
とはなく、むしろ、研磨材26が流動状態であるので、
いわば液体と同様の性質を有することになり、表2の実
験例に示すように、混合流体吐出口51から研磨材層の
上面Zまでの高さHが調整器本体41内の研磨材26を
押し出す圧力となり、結果としてHの平方根に比例した
研磨材26の一定量が研磨材吸入口46からサクション
パイプ43内へ流入することになる。
【0071】(7)サクションパイプ43内で空気と研磨
材26の混合流体が形成され、この混合流体が混合流体
吐出口51を経て管34を介して噴射ノズル22から噴
射される。
【0072】(8)調整器本体41内の研磨材26が減少
すると、高さHが降下し連通管15内が開放された状態
となる。しかし、研磨材タンク28の研磨材26が吐出
管11を経て調整器本体41内へ落下するので前記高さ
Hが再び上昇し、調整器本体41内の上部の空気層の空
気は連通管15を経て研磨材タンク28へ流入する。そ
して、流動状態の研磨材層の上面Zが吐出管11の吐出
管口12の下端縁及び連通管15の連通口16の端縁の
頂点の位置つまり設定高さHsに達すると、吐出管口1
2及び連通管15が流動状態の研磨材層で閉塞された状
態になり調整器本体41内の上部の空気層の空気は逃げ
場がなくなり調整器本体41内に空気溜りの状態となる
ため、流動状態の研磨材層の上面Zは上昇しない。
【0073】なお、実際には、調整器本体41内の研磨
材26が減少しても、研磨材タンク28内の研磨材26
は吐出管11から調整器本体41内へ常に落下している
ので高さHが急激に降下することはなく、むしろ、調整
器本体41内の流動状態の研磨材層の上面Zが上昇しよ
うとする。しかし、調整器本体41の上部の空気溜りの
ために上昇できず、流動状態の研磨材層の上面Z付近の
研磨材26は連通管15内の気流に乗って上昇し、余分
の研磨材26が研磨材タンク28へ流入する。つまり、
吐出管11から調整器本体41内へ落下した余分の研磨
材26は、連通管15から再び研磨材タンク28へ流入
し、調整器本体41内の流動状態の研磨材層の上面Z
は、設定高さHsより上昇せず、上記の動作を繰り返し
て設定高さHs付近に位置する。
【0074】なお、本願の研磨材調整器10が図5に示
すような重力式ブラスト装置のサイクロン23の下端に
設けられた場合、たとえキャビネット21内に付着した
研磨材26が崩れ落ちてサイクロン23内の研磨材26
の量に急激な変化をもたらす事態が生じたとしても、上
記の理由で、本願の研磨材調整器10は調整器本体41
内の流動状態の研磨材層の上面Zが設定高さHsからほ
とんど変化しない。
【0075】〔図2の研磨材調整器10の実施例〕図1
と同様の部分は省略して、図2を参照して説明する。
【0076】サクションパイプ43aは、図1の補助パ
イプ44を形成しておらず、図7と同様にサクションパ
イプ43aの他端に吸気口45aを形成し、吸気口45
aが調整器本体41の壁面を通過して調整器本体41の
外方に臨んでいる。
【0077】〔図2の研磨材調整器10の作用〕空気及
び研磨材の流れは、ほとんど図1の実施例と同様であ
り、以下、各動作項目番号に対応し、異なる部分だけを
記載する。
【0078】(空気及び研磨材の流れ)(1)〜(4)は、図
1の実施例と同様。
【0079】(5)コンプレッサなどの圧縮空気供給源か
ら供給された5kg/cm2の圧縮空気が、噴射ノズル22よ
り噴射されると、この噴射ノズル22に連通する管34
及びサクションパイプ43a内が負圧になり、調整器本
体41の外方の空気が吸気口45aからサクションパイ
プ43a内へ吸入され研磨材吸入口46の位置を通過し
混合流体吐出口51へ流れる。
【0080】(6)、(7)、(8)は、図1の実施例と同様。
【0081】〔図3の研磨材調整器10の実施例〕図1
及び図2と同様の部分は省略して、図3を参照して説明
する。
【0082】サクションパイプ43aは、図1の補助パ
イプ44を形成しておらず、図7と同様にサクションパ
イプ43aの他端に吸気口45aを形成し、吸気口45
aが調整器本体41の壁面を通過して調整器本体41の
外方に臨んでいるが、この吸気口45aは吸気管14を
介して研磨材タンク28内の上部の空気の層に連通す
る。
【0083】17は連通管で、研磨材タンク28の壁面
及びフランジ36を上下方向に貫通し、その上端が研磨
材タンク28内の上部の空気の層に臨み、下端の連通口
16は調整器本体41の開口部42を通過して調整器本
体41内に臨んでおり、連通管17の連通口16の下端
縁は研磨材調整器10の研磨材所望量の設定高さHsと
同位置に設けられ、吐出管11の吐出管口12の下端縁
と水平方向で同位置である。
【0084】なお、連通管17は、図3において上端側
が空気の流れを考慮して若干折曲げ形成されているが、
折曲げ形成しなくてもよく限定されない。
【0085】〔図3の研磨材調整器10の作用〕空気及
び研磨材の流れは、ほとんど図1及び図2の実施例と同
様であり、以下、各動作項目番号に対応し、異なる部分
だけを記載する。
【0086】(空気及び研磨材の流れ)(1)、(2)は、図
1の実施例と同様。
【0087】(3)流動状態の研磨材層内の空気は、一部
は研磨材26と共に研磨材吸入口46からサクションパ
イプ43a内へ流入し、他は連通管17を介して研磨材
タンク28内へ流入する。他は図1の実施例と同様。
【0088】(4)研磨材タンク28の研磨材26が吐出
管11を経て調整器本体41内へ落下し流動状態の研磨
材層の上面Zの高さHが上昇するにつれて、調整器本体
41内の上部の空気層の空気が連通管17を経て研磨材
タンク28へ流入し、流動状態の研磨材層の上面Zが吐
出管口12の下端縁及び連通管17の下端縁の位置つま
り設定高さHsに達すると、この位置から上方の調整器
本体41内の空気は図1の実施例と同様、空気溜りの状
態となる。他は図1の実施例と同様。
【0089】(5)コンプレッサなどの圧縮空気供給源か
ら供給された5kg/cm2の圧縮空気が、噴射ノズル22よ
り噴射されると、この噴射ノズル22に連通する管34
及びサクションパイプ43a内が負圧になり、研磨材タ
ンク28の上部の空気が吸気管14を経て吸気口45a
からサクションパイプ43a内へ吸入される。
【0090】(6)、(7)は、図1の実施例と同様。
【0091】(8)調整器本体41内の研磨材26が減少
すると、高さHが降下するが、研磨材タンク28の研磨
材26が吐出管11を経て調整器本体41内へ落下す
る。と同時に、調整器本体41内の上部の空気層の空気
は連通管15を経て研磨材タンク28へ吸い込まれ前記
空気層内が負圧になるので、流動状態の研磨材層の上面
Zが上昇して吐出管11及び連通管17の下端縁の位置
つまり設定高さHsに達し、吐出管口12及び連通管1
5が流動状態の研磨材層の上面Zで閉塞され調整器本体
41内の上部の空気は空気溜りの状態となるため、流動
状態の研磨材層の上面Zは上昇しない。
【0092】なお、吐出管11から調整器本体41内へ
落下した研磨材タンク28内の研磨材26は、図1の実
施例と同様に、流動状態の研磨材層内の空気が連通管1
7から研磨材タンク28内へ流れる気流に乗って研磨材
タンク28へ流出する。他は図1の実施例と同様。
【0093】なお、上述した図1〜図3の実施例におい
ては、吐出管11の吐出管口12の下端縁と連通管15
の連通口16の端縁の頂点又は連通管17の下端縁の位
置が水平方向で同じ位置であるが、必ずしも、同じ位置
に限定されない。つまり、吐出管11の吐出管口12の
下端縁が連通管15の連通口16の端縁の頂点又は連通
管17の下端縁の位置より水平方向で下方に位置してい
てもよく、この場合、設定高さHsは連通管15の連通
口16の端縁の頂点又は連通管17の下端縁の位置とな
る。以下にその理由を説明する。
【0094】(1)吐出管11の吐出管口12の下端縁
が連通管15の連通口16の端縁の頂点又は連通管17
の下端縁の位置より水平方向で上方に位置する場合。
【0095】調整器本体41内の流動状態の研磨材層の
上面Zが上昇して連通口16の端縁の頂点又は連通管1
7の下端縁の位置に達しても、流動状態の研磨材層の上
面Zが吐出管11の吐出管口12を塞いだ状態にならな
いので、調整器本体41の上部の空気層は吐出管口12
から吐出管11を経て研磨材タンク28内へ流出するこ
ともあり、この場合、連通口16の端縁の頂点又は連通
管17の下端縁の位置で空気溜りの状態にならないた
め、流動状態の研磨材層の上面Zは連通口16の端縁の
頂点又は連通管17の下端縁の位置で停止しない。しか
し、吐出管11内が研磨材タンク28内の微粉性質の研
磨材26で塞がれた状態のときは、上部の空気層の空気
は吐出管口12から吐出管11を経て研磨材タンク28
内へ流出しないので、連通口16の端縁の頂点又は連通
管17の下端縁の位置で空気溜りの状態になり、流動状
態の研磨材層の上面Zが連通口16の端縁の頂点又は連
通管17の下端縁の位置で停止する。
【0096】したがって、流動状態の研磨材層の上面Z
の高さHが不安定となるので、好ましくない。
【0097】(2)吐出管11の吐出管口12の下端縁
が連通管15の連通口16の端縁の頂点又は連通管17
の下端縁の位置より水平方向で下方に位置する場合。
【0098】調整器本体41内の流動状態の研磨材層の
上面Zが上昇して吐出管口12の下端縁に達しても、調
整器本体41の上部の空気層は連通管15又は連通管1
7より研磨材タンク28へ流出するので、さらに上昇し
て連通口16の端縁の頂点又は連通管17の下端縁の位
置で停止し、流動状態の研磨材層の上面Zの高さHが安
定する。
【0099】なお、以上の実施例においては研磨材タン
ク28の下端の吐出口に調整器本体41を装着した研磨
材調整器10について説明したが、本発明の研磨材調整
器10は、従来例で示したようにサイクロン23の吐出
口の下端に装着できることはもちろんである。
【0100】また、以上の実施例においては、図1ない
し図3に示すようにサイクロン23の下端に研磨材タン
ク28を連通し、この研磨材タンク28の下端に設けた
研磨材調整器10について説明したが、本発明の研磨材
調整器10は従来のいわゆる吸込式(重力式、サイホン
式等)、直圧式等のブラスト装置に装着でき、特に限定
されず、部材等の変更については装着する装置に応じて
適宜任意である。
【0101】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0102】(1)サイクロン又は研磨材タンク内の上
部の空気の層と調整器本体内とを連通管を介して連通
し、該連通管の下端の連通口を調整器本体内の研磨材所
望量の高さに位置せしめると共に、前記サイクロン又は
研磨材タンクの吐出口に吐出管を連結して前記吐出口の
下端縁を調整器本体の開口部より下方に延長し、前記吐
出管の吐出口の下端縁を連通管の連通口と同一の高さ又
はこの高さより下方に設けたので、連通管の連通口の端
縁の頂点の位置以上の上部の空気層は空気溜りと同様の
状態になるため、調整器本体内の流動状態の研磨材層の
上面Zが連通口の端縁の頂点の位置以上に上昇せず、一
方、サイクロン又は研磨材タンクから調整器本体へ余分
に落下する研磨材は連通管内の上昇気流に乗って研磨材
タンクへ流出するので、サクションパイプの混合流体吐
出口から調整器本体内の流動状態の研磨材層の上面Zま
での高さは、常に連通管の連通口の端縁の頂点の位置の
設定高さに維持され、サクションパイプ内に吸入される
研磨材の量、すなわち噴射ノズルより噴射される研磨材
噴射量は一定に維持され安定する。
【0103】(2)上記(1)項の理由で、サイクロン
だけでなく研磨材タンクの吐出口に装着しても研磨材噴
射量を安定可能な研磨材調整器を提供できた。
【0104】(3)サクションパイプの吸気口を吸気管
を介してサイクロン又は研磨材タンク内の上部に連通し
たので、サクションパイプの吸気口が吐出管の吐出口か
ら落下する研磨材が吸気口より吸入されることはなく、
サクションパイプ内に吸入される研磨材の量は安定し、
研磨材噴射量は一定に維持され安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の研磨材調整器の縦断面図を示
す。
【図2】本発明の他の実施例の研磨材調整器の縦断面図
を示す。
【図3】本発明の他の実施例の研磨材調整器の縦断面図
を示す。
【図4】本発明の実施例の高さHと研磨材噴射量の比例
関係図を示す。
【図5】重力式ブラスト装置の全体図を示す。
【図6】従来の実施例の研磨材調整器の縦断面図を示
す。
【図7】従来の他の実施例の研磨材調整器の縦断面図を
示す。
【図8】微粉性質を示さない研磨材を収容したときの通
常の研磨材調整器の断面図を示す。
【図9】微粉性質を示す研磨材を収容したときの通常の
研磨材調整器の断面図を示す。
【図10】微粉性質を示す研磨材を収容したときの通常
の研磨材調整器の断面図を示す。
【符号の説明】
10 研磨材調整器 11 吐出管 12 吐出管口 13 吸気管 14 吸気管 15 連通管 16 連通口 17 連通管 21 キャビネット 22 噴射ノズル 23 サイクロン 24 ダストコレクタ 25 出入口 26 研磨材 27 粉塵 28 研磨材タンク 32 管 33 管 34 管 35 吐出口 36 フランジ 37 管 40 研磨材調整器 41 調整器本体 42 開口部 43 サクションパイプ 44 補助パイプ 45 吸気口 46 研磨材吸入口 47 多孔体 48 空気貯溜室 49 空気導入管 51 混合流体吐出口 53 研磨材吸入管 54 上フランジ 55 下フランジ 56 調整器底板 57 パッキン 58 パッキン 60 研磨材調整器 61 調整器本体 62 サクションパイプ 63 吐出口 64 空洞

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調整器本体の上縁に開口部を備え、該開
    口部にサイクロン又は研磨材タンクの吐出口の下端縁を
    臨ませ、前記サイクロン又は研磨材タンク内に微粉性質
    を有し且つ圧縮空気流で噴き上げ可能な研磨材を投入す
    ると共に、前記調整器本体の下部に、圧縮空気供給源に
    連通する空気貯溜室を通気性を有する多孔体を介して設
    け、且つ噴射ノズルに連通する混合流体吐出口と研磨材
    吸入口と吸気口を備えたサクションパイプを前記調整器
    本体の内壁に固定した研磨材調整器において、 前記サイクロン又は研磨材タンク内の上部の空気の層と
    調整器本体内とを連通管を介して連通し、該連通管の下
    端の連通口を調整器本体内の研磨材所望量の高さに位置
    せしめると共に、前記サイクロン又は研磨材タンクの吐
    出口に吐出管を連結してこの吐出管口の下端縁を調整器
    本体の開口部より下方に延長し、前記吐出管口の下端縁
    を連通管の連通口と同一の高さ以下に設けたことを特徴
    とするブラスト装置における研磨材調整器。
  2. 【請求項2】 前記連通管の下端の連通口を調整器本体
    の側壁より調整器本体内に臨ませ、前記連通口の端縁の
    頂点を調整器本体内の研磨材所望量の高さに位置せしめ
    た請求項1記載のブラスト装置における研磨材調整器。
  3. 【請求項3】 前記連通管をサイクロン又は研磨材タン
    クの壁面に上下方向に貫通し、該連通管の上端をサイク
    ロン又は研磨材タンク内の上部の空気の層に臨ませ、且
    つ連通管の下端の連通口を調整器本体内に臨ませ、前記
    連通口の下端縁を調整器本体内の研磨材所望量の高さに
    位置せしめた請求項1記載のブラスト装置における研磨
    材調整器。
  4. 【請求項4】 前記サクションパイプの吸気口を吸気管
    を介してサイクロン又は研磨材タンク内の上部に連通し
    た請求項1、2又は3記載のブラスト装置における研磨
    材調整器。
  5. 【請求項5】 前記サクションパイプの混合流体吐出口
    と反対方向の一端に吸気口を設け、この吸気口を調整器
    本体外の外気に臨ませた請求項1、2又は3記載のブラ
    スト装置における研磨材調整器。
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