JP2934111B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents
半導体素子の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子の製造に際
し、基板中の酸素による結晶欠陥の発生を防止する製造
方法に関するもので、特に受光素子の高感度化、および
低ノイズ化に効果がある。
し、基板中の酸素による結晶欠陥の発生を防止する製造
方法に関するもので、特に受光素子の高感度化、および
低ノイズ化に効果がある。
【0002】
【従来の技術】半導体素子のうち受光素子の場合につい
て説明する。
て説明する。
【0003】受光素子は、光センサ,フォトカプラ等に
広く用いられている。以下に一例として、受光素子と回
路素子を半導体基板の同一平面上に形成した回路内蔵受
光素子を例にして従来技術の説明を行なう。
広く用いられている。以下に一例として、受光素子と回
路素子を半導体基板の同一平面上に形成した回路内蔵受
光素子を例にして従来技術の説明を行なう。
【0004】図5(a)は、従来の回路内蔵受光素子の
一例の略断面図であり、図5(b)はその素子内部の酸
素濃度分布である。
一例の略断面図であり、図5(b)はその素子内部の酸
素濃度分布である。
【0005】図5(a)に示すように、たとえば、CZ
(チョクラルスキー)またはMCZ(マグネティックフ
ィールド・アプライド・チョクラルスキー)結晶による
P型半導体基板17の表面にN型エピタキシャル層7を
形成し、P型分離拡散層9で分離して、受光素子18
と、たとえば、NPNトランジスタのような回路素子1
9が形成されている。受光素子18は、アノードとなる
P型半導体基板17と、カソードとなるN型エピタキシ
ャル層7と、カソード電極とためのN+ 型拡散層12で
形成されている。また、回路素子の1つであるNPNト
ランジスタ19は、P型半導体基板17に埋込まれたコ
レクタとなるN+ 型埋込拡散層6、N型エピタキシャル
層7、コレクタ電極のためのN+ 型補償拡散層10、ベ
ースとなるP型拡散層11、エミッタとなるN+ 型拡散
層12等で形成されている。8は後述の結晶欠陥であ
る。
(チョクラルスキー)またはMCZ(マグネティックフ
ィールド・アプライド・チョクラルスキー)結晶による
P型半導体基板17の表面にN型エピタキシャル層7を
形成し、P型分離拡散層9で分離して、受光素子18
と、たとえば、NPNトランジスタのような回路素子1
9が形成されている。受光素子18は、アノードとなる
P型半導体基板17と、カソードとなるN型エピタキシ
ャル層7と、カソード電極とためのN+ 型拡散層12で
形成されている。また、回路素子の1つであるNPNト
ランジスタ19は、P型半導体基板17に埋込まれたコ
レクタとなるN+ 型埋込拡散層6、N型エピタキシャル
層7、コレクタ電極のためのN+ 型補償拡散層10、ベ
ースとなるP型拡散層11、エミッタとなるN+ 型拡散
層12等で形成されている。8は後述の結晶欠陥であ
る。
【0006】受光素子18の内部の酸素濃度は、図5
(b)に示されるように、P型半導体基板17の裏面か
ら後述の活性層のかなりの部分にわたり酸素濃度が高く
なっている。
(b)に示されるように、P型半導体基板17の裏面か
ら後述の活性層のかなりの部分にわたり酸素濃度が高く
なっている。
【0007】この回路内蔵受光素子は以下のようにして
製造されている。まず、図6に示すように、比抵抗3〜
30Ωcm、初期酸素濃度1.3〜1.8×1018atoms/
cm3 のP型半導体基板17の回路素子形成予定領域14
にN+ 型拡散層6を形成し、さらにその上にN型エピタ
キシャル層7を成長させる。P型半導体基板17内の酸
素は、一部析出し結晶欠陥8を生じる。その後、N型エ
ピタキシャル層7の表面に、P型分離拡散層9,9、N
+ 型補償拡散層10、P型拡散層11、およびN+ 型拡
散層12を形成することで図5(a)の回路内蔵素子が
製造される。
製造されている。まず、図6に示すように、比抵抗3〜
30Ωcm、初期酸素濃度1.3〜1.8×1018atoms/
cm3 のP型半導体基板17の回路素子形成予定領域14
にN+ 型拡散層6を形成し、さらにその上にN型エピタ
キシャル層7を成長させる。P型半導体基板17内の酸
素は、一部析出し結晶欠陥8を生じる。その後、N型エ
ピタキシャル層7の表面に、P型分離拡散層9,9、N
+ 型補償拡散層10、P型拡散層11、およびN+ 型拡
散層12を形成することで図5(a)の回路内蔵素子が
製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】最近の光によるデータ
伝送の高速化、S/N比の向上の要求から、受光素子の
高感度化および低ノイズ化が望まれている。受光素子の
高感度化および低ノイズ化のためには、受光素子の表面
から受光素子で受ける光を少なくとも90%吸収する領
域(以下活性層と呼ぶ)で発生した光キャリアの再結合
を減らせばよい。
伝送の高速化、S/N比の向上の要求から、受光素子の
高感度化および低ノイズ化が望まれている。受光素子の
高感度化および低ノイズ化のためには、受光素子の表面
から受光素子で受ける光を少なくとも90%吸収する領
域(以下活性層と呼ぶ)で発生した光キャリアの再結合
を減らせばよい。
【0009】すなわち、受光素子の活性層内の光キャリ
アのライフタイムを長くすればよい。
アのライフタイムを長くすればよい。
【0010】ところが、従来の受光素子の中で半導体基
板にCZまたはMCZ結晶(初期酸素濃度1.3〜1.
8×1018atoms/cm3 )を用いた受光素子は、受光素子
の活性層内のキャリアのライフタイムが3μs前後と短
くなり、受光素子には不適切な条件となっている。受光
素子の活性層内キャリアのライフタイムが短い理由は、
半導体基板の初期酸素濃度が1.3〜1.8×1018at
oms/cm3 であり、比較的高いため、受光素子の製造過程
で半導体基板内で酸素が析出し結晶欠陥が発生するため
である。
板にCZまたはMCZ結晶(初期酸素濃度1.3〜1.
8×1018atoms/cm3 )を用いた受光素子は、受光素子
の活性層内のキャリアのライフタイムが3μs前後と短
くなり、受光素子には不適切な条件となっている。受光
素子の活性層内キャリアのライフタイムが短い理由は、
半導体基板の初期酸素濃度が1.3〜1.8×1018at
oms/cm3 であり、比較的高いため、受光素子の製造過程
で半導体基板内で酸素が析出し結晶欠陥が発生するため
である。
【0011】また、従来の受光素子の中で、半導体基板
にFZ(フローティングゾーン)結晶(初期酸素濃度5
×1015atoms/cm3 以下)を用いた受光素子の場合、半
導体基板内の酸素析出に起因するキャリアのライフタイ
ムの低下はないが、半導体基板の初期酸素濃度のが低い
ため、CZ結晶に比べウエハ強度が低く、かつ、汚染の
ゲッタリング能力もないので、半導体基板表面に結晶欠
陥が生じ易く、受光素子の歩止まりが低下するという問
題があった。
にFZ(フローティングゾーン)結晶(初期酸素濃度5
×1015atoms/cm3 以下)を用いた受光素子の場合、半
導体基板内の酸素析出に起因するキャリアのライフタイ
ムの低下はないが、半導体基板の初期酸素濃度のが低い
ため、CZ結晶に比べウエハ強度が低く、かつ、汚染の
ゲッタリング能力もないので、半導体基板表面に結晶欠
陥が生じ易く、受光素子の歩止まりが低下するという問
題があった。
【0012】なお、半導体装置において、半導体基板の
欠点を是正する方法として、望ましくはFZ結晶の半導
体基板に析出しない程度の酸素を、シリコン基板の両面
から拡散し基板の中心付近の酸素濃度を低下させる方法
が提案されている(特公平2−34170)。
欠点を是正する方法として、望ましくはFZ結晶の半導
体基板に析出しない程度の酸素を、シリコン基板の両面
から拡散し基板の中心付近の酸素濃度を低下させる方法
が提案されている(特公平2−34170)。
【0013】しかし、この方法のように基板に酸素が析
出しない程度の酸素を半導体基板に拡散した場合、汚染
をゲッタリングする能力が低いため、受光素子に汚染に
起因する不良が多発するという問題がある。
出しない程度の酸素を半導体基板に拡散した場合、汚染
をゲッタリングする能力が低いため、受光素子に汚染に
起因する不良が多発するという問題がある。
【0014】また、この方法のように基板の両面から酸
素を拡散する方法で、半導体基板の汚染をゲッタリング
する能力を高めるために酸素が析出する条件を用いる
と、半導体基板の表面の酸素濃度が、半導体基板内部に
比べ高いため、半導体基板の表面に、半導体基板内部よ
り多くの酸素析出に起因する結晶欠陥が多発し、受光素
子内のライフタイム低下に起因する感度低下およびノイ
ズの増加が生じるという問題があった。
素を拡散する方法で、半導体基板の汚染をゲッタリング
する能力を高めるために酸素が析出する条件を用いる
と、半導体基板の表面の酸素濃度が、半導体基板内部に
比べ高いため、半導体基板の表面に、半導体基板内部よ
り多くの酸素析出に起因する結晶欠陥が多発し、受光素
子内のライフタイム低下に起因する感度低下およびノイ
ズの増加が生じるという問題があった。
【0015】つまり、基板の両面から酸素を拡散する方
法では、ゲッタリング能力を高めるように基板内部に酸
素を析出させ、しかも、受光素子領域は感度低下および
ノイズの増大を生じさせないように、酸素を析出させな
いような酸素濃度分布を実現できなかった。
法では、ゲッタリング能力を高めるように基板内部に酸
素を析出させ、しかも、受光素子領域は感度低下および
ノイズの増大を生じさせないように、酸素を析出させな
いような酸素濃度分布を実現できなかった。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法におい
ては、第1の主面とその反対側の第2の主面とを有する
半導体基板を準備し、酸素が拡散しにくい膜をその基板
の第1主面上に形成し、基板の第2主面のみから熱拡散
によって酸素を基板内へ拡散させる工程を含むことを特
徴としている。
ては、第1の主面とその反対側の第2の主面とを有する
半導体基板を準備し、酸素が拡散しにくい膜をその基板
の第1主面上に形成し、基板の第2主面のみから熱拡散
によって酸素を基板内へ拡散させる工程を含むことを特
徴としている。
【0017】
【作用】受光素子を形成する半導体基板の予定された受
光面の反対の面からのみ酸素を拡散することで、受光素
子の活性層の深さの領域の酸素濃度を1×1018atoms/
cm3 以下とし、それ以外の領域の酸素濃度を1×1017
atoms/cm3 以上で、かつその領域上方における活性層の
酸素濃度よりも大きくすることができる。したがって、
受光素子領域以外は、ゲッタリング能力を高めるために
酸素を析出させ、受光素子領域は感度低下およびノイズ
の増大を生じさせないために、酸素を析出させないよう
な酸素濃度分布を実現できる。
光面の反対の面からのみ酸素を拡散することで、受光素
子の活性層の深さの領域の酸素濃度を1×1018atoms/
cm3 以下とし、それ以外の領域の酸素濃度を1×1017
atoms/cm3 以上で、かつその領域上方における活性層の
酸素濃度よりも大きくすることができる。したがって、
受光素子領域以外は、ゲッタリング能力を高めるために
酸素を析出させ、受光素子領域は感度低下およびノイズ
の増大を生じさせないために、酸素を析出させないよう
な酸素濃度分布を実現できる。
【0018】
【実施例】以下本発明の一実施例を回路内蔵受光素子に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0019】図1(a)は、本発明による回路内蔵受光
素子の略断面図であり、図1(b)はその内部の酸素濃
度分布である。
素子の略断面図であり、図1(b)はその内部の酸素濃
度分布である。
【0020】図5(a)に示される従来例とほぼ同様な
構造であるが、図1(a)においては、受光素子18の
受光面の反対側に酸素拡散層5が設けられている。
構造であるが、図1(a)においては、受光素子18の
受光面の反対側に酸素拡散層5が設けられている。
【0021】図1(a)において、P型半導体基板1の
表面に形成されたN型エピタキシャル層7の表面に、P
型分離拡散層9で分離された受光素子18と回路素子1
9が形成されている。
表面に形成されたN型エピタキシャル層7の表面に、P
型分離拡散層9で分離された受光素子18と回路素子1
9が形成されている。
【0022】受光素子18の部分は、アノードとなるP
型半導体基板1と、P型分離拡散層9と、カソードとな
るN型エピタキシャル層7と、カソード電極のためのN
+ 型拡散層12等によって構成されている。
型半導体基板1と、P型分離拡散層9と、カソードとな
るN型エピタキシャル層7と、カソード電極のためのN
+ 型拡散層12等によって構成されている。
【0023】回路素子19の部分は、P型半導体基板1
に埋込まれたコレクタとなるN+ 型埋込拡散層6と、N
型エピタキシャル層7と、コレクタ電極のためのN+ 型
補償拡散層10と、ベースとなるP型拡散層11と、エ
ミッタとなるN+ 型拡散層11等によって構成されてい
る。
に埋込まれたコレクタとなるN+ 型埋込拡散層6と、N
型エピタキシャル層7と、コレクタ電極のためのN+ 型
補償拡散層10と、ベースとなるP型拡散層11と、エ
ミッタとなるN+ 型拡散層11等によって構成されてい
る。
【0024】受光面の反対側となるP型半導体基板1の
裏面には酸素拡散層5が設けられている。
裏面には酸素拡散層5が設けられている。
【0025】図1(b)に示されるように、受光した光
を少なくとも90%吸収する活性層の酸素濃度は、裏面
の酸素濃度よりも小さくされている。
を少なくとも90%吸収する活性層の酸素濃度は、裏面
の酸素濃度よりも小さくされている。
【0026】これは、以下のようにして製造される。ま
ず、図2に示すように、比抵抗3〜30Ωcm、初期酸素
濃度5×1015atoms/cm3 の、たとえばFZ結晶のP型
半導体基板1の回路内蔵受光素子形成予定の表面2に酸
素を拡散しにくい膜たとえばSi3 N4 膜3を形成す
る。
ず、図2に示すように、比抵抗3〜30Ωcm、初期酸素
濃度5×1015atoms/cm3 の、たとえばFZ結晶のP型
半導体基板1の回路内蔵受光素子形成予定の表面2に酸
素を拡散しにくい膜たとえばSi3 N4 膜3を形成す
る。
【0027】次に図3(a)に示すように、上記半導体
基板を高温で熱酸化することで、半導体基板の回路内蔵
受光素子を形成しない裏面4から酸素を拡散し、酸素拡
散層5を形成し半導体基板の裏面4の酸素濃度を1×1
018〜1.8×1018atoms/cm3 とする。この半導体基
板の裏面の酸素濃度は、熱酸化の温度で決まる。なお、
このとき裏面にはSiO2 膜13が形成されるが、次の
工程までにSi3 N4膜3とともに除去される。このと
きの酸素濃度の分布は図3(b)のように、裏面の濃度
の方が活性層の濃度よりも高い。
基板を高温で熱酸化することで、半導体基板の回路内蔵
受光素子を形成しない裏面4から酸素を拡散し、酸素拡
散層5を形成し半導体基板の裏面4の酸素濃度を1×1
018〜1.8×1018atoms/cm3 とする。この半導体基
板の裏面の酸素濃度は、熱酸化の温度で決まる。なお、
このとき裏面にはSiO2 膜13が形成されるが、次の
工程までにSi3 N4膜3とともに除去される。このと
きの酸素濃度の分布は図3(b)のように、裏面の濃度
の方が活性層の濃度よりも高い。
【0028】また、半導体基板中の酸素の分布は具体的
には以下のようにするとよい。すなわち、受光素子の活
性領域の酸素濃度が1×1018atoms/cm3 以下、それ以
外の領域が1×1017atoms/cm3 以上でかつその領域上
方にある活性層の酸素濃度よりも高いようにする。たと
えば、完成した回路内蔵受光素子の受光素子が受光する
光の波長を950nmとすると、光を90%吸収する活性
層の深さは、N型エピタキシャル層7の表面から計って
57.6μm である。
には以下のようにするとよい。すなわち、受光素子の活
性領域の酸素濃度が1×1018atoms/cm3 以下、それ以
外の領域が1×1017atoms/cm3 以上でかつその領域上
方にある活性層の酸素濃度よりも高いようにする。たと
えば、完成した回路内蔵受光素子の受光素子が受光する
光の波長を950nmとすると、光を90%吸収する活性
層の深さは、N型エピタキシャル層7の表面から計って
57.6μm である。
【0029】N型エピタキシャル層7の厚さを3μm と
すると、P型半導体基板の表面から活性領域の端までの
深さは54.6μm であるので、半導体表面から54.
6μm までの酸素濃度が1×1018atoms/cm3 以下で、
表面から54.6μm の深さから裏面まで酸素濃度が1
×1017atoms/cm3 以上であり、しかも上方の活性層の
酸素濃度よりも高くする。こうすることで、受光素子の
活性領域では、酸素の析出が発生せずFZ結晶の特徴で
ある10μs 以上の高ライフタイムが維持でき、かつ、
活性領域以外では、酸素析出による高いゲッタリング能
力をもつことができる。
すると、P型半導体基板の表面から活性領域の端までの
深さは54.6μm であるので、半導体表面から54.
6μm までの酸素濃度が1×1018atoms/cm3 以下で、
表面から54.6μm の深さから裏面まで酸素濃度が1
×1017atoms/cm3 以上であり、しかも上方の活性層の
酸素濃度よりも高くする。こうすることで、受光素子の
活性領域では、酸素の析出が発生せずFZ結晶の特徴で
ある10μs 以上の高ライフタイムが維持でき、かつ、
活性領域以外では、酸素析出による高いゲッタリング能
力をもつことができる。
【0030】この酸素濃度の分布は、熱酸化の温度、時
間と熱酸化の雰囲気を変えることで所望の分布をするこ
とができる。半導体基板の裏面から深く酸素を拡散する
場合は、熱酸化時の条件を高温、長時間かつ高酸素濃度
の雰囲気で行ない、浅く酸素を拡散する場合は、熱酸化
時の条件を低温、短時間かつ低酸素濃度の雰囲気で行な
う。
間と熱酸化の雰囲気を変えることで所望の分布をするこ
とができる。半導体基板の裏面から深く酸素を拡散する
場合は、熱酸化時の条件を高温、長時間かつ高酸素濃度
の雰囲気で行ない、浅く酸素を拡散する場合は、熱酸化
時の条件を低温、短時間かつ低酸素濃度の雰囲気で行な
う。
【0031】次に、図4に示すように半導体基板の回路
素子形成予定領域14にN+ 型拡散層6を形成した後、
N型エピタキシャル層7を成長させる。また、半導体基
板中に拡散した酸素拡散層5の酸素は、一部析出して結
晶欠陥8を形成し、工程からの汚染をゲッタリングする
が、受光素子の活性領域の酸素は、濃度が低いため析出
しない。
素子形成予定領域14にN+ 型拡散層6を形成した後、
N型エピタキシャル層7を成長させる。また、半導体基
板中に拡散した酸素拡散層5の酸素は、一部析出して結
晶欠陥8を形成し、工程からの汚染をゲッタリングする
が、受光素子の活性領域の酸素は、濃度が低いため析出
しない。
【0032】その後、P型分離拡散層9、N+ 型補償拡
散層10、P型拡散層11およびN + 型拡散層12を形
成することで、図1の回路内蔵受光素子が製造される。
散層10、P型拡散層11およびN + 型拡散層12を形
成することで、図1の回路内蔵受光素子が製造される。
【0033】上記の実施例では、基板比抵抗3〜30Ω
cmの場合について説明したが、基板比抵抗は問わないの
はもちろんであり、高比抵抗基板に適用した場合には、
特に効果が顕著である。
cmの場合について説明したが、基板比抵抗は問わないの
はもちろんであり、高比抵抗基板に適用した場合には、
特に効果が顕著である。
【0034】素子の構造、プロセス工程は上記に限定さ
れるものではなく、本発明の酸素濃度の分布が必要な素
子にはすべて適用可能である。
れるものではなく、本発明の酸素濃度の分布が必要な素
子にはすべて適用可能である。
【0035】また、半導体基板の結晶の種類は、初期酸
素濃度が1×1018atoms/cm3 以下であれば、FZ、M
CZ、CZ結晶のいずれでもよい。
素濃度が1×1018atoms/cm3 以下であれば、FZ、M
CZ、CZ結晶のいずれでもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、素子の歩留まりを下げ
ることなく、受光素子の感度向上およびノイズ低減が実
現できる。
ることなく、受光素子の感度向上およびノイズ低減が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による回路内蔵受光素子の略断
面図であり、(b)はその内部の酸素濃度の分布を示
す。
面図であり、(b)はその内部の酸素濃度の分布を示
す。
【図2】本発明の一工程の略断面図である。
【図3】(a)は本発明の一工程の略断面図であり、
(b)はその酸素濃度の分布を示す。
(b)はその酸素濃度の分布を示す。
【図4】本発明の一実施例の一工程の略断面図である。
【図5】(a)は従来の回路内蔵受光素子の略断面図で
あり、(b)はその酸素濃度の分布を示す。
あり、(b)はその酸素濃度の分布を示す。
【図6】従来の回路内蔵受光素子の製造の一工程の略断
面図である。
面図である。
【符号の説明】 1 P型半導体基板 3 Si3 N4 膜 6 N+ 型埋込拡散層 7 N型エピタキシャル層 8 結晶欠陥 9 P型分離拡散層 10 N+ 型補償拡散層 11 P型拡散層 12 N+ 型拡散層 18 受光素子 19 回路素子
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の主面とその反対側の第2の主面と
を有する半導体基板を準備し、 酸素が拡散しにくい膜を前記基板の第1主面上に形成
し、 前記基板の第2主面のみから熱拡散によって 酸素を前記
基板内へ拡散させる工程を含むことを特徴とする半導体
素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記基板の第1主面上には、前記膜が除
去された後に半導体受光素子が形成されることを特徴と
する請求項1に記載の半導体素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記膜が除去された後に前記基板の第1
主面から受光した光の少なくとも90%を吸収する深さ
までの光活性層の酸素濃度が1×1018atoms/
cm3以下にされ、前記光活性層以外の裏面層の酸素濃
度が1×1017atoms/cm3以上でかつ前記光
活性層より高濃度にされることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の半導体素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4333099A JP2934111B2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | 半導体素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4333099A JP2934111B2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | 半導体素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06181334A JPH06181334A (ja) | 1994-06-28 |
JP2934111B2 true JP2934111B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=18262272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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