JP2921345B2 - 橋桁のダンパー装置 - Google Patents

橋桁のダンパー装置

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JP2921345B2 JP17943993A JP17943993A JP2921345B2 JP 2921345 B2 JP2921345 B2 JP 2921345B2 JP 17943993 A JP17943993 A JP 17943993A JP 17943993 A JP17943993 A JP 17943993A JP 2921345 B2 JP2921345 B2 JP 2921345B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通過車両等による振
動や地震時の振動等を制振する橋桁のダンパー装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】高橋脚の道路橋,免振橋等の固有周期の
長い橋では、橋を往来する交通荷重等によって揺れ易
く、車輛の走行性が低下する可能性があり、また、地震
時における橋桁の変位が大きいため、橋桁とこれに隣接
する道路との間隙に大きな伸縮継手を介在させる必要が
ある。
【0003】これに対し、橋桁の振動を制振する装置と
して橋台と橋桁の間にダンパー装置を設置する方法が考
えられる。このようなダンパー装置を設置した橋桁の一
例を図3、図4に示す。同図の橋桁1は、山間部の谷2
に構築された複数の橋脚3の上部に掛け渡されており、
その端部下面はころがり支承4を介して橋台5上に設置
されている。そして、橋桁1の端部側面と橋台5の端部
側面との間に該橋桁1の水平振動を制振するダンパー装
置7が設けられている。なお、橋桁1の上端部はダンパ
ー装置7の上方を覆うように延設されており、その端部
と隣接する道路との間隙には両者を連結する伸縮継手8
が介在されている。
【0004】ダンパー装置7は、図4に示すように、前
記橋台5に連結されて、シリコン油等の粘性のシリンダ
油を充填したシリンダ9と、シリンダ9内に摺動可能に
配置され、かつ複数のオリフィス穴(図示しない)を形
成したピストン10と、ピストン10に一端を連結し、
かつ前記シリンダ9の一端を液密に貫通して突出し、突
出端を前記橋桁1側に連結するロッド11とからなって
いる。
【0005】上記構成により、ロッド11を通じてピス
トン10が左右に移動すると、ピストン10によって仕
切られる両側の油がオリフィス穴を通じて移動すること
により、粘弾性による所要の減衰効果が得られ、その減
衰特性は、シリンダ油の粘度と、オリフィス穴の合計開
口面積に依存して個々のダンパー装置で一定である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来構造のダンパー装置7にあっては、オリフィス穴の
合計開口面積を大きく設定すれば、減衰係数が小さくな
り、中小規模の地震等によって通常の交通振動より速度
が速い振動が橋桁に作用した場合にはこれに追随して良
好な減衰効果が得られる。反面、減衰係数が小さいか
ら、通常の交通荷重による速度が遅い振動が加わった場
合であっても橋桁1の変位が大きくなり、車両の走行性
を低下させるという問題がある。また、減衰係数が小さ
いと、大地震時には橋桁1の変位が大きくなり過ぎ、ピ
ストン10がシリンダ9の端部に衝突してダンパー装置
7が破壊し、ひいては橋桁1が橋台5に衝突する惧れが
ある。ダンパー装置7の破壊を防止するためには、橋桁
1と橋台5との間隙を大きく取ってピストン10の移動
量を大きく設定する必要があってダンパー装置7の小型
化に不利となるばかりか、大規模な伸縮継手8を必要と
するといった問題が生ずる。
【0007】逆に、オリフィス穴の合計開口面積を小さ
くして減衰係数を大きくした場合には、交通荷重による
遅い速度の振動は確実に減衰できるものの、中小規模の
地震等によりある程度速い速度の振動が橋桁1に作用し
た場合、ダンパー装置7が大きな減衰力を負担しなけれ
ばならず、減衰力がダンパー装置7の機械的強度の許容
範囲を越えると、ダンパー装置7自体或いはその支持機
構が破壊される惧れがある。
【0008】この発明は以上の問題を解決するものであ
って、その目的は、速度の異なる振動に対する橋桁の応
力に追随した減衰特性が得られるようにした応力追随形
の橋桁のダンパー装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、橋台及び橋桁のいずれか一方に連結さ
れ粘性流体が充填されたシリンダと、前記橋台及び橋桁
の他方に連結され前記シリンダ内に摺動可能に配置され
てオリフィスを形成したピストンとを備えたダンパー装
置において、前記シリンダの両端部を連通するバイパス
通路と、このバイパス通路中に設けられた制御弁と、前
記橋台に対する橋桁の振動速度を検出する速度センサに
接続され、該速度センサの検出値に応じて前記制御弁の
開度を調整するコントローラとを備えるとともに、前記
シリンダの内側端部近傍には、前記ピストンがシリンダ
の端部に向けて大きく移動したとき前記オリフィス溝に
係合してこれを閉塞するストッパを設けたことを特徴と
する。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、通常の交通荷重による遅
い速度の振動が橋桁に作用した場合には、速度センサの
検出値が極めて小さく、その結果、コントローラによっ
て調整される制御弁の開度も極めて小さく、シリンダ油
の粘性とオリフィス溝の開口面積に応じて定まる減衰力
により、高い減衰係数で橋桁の振動が確実に抑制され
る。
【0011】中小規模の地震等が発生した場合には、速
度センサの検出値がある程度大きくなり、その結果、コ
ントローラによって調整される制御弁の開度も速度セン
サの検出値に応じて大きくなり、その開度に応じて減衰
係数が低くなり良好な振動エネルギーの減衰効果が得ら
れる。
【0012】さらに、大地震により振幅が大きくなり過
ぎ、ピストンがシリンダの端部に衝突しそうになるまで
移動すると、オリフィス溝が閉塞されて急速に減衰係数
を高め、ピストンの移動を阻止して両者の衝突を回避す
る。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。図1はこの発明に係るダンパー装置を示
すものである。同ダンパー装置は、従来技術と同様に、
橋桁1の端部側面と橋台5の端部側面との間に設けられ
る。
【0014】図において、ダンパー装置20は、前記橋
台5側に連結されるとともに、粘性のシリンダ油を充填
したシリンダ21と、シリンダ21内に摺動可能に配置
され、周囲に4箇所のオリフィス溝22aを切欠形成し
たピストン22と、ピストン22に一端を連結し、かつ
前記シリンダ21の一端を液密に貫通して突出し、突出
端を前記橋桁1側に連結するロッド23とを備えてい
る。ダンパー装置20は、ピストン22がシリンダ21
のほぼ中央に位置するような状態で橋台5と橋桁1との
間に設置される。
【0015】シリンダ21の両端部はバイパス管24が
接続され、ピストン22によって区画される両側に連通
している。そして、このバイパス管24には制御弁25
が配置されている。
【0016】さらに、バイパス管24の前部側先端部
(図中左端部)において、シリンダ21の内周部にはそ
の長手方向に沿って4つのストッパ26が固定配置され
ている。ストッパ26は、前記オリフィス溝22aに摺
動可能に係合するもので、その幅及び高さはオリフィス
溝22aの内側幅及び深さにほぼ等しく、ピストン22
が移動してストッパ26にオリフィス溝22aが係合す
ることで該オリフィス溝22aを閉塞し、ピストン22
の移動を阻止する。
【0017】前記制御弁25はコントローラ27に接続
され、コントローラ27は橋桁1の端部と橋台5との間
に設けた変位検出計としてのロードセル28に接続され
ている。ロードセル28は、橋桁1に加わる圧縮速度に
応じた圧電現象による検出電圧をコントローラ27に出
力する。
【0018】コントローラ27は、ロードセル28の検
出電圧に基づいて、予め記憶された橋桁1に加わる圧縮
力を判断するとともに、その圧縮力に適合する減衰力を
演算し、この減衰力に応じた開度となるように前記制御
弁25に制御電圧を出力する。しかして、制御弁25
は、コントローラ27からの制御電圧に応じた開度によ
り決定される流量分のシリンダ油を、バイパス管24を
通じてバイパスさせることによりダンパー装置20の減
衰係数を変える。
【0019】なお、ロードセル28は振動の半周期に相
当する圧縮過程における圧縮速度のみを検出するもので
あるのに対し、橋桁1には圧縮力(山側への移動力)お
よび引張力(谷側への移動力)が加わるので、ロードセ
ル28は、橋桁1の両端部に設けた方がよい。
【0020】図2は、以上のダンパー装置20に作用す
る振動速度と減衰力との関係を示すグラフであり、前記
制御弁25がない場合には、前記オリフィス溝22aの
合計開口面積に応じて図中鎖線で示すように速度の増加
とともに引張側、圧縮側に一定の勾配(減衰係数)で減
衰力が上昇する。しかしながら、本願発明ではこれと同
時に制御弁25を圧縮力及び引張力に応じて開き、図中
実線で示すような制御を行う。
【0021】すなわち、通常の交通荷重による速度の遅
い振動の場合、ロードセル28の検出電圧も小さく、こ
れに応じて制御弁25の開度は非常に小さいので、制御
弁25が減衰には大きく関与せず、専らピストン22を
シリンダ油の粘性とオリフィス溝22aの開口面積に応
じた減衰係数により橋桁4の振動は確実に抑制される。
【0022】中小規模の地震等が発生し、振動速度があ
る程度早くなりロードセル28の検出電圧がある程度大
きくなると、コントローラ27がその検出電圧に応じて
制御弁25を開き減衰係数を低くして良好に振動エネル
ギーを減衰し、これによってダンパー装置20及びその
支持機構を保護する。
【0023】さらに、大地震が発生した場合、橋桁1の
振幅が大きくなり過ぎ、ピストン22がシリンダ21の
端部に衝突しそうになると、オリフィス溝22aがスト
ッパ26に係合して減衰係数を急速に高くしてピストン
22の移動を阻止し、橋桁1が橋台5に衝突することを
未然に回避する。
【0024】なお、本実施例のダンパー装置20にあっ
ては、ストッパ26がシリンダ21の長手方向前端部
(図1中で右端部)の領域に設けられておらず、ピスト
ン22の最大引張(右方向への変位)時におけるストッ
パ機能は有していないが、橋桁1の他端側にも同一のダ
ンパー装置20を対向配設すれば当該他方のダンパー装
置20がストッパとして機能し、橋桁1の他端側の橋台
5に対する衝突を回避することができる。
【0025】また、本実施例ではシリンダ21を橋台5
に連結し、ピストン22(ロッド23)を橋桁5に連結
したが、この連結関係は逆であっても同様の効果を得る
ことができる。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したこの発明に係る橋桁のダン
パー装置にあっては、次のような優れた効果が得られ
る。 通常の交通荷重による橋桁の振動を、高い減衰係数で
確実に抑制することができる。 中小規模の地震が発生すると、減衰係数が低くなって
良好な振動エネルギーの減衰が図れるとともに、ダンパ
ー装置自体或いはその支持機構の機械的破壊を防止する
ことができる。 さらに、大地震時には橋桁が橋台に衝突、ひいては橋
桁が橋台に衝突する被害を未然に防止できる。 大きな振幅の振動の発生が抑制されるので、橋台と橋
桁との間隙を小さくすることができ、伸縮継手を小さく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るダンパー装置の側断面図であ
る。
【図2】同ダンパー装置の変位速度と減衰力との関係を
示すグラフである。
【図3】高橋脚道路橋の説明図である。
【図4】図3におけるA部拡大部分における従来のダン
パー装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 橋桁 5 橋台 20 ダンパー装置 21 シリンダ 22 ピストン 22a オリフィス溝 23 ロッド 24 バイパス管 25 制御弁 26 ストッパ 27 コントローラ 28 ロードセル(速度検出計)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋台及び橋桁のいずれか一方に連結され
    粘性流体が充填されたシリンダと、前記橋台及び橋桁の
    他方に連結され前記シリンダ内に摺動可能に配置されて
    オリフィスを形成したピストンとを備えたダンパー装置
    において、 前記シリンダの両端部を連通するバイパス通路と、この
    バイパス通路中に設けられた制御弁と、前記橋台に対す
    る橋桁の振動速度を検出する速度センサに接続され、該
    速度センサの検出値に応じて前記制御弁の開度を調整す
    るコントローラとを備えるとともに、 前記シリンダの内側端部近傍には、前記ピストンがシリ
    ンダの端部に向けて大きく移動したとき前記オリフィス
    溝に係合してこれを閉塞するストッパを設けたことを特
    徴とする橋桁のダンパー装置。
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JP6815688B2 (ja) * 2016-04-04 2021-01-20 株式会社免制震ディバイス 構造物の振動抑制装置
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