JP2931625B2 - 帯電防止された空洞含有延伸成形物 - Google Patents

帯電防止された空洞含有延伸成形物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は不透明性及び帯電防止性の双方に優れたポリ
プロピレンの空洞含有延伸成形物に関する。
[従来の技術] 特定の石油樹脂を用いた「不透明性に優れるポリプロ
ピレンの延伸成形物及び製造方法」関しては、本発明者
らは先に特願平1−074919号等として出願済である。し
かし、用途によっては例えば、一般包装材、装飾材料、
印刷用紙、トレーシングペーパー又はラベル等の用途で
は、塵埃付着による商品価値の低下、印刷時の印刷イン
キの飛散等の問題、フィルム形状では静電気の反発によ
る重ね合わせ時の不揃いに起因する作業性の低下等の問
題がある。
すなわち、結晶性ポリプロピレンに特定の高軟化点の
石油樹脂を添加した組成物を同石油樹脂の軟化点よりも
低温で延伸すると、微細なボイドが発生する。しかし、
樹脂内部のボイトと延伸によって付与される配向による
帯電防止性の発現とがまだ満足できる水準に達しないこ
とから、ボイド含有物の用途が制約されていた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らはかかる事情にかんがみ、帯電防止性を付
与すべき種々検討の結果、特定の帯電防止剤2種の併用
における両者の合計重量部及び両者の配合比を選択する
ことによって、不透明性及び帯電防止性の双方に優れた
ポリプロピレンの空洞含有延伸成形物が得られることを
見出し、本発明に達した。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は、 下記の(i)〜(iv)からなる組成物に対して下記
(v)の処理が施されていることを特徴とする帯電防止
された空洞含有延伸成形物: (i)結晶性ポリプロピレン 100重量部 (ii)軟化点(環球法)160℃以上のシクロペンタジエ
ン系石油樹脂3〜50重量部 (ここで、Rは炭素数16〜22の炭化水素基;n及びmは1
〜4の数で互に同一でも別異でもよい) で表わされる高級脂肪族アミン誘導体と炭素原子数16〜
22の高級脂肪酸とのエステル化反応によって得られる生
成物の非イオン系界面活性剤0.0〜1重量部、 (ここで、R1:炭素数16〜22の炭化水素基;R2及びR3
R4:相互に同一又は異種の低級アルキレン基;X:−OH、−
CONH2、−COOH又はその塩) で表わされるベタイン型両性界面活性剤0.1〜1.0重量部 但し、界面活性剤(A)と(B)との重量比が8/2〜2/
8、好ましくは5/4〜4/5の範囲で、しかも(A)+
(B)は0.2〜2.0重量部の範囲にある組成物、(v)上
記組成物を、上記(ii)に規定された石油樹脂の軟化点
以下の温度において少なくとも一方向に2倍以上延伸す
る。
[成形物の素材] 本発明で用いられる結晶性ポリプロピレン系樹脂とし
ては、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分と
するエチレンもしくは炭素数4以上の他のα−オレフィ
ンの少なくとも1種との二元以上の共重合体又はそれら
の混合物であり、例えば結晶性単独重合ポリプロピレ
ン、結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体、結
晶性プロピレン・エチレンランダム共重合体、結晶性プ
ロピレン・1−ブテン共重合体、結晶性プロピレン・1
−ヘキセン共重合体、結晶性プロピレン・エチレン・1
−ブテン三元共重合体、結晶性プロピレン・エチレン・
1−ヘキセン三元共重合体及びそれらの混合物等があげ
られる。
これらは例えばチーグラー・ラッタ触媒及びその応用
系等の公知の立体特異性触媒を用いて、スラリー重合
法、溶液重合法及び気相重合法等の公知の方法で単独又
は共重合を行なうことによって得ることが出来る。
これらの結晶性ポリプロピレン系樹脂自体は周知のも
のであるが、本発明においてはプロピレン成分を70重量
%以上含有し、沸騰n−ヘプタン抽出残分が70重量%、
好ましくは80%以上のものを用いる。
なお、延伸温度と高い相関性を示す結晶融点でいえ
ば、最も高い結晶融点を示すプロピレンの単独重合体で
160〜166℃前後であるが、プロピレンに対してエチレン
又は炭素原子数4以上のα−オレフィンを1種以上共重
合させることによって、それよりも低い結晶融点を示す
共重合体を得ることができ、110℃前後の低融点共重合
体も知られている。
また、この結晶性ポリプロピレン系樹脂はそのメルト
フローレート(JIS K7210試験条件14に基づく。以下、
「MFR」と称する)0.1〜20g/10min、好ましくは0.3〜10
g/10minのものである。
[水素化シクロペンタジエン系石油樹脂] 本発明に用いられるシクロペンタジエン系石油樹脂と
は、石油ナフサなどのスチームクラックキング等から得
られるシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンおよ
びその多量体あるいはそれらの混合体(以下、シクロペ
ンタジエン成分と称す)を主成分とする留分を重合して
得られる石油樹脂を従来公知の方法、即ち、パラジウ
ム、ニッケル、コバルト等の金属又はその酸化物等の触
媒を用い、溶剤の存在下で水素化した水素化シクロペン
タジエン系石油樹脂またはそれらの混合物であり、シク
ロペンタジエン成分を50%以上含有し、かつその軟化点
が160℃以上のものであり、なかでも軟化点(環球法)1
70℃以上、ヨウ素価20以下の水素化シクロペンタジエン
系石油樹脂が好ましい。その軟化点が155℃以下のもの
は延伸成形物に充分な不透明感を付与しにくいので、微
細な空洞を有する延伸成形品を得るには適しない。
好適な水素化シクロペンタジエン系石油樹脂の成形用
ポリプロピレン樹脂組成物への配合量(含有量)は通常
3〜50重量部、好ましくは8〜40重量部、更に好ましく
は10〜30重量部に設定する。
[非イオン系界面活性剤の化合物] 本発明で用いられる非イオン系界面活性剤の化合物
(A)としては、その主成分が一般式(A−1)で表わ
される高級脂肪族アミン誘導体(アルキルアミン等のエ
チレンオキシド2モル付加体)と炭素原子数16〜22の高
級脂肪酸とからなるエステルである。
(ここで、Rは炭素数16〜22の脂肪族炭化水素基;R1
びR2は水素原子又は炭素原子数16〜22の高級脂肪酸形成
性のアシル基であるが、R1及びR2の少なくとも一方は水
素原子ではない;n及びmは1〜4の数で、互に同一でも
別異でもよい)、 一般式(A−1)で表わされるエステルを製造するに
は、例えば次の一般式(A−2)で表わされる高級脂肪
族アミン誘導体と次記の高級脂肪酸とをエステル化反応
(脱水縮合)させる。
(ここで、Rは炭素数16〜22の炭化水素基;n及びmは1
〜4の数で互に同一でも別異でもよい) 高級脂肪族アミン誘導体としては、例えば次のものを
挙げることができる:パルミチルジエタノールアミン、
ステアリルジエタノールアミン、オレイルジエタノール
アミン、ベヘニルジエタノールアミン、エルシルジエタ
ノールアミン等のアルキルアミンのエチレンオキシド付
加物。
[高級脂肪酸] 高級脂肪酸としては、例えば次のものを挙げることが
できる:パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベ
ヘン酸、エルカ酸等。これらの中でも好ましいものはパ
ルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸である。
[エステル化反応生成物の内訳] 上掲の様なエステル化反応生成物は単一の化合物では
なく、上記のR1、R2がそれぞれ異なった化合物を少なく
とも3種含む混合物として得られる。
例えば、アルキルジエタノールアミンと高級脂肪酸と
を等モルづつ混合し140〜180℃で4〜10h反応させるこ
とによって得られる反応生成物はアルキルジエタノール
アミンの2つのヒドロキシエチレン基の一方が高級脂肪
酸でエステル化されたアルキルジエタノールアミンの脂
肪酸モノエステル50〜70重量%、2つのヒドロキシエチ
レン基の両方ともエステル化されたアルキルジエタノー
ルアミンの脂肪酸ジエステル10〜30重量%及び未反応の
アルキルジエタノールアミン5〜20重量%の混合物とし
て得られる。
[ベタイン型両性界面活性剤] 本発明で用いるベタイン型両性界面活性剤は次の一般
式(B)で表わされる: (ここで、R1:炭素原子数16〜22の炭化水素基、R2
R3、R4:相互に同一又は異種の低級アルキレン基、X:−O
H、−CONH2、−COOH又はその塩。) ベタイン型両性界面活性剤の代表的な化合物の例とし
ては、ベタイン型界面活性剤がN−ステアリル−N,N−
ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−アセトキシアミ
ン、N−パルミチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)−N−アセトキシアミン及びN−オレイル−N,N−
ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−アセトキシアミン
で形成される群から選ばれる1種以上であるものを挙げ
ることができる。
例:N−ステアリル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)−N−アセトキシアミン: [延伸成形物の作製] 本発明の延伸成形物を作成する為に添加される界面活
性剤(A)と(B)との併用重量比は8/2〜2/8、好まし
くは5/4〜4/5の範囲にあり、しかも(A)+(B)の合
計量は0.2〜2重量部とすることが本発明の効果を達成
する上に必須の条件である。
それぞれを単独で使用した場合、混合物として添加し
てもそれらの併用範囲外の場合、又は上記併用範囲内に
あっても、添加量が少な過ぎる場合には優れた帯電防止
効果を有する空洞含有延伸成形物が得られない。例え
ば、界面活性剤(A)の帯電防止性は界面活性剤(B)
のよれよりも強力であるが、多量の添加を要することに
加えて、特に鉱物オイルと接触すると大きくブリードす
る欠点がある。
逆に界面活性剤(B)の帯電防止性能は遅効性ではあ
るが、低ブリード性であるから、持続性を備えている。
何れも単体使用では、所期の性能を発揮するには不充分
である。
しかし、本発明では、界面活性剤(A)と(B)との
併用、その相互比率及び合計添加量を規制することによ
って不透明性に優れ、かつ帯電防止性にも優れたポリプ
ロピレンの空洞含有延伸成形物を得ることが可能となっ
た。
この本発明の配合処方によって、帯電防止性向上幅30
%以上、好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上
を実現することができた。
本発明で用いる組成物中には、必要に応じてポリプロ
ピレンに添加することが公知の添加剤、例えば加工安定
剤、酸化防止剤、スリップ剤、無機充填剤、紫外線吸収
剤、核剤及び各種ポリマー類等を配合しても良い。
本発明の空洞含有延伸成形物を作成する素材となる成
形用組成物を製造する方法としては、通常のブレンダー
又はヘンシェルミキサー(商品名)等で各成分を混合す
る方法を例示することが出来る。とはいえ、通常は押出
機、バンバリーミキサー等を用いて上記の手段で混合さ
れた各成分を溶融混合し、ペレット状の組成物に変えて
用いるのが実用的である。
こうして得られた成形用組成物を押出機及びダイスを
用いて溶融押出し、得られた未延伸原反をそれに続いて
公知の方法で一軸又は二軸延伸することによって本発明
の目的とする不透明性及び帯電防止性の双方に優れたポ
リプロピレンの空洞含有延伸成形物を得ることができ
る。
この延伸の方法としては、ロール延伸、オーブン延
伸、熱板延伸等の公知の一軸延伸方法又はチューブラー
延伸(インフレーション二軸延伸)法、テンター延伸法
等の同時又は逐次二軸延伸等の公知の方法のいずれをも
用い得るが、その延伸時の原反温度を成形用組成物中の
前記石油樹脂の軟化点以下に設定する必要がある。この
条件に設定することは全光線透過率が60%以下、好まし
くは40%以下の不透明化された延伸成形物を得るには不
可欠である。
該組成物を少なくとも一方向に各2倍以上、面積倍率
4倍以上に延伸することによって、本発明の目的とする
延伸成形物が得られる。二軸延伸においては、同時又は
逐次に拘らず、被延伸物の面積倍率が10〜60倍前後の高
倍率二軸延伸が特に好ましい。
付言すれば、本発明で用いられる成形用組成物を単に
フィルム状に成形しても、得られる未延伸成形物は若干
透明性低下が実現された程度の白濁半透明成形物に留ま
る。
本発明で得られた延伸成形物には、必要に応じて空
気、酸素及び/又は窒素等の雰囲気下でコロナ処理又は
プラズマ処理等の表面処理を施すことも出来る。
[実施例及び比較例] 本発明を更に下掲の実施例及び比較例により説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
ここで、以下の実施例及び比較例で用いられた特性値
の評価は以下の方法で行なわれた。
(1)軟化点(環球法;℃):JIS K 2207に準拠 (5)MFR(g/10min):JIS K 7210−1976に準拠 試験条件14(230℃;21.2N) (3)全光線透過類(%):JIS K 6714に準拠 (4)帯電防止性: 試料に23℃相対湿度50%の雰囲気下で測定機[商品
名:スタチックオネストメーター(宍戸商会製)]を用
いて10KVを印加し、試料の帯電圧が飽和に達した時点で
印加を停止し、それから30sec後の帯電圧の減衰率
(%)を以て表わす。
(5)オイルブリード(%): ASTM D 523(角度20度)による試料の処理前と後との
光沢度をそれぞれ測定し、両測定値の差を求めた。この
差の大きな程、ブリードの多いことを示す。
[実施例1〜3] 結晶性ポリプロピレン[MFR(230℃;21.2N)2.1g/10m
in、沸騰n−ヘプタン不溶性成分含有量96%]粉末100
重量部に対して、フェノール系酸化防止剤(BHT)0.2重
量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部に加えて、水
素化シクロペンタジエン系石油樹脂[軟化点(環球法)
177℃、ヨウ素価12]を実施例1では25重量部、実施例
2では20重量部及び実施例3では10重量部並びに第1表
に示す規定量の非イオン系界面活性剤とベタイン化合物
との組合わせ系を配合し、全体をヘンシェルミキサー
(商品名)で混合した後に、この混合物を押出機に通し
て230℃で溶融混合し、この溶融混合物を冷却に続いて
カットして、3種のペレット状の成形用組成物を得た。
得られた各成形用組成物を直径40mmの押出機及びその
下流端に接続されたTダイを用いて270℃の温度で溶融
押出し、この押出物を40℃に保たれた鏡面冷却ロールで
急冷して厚み0.8mmの3種の未延伸原反シートを得た。
次に、この各原反シートを正方形に裁断し、この裁断物
をパンダグラフ型二軸延伸機に装着して155℃の温度で
原反のタテ方向(樹脂の流れ方向)に4倍延伸し、直ち
にそれに対して直角(ヨコ)方向に8倍延伸した後に、
同温度で10sec緊張下に熱処理して厚み約28μmの3種
の逐次二軸延伸フィルムを得た。
得られた各フィルムの片面を濡れ指数40dyn/cmを目標
にコロナ処理して、23℃及び50%RHの室内に7日間放置
後の帯電防止性を測定した。また、該試料を更に予め紙
に鉱物を含浸させた台紙と重ね合せた試験片を作製し、
この試験片を荷重300g/(15×15)cm2・40℃・3日放置
後の光沢度を測定し、製膜直後の光沢度との差から、オ
イルによるブリード状況を観察した。尚、この試験片の
全光線透過率は製膜直後の測定であり、これらの結果を
第1表に示す。
[実施例4及び5] 結晶性ポリプロピレン[MFR(230℃;21.2N)2.1g/10m
in、沸騰n−ヘプタン不溶性成分含有量96%]粉末100
重量部に対して、フェノール系酸化防止剤BHT0.2重量
部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部に加えて、水素
化シクロペンタジンエン系石油樹脂[軟化点(環球法)
177℃、ヨウ素価12]実施例4においては40重量部、実
施例5においては30重量部並びに第1表に示す規定量の
非イオン系界面活性剤とベタイン化合物との組合わせ系
を配合した。この配合物をヘンシェルミキサー(商品
名)で混合した後に、この混合物を押出機に通して230
℃で溶融混合し、冷却に続いてカットしてペレット状の
組成物を得た。結果を第1表に示す。
[実施例6] 結晶性ポリプロピレン[MFR(230℃;21.2N)2.0g/10m
in、沸騰n−ヘプタン不溶性成分含有量97%]粉末100
重量部に対して、フェノール系酸化防止剤BHT0.2重量
部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、水素化シクロ
ペンタジエン系石油樹脂[軟化点(環球法)163℃、ヨ
ウ素価15]20重量部及び第1表に示された規定量の非イ
オン系界面活性剤とベタイン化合物との組合わせ系を配
合し、この配合物をヘンシェルミキサー(商品名)で混
合した。
この混合物を押出機に通して240℃で溶融混合し、こ
の溶融混合物を冷却に続いてカットしてペレット状の成
形用組成物を得た。該組成物を用い、実施例1に準拠し
て原反フィルムを製造し、このフィルムから延伸フィル
ムを作成した。その結果を第1表に示す。
[実施例7] 結晶性ポリプロピレン[MFR(230℃;21.2N)2.0g/10m
in、沸騰n−ヘプタン不溶性成分含有量97%]粉末100
重量部に対して、フェノール系酸化防止剤(BHT)0.2重
量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、水素化シク
ロペンタジエン系石油樹脂[軟化点(環球法)168℃、
ヨウ素価13]を15重量部及び第1表に示す規定量の非イ
オン系界面活性剤とベタイン化合物との組合わせ系を混
合した。この混合物をヘンシェルミキサー(商品名)で
混合した後に押出機に通して240℃で溶融混合し、この
溶融混合物を冷却に続いてカットしてペレット状の成形
用組成物を得た。該組成物を用い、実施例1に準拠して
原反フィルムを製造し、このフィルムから延伸フィルム
を作成した。結果を第1表に示す。
[比較例1〜3] 実施例1の組成物から第1表に記載の界面活性剤
(A)及び(B)の何れも不添加の比較例1、(B)不
添加の比較例2及び(A)不添加の比較例2の各成形用
組成物を用いた以外には実施例1に準拠して原反フィル
ムを製造し、これらのフィルムから各延伸フィルムを作
成した。その結果を第1表に示す。
[比較例4] 実施例1の成形用組成物の中で水素化シクロペンタジ
エン系石油樹脂の添加量を1重量%とした以外には実施
例1に準拠して、延伸フィルムを作成した。その結果を
第1表に示す。
[実験例所見] 第1表から明らかなごとく、本発明の実施例1〜7の
各試料は不透明性、帯電防止性及び耐オイルブリード性
等の何れにおいても良好であるのに対して、比較例1〜
3の各試料は帯電防止性にも、耐オイルブリード性にも
欠けるものであり、また、比較例4の試料は本発明の一
方の目標である不透明性に欠けるものであった。
[発明の効果] 本発明の帯電防止された空洞含有延伸成形物はポリプ
ロピレンに特定の高軟化点石油樹脂を添加して得られた
ものであって、優れた帯電防止性及び鉱物油等の耐オイ
ルブリード性等を備えていることから、従来の装飾材
料、一般包装材料、梱包材料又は合成紙等に比して優れ
た性能を発揮する他に、繊維包装用や油性食品等の用途
においても有用であるから、それらの需要拡大に有益で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 7:00 C08L 23:10 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/14 B29C 55/00 - 55/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(i)〜(iv)からなる組成物に対
    して下記(v)の処理が施されていることを特徴とする
    帯電防止された空洞含有延伸成形物: (i)結晶性ポリプロピレン 100重量部 (ii)軟化点(環球法)160℃以上でヨウ素価20以下の
    シクロペンタジエン系石油樹脂 3〜50重量部 (ここで、Rは炭素数16〜22の炭化水素基;n及びmは1
    〜4の数で互に同一でも別異でもよい) で表わされる高級脂肪族アミン誘導体と炭素原子数16〜
    22の高級脂肪酸とのエステル化反応によって得られる生
    成物の非イオン系界面活性剤 0.1〜1重量部 (ここで、R1:炭素数16〜22の炭化水素基を表わし、
    R2、R3、R4:相互に同一又は異種の低級アルキレン基、
    X:−OH、−CONH2、−COOH又はその塩をそれぞれ表わ
    す) で表わされるベタイン型界面活性剤、 0.1〜1重量部 但し、界面活性剤(A)と(B)との重量比が8/2〜2/8
    の範囲で、しかも(A)+(B)は0.2〜2重量部の範
    囲にある組成物、 (v)上記組成物を、上記(ii)に規定された石油樹脂
    の軟化点以下の温度において少なくとも一方向に2倍以
    上延伸する。
  2. 【請求項2】シクロペンタジエン系石油樹脂が軟化点
    (環球法)170℃以上及びヨウ素価20以下のものである
    特許請求の範囲第1項に記載の帯電防止された空洞含有
    延伸成形物。
  3. 【請求項3】高級脂肪族アミン誘導体と炭素原子数16〜
    22の高級脂肪酸とのエステル化反応によって得られる生
    成物がパルミチルジエタノールアミンとパルミチン酸と
    のエステル化反応生成物、ステアリルジエタノールアミ
    ンとステアリン酸とのエステル化反応生成物及びオレイ
    ルジエタノールアミンとオレイン酸とのエステル化反応
    生成物で形成される群から選ばれる1種以上の高級アル
    キルジエタノールアミンと高級脂肪酸とのエステル化反
    応生成物であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    又は第2項に記載の帯電防止された空洞含有延伸成形
    物。
  4. 【請求項4】ベタイン型界面活性剤がN−ステアリル−
    N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−アセトキシ
    アミン、N−パルミチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシ
    エチル)−N−アセトキシアミン及びN−オレイル−N,
    N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−アセトキシア
    ミンで形成される群から選ばれる1種以上であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項〜第3項の何れかに記
    載の帯電防止された空洞含有延伸成形物。
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