JP2934034B2 - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JP2934034B2
JP2934034B2 JP3638791A JP3638791A JP2934034B2 JP 2934034 B2 JP2934034 B2 JP 2934034B2 JP 3638791 A JP3638791 A JP 3638791A JP 3638791 A JP3638791 A JP 3638791A JP 2934034 B2 JP2934034 B2 JP 2934034B2
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作雄 栗原
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GKN Driveline Japan Ltd
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Tochigi Fuji Sangyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両に用いられるデ
ファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−195449号公報に「す
べり制限差動歯車アセンブリ」が記載されている。これ
は、電磁多板クラッチで差動制限を行うデファレンシャ
ル装置である。この多板クラッチはプラネタリーギヤ式
差動機構のインターナルギヤ側とサンギヤ側との間に配
置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この多板クラ
ッチの配置では、摩擦クラッチの発生トルクがそのまま
差動制限力となり、大きな差動制限力を得るためにはク
ラッチ板の枚数を増やすか、電磁石を大型にする必要が
あり装置の大型化を招く。
【0004】そこでこの発明は、装置の大型化を招くこ
と無く十分な差動制限力が得られるデファレンシャル装
置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のデファレンシ
ャル装置は、差動機構と、この差動機構の第1と第2の
差動部材側にそれぞれ設けられ互いに歯数の異った第1
と第2の歯車及びこれらの歯車と噛合った第3の歯車と
を有する不思議歯車機構と、第3の歯車を支承するキャ
リヤと第1又は第2の前記差動部材とを連結する摩擦ク
ラッチとを備えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】差動機構の差動トルクは不思議歯車機構を介し
て低トルク化されて摩擦クラッチに入力する。不思議歯
車機構は小型でも非常に大きな変速比が得られるから、
クラッチへの入力トルクの大幅な低トルク化が可能であ
り、従って摩擦クラッチを小型、小容量にしながら、充
分大きな差動制限力が得られる。
【0007】
【実施例】図1と図2とにより一実施例の説明をする。
図1はこの実施例の装置を示し、図2はこの実施例を用
いた車両の動力系を示す。以下、左右の方向はこの車両
及び図1での左右の方向であり、図1の上方はこの車両
の前方(図2の上方)に相当する。又、符号を付してい
ない部材等は図示されていない。
【0008】先ず、図2によりこの動力系の構成を説明
する。この動力系は、エンジン1、トランスミッション
3、プロペラシャフト5、リヤデフ7(後輪側に用いた
図1のデファレンシャル装置)、後車軸9,11、左右
の後輪13,15、左右の前輪17,19などから構成
されている。
【0009】次に、リヤデフ7の説明をする。
【0010】デフケース21(第1の差動部材)はデフ
キャリヤ23内にベアリングを介して支承されている。
図2に示すように、デフケース21にはリングギヤ25
が固定され、リングギヤ25はドライブピニオンギヤ2
7と噛合っている。ドライブピニオンギヤ27はプロペ
ラシャフト5側に連結されたドライブピニオンシャフト
29の後端に一体形成されている。こうして、エンジン
1の回転はトランスミッション3からプロペラシャフト
5を介してデフケース21を回転駆動する。
【0011】デフケース21の内部には左右のハブ3
1,33が同軸配置されており、左のハブ31は左の後
車軸9にスプライン連結され、右のハブ33は右の後車
軸11にスプライン連結されている。
【0012】又、デフケース21の内部にはプラネタリ
ーギヤ式の差動機構35が配置されている。すなわち、
インターナルギヤ37には外側のピニオンギヤが噛合
い、外側のピニオンギヤには内側のピニオンギヤ39が
噛合い、このピニオンギヤ39はサンギヤ41と噛合っ
ている。外側のピニオンギヤは外側のピニオンシャフト
上に回転自在に支承され、このピニオンシャフトは左右
のピニオンキャリヤ43,45(第2の差動部材)に両
端を支持されている。内側のピニオンギヤ39は内側の
ピニオンシャフト47上に回転自在に支承され、このピ
ニオンシャフト47は両端を各キャリヤ43,45に支
持されている。各ピニオンギヤとキャリヤ43,45の
間にはワッシャ48,48が配置されている。
【0013】インターナルギヤ37はデフケース21に
形成され、サンギヤ41は左のハブ31に形成されてい
る。左右のピニオンキャリヤ43,45は一体に溶接さ
れている。又、右のキャリヤ45は右のハブ33と一体
である。デフケース21の左側壁49には油穴51が設
けられ、この側壁49と左のキャリヤ43との間にはワ
ッシャ53が配置されている。デフキャリヤ23には潤
滑油が封入されており、この潤滑油はデフケース21の
回転に伴って油穴51から流入しデフケース21内部を
潤滑する。
【0014】こうして、差動機構35が構成されてお
り、デフケース21(インターナルギヤ37)の回転は
各ピニオンギヤを介してサンギヤ41(ハブ31)とキ
ャリヤ43,45(ハブ33)とに分割され、ハブ3
1,33を介して左右の後輪13,15に伝達されると
共に、後輪間の駆動抵抗差に応じ各ピニオンギヤの自転
と公転とにより左右各側に差動分配される。
【0015】差動機構35の右側において、ピニオンキ
ャリヤ45とデフケース21にはインターナルギヤ5
5,57(第1と第2の歯車)がそれぞれ形成されてい
る。これらのギヤ55,57にはピニオンギヤ59(第
3の歯車)が噛合っている。各ギヤ55,57の歯数は
若干数異っている。
【0016】ピニオンギヤ59はピニオンシャフト61
上に回転自在に支承され、ピニオンシャフト61は両端
を左右のピニオンキャリヤ63,65(キャリヤ)に支
持されている。ピニオンギヤ59と各キャリヤ63,6
5との間にはワッシャ67,67が配置されており、各
キャリヤ63,65は一体に溶接されている。右のキャ
リヤ65の円筒部69はハブ33上に回転自在に支承さ
れている。
【0017】こうして、不思議歯車機構71が構成され
ており、デフケース21(ギヤ57)とキャリヤ45
(ギヤ55)との間の差動回転が生じると、ギヤ55,
57上をピニオンギヤ59が自転しながら公転し、キャ
リヤ63,65が回転する。この回転はギヤ55,57
の差動回転の約6倍に増速され、約1/6に低トルク化
される。
【0018】この低トルク端であるデフケース21と円
筒部69との間にはこれらを連結する多板クラッチ73
(摩擦クラッチ)が配置されている。多板クラッチ73
の左側にはアーマチャ75が配置され、デフケース21
側の止め輪77によりキャリヤ65との接触が防止され
ている。
【0019】デフケース21の右方にはリング状の電磁
石79が配置され、ベアリング81,81によりデフケ
ース21の円筒部83上に支承されている。又、電磁石
79のヨーク85には電磁石79をデフキャリヤ23に
固定するボルト用のねじ穴87,87が設けられてい
る。
【0020】デフケース21の右側壁89には電磁石7
9の磁力の短絡を防止してアーマチャ75へ導くために
非磁性体のリング91が埋め込まれている。
【0021】電磁石79がアーマチャ75を吸引する
と、多板クラッチ73が右側壁89との間で押圧されて
締結し、その締結力に応じた強さでキャリヤ63,65
(ピニオンギヤ59)がデフケース21側に連結されて
回転制動される。この制動力によりギヤ55(ピニオン
キャリヤ45)とギヤ57(デフケース21)との差動
回転が制動され、差動機構35の差動が制限される。
【0022】多板クラッチ73の連結力は不思議歯車機
構71によって上記のように6倍に増幅されるから、多
板クラッチ73と電磁石79とを小型にしても十分に大
きい差動制限力が得られる。
【0023】電磁石79により多板クラッチ73の締結
力(滑り)を調節すると差動機構35の差動制限力を制
御できる。締結力を十分に大きくすると差動機構35は
ロックされて後輪13,15間の差動は停止し、締結力
を適度に緩めると後輪間の差動は許容され、多板クラッ
チ73を開放するとこの差動はフリーになる。
【0024】電磁石79によるこのような差動制限の制
御は運転席から手動操作可能か、又は路面条件や車両の
操舵条件などに応じて自動操作可能に構成されている。
【0025】こうして、リヤデフ7が構成されている。
【0026】図2の車両において、悪路などで後輪1
3,15の一方が空転状態になっても差動制限力により
リヤデフ7を介して他方の後輪に送られる駆動力により
走破性が保たれる。リヤデフ7の差動制限力を強めれば
後輪間の差動制限により車両の直進安定性が向上し、差
動制限力を弱めれば後輪間の差動が許容されて円滑な旋
回が行える。
【0027】なお、不思議歯車機構によれば約1/30
程度の低トルク化が可能であり、それだけ摩擦クラッチ
とその締結手段とを小型にできる。
【0028】
【発明の効果】この発明のデファレンシャル装置は、差
動機構の差動トルクが不思議歯車機構を介して低トルク
化されて摩擦クラッチに入力するように構成した。不思
議歯車機構は小型でも高い変速比が得られるから、摩擦
クラッチを小型にしながら充分な差動制限力が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は一実施例の断面図である。
【図2】図2はこの実施例を用いた車両の動力系を示す
スケルトン機構図である。
【符号の説明】
21 デフケース(第1の差動部材) 35 差動機構 43,45 ピニオンキャリヤ(第2の差動部材) 55,57 インターナルギヤ(第1と第2の歯車) 59 ピニオンギヤ(第3の歯車) 63,65 ピニオンキャリヤ(キャリヤ) 71 不思議歯車機構 73 多板クラッチ(摩擦クラッチ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 1/445 B60K 17/20,17/348

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動機構と、この差動機構の第1と第2
    の差動部材側にそれぞれ設けられ互いに歯数の異った第
    1と第2の歯車及びこれらの歯車と噛合った第3の歯車
    とを有する不思議歯車機構と、第3の歯車を支承するキ
    ャリヤと第1又は第2の前記差動部材とを連結する摩擦
    クラッチとを備えたことを特徴とするデファレンシャル
    装置。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
両角 宗晴「遊星歯車と差動歯車の理論と設計計算法」(1989−4−27)日刊工業新聞社 P.25−29

Also Published As

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