JP2937989B2 - 界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品 - Google Patents

界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品

Info

Publication number
JP2937989B2
JP2937989B2 JP3213398A JP3213398A JP2937989B2 JP 2937989 B2 JP2937989 B2 JP 2937989B2 JP 3213398 A JP3213398 A JP 3213398A JP 3213398 A JP3213398 A JP 3213398A JP 2937989 B2 JP2937989 B2 JP 2937989B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
thermal barrier
barrier coating
temperature
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3213398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11211576A (ja
Inventor
良徳 嵩
安 広島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP3213398A priority Critical patent/JP2937989B2/ja
Publication of JPH11211576A publication Critical patent/JPH11211576A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2937989B2 publication Critical patent/JP2937989B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱部品の遮熱コ
ーティング効果を測定するために使用できる界面測定薄
膜温度センサおよびこれを仕込んだ耐熱部品に関する。
【0002】
【従来の技術】高温ガス雰囲気に曝されるタービン用部
品など耐熱部品の耐熱性能を高めるため、部品内部に空
隙を形成して冷媒を流通させる冷却構造を付加したり、
部品表面に遮熱コーティング(TBC)を施すなどの工
夫がなされている。
【0003】これら耐熱性能はガス流その他により影響
を受けるため運転条件に従って最適な耐熱性向上手法が
異なる。特に遮熱コーティングを施工する場合には、現
状では定性的経験に基づいた設計によらざるを得ない部
分が多く、より精密な設計を可能とするため実測に基づ
く定量的データの取得が望まれている。とりわけて、製
作された耐熱部品が実際の部品使用時に要求される耐熱
性能を実現できているかを定量的に検証する手段が必要
とされる。このように、遮熱コーティングの性能を確認
して施工法を確立することが要請されている。
【0004】これらの要請に応える従来技術として、た
とえばジーフェン・レイ(Jih-Fen Lei)等による199
7年国際ガスタービン及び航空用エンジン学会前刷「エ
ンジン用薄膜センサ技術の発展」"ADVANCES IN THIN FI
LM SENSOR TECHNOLOGIES FORENGINE APPLICATIONS" the
International Gas Turbines & Aeroengine Congress
& Exhibition, Orlando,Floroda,June 2-5,1997に開示
されたような、タービン部品の表面に薄膜温度センサを
貼付して表面温度を測定する方法がある。
【0005】この方法を応用するときには、遮熱コーテ
ィングを剥がして露出させた部品基材表面にセンサを貼
付して基材温度を測定する方法も採用できる。しかしこ
の方法では遮熱コーティングが施されたままの状態で実
測することができないので、遮熱コーティングの遮熱効
果を正確に把握することが困難である。
【0006】また、タービン部品の基材表面にシース熱
電対を固着して遮熱コーティング下での基材表面温度を
測定する方法も行われる。しかし、いかに細いシース熱
電対を選んでもそのシース径は遮熱コーティングの厚さ
(例えば約200μm)程度にしかならないので、基材
に所定の遮熱コーティングを施した状態における基材表
面温度を測定したことにはならず、遮熱コーティングに
ついて真の遮熱性能を計測することはできない。
【0007】さらに、放射温度計により非接触で表面温
度を測定する方法があるが、表面温度しか測定できない
ので遮熱コーティングを施した状態における遮熱性能を
知ることはできない。なお、放射温度計は表面の汚れや
雰囲気の影響を考慮して測定結果を補正する必要があ
り、遮熱コーティング表面の温度についても測定結果の
信頼性が劣る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、遮熱コーティングが施された耐熱
部品について、使用時における実温度環境下で、遮熱コ
ーティングと基材部分の間の温度を高精度で測定する界
面測定薄膜温度センサを提供して部品の耐熱性能や遮熱
コーティングの遮熱効果を評価できるようにすることで
あり、またさらに遮熱コーティングの表面温度を測定す
る手段を提供して両者を同時に測定できるようにして遮
熱効果を正確に評価できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明第1の界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部
は、基材表面にボンドコーティングを介して絶縁性の
遮熱コーティングを施した耐熱部品のボンドコーティン
グの上に絶縁薄膜を介して薄膜熱電対を形成して、遮熱
コーティングの内側の温度を測定するようにしたことを
特徴とする。また、本発明第2の界面測定薄膜温度セン
および耐熱部品は、絶縁性の遮熱コーティングを施し
た耐熱部品のボンドコーティングと部品基材の間に絶縁
薄膜に挟まれた薄膜熱電対を形成して、部品基材の表面
温度を測定するようにしたことを特徴とする。
【0010】さらに、遮熱コーティングの表面に第2の
薄膜熱電対を形成して遮熱コーティングの表面の温度も
測定できるようにしてもよい。なお、第2薄膜熱電対は
遮熱コーティングの内側に形成された薄膜熱電対と重な
る位置に形成してもよい。
【0011】本発明第1の界面測定薄膜温度センサおよ
び耐熱部品によれば、極く薄く小型の薄膜熱電対を遮熱
コーティングの直下に形成して温度測定するため、遮熱
コーティングは実際の状態と大きく変化しないので、使
用状態におけるコーティング下の温度を正しく測定する
ことができる。 本発明をタービン翼などの高温ガス
雰囲気に耐える各種耐熱部品に適用することにより、試
験環境下あるいは実地環境下で耐熱性能を確認すること
ができる。さらに、遮熱コーティング表面に設けた第2
の薄膜熱電対で求めた表面温度と対照することにより、
遮熱コーティングの遮熱効果を正確に評価することがで
きる。
【0012】また、本発明第2の界面測定薄膜温度セン
および耐熱部品によれば、極く薄く小型の薄膜熱電対
を遮熱コーティングでコーティングされた基材表面に形
成して、基材表面の温度を直接に測定するため、使用状
態において基材の耐熱温度に対してどの程度の温度にな
るかの判定ができ、耐熱部品の耐熱性能を計測すること
ができる。さらに、第2の薄膜熱電対により求める表面
温度と対照して遮熱コーティングの遮熱効果を定量的に
評価することができる。
【0013】なお、第2薄膜熱電対で求めた表面温度と
遮熱コーティングの内側に形成された第1の薄膜熱電対
で求めた界面温度とを対照するときには、第1薄膜熱電
対の上には使用時と同じ状態の遮熱コーティングが存在
するため正確な界面温度を得ることができるが、第2薄
膜熱電対の位置が異なるときには使用状態における状態
と対応させた補正が必要となる場合もある。しかし、第
1薄膜熱電対と第2薄膜熱電対を重なる位置に形成した
場合は、遮熱コーティングを挟んだ温度差を同じ地点で
直接測定することができるので、容易に遮熱効果を計量
することができる。
【0014】なお、前記第1および第2の薄膜熱電対は
気相蒸着法により形成された絶縁薄膜と第1の金属薄膜
と第2の金属薄膜からなるものであることが好ましい。
ここで用いる気相蒸着法は、真空蒸着法、電子ビーム蒸
着法、スパッタリング法等の物理的気相蒸着法(PV
D)と、プラズマCVD法などの化学的気相蒸着法(C
VD)のいずれであってもよい。絶縁薄膜の材料とし
て、薄膜熱電対の起電力を損なわない材料を使用すれば
よいが、特に窒化硼素、アルミナ、酸化ケイ素、窒化ケ
イ素、酸化ジルコニウムなどが好ましい。また、第1金
属と第2金属として、薄膜熱電対として十分な起電力が
得られるような材料の組み合わせを用いるが、温度と出
力の関係が明白な白金と白金ロジウム、銅とコンスタン
タン、あるいはクロメルとアルメルなどの組み合わせが
好ましい。気相蒸着法によればこれら材料を正しい位置
に極めて薄い膜として形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の界
面測定薄膜温度センサを実施例に基づいて詳細に説明す
る。図1は本発明第1の実施例の界面測定薄膜温度セン
サを示す製造工程図、図2はさらに表面温度測定用の薄
膜センサを付加した界面測定薄膜温度センサを示す側面
断面図である。また、図3は本発明第2の実施例の界面
測定薄膜温度センサを示す製造工程図、図4はさらに表
面温度測定用の薄膜センサを付加した界面測定薄膜温度
センサを示す側面断面図である。なお、図5は本発明に
使用する薄膜熱電対の構造を説明する断面図である。
【0016】
【実施例1】本実施例の界面測定薄膜温度センサは、基
材表面にボンドコーティングを介して絶縁性の遮熱コー
ティングを施した耐熱部品のボンドコーティングの上に
絶縁薄膜を介して薄膜熱電対を形成したものである。図
1に本実施例の界面測定薄膜温度センサの形成工程を順
に示した。
【0017】図1(a)は耐熱部品の構造体である裸の
状態の基材を示したものである。部品基材1には使用目
的に応じて要求される機械的強度を満たす耐熱性の高い
材料が用いられる。例えば、高温ガス雰囲気中で激しい
ガス流に曝されるタービン翼などではニッケル基合金や
コバルト基合金などが用いられている。これら部品基材
1は耐熱性が高いといっても、高性能ガスタービンなど
1000〜1200℃にもなる雰囲気中では性能を維持
しにくい。このため、部品基材1の熱を除却するための
冷却構造を備えると共に、雰囲気ガスに露出する表面に
遮熱コーティング(TBC)を施して基材部の温度を低
下させる工夫が行われている。
【0018】図1(b)に示すように、部品基材1の上
には始めに、中間層としてボンドコーティング層2が形
成される。ボンドコーティング2はMCrAlYコーテ
ィングで、減圧溶射法により堆積させたものである。こ
こで、MはコバルトCo、ニッケルNi、あるいはコバ
ルトとニッケルの混合を表し、Cr、Al、Yはそれぞ
れクローム、アルミニウム、イットリウムを表す。MC
rAlYは、適当な熱処理により安定した接合性の高い
アルミナ膜を形成し電気絶縁性を発現し、また基材1の
酸化を抑制する作用も有する。なお、ボンドコーティン
グ2は、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、メッキ
拡散法などによっても形成することができる。
【0019】次に、図1(c)に示すように、ボンドコ
ーティング2上に薄膜熱電対3を形成する。薄膜熱電対
3は、図5に拡大して示したように、絶縁薄膜31上に
第1の金属の薄膜32を形成し、さらに第2の金属の薄
膜33が一部で第1金属薄膜と重なるように形成して構
成される熱電対である。絶縁薄膜31は、窒化硼素B
N、アルミナAl23、酸化ケイ素SiO2、窒化ケイ
素Si3N、酸化ジルコニウムZrO2など、部品が暴露
される温度環境やガス雰囲気に耐久性のある絶縁体材料
が選ばれる。
【0020】また、熱電対を形成する第1金属と第2金
属は、部品の暴露される温度環境やガス雰囲気に耐久性
があり、かつゼーベック効果により熱起電力を生じる金
属もしくは合金の異なる材料2種の組み合わせである。
例えば、温度と出力の関係が正確に把握されている白金
と白金ロジウム(例えばPt/Pt−Rh30%、Pt
/Pt−Rh13%、Pt/Pt−Rh10%など)、
銅とコンスタンタン、あるいはクロメルとアルメルの組
み合わせなどが好ましいが、JISに規定されていない
ものでも上記条件が満たされるものであればよいことは
いうまでもない。
【0021】絶縁薄膜31、第1金属薄膜32、第2金
属薄膜33は、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッ
タリング法などの物理的気相蒸着法(PVD)やプラズ
マ法などの化学的気相蒸着法(CVD)により形成する
ことができる。例えば、厚さ約10μmの絶縁薄膜31
の上に5μmの厚さで熱電対薄膜を蒸着した小さな薄膜
熱電対3を形成することができる。
【0022】最後に、図1(d)に示すように、遮熱コ
ーティング4を形成して界面測定薄膜温度センサ10を
得ることができる。遮熱コーティング4はイットリウム
安定化ジルコニウム(YSZ)など熱伝導率の低い絶縁
体である。ボンドコーティング2と同様、メッキ拡散
法、電子ビーム蒸着法、大気圧プラズマ溶射法などによ
って形成することができる。ボンドコーティング2と遮
熱コーティング4の施工は、従来と同じで異なるところ
はない。
【0023】上記のようにして形成された界面測定薄膜
温度センサ10は、部品基材1とボンドコーティング2
と遮熱コーティング4からなる耐熱部品に極く小さな温
度検出端3を付加しただけなので、測定対象の温度状態
を乱すことなく殆ど非侵襲的に温度測定を行うことがで
きる。したがって、本実施例の界面測定薄膜温度センサ
10を用いると、遮熱コーティングを施した耐熱部品を
高温ガス雰囲気中で作動状態に置いたときにおける遮熱
コーティング4の裏側の温度が正しく測定できる。
【0024】このため、遮熱コーティングの遮熱効果が
定量的に評価でき、また部品基材1の温度が耐熱限界温
度に対してどの程度の余裕を持つかを正確に評価するこ
とができる。界面測定薄膜温度センサを形成した耐熱部
品を実験環境あるいは実地環境に置いて試験し温度測定
することにより、遮熱コーティング施工後の耐熱性能を
定量的に評価することができ、耐熱部品の設計データも
容易に取得できる。
【0025】図2は、図1により得られた界面測定薄膜
温度センサ10の遮熱コーティング4表面にさらに1式
の薄膜熱電対5を形成した界面測定薄膜温度センサ15
を示している。この第2の熱電対5は高温ガス雰囲気に
より熱された遮熱コーティング4の表面温度を測定する
もので、界面温度測定用熱電対3と同様、図5に示した
構造を有する。ただし、高温ガス雰囲気に直接曝される
のを防いで熱電対を保護するため薄いアルミナなどの保
護膜で覆っておいてもよい。表面温度測定用熱電対5と
界面温度測定用熱電対3はそれぞれ遮熱コーティング4
を挟んで対向する位置に形成されている。
【0026】図2の界面測定薄膜温度センサ15は、遮
熱コーティング4の内側における温度を第1の熱電対3
で測定し、遮熱コーティング4の表面の温度を第2の熱
電対で測定する。このため、使用時に部品基材1が耐熱
限界温度以上にならないかを確認することができるほ
か、両熱電対の温度測定結果を用いて遮熱コーティング
4の遮熱性能をより正しく評価することができる。
【0027】
【実施例2】実施例1の界面測定薄膜温度センサが、ボ
ンドコーティングの上に絶縁薄膜を介して薄膜熱電対を
形成したのに対して、本実施例の界面測定薄膜温度セン
サは、基材表面の上に絶縁薄膜を介して薄膜熱電対を形
成したものである。図3に本実施例の界面測定薄膜温度
センサの形成工程を順に示した。図中、同じ機能を有す
る部材については同じ参照番号を用いることにより、説
明を理解しやすくした。
【0028】図3(a)は裸の状態の部品基材1であ
る。部品基材1は要求強度を満たす耐熱性の高い材料、
例えばニッケル系合金でできている。図3(b)に示す
ように、部品基材1の上に図5に示すような薄膜温度セ
ンサ6を形成する。耐熱部品が暴露される温度環境やガ
ス雰囲気に対して耐久性のある絶縁薄膜61がPVDあ
るいはCVDにより形成される。
【0029】絶縁薄膜61上に第1の金属の薄膜62を
PVD等により形成し、さらに一部が第1金属薄膜62
と重なるように第2の金属の薄膜63をPVD等により
形成し、薄膜熱電対6を構成する。薄膜熱電対6は実施
例1で述べたと同じ方法で形成することができる。図3
(c)に示すように、PVD等により絶縁薄膜64を薄
膜熱電対6の上を覆うように形成する。
【0030】図3(d)に示すように、絶縁薄膜64で
覆われた薄膜熱電対6と部品基材1の上に、減圧溶射法
などによりMCrAlYを成分とするボンドコーティン
グ2を形成する。ボンドコーティング2は、適当な熱処
理により、接合性があり電気絶縁性の高いアルミナ膜を
形成する。最後に、図3(e)に示すように、イットリ
ウム安定化ジルコニウム(YSZ)などからなる遮熱コ
ーティング4を大気圧溶射などで形成して界面測定薄膜
温度センサ20を得ることができる。ボンドコーティン
グ2と遮熱コーティング4の施工は、従来と同じであ
る。
【0031】本実施例の界面測定薄膜温度センサ20を
用いると、遮熱コーティングを施した耐熱部品を高温ガ
ス雰囲気中で作動状態に置いて、部品基材1の温度変化
の様子をより直接的に評価することができる。界面測定
薄膜温度センサ20を形成した耐熱部品を実地環境で測
定することにより、遮熱コーティング施工後の耐熱部品
について耐熱性能を定量的に評価することができる。
【0032】図4は、図3により得られた界面測定薄膜
温度センサ20の遮熱コーティング4表面にさらに1式
の薄膜熱電対7を形成した界面測定薄膜温度センサ25
を示している。この第2の熱電対7は遮熱コーティング
4の表面温度を測定するもので、実施例1におけると表
面温度測定用熱電対5と同じ構造を有し、第2熱電対7
と界面温度測定用の第1の熱電対6とは遮熱コーティン
グ4を挟んで対向する位置に形成されている。
【0033】図4の界面測定薄膜温度センサ25は、部
品基材1の表面温度を第1熱電対6で測定し、遮熱コー
ティング4の表面の温度を第2熱電対7で測定する。こ
のため、使用時における部品基材1の温度挙動をより直
接的に測定できるほか、両熱電対の温度測定結果を用い
て遮熱コーティング4の遮熱性能を正しく評価すること
ができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の界面測定薄
膜温度センサを用いれば、ガスタービン翼等の耐熱部品
における熱環境を乱すことなく、遮熱コーティングの表
面温度や遮熱コーティング下の界面温度を測定すること
ができるので、実働時における遮熱コーティングの遮熱
効果や部品基材の温度を正しく評価することができる。
従って、本発明の界面測定薄膜温度センサを用いて耐熱
部品各部の温度について定量的データを収集することに
より、より的確な耐熱部品設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の界面測定薄膜温度センサの
製造工程図である。
【図2】本実施例の別の態様を示す断面図である。
【図3】本発明第2実施例の界面測定薄膜温度センサの
製造工程図である。
【図4】本実施例の別の態様を示す断面図である。
【図5】本発明に使用する薄膜熱電対の構造を説明する
断面図である。
【符号の説明】
1 部品基材 2 ボンドコーティング 3 第1薄膜熱電対(界面温度測定用) 31 絶縁薄膜 32 第1金属薄膜 33 第2金属薄膜 4 遮熱コーティング 5 第2薄膜熱電対(表面温度測定用) 6 第1薄膜熱電対(界面温度測定用) 61 絶縁薄膜 62 第1金属薄膜 63 第2金属薄膜 64 絶縁薄膜 7 第2薄膜熱電対(表面温度測定用) 10、20 界面測定薄膜温度センサ 15、25 第2薄膜熱電対を備えた界面測定薄膜温度
センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−317481(JP,A) 特開 平4−346275(JP,A) 実開 平5−30742(JP,U) 河合久孝(外4名),”産業用ガスタ ービン高温部品への熱遮へいコーティン グの適用”,三菱重工技報,三菱重工業 株式会社,平成9年7月31日発行,第34 巻,第9号,p.238−241

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品基材の表面にボンドコーティングを
    介して絶縁性の遮熱コーティングを施した耐熱部品にお
    いて、前記ボンドコーティングと前記遮熱コーティング
    の界面に絶縁薄膜を介して薄膜熱電対を形成して、遮熱
    コーティングの内側の温度を測定する界面測定薄膜温度
    センサ。
  2. 【請求項2】 部品基材の表面にボンドコーティングを
    介して絶縁性の遮熱コーティングを施した耐熱部品にお
    いて、前記ボンドコーティングと前記部品基材の界面
    絶縁薄膜に挟まれた薄膜熱電対を形成して、部品基材の
    表面温度を測定する界面測定薄膜温度センサ
  3. 【請求項3】 さらに前記遮熱コーティングの表面に第
    2の薄膜熱電対を形成して遮熱コーティングの表面の温
    度も測定する請求項1または2記載の界面測定薄膜温度
    センサ。
  4. 【請求項4】 前記第2薄膜熱電対が前記部品基材と遮
    熱コーティングの間に形成される薄膜熱電対の直上に形
    成されていることを特徴とする請求項3記載の界面測定
    薄膜温度センサ。
  5. 【請求項5】 前記薄膜熱電対が気相蒸着法により形成
    された絶縁薄膜と第1の金属薄膜と第2の金属薄膜から
    なることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載
    の界面測定薄膜温度センサ。
  6. 【請求項6】 部品基材の表面にボンドコーティングを
    介して絶縁性の遮熱コーティングを施した耐熱部品であ
    って、前記ボンドコーティングと前記遮熱コーティング
    の界面に絶縁薄膜を介して薄膜熱電対を形成し、遮熱コ
    ーティングの内側の温度を測定できるようにした耐熱部
    品。
  7. 【請求項7】 部品基材の表面にボンドコーティングを
    介して絶縁性の遮熱コーティングを施した耐熱部品であ
    って、前記ボンドコーティングと前記部品基材の界面に
    絶縁薄膜に挟まれた薄膜熱電対を形成して、部品基材の
    表面温度を測定できるようにした耐熱部品。
  8. 【請求項8】 前記薄膜熱電対が気相蒸着法により形成
    された絶縁薄膜と第1の金属薄膜と第2の金属薄膜から
    なることを特徴とする請求項6または7記載の耐熱部
    品。
JP3213398A 1998-01-29 1998-01-29 界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品 Expired - Fee Related JP2937989B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3213398A JP2937989B2 (ja) 1998-01-29 1998-01-29 界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3213398A JP2937989B2 (ja) 1998-01-29 1998-01-29 界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11211576A JPH11211576A (ja) 1999-08-06
JP2937989B2 true JP2937989B2 (ja) 1999-08-23

Family

ID=12350406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3213398A Expired - Fee Related JP2937989B2 (ja) 1998-01-29 1998-01-29 界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2937989B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103017922A (zh) * 2011-09-26 2013-04-03 中国电子科技集团公司第四十八研究所 一种快速响应薄膜热电偶温度传感器及其制造方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8004423B2 (en) * 2004-06-21 2011-08-23 Siemens Energy, Inc. Instrumented component for use in an operating environment
US8961007B2 (en) * 2011-03-15 2015-02-24 Siemens Energy, Inc. Thermocouple and method of forming a thermocouple on a contoured gas turbine engine component
CN102928460A (zh) * 2012-10-26 2013-02-13 中国电子科技集团公司第四十八研究所 一种薄膜热流传感器及其制备方法
CN110501085A (zh) * 2018-12-11 2019-11-26 中国航空工业集团公司北京长城计量测试技术研究所 一种基于薄膜测温的热障涂层隔热性能测量方法
JP7278139B2 (ja) 2019-04-19 2023-05-19 東京エレクトロン株式会社 基板載置台
JP7312626B2 (ja) * 2019-07-02 2023-07-21 三菱重工業株式会社 遮熱コーティング部品および遮熱コーティング部品の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
河合久孝(外4名),"産業用ガスタービン高温部品への熱遮へいコーティングの適用",三菱重工技報,三菱重工業株式会社,平成9年7月31日発行,第34巻,第9号,p.238−241

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103017922A (zh) * 2011-09-26 2013-04-03 中国电子科技集团公司第四十八研究所 一种快速响应薄膜热电偶温度传感器及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11211576A (ja) 1999-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7004622B2 (en) Systems and methods for determining conditions of articles and methods of making such systems
KR101467178B1 (ko) 열적 측정을 제공하도록 구성된 터빈 구성요소
EP2310819B1 (en) Thermocouple for gas turbine environments
Martin et al. Thin film sensors for surface measurements [in aerospace simulation facilities]
EP2008068A2 (en) Thermocouples
Lei et al. Advances in thin film sensor technologies for engine applications
Satish et al. Functional validation of K-type (NiCr-NiMn) thin film thermocouple on low pressure turbine nozzle guide vane (LPT NGV) of gas turbine engine
JP2937989B2 (ja) 界面測定薄膜温度センサおよび耐熱部品
US20170234739A1 (en) Temperature and Thermal Gradient Sensor for Ceramic Matrix Composites and Methods of Preparation Thereof
Li et al. High-Sensitive Thin Film Heat Flux Gauge With ITO/In 2 O 3 Thermopile on Nickel Alloys for Turbine Blade Applications
US10371588B2 (en) High resolution strain gages for ceramic matrix composites and methods of manufacture thereof
JPH01282401A (ja) 金属基体被覆材の厚さを測定する装置と方法
US10782190B1 (en) Resistance temperature detector (RTD) for ceramic matrix composites
WO2007130862A2 (en) Thermoelectric properties of ceramic thin film thermocouples
US6552536B2 (en) Reference standard for inspection of dual-layered coatings
Kreider et al. Calibration of Radiation Thermometers in Rapid Thermal Processing Tools Using Si Wafers with Thin‐film Thermocouples
Prakash et al. Development of thin film temperature sensors for high performance turbo-jet engines
Grant et al. Thin film temperature sensors, phase 3
Liebert et al. Turbine blade metal temperature measurement with a sputtered thin film chromel-alumel thermocouple
Bennethum et al. Sensors for ceramic components in advanced propulsion systems: Summary of literature survey and concept analysis, task 3 report
Xie et al. Fabrications of the Smart Thin Film Sensors on the Very Thin Oxidized Alumina of PtAl Substrate
Wrbanek et al. Thin film ceramic strain sensor development for harsh environments
Wrbanek et al. Novel thin film sensor technology for turbine engine hot section components
Lei et al. Thin film sensors for minimally-intrusive measurements in harsh high temperature environments
Kayser et al. Thin gradient heat fluxmeters developed at ONERA

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080611

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees